メタルヘッドエクストリーム

ページ名:メタルヘッドエクストリーム

登録日:2019/06/09 (日) 19:07:26
更新日:2024/04/05 Fri 13:53:39NEW!
所要時間:約 16 分で読めます



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西暦2170年――世界の闘いはより過激エクストリームに続いている!!



メタルヘッドエクストリーム』は高平鳴海とファーイースト・アミューズメント・リサーチ(F.E.A.R.)によるテーブルトークRPG
テーブルトークRPG、およびその用語がわからないという方は当該項目へ。


日本製サイバーパンクTRPGの草分けというべき『メタルヘッド』の第三版に相当する。
『メタルヘッド』は"ヘビメタマニア"のような意味(同名映画はそちら)にもなるが、本作ではそのまんま『金属頭』。
サイボーグを揶揄した言葉である。(余談だが作中世界に同名の曲が存在し、『マキシマム』オープニングコミックに登場する)。



概要

……異常気象etcで現代社会が崩壊後、生き残った巨大都市『メガ=シティ』を支配する超巨大企業。
荒野でひそやかに生きる『タウン』を狙う野盗、そしてモンスター。
そんな道理の通らぬ世の中に、筋さえ通せば金次第で何でもやってのける命知らずども、ハンター
プレイヤーはそのハンターに扮して大活劇を演じるのである。


問題はハンターを束ねる協会『ユニオン』が分裂して内乱が発生、"ハンターが敵に回る"のも普通になったことなんだが。
敵方『ヴェーダ』は他メガ=シティの援助を受けて資金が潤沢。大軍団が現れるのも珍しい話じゃない。
そんな状況でもハンターは『マスコンバット』で戦い、数人で連隊を押し返してしまうのだ。


なお、判定方法はパーセンテージで示される目標値以下を100面体ダイスで出し、かつ出目が大きいほど良い成功という形式。



サプリメント

2019年時点で『エンドレスホライゾン』の一冊のみ。合計一万円弱とそんなに高くはない
サブスタンスという『種族』や『兼業』に当たる要素や多数のデータの他、ヘクスマップで描かれた北米大陸を駆け回る『ツアールール』、
弱いキャラクタを作る*1レギュレーション『ターキーメイクアップ』などが掲載されている。


データに関してはリプレイ『星空のリグレット』にも少数が掲載されている なんか救急車が妙に強いんですけど



クラス

過去作ではもっと細分化されていたのだが、本作では五つに統廃合されている。
一部は後述のサイドスタンス、または設定上の存在に変更された。
本作独自の特性としては、従来のアビリティ(基礎能力)・スキル(技能)に加えて、各クラスごとに「マニューバ」と呼ばれる専用特技が存在していることが挙げられる*2


+ クラス詳細-
  • ランドブラスター

メカニック(乗り物)に登場して戦う職業。バイクから戦車まで幅広く扱える『騎兵』にして『砲手』。
ハンターが荒野を旅することは多いので、そのための物資を運ぶためにも重要。
オフィス街や地下駐車場に呼び出されると途端に困る


  • ネットライナー

ハッカーというと語弊がある。ネットを介した電子の攻防と情報収集を担当する『魔法使い』。実際、攻撃用ソフトウェアに『マジックソフト』があったりする。
電子的な攻撃への対抗は同様の防御を必要とするため、チームの要。
サイバーもののこの手のクラスはハッキング=実質『専用ダンジョン』がメインだったりしたが、簡略化されその問題も解消されている。
敵が野生動物の群れだったりするとしょんぼりである


  • バウンサー

基本的に手持ち武器を使う『戦士』。サイボーグ化しやすく、徒歩での戦闘は非常に得意。
戦車相手には火力不足かと思いきや、それを覆すことは充分可能。むしろ機動力や耐久力をどう補うかが肝、バイクは用意したい。
二十年前はサイバー義手で自慢になったのだが、本作では全身サイボーグも当たり前の世の中になっている。かがくのしんぽってすげー


  • ハスラー

ほぼ全方位に適性を持つ『何でも屋』。支援と小火器がやや得意。
過去作では"賞金稼ぎ"としての側面があり、このクラス無しでは賞金首を倒してもタダ働きだった(最悪犯罪になる)。
現在では必須ではないのだが、たいていの事に適応できる器用さは強み。


  • イノセント

超能力者。精神攻撃/防御はほぼここの専門で、これまた『魔法使い』かつチームの要。交渉も得意。*3
また、パンドラ(後述)を入手しやすいのはこのクラスで、ヴェーダのハンター相手だと重みが増す。
敵が攻撃プログラムだとやることがなくなる



サブスタンス

クラスの方向性を拡張する、いわば副職である『通常サイドスタンス』と、キャラクタの生まれを規定する『種族サイドスタンス』に分かれる。
後者はとうぜん、後天的に取得は出来ず、複数持つことも不可能。


+ サブスタンス詳細-
  • アンダーカバー

工作員。企業や都市政府からの出向組で、母体組織からの援助を受けたりできる。
しかし、代償として自爆装置を仕込まれてたりする場合も。宮仕えは辛いねぇ。


  • ブローカー

商人。ツアールールに付帯する交易で威力を発揮する。下手な依頼より儲かるくらいに。
ただし、コンテナ満載のトレーラーが要るけど。


  • ブロックバスター

大型パワードスーツ『コンバットシェル』(後述)を使う兵士。
基本的にランドブラスターの守備範囲内なので、他クラスで取得して毛色を変えるもの。


  • ボムサー

爆弾BOMB+ボクサー=ボムサー。グローブに爆弾を取り付けた殺人地下ボクシングの選手。
パンチの性能を超強化できるのだが、本作の戦闘は敵味方が凄い勢いで走り回るので格闘自体がやりづらい。
これがらみの公式NPCがどう見ても丹下段平


  • ロードラッシャー

クルマでブッ飛ばす事に賭けた走り屋。当然、カーチェイスで燦然と輝くだろう。
ハスラーにコレ組み合わせてCzもどき持たせてシカゴ行こうぜ


  • アイオーン

電子知性体であることを示す種族サイドスタンス。全身義体を仮の身体としており、それの破壊はいちおうの死でもある。
もともと人間だったアイオーンもいるため、精神的にはわりと普通の扱い。


  • AI

人権を得る程度の高級AIであることを示す種族サイドスタンス。生命体でないために精神面がかなり強固。
アイオーンと同様に全身義体の使用が基本だが、アクトポッドという乗り物そのものになる選択肢が存在する。


  • ミュータント

エルフ、ドワーフ、オーク、etcを示す種族サイドスタンス。シアトルに多いとか何とか。ドラゴンに手ェ出すなよ?
上の記述でわかるだろうけれど、サイドスタンス内でまた細分化されていて一概に何と言えない『あなた次第』の奴ら。


  • ニンジャ

雑誌記事で追加されたサイドスタンス。裸で首をはねる方のニンジャ。基本的に完全な生身ウェットである。
マニューバはゲーム系ニンジャのパロディの塊である。ところで、シアトルには地下十層構造のダンジョンがあるとか……
出て殺す方のニンジャをお求めのオヌシはトワイライトガンスモークという作品を当たるベシ


  • マリンブラスター

雑誌記事で追加されたサイドスタンス。海上特化型のメカ乗り、すなわち船乗り。ホバークラフトの場合もあるが。
船頭は一人なのに船で山に登り、そのまま平然と戦闘できたりする。どうやってんだ。



パンドラ

アルシャードの『加護』などと似たブレイクスルー効果を持つ、オーバーテクノロジー由来のサイバーウェア
月面都市で作られており、なぜか月面からの攻撃用隕石や漂着物からよく発見され、ハンターギルドの支援財団が管理を担当している。


サイバーウェアだけあって購入するものだし、提供されるものはハンタークラスによって制限を受ける。
たとえば《トール》はバウンサー専用だし、《イドゥン》《オーディン》はイノセント専用。
気になるお値段だが、例として《トール》、なんと16万ドルもする。安いものは2万ドル程度だがお値段相応、まさにピンキリ。


購入できるのはハンターだけで、ヴェーダ側も当然その権利は持っている。
彼らとの闘いはイノセントの《オーディン》による打ち消しがカギを握る、かも。



サイバーウェア

目や腕を機械に置き換えることは当然できるのだが、運用の簡便さを鑑みると全身サイバー化、アーティフィシャル・ボディが楽。
そのフルボーグも色々あって……


金属剥き出しのメタルヘッド『クロガネ』だとか、人間と見分けのつかない『バイパー』シリーズは序の口。
性能の良好さに比して安価*4なのだが顔の皮がはがれやすいのが玉に瑕の『ネッガー』シリーズ。
脳を乗り物に移植してしまう『クリサリス』、他にも箱だの樹だの蛇だのと変な代物が盛りだくさん。


生体素材のバイオウェアと、そのアーティフィシャル・ボディ版もあるので「機械の身体はちょっと」という人もごあんしん。大差ないって? 知らんよ
こちらは腕を刃物に変形させる装備とか人狼型義体で愉快なことになる。人狼に強化服着せられないのが残念、ネタ的な意味で


なお、生身で射撃攻撃を回避するには神経強化(もしくはそれを含むフルボーグ化)が基本的に必要。そしてこのゲームは射撃戦メイン。サイボーグでなきゃやってられない世界だ。



メカニック

バイクやバギーといった荒野を駆けるのが似合うクルマや、戦車・装甲車・ホバータンクのような戦闘車両が主流。
でも、ごついワゴンで乗り付けるチームもいいよね!
加えてこの世界は異常気象で航空機を使うのは困難。そのため戦車の優位性は高い。


ここで登場するのが『コンバットシェル(CS)』。3mほどのパワードスーツなのだが、主たる移動手段はロケット。
数秒だけだが戦車にトップアタックを仕掛ける事が可能で、一気に間合いを詰めた後はブン殴って壊すのも不可能ではない。*5
燃料が切れると徒歩を余儀なくされるため、長距離の行軍には不向き。輸送手段が別途必要となるし、素人には動かせないし……。
しかし、手足とバックパックの組み替えによる汎用性や(通常範囲での運用における)コストの低さは魅力的。


+ コンバットシェルと亜種たち-
  • コンバットシェル

分類が必要な場合は『通常型』と呼ばれる。放射線防護服としても使える優れもの。
対戦車の攻撃能力の割にはリーズナブルで、粗悪品になるとほとんど機関銃の値段という代物まで存在するほど。
下半身は高下駄で、専用の技能を身につけないと身動きもままならないのが難点。


  • 重コンバットシェル

7mほどの大型ロボット。ロケット装備不能ゆえに運用がまるで違い、辛口な評価を受けがち。
輸送が困難で機動性が低く、砲戦をするなら車両で充分というキワモノ扱い。
インファイトに入った瞬間に辛口評価ごと真っ二つに切って捨てる力はあるのだが。


  • 可変コンバットシェル

そのまんま可変機、重コンバットシェルの亜種。機種ごとに変形先のカテゴリは違うが、飛行メカになる奴はいない。
ロボがバイクに変形して何の意味があるのかって? 浪漫だよ。


  • 格闘型コンバットシェル

名前から想像しづらいが、下半身が車輪駆動になっているタイプ。
腕も不要とばかりに、戦車型をした亜種の亜種である軽戦闘車両『ポケットタンク』になっていったそうな。


  • アクトポッド

電子戦を主軸にした多脚の超小型戦車的なもの。ホバー駆動。
コンピュータ系の技能で動かすことが可能。設定上はAI搭載で……お察しの通り


なお、通常型と格闘型は『センサースーツ』というぴっちりスーツ以外は一切身に着けられず、荷物も持ち込めない。


それ以外にも民生用の車両などがいろいろ(フレイバー的な感じで)存在して、その中でもバスが妙に優秀というのが目立ったり。
規格化が高度に進んでいるという設定なので、予算と積載量の範囲で好きなだけ改造可能。浪漫も実用性も追求し放題。


どうしても車両を用立てられなかった場合レンタルタンクを使う手もあるので一考を。



武器

大雑把なカテゴリと、個々の武器が出せるダメージの限界値『限界火力』が設定されているのが特徴。
これにより『ハンドガンは威力がないがオフィス街にも持って行ける』という感じの綾が作られている。
先述の『パンドラ』には限界火力を無視する効果のものも存在するので、拳銃で戦闘ヘリを叩き落とす事も可能になる。


+ 武器はローマ数字による八種の分類があり、それぞれ扱うための技能も違う。-
  • I類

主にハンドガンとサブマシンガン。デリンジャーからコスモドラグーンまで存在する。
火力的には大口径の銃で頑張ればサイボーグ相手でも勝てる、程度。持ち歩きに制限が少ないのが強み。


  • II類

ライフルの類やショットガン。狙撃銃なんかもここ。スキルはI類と共通。
サイボーグ相手には不安が出て来るレベルだが、調達しやすいのでNPCの手持ちとしてよく見ることだろう。


  • III類

重火器。機関銃やサイボーグ用大型ライフルとか携行ミサイルランチャー。基本的には手持ちでない火器だがサイボーグは普通に使う。
クルマ相手には最低限このくらい欲しい……ポジトロンランチャーまでいくとやりすぎ感が強いが。


  • IV類

車載兵器。ビームだのミサイルだのを除いても、5.56mmから300mmまで幅広い。
射程も基本的に長いのでクルマからはアウトレンジ攻撃が簡単。結果、徒歩での戦闘はやりにくい傾向にある。


  • V類

投擲武器および投射武器。手榴弾、ボウガン、弓、カード、etc。
手榴弾以外は趣味の世界だが、発砲音がないという利点もある。


  • VI類

格闘/白兵武器。鉤爪やナイフに日本刀辺りは序の口。
レーザーブレードにチェーンソー、パイルバンカーまで存在する。なお、本作最強武器は実はパンチ(参考作品限界火力的な意味で)。


  • VII類

トラップとして仕掛ける爆薬類。
クレイモアとかSマインもあるが、目玉商品は対空地雷。何を相手に、って対CS用だな


  • VIII類

コンバットシェル用武器。基本的にはIII類と同じ重火器スキルで扱う。
元々CSはIII類武器を使っていたのだが、専用の大型武器が開発された。そのせいかコスパか性能が高め。
普通は人間に扱える代物じゃないんだけど、そういうのを振り回すロマンってあるよね。


武器カタログにはイラストが満載で、どこかで見たような得物が並ぶ。変態銃もわんさか。
武装オプションにはギターケースやデカい十字架なんてのもあり、やりたい放題である。



防具

現実とそう変わらないボディアーマーから始まり、サイバーものっぽい『装甲背広』だの、
装甲ランジェリーだのボムシングのプロテクター(グローブに爆弾付き)だのと愉快なものは数あるのだが。


本作の防具といえば強化服『オートプロテクター(AP)』である。(全身防具一つで済むからデータ管理が楽でもあるし)
いわゆるパワードスーツだがCSと違って着込むタイプ。
CSとの差は『メカニックでなく人間扱い』『特別な訓練が不要』辺り。
欠点は身の丈に合わないとパワー負けして動けなくなること。


多種多様に渡る商品が存在するが、アニヲタ的には『ブロウスペリア』に言及したいところ。
この商品、スーツが二重になってまして、外側がバイクに変形するんです。
このゲームこんなんばっかり。今更だけど。



舞台

基本的には北米大陸。ツアーモードで行ける範囲には今のコロンビアやベネズエラも含まれる。
東西海岸と南部に巨大都市(メガ=シティ)が存在し、そこ以外の荒野に規模のさまざまな『タウン』が点在する世界。
ハンターたちはそこを一日に500kmばかり突っ走り、依頼を請け負うのである。


+ 拠点となる北米の街/町-
  • テキサナ

テキサスからルイジアナにかけての南部海岸を占めるメガ=シティ。悪く言えば保守的な田舎で、よく言えば純朴な人々の住む都市。
地形的に平野と直に接していて遠出が楽で、ここを拠点とすることが推奨されている。それゆえか設定は詳細になされている。
ヴェーダとの戦争を経て都市管理AI『アークエンジェル』が豹変、コンピュータ様ならぬ『ダークエンジェル』として君臨している。
厳格な性分だが、反逆者の処刑を表だって行うことはない。ただ、子供をエージェントに使っているらしく……


  • ネオ=アップル

ニューヨークを含む東海岸一帯に伸びるメガ=シティ。都会的で機能的で灰色。寒い上に大気汚染がひどい。
地形的にはアパラチア山脈が邪魔になって他方面に向かいづらい。周囲にタウンも少ないので余計に動きにくい。
都市管理AIはヴェーダの攻撃で破損。並列されたユニットのいくつかが異常をきたしている。初代の時点でイカれてたような
壊れたユニットの一つはネオ=アップルの一角に[[超管理社会>リベリオン(映画)]]なエリアをこさえているらしい。


  • サン=アンジェルス

ロサンジェルスやサンフランシスコ辺りの西海岸一帯に位置するメガ=シティ。現実同様、温暖湿潤で自由な気風の土地。
ネオ=アップル同様、ロッキー山脈が邪魔。しかもジャングルのおまけつき。
都市管理AIは無事(ヴェーダは東から侵攻しているため被害軽微)なのだが、ここの中心となる企業『カーマイクル』が不祥事常連。
得意分野がバイオテクノロジーって辺りから、嫌な想像をしてみてくださいな。ええ、今も昔も何か企んでますとも。


  • フォートネーブル

テキサナ北方(カンザスシティ辺り)に存在するタウン。ハンター人口の多い独立都市。武闘派。
交通の要所であることからか規模が大きく、物資にせよサービスにせよメガ=シティと同等のものを入手できる。
ただ、竜巻が頻発するために一般人はトレーラーハウス住まいである。


  • アーク(ブルーウォーター)

旧合衆国/メキシコ国境付近のタウンの集合体。中心地の名からブルーウォーターとも呼ばれる。自然主義。
自然保護の観点から、一般定住者は期限が三年と規定されている。ハンターが拠点にする分には問題ない(はず)。



マスコンバット

ハンターチームvs一個艦隊! 数人対数千人! という派手な規模の闘いを処理するルール。
スクエアマップ上に敵部隊とハンターたちが配置され、距離も時間も敵データも通常戦闘とは異なる扱いになる。
……すなわち、これに対処するための装備が別途必要になるわけで。さらにはプレイ時間も食うので扱いが難しい。
普段は使いづらい無反動砲がコストパフォーマンスにも優れた良武器に化けたりと、面白くはあるのだが。


昔は大部隊への対応が『ハッキングで混乱させた隙に乗じて潜入コアストライク』程度しかなかったので大進歩である。



過去作

  • メタルヘッド フロンティア2150

ボックスタイプ。発売元はツクダ。マンガ図書館Zで一部を除いて入手可能。流石に古いゲームなので遊びやすくはない。
そこでメタルヘッドそのものはワールドガイドとして扱い、システムをエクストリーム+エンドレスホライゾンにする。そしてPCは『ターキーメイクアップ』で作るとちょうどよく仕上がるのだそうで。(小太刀右京曰く)
メガ=シティが主な舞台となる世界で、小説『虹の天使フリー=アイ』はこの時代を背景にした作品。


  • メタルヘッド・マキシマム

エクストリームと同じB5版、新紀元社刊。舞台は2160年代。
初代をギュッと凝縮し整理したシステム、年齢/職歴が能力に直結するキャラクター作成*6など、意欲的だったがサプリメントは『マインドクライム』一冊のみに終わった。
世界観的にはこの頃企業による環境回復計画の進展と、それに勝手に便乗した人々による「タウン」建設・移住が始まり、時を同じくして選民のみが住む月から謎のマスドライバー攻撃と通信断絶が行われている。
『パンドラ』の初出でもある。ただ、この頃は『特殊なサイバーウェア/強化パーツ』程度の扱いだった。


  • メタルヘッド Frontier 2150/d20エディション

『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ』などと共通するシステムをベースにしたバージョン。
背景設定は初代と同じで、これに合わせて『虹の天使フリー=アイ』が再版されている。
単独で機能しないことその他色々さておいて、最大の不幸は『三か月後にエクストリームが発売された』ことだった。
余りにも生まれた時期が悪すぎた。もはや何も言うまい。



総評

ルールが重い。データが多い。リソース管理が面倒。
ポイント割振制のキャラ作成であるため、思った通りの活躍をするために把握すべき仕様が多く、ざっと書き記すのも難しい。
おまけにサンプルキャラクターが(マスコンバット対応などの都合上)使いにくいと来たもんだ。
しかしその分の自由さは魅力的なので、竜退治に飽きて巨大都市と荒野を駆け巡るSF西部劇をお求めなら、ぜひ。



余談

このゲーム、お金がかなり重要。燃料費、弾薬費、食費、修理代、諸々の雑費。
これらを計算するために『ビジネスシート』、ようは帳簿を付けて、必要経費を埋め合わせた上での報酬頭割が必要になる。
正直ややこしい&めんどくさいが、生活費やメンテナンス費用が(基本的には)かからないのがせめてもの救い。
そりゃ他のゲームで常備化なんてルールが出来るわけだわ



俺たちが荒らしだって言ったよな? ありゃあ間違いだ……Wiki篭りってのは――追記・修正したヤツのことを言うのさ


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  • d20版の最大の不幸は三か月後にエクストリームが発売されたことっていうけど、仮にエクストリームが製作されなかった世界線だとしてもどうにもならなかったと思うぞ。正直、d20版スタッフが売れなかった言い訳にエクストリームを持ち出したら助走つけて殴るレベル -- 名無しさん (2019-06-09 20:05:14)
  • タグがくっついてるぞ -- 名無しさん (2019-06-12 00:25:00)

#comment

*1 正確には尖った/決定的な強みのあるキャラを作れない
*2 『マキシマム』まではイノセントのみ専用の異能力技能の取得が出来たのだが、本作ではそれもクラス専用マニューバ扱いになっている。
*3 超能力と交渉の参照する能力値が同じであるため
*4 それでも12万ドル
*5 車両は格闘戦に手も足も出ないのが普通
*6 TRPG『ガンドッグ』に近い

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