波動

ページ名:波動

登録日:2011/04/03(日) 04:30:36
更新日:2023/08/18 Fri 20:05:16NEW!
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波動とはつまり、波のこと。音波、電磁波、重力波、津波など、とにかく波打って進むものは波動に分類される。
量子力学は物質に実体性と波動性を同時に認めることで、古典力学では説明出来ない物理現象を定量化するもの。
先人が波動力学と行列力学と言う独立した分野に関連性を発見し、これを統合したのが量子力学である。


この項目で、波動がどんなものなのか少し触れてみたい。



物理学において波動は振動数、周期、振幅、波長、波数などの物理量を定義し、それらの周期的な変化が空間方向へ伝播することをいう。
簡単に言うと、例えば水の中に入って腕をあるリズムに沿って上下に動かし続けると波紋がそこを中心にして水面に広がっていく。
これは腕の上下運動によって水分子も上下運動を繰り返すようになり、それが段々と周囲に広がっていくためだ。


ついでにこのとき、正確には波が移動しているのではなく、運動量が伝播しているだけなので、
なにかを浮かべても上下に動くばかりで波といっしょにうごいていくことはない。


また、水面のように平面を進む波を平面波、空中で発せられた衝撃波のように球面状に進む波を球面波といい、その面そのものを波面という。


波には横波と縦波があり、進行方向に対して垂直な振動であれば横波、平行であれば縦波とよぶ。


黒板の右端に立ち、左端まで同じ歩調でゆっくりと進む状況を考えよう。
その状況で、黒板につき立てたチョークを一定のリズムで上下または左右に動かすと…?



上下→黒板にはくねくねとウェーブが描かれる。これが横波。
左右→少しぐじゃぐじゃになるかもしれないが直線が描かれる。これが縦波。



ちなみに後者を他の人が見たとき、チョークの速度は手を左に動かせば速く、右に動かせば遅くなるのが分かるだろうか。
この特徴から(厳密には違うが)、縦波は疎密波とも言われる。


ちなみに空気中を伝播する音波は縦波で、地震はP波が縦波、S波が横波である。
光は現代になってから波動性と粒子性を併せ持つとされるようになった。



かつては波動であるとすると説明できなかったり、粒子であるとすると説明できなかったりと非常に面倒なところだった。
媒質なしになにを伝播しているのだ?ということから宇宙はエーテルで満たされている、ともいわれていた。



それはさておき、光を偏光板に通すと、文字通り光を偏らせることができる。
幾重にも重なりあった横波を単一の向きを持つ横波のみにしてしまう。
そのため偏光板を通すと暗くなり、偏光板を重ねると光が通れなくなり、真っ暗になる。





波には様々な性質がある。進行波同士は互いに影響せず、また重ね合わせの原理もある。


進行波とはいわゆる津波のように、ある一定の速度で進む波のこと。津波に津波をぶつけても相殺することはなく、なにごともなくすりぬけていく。


重ね合わせの原理とは、あるふたつ以上の波が発生しているとき、
波の谷と谷、山と山、谷と山などがぶつかるときにそれぞれの運動量を足すことをいう。


同じ量の山と山なら純粋に二倍の高さになり、谷と谷なら二倍の深さになり、谷と山なら相殺されてなにもなくなる。
もちろんこれらは重なる一瞬のみで、通り過ぎれば何事もないかのようにもとに戻る。


スピーカーをふたつ以上用意して適当に音楽を流したとき、より大きく聴こえる場所やより小さく聴こえる場所があるのはこのためである。
ノイズキャンセラーは恐らく、騒音をどこかでサンプリングし、その周波数を反転させたものを意図的に流しているのだろう。
もしかしたら、ある条件下ではノイズがひどくなるのかもしれない。




横波の実験で、リズムを崩さずに波をつくっているとある瞬間から横波の形が崩れずに反転を繰り返すだけのようになる。これを定常波と呼ぶ。
進行波と、跳ね返ってくる後退波とが一定の速度になることで、重ね合わせの原理によってその場で振動しているだけのように見える現象で、定在波ともいう。




先に記述した重ね合わせの原理で複数の波が新しい波形をつくりだすことを波の干渉という。
規則を持って干渉させると、モアレ(縞干渉)をおこす。





電波があらゆる空間に届くのは、回折という性質のため。
あらゆる波動において発生する。ある建物を挟んで向こう側の声が聞こえるのはこのおかげ。


どういう状態かというと、波が障害物にぶつかったとき、そこに隙間があればその隙間を新たな波源としてまた波が広がっていく状態。


この隙間が狭ければ狭いほど波はより広がっていくため、細かく調べようとするとよりわからなくなっていく。
量子力学では物質も波動であるため、この性質が邪魔になる。


ちなみに、とんでもなく細い隙間にそれなりの速度でぶつかると、人間も回折するとかしないとか。
普通の回折ならスリットを使うことで簡単に実験ができる。
ふたつのスリットをつくり、その間の距離、波長さえわかればどのように干渉するかも計算式で算出可能。




また、波動と言えば某宇宙戦艦自分より強いやつに会いに行く人
某格闘ポケモンが思い出されるかもしれない。あれが波動かどうかはわからないが、波動とするならあれは縦波なのだろうか。


ちなみに某格闘ポケモンは映画とスマブラでは『波導』だが、ゲームでは『波動』と表記されている。


『波導』のほうは映画では
「全ての物質が持つ固有の振動であり、いわゆる気やオーラと呼ばれているもの。
 または、それを操る技術の事を指す。波導を使う者の事を波導使いと呼ぶ」
と説明されており、


2014年2月3日にMiiverse上スマブラシリーズコミュニティ「ディレクターズルーム」で桜井政博氏が
「なお、『ポケモン』本編では”波動”という表記になっていますが、『スマブラ』と映画では”波導”という表記で合意が取れています」
と言っている。



要は映画の某格闘ポケモンさんは『波導使い』だが、ゲームの一般ポケモンである彼らのほうはただの『波動』ということらしい。




オカルトやなんちゃって霊能力者はあなたには特別な波動がある。
などと「なにか特別な能力」のように波動を語ることもある。どんな波動なのだろう。




某エロゲもどきに登場するのは波動科学であって波動力学ではない。
波動科学においても物質は波動であるが、更に生命、魂、想いも波動なのである。



波動に目覚めたら、追記修正を。


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  • 二次元では多用されやすい設定だが現実では基本的に何のこっちゃ状態。 -- 名無しさん (2014-11-15 20:41:20)
  • この言葉に強そうなイメージがあるのは某宇宙戦艦や自分より強いやつに会いに行く人の影響だろうか -- 名無しさん (2018-12-31 21:18:53)

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