登録日:2012/01/10(火) 21:58:34
更新日:2023/08/10 Thu 12:08:52NEW!
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ザ☆ウルトラマン 最終回 ウルトラシリーズ 円谷プロ 良作画 ウルトラシリーズエピソード項目 スペースオペラ u40 ヘラー軍団 他人の力を頼りにしないこと
地球にとっても、U40にとっても、
いよいよヘラー軍団との決戦の時が来たのだ!
「ウルトラの星へ!!4部作」とは『ザ☆ウルトラマン』の第47話から第50話(最終回)の呼称である。
作品にとっての最終章であり、第4クールのヘラー軍団編の決着編でもある。
【概要】
表現の幅を求めてアニメに挑戦した『ザ☆ウルトラマン』。サンライズという優秀な制作会社と新規スタッフに恵まれ、作品独自の道を突っ走っていった。
それはそれまでのお約束に対する突っ込みや、スペースオペラを意識した作風であった。
そしてこの最終四部作はそういった要素を強く盛り込んだ内容となった。
隊員達によるウルトラマンの正体の推察、そこから来るウルトラマン依存からの脱却。
またヘラー軍団とウルトラ艦隊による戦い、そこで活躍するウルトラ戦士は本作ならではであるだろう。
そして、この四部作もウルトラシリーズの最終回として素晴らしい物となった。
【物語】
◆第47話 「第1部 女戦士の情報」
就寝中にうなされたヒカリは何故か土星が気になる。
その数日後、ヘラー軍団の大規模な攻撃が発生、その戦いの中戦艦が不時着する。
そこから現れたのは戦艦に潜り込んでいたアミアだった。
彼女からヘラー軍団の基地が土星にあり、基地攻撃に地球防衛軍の協力を請われる。しかし、地球防衛軍は基地の攻撃は否定的であった。
ヘラー軍団の迎撃に宇宙に出たウルトリア。そこには自分だけでも、土星に向かおうとしたアミアも乗っていた。戦いの最中にアミアとヒカリは捕らえられてしまう。
しかし、ウルトラマンによって艦隊は全滅。そして科学警備隊は上層部の基地攻撃否決に対し、そのまま土星へと向かうのだった。
◆第48話 「第2部 前線基地撃滅」
土星圏に到着しウルトラ艦隊との合流を待つ間、ヒカリとアミアが基地の位置を艦隊に知らせるために侵入する。
2人は侵入が発覚しピンチになるが、後を付いて来たマルメに助けられるが、逆にマルメによってヒカリが怪我をする。
ヒカリはウルトラマンになって切り抜けたが、ヘラー軍団の怪獣ヘラ・ウマーヤに追い込まれる。しかし、光線をサインにしたことでウルトラ艦隊の攻撃が開始、基地は壊滅した。
しかし、アミアは捕らえられU40に送られる。ウルトラ艦隊と科学警備隊はいよいよU40に向かって発進した。
◆第49話 「第3部 U艦隊大決戦」
U40に到着したウルトラ艦隊はついに戦闘開始。ウルトラ族の力の源であるウルトラマインドを利用した攻撃でヘラー軍団が優位に立つ。
ウルトリアを犠牲にしてU40に入り込み、白兵戦を仕掛け中枢へと進んだ警備隊。しかしアミアとU40の大賢者を人質に取られる。
ヒカリがウルトラマンと確信していた警備隊はヒカリに期待するが、実はウルトラマンはヒカリと分離していた。
そして大賢者は分解されてしまう。
◆第50話 「完結編 平和への勝利」
大賢者が分解されショックを受ける警備隊は何とか隙を作り脱出する。
未だ動揺を隠せない隊員達をゴンドウが一喝し、自分も含めてそれまでウルトラマンを頼りにしていたことを反省する。
俺達は心の隅で、ウルトラマンに頼っていた。『どんな危機でも必ず救ってくれるだろう』とな。
その甘い考えが、大賢者を死なせることになった……
隊員達が言葉を失う中、ムツミが口を開く。
…そうだわ。もっと私達にできることがあったのかもしれない!
今こそ、自分自身の戦いだ……!
ゴンドウの言葉にヒカリが頷き、マルメ・トベ・ムツミも戦う決意を固める。
そして、警備隊はヘラー軍団基地の中枢で分散し、自分達の戦いを開始。
キャップ!お世話になりました!
これが最後かもしれんな!
さよなら、みんな!
元気でなぁ!
(さようなら、ムツミ隊員。さようなら、みんな……)
散り散りになった警備隊は防衛線に隙を作ることに成功するが、圧倒的な数の兵士に次々と捕まっていく。
そんな中、防衛タワーに向かったヒカリはコントロールパネルの爆発に巻き込まれて最上階から落下してしまう。
いち早く戻ってきたジョーニアスが同化したお陰で一命をとりとめるも、気絶したまま隊員達の元に運び込まれるヒカリ。
ヘラーの命令で隊員達が怪獣マクダターによる処刑を受けそうになる中、ヒカリはジョーニアスの言葉に従い、最後の変身を果たす。
ウルトラ・チェーンジ!!
ウルトラマンはマクダターと戦いながら艦隊にもダメージを与え、他のウルトラ戦士やウルトラ艦隊もU40に降下したことでマクダターの撃破に成功。
基地ごと脱出しようとするヘラーに怒りの鉄拳を見舞い、こうしてヘラー軍団は壊滅した。
ウルトラマインドやアミアを取り戻し大賢者も蘇らすことに成功、U40は再びウルトラ人の手に戻った。
平和を取り戻したU40で科学警備隊は英雄として迎えられ、ヒカリはそこでついにジョーニアスとの対面を果たす。
別れを惜しむヒカリだが、ジョーニアスとアミアは地球の無事をこの目で確かめようと、警備隊の見送りも兼ねてもう一度訪れる。
平和が戻った地球の美しさに感動しながら警備隊に別れを告げるジョーニアス。
ヒカリ。私達のことをなぜ最後まで隠さねばならなかったか、わかってくれただろうね?
はい。誰もが自分の力を信じて戦うべきだから、誰にも頼ってはならないからです。
そう。それこそが平和を守る力だ。
悲しい別れを迎える中、アミアはムツミにヒカリを託す。
そして2人が地球を離れようとしたその時……。
ジョーニアス!
これで、最後ですか!?僕らはもう永久に会えないんですか!?
不安がるヒカリにジョーニアスは言った。
いや、宇宙に危機が訪れた時、私は再び戻ってくるだろう。
そして……誰か優れた若者の体を借りることになるだろう!
再会を約束するその言葉に安堵した表情を見せ、ヒカリは隊員達と手を振りながらU40に帰るジョーニアスとアミアを見送る。
さようならー! ウルトラマーン!!
地球を振り返りながら、徐々に遠ざかっていくジョーニアスとアミアの姿で物語は幕を下ろした。
【人物】
◇科学警備隊
独断で地球防衛軍を離脱、ウルトラ艦隊と協力し戦う。
ウルトラマンへの依存心が生まれていたが、最終的にウルトラマンに依存せずに戦いを行う。
◆ヒカリ超一郎
主人公。今回はアミアとロマンスに始まり、戦いではウルトラマン抜きでも活躍した。
中枢での戦いではゴンドウと共に防衛タワーを攻撃している。
ジョーニアスがあえて自分の姿を見せなかった理由を理解し、ついにジョーニアスと正面からの対面を果たす。
◆ゴンドウ大助キャップ
これまでの積み重ねからヒカリがウルトラマンであると考えており、それを試すような命令を繰り返した。
自分も含めてウルトラマンに依存してることを自覚し、隊員を叱咤激励した。
◆マルメ敬
しょっちゅういなくなるヒカリへの不信感から逆にヒカリがウルトラマンであると疑う。
独断専行が目立ったが、その分活躍も目立った。中枢での戦いでは武器庫を強襲した。
◆トベ博明
ヒカリとウルトラマンのこれまでの行動をコンピューターで分析し、ヒカリ=ウルトラマンと確信した。
中枢では情報に強い彼らしく、通信ケーブルを切断し情報を撹乱しようとした。
◆星川ムツミ
ゴンドウと似たような状況でウルトラマンの正体をヒカリと推察した。
中枢では上がってくるエレベーターを爆弾で爆発した。
最後はアミアの恋心に気付くが、逆にアミアからヒカリを託される。
◇ウルトラ族
U40を取り戻すためにウルトラ艦隊を編成していた。
最終的に科学警備隊の協力もあり勝利する。
◆ウルトラマンジョーニアス
誰もが知っているウルトラマン。最強の戦士としてヒカリと分離したり合体したりと忙しい。最後の最後でようやく人間体が登場した。
◆アミア
全編通してヒロインとして扱われるが、最後はムツミにヒカリを託してU40に帰還する。
◆エレク
ウルトラ艦隊の中心人物で、作戦も立案していた。ウルトラ戦士なので最前線で戦う。
◆ロト
エレクの副官的な立場で共に戦う。2人でジョーニアスの危機を助けている。
◆ウルトラ戦士
残りのウルトラ戦士。数で劣るウルトラ艦隊を支える。ヘラーによれば1人で戦艦10隻分の力らしいが明らかにそれを上回ってる。
◆大賢者
U40の指導者だがヘラー軍団に捕らえられ人質として使われていた。
◇ヘラー軍団
ウルトラ人でありながら、U40を裏切り宇宙に侵略の手を伸ばす悪の軍団。ウルトラ人から奪ったU40が本拠地であった。
◆ヘラー
ヘラー軍団の長。狡猾で残忍な戦術家。ジョーニアスを最大の脅威と捉えていた。
最後は巨大なジョーニアスのパンチを喰らってダウン、崩壊するヘラーシティと運命を共にした。
◆ロイガー
土星圏にあるタイタン基地の指令で、地球攻撃の指揮も執る。捕らえたアミアをU40に送るが、自身はタイタン基地と運命を共にした。
◆一般兵
全身鎧の兵士だが、かなりの雑魚。科学警備隊5人に数百人は倒されている。
◆ヘラ・ウマーヤ
タイタン基地に配備されていた怪獣。かなりの実力で片腕を怪我していたとはいえウルトラマンを追いつめている。
最後はエレクとロトが倒したらしい。
◆マクダター
捕らえた科学警備隊を処刑するため出した怪獣で、ジョーニアスが最後に戦った怪獣。
よだれを常に滴らせており、科学警備隊を食べようとしていたと推測される。
意外に俊敏でウルトラマンと激しい戦いをしたが、最後はジョーニアス、エレク、ロトの連携で倒される。
【余談】
スタッフ面でかなり豪華であり、ヘラー軍団編の監督は後にバイファムや08MS小隊を手掛けた神田監督である。
また同時期にサンライズが制作していたガンダムやサイボーグ009が先に制作終了していた関係か、富野由悠季監督や高橋良輔監督もコンテ等で参加している。
また原画スタッフには当時駆け出しだった板野一郎氏もいた。
危機が訪れた時、ウルトラマンジョーニアスは再び戻ると約束した。
その時、彼と一体となって
平和のために戦うのは誰だろうか?
そう、あるいは…それは君かも知れない。
追記・修正はジョーニアスと一体化した方にお願いします。
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▷ コメント欄
- ヘラーもロイガーも呆気なく死んじまった。「変身能力を捨てた」という設定さえなければ、最後は巨大化してくれたかもしれないのに。せめてロボットに乗り込むとかなんかあんだろうよ。 -- 名無しさん (2013-10-31 22:48:54)
- 地球人と合体するが、自分も合体した人間とは別の人間態を持っている。そんなウルトラマンはジョーニアスしかいないだろう。ところで、ヘラーのウルトラマンとしての姿はどのようなものだったんだろうな… -- DCD (2013-10-31 23:36:17)
- 完全に展開がヤマトだったwww -- 名無しさん (2013-11-22 00:21:21)
- ウルトリアが命令無視して発進する際、怒鳴っている幹部の中で1人だけ敬礼を送っている初代キャップが泣かせるよ。 -- 名無しさん (2014-04-13 20:25:30)
- ↑あれ!?いましたっけ!?w(゜o゜)w -- 名無しさん (2015-01-14 12:57:56)
- ヘラーを悪のウルトラマンにせずに悪のウルトラ人にしているところを見ると、この頃は偽物じゃない悪のウルトラマンを作る事には抵抗があったのかな -- 名無しさん (2015-01-14 20:00:06)
- べリアル「・・・・・・・。」 -- 名無しさん (2015-01-15 01:21:15)
- ヘラー軍団とべリアル軍団が手を組んだらどうなるんだ・・・ -- 名無しさん (2015-02-09 16:51:05)
- なにげに初めて地球人がウルトラの星に行ったのがここ -- 名無しさん (2015-06-14 21:40:20)
- ↑×3陛下は後の時代ですからまあいいんじゃないの。 -- 名無しさん (2016-07-13 19:58:25)
- パラレル西遊記の三蔵法師と牛魔王が握手してらっしゃるwww -- 名無しさん (2016-11-10 01:03:32)
- マクダターって昭和ウルトラどころかウルトラシリーズ全体で見ても影の薄いラスボスだよね -- 名無しさん (2018-01-04 12:56:38)
- 令和になってこの話のスピンオフに当たるものが出るなんて誰が思おうか -- 名無しさん (2019-08-11 10:01:22)
- ↑↑ヘラーですら「マクダター諸共(ジョーニアスを)焼き殺せ!」って言っちゃってます -- 名無しさん (2020-05-09 19:51:38)
- マクダターがラスボスと言うよりは、ヘラー軍団そのものがラスボスって感じかな -- 名無しさん (2020-05-14 11:33:04)
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