さらばタロウよ!ウルトラの母よ!(ウルトラマンタロウ)

ページ名:さらばタロウよ_ウルトラの母よ__ウルトラマンタロウ_

登録日:2011/10/23 (日) 03:38:43
更新日:2023/08/10 Thu 12:03:53NEW!
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ウルトラマン ウルトラシリーズ ウルトラマンタロウ 最終話 最終回 成長 死亡フラグ ウルトラシリーズエピソード項目 53話 自立 生きる喜び 新たな人生 最弱のラスボス 「バッジの無いタロウなど、恐ろしくもない(笑)」 サメクジラ バルキー星人 旅立ち




そうだ!



僕はウルトラマンタロウだ!




君はお父さんやタロウのことを忘れて



自分の力だけで



生きていこうとする事は大変なことだ



だが、そんな苦労を君にだけはさせない



僕も一人の人間として生きてみせる



僕はウルトラのバッジを



もう頼りにはしない!



「さらばタロウよ!ウルトラの母よ!」とは『ウルトラマンタロウ』最終回のエピソード。




【ストーリー】


光太郎が日本に戻ってきて1年が経ったある晩。彼は夢の中でウルトラの母から、健一の父・白鳥船長の船が怪獣サメクジラに襲われる光景を見させられ、人生の大きな選択を迫られると告げられる。


その後、健一と友達である中西一郎に出会った光太郎は、一郎の父が今日、白鳥船長が明日、航海を終えて帰って来ることを知る。
だが、その日に中西船長の乗っていた船がサメクジラに襲われ、懸命の捜査も報われず乗員は全員死亡し、サメクジラの行方も解らずじまいになる。


そして、一郎は父を喪ったことで荒れ狂い、タロウやZAT、そして仲良しだった健一にも当たり散らし、健一の部屋から飛び出して行った。その様子に光太郎は、「一郎君は寂しいんだよ」と健一に言う。
その後、再び悲劇を起こさないためにも、ZATは全力でパトロールを続け、サメクジラを発見する。
だが、時既に遅く、白鳥船長の船が目の前でサメクジラに襲われ爆発。
タロウに変身しようとする光太郎だったが、隣に北島がいることで変身できず、サメクジラを逃がしてしまう。
白鳥家の電話から、父が死んだことを悟った健一。


そしてサメクジラとバルキー星人が市街地に出現し、光太郎はタロウに変身する。
サメクジラを倒し、空を見上げるタロウ。その姿には哀愁が漂っていた……


健一は一郎と同様に荒れ狂い、タロウが早く来ていれば父は死ななかったと、ウルトラ戦士の人形を壊す。
タロウや父に依存していた健一に光太郎は正体を明かし、人間として生きるため、ウルトラバッジを海に投げ捨て、ウルトラの母に返却する。


直後、見計らったかのように等身大の姿でバルキー星人が出現。光太郎は一人の人間としてバルキー星人に立ち向かう。




【概要】


これまでのウルトラシリーズに比べ、コミカルな作風ながらも、子供を焦点に当てる話が多く、時にはその子供に厳しい現実に目を合わせなければならないハードな話もあり、ある意味『ウルトラマンタロウ』でなければできない最終回となった。


また、これまでと違い、ウルトラ戦士となった主人公が星に帰るのではなく、当初の構想からあった
「タロウは人間として始まらせて人間として終わらせたかった」という展開で終わる。




【登場人物】


東光太郎ウルトラマンタロウ
ZAT隊員
父を失った健一のため、自分のためにもウルトラの力を捨て、人間として生きていくことを決意し、バルキー星人を火だるまになりながらも頭脳プレーで倒す。
決着後は「勉強」をするためにZATを退職し、隊員たちに別れを告げ、新しい人生を始める。
雑踏の中を歩く彼の後姿と、それを祝うかのように流れたあのタイトルコールを以て『ウルトラマンタロウ』という物語は終わりを告げた。
その後、タロウが旅立ったのを受けて、地球に派遣する新しいウルトラ戦士がまだいなかったのかウルトラセブンモロボシ・ダンが再び地球防衛に就くが...。
旅立った後の詳細は不明だが、1986年にウルトラバッジを渡されてタロウとして再び光の国に渡ったらしい。
実は星へ帰るエピソードは『コメットさん』で描かれているとかいないとか。*1


●緑のおばさん/ウルトラの母
光太郎の夢の中に現れ、光太郎に「人生を大きく変えるような事件」として、彼の恩人でもある白鳥船長がサメクジラに殺されることを予言する。やがて、一人の人間として生きることを決意した光太郎からウルトラバッジを受け取り、タロウに変身せずにバルキー星人を倒した彼にメッセージを送った。


劇中では人間態のみで、登場とは言っても光太郎の夢の中やイメージだけであった。そんな大事なことを笑顔で言うのもどうかと思うが。


●白鳥健一
タロウやZATがしっかりしていたら、父は死ななかったと考えるが、光太郎の正体と人間としてバルキー星人を倒したことを知り、自分の力で生きていこうとする。


●朝日奈勇太郎
ZAT隊長
光太郎の急な退職を理解し、別れを告げる。


●二谷一美
ZAT副隊長
乗員の命を救えなかったことを悔しがる。


●南原忠男
ZAT隊員
新婚ホヤホヤなリア充


●北島哲也
ZAT隊員
光太郎が白鳥船長を助けられなかったのは遠回しにこの人のせい
スカイホエール操縦中に「北島隊員、スマン!」と腹パンする訳にもいかないしとはいえ、そのように考えるのはウルトラマンへの依存なのかもしれない。


余談ながら、タロウの教え子はこの問題を解決した、とも言えるのだろうか。


●森山いずみ
ZAT隊員の紅一点


●荒垣修平
ZAT前副隊長
本編に登場するわけではないが、ZATの面々に見送られて旅立つ光太郎は、彼の名前もあげてこれまで苦楽をともにした仲間たちに別れを告げている。


●白鳥さおり
健一と違って、(大人だから)タロウやZATに八つ当たりはしなかったが、父の死に泣き崩れた。


●中西一郎
健一の親友だったが、父を喪ったことでヤケになる。まだ父が生きている健一に嫉妬し、彼と喧嘩になった。
以後、画面には映らないため、その後の動向は不明であるが、父の死を乗り越えた健一に励まされて、一郎自身も父の死を乗り越えたことを信じたい。
江戸時代の変身忍者の仲間の少年にそっくり。



【敵】


●海獣 サメクジラ
鼻先がノコギリザメのようになっており、サメらしい背びれを持つ。そしてサメにもクジラにもない四本足を持つので陸上も対応可
一郎や健一の父の船を破壊し、町中にも上陸する。
ストリウム光線に敗れる。
ナメクジラではない。


後に『ウルトラマンX』や『ウルトラマンジード』にはまだ幼体の別個体が登場。
ペットとして流通していたが、成長すると有用な怪獣兵器になるため、犯罪組織に狙われたり不法投棄が行われたりと問題になっていることが判明した。



●宇宙海人 バルキー星人
サメクジラを操り、地球を襲う宇宙人。額から光線を発射して攻撃する。
海人と言うことでか、操舵輪にトライデント(三叉槍)をつけたような武器を持つが、このトライデント部分がものすごく短いため役に立つのか謎。
サメクジラが敗れるとすぐさま退散し、光太郎がウルトラバッジを捨てるとすぐさま出現し、襲撃する。
だが、ガソリンとZATガンのコンボに敗れる。
一応、ラスボス………
バッジのないタロウなど恐ろしくもないと豪語していたが、これではバッジのあるタロウだとそれこそ瞬殺だろう……
そりゃ、サメクジラがやられたら即時撤退するわけだ。


翌週から出てくるウルトラマンと微妙に似ているのはNGスーツを基にデザイン(書籍によってはNGスーツを改造)したためで、当時の雑誌ではこのNGスーツのままレオが地球にやってくると紹介されていた。
ビームランプやカラータイマー(もどき)がついてるのもそのためだろうか。
最期のシーンは改造ベムスターが濃縮エネルギー爆弾A・Bで爆死したシーンの流用のため、一瞬だけ改造ベムスターが映る。
奇しくもコチラが登場したエピソードも「ウルトラマンの力に頼らず、人間の手で困難に立ち向かう」というテーマであった。


後に『ウルトラマンメビウス』や『ウルトラマンギンガ』などにも同族が登場。
『X』に登場した個体については「われら星雲!」を参照。


ULTRAMAN』には等身大の宇宙人として登場するが、なんとこちらの個体はナイスバディの女性体。
地球に亡命した宇宙人のガス抜きの一環として、地球人を殺戮する企画などを立てるフリーのコンダクターという、中々に悪質な仕事をしているが、
その企画の舞台に選んだ場所にたまたま東光太郎(タロウ)が居合わせており、彼の手で企画を台無しにされ、その報復として襲い掛かる。
だが、「自分より劣ったものなら殺してもいいと考える奴こそ一番劣っている」(意訳)という光太郎の言葉に共感し、戦闘を中断した上で彼にキス。
困惑する彼に再会を願う言葉を残して撤退するという、まさかの魔性の女ムーヴをかました。



【余談】


光太郎がウルトラバッジをウルトラの母に返す際、回想として第1話のタロウ誕生の映像が流用されている。だが、その旨のナレーションなどがないからなのか、光太郎とタロウが分離する瞬間と誤解している方がいる。


『小学三年生』誌で1974年に連載された内山まもる氏による『ウルトラマンレオ』コミカライズの地獄星人ゴルゴ登場回は、
話の流れ的に掲載誌の読者が継続している漫画版『タロウ』最終話のファイアントのエピソードとは繋がらず、こちらのTVシリーズ最終回の描写を踏襲した展開となっている。



健一君!見ろ!



人間の力で星人をやっつけたぞ!




自分の力だけで編集していこうとする事は大変なことだ。


だが、そんな苦労を君にだけはさせない。


僕も一人の人間として追記・修正してみせる。


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  • バルキー星人が弱い、ということじゃなく光太郎が「人間自身の力」で星人を倒したことに意味があると思いたい…。 -- 名無しさん (2013-10-01 22:18:26)
  • 翌年はさらに情けないラスボスになるんだよなぁ -- 名無しさん (2013-10-01 22:23:16)
  • 「とても悲しい出来事が起こります。タロウでも止められません」という大事な話を、なぜニコニコしながら言うんだ母よ。 -- 名無しさん (2013-10-01 22:38:58)
  • 俺としては、光太郎は今も地球でみんなのために頑張り中で、そして俺達が知っている現在のウルトラマンタロウは光太郎じゃなくて、光太郎から独立した存在(タロウとして戦った光太郎の記憶はある)だと思うんだ。そうじゃないと、「ウルトラバッジ=ウルトラマンの力を頼りにしない」という言葉を自ら否定することになっちゃうからね… -- 名無しさん (2013-10-01 22:57:56)
  • ↑その可能性はあると思う。タロウ自身もそれを望んでいると思うし -- 名無しさん (2013-12-09 02:00:01)
  • この最終回個人的にいい印象ないわ。これのせいでセブンとレオは地獄を見たわけでババルウの回でものうのう放浪してたと思うと角が立つ。 -- 名無しさん (2013-12-13 21:16:34)
  • この後ZAT解散したのか?あんな良チームそうそうないのに・・・・・・・ -- 名無しさん (2013-12-13 21:25:57)
  • 何気に項目で北沢さん責めるなよ・・・。 -- 名無しさん (2013-12-13 21:40:21)
  • バードン回で必死に健一を助ける為火を消そうとした北島はカッコ良かったんだぞ! -- 名無しさん (2013-12-14 01:27:28)
  • そしてメビウスでは切られ役のバルキー…いつか日の目を見て欲しいもんだなあ。 -- 名無しさん (2014-03-24 00:41:09)
  • バルキーは、ギンガではレギュラーにしてもらえたじゃん。ヘタレだけど -- 名無しさん (2014-03-24 11:15:46)
  • まぁレオのブラック司令はあんな感じだったし、80もタイトルがいまだにネタにされてるし・・・最後の敵であってラスボスじゃないから(震え声) -- 名無しさん (2014-04-15 16:13:38)
  • 帰還命令受けた際に自分を必要とする故郷と健一との約束との板挟みに合い苦悩する東を心身ともに成長した健一が後押しして東が帰還を決意…ってエピソードがあったんだと思ってる -- 名無しさん (2014-04-15 20:06:39)
  • 超闘士激伝ではバルキーはエンペラ配下の大幹部として登場。何という出世…でも同格がブラック指令とザムだしなあ。なにげに部下の兵士はアストラ顔だったりして。 -- 名無しさん (2014-05-30 07:14:19)
  • 今更だけど、光太郎の台詞の「君はお父さんや~大変な事だ」の部分って、文法的にはおかしいよね -- 名無しさん (2014-05-30 22:07:32)
  • やっぱりウルトラマンや防衛チームにとっては大したことない怪獣でも一般市民にとってはかなりの脅威なんだな。 -- 名無しさん (2014-08-17 15:19:25)
  • ボツった「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟2」で光太郎さんが「怪獣災害で親を亡くした子供たちのための養護施設」を経営している設定は、この出来事がきっかけかな? -- 名無しさん (2014-09-17 17:41:03)
  • ムルロアが最終回の方が納得できたな。絶望的に敵が強くてタロウ撤退・兄弟総出演・伝説のアイテム・ZATの爆弾をタロウが起爆する流れるような胸熱コンボ -- 名無しさん (2014-12-14 22:10:46)
  • ↑ムルロアの話もそうだけどタロウのテーマの一つは「自立」なんだよな。光太郎自身が「ウルトラの力」から自立するために最終回でこういう話になったのは自然な流れだと思う。 -- ??隊長 (2014-12-14 22:17:43)
  • バルキー星人は後にメビウスでは無謀にもザムシャーに挑んで瞬殺され、ギンガSで素手の手負いの女性にやっぱり瞬殺されるという醜態をさらす。ダメだこいつ…。 -- 名無しさん (2015-01-06 23:21:13)
  • ウルトラの最終回は名作揃いだな -- 名無しさん (2015-02-06 22:26:46)
  • ていうか、一郎はあれからどうなったんだろうな? -- 名無しさん (2015-07-05 00:35:19)
  • ムルロア回は胸熱展開だけど光太郎さんがあまり関わらないから最終回に向いてない。セブン暗殺計画が真の最終回だと言われるぐらい違和感がある。 -- 名無しさん (2015-08-14 02:22:40)
  • 人間として生きていくことを決めた光太郎が、再びタロウとして光の国に行くまでの葛藤などの話を見てみたい気もするなぁ。 -- 名無しさん (2015-08-14 06:41:57)
  • 新列伝にて放送決定 -- 名無しさん (2016-04-28 21:05:58)
  • ↑列伝初のタロウ本編放送が最終話という事実(一応、バードン回を1話にまとめた放送はあったが)。 -- 名無しさん (2016-04-28 21:28:24)
  • あれ? ザムシャーに叩き斬られたのは、マグマ星人じゃなかったっけ? ほら、隕石の上で -- 名無しさん (2016-07-12 13:52:12)
  • ↑マグマブラザーズが倒された後、バルキーも出ていたような -- 名無しさん (2016-07-12 14:17:28)
  • 海で強いはずの手下をわざわざ上陸させて無駄死にさせたシリーズ屈指のアホ -- 名無しさん (2016-07-13 01:58:59)
  • 1986年に光太郎がダン(セブン)からウルトラバッジ渡されてって流れはあくまで裏設定で映像作品では触れられてないんだよね。やっぱり葛藤とかはあったのかな?それに篠田さんには顔出しで東光太郎役として出るのは無理でも、「声の出演 ウルトラマンタロウ 篠田三郎」って形でもいいからいつか出て欲しいな -- 名無しさん (2016-08-04 23:18:16)
  • 上から6番目のコメントに。内山まもる版の漫画では、ちゃんとレオの時代にタロウが参戦しなかったことについてフォローがされているし、最終的には一度きりだけタロウに変身して共闘するシーンもあるからぜひ読んでみることをオススメする。 -- 名無しさん (2016-08-05 17:39:12)
  • 健一が人形を壊す場面でセブンの足が欠損。次回作の展開を偶然にも予告していた… -- 名無しさん (2016-08-05 18:35:16)
  • ↑2 ただあの漫画の光太郎ってどうもネガティブなオーラがあってコレジャナイ感じなんだよなぁ……別に戦えないから戦いたくないからっていうんじゃなく、光太郎ならこれから先も人間としてポジティブに全力で戦い続けると思う -- 名無しさん (2016-08-06 21:24:45)
  • 知恵と勇気は良いんだけど、コンビナートを犠牲にしてしまった… -- 名無しさん (2016-10-30 21:05:04)
  • なぜニコニコしながら言うんだ母よ。だけど、きっと、『だけど、あなたならその後の苦難でも乗り越えられます。だから頑張りなさい』という意味の、励ましの笑顔なんだろう、きっと。 -- 名無しさん (2018-06-20 13:52:18)
  • ZATにもバルキー星人を攻撃して、きっちり最後の見せ場があるのがいい -- 名無しさん (2018-09-24 20:44:29)
  • サメクジラってそこまで強力な怪獣兵器ではないだろう -- 名無しさん (2018-12-26 09:06:02)
  • 海中限定の生体兵器なんだろうけど、いつか海を舞台にウルトラ戦士と戦える日は来るんだろうか -- 名無しさん (2020-05-15 18:18:40)

#comment

*1 『コメットさん』(1978)の第43話にコメットさんの初恋の相手・タロウが登場。人間としての姿も見せるが、篠田氏演じる光太郎ではない。しかし、『コメットさん』は円谷プロ制作でないため、『タロウ』を含めたウルトラシリーズとは無関係。

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