登録日:2016/12/14 (水) 07:20:36
更新日:2024/02/01 Thu 13:42:58NEW!
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Sacred Power!
Power of Power!
Dangerous Power!
奴を討ち砕け!
Get more Power!
Power of Power!
Final Power!
聖なる刃で!
―守りたい、人がいる――。―
G A R O
D I V I N E F L A M E
2016年5月21日に公開された、雨宮慶太原作の『牙狼-GARO-』シリーズ劇場版第7作にして、牙狼シリーズ10周年作品。
今作は牙狼シリーズ第5弾にして初のアニメ作品『牙狼-GARO- 炎の刻印』の4年後を舞台に、
中世ヨーロッパに似た異世界を駆ける『守りし者』たちの成長した姿を描いている。
監督に林裕一郎、脚本に小林靖子、キャラクターデザインに武井宏之(原案)と、
菅野利之(アニメーションキャラクター)、音楽にMONACA、そしてアニメーション制作にMAPPAと、スタッフもテレビシリーズ『炎の刻印』から続投。
テレビシリーズに負けず劣らずの過酷にして熾烈な、しかし映画ならではのスケールで炎の運命の物語が紡がれていく。
さらに、テレビシリーズ第18話「幻炎 -SCAR FLAME-」で絵コンテ・演出・作画監督を務めた朴性厚氏(代表作:『ONE PIECE FILM Z』、『戦姫絶唱シンフォギアG』、『残響のテロル』など)が演出として参加。林監督と共同で絵コンテを描き、中盤とクライマックスのバトルシーンを盛り上げている。
主題歌もおなじみJAM Projectと佐咲紗花が担当、今作の世界観を彩っていく。
【ストーリー】
母を焼かれ、父を失い、運命の称号を引き継いだ青年がいた……。
黄金騎士ガロの称号を受け継いだ青年レオン・ルイスは、
ヴァリアンテ国王子アルフォンソ・サン・ヴァリアンテと共に次代の騎士を育てていた。
その名はロベルト。
ヒメナ・ルイスの子にして、レオンの亡き父ヘルマン・ルイスの真の名を受け継がれた幼子である。
そんな折、番犬所の神官ガルムから二つの指令が下る。
ひとつは、『この世で最も美しいホラー』と呼ばれる使徒ホラー『ニグラ・ヴェヌス』の討伐。
そしてもうひとつは、かつての仇敵たる魔戒法師メンドーサが造り上げた禁断の魔道具『ツィルケルの環』の破壊。
『ツィルケルの環』は、ホラーに喰われ、魔界に落ちた人間の魂を蘇らせることのできる唯一の魔導具。
もし使われれば自然の摂理が狂い、世界が滅びてしまうという。
ガルムは既に助っ人を手配しているとレオンとアルフォンソに告げ、彼と合流するように促す。
ヒメナの家に帰った二人は、ロベルトが何者かに誘拐されてしまうと言う事態に見舞われる。
ロベルトを救わんと謎の刺客を追うレオンだが、窮地に陥る。
そんな彼を救ったのは、行方知れずとされていたバゼリア王国根付きの魔戒騎士ダリオ・モントーヤであった。
ダリオの導きで神殿に向かう最中、とある街を訪れるレオン。
そこで会ったのは、なんと死んだはずのヘルマンだった……!?
一方、アルフォンソも、元老院の命を受け『ツィルケルの環』を追っていた女魔戒法師エマ・グスマンと再会、共にバゼリアへと向かう。
ツィルケルの環、ニグラ・ヴェヌス、失われた国バゼリア、そしてロベルトの誘拐。
すべての謎が今、その想いと繋がり一つになる。
戦いの果てにレオンが目撃する真実とは……!
【キャラクター】
テレビシリーズに引き続き、物語の主人公を務める魔戒騎士。
堕ちた魔戒法師メンドーサの策略により火刑に処された母アンナ・ルイスより産み落とされた、運命の騎士。21歳。
黄金騎士ガロの称号を受け継ぎ、幾多もの苦難に苛まれながらも『守りし者』の宿命に目覚め、メンドーサとの戦いに勝利した。
現在は『明日を繋ぐ』使命のもと、かつての自身の過ちを繰り返すまいとロベルトの育成に厳しく務めている。
身に纏う魔法衣は白と黒が入り混じったフードつきのロングコートで、背中には牙狼の紋章が刻まれている。
本編冒頭ではOPテーマ「刃 ~the divine blade~」をBGMに陰我ホラー・クリムゾンゲイルを討滅する。その心身ともに成長した姿は必見。
そして…
ニグラ・ヴェヌスがダリオと『ツィルケルの環』を取り込み醜悪な姿となったサー・ヴェヌスの襲撃で右手を失い次元の狭間に飛ばされるが、そこでララの魂と再会。
彼女を失って気付いた力だけでなく、ロベルトの母を想う心、そして今日まで紡がれてきたガロの英霊達の魂を受け止める。
轟天を駆る無数のガロを背に、名乗りを上げるレオンは映画最大の盛り上がり時にして、シリーズ10周年ならではの名場面と言える。
2018年1月11日におけるニコニコ動画の「『牙狼-GARO- VANISHING LINE』一挙放送+制作スタッフ談話」の中で、アニメ牙狼(通称アニガロ)シリーズ(炎の刻印、紅蓮ノ月、VANISHING LINE)の世界空間は全て同じものであると告知された。その上、『VANISHING LINE』第23話「MY SISTER」では、キングが『紅蓮ノ月』の金時、星明、雷吼や、『炎の刻印』のレオン、アルフォンソ、ヘルマン、エマ、メンドーサ、そしてサンタ・バルド城を知っているような描写が1枚絵とともになされた。したがって、本作終盤の無数のガロの英霊の中には、紅蓮ノ月の主人公・雷吼の英霊も存在していたことだろう。因みに、その雷吼は『紅蓮ノ月』の続編たる劇場版『薄墨桜 -GARO-』で魔導馬・轟天を所持している。
また、『VANISHING LINE』同話では、今作のクライマックスにおいてサー・ヴェヌスに次元の狭間に飛ばされたレオンがくぐった空間を、真のエルドラドの世界そのものとなったキングの支配から解き放たれたソードが魔導二輪と共に駆け抜けている。
- アルフォンソ・サン・ヴァリアンテ(声:野村勝人)
ヴァリアンテ国王子にしてレオンの従兄。24歳。
師たるラファエロ・ヴァンデラスから堅陣騎士ガイアの称号を受け継ぎ、ロベルトを温かく、優しく育てている。
時折、厳格なレオンに対し育成法で対立することも。
この世界より遥か未来で黄金騎士と共に戦った天弓騎士にも似た濃紫色のジャケットを羽織り、肩からは青いマフラーをなびかせる。
ちなみに……
映画でついにファーストキッスをかわす。お妃候補のクリスティーナ殿じゃなくホラーだけどな!
- 魔導輪ザルバ(声:影山ヒロノブ)
もはや説明不要となった黄金騎士の友たる魔導具。
口数は少ないが、レオンに助言を与える。
- エマ・グスマン(声:朴ロ美)
かつてレオン達と共にヴァリアンテ国を救った女魔戒法師。
相変わらず神出鬼没で謎めいているが、糸車を用いた術の腕は衰えず、結界破りの術などでレオンやアルフォンソをサポートする。
ポニーテールをやめたのか、波がかった長髪となり、一層ミステリアスな雰囲気を出している。
それだけでなく…
見た目と裏腹な女傑っぷりも健在。某蜘蛛男のごとく瓦礫から瓦礫へと飛び回り、
ガトリングガンを取り出してホラーを蜂の巣に変えるなど、戦闘力もアップしている。
終盤ではヴァリアンテ国に帰還する際にヘルマンの痩せ我慢を「男の自己満足」と切って捨て大声でロベルトにヘルマンが彼の父親だと告げた。
糸による移動能力やガトリングは、『炎の刻印』より更に後の時代である『VANISHING LINE』においても、魔戒法師のルークやジーナも使用している。
ちなみにパンフレットの武井先生のインタビューによると、エマとレオンの年齢差はなんと20歳くらいの差があるという。エマちゃん若作りし…ん?後ろから時代を無視したガトリングの音が……
- ダリオ・モントーヤ(声:萩原聖人)
バゼリア王国を守護する盲目の魔戒騎士で、黒曜騎士ゼムの称号を持つ。
銀髪と深い両目の刀傷を隠すバンダナが目を引くが、それを感じさせないほどに魔戒槍を振るいホラーを討滅する。
物腰は穏やかで、常に丁寧語で相手に接するが、その強い信念の裏には……。
その真実
美しき顔を焼かれたサラを守れず、国を焼きつくす彼女の凶行に耐え切れず廃墟と化したバゼリアにて彼女の目の前で両目を裂いて寄り添う日々を送る。
サラの死後、蘇生する術を探すうちに『ツィルケルの環』の存在を知り、
屍人を利用してロベルトをさらい魔導具の発動を目論むが、最終的にヘルマンとの決闘に敗北。
そして傷ついたサラ=ニグラ・ヴェヌスを泉に投げ込むが逆に取り込まれてしまった。
- サラ(声:小宮有紗)
ダリオが守護していた、バゼリア王国の美しき姫。
5年前、ホラーの襲撃で王国と運命を共にしたとされるが……。
その真実
本来は天真爛漫でそのひたむきさはダリオも淡い想いを抱くほどだった。
しかし、5年前のホラーの襲撃の際、ダリオの到着を待たずして強酸性の唾液で顔を焼かれ精神が壊れてしまう。
そして顔を布で覆ったまま国を焼き尽くし、ダリオの前で身を投げて自害。のみならずニグラ・ヴェヌスに憑代として憑依されてしまう。
エマ怒りのガトリング攻撃で重傷を負うが、ゲートが開き切っていない状態でダリオの手で湖に投げ込まれたことで蘇生。
しかし、最終的にニグラ・ヴェヌスに再憑依されダリオごと消滅した。
- ガルム(声:鵜殿麻由)
一応、番犬所を束ねる性悪ロリBBA神官。見た目は幼女だが悠久の時を生きているらしい。
相変わらず気だるげでふてぶてしい態度で面倒な指令をレオンらに押し付け、
掴みどころが無いその振る舞い方はかつてのメンドーサほどではないがレオンをキレさせるほど。
その出自からか、番犬所で暇を持て余す彼女からすれば人界での出来事と魔戒騎士との会話はほんの戯れでしかないようだ。
映画ということもあってか、白い服もスカート部に彼岸花を思わせる花柄が施されている。
そんな彼女も…
今回は緊急事態と言うことで禁断の魔道具『魂の天秤』を使い、魔界から腐れ縁のゾロことヘルマンを助っ人として召喚。
彼を模した全裸石像を介して人界を移動させるが、その分ダメージも伝わるらしく、
劇中ではレオンがヘルマンに再会早々思いっきり顔面をぶん殴った痛みがフィードバックされてしまうことに…。
この後、「ガロめ……今のは効いたぞ……!」と左目を押さえながらしかめる場面には吹き出すこと間違いなし。
- ヒメナ・ルイス(声:須藤祐実)
旧姓・コロナード。
ヴァリアンテ国の下町で宿屋を営む女性で、ヘルマンと結ばれ我が子を授かる。
かつて、ヘルマンから手渡された白い花を手に、さらわれたロベルトの安否を願う。
終盤では……
居ても立っていられなかったのか、一人でレオン一行らと対面。
朝焼けの中、ロベルトとヘルマンとつかの間の再会を果たすが、サー・ヴェヌスの盾となるヘルマンの姿と父に代わって魔戒剣を手にし立ち向かわんとするロベルトの姿に涙した。
- ロベルト・ルイス(声:富田美憂)
ヒメナとヘルマンの間に生まれた息子。その名はかつてヘルマンが捨てた真の名から由来している。
レオンとは腹違いの弟、アルフォンソとは従兄弟にあたる。
まだ生まれて4年しか経っていないのか、まだ幼く気弱だが、屈託のない微笑みの持ち主で母譲りの芯の強さを秘めている。
後半では…
『ツィルケルの環』の生贄にされる寸前にヘルマンに救い出され、共に帰郷する際にエマの悪態で彼を父だと知る。
最終的には幼い身でありながらも父の魔戒剣を手にヒメナを守るためにサー・ヴェヌスに立ち向かった。
- 魔導輪ジルヴァ(声:遠藤綾)
ヘルマンと共に戦った魔導具であり、必要な時以外はめったに喋らない主義。アニメ本編では終盤僅かしか喋らなかったが、本作では喋る機会が多い。
ヘルマン亡き後はペンダント兼友人としてヒメナの首からぶら下げられている。
ヘルマンの忘れ形見でもあるロベルトからは怖がられて近づかれない模様。
やがて……
魔戒剣と共にレオンから復活したヘルマンと再会。共に戦いロベルトを救うが、サー・ヴェヌスにいつの間にかすり替わられていた。
レオンがサー・ヴェヌスを討滅した際には天使の羽毛から元のジルヴァに戻り、ロベルトの小さな手に収まる。
- フェルナンド・サン・ヴァリアンテ(声:後藤光祐)
アルフォンソの実父たるヴァリアンテ国王。
容体はいまだ芳しくないが、歩けるほどには回復している模様。
いずれ王となるであろうアルフォンソを労いながら、
共に戦い国を救った仲間の元へと走るその姿を容認する懐の広さを見せた。
- クリスティーナ(声:大橋彩香)
テレビシリーズ最終話にちょっとだけ登場した貴族の娘。
クセっ毛のある赤毛がかった茶髪と波がかったポニーテールが特徴で、
ヴァリアンテ城に実家の庭園の果物を携えて来訪、ゴンザレスと遭遇した。
アルフォンソとの仲は比較的良好のようで、フェルナンド王も彼女をいずれ妃として迎え入れるようだ。
- ゴンザレス(声:熟一久)
実写シリーズにおける牙狼の家系たる冴島家の名執事によく似た、ヴァリアンテ国の侍従長。
本編冒頭では、戴冠式の正装を繕う前の仮縫い生地を携えアルフォンソを探すが、馬を駆り堂々とロベルトの元へと走る彼の姿に頭を悩ませていた。
本編では名前は呼ばれなかったものの、エンディングクレジットでようやく名前が判明した。スタッフさん、狙いましたね?
レオンの父にして、絶倫騎士エロ絶影騎士ゾロの称号を継ぐ者。
社交性の強い性格で女に滅法弱いがその実力は黄金騎士すら凌駕するほどだった。
4年前の戦いで命を落とし、その魂はアンナと共に魔界に残ったはずだが……?
実は……
ガルムの術で人界に蘇生。速攻で夜の街に踊り出し早速姉ちゃんをナンパするという相変わらずの絶倫っぷりを発揮。
再会早々、レオンに「魔界返りなのでお銭がないのよ、お銭が~♪ちょ~っとばかり貸してくれると、助かるんだけどな~♪」と頼んだ後、キツい一発を顔面にくらってしまう。
既に死人であるため、魔導ベルにも反応。一定時間を過ぎるとホラーに等しい存在に変貌してしまうリスクを持っているが、
ガルムの思惑抜きでまだ見ぬ我が子を救うため、再び魔戒剣を手にしレオンと共に戦う。
なお、予告での「成長したな、レオン……」と呟く場面はダリオとの戦いで傷つき、廃屋の寝室で上半身裸で包帯を巻いたレオンがエマと会話する場面から。
その後、夜の街に飛び出し聖なる営みに挑もうと誘うが逆に息子の怒りを買い、
テレビシリーズ第10話とは比べ物にならない勢いで谷底に落ちるという安定のシリアスブレイカーぶりを発揮した。
レオン「オヤジは谷底の様子を見に行ったようだ」
なお、有志の計算によると第10話でレオンから川へ蹴落とされた場所はビルの15階相当。映画ではそこよりも深く、滞空時間6秒弱、かつ単純計算で約176m。ビルでいうと35階相当の高さとのこと。よくくしゃみだけで済んだな、オヤジ…。
後半はロベルトを救うためダリオと激突、鎧を纏わぬ状態でタイマンを挑み、最終的にロベルトの救出に成功する。
終盤のサー・ヴェヌス襲撃の際、ヒメナとロベルトを庇うレオンの盾となり肉体が消滅。
最終的にガルムに見送られ、彼女にロベルトと会わせてくれたことを感謝しながら魔界へと還るのだった。テレビシリーズの最終回を考えると、アンナに焼かれないか心配でならない。
- ララ(声:逢葉まどか)
ヴァリアンテ国郊外の農村で健やかに暮らしていた少女。
すべてを失ったレオンが「耕す者」として過ごした日々と、彼女を守れなかった罪は、今でもレオンの記憶に焼き付いている。
やがて……
サー・ヴェヌスの襲撃でレオンが次元の狭間に飛ばされた際、彼女の魂が彼を救い出す。
彼女を失ったことで気付いた穏やかな日々とその喪失の痛み、そして永遠の力は若き黄金騎士に何百、何千の命を繋ぐ想いの力を与えたのだ。
【魔戒騎士】
- ガロ
もはや説明無用の、魔戒騎士最高位たる黄金騎士の鎧。
レオンが赤鞘の魔戒剣を真上に掲げ、円を描くと召還される。
赤鞘の剣が変化した、必殺の牙狼剣で断たれたホラーは、業火に焼かれながら討滅される。
レオンが今回に至るまで、ホラーを100体以上も討滅しているためか、
金色の魔導馬[[ゴウテン>轟天(牙狼-GARO-)]]を召喚できるようになった。
そして…
次元の狭間で見つめ直した力と想い、そしてロベルトの持つ未来の力とガロの英霊を身に受けて[[天剣煌身ガロ>牙狼の変体一覧]]に変化。
背中の巨大な翼から無数の魔戒剣を放ち、剣と呼ぶには巨大すぎる大剣に[[緑色の魔導火>烈火炎装]]を灯してサー・ヴェヌスを討滅した。
天剣煌身のテーマ曲「陰我を断ち切る天の剣―天剣煌身ガロ召還」はテレビシリーズのメインテーマである「レオン・ガロ召還」をモデルにしながら、
壮言にして壮大なアレンジが加わっており、そのオーバーキル(林監督曰く)な活躍と共に聞き逃せないものとなっている。
当初は鎧を着たままダリオの屍人の群れと水中戦を行う予定だったが、諸事情で断念せざるを得なかったとのこと。
- ゾロ
ヘルマンが二振りの魔戒剣を振るうことで召喚された白銀の鎧。
ヘルマン亡き後、魔戒剣はレオンが所有しているため、
ロベルトが『守りし者』として成長するまでその鎧の後継者は未だ現れないはずだったが……。
映画では…
ヘルマンが一時的に復活したため、その剣は再びヘルマンの手に渡る。
テーマ曲「ヘルマン・ゾロ召還」をBGMに、テレビシリーズではあまり見られなかったルイス親子の共闘を見ると熱くならざるを得ない。
映画後半では銀の魔導馬・ゲツエイを召喚。
ガロとガイアの駆る二体の魔導馬と共に、ゼムのライメイを相手に水上で騎馬戦を見せた。
また、鎧の一部分のみを装着し魔導馬に乗りレオンを救ったり、片腕のみ装着して魔戒剣を命綱代わりにして伊豆海の中心に落下するロベルトを救い出さんとするなど、実写シリーズでも見られた芸当をやってのける。
- ガイア
アルフォンソが青鞘の魔戒剣を真上に掲げ、円を描くことで召還される濃紫色の鎧。
その細身と裏腹に重装甲を誇り、青鞘の剣が変化した大剣を振るう。
アルフォンソもまた、100体以上のホラーを討滅しているようで、ガイアの鎧と同じ濃紫色の魔導馬・テンジンを召喚できる。
テレビシリーズに比べると、若干意匠がマイナーチェンジ。マントが召喚前のアルフォンソの魔法衣から伸びるマフラー状となっている。
劇場版でアルフォンソが湖に飛び込みながらガイアを召還し、魔導馬に乗って湖を駆けるシーンは必見。
- ゼム
ダリオが魔戒槍を構え、円を描くことで召喚される黒鋼の鎧。
黒曜騎士の称号のごとく、黒曜石にも似た輝きを持つ鎧で、二本の角を生やしたドーベルマンにも似た兜が特徴。
魔戒槍も十字状の刃を持つものに変化、ライメイという一つ目の魔導馬を駆る。
しかし……
サラを救いたいという妄執で闇に堕ちかけていたが、サラをホラーだと叫ぶレオンの言葉が引き金となりそれが陰我へと変貌。
ドーベルマンのマスクが展開され暗黒騎士ゼムとなる。
実写シリーズの暗黒騎士・呀の内面に存在した哭竜を思わせる、どす黒い怨念にも似た変身シーンは作画スタッフの気合を感じられる。
ガロと同じ狼の面には鎧を纏う前のダリオと同じ刀傷が施され、甲冑には紫色のラインが発光。後頭部からは獣の尾にも似たトリプルテールが自然になびく。
槍を突き刺したまま業火炎破で追い打ちをかけるというえげつない戦法も可能だが、その際ソウルメタル同士の共振でレオンの過去の傷を知り、協力を呼び掛けた。
暗黒騎士に堕ちた瞬間、ソウルメタルもデスメタルに変質していたのか、ダリオ消滅と共に魔戒槍も跡形もなく消滅した。
【用語】
- バゼリア王国
ヴァリアンテに隣接する、湖畔に覆われた国。
ダリオはこの国に仕え、サラを守りし者としていた。
数年前に起きたある悲劇により、現在は亡き国とされている。
- ニグラ・ヴェヌス
バゼリアに巣食い、男は惑わしながら生気を吸い尽くして凍て殺し、女は美しき顔を剥いで喰い殺す『この世で最も美しきホラー』。
その姿は……
悪魔の顔にも似た意匠のオブジェで飛行、そこから無数の手が現れて相手を拘束する。
捕食する際は美しき顔をのっぺらぼうのようなものに変化、その奥にはホラーの顔が施されている。
美しく惑わすその姿はダリオや冒頭部で全裸でいちゃついてたカップルの男だけでなく、アルフォンソまでも惑わすほどだった。
その名はラテン語で「黒いヴィーナス(nigra venus)」を意味する。
最終的には『ツィルケルの環』とダリオをも取り込んでサー・ヴェヌスへと変化。
サラに両目を覆われ、干からびた姿で叫ぶダリオのオブジェはある意味哀れな末路と言える。
- ツィルケルの環
元老院付時代の若き日の魔戒法師・メンドーサが遺した、人の血を使って生み出された守りし者の掟に背いた禁断の魔導具で、ゲートと化したオブジェを介さず魔界からホラーを召喚する力を持つ。
本作ではこれの応用なのだろうか、魔界から死者の魂を呼び寄せて人界に蘇生させる力があるという事が判明した。
ただし、それを発現する為の引き金として大量の生贄を欲する。
その引き金とは……
騎士の血を引く無垢なる魂。
それに気付いたダリオは、ヴァリアンテで屍人を向かわせロベルトを誘拐。
それを追うレオンの窮地を救う形で屍人を倒し、とある神殿内におびき寄せロベルトを模した魔導爆弾でレオンとヘルマンの抹殺を試みた。
ひどいマッチポンプである。ガルムの結界がなかったら死んでいた。
起動装置はバゼリア湖の中心にある神殿内に配置されている。
【余談】
映画公式ホームページでは著名人のコメントが収録。
涼邑零こと藤田玲や冴島雷牙兼雷吼こと中山麻聖といった、牙狼シリーズの出演者・関係者だけでなく、
スクウェアエニックスの吉田直樹、ニトロプラスのゆーぽん、映画監督の本郷みつる(「クレヨンしんちゃん」など)や、
石井克人(「RED LINE」など)、漫画家の藤島康介(「ああっ女神さまっ」、「サクラ大戦」など)や、
姫川明輝(「ゼルダの伝説」)やあらいずみるい(スレイヤーズなど)なども今作への熱き想いをコメントに添えている。
ゆーぽんとあらいずみるいのイラスト付きコメントは今作を見ていれば笑うこと必死なので、是非チェックしてほしい。
永遠に紡がれる人の追記と修正……
その編集が、この項目の強さ!
そして、その編集こそが……!
黄金騎士! ガロ!!
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▷ コメント欄
- 遂に建ったーーーーー!! とても格好良く、アクションで感動した作品! -- 名無しさん (2016-12-14 07:42:36)
- あそこまでやっておいて、まったく罪悪感の感じさせないダリオの狂気がすごかったな -- 名無しさん (2016-12-14 08:51:39)
- サラの中の人がイエローバスター -- 名無しさん (2016-12-14 10:32:13)
- メンドーサ消えて多少マシにはなってるだろうけど父上がアレでほぼ国王代行な立場だし、その上でホラー100体以上狩ってる王子の過労が心配です・・・ -- 名無しさん (2016-12-14 11:51:49)
- パンフで明かされるレオンとエマの歳の差、約30歳 -- 名無しさん (2016-12-14 13:14:52)
- この映画の浪川大輔は個人的にここ数年で最高の浪川大輔だった -- 名無しさん (2016-12-14 15:17:02)
- 最後のヘルマンの面倒くさいやせ我慢をぶち壊したエマ姐さんGJ! -- 名無しさん (2016-12-14 15:49:19)
- 一番最初の戦闘シーンで主題歌が流れたときかなり興奮したな -- 名無しさん (2016-12-14 16:00:26)
- 轟天以外の魔導馬の漢字表記、月影・天陣・雷鳴になるのかな -- 名無しさん (2016-12-14 22:22:55)
- ヘルマンが女の子を口説いてた光景をロベルトに知られなくて安心した(笑) -- 名無しさん (2016-12-14 22:46:55)
- シリアスなノリを登場しただけでぶち壊す親父は流石だと思う -- 名無しさん (2016-12-17 14:19:51)
- ロベルト無事で良かったけどダリオがホントに哀れすぎる・・・ -- 名無しさん (2016-12-17 20:16:59)
- アクションが最後まで息を呑むレベルだった。天剣煌身ガロ登場シーンは鳥肌立ったし、オーバーキルっぷりはスカっとした。 -- 名無しさん (2016-12-24 21:09:57)
- 水中戦もやる予定だったのにカットされたのが悲しい -- 名無しさん (2016-12-24 22:06:35)
- メンドーサを倒して国が脅威から解放されてアルフォンソも重荷が降りたのか本作だと結構ゆるいところ見せてて好感だった -- 名無しさん (2017-01-03 17:41:14)
- 『魔戒ノ花』に登場した毒島エイジはダリオのIFだと思う -- 名無しさん (2017-01-04 01:56:44)
- あのおっさんは亡き恋人の遺した想いでギリギリで踏みとどまれたけど、ダリオは行く所まで行っちまったからなぁ -- 名無しさん (2017-01-09 12:35:09)
- ゴンザレスの設定を後付けするならゴンザのご先祖様になりそう -- 名無しさん (2017-02-28 23:29:05)
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