危険ドラッグの本当の怖さを知っていますか？

登録日：2016/02/10 (水) 11:51:12
更新日：2024/01/19 Fri 13:35:29
所要時間：約 5 分で読めます

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大丈夫大丈夫 この感じが止められないんだよな

危険ドラッグの本当の怖さを知っていますか？とは、福本伸行が執筆した無料公開の短編漫画。

解説

2014年の3月17日に内閣府大臣官房政府広報室運営の「政府広報オンライン」にて公開された。

社会問題となっている脱法ハーブこと危険ドラッグの恐ろしさを伝えるための啓発漫画である。
薬物などの啓発漫画はよくある存在なのだが、この啓発漫画ほど作者が豪華な物はそう存在しない。

何故なら、作者はあの『カイジシリーズ』や『アカギ』で知られる福本伸行氏である。
その福本伸行氏が危険ドラッグの啓発漫画を描き下ろしたことは、ネット上でも大きい話題を呼んだ。
漫画の監修は、国立精神・医療研究センター 精神保険研究所 依存性薬物研究室長の船田正彦氏が担当。

短編漫画であるため、ストーリー性は薄い(ギャンブル要素もないです)。
しかし、福本先生が執筆しているだけあって演出などはインパクト性が非常に強い。
多分、そのインパクトは頭から離れにくいため、危険ドラッグの恐ろしさを伝える役割は果たしていると言える。

2018年4月現在では公開されたページが削除されている。
一時的なもので今後復帰するかは不明。
[『新黒沢 最強伝説』で東京五輪の新国立競技場2500億円の問題や児童ポルノ法について批判したのが原因かもしれない。

登場人物

■まさる

本作の主人公で、今どきの若者と言った風貌の青年。

友人たちと街中で遊んでいたが、飲みに行く前に友人を連れてとある店に寄り道する。
そこは、危険ドラッグをハーブとして売っている店だった……。
まさるは、危険ドラッグの中毒者であり店の常連だったのである。

店でいつもの危険ドラッグを頼むが、愛用の危険ドラッグは売り切れており、
代わりに勧められた新入荷の危険ドラッグ(中身は一緒)を購入する。

危険ドラッグの中毒者だけあって、作中では危険ドラッグの恐ろしさを理解していなかった。
彼曰く『何回も吸ったけど大丈夫だった』とのことで、それで危険さを認知できなかったのだろう。
危険ドラッグの購入後、彼女を連れて危険ドラッグを使うためにホテルに向かうが……。

危険ドラッグを吸引した直後の描写はある意味必見。

■まさるの友人の男性

まさると一緒に街中を歩いて遊んでいた友人と思わしき青年。

居酒屋にでも行っていたのか、まさるにもう一軒寄っていこうと誘いかける。
しかし、まさるの手によってSUPER HERBSへと誘われた。

入店後はまさる達のやり取りを眺めて突っ立ているだけで台詞は一切なし。
ただし、よくよく見ると1コマだけ冷汗をかいている描写が存在する他、
まさるの彼女が危険ドラッグに興味を示したのとは対照的に、彼は危険ドラッグに何の興味も示していない。

その後、まさると彼女がホテルに向かったのを見るに、彼は危険ドラッグの怖さを感じ取っていたのかもしれない。

■まさるの彼女

まさると一緒に街中を歩いていた女性。

福本作品には珍しい女性キャラで、容姿も結構な美人。
(といっても最近の福本作品では『新黒沢 最強伝説』において結構な女性キャラが描かれているが)
まさるの腕にしがみつくなどの描写から、まさるの彼女だと思われる。

まさるが手にした物を見て、その存在に興味を抱く。
危険ドラッグをハーブと聞いた彼女も最初は中毒性などの不安や疑問を抱くが、まさるの間違った知識によって危険ドラッグの世界に誘い込まれてしまう。

その後、まさるとワクワクした気分でホテルに向かったが……。

■店主

危険ドラッグを密かに取り扱っている店『SUPER HERBS』の店主。

冷静に見ると眼鏡をかけた怪しい風貌。
しかし、接しやすい性格や親しみの湧く笑顔でまさると接するために怪しさを感じない。

まさるとのやり取りから、常連客と思われる彼とは深い親交があったと思われる。
彼にいつもの危険ドラッグを頼まれるが売り切れていたらしく、代わりに新しい危険ドラッグ(中身は一緒)を渡す。

危険ドラッグを取り扱っているだけあって、規制を逃れる為に巧妙な売り方を行っている。
危険ドラッグをハーブとして、覚せい剤や麻薬じゃないから大丈夫と主張した。

ストーリー

※推奨ナレーション:立木文彦or古谷徹

街中を会話を交わしながら楽しそうに歩く三人組の若者がいた。

その中のまさるという一人の青年が、他の仲間を連れながら怪しげな店に入る。
入店したまさるは、店主の男と顔馴染みらしく親しげに接する。

いつものはあるかと問いかけるまさる。
その問いに対し、いつものは切らしたが新しいのはあると彼に手渡す。
まさると一緒にいた彼女と思われる女性は、手渡されたものに興味を示し彼に問いかける。

まさるは手渡された物をハーブだと語る。
何故かハーブを手にするまさるに疑問を抱き、何に使うのかと口にした。
すると、まさるはハーブを吸うために使うのだという。
その会話を聞いて、笑いながら吸っちゃだめだと言う店主。どういうことなのだろうか……？

店側は 規制を逃れる為に「吸っちゃだめだよ」と言って売るのである

ハーブを吸うという行為に大丈夫なのかと心配する彼女。
しかし、ハーブだから大丈夫だとまさるは平然と笑顔で応じる。
店主も覚せい剤や麻薬では無いから大丈夫だと笑顔で語るのだが……

違う!名前はハーブでもそこに含まれている・・

成分が問題なのだ!

でも中毒になるのではないかと不安を口にする彼女。
ところがまさるは、何回もやっているけど平気だからと自信を示す。

違う!一回でもひどい中毒症状がでる場合もある!

店を出て、友人とは別れたのかまさると彼女は仲睦まじく歩く。

仮に重大な症状が出ない場合でも

大量の冷汗をかいて苦悶の表情を浮かべる若い青年。

薬物によって 異常な発汗や動悸!

やる気のないような変な姿勢で街を歩く若い青年。

極端にヤル気が出ない場合や あるいは

ニット帽を被った男性を異常な表情で殴り、仲間と思われる男性に抑えられる青年。

自制心が効かなくなる!

恐怖心を抱いたのか、恐ろしげな表情をする男性。

恐怖心の暴走! そこから奇行に走ることも

男性が具合悪そうに道路で倒れこんでいる。そして道路を走る救急車。

悲惨な例で言うと 意識を失い そのまま緊急搬送! あるいは

明らかにやばい表情でハンドルを握り運転する男性。
アクセルを踏み続け、電柱に激突して車は大破。
道を歩いていた男性が血の池に沈み、それを見た女性が驚きの表情を浮かべる。

運転中に意識が朦朧として アクセルを踏み続け 交通事故!

新しい化合物が加えられる危険ドラッグの図。

合法といって 次々新しい化合物が加えられ 本当に何が入っているか分からない

怪しげな薬や注射器の図。

麻薬や覚せい剤より毒性の強いものが入っているケースもある!

雑誌やビール瓶の散らかった布団の上で危険ドラッグを吸う男性。

そんなモノを吸ったら 一発で脳みそが異常をきたし

止められなくなってしまう! 使用を続けているとやがて……

舞台は移り、先ほど街中を歩いていたまさるとその彼女。

二人はホテルと思わしき場所の部屋に入室した。
彼女は先ほどまでの不安はどこへやら、危険ドラッグを使用するのを楽しみにしている。
ホテルに来たってことは、危険ドラッグを使いながらの性交渉でもするつもりだったのか……?
(余談だが、危険ドラッグを用いた性交渉は興奮などが数日たっても収まらず、食事も出来ないため大変危険だとされる)

ダブルベッドに腰を掛ける二人。

まさるは彼女に危険ドラッグを手渡す。
吸う直前に彼女に大丈夫かと尋ねられるが、まさるは大丈夫だと笑みを浮かべながら危険ドラッグを吸引した。

吸った直後に彼女に感想を尋ねられるまさる。
まさるの空間は『ざわ・・ざわ・・』と、いつもの福本ワールドへと突入して快感を感じている。
快感を得た顔で効いてきたと感じるまさる。
そんな彼の様子を見て、彼女も危険ドラッグを吸引した……。

「ぐうええ!」

吸引した彼女は苦悶の表情を浮かべながら、床へと倒れこんでしまった。
するとまさるの方も呻き声を出して様子がおかしい。

どんな有害物質が入っているか分からないためいつ何が起こるか誰にも分からない

一度やったら止められない危険もある

そんなロシアンルーレットいつまで続けるつもりですか?

苦痛な表情で体を痙攣させながら、ホテルの一室で苦しみ続ける二人だった……。

違う!一回でもひどい(追記・修正の)中毒症状がでる場合もある!

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▷ コメント欄

• 作家の人選が的確だね。こういう漫画っていかにもお役所仕事で、当たり障りのない作家と内容になりがちなんだけど、これはちゃんとリアリティと危険性を描ける人に頼んでいる。 -- 名無しさん (2016-02-10 12:34:26)
• 自分で吸って自分で死ぬのはいいんだけどね。無関係な人間を巻き込むからたちが悪い。 -- 名無しさん (2016-02-10 13:09:54)
• この後「刑罰を受け、ボロボロの人生を送る」まで描いてほしかったな -- 名無しさん (2016-02-10 13:15:45)
• 立木文彦の脳内再生余裕でした -- 名無しさん (2016-02-10 13:17:23)
• 俗に言う危険ドラッグの成分の多くが新しく作られて具体的な効果が明らかになってない成分だから、下手な旧来の麻薬や覚せい剤よりも強い毒性を示す事もある上(だからって麻薬や覚せい剤が安全なわけではない)に中毒症状に陥った際の治療法も無いことが殆どだから非常に性質の悪い薬物である。まさに勝ちの無いロシアンルーレットのようなものである -- 名無しさん (2016-02-10 18:15:18)
• まさるを萩原聖人、ナレを立木文彦で脳内再生するとパーフェクト……！ -- 名無しさん (2016-02-10 19:00:47)
• 合法ドラッグの事は危険ドラッグって呼び方に変わったんだね。昔は『合法』って言葉の所為で危ない物だけど法的には違法じゃないと思ってたから危険ドラッグという呼び方の方が良い -- 名無しさん (2016-02-10 19:04:11)
• 完全にお塩じゃないか！ -- 名無しさん (2016-02-10 19:22:35)
• 結局描写がマイルドにされてるから「本当の怖さ」は伝わってこないんだよな -- 名無しさん (2016-02-10 20:36:01)
• ざわ・・・ざわざわざわ・・・ -- 名無しさん (2016-02-10 20:49:04)
• ↑4 危険ドラッグって呼び名も呼び名で今度はじゃあ従来の麻薬や覚せい剤は安全なのかよってなるから正直……上手い名前ってなかなかないもんだな、肝心なのは名前なんかじゃないんだろうが -- 名無しさん (2016-02-10 20:53:31)
• ↑↑↑ククク…カイジくん…これを公開しているのは圧倒的政府広報っ…！ 迂闊にリアルすぎる描写を入れると、どこから変な輩が苦情を入れるか分からないっ…！ 配慮っ…！ これが大人の配慮の施されたっ……！ -- 名無しさん (2016-02-10 23:08:31)
• ↑9俺は古谷徹の方だったな。あの淡々とした感じで。 -- 名無しさん (2016-02-10 23:48:25)
• まとめブログ云々の部分いらなくない？記事自体とは何の関係もないし -- 名無しさん (2016-02-12 10:44:43)
• レクイエム・フォー・ドリームという映画を観た方がいいと思う -- 名無しさん (2017-05-07 13:16:37)
• 今は公開終了しているみたい。　残念 -- 名無しさん (2018-04-10 21:16:45)
• 某アーカイブにあったので読みたい人はググるよろし -- 名無しさん (2018-04-17 12:40:57)
• 大幅な変更ではないですが何かしら記述を消すならコメント等で意見募ってからのがいいのでは -- 名無しさん (2022-06-12 03:38:37)
• ↑失礼しました。では改めてコメントします。「『新黒沢 最強伝説』で～」の下りはリンク先含めてどこにも根拠となる記述がないので、削除したほうが良いのではないでしょうか？ -- 名無しさん (2022-06-12 13:21:34)
• ↑黒沢の項目での現在の書き方は問題あると思いますが、こちらは公開停止された理由についての一つの推測として断定しない形で書かれている今の記述が問題があるようには思えないので削除には反対します -- 名無しさん (2022-06-12 18:34:49)
• ↑9　そもそも途中で読むのが苦痛になるほどリアル描写入れて投げ出されたら本末転倒だしな。 -- 名無しさん (2022-06-12 18:41:31)
• 一回でもひどい中毒症状、というかほぼ死にかけてると言っていい -- 名無しさん (2023-03-23 21:20:39)
• 思うがこれをみて｢怖い｣と思う人はそもそも見なくても使わない｡使う人は酷いかもしれないがこれを見ようがなにを言おうが使うと思う｡使った後に後悔はするかもしれないが恐怖を教えて止まる程度のものとは思えない…それで止まるんだったら今までのどこかで既に減ってる筈よ｡そもそもこんなの使おうと思わない世の中にしないと意味ない -- 名無しさん (2023-05-19 22:42:54)
• ↑無知なままだったら騙されて使っていたが、この漫画で知識を得て、あるいは恐怖を植え付けられて使う。という場合もあるだろう。クズやバカ野郎は救えなくても、境界線上に居るやつを救えれば価値は間違いなくあるもんだ。 -- 名無しさん (2023-05-19 22:53:06)
• 普通にドラッグを排斥させる世論を形成するための啓蒙じゃない？ -- 名無しさん (2023-05-20 06:45:31)

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