登録日:2015/09/11(金) 05:12:51
更新日:2024/01/16 Tue 11:13:38NEW!
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mh mhf mhf-g mhf-z モンスターハンター フロンティア 始種 紅葉 植物 賛否両論 木枯らし 古龍種 ヤマクライ 山喰らい ヤマツカミ 浮峰龍 状態異常のエキスパート 神龍木 金歯 状態異常追撃 ガンナー有利 大雷光虫
『モンスターハンターフロンティアZZ』に登場するモンスター。
概要
大型アップデート『G8』から約2ヵ月後の2015年9月9日に実装された超大型モンスターの古龍種。
別名『浮峰龍』。
剛種(HR5。旧HR100~)と始種(G級)の個体が存在する。
名前からお察しの通り、MH2に登場した長命の浮岳龍「ヤマツカミ」の祖先という可能性がある謎多き古龍。
ヤマツカミの時点でどのモンスターよりも遥かに長生きしてるのに、その上があるってどういうこっちゃねんと思うことだろうが、まあMHFではいつもの事なので。
ヤマツカミ(山掴み)に対するヤマクライ(山喰らい)というネーミングからは脅威度の高さが伺える。
ただ、ヤマツカミとの違いが表面の植物の生い茂り具合や、ヒレの色味、口内の金歯ぐらいしか無いのでパッと見た時にとても分かり辛い。
ただの亜種か特異個体かと思われても仕方ない程である。
ちなみにヤマクライの金歯は、剛種個体だと「汚れた金歯」という名の素材として入手可能(始種では「輝く純金歯」)。
説明文によれば文字通り「汚い上に臭い」らしい。きったねぇ。
ヤマツカミ骨格のモンスターはこれまでヤマツ1体だけであった為、
モンハンシリーズ全体では記念すべき2体目のヤマツと言える。
体に茂る植物はメゼポルタに自生しておらず、地上に落ちて衝撃を加えると凄まじい勢いで成長する性質を持つ。
また、始種に分類されるモンスターはそれぞれ身に宿す属性に特化しているという設定があるが、ヤマクライの場合はヤマツカミ元来の麻痺属性に加え、睡眠、毒の状態異常属性にも特化している。
なお睡眠、毒は後天性のものではないか?という説もある。
(該当する状態異常モンスターを食った可能性が考えられている)
戦闘フィールドは剛種、始種ともに高地の最上部(エリア5)。
最後まで一切エリア移動を行わない上、G8でツタ登り速度のリファインが行われた今では移動自体苦にならない。
ただし、始種クエストでは開始直後から天候が雨天であるため、落雷に注意(時間経過で晴天に戻る)。
戦闘概要
G級では難易度★7として扱われ、マイナス900の防御減算が発生する。
例によって殆どの行動がヤマツカミとは別物の新モーションで占められている。
見た目がヤマツカミとあまり変わらないので侮りそうになるが、油断するとボコボコにされる。
また、剛種ヤマツカミのような露骨すぎる弾バリアは無い。
戦闘では毒、睡眠、麻痺の状態異常を操り、主にそれを纏った触手で攻撃を仕掛けてくる。
ただし最初から全て解放している訳ではなく、デフォルトは睡眠からで、
段階移行を経るごとに毒、麻痺と追加されていく。
(大雷光虫の麻痺自爆は除く)
睡眠は第2段階で一旦封印されるが、第3段階で再び解放される。
触手のオーラを見れば何の状態異常を用いてくるのかは判別しやすい。
そして、当然これら三属性の攻撃頻度はかなり高いので、状態異常無効スキルなどによる対策は必須レベル。
特に睡眠、麻痺で動きを封じられてしまうと、火力ロス&攻撃回避が困難という2つの意味で辛い。
他にもイナガミのように植物を急激に成長させる攻撃を持つ。
同じ始種のグレアドモスはG級でも技が増える程度の変化に留まっていたが、
ヤマクライは技の追加とは別の大きな変化が表れる。
詳しくは後述。
弱点は火、龍。
特に火は口以外の全身にかなり効くという破格の属性肉質を誇る。まあ口もそこそこ通るが。
物理肉質も基本的に背中以外のどこを殴っても柔らかく、
殆どの部位で「弱点特効」スキルの肉質+5補正が機能する。
墜落方法
ベースがMH2仕様のヤマツカミゆえに、地上でダメージを与えられるのは触手やヒゲの先端だけ。
穿龍棍もヤマクライがジャンプ攻撃の限界高度より高い位置に浮いている上、
アグレッシブな広範囲攻撃を多用するため戦略的に有効とは言い難い。
その代わり、ヤマクライを地上に叩き落す特殊ダウンを発生させる手段がハンター側に用意されている。
- 大雷光虫ホームラン
口から吐き出す複数の大雷光虫にハンターの攻撃を当てると、超高速でヤマクライに吹っ飛んで爆発する。
野球しようぜ!お前打たれるボールな!
これはヤマクライの大雷光虫が、外界で衝撃を受けると母体(ヤマクライ)に回帰する習性を利用したもの。
(元のヤマツカミもそうだが、連中の体内で飼われていた大雷光虫は外界に出ると環境の変化に適応できず、自爆してしまうという性質がある)
大雷光虫を5匹当てることでヤマクライが墜落(ついでに残りの大雷光虫も全員命中する)。
戦闘中は比較的この大雷光虫を吐き出す頻度が高く、
一度に5匹打ち返せなくてもカウントが次回以降に引き継がれるため、狙いやすくはある。
なお、大雷光虫の耐久力はかなり脆弱であり、石ころ等のダメージ微弱な投擲アイテムでも打ち返せる。
剣士は抜刀の手間が省けるという隠れたメリットがあるため、安価な石ころを持ち込むのも悪くはない。
- 神龍木の種
特定の攻撃ではヤマクライの下側に種が複数落下する。
この種は衝撃を受けると急激に成長する性質を持っており、ハンターが一撃加えることでニョキニョキ成長し、ヤマクライの浮遊高度をも超えかねない高さにまで伸びる。
当然、ヤマクライに命中すればダメージとなり、2個発芽させてやれば墜落する。
ただし、虫と違ってカウントは引き継がれないため、失敗したら次の攻撃の種でまた2個発芽させる必要あり。
スーパーアーマーを伴う行動中でも、回数分しっかり当てていれば終了後に墜落する模様。
- 攻撃阻止
ヤマクライは2本の触角を地面に突き刺し、力を溜めて睡眠ガスを纏いながら前方へ突進する技を有する。
この攻撃中に触角へ一定ダメージを与えるとカウンターが成立し、ヤマクライが攻撃に失敗して墜落する。
これらの方法は武器種問わず実行できるため、リーチの短い近接武器でも攻め入るチャンスが作れる。
特にガンナーで挑むと、離れていてもその場から動かずに大雷光虫や種を狙撃でき、
特殊ダウンを取りやすくなるという非常に強いメリットがある。
なので、昨今の新モンスターでは珍しくガンナーが大きく有利に立ち回れるようになっている。
だからって低防御力の防具で行ったら酷い目に遭うけど
更に、この特殊ダウンを3回取ることで部位破壊が成立するというユニークな破壊条件を持つ(専用素材あり)。
ヤマクライの部位破壊はそれ以外に一切無く、単純に虫をホームランしたり種を刺激したりするだけで
楽に部位破壊素材が貰えるのは実に美味しい。
しかし逆に言うと、墜落ギミックに一切頼らなかった場合は終始当たりづらい触手をちまちま殴り続ける事になり、レア素材もドロップしないという激マズな戦闘になる。
幸いにもヤマクライ自身はこちらの攻撃機会の少なさが考慮されているのか、剛種・始種ともに極端なタフネスを持っている訳ではなく、肉質も良心的ゆえにギミックの発動を徹底していれば短時間で討伐可能。
防御力が高ければ被ダメージもうまく抑えられる部類の攻撃力なので、ステータス面は良心的と言える。
第1段階
ハンターと邂逅したばかりの状態。
この段階では比較的おとなしいが、触手を突き立ててからのボディプレスや、
前述した睡眠まとい突進などの強烈な技も普通に繰り出す。
また、触角を地面に挿し込んでハンターの足元から樹木が急成長、突き上げる攻撃も有する。
慌てて他のハンターを巻き添えにしないように。
ある程度ダメージを与えるとエリア中央に移動し、大雷光虫を放出した後に放電を行い第2段階へ移行する。
第2段階
睡眠を一旦封印し、毒属性を発揮した状態。
第1段階よりも更にアグレッシブさが増しており、毒の触手を連続で叩きつけたり、
サマーソルトで毒の衝撃波を飛ばしたりする行動を繰り出すようになる。
中でも危険なのが、ヤマツカミでもお馴染みだったダイソンこと吸いこみ攻撃。
周囲のハンター達を急激に吸い寄せ、口の真下に来た所を巻き上げて毒&大ダメージを与える恐怖の大技である。
その吸引力はヤマツカミの比ではなく、吸引が始まったら武器を収めて全力ダッシュ&緊急回避を行うか、ランス等のステップ回避を連続で行うといった対策を取らなければ回避困難。
更に2段ヒット式なので絶対防御態勢を剥がされた上から直撃が入ってしまう。
幸いにも、エリアの端は範囲外なので吸い込まれることは無い。瞬時にそこまで避難するのが大変だが…
また、この攻撃後はヤマクライの真下に種が3つ落ちるため、特殊ダウンを狙うチャンスでもある。
始種では第2段階が始まると同時に、超自然的な力でエリアに風が吹き荒れ、
巨大なサークル状の草地を出現させるフィールドギミックが発生。
以降、第3段階に移行するまでサークルの外周寄りに立つとハンター狙いの樹木攻撃が永続的に繰り出される。
うっかり踏み込んでしまった場合、速やかに避難しないと延々ダメージを受けてハメ殺される危険がある。
移動せずにアイテムで回復なんてもってのほか。
体力を半分手前辺りまで減らすと、突然グルグル回転しながら舞い上がり(ヤマツの俗に言うヤマコプターのモーション)、体表の樹木や植物が紅葉のように紅く染まる。
ここから最後の第3段階が始まる。
第3段階
ヤマクライが本気を出した状態。
睡眠、毒、麻痺の3属性すべてが解放され、行動パターンも第1、2、3段階の中から繰り出され多彩になる。
剛種では、枯れ木を撒き散らした後に疲れて墜落する攻撃が解禁されるだけだが、
始種はここにフィールドギミックを含めて3種類も追加される。
- 竜巻
第2段階のサークルが消え、木枯らしのような巨大竜巻がフィールド中を移動するようになる。
竜巻は円形を描くように移動するだけだが、接触するとスリップダメージが発生し、更に長時間触れ続けた場合は低い怯みダメージを受けるという特殊な仕組みを持つ。
軌道が決まりきっている上、ルコディオラの岩みたいな理不尽さが少ないのでまだマシなフィールドギミックではあるが、スキル「絶対防御体勢」のバリア、「真根性」の即死ダメージ回避に頼りきっている場合は厄介と言える。
なお、発生する竜巻はAAと違い1個だけなのでご安心を。
- 触角放電
触角2本を地面に突き刺し、交互に6方向への電気球を発射する。
当たるともちろん麻痺。
しかも連続攻撃なので、一度麻痺した日には延々当たり続けてハメ殺しの憂き目に遭うことに。
タイミング、方向は一定のため、安全な場所を見極めれば反撃のチャンスに転じる。
ダイナミッククレーンゲーム地盤持ち上げ
始種最大の技。
地面に全ての触手を突き刺し、そのまま浮上して足元一帯の岩盤を持ち上げてしまう。ヤマツカミよりもヤマツカミらしい技なのは内緒だ
この岩盤は足場判定が存在しており、持ち上げられた後もハンターは通常通り行動することが可能。
もちろん触手にダメージを与える絶好の機会でもある。
ただし、しばらくするとヤマクライが岩盤を破壊し、その衝撃で大ダメージを与えてくるため引き際が肝心。
触手を殴るのはある程度慣れてきてからの方が安全だろう。
武具
剛種系統の武具のみ存在。
武器は状態異常属性がメインで、武器種によって属性が違う。
いずれも高い属性値を持つ。
後述のスキルと一緒に使えば更に有用性は上がる。
防具はいつぞやのヤマツ防具がそうであったように、大仏スタイルの神的な雰囲気を漂わせるデザイン。
「変撃」のポイントを有しており、10Pで初登場の稀少スキル「状態異常追撃」が発動。
モンスターが状態異常を発症している間に武器で殴った際、同じ状態異常属性のエフェクトが発生すると、
属性値と武器種毎の補正に応じた追加ダメージを与えられるというもの。
睡眠だけはこれに加えて、殴った際の肉質を一時的に+10軟化させる効果も持つ。
毒属性は他の状態異常よりもモンスターの発症時間が長い傾向にあるため、毒、睡眠、麻痺の3状態異常の中ではかなり有用な属性に化けると言ってもいい。
それに加えて、下方修正をかける代わりに属性値が常に入る「劇物取扱皆伝」のスキルを併用すれば…
各状態異常の剣晶アイテムでも代用は可能だが、ダメージは素の属性値よりも落ちてしまう。
ただし、睡眠は肉質+10補正だけそのまま残る。
おあつらえ向きに、同じG8ではガスラバズラから作れる武器が高い毒属性値を誇っているため、
状態異常追撃との相性はかなり良いと言える。
何よりガスラバズラ自体がストレスフリーで連戦に向いている事もあり、手軽に作成しやすい。
評価
評価は非常に低い。
理由としては、
- 極端な相性差があること
- そもそもギミックや超大型モンスター自体が望まれていないこと
- 竜巻がウザいこと
などが挙げられる。
前述したが、ヤマクライは遠近による武器の相性差がかつてない程に著しい。
それによってここまで評価が分かれているのは、MHF-Gの狩猟環境の変化も原因に絡んでいる。
G1ごろからG8での上方修正まで、ガンナーは剣士の強化に置いていかれており、剣士一強・ガンナー不遇の時代が長らく続いていた。
また、開発も昔より相性差に気を遣うようになったのか、極端な相性差があるモンスターは長いこと実装されていなかった。
そのような状況でヤマクライという極端な相性差が出るモンスターの登場は結果としてかなりの賛否を招く格好となったのである。
しかし、基本戦術はギミックで落とす→タコ殴りであり、大味な展開になるのは剣士でもガンナーでも変わらない。
なので飽きが早い。
本家シリーズのように数回しか戦わないならともかく、それなりに数を回さなければならないヤマクライにとってこれはかなり大きな問題である。
今のMHFの形に超大型モンスターというジャンル自体が合っていないのかもしれない。
同様にギミックをテーマとしているヴァルサブロスは、ギミックを使わず硬い大型モンスターとして考えることもできるが、
ヤマクライは超大型モンスターなので、ギミックを使おうが使わまいが単調であるという点で一線を画する。
ただ、NPC込みのソロでもギミックをこなせる、という点に関してはヴァルサブロスより良好と言える。
実装よりも前、MHFでは絶対防御態勢スキルの登場によるハンター側の戦法の偏重化や、火力のインフレによる「モンスターの手応えの無さ」が問題となっており、運営もどうにか工夫を凝らそうとあの手この手で対策を施していた時期であった。
最たる象徴が前述したヴァルサブロス、そしてこのヤマクライであった訳だが、実評価はお察しの通り。
G9のトリドクレス以降、新モンスターの評価が概ね良好な方に安定してきたことを考えると
ある意味でMHFの迷走を象徴したモンスターだったのかもしれない。
余談
実装当時はBGMに対しての評価がかなり厳しかった。理由はこれより一つ前に実装された始種であるグレアドモスとBGMが共通だったからだ。
今でこそクエストランクやモンスターの状態で括られたBGMが一般的になったが、この時点では3Gにおける希少種ぐらいしかそのようなBGMを持つモンスターの括りはなかったのである。
だが、そんな評価も四体目の始種であるヴォージャンが実装される頃になるとあまり見られなくなった。
戦闘BGMはまさかのグレアドモスと共通。
ナンバリングの希少種軍団みたいに始種汎用BGMという事にしたいのだろうか。
とは言え、この戦闘BGM自体はかなり好みの分かれる曲でもあるため、今後同じスタンスを貫くかは不明。
どうしても気になるというなら、愚痴をこぼすより公式の要望フォームから意見を送った方が建設的ではある。
数が多ければ検討してくれるかも知れないし。
また、上の項目作成当時の評価に「好みの別れる曲」とあるが、これは始種汎用BGMである「忘れ去られし種」がMHFのBGMにしては珍しく大きな盛り上がりが存在しない曲であったからだ。
ハンター諸君ならわかる通り、初代あたりのMHのBGMには大きな盛り上がりが存在しない。始種のコンセプトが「原点回帰」である通り、BGMも原点回帰を目指したのだろう。*1
内部的な裏話
知っている人は知っている話なのだが、実はG3(2013年)の時点でヤマクライのグラフィック自体は未使用データとして実装されていた。
一部のチーターが偶然発掘したことでフロンティア界隈に存在が知られ、何の用途で追加されたのかさっぱり分からなかったという事もあり大きな話題となった。
当時は始種という構想自体が無く、むしろ武具的に前段階となる烈種が登場したばかりの時期であった為、極限・至天征伐戦、あるいは覇種モンスターとして出す予定だったのではないかと噂されていた。
追記・修正は大雷光虫のホームランでトドメを刺した人にお願いします。
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▷ コメント欄
- 墜落方法がわけわかんねぇよwwww -- 名無しさん (2015-09-11 07:37:56)
- 最古龍のヤマツカミの祖先って設定が不可解、覇種とか特異個体の没データの使い回しにしか思えない見た目もよくない -- 名無しさん (2019-01-09 17:27:51)
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