綺場シオン

ページ名:綺場シオン

登録日:2018/11/10 (土曜日) 12:22:00
更新日:2024/03/26 Tue 11:31:07NEW!
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天翔連撃! 無限の未来をこの手に!!

ストライド・ザ・ジェネレーション!!



綺場シオンとは、「カードファイト!!ヴァンガードG」の登場人物である。


CV:
榎木淳弥
工藤晴香(幼少期)


●目次


【概要】

G1期(5期)からの登場人物で初登場時は晴海中学2年の14歳。主人公である新導クロノの同級生。


古くから長い歴史を持ち、政財界にも深い関わりを持つ綺場財閥の御曹司。綺場の後継者として教育を受け、また本人もそのような家庭環境に甘んずることなく努力を惜しまない性分もあって、あらゆる分野で高い才能を発揮している秀才。眉目秀麗で「貴公子」という単語が似合う美少年であり、運動神経も抜群。穏やかで社交性も高い性格故に男女問わず人気が高い。


誰かとトラブルがあっても涼しげな表情と態度を変えることは基本的にないが、負けず嫌いで頑固な部分もあり、意地を張ってしまうことも少なくない。また、金持ちであるせいで庶民的な感覚とズレた世間知らずな一面(おにぎりの定番の具にキャビア等と回答)があったり、幼い頃から大人に囲まれて育った故に根本的な部分で逆に子供っぽかったり*1、その純粋さ故にさらりと毒を吐くことも多かったりする。通称「シオ対応」*2


特技は幼い頃から今も続けているフェンシングで、綺場家自体も代々フェンシングの名門として有名なこともあって、実力はかなりもの。


その一方で、ヴァンガードにおいても地元では名の知れた実力者で、行きつけの店「カードキャピタル2号店」においては、店員にして日本トップクラスのファイターである葛木カムイからもお墨付きを貰っている*3
使用クランは高貴で誇り高いシオンにぴったりの聖騎士団「ロイヤルパラディン」で、スタンドトリガーやスペリオルコールを駆使した連続攻撃を得意とすることから「連撃の貴公子」の異名を持つ。また、ヴァンガードファイトにおいてもフェンシング用語を交えることがあり、勝利時には「セ・フィニ…」と呟いて勝利宣言することも多い。


G1期中盤以降からは新導クロノと安城トコハと共に「チームトライスリー」を結成し、苦楽を分かち合いながら共に成長していくこととなる。


G2~3期では、綺場家を買収されて没落貴族となってしまい、絶望の淵に叩き落とされたシオンがレジェンドファイターの一人である櫂トシキとの出会いを経て、泥まみれになりながら這い上がっていく話が1つの軸となっており、実質的な裏主人公としても活躍することとなる。また、その過程で底意地の悪さを備えたタフネスな性格に変化し、ファイトでも開始の掛け声に「スタンドアップ・ザ・ヴァンガード」など、ところどころで「THE」を入れるようになる。現在では、伊吹コウジと並ぶGにおける「THE族*4」の代表格になっている。
その一方で、これらの事情のせいで嫌でも大人にならざるを得なかったところもあり、自分自身を自由にするはずのヴァンガードが自分を縛る鎖になっている部分もある。その点をG4期にて早尾アンリに指摘されている。



G1期が始まった当初は、安城トコハと違って主役エピソードやクロノとの絡みも少なかったこともあって、視聴者からは「主人公クロノのライバル役という触れ込みで登場した割には影が薄い」という印象を持たれていた上に、先導アイチや立凪コーリン等の歴代ロイヤルパラディン使いがそうだったような「闇堕ち」の心配もされていた。しかし、G2期以降で課せられた過酷な試練を乗り越える姿に、視聴者から「もう影が薄いとか言えない」とか「もはや立派な櫂くんの後継者」とか「闇堕ちどころか、闇を従えて帰ってきた」とか言われるようになった。
今や先導アイチに次ぐ立派なロイヤルパラディン使いの代表格として、その存在感を示している。



【経歴・劇中の活躍】

●G1期

当初はあらぬ噂を立てられて恐れられている主人公・新導クロノが、街でヴァンガード普及協会のファイターズクエストに奔走する姿を物珍しそうに見ていたが、とある事情でクロノとファイトして敗北したことで、クロノをライバルとして意識するようになる。ヴァンガードを初めて間もないクロノが、プロファイターのハイメ・アルカラスに勝利した際は、クロノに嫉妬する場面もあった。


そんなあるとき葛木カムイの提案で、クロノと安城トコハの3人でチームを組むことになるが、当初はお互い遠慮無く言い合う我の強い性格のせいで諍いが絶えず、チーム名すら決まらない有様だった。それでも、一応チームとして3人で大会出場を目指すことになるが、ヴァンガード普及協会ユナイテッドサンクチュアリ支部で開催されたミニ大会で、クロノがトラブルに巻き込まれてポイントを剥奪されてしまう。それからは、トコハと協力してクロノのポイント稼ぎを手伝うことになるが、そうしていくうちにクロノを中心に3人の絆が固まっていき、チーム名も「チームトライスリー」に決定。このまま順調に進むかと思われた。


地区予選の決勝トーナメント1回戦にて大将として登場したシオンは、チームディマイズの東雲ショウマと対戦することになるが、ファイトの中で東雲に自分の在り方について、矛盾を突かれる形で論破され、惨敗を喫してしまう。このシオンの敗北でトライスリーは地区予選ベスト16で敗退してしまった。
そしてシオンは、その敗北から『自分が中途半端になんでも掴み取ろうとするから中途半端な結果しか出なかった。それではヴァンガードへの向き合い方として失礼』と結論付けて、トライスリーを抜けてヴァンガードも引退することを決断。それに対してクロノは、シオンの決断に納得できずに綺場の屋敷に乗り込んでシオンにファイトを申し込む。クロノから挑戦を叩き付けられたシオンは、自分のヴァンガードの中で心残りだった『クロノにファイトで敗北した過去の清算』をすべく、クロノとファイトこととなった。
その中でクロノに『シオンは東雲ショウマに敗北したことを認めることができないだけで、それを中途半端とかヴァンガードに失礼だとか、尤もらしい理屈を並べてカッコ付けるな』と図星を突かれ、シオンは逆ギレしてクロノと子供のような口喧嘩を繰り広げた。
シオンはクロノとのファイトにはなんとか勝ったものの、クロノの言葉がその通りであったことを受け止め、「自分は自分自身にも負けた」ことを噛みしめて嗚咽を漏らした。そしてシオンは再びトライスリーの一員としてヴァンガードを続けることを決め、クロノとトコハを名前で呼ぶようにした。それにより3人は絆をより深めていくのだった。


その後、紆余曲折を経てチームディマイズとのエキシビジョンマッチへの出場権を手に入れたトライスリーだったが、そこで普及協会ユナイテッドサンクチュアリ支部での『弱さは罪』を是とする神崎ユウイチロウの独裁的運営方針を知ることになり、そのことに異議を唱え、クロノたちと共にユナサン支部の運営方針をなんとか正そうと奔走する。そんな中で、チームディマイズとのエキシビジョンマッチに挑戦、シオンは再び東雲ショウマと対決することになる。
東雲との2度目のファイトでは、『自分の予知する最悪の未来を回避したいなら、自分という籠の中の鳥であるべき』と主張する東雲に対して、シオンは『そんな未来は糞喰らえ』と断じて自分の道は自分で切り開くと決意を示し、見事リベンジを果たして見せた。


それからはトコハと共にチームメイトとして神崎を討ち倒して明日川タイヨウを救い出さんとするクロノのファイトを最後まで見届けた。



●G2期 ギアースクライシス編

ユナサン支部の事件が解決してしばらくの後、トライスリーは東京全域で行われる普及協会の大イベント「Gクエスト」に挑戦することを決める。最初のメガラニカ支部でのGクエストにおいてシオンは、蒼龍財団の総帥・蒼龍レオンの従者であるシャーリーン・チェンを相手にファイトし、勝利を飾ってみせた。


メガラニカ支部のGクエストで優勝した翌日、シオンは綺場家伝統の継承の儀を受けて綺場家の正式な後継者なった。しかしその日の夜、エースコーポレーションの代表である『エース』という少年に、綺場家の家宝である『光輝の剣 フィデス』を盗まれてしまう。
そしてエースと邂逅したシオンは、エースの挑発に乗ってパックファイト*5でエースと勝負する。しかしパックファイトで使用するパックがエースに有利になるように予め細工されており、シオンは「自分の敗北は最初から確定事項だった」と分かった時にはもうすでに手遅れで、シオンはエースに惨敗しまう。さらに叔父のウツギによる裏切りと、シオンのここまでの一連の醜態を生中継で政財界に曝されたことで、綺場家の信用は失墜してしまい、綺場家が経営する綺場ホールディングスは、エースコーポレーションに買収させられてしまう。こうして一夜にして全てを失ったシオンは、綺場の屋敷を捨てて家族と離ればなれになり、ボロアパートで独り暮らしせざるを得なくなってしまう。


それからシオンは、「このまま終わるわけにはいかない」とエースの行方を追うものの何一つ手掛かりがつかめず、精神的にも人前でいつも通りに取り繕うのが精一杯で、鬱一歩手前にまで追い詰められてしまう。
そんなとき、とある事情で一時帰国していたユーロリーグのトップファイター・櫂トシキと出会い、夜のコインランドリーでファイトすることとなる。そこでシオンは櫂に何度も挑んでは敗北を繰り返す中で、何もかも失った今の自分に深く絶望するが、櫂の「イメージしろ」という一言*6をただ一つの道標として見出し、地獄から這い上がることを決意。それ以来、櫂が残していったジャケットを決意の証として羽織るようになった*7


櫂のジャケットを羽織るようになってからは、本来のシオンらしい高貴さは残しつつも、前のめりでしたたかで挑発的な態度を取り、手段を選ばない腹黒さを備えた、泥臭くて逞しく近寄り難い性格へと変貌した。ファイトにおいても、櫂のように「スタンドアップ・ザ・ヴァンガード」と掛け声に「ザ」を付けたり、今までしなかったファイナルターン宣言をしたり、「自分を極限まで追い詰めながら、相手を全力で叩き潰す」という極端なファイトスタイルに変化したりと、今までの弱い自分と決別するかのように大きく変化している。


その後のドラエン支部のGクエストでは、シオンが悪知恵を働かせつつも破竹の勢いで勝利を収めて独り勝ちをなしとげ、次のズー支部のGクエストでもシオンなりのやり方で優勝に貢献するが、さらにその次のスターゲート支部のGクエストでの櫂との再戦では、一歩及ばず櫂に叩きのめされてしまう。しかし、シオンは諦めることなく、必ず櫂に追いつくことを心に決めたのであった。


そんなこんなでGクエストを着実に勝ち抜いていく一方で、シオンはアルバイト生活*8をしながら、不良グループ「ブラッディエンジェル」を自身の駒として引き入れることでエースの情報を探りだし、エースのあぶり出しに成功する。そしてエースとのファイトで、シオンは「エースが綺場家を買収したのは、伊吹コウジの追っている敵『明神リューズ』の野望を成就させるための資金源確保のため」と調べがついていることを突きつけ、その上でエースに勝利を果たす。その直後に謎のバイクの乱入*9でエースに逃亡を図られてしまうが、このときにエースの正体がアイドル・ラミーラビリンスの蝶野アムであることが発覚する。


残るGクエストでも優勝を果たした後日、蝶野アムのことをクロノとトコハにも明かし、自分は自分の戦いをすることを宣言する。そして、全Gクエストを制したチームのみが立てる舞台であるアルティメットステージへ挑戦することになったトライスリーは、チームQ4と対戦。シオンはまたも櫂とファイトすることになる。
シオンはあの日から決意の証としてずっと着続けてきた櫂のジャケットを、「櫂を乗り越えていくため」にあえて控え室に置いていき、櫂と正面から向き合う。ファイトでは《ドラゴニック・オーバーロード”The Legend”》で容赦なく叩き潰さんと攻める櫂に対し、シオンは必死に食らいついていく。そして苛烈な攻撃を凌ぎきり、持てる力すべてをぶつけて櫂から見事勝利をもぎ取った。櫂は自分を乗り越えていったシオンの健闘を称え、シオンと固い握手を交わしたのだった。


その後、トライスリーのクロノとQ4のカムイによる大将戦が行われている中、シオンは大会会場の関係者用通路で蝶野アムと対面。その場に居合わせたトコハがアムを問い詰めるが、そこに明神リューズ率いるカンパニーの一員となった東雲ショウマが現れ*10、実は東雲が綺場家買収騒動の仕掛け人であったことが判明。それを知ったシオンは激昂して、東雲の顔を何度も殴りつけた。怒りに身を任せて東雲を殴り続けるシオンは、その場に現れた伊吹に止められるが、シオンに殴られた東雲は何の抵抗もすることなく、不気味な笑みを浮かべながら伊吹とシオンに宣戦布告し、アムと共に去っていった。


アルティメットステージの決着と共にGクエストの全プログラムが終了し、Gクエスト完全制覇を成し遂げたトライスリーの3人は「ジェネレーションマスター第1号」の称号を手に入れる。そしてアルティメットテージと同時進行で発動された伊吹の作戦『ギアースクライシス』の完遂後は、クロノや伊吹と共に明神リューズのラボへの奇襲作戦に参加することになる。



●G3期 ストライドゲート編

伊吹のリューズラボへの奇襲作戦が失敗に終ってからしばらく経ち、中学3年に進級したトライスリーは3人とも同じクラスになる。


その後シオンは、調査の対象を東雲ショウマや明神リューズ、リューズ一味が関わる組織「カンパニー」に移して情報収集を継続して行っている最中、真実を知ってショックのあまり家出してきたクロノが、自分のアパートを訪ねてくる。クロノは家出して放浪していた数日の間にカンパニーがしてきたことをシオンから見せられ、リューズともう一度接触してファイトすることを決意する。
その後のクロノとリューズの接触に、シオンが念には念を押してブラッディエンジェルのメンバーを監視につけるが、結局クロノはリューズによって連れ去られてしまう。
それからシオンは発信機を頼りに、トコハと伊吹とカムイの3人と共にクロノを追跡。途中で若水ソウスケたちカンパニーの妨害に遭ったものの、無事クロノを救出することに成功する。


クロノ救出後、しばらく時間に余裕ができ、蒼龍財団の南国リゾートでの対カンパニー戦を想定したファイト訓練や、崩壊したドラエン支部の復興イベントへの協力などを進めていた。また、自分を陥れたエースこと蝶野アムが、自分の大切な友達である弓月ルーナを助けるために、藁にも縋る思いで自分たちに助けを求めてきた際には、これまでのこともあり、怒りに震えながらも「アムを赦すつもりはない」と拒絶した。しかしアムの友人であるトコハの手前、アムにルーナを救い出させるため共闘することを許す。


それから間もなくして、明神リューズの計画が最終段階に入り、地球と惑星クレイを繋ぐストライドゲートが開かれてしまう。そしてクロノたちトライスリーに、蝶野アムとクロノの弟分・明日川タイヨウを加えた5人は、リューズ率いるカンパニーとの最終決戦「最後の審判」を受けることになる。


ストライドゲートに飛び込み、最後の審判の決戦場にたどり着いたシオンの相手は、幾度となく立ちふさがってきた宿敵・東雲ショウマ。東雲は、完璧の中にわずかな揺らぎを加えて変化する様を見たいという欲求をぶちまけ、シオンはその欲求を満たすのに最高の存在であると称す。それに対してシオンはそんな東雲を哀れな存在であると見下して全否定し、その手に取り戻した家宝『光輝の剣 フィデス』の力をユニットに変えて勝利する。しかし東雲は自分が敗北してもなお、自分の描いたシナリオ通りに成長したシオンに悦楽を見出しており、シオンはそんな東雲に嫌悪していた。
その直後、決戦場が崩壊し始め、シオンは憎むべき敵であるはずの東雲を庇う形で、上から降ってきた瓦礫の下敷きにされてしまう。下半身が瓦礫に埋まり、ピクリとも動かなくなってしまったシオンを前に東雲は茫然とするが、そこから東雲も相次いで降ってくる瓦礫の下敷きになり2人揃って生死不明となった。


その後、どういう経緯があったかは不明だが、シオンは病院に運ばれて数か月後には無事に退院。さらに綺場家を買収から取り戻し、シオンは綺場家の後継者として返り咲くこととなった。
アムとは、悪事に加担する切っ掛けとなった長年意識不明の両親に対して、綺場家の持つ先端医療技術を提供するという、『赦しという名の罰』を与える形で和解。なんとか無事に生還した東雲も、シオンに対して自分の負けを認めて、晴れやかな顔で何処かに去って行った。


こうしてシオンの長く壮絶だった戦いに、一つのピリオドが打たれることとなった。



●G4期 G NEXT

トライスリーのメンバーは別々の進路を進み、シオンはすべてにおいて頂点を極めるため、雀ヶ森レン率いるフー・ファイター傘下であった福原高校に入学。「帰ってきた綺場のパーフェクトプリンス」と呼ばれ、綺場家の後継者として政財界でも幅広い活躍を成し遂げていた。


しかしヴァンガードのほうは順調とは言い難い状況に置かれていた。というのも、福原高校OBである雀ヶ森レンが普及協会ユナイテッドサンクチュアリ支部の支部長へ就任して福原高校を去ったことで、レンのカリスマ性に惹かれて福原高校に進学する生徒も減少してしまう。それに伴って福原高校のヴァンガード部も大会実績がなくなっていき、結果として2年の早尾アンリ以外の部員が全員退部。廃部の危機にさらされてしまう。


そんな退部した部員たちと入れ替わりでヴァンガード部に入部したシオンは、アンリと共に廃部の危機を脱するべく福原高校理事会と交渉し、U-20チャンピオンシップの大会実績を鑑みて部の存続について考慮してもらうように約束を取りつけた。そして大会に出る3人目メンバーとして、かつての東雲のチームメイトにして、トコハのライバルである羽島リンを「密かに思いを寄せる安城マモルを餌に釣る」というブラックなやり方であるが、チームに引き入れる。


こうして新生福原ヴァンガード部はU-20チャンピオンシップに出場することが決定、予選をドラエン支部で勝ちぬいた。何の苦難もなく本戦も勝ち抜けるかと思いきや、1stステージ「クレイスクランブル」では勝ち抜け枠16チーム中15位通過というギリギリの結果となってしまい、理事長に釘を刺されてしまう。


シオンはこの状況を打破するために2ndステージ「キャッスル・ロワイアル」では「クロノたちストライダーズやトコハたちハイメフラワーズ、前大会優勝者の鬼丸カズミ率いるチームディフライダーなど、確実に勝てる保証がない相手との対戦を避ける」方針でファイトしていくが、シオンの自分を押し殺した形振り構わない無難なやり方に、アンリは疑念を抱いていく。そしてアンリは「ヴァンガードだけが自分を自由にするといいながら、今のシオンはヴァンガードに縛られている」と指摘し、「福原のヴァンガードは自分たちが守るから、シオンは自分のヴァンガードを守れ」と部長命令を出し、シオンの背中を押す。それを受けてシオンは吹っ切ることができ、一番戦いたかった好敵手のクロノに対し、ファイトを申し込む。クロノとのファイトには敗れてしまったものの、シオンは純粋にヴァンガードを楽しんでいたかつての自分を思い出し、自分らしいヴァンガードを取り戻した。


2ndステージでは福原高校唯一の脱落になってしまったシオンだが、アンリとリンのおかげで福原高校はFinalステージ進出が決まる。しかしそこでストライダーズやハイメフラワーズ、そして伊吹コウジによって、チームディフライダーのメンバーは「地球に渡ってきた惑星クレイのユニットたちが、”ディファレント・ワールド・ライド”によって人間の肉体に憑依した、”ディフライダー”と呼ばれる存在」であること、そして「鬼丸カズミの存在を乗っ取ったユニット《忍竜 シラヌイ》が、ヴァンガードの存在を破壊せんとしていること」を知ることとなり、福原高校ヴァンガード部も部の存続とは別に、ヴァンガードを守るための戦いに身を投じていくことになる。


ファイナルステージ準決勝では、そのチームディフライダーと対戦することとなり、1勝1敗のイーブンで大将戦としてシオンが鬼丸カズミとファイトすることとになる。シオンは鬼丸の「何かを憎む気持ち」に理解を示しながらもその理想を否定して勝利目前まで追い詰めるが、運悪くダメージトリガーの差によりギリギリで鬼丸に凌がれてしまう。返しの鬼丸のターン、シオンは「ヴァンガードを”支配”する」という掟破りの上を行く《邪眼冥皇 シラヌイ”骸”》の力によって捻じ伏せられてしまい、惨敗を喫してしまう。


シオンが敗北したことで、福原高校ヴァンガード部は準決勝敗退となるが、その直後に観客からチームディフライダーと健闘した福原高校ヴァンガード部に熱いエールが送られ、それを見た福原高校の理事長からヴァンガード部の存続を認められることとなった。こうしてシオンたちの悲願は達成されたが、残された課題である鬼丸たちの件は決勝戦に進むこととなったクロノたちストライダーズに託すこととなった。


そしてクロノたちが鬼丸たちに勝利し、U-20チャンピオンシップで優勝を果たした後、忍竜シラヌイはヴァンガードの破壊を思い止まり、鬼丸カズミの肉体から離れて惑星クレイへ帰還した。そしてシオンとクロノたちは、忍竜シラヌイから解放された鬼丸カズミから、忍竜シラヌイの本当の目的について知ることとなった。



●G5期 G Z

U-20チャンピオンシップ終了後、福原高校ヴァンガード部は部員が一気に増えて、シオンとアンリは次の大会に向けて頑張っていこうとしていた。しかしシオンは鬼丸カズミから聞かされた、創世神メサイアと対をなす「破壊の竜神ギーゼ」とギーゼ復活を目論む《邪神司教 ガスティール》率いる「使徒」の存在に、どこか落ち着くことができずにいた。


そんな中、綺場家の宝剣「光輝の剣フィデス」の存在を抹消せんと、一人の男がシオンの前に立ちはだかった。その男の名は《蒼波元帥 ヴァレオス》、「初代アクアフォース元帥」の肩書を持つ、破壊の竜神ギーゼの使徒であった。シオンは「光輝の剣フィデス」を賭けてヴァレオスとファイトすることになったが、ヴァレオスが繰り出すアクアフォースの波状攻撃に苦戦を強いられ、さらにはギーゼの使徒が持つ切り札<ゼロスドラゴン>の一つである《絶海のゼロスドラゴン メギド》の圧倒的な力を前に惨敗してしまう。
シオンの敗北の代償は大きく、ヴァレオスが現実に召喚した《絶海のゼロスドラゴン メギド》によってフィデスは破壊され、シオンはメギドが起こした土砂崩れにより生き埋めにされてしまったのだった。


不幸中の幸い、無事に生還したシオンだったが、伊吹との連絡で、クロノやタイヨウが「ギーゼをディフライドさせる器の候補者」としてギーゼの使徒たちに「魂の牢獄レリクス」へと拉致されてしまったと知らせを受ける。その中でギーゼの器候補に選ばれる条件が「ディフライダーに勝利したことがある者」であり、一度もディフライダーに勝利したことがなかった自分は「ギーゼの器候補」ではなかったと知る。それでもクロノたちをレリクスから解放するために、伊吹たちのレリクス破壊及びクロノたちの救出作戦に参加し、クロノたちをレリクスから解放させることに成功する。


その後は香港で調査を進める櫂やチーム新ニッポンの西沢アラタと浅田マコトに、ギーゼの使徒に関する情報を送りつつも、シオン自身も独自調査の為に動いていた。そして海外にあるギーゼの使徒の拠点を発見すると、ハイメ・アルカラスと共に突入するが、そこに因縁の相手であるヴァレオスが待ち受けており、シオンはヴァレオスへ再戦を申し込む。ヴァレオスは一度下した相手であるシオンに興味を持たなかったものの、仕方なくシオンとファイトすることになる。その中でヴァレオスはギーゼに屈し、ギーゼに縋るしかなかった自分の過去を語り、ギーゼの意思こそが絶対正義と断言する。しかしシオンのことを侮った故に、シオンの「フィデスの本質は剣にあらず、その本質は崇高な志にある」という言葉と共に復活したフィデスに動揺し、ヴァレオスはシオンに敗北を喫することとなった。


シオンはヴァレオスから回収した《絶海のゼロスドラゴン メギド》をハイメに預け、クロノとトコハと合流してクロノの父・新導ライブが待つ「降臨の地」という遺跡へと向かう。そこで「降臨の地」とは、数百年前に惑星クレイにて「創世神メサイア」と「破壊の竜神ギーゼ」が軍勢を率いて戦った「大災厄」の後、6枚の<ゼロスドラゴン>を惑星クレイから離れた地球上に封印するために「初代・剣聖フィデス」が降り立った場所であることを知る。それにより、綺場家に伝わる「光輝の剣フィデス」が、<ゼロスドラゴン>を封印するために地球に降り立ち、世界各地を巡る旅をしていた剣聖フィデスから綺場家の先祖に授けられた、正真正銘惑星クレイ由来の聖剣であったことが発覚する。
そして降臨の地にてクロノ・ドランとの対話を試みようとするクロノに力を貸したシオンは、イメージを通じて自分の分身たるアルトマイルと運命的な邂逅を果たし、共にギーゼと戦うという誓いを立てる。


日本に帰国後、シオンたちトライスリーは伊吹たちと合流するが、そこで完全覚醒を果たして地球上に顕現した《破壊の竜神 ギーゼ》の姿を目の当たりにし、シオンはクロノとトコハと共にギーゼの待つ「虚無の要塞レリクス」へと突入し、ギーゼとのファイトを挑む。


ギーゼとの決戦は、ギーゼが三面打ちでトライスリー3人を同時に相手することとなり、シオン対ギーゼにおいては「すべてを掴もうとする自分の在り方を傲慢」と認めつつも、それでも未熟だからこそ前に進み、欲しいものは全部この手に掴むという意思を貫き通し、ギーゼに勝利。
クロノとトコハもギーゼに勝利したことによりギーゼは消滅するが、崩壊したレリクスが地球と惑星クレイを飲み込まんとする重力場の塊と化して、2つの惑星の消滅の危機に立たされることになり、トライスリーは分身となるユニットと共にディメンショナル・オーバーストライドを敢行する。それにより、シオンは《神明の騎士 アルトマイル》と一つになり、同じくユニットと一つとなったクロノとトコハと共に、重力場の塊を破壊する。


その後、地球と惑星クレイの繋がりが完全に消えることとなり、シオンはアルトマイルと別れを告げる。そして、クロノとトコハに改めて「綺場の名を世界に轟かせ、多くの人にヴァンガードを楽しんでほしい」という夢を語り、3人一緒に地球へと帰還した。帰還後は自分の夢に突き進みつつ、「宇宙飛行士になって、自分の足で惑星クレイの大地に立つ」というクロノの夢を叶えさせるべく、トコハやカズマや仲間たち皆とともにクロノを応援するのだった。



【ヴァンガードファイターとして】

幼い頃にとある事情で訪れたカードショップのショーケースにあった《青天の騎士 アルトマイル》のカードを見て運命的なものを感じ、それが切っ掛けでヴァンガードを始めた。ヴァンガードは自分が初めて自分の意志で手に取ったもので、ヴァンガードだけが自分を自由にすると称しており、ヴァンガードファイターとして強い誇りを持っている。


デッキは今も昔も「アルトマイル」を中心としたロイヤルパラディンを使用しており、貴族らしく気高くて正々堂々とした真っ直ぐなファイトスタイルを基本とする。


G1期では超越を絡めつつ、スペリオルコールとバンプアップで攻めるオーソドックスなロイヤルパラディンデッキを使用。リアガードのバンプアップを活かすため、スタンドトリガーを多めにしているのが特徴。シオンには、クロノのような天性のトリガー運はなく、むしろ肝心なところでトリガーを引けないことも多いが、そうであっても相手を圧倒できるほどの戦略を組み立てられるという、ファイターとしては天才的センスを誇る*11


G2期で櫂のジャケットを引き継いで以降は、「手札が3枚以下のときにのみ発動可能」という逆境の中で真価を発揮するキーワード能力『勇敢(ブレイブ)』を持ったユニットを中心に据え、「自分を極限まで追い詰めることで最大級の猛攻を繰り出す」ハイリスクハイリターンなデッキと、意地でも攻撃を通そうとする泥臭いファイトスタイルを基本とするようになった。しかし、公開領域のカードから山札に残っているトリガー枚数とトリガーチェックでのトリガー率を計算したり、『勇敢』の発動のために手札が減ってしまった状況でガード値を稼ぐ手段を用意しておく等、本来の計算高さは健在。


ちなみにシオンが2期から使用するユニットは、これまでのロイヤルパラディンにはあまり見られなかったアラビアン風の衣装を纏ったユニットが多いが、この衣装はシオンの分身《青天の騎士 アルトマイル》の故郷がある地方の民族衣装で、アルトマイルが指揮する部隊はその地方出身者が大半を占めるんだとか。
また、これまでのロイヤルパラディンの常識を覆すキーワード能力『勇敢』も、アルトマイルが指揮する部隊が「ユナイテッドサンクチュアリの伝統やしがらみに囚われず、自分たちのやり方で自由奔放に戦うアウトローな部隊」という異色の存在であることに由来しているようだ。なお、後にアルトマイルがロイヤルパラディンの団長に任命された際に、自分が率いてきた部隊も親衛隊として騎士団の中心となるが、元々がアウトローな部隊だっただけに、今まで通りの活動がしにくくなってしまうという弊害が出ているという。


G4期からは《天命の騎士 アルトマイル》をメインヴァンガードに変更しているが、相変わらずハイリスクハイリターンな『勇敢』軸のデッキで戦っており、すべてを取り戻した今となっても、その泥臭いファイトスタイルを貫き続けている。


G5期終盤ではメインヴァンガードを《神明の騎士 アルトマイル》にし、リヴァーロやミーリウスといった1期に使っていたユニットたちを勇敢軸用にリメイクしたカードを使用するようになっている。




●主な使用カード

  • 青天の騎士 アルトマイル
  • 天命の騎士 アルトマイル
  • 神明の騎士 アルトマイル
  • 絶剣の騎士 リヴァーロ
  • 絶世の騎士 リヴァーロ
  • ナイト・オブ・ツインソード
  • ナイト・オブ・フラグメント
  • 風雅の騎士ベニゼール
  • しゃいんがる
  • 反攻の騎士 スレイマン
  • 要撃の騎士 レドン
  • 繊月の騎士 フェレックス
  • 逆風の騎士 セリム
  • 月桂の騎士 シシルス
  • ホーリーナイト・ガーディアン
  • 閃きの騎士 ミーリウス
  • 瞬きの騎士 ミーリウス
  • 再起の騎士 スティウス
  • 練磨の騎士 アレクトス
  • 夢の運び手 ベレヌス

  • 飛天の聖騎士 アルトマイル
  • 天元超克 アルトマイル
  • 閃火の聖騎士 サムイル
  • 朧の聖騎士 ガブレード
  • 錦虹の聖騎士 クロテニウス
  • 伝承の聖騎士 セルフェス
  • 勇壮の聖騎士 アルヴァクス
  • 神聖竜 セイントブロー・ドラゴン
  • 神聖竜 ブレイブランサー・ドラゴン
  • 神聖竜 ルミナスホープ・ドラゴン
  • 光輝の剣 フィデス
  • 不滅の聖剣 フィデス

  • 神聖竜 レーザーガード・ドラゴン
  • 神衛聖騎士 イグレイン


【対人関係】

  • 岩倉

綺場家、ひいてはシオンに仕える老執事。身体能力も高く、シオンのフェンシングの訓練相手も務めている。他にも、自動車やヘリコプターの免許も持っており、シオンの移動手段といえば、岩倉が運転する乗り物全般といえる。
厳しさと優しさを以ってシオンのことを見守り、必要あればシオンやクロノたちに粋な手助けもする有能執事。シオンにとっては大切な家族のような存在で、彼の助言がシオンの行く道に影響を与えたことも少なくない。


  • 新導クロノ

初めてファイトしたそのときからライバルとして見ていたが、トライスリーとしてチームを組むようになってからは、クロノのことを「無愛想で頑固者」と称しつつも互いに信頼できる相手となり、自分が自分らしく振る舞える良き親友となる。クロノもシオンのことを仲間として強く信頼しており、同時に「ファイトしていてここまで熱くなれる相手はいない」と称する良きライバルとして認めている。
高校に進学して別のチームになった際も、クロノに対してかつてのチームメイトとしての信頼を持ちつつも、自分を熱く燃えたぎらせる最高のライバルとして、U-20チャンピオンシップの舞台で戦うことを誓い合っている。2ndステージでクロノとファイトすることになった際には、互いに全力を尽くした最高のファイトを繰り広げ、ファイト後は互いに清々しい笑顔で握手を交わしたのだった。
ちなみに対クロノの戦績は劇中で勝敗が判明している限りでは、G5期終了時点までで、4勝5敗。


  • 安城トコハ

当初はカードキャピタル2号店の常連仲間で、後にチームの一員として共に戦っていくことになる。シオンは当初からトコハのことをお節介焼きだと思っていたが、チームメイトとして付き合っていくうちに、そのお節介の中にある優しさを見出していく。何かとトラブルに巻き込まれたり抱え込んだりしがちなクロノを、一緒にフォローしてあげたり、2人で説教したりする場面も多く、チームメイトとしても一人の友人としても気が合う存在。
アムの件に対しては、シオンにとっては「自分の誇りを奪った敵」でトコハにとっては「自分の大切な友人」という立場の違いから、意見が食い違うも、最終的には互いが互いの思いを尊重するという形で決着した。
高校に進学してチームがバラバラになっても、相変わらず一人で突っ走りがちなクロノに対して、一緒に心配しており、元チームメイトとしての絆は今でも健在。


  • 東雲ショウマ

自身を獲物と見定めている憎き宿敵。完璧なものを好むのと同時に、その完璧なものが僅かな綻びから崩れるのを眺めるのも好み、その僅かな綻びである「揺らぎ」を加えることに楽しみを見出している狂人。シオンはそんな彼にとって自分の欲求を満たす完璧に近い未完の器であり、唯一の執着の対象としている。
シオンにとっては、勝手な理屈で自分の人生を滅茶苦茶にし、絶望の底へ叩き落とした元凶として憎悪している。その憎悪は、普段は紳士的な振る舞いをするシオンでさえも怒りを抑えきれずに飛び掛かり、何度も顔面をぶん殴るほど。リューズラボ突入作戦時には東雲の顔を見た次の瞬間に殴り掛かっている。
なお、ストライドゲート事件の「最後の審判」において、東雲が瓦礫に潰されそうになったところを庇ってしまったのは、シオン自身でも信じられないことだった模様。


  • 烏森ユウヤ

綺場家と縁のある烏森家の御曹司で、シオンのことを一方的にライバル視している。
何かと卑怯な手段で自分に悪意をまき散らすため、シオンもユウヤに対する心証は良くなく、ヴァンガードを『帝王学の縮図そのもの』と考えるユウヤを真っ向から否定して、二度も下している。
G2期での綺場ホールディングスの買収の一件においては、エースからもたらされた情報により荒稼ぎしたようだが、そのことをシオンにエースをおびき寄せるための餌として利用された。


  • 櫂トシキ

ヴァンガード・ユーロ第1リーグ*12所属のプロファイターであり、元チームQ4のメンバー。G2期において旧友の伊吹に召集を掛けられ、日本に帰国していた。
夜道で失意の中にあったシオンと出会い、コインランドリーでシオンとファイトすることになる。櫂は、何度も挑んでは敗北を繰り返し、悔しさの中で強くなりたいという意志を見せたシオンを見て、ただ一言「イメージしろ」という言葉を送り、疲れて寝てしまったシオンに自分のジャケットを掛けてあげた。
そしてシオンはそれを受けて櫂をリスペクトするかのように、櫂の残したジャケットを普段から羽織るようになり、ファイト開始の掛け声や超越スキル発動の宣言に「ザ」を入れるようになった。シオンにとっては師のような存在(実際に師弟関係だったわけではない)であり、乗り越えるべき巨大な壁ともいえる存在。
絶望から這い上がれたのは結局のところシオン自身の力だったが、そのための道を示してくれた櫂には感謝しており、櫂を乗り越えてみせることで、恩返しを果たすことができた。櫂もなんだかんだでシオンのことを気に掛けており、シオンが自分を乗り越えた際には、健闘を称え固い握手を交わした。


  • 蝶野アム

Gクエスト公式イメージキャラクター・ラミーラビリンスの一人で、明神リューズ率いるカンパニーの一員。
綺場家を買収してシオンを絶望に叩き落としたエースコーポレーションの代表「エース」張本人であり、彼女の存在はシオンにとって憎悪の対象としている。アムのほうも当初はシオンのことを「綺麗なものしか知らない世間知らずのお坊ちゃま」と見下していた。
そんな彼女が、藁にもすがる思いで自分たちに助けを求めてきた際には、「決して赦すつもりはない」と静かに怒りを露わにした。しかし、アムがシオンを陥れた罪と向き合うことを決めてからは、シオンは、意識不明のアムの両親に綺場家の先端医療を提供する形でアムに「赦しという名の罰」を与えつつも、彼女が前を向いて進めるように背中を押してあげている。
アムは自分を赦してくれたシオンに感謝しており、G4期以降では互いに笑顔を向けあえるような良好な関係になっている。


  • 綺場ウツギ

シオンの叔父。そそっかしくて無能極まりない臆病者であると同時に、自分のためなら身内を犠牲にする手段も平気でとる卑怯者。それ故に、実の兄であるシオンの父からは「綺場の一族に相応しくない」と思われている。
シオンが綺場の後継者として正式に襲名されて間もない日の夜、エースコーポレーション代表のエースと結託してシオンを騙し、綺場ホールディングスをエースコーポレーションに買収させることで兄を失脚させ、自分が兄に代わりCEOの座につく。その後は、明神リューズが率いる組織「カンパニー」に資金提供を行っていた。
しかしウツギの存在は、「カンパニー」にとっては都合の良い使い捨ての道具に過ぎず、綺場ホールディングスからの資金提供が不要になったことで、東雲ショウマにCEOの座を奪われて失脚させられてしまう。
その後の行方は不明だが、これまでの一連の出来事のもあり、シオンが綺場ホールディングスを取り戻した今、綺場一族に彼の居場所など、おそらくどこにもないであろう。


  • ブラッディエンジェル

「ギアースクライシス編」以降、家も誇りも失ってもなお再起を誓ったシオンが頼ることとなった、所謂不良グループ。アジトに乗り込んできたシオンにひれ伏されて以降、シオンの手足となってエースや東雲などの調査を手伝わされることになる。
彼らの調査によって得られた情報は正確であり、カンパニーの連中によって負傷させられても、お礼参りも兼ねてシオンの援護に現れるなど、血気盛んで危なそうな見た目の割に義理堅く情に厚い連中であり、シオンも彼らのことを結構信頼していた。
ただクロノとトコハは、シオンが自分たちを危険な目に遭わせたくなかったためとはいえ、チームメイトの自分たちを差し置いてシオンから頼りにされている彼らのことを、あまり快く思っていなかったようだ。


  • 早尾アンリ

シオンが進学した福原高校にて、退部していくヴァンガード部員たちの中で唯一残っていた部員。シオンから福原のヴァンガード部に対する熱意を見込まれたことで、ヴァンガード部の部長への推薦を受けることとなり、部長に就任する。
ジェネレーションマスターの称号を持つシオンのことを尊敬しており、自分より実力が上で精神的にも強いシオンやリンの足手まといにならないようにと奮闘している。そうしてシオンと共にU-20チャンピオンシップを勝ち抜いていくうちに、精神面もファイトの腕も強くなっていき、部長らしい振る舞いができるようになっていく。その一方で、他人を頼ろうとせず1人で背負いがちで、自分に厳しすぎる部分もあるシオンには心配すると共に疑念を抱いており、そのため部長としてシオンの背中を押すことを決め、叱咤の言葉を送った。


  • 羽島リン

かつての東雲のチームメイトであり、トコハのライバル。シオンもリンもG1期の頃からお互い顔は知っていたが、2人が直接絡むことになったのはG4期から。
G4期で福原高校の3年であったことが発覚し*13、U-20チャンピオンシップを勝ち抜くのに不可欠な即戦力として、シオンは「女王というリンの立場を利用した挑発」や「思い人の安城マモルを餌にした外堀埋め」という真っ黒なやり方でだが、リンをチームに引き入れた。
リンは、シオンの挑発的な態度にムカついているが、そんなシオンがU-20チャンピオンシップでどこまでやれるのかを見定めるために、とりあえずはシオンに協力している。しかし、共にU-20を勝ち抜いていくうちに、U-20優勝の先にある目標を見つけると共に、シオンに対してチームメイトとしての信頼感を多少なりとも持つようになった。


  • 蒼波元帥 ヴァレオス

アクアフォース元帥の称号を持つ惑星クレイのユニット。「破壊の竜神 ギーゼ」の復活を目論むギーゼの使徒の一人で、「ディファレント・ワールド・ライド」により地球のアクアフォース使い「海津ルウガ」の精神を強制的に乗っ取って活動している。
「創世神メサイア」の使徒たちとの戦いで、自分が初代の「光輝の剣フィデス」の使い手「剣聖フィデス」に敗れたことにより、ギーゼの使徒たちの軍勢が敗北したことを悔いており、地球へと降り立ってゼロスドラゴンの力を手にすると真っ先に聖剣フィデスが安置された綺場家に乗り込み、フィデスの存在を抹消した。



【余談】


  • 中の人こと榎木淳弥が声優デビューして初めてオーディションを受けた役は、『カードファイト!!ヴァンガード(無印1期)』の森川カツミ役だったそうだ。その後も榎木淳弥は蒼龍レオン役などでアニメヴァンガードのオーディションも受けていたそうで、G1期になってようやくシオン役として選ばれたのだという。また、無印時代のヴァンガードシリーズも視聴していたようだ。

  • 榎木淳弥はオンラインゲーム『刀剣乱舞』にも堀川国広役で出演しており、刀剣乱舞がヴァンガードとコラボしてTCG化した際は、堀川国広役として「カードファイト!!ヴァンガードG タイトルブースター 刀剣乱舞-ONLINE-」のCMに出演した他、同じくヴァンガードと刀剣乱舞の両方に出演していた声優の濱健人(オリビエ・ガイヤール役/陸奥守吉行役)と一緒に、刀剣乱舞ファン向けのヴァンガードルール解説動画にも出演した。動画はYouTubeの公式チャンネルにて配信されていた。

  • 幼少期のシオンのCVである工藤晴香は、ギアースクライシス編以降はラミーラビリンスの弓月ルーナ役も担当している。



シオン「ふぅ、こんなものかな?」
トコハ「これ、全部自分でかいたの?」
シオン「そうだけど、それがどうかしたの?」
トコハ「いや…その…ねぇ? クロノ」
クロノ「ああ、自分のことをここまで客観視して書けると、逆になんか怖ぇっつーか……」
シオン「そうかな? 2人にだってできるよ」
トコハ「えぇ……」
クロノ「と、とにかく、お前の項目の追記修正は俺たちも責任持ってやってやるから」
トコハ「そ、そうね…。この項目を読んでるそこの貴方も、シオンの項目の追記修正よろしくね……」
シオン「……?」





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  • いろいろ辛い目にあっているトライスリーの中でも、特に不運と苦労に見舞われることが多かった印象がある。単に育ちがいいだけのボンボンとは一味も二味も違うけど、むしろそこがいい。 -- 名無しさん (2018-11-10 22:22:09)
  • ドヤ顔ノー手札が印象深い -- 名無しさん (2018-11-12 07:05:58)
  • 男同士、コインランドリー、何度でも立ち上がるオバロ(意味深)と朝まで熱く激しいファイト。何も起きないはずがなく……。貴公子はTHE族に目覚めた。(♪一期OP)ヴァンガアッー! -- 名無しさん (2018-11-13 03:55:18)
  • ↑2 カズミ「ジェネレーションガード、《呪経忍妖 ザシキヒメ》。スキル発動、相手は手札を1枚捨てなければ、シールド+20000。捨てる手札がない……だったよね?」 シオン「(゚Д゚;)」 U-20での初黒星は、きっとこんな展開だったに違いない。 -- 名無しさん (2018-12-26 02:07:22)

#comment

*1 棒と板で火起こしする際や電車のICカードを初めて使う際にわくわくして目を輝かせたり、相手を罵倒することに慣れていないせいでクロノの正論を絡めた挑発にキレた際に「馬鹿」を連呼する等
*2 由来は「シオン」+素っ気ない態度をとる「塩対応」
*3 同じくカードキャピタル2号店の常連であるチームトリニティドラゴンの多度ツネトが、クロノとの初対面時に「2号店のNo.3」を自称しているが、No.1とNo.2はカムイとシオンのことを指していると思われる
*4 アニメ視聴者による造語。ファイトのところどころで「THE」を入れて行動を宣言する者たちの総称で、現状では綺場シオン、伊吹コウジ、櫂トシキ、雀ヶ森レン、DAIGOのことを指す。
*5 互いのプレイヤーが新品のブースターパックを同じ数だけ開封、パックに入っていたカードのみで即席のデッキを構築し、ファイトをする特殊ルール
*6 この櫂の発言をシオンは「自分の進む道は、自分の思い描くイメージで決まる。だから、なりたい自分の姿を強くイメージし、自分の道を切り開け」という助言だと解釈したようだ。それに対し、櫂からの助言が「イメージしろ」の一言だけと知った三和タイシは「相変わらず、櫂のアドバイスは不親切極まりない」と呆れていた。
*7 このジャケットは、無印2期アジアサーキット編にて櫂が着ていたもの。ドラエン支部で開催されたGクエストの後、シオンは櫂にジャケットを返そうとしたが、その場にいた三和が櫂の意を汲んで「ありがたく受け取っておけ」と言ったため、それ以降は完全にシオンの所有物となっている。なお、シオンはこのジャケットに愛着があるようで、高校に進学してからもずっとこのジャケットを大切にしており、サイズ的にまだ着られることもあって時折羽織ることもあるようだ。
*8 このときのシオンはまだ中学生だったので、できるバイトは新聞配達程度であったが。
*9 このときのバイクの正体は結局明かされず仕舞いであったが、後の展開を考えると、このときのバイクのライダーは東雲ショウマだった可能性が高い。
*10 東雲がカンパニーの一員に加わった時期は不明だが、東雲自身の言動から推察するに、G1期での初登場の時点で、すでにカンパニーの一員だった可能性も考えられる。
*11 ただし、精神面での焦りや結果論という側面もあるが、プレイングの甘さが見られる場面や、どんなに最善の計算をしてもそれを上回るパワーやトリガー運の前に負けてしまう場面も散見されている。
*12 ヴァンガード・ユーロリーグには第1~3リーグまであり、第1になるほど所属ファイターのランクが高くなる。櫂の他にも、元カトルナイツのオリビエ・ガイヤールやフィリップ・ネーヴもユーロ第1リーグに所属している。また、トライスリーの友人でもあるハイメ・アルカラスはG1期当初はユーロ第3リーグ所属だったが、G4期開始時点で第2リーグ所属(いつの時点で第2リーグに昇格したかは不明)となっており、後に第1リーグへの昇格を決めている。
*13 つまり逆算すると、初登場のG1期の時点ではリンは福原高校1年であったと推測できる。

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