登録日:2017/11/13 (月) 00:05:00
更新日:2024/02/15 Thu 13:47:34NEW!
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漫画 ガンガン 地下世界 能力 日本刀 アニメ 月刊少年ガンガン 東京アンダーグラウンド 02年春アニメ 神op ボーイミーツガール 完結 有楽彰展
東京アンダーグラウンドとは、ガンガンで連載されていた漫画である。
【概要】
かつて有楽彰展がガンガンで連載していた漫画。連載期間は1998年~2005年。
ボーイミーツガールを中心としたストーリー、魅力的なキャラクターたち、「火」「水」などのシンプルに属性分けされた能力を用いたバトルといった少年漫画の王道的な作品。
作者自ら認める構成力不足や安定しない絵柄と遅筆に加え、エニックスお家騒動に巻き込まれるなど様々な問題を抱えていたが、スパイラル~推理の絆~などと並ぶ当時のガンガンの人気作の一つだった。
中断を何度か挟んだものの、エニックスお家騒動を受けてもそのままガンガンに残って(+移籍させられず)描き切った数少ない人気作。ちなみにガンガンに残ったのは苦渋の決断だったとのこと。
余談だが移った作家達も別に悪いわけではなく、当時の一部編集者(?)が雑誌カラーを強引に変えようとした煽りを騒動当時のエニックス人気作家のほぼ全員が受けたという流れである。
コミックスは本誌では間に合わなかった作画や一部表現などの修正が多く加えられており、カバー裏には4コマが掲載されている。
2002年にはアニメ化もされた。
【あらすじ】
ケンカ無敗の実力を持つ少年、浅葱留美奈は高校入学を機会に喧嘩から足を洗って「可愛い女の子とのバラ色の学園生活」を過ごすことを夢見ていたが入学早々に高校の番長とケンカになってしまい、夢はもろくも崩れ去ってしまう。
そんな彼の元に地下世界から逃げてきたという不思議な能力を持つ2人の少女ルリとチェルシーが現れ、ルリに一目ぼれした留美奈は2人をかくまうことにする。
やがて地下からの追手が現れ、彼らと戦おうとした留美奈は手も足も出ず殺害されてしまうが、ルリの持つ反魂の力によって蘇生を果たすと同時に風を操る能力を手にし追手を撃退。
だがやがてルリは地下世界の№2白龍と地下の強力な戦士テイルの手によって地下に連れ戻されてしまうことになる。
彼女を取り戻すべく留美奈はチェルシー、そして留美奈の幼馴染の銀之助と共に東京の地下に存在する地下世界に足を踏み入れることになる。
【用語解説】
○地下世界
東京の地下に存在する広大な世界。
かつて“反魂の能力”という生命を操る能力を持った少女・サラサの研究を行っていた研究機関“箱庭”が置かれていたが
研究の集大成である“龍”が暴走し、サラサがその暴走を抑えるために犠牲になったことや研究者達の逃亡によって地下での研究は終焉を迎えた。
現在は地下に置き去りにされた被験者たちの手によって独自の社会が形成されている。
龍が暴走した跡地は“地下大空洞”と呼ばれ、地下でありながら広大な密林におおわれている。
○能力/能力者
地下世界の一部の人間が持つ特殊な力。
“反魂の能力”という生命を操る能力を持った少女・サラサの研究の過程で生み出された存在。
火や水、雷といったものから酸や煙など様々な能力が存在する。これらの能力は巫女の能力が不完全に分け与えられたものであるらしい。
○半獣人
人間に動物の遺伝子を組み込みその特性を付与した者たち。能力者並みの戦闘力を持つ。
しかし獣の遺伝子を組み込んだ影響か、気性が荒いためスラムに追放されている。
また副作用によって時折発作が起き、寿命も普通の人間より短いという欠点が存在した(現在は適切な治療法が確立されている)。
○公司(カンパニー)
地下世界を管理する一大組織。龍の暴走後、混迷を極めた地下世界を平定した英雄“華秦”とその仲間たちが中心になって築いた。
箱庭の研究者たちが残した施設を本拠地とし、地下世界の電力などのインフラ管理や技術開発、治安維持など地下世界にとって様々な恩恵をもたらしている。
反面“能力者狩り”という名の人狩り・虐殺など表には出せない所業も行っており、さらには地上への復讐を理由にかつて地下を恐怖に陥れた龍の復活を目論むなどの組織の内外でカンパニーの動向に不信感を抱く者もいる。
実際には地上への復讐というのは建前であり、地下に必要な資源などと引き換えに龍を復活させデータを回収させるという密約を地上側とかわしている。
○師兵/陰兵
公司の戦闘員。
師兵は能力者と半獣人で構成されており、治安維持部隊を率いる役職。A~Cにランク分けされており、A級師兵は最高幹部に次ぐ権限と待遇が与えられている。
反面C級師兵は限定的な権限しか与えられておらず、それがコンプレックスとなっている者もいる。
師兵の統括は同じくA級師兵である赤が勤めている模様。
陰兵は通常の戦闘員であり、おそらく非能力者で構成されている。特徴的な仮面とゴキブリ呼ばわりされる黒いボディースーツを身にまとい、カギ爪を武器として用いる。
ルミナたちからは雑魚扱いされるが、曲がりなりにもプロの兵士であるためスラムに侵攻した際はスラム側の軍を圧倒した。
○スラム
いくつかの層に別れた地下世界の最下層に位置する区画。
上層へのアクセスは基本的に一部の人間のみが知るルートでしか行えないため、公司に反逆した者たちの流刑地としても利用されている。その性質上、治安はあまり良くない。
○龍の民
地下大空洞に隠れ住む者たち。封印された龍が目覚めることが無いよう見張っている。
能力者ではないが、凶悪な生物が生息している地下大空洞で生き抜いているのに加え、能力を吸収する禁龍鉱を装備しているため並の能力者では及びもつかない戦闘力を持つ。
○ローレックファンクラブ(RFC)
チェルシー・ローレックのファンクラブ。
シャルマ・ルフィス、エミリア・ルナリーフ、ジルハーツ・ミセットらが所属している。
ローレックの公司離反後も活動費が公司の予算に計上されており、最新の設備を使いこんでいる描写がカバー裏4コマで確認されている。
【登場人物】
○浅葱留美奈
CV:関智一
今作の主人公。地下から逃げ出し、実家の庭に迷い込んできたルリとローレックを保護したことがキッカケで地下世界と関わりを持つようになる。
祖父仕込みの古武術(剣術)と、ルリの反魂の力によって与えられた風の能力を駆使して公司の刺客達と戦いを繰り広げていく。
○ルリ・サラサ
CV:寺田はるひ(現:七緒はるひ)
今作のヒロイン。もしくは貞子。
華泰の姉にして最初の反魂の能力の持ち主であるサラサと酷似した外見をしており、華泰からは姉と重ねて溺愛されている。
サラサと同じく生命を操る反魂の能力の持ち主であり、公司からは「生命の巫女」として象徴扱いされている。
実は龍を再起動させるために地上で作りだされたサラサのクローン。
○チェルシー・ローレック
CV:茂呂田かおる
今作のヒロイン。もしくはもう1人の主人公。
地下でも希少な重力の能力者であり、それを活かした格闘戦を得意とする。
ルリの護衛役を務めており、元々人形のようだった彼女の現在の人格形成に大きく関わっている。
実は公司の初期メンバーの1人であり、護衛役になる前はシャルマを鍛えるなどしていた模様。
○五十鈴銀之助
CV:保志総一朗
ルミナの幼馴染の少年。
科学オタク気質で、当初は気弱な性格で戦闘力も皆無だったが次第に成長していく。
普段はぐるぐる眼鏡をかけているが、その下の素顔は美形。かなり昔から眼鏡をかけていたため、ルミナですら眼鏡を外した彼を銀之助と認識できなかった。
自身は能力を使えないが、能力をこめた弾丸を放つ練氣銃を武器として戦う。
○シエル・メサイア
CV:大谷育江
電撃を操る少女。
幼いながらも強力な能力の持ち主だが、制御に難があり普段は能力を制御する為のリボンを身につけている。
当初は公司の刺客として登場したが後に地下に連れ戻されたルリの護衛となり、彼女が公司の計画の犠牲になると知ると公司を離反する。
○エミリア・ルナリーフ
CV:高野直子
公司の衛兵で、ローレックファンクラブ会員。
地下世界を愛しているが同時に地上への強い憧憬を抱えており、記憶の中の地上の景色を地下で蘇らせたいと願っている。
ギャグ描写ではあるが、ルミナをぶっ飛ばす鉄拳の持ち主でもある。
○ジルハーツ・ミセット
CV:川澄綾子
公司の衛兵で、ローレックファンクラブ会員。エミリアの先輩。
レズの領域に足をつっこむレベルでローレックのことを敬愛している。意外なことに(?)会員№は3。
当初は公司の黒い噂をレジスタンスのデマと思っていたが、それが真実であると知ってショックを受ける。
小柄な体格だが、実はけっこう強い。
○シャルマ・ルフィス
CV:野田順子
氷を操る公司のB級師兵でローレックファンクラブ会員。実は会員№1。色黒・ツインロール・関西弁と属性多め。
ローレックが護衛役になる以前にコンビを組んでおり、師弟のような間柄でもあった様子。
かつて自分を育てた人物で、公司の裏切り者として粛清された「ねーやん」とローレックを重ねており
ねーやんと同じく裏切り者となった彼女を自分の手で始末せんと敵対していた。
ローレックに敗れた後、彼女らに巻きこまれてスラムに転落し、成り行きで以降は味方になる。
○翠
CV:櫻井孝宏
レジスタンスとして公司と戦う男性。
練氣銃の開発者であり、銀之助からは「翠先生」と慕われている。
かつてスラムに落とされていた時期があり、地下闘技場を征した天才格闘家として知られている。
能力者ではないが、練氣銃や各種発明品と明晰な頭脳でA級師兵とも渡り合う実力者。
ただ練氣銃などに頼っているためか現在では格闘の腕は衰えている様子。
○04(レイヨン)
CV:飯塚雅弓
半獣人の少女。
スラムに落ちてきたルミナ達と出会い、彼らの実力を見込んで地下闘技場のチームメンバーに勧誘する。
半獣人の副作用に苦しんでおり、それを治すことを目的としている。
○高麗(コウリン)
CV:木村亜希子
A級師兵になることを夢見る10歳の少年。磁力の能力を持ち、ヨーヨーを武器にして戦う。
白龍の指示でルミナ達と戦った後、巻き添えをくらってスラムに落とされる。
その後スラムで04と出会い、いつしか彼女のことを大切に思うようになる。
○羅(ロウ)
CV:宗矢樹頼
公司のC級師兵。物語の舞台が地下に移ってから初めて戦った師兵。
高麗の兄だが実力は弟に劣る。弟と同じく磁力を操り、ネジを武器に使う。
エラそうな性格をしているが、師兵の中でも最もランクの低いC級師兵であることにコンプレックスを抱いている。
○テイル・アシュフォード
CV:笹島かほる
ルリを地下世界に連れ戻すべく白龍と共に地上を訪れた公司のA級師兵。
水の能力者であり、能力のコントロールならば右に出る者はいないと自負している。
地上でルミナと交戦した際に手傷を負わされたことで彼をライバル視するようになる。
地下でのルミナとの再戦後、公司を離脱する。
○赤
CV:三木眞一郎
公司のA級師兵であり、全師兵の頂点に立つ男。強力な炎の使い手である。
公司の創立メンバーの1人であり、変わり果ててしまった華泰には内心思うところがある。
ルミナと戦った最初の公司からの刺客であり、無能力だった当時のルミナを瞬殺するも、ルリによって蘇生されたルミナの風の能力を目の当たりにしたことで撤退する。
このことがキッカケでルミナにはどこか期待を寄せるようになる。
○白龍
CV:寺杣昌紀(現:てらそままさき)
公司№2。水の能力者であり、通常の能力者では考えられない力の持ち主。
生命の巫女関係の責任者であり、龍の復活に対して意欲を燃やしている。
一方で地下の統治に対しては関心を示さず、上司であるはずの華秦を含め地下の全てを己の目的のために利用しようとしている。
その正体は龍の暴走の際に地上へ引き上げた箱庭の研究者の1人。龍のデータを得るためにルリと共に地上から派遣された。
地上で続けられた研究で生み出された第三世代能力者であり、他の能力者達を上回る能力を持つのはそのため。
最終決戦では龍の内部でのローレックとの激闘の末に彼女へ致命傷を与え、ルリに反魂の能力を使わせることで龍を復活させることに成功したが
直後に瀕死のローレックが最後の力を振り絞った重力の能力で潰されてしまい死亡した。
○華秦
CV:森久保祥太郎
公司の№1。サラサの弟であり、龍の暴走によって混迷を極めた地下世界を平定した英雄。
かつては仲間達と共に地下のために尽くしていたが、亡き姉に酷似したルリと出会うと彼女を溺愛する一方で地下の統治に関心を示さなくなってしまった。
サラサの弟ゆえに、サラサが大元である“能力”では彼を傷つけることができない上に自身も“全てのモノを斬り裂く”という能力と卓越した剣術を持つ為に攻防共にまぎれもなく地下最強の力を持つ。
ただしあくまで傷つかないだけで強風や大量の水で動きを止めることはできる模様。
その真の目的は、龍の中に眠る姉の精神をクローンであるルリの肉体に宿らせることで蘇らせること。
龍の中から呼びかける姉の声を聴いたことに加え、クローンであるルリが手元にやってきたことで姉を取り戻したいという思いが暴走して本編の行動に至った。
だが地下に理想郷を築き上げようという理想も、信じてくれた仲間も全て捨ててまで対面したサラサの精神が望んでいたのは「せめて弟である華秦に自分を殺してほしかった」というあまりにも残酷なものだった・・・
○崇神
CV:牛山茂
公司の№3。地下の統治に関心を示さない上2人に代わって地下と公司の全てを背負う苦労人。
普段は事務仕事に追われているが、その屈強な体格に違わぬ実力者であり、白龍のこともいざとなれば自分が抑えれば済むことと考えている。
その能力はローレックと同じ重力。少なくとも数メートルの範囲に強力な重力を展開することができ、その強大な能力で公司に突入したルミナたちを一蹴してのけた。
あまりにも強力な能力に加えて対抗できそうなローレックも白龍と戦っていたためか、最終決戦ではまさかの不参戦という形で出番終了。
戦後は華秦に代わる公司の№1を決める選挙を行うも、出馬した候補者たちがどれもこれもアレだったのでどうしたものかと再び頭を悩ませることになるのだった
追記修正は可愛い女の子とのバラ色の学園生活を送ってからお願いします。
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▷ コメント欄
- 奇を衒わないどこかで見たような要素を詰め合わせた「普通」の作品だけど、しっかりしてればそれで十分面白くできるって作品だったなあ -- 名無しさん (2017-11-13 01:26:39)
- 懐かしい。OPとEDは今も大好きだ。有楽先生、今は何していらっしゃるのか……。 -- 名無しさん (2017-11-13 02:23:41)
- 途中までは凄い面白かったのにいきなり作画がブレだして話がぶっ飛んだ思い出。何があったんだ? -- 名無しさん (2017-11-13 02:39:39)
- 最初はアナログで書いてたのを途中でデジタルに変えたんだよ。9巻(だったか?)はその過渡期で、作画が安定してない -- 名無しさん (2017-11-13 09:37:24)
- 闘えないヒロインは空気となる典型。なお自覚はあった模様 -- 名無しさん (2017-11-13 11:49:03)
- 屈強な体格にそぐわぬ実力者ってどういう意味? -- 名無しさん (2017-11-13 13:35:17)
- ↑多分違わぬの間違いだろ。 白龍の体内の水まで操るのはチートだろと思った。…よく考えたら自分の血液循環操ってドーピングとか出来そう。ギア2みたいな。 -- 名無しさん (2017-11-14 02:22:48)
- ラストまでにかなり展開や連載がもどかしいことになっていたがその分すばらしい内容だったと思う。 -- 名無しさん (2017-11-14 10:09:07)
- ↑&↑2修正しといたよ。 -- 名無しさん (2017-11-15 00:05:29)。
- 声優を追加しました。 -- 名無しさん (2020-10-01 22:36:57)
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