現壊し編(ひぐらしのなく頃に怪)

ページ名:現壊し編_ひぐらしのなく頃に怪_

登録日:2021/01/29 (金曜日) 01:00:00
更新日:2024/05/24 Fri 13:36:06NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



タグ一覧
ひぐらしのなく頃に 園崎詩音 現壊し編 ひぐらしのなく頃に怪 鬼頭えん 聖ルチーア学園



私もあんたと同じなんだよ




【概要】

現壊し編は07th Expansionによる同人ゲーム、[[ひぐらしのく頃に>ひぐらしのなく頃に]]を原作とする外伝漫画作品。鬼曝し編同様にストーリー構成と漫画を鬼頭えんが担当し、コンプエースVol.10(2006年12月26日発売)より連載が開始された。


目明し編で登場する以前の園崎詩音を主人公とし、聖ルチーア学園が舞台となる。全寮制の女子校という特異な環境で発生した凄惨な事件と複雑な人間模様が描かれる異色作である。



………が、本作はわずか3話で終了し、シナリオ展開も非常に中途半端、実質的な打ち切りとなっている。
コミックスのコメントで竜騎士07は「作り手側として常に受け手の気持ちを忘れてはいけなかった」という旨を語っているが、打ち切りの理由については未だ明らかではない*1


コミックスは全1巻。当然表題作品だけではページ数が足りないので後半部分は鬼曝し編のサイドストーリー(?)である「裏返し編」「after」が収録されている。


【あらすじ】

  • 【現壊し編】

昭和58年より少し前、園崎詩音は聖ルチーア学園で窮屈な生活を送っていた。
そんな折、男性教諭がプールでおぞましい死体となって見つかる。その第一発見者である香坂瑞穂が自身と"同じ"であると知った詩音は彼女に興味を持ち始める。


友人として仲を深める2人だったが、些細なすれ違いから顔を合わせづらくなってしまう。そんな詩音と瑞穂に接触してくる謎の女生徒、発生する第2の殺人、そして瑞穂の抱える本当の秘密…。
ルチーア学園に隠された闇の正体とは一体何なのか(未完)


  • 【鬼曝し編_裏返し編】

「連載中にできなかったことやっちゃえースペシャル」


  • 【鬼曝し編_after】

昭和58年に発生した少女による一家惨殺事件から数年後、赤坂衛はとある街にいた。
仕事続きで娘の顔も見に来ないことを義父に電話で詰られ消沈する彼が出会ったのは、あの事件の被害者の一人である藤堂暁だった。
鬼の一族の血を引く公由夏美、そして彼女とともに生きることを決めた藤堂暁。
彼女が辿った壮絶な道と彼が作り上げた真実、それを見届けた赤坂はもう一度受話器を取るのだった。


【主な登場人物】


【現壊し編】

皆さんご存知、雛見沢御三家筆頭園崎家の妹の方。
遅刻常習犯で素行不良の問題児、それでいながら要領よく立ち回り何だかんだ適度に楽しんでいる。
自身と同じ傷を持つ瑞穂に親近感を持ち、何かと気遣いつつ一緒に遊ぶような関係になった。


瑞穂の事は心中で退屈しのぎのお友達ごっこだと毒づくが、大切な同士と呼び必ず守る事を約束するなど満更でもない様子。一方で「人は人を殺すもの」と当然の様に断じて瑞穂を怯えさせるなど苛烈な一面を見せる場面もあり、ラストもなかなかに不穏である。


自己分析では「お姉と違って絡め手は苦手」、その体は当時中1とは思えないほど豊満である。


  • 香坂瑞穂

二つ結びの長い髪と常に持ち歩いているノートがトレードマークな詩音の同級生。
性格は内気でいつも一人、話しかけられても返事すらしないという詩音とは違った方向性の問題児。おまけ漫画では看板に書いた文字で意思疎通したりする。
詩音に発破をかけられお守り(消しゴム)を貰ったりするうちに笑顔を見せるようになり、勇気を出して百人一首に誘ったりできるようになる。


水が抜かれたプールで教師が殺された第1の事件の目撃者であり、女生徒が落下死した第2の事件でも付近で怪しい人物を目撃している(ついでに過度なスキンシップをされている)。


幼い頃に祖母に殺されかけた経験を持ち、その際にフランス貿易会社に務める父親を殺されている。この祖母に殺されかけるという同じ傷から、詩音は彼女に興味を抱くことになった。が、実は父親は健在。祖母に殺されそうになった云々は彼女のいつも持つノートに書かれた創作である事が明かされている。


  • 住友ゆかり

詩音や瑞穂が所属する1年花組の級長。縦ロールのいかにもなお嬢様。
級長らしく規律に厳しいが瑞穂の世話に追われ詩音に振り回され気苦労も多く、人の死を話題にする生徒たちに嫌悪感を示すなど何だかんだ常識人である。


  • シスター・マリア

聖ルチーア学園で生徒たちを指導するシスターの1人で学園のOG。
詩音の問題行動を冗談交じりに咎めたりOBとして助言するなど話の分かる人物ではあるが、男性教諭の不審死を神の試練と言い切り、俗世の法より学園の法を守ることに一切の躊躇がない。
詩音に瑞穂の過去を示唆したのも彼女である。


おなじみ興宮のベテラン刑事。今回は市外まで足を伸ばす。
第2の事件の捜査としてルチーア学園を訪れ、既に隠蔽された第1の事件についても情報を得ているなど相変わらず抜け目ない。



【裏返し編/鬼曝し編after】

こちらもお馴染み公安刑事。
鬼曝し編afterでは未だに雛見沢の謎を追っているが、真相には辿り着けていない。
偶然暁たちに出会い、彼らの幸せな後ろ姿を見送った。


裏返し編では割とボロクソに扱われている。


  • 藤堂暁

鬼曝し編の生き残りにして夏美の夫。
現在は地方都市で絵の勉強を続けている。
5年かけて夏美を探し出し、その悲惨な状況を見て公由姓から引き離すためにすぐに籍を入れた。
しかし過去に苛まれ自身を責め続ける夏美を生かすために「公由家の人々を惨殺したのは藤堂暁」という「真実」を教える。


裏返し編ではキスされたり跨がられたりお色気担当。


今の名前は藤堂夏美。
鬼曝し編の主人公にして雛見沢御三家公由家の親戚筋。
自身が起こした事件の後に親類の家に身を寄せ、自ら視界を奪い手足を拘束してオヤシロ様の祟を一身に引き受けることを選んだ。暁に助け出された後も不安定な状態で未だ通院を続けている。
自身の過ちと暁の優しさを理解した上で赤坂にあるお願い事をする。


裏返し編ではスク水姿を披露したりぐぎゃったり極太ソーセージを持ち出したり、やりたい放題である。




【聖ルチーア学園】

「[[ひぐらしのく頃に>ひぐらしのなく頃に]]」の関連作品及び「[[うみねこのく頃に>うみねこのなく頃に]]」に登場する全寮制の女子校。各作品で設定が異なる可能性もあるが、ここでは同じものとして取り扱う。


名前の通りキリスト教系の学校であり、授業では聖書の暗記が行われ、朝夕の祈りや日曜礼拝が義務付けられている。生徒の指導や教育は修道着のシスターが担うが、男性教員も存在する。


各界の著名人の間では広く存在が知られており、娘を聖女のように育てたいと願う親たちが数百万円もの入学金を惜しまず支払う。つまりは生粋のお嬢様学校。
外部との通話などは可能だが有害な情報はとことん遮断されており、テレビですら共用スペースにしか無くしかも民放は映らない。詩音曰く「貞淑な温室野菜の生産工場」「何年も幽閉されたら洗脳されるか発狂するかの2つに1つしかない施設」とのこと。


正確な立地は不明だが、興宮のある鹿骨市に比較的早く到着できていること、大石が捜査に出向いていることから雛見沢と同県と推測できる。要人の令嬢を預かるだけあり警備員による巡回や防犯カメラなど厳重な監視網が敷かれている。一方で厳格な環境に耐えられず脱走する生徒の噂も少なからず聞かれ、脱走未遂の生徒の処遇は怪談として学園に語り継がれている。


お嬢様学校としてきらびやかなイメージを持つ一方で、家にとって不都合な存在を幽閉し世間から隠す場所としての需要も大きい。家柄の高潔さをステータスとする学園内においてそんな幽閉組は普通以上に窮屈な生活を強いられることとなる。小学校から大学までの一貫教育であるが詩音の様な途中からの編入生も多い様子。娯楽の少ない環境のため噂話はすぐに広まり、一部では陰湿ないじめも存在する。学園自体も隠蔽体質が強く生徒の脱走や殺人事件まで秘匿される。


制服はブレザー、ジャージはイタリアのデザイナーによるデザイン。フランス語の授業もあるなど勉強は厳しいが、ディナーは和洋中で絢爛豪華、ついでに大浴場も広くて豪盛。


「ひぐらしのく頃に業」ではお金持ち向けの難関校として認識されている。梨花曰く「ハイソサイエティ」な学校であり、放課後には優雅なサロンで紅茶とお菓子を嗜みながら知的なディベートを楽しむことができる。入試だけでなく入学後の勉強も非常に厳しく、成績が落ちれば放課後補習か自主退学の決断を迫られる。成績が改善しなければ補習専用の特別クラスへの進級となり、そうなれば普通の生徒のような自由時間はほとんど与えられない。また校内には個人学習室*2が複数設けられており、素行不良の生徒はそこで反省を促されることになる。


なお生放送で語られた設定によると、詩音の様な高貴な家柄の令嬢(幽閉目的も含む)組と梨花たちのような一般入試組はそもそもクラスが全く違い、補習などの対応も別物であるとのこと。



【関係する人物】

1980年代前半に在学。
目明し編は彼女のルチーア脱走シーンからスタートする。
なお賽殺し編の詩音は脱走せずに勉学に励んでいる。


  • 公由一穂

1990年代前半に在学。
「ひぐらしのく頃に命」の主人公の1人。
公由家の直系で村長の孫娘にあたる。雛見沢大災害で家族を失い、親戚の下に引き取られた後に世間からの好奇の目を避ける意味も込めて入学させられた。


1990年代中後半に在学。
家族を六軒島で失った後に右代宮絵羽に引き取られ、彼女との不仲から幽閉されることになる。当時既に右代宮家は後ろ指を指される存在であり、家族を失って塞ぎ込んだ彼女の態度も相まってクラス全体、あるいは更に広い範囲から苛烈ないじめを受けていた。


「ひぐらしのく頃に業」では惨劇を突破した彼女が雛見沢を離れ聖ルチーア学園に入学した旨が語られている。
おそらくは1980年代中後半に在学したと思われる。


「ひぐらしのく頃に業」では梨花に誘われ彼女も聖ルチーア学園に入学している。


「アニオタwikiにはアニオタwikiの法がありますの。——ですがあなた方の従うべき法も理解できます。記事を1ページ追記・修正するだけのお話はさせていただきます」


[#include(name=テンプレ2)]

この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,4)

[#include(name=テンプレ3)]


  • 鬼曝しアフターが本体で現壊し編は「壮大に何も始まらない」という言葉がしっくり来る。後に詩音が脱走する辺り平和的な結末は多分無かったんだろうなって気はするが -- 名無しさん (2021-01-29 04:21:43)
  • ルチーアは詩音の脱走や縁寿の境遇から「ろくでもない連中のたまり場」というイメージを持っている人も多いが、詩音の回想や梨花、一穂のセリフからすると大人しい子の方が多いと思われる。詩音は合わなかっただけ(現に真詩音は馴染んで楽しそう)、縁寿は境遇が特殊すぎるので嫌でも標的になりやすい。 -- 名無しさん (2021-01-31 19:21:52)
  • そもそもひぐらしのルーチアとうみねこのルーチアが同じ場所か明言されてないからね ファンサービス的に登場しただけでうみねこのルーチアはひぐらしと違ってめっちゃ陰湿なのかもしれない -- 名無しさん (2021-02-01 01:24:26)
  • 作者が夏美と詩音のツーショットを描いてスタイルの差を指摘している絵がある。園崎姉妹アニメでも群抜いてスタイルいいもんな…(CSはややおとなしめ) -- 名無しさん (2021-02-01 09:07:55)
  • ルチーア学園に関して業の深いネタバレにならない程度に追記 -- 名無しさん (2021-02-28 21:11:37)
  • 郷壊し編以前はクソ学校だのいじめの温床だのって言われてたのに、今や百合のメッカみたいな扱い受けてて草 -- 名無しさん (2021-03-04 02:20:26)

#comment(striction)

*1 漫画家の同人活動を原因とする推測もあるが、当該作品は鬼曝し編連載中(2005年)に発表されており時期がズレている
*2 要するに独房

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧