スーパーペーパーマリオ

ページ名:スーパーペーパーマリオ

登録日:2012/02/06 Mon 09:38:18
更新日:2023/10/06 Fri 13:40:26NEW!
所要時間:約 23 分で読めます



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ゲーム wii 任天堂 黒い任天堂 マリオシリーズ アクションアドベンチャー インテリジェントシステムズ カオス シリアス 涙腺崩壊 マリオ 鬱展開 鬱燃展開 濃すぎるキャラクター性 愛すべきバカ達 考えついた人は神 王道展開 敵も味方も変な奴 スーパーペーパーマリオ ペーパーマリオ 紙ゲー



見方を変えれば、世界も変わる




スーパーペーパーマリオ』(Super Paper Mario)とは、2007年4月19日にWiiで発売されたアクションアドベンチャーゲームである。
通称「スペマリ」「スパペパ」など。



【ゲーム概要】

N64の『マリオストーリー』から始まるペーパーマリオシリーズの3作目。開発は同じIS(インテリジェントシステムズ)。
Wiiで発売されたゲームだが、元々はGCのソフトとして開発されていた。


タイトルにペーパーとつくだけあって、キャラクターの多くが紙のような2Dの体をしている。
前2作と直接的な繋がりはないが、所々前作ファンがニヤリとするような小ネタが散りばめられている。
このシリーズはタイトル通り「紙」をモチーフにした世界観が特徴であり、キャラクターを横から見ると薄くペラペラであったり、ヒラヒラと舞い降りたりするなどの「紙」である事を利用した演出やギミックも多く、今作も例外ではない。
本作のシステムはRPGからアクションに転換したため好みは分かれるところだが、「個性的なキャラクターが織りなす物語」「メタ発言やブラックジョークなど黒い任天堂要素」など、従来の作品の「お約束」はしっかり引き継がれている。
カオス度は明らかに前作を上回っており、あるステージでは絵に描いたようなキモヲタが登場したり、急に画面がギャルゲ風になったり、「攻略本を読め」とメタ発言をしてくるキャラがいるなどツッコミ所満載。
ただし、一方でシナリオはかなりシリアスなものとなっている(後述)。



【システム】

前述したように、RPGからアクションに変更された。しかし、スコア(経験値)を溜めてレベルを上げる、レベルが上がると攻撃力とHP(ハートポイント)が増えるなど従来のRPGらしい一面も持ち合わせている。
操作できるキャラクターは4人いるが、HPやスコアは全員共有。攻撃力はクッパのみ他の3人の2倍となっている。


このゲームの売りに「次元ワザ」というものがある。
基本的に2Dで進行する(ファミコンやスーファミのマリオなどを想像して欲しい)のだが、マリオが『次元技』を使うことで画面が90度回転し3D世界になる。
高くて越えられない壁や、怒涛の敵も何のその。『次元技』を使い、3D状態にしてしまえば障害物のすぐ横をすんなり抜けてしまえるのだ。
作中ではこの次元ワザを使うギミックが多く存在し、これを使わなければ発見できない通路やアイテム、キャラクター等も多い。
この次元ワザ、障害物や敵を避けたり何かと便利だが、時間制限があることに注意。ゲージがなくなるとHPが1ずつ減ってしまう。
一応「マリオのカード」を入手することでゲージが減らなくなるが、入手はエンディング後になるためあまり意味はない。
敵の中にはマリオと同じように次元を切り替え攻撃してくるものや2D・3D両方の世界に対応している立体の敵もいるため、とりあえず次元ワザを使えば安心というわけではない。


また、本作では「フェアリン」という意思を持った道具たちが手を貸してくれる。
クリオやクリスチーヌたちと違い、メインストーリーにはほとんど絡んでこないが性能はよく似ている。
例えば爆弾フェアリンの「ボムドッカん」はピンキーやバレルのような能力を持ち、ペラペラフェアリンの「キえマース」はレサレサやビビアンのような能力を持つ。
そして、操作キャラクターとしてはピーチ姫、クッパ、ルイージの3人が本格的に仲間として参戦。それぞれの個性を生かしたアクションで道を切り開いていくことになる。
各キャラクターの具体的な能力は「キャラクター」の項で。


ちなみに、Wiiリモコンをタイミングよく振ることで「アクロバットアクション」を起こすことができる。
敵を踏みつけたあとにリモコンを振ったり回転させたりすることでボーナススコアが手に入るというもの。難易度の高いアクションほど貰えるスコアも多い。



【ストーリー】


さて、今日は…

「ふういんのヨゲン書」のお話をしましょう



ペーパーマリオシリーズは元々個性的で強烈なキャラクター達やドラマチックな物語など、「マリオらしからぬ」要素が人気であり、本作もストーリー部分に非常に力が入っている。
物語のテーマはズバリ「愛」。「世界を滅ぼそうとする悪役に立ち向かう勇者」と一見王道RPGのような物語だが、各ステージでは信頼や家族愛、恋愛、歪んだ愛などさまざまな形の「愛」が描かれている。
敵もまた単なる悪役ではなくそれぞれの信念のもとに戦っており、各人の思いが交錯してキャラクターや物語に深みを持たせている。
これまでと同じく、物語は全て絵本の中のお話という形をとっている。上の「さて、今日は~」は本作のプロローグ冒頭文である。
マリストは「星へのねがい」、ペパマリRPGは「スターストーンと魔法の地図」という本のタイトルだったが、本作は「ふういんのヨゲン書」というタイトル。


●あらすじ

ある日のこと。平和過ぎて暇を持て余すマリオとルイージのもとに「ピーチ姫が拐われた」とキノピオが助けを求め飛び込んで来ました。
「どうせまたクッパの仕業だろう」と、二人はいつものようにクッパ城へ向かいます。


ところが、クッパは何も知らない様子。そこへ現れたのは「『黒のヨゲン書』に選ばれしヨゲンの執行人」と名乗る怪しい男、ノワール伯爵。
彼はピーチ姫やクッパ、その部下たちやルイージを謎の結婚式場へと連れ去ります。
伯爵の部下、ナスタシアの力によりピーチ姫は無理矢理愛の誓いの言葉を言わされ、クッパと結婚させられてしまいます。


その時、突如誕生したのが「コントンのラブパワー」なる禍々しいチカラ。
交わることのない「清らかで美しい姫」と「猛々しく恐ろしい魔王」が愛の誓いを交わすことで生まれた邪悪なエネルギーだったのです。
伯爵はそのチカラを利用し、いずれ世界の全てを呑み込むという「次元のあな」という不気味な穴を空に作り出します。
伯爵の狙いは「コントンのラブパワー」を使って世界を破滅させる事だったのです。


一方、一人残されたマリオはアンナと名乗る蝶々のようなフェアリン(妖精)に連れられ、ハザマタウンという街を訪れます。
その街でマリオはデアールという老人から、自分は「黒のヨゲン書」に対抗する為に書かれた「白のヨゲン書」に記された勇者であり、世界を救える唯一無二の存在である事を知らされます。
デアールはこうも言います。世界を救うには、「コントンのラブパワー」に対抗できる8つの「ピュアハート」を全て集めなくてはいけないと。


果たしてマリオはノワール伯爵の野望を阻止する事ができるのでしょうか。
世界の運命をかけた冒険が今、始まるのです。



【キャラクター】

今作はいつものマリオシリーズのキャラクターはほとんど登場しないが、カクカクとした不思議な造型のキャラクターが多く登場する。
メインキャラクターはもちろん、町の住民などモブのキャラクターにまで無駄に強烈な個性が設定されており、アンナのチカラを使うことでプライベートな情報を知ることも可能。



○主人公とその仲間たち

お馴染みの世界的に有名な赤い配管工。今回は「白のヨゲン書」に謳われし伝説の勇者。
ヨゲン書には「赤い帽子に青いツナギ、フサフサのヒゲのオトコ」と書かれていた。
台詞は相変わらず一切無いが、台詞はアンナが代弁することが多い。勿論本人にも意思はちゃんとあり時には何でそんな事考えるんだよという選択肢も出てくることも。
最初はジャンプ攻撃くらいしか特徴がないが、最初のステージでジゲン仙人ア・ゲールからこのゲームの持ち味である「次元ワザ」を教えてもらう。
また、小さなことだがしゃがみ移動ができるのも特徴。(他のキャラは十字ボタンの下を押してもしゃがめない)
ピーチ姫やルイージを助け出すため、そして世界を救うために波乱万丈の旅に出る…のだが、異世界の人々からはやたらと外見を貶められることが多い。
ハザマタウンの少女からは「おもしろいかっこう」、カメレゴン城の扉から「醜いおっさん」、マネーラからは「むさいヒゲ」、ロック人からは「デッサンの狂ったオッサン」等々…。
とはいえ、世界を救った後は各地で褒め称えられ感謝されるので少しは救われる…と思いたい。


「つよいのは気だけじゃないわ…あまりふざけたことを言っていると最後には怒るわよ!」
お馴染みのヒロインで、キノコ王国のお姫様。今回はクッパではなくノワール伯爵によってさらわれる。
黒の予言書には「清らかで美しい姫」と書かれており、コントンのラブパワーを生み出すために伯爵によってクッパと結婚させられる。
彼女自身はかなり抵抗したのだが、ナスタシアの催眠術には逆らえずイヤイヤながらも愛を誓ってしまう。
本人は自分のせいでコントンのラブパワーが生まれてしまい、世界が危機に陥っていることに責任を感じているような発言もする。
結婚式の後は敵の本拠地である暗黒城で目覚める。一度追い詰められるも、ある人物の介入によってハザマタウンへ飛ばされ、マリオの仲間入り。
サンデールによるとヨゲンに謳われし「四人の勇者」のうち彼女は二番目。パラソルを使って長距離を滑空したり、敵の攻撃をガードしたりと戦闘力は意外に高い。
普段は姫らしくおしとやか…なのだが、図々しく求婚してくる相手に爆弾を投げつけたり、オバサン扱いしたマネーラをタイマンでぶちのめすなど怒ると怖い一面も描かれている。


「たのまれるまでもない。ワガハイは自分の世界を守る。…ただ、それだけだ」
お馴染みの大魔王で、マリオの永遠のライバル。ピーチ姫と無理矢理結婚させられるも、本人はノリノリで上機嫌。
その後はステージ3の「カクカク平原」に部下共々追いやられるが、たまたま見つけた古い砦に住みつき暮らしていたところマリオとばったり再会。
世界を救うため協力してほしいという頼みを一度は突っぱねるが、「いずれ自分が支配する世界を滅ぼさせないため」&「囚われの部下たちを助けるため」に、マリオと手を組むことに決める。
大魔王のくせに四人の勇者の一人であり、攻撃力は他キャラの2倍でボス戦では大活躍。
ヘびードンやミニみなどのフェアリンと相性がいい。更に炎を吐くことも可能。
欠点は足が遅いことと体がでかくて狭い所では邪魔になること。足の遅さはノッテこーと組み合わせることである程度は解消できるが…。
アンダーランドでは誤解して襲ってきたりもするが、最終決戦では追い詰められたマリオに「何度でも我輩に向かってくるいつものガッツはどうした!」と活を入れるイケメン。つまりツンデレ


「う、うわ~~!! にいさん、助けて~~!!」
ご存知、マリオの弟で永遠の二番手。冒頭で伯爵にさらわれ、結婚式場の大爆発に巻き込まれいきなり行方不明に。
その後しばらく音沙汰無いが、物語も大分後半に入ったステージ7のアンダーランドで兄と再会。ようやく仲間入りする。
ヨゲンに謳われし四人の勇者の最後のひとり。ジャンプ力は一番高く、スーパージャンプの頭突きは攻撃力2倍。欠点は足が滑りやすいこと。
ペパマリシリーズらしく相変わらずルイージいじりは酷く、異世界の住民からは「冴えないモヤシっ子」「影の薄い緑のヤツ」など散々な言われよう。
だが…。
実は本作におけるラスボス(の一部)。


  • アンナ

「こうしてアナタといると、はじめて出会ったころを思い出すわね」
真実を見通す力を持つフェアリン。ピュアハートの存在を感じ取ることができるため、マリオの相棒として共に旅に出る。
虹色の蝶の姿をしている。名前の由来は「案内」だろう。本作のヒロイン(?)。
クリオ、クリスチーヌと同じ能力を持ち、Wiiリモコンを画面に向けることであらゆるもの(キャラクターから障害物まで)を調べることができる。
最初はクールな性格だったが、カメレゴンから助けられてからは次第に心を開いていく。マリオのことを大切に思っている。
ラブエルからはマリオたちとの仲をからかわれてしまった。ちなみに騒がしい人(ドドンタスみたいなタイプ)が苦手。
デアール曰く、彼女は元々は人間とのこと。何者かに呪いをかけられハザマタウンに流れ着いた次元の漂流者だったらしい。
息絶える寸前の彼女をデアールは先祖の文献を元にフェアリンへと変えたようだ。その際これまでの記憶を全て失ってしまった。
彼女の正体及び過去のエピソードが、本作のストーリーの根幹に関わることになる。


  • フェアリンたち

※ここではアンナ以外のフェアリンを紹介する。
意思を持った道具たち。遥か昔、古代の民によって作られた存在。勇者にチカラを貸すために世界各地で眠りにつき待っている。
喋り方や性格は非常に個性的かつ奇妙であり、名前もカタカナの中に1文字だけ平仮名が入っておりこれまた奇妙。
ステージ中には彼らの力を使わなければ進めない場所が多く、またボス戦では特定のフェアリンを使うことで非常に楽になるものもある。


●トるナゲール
手のような形をしたフェアリン。モノを掴んで投げることができる。
トゲがなければどんな敵も持ち上げられる。ただしボス相手は少し難しい。
●ボムドッカん
爆弾に変身することができるフェアリン。物を破壊するだけでなく攻撃も可能であり、100部屋ダンジョンでは大活躍。
●キえマース
ペラペラになって姿を消すことができるフェアリン。スリリングな体験が大好き。
前作のペーパーモードのように細くなれるだけでなく、じっとしていれば無敵という凄い能力。
●ヘびードン
ヒップドロップができるようになるフェアリン。仲間入り時にはマリオたちに入念なボディチェックを施してくる。
火力二倍のヒップドロップが強力であり、ボス戦の申し子その1。クッパのズッ友。
マリオの次元ワザと組み合わせて無限ジャンプ出来るバグ技がある。
●ノッテこー
直方体の展開図のような姿のフェアリン。リフトに変身してトゲの上でも進めるようになる。
こちらも鈍足のクッパと相性がいい。クッパの火炎と合わせて無限ジャンプ出来る裏技がある。
タイムアタックの申し子。
●メクるルン
空間の一部をめくることができるようになるフェアリン。宇宙のトイレに100年間も籠っていた。
敵を回して怯ませるだけでなく、一部のギミックやお宝探しにも使える。
●ハまハンマ
ハンマーに変身するフェアリン。硬いブロックを砕いたり、敵を攻撃できる。喋り方も性格も体育会系。
リーチは短いが、ボムやヒップドロップと違って癖のない攻撃モーション。ボス戦の申し子その2。
●ミニみ
マリオたちを小さくすることができるフェアリン。アンナ以外では唯一の女の子で、詩的な表現が得意。
良くも悪くも癖が強いフェアリンの中で比較的まともな常識人。
●バーリやー
バリアを張ることができるフェアリン。仲間にしなくてもクリア可能。カメレゴン城へ行くためのヒントをくれる。
飛び道具を反射するだけでなくバリアで攻撃することも可能。
●ダダっシュ
ダッシュができるようになるフェアリン。仲間にしなくてもクリア可能。
100部屋ダンジョンの最奥にいるため入手は結構面倒臭い。
●ぴッキョローン
キャラクターに対応した音楽を鳴らすことができるおまけフェアリン。仲間にしなくてもクリア可能。
一見意味はなさそうに見えるが、呪い状態を解除したり、特殊なブロックを壊したり、ヘルワンワンを眠らせる隠れ効果がある。
名前の元ネタは前作のバッジ「ピッキョローン」。
●???
ED後に登場するキャラ。カメレゴンが作ったフィギュア。
お値段なんと999コイン。能力は…



○ザ・伯爵ズ

※詳しくはザ・伯爵ズを参照。


  • ノワール伯爵

「クチをひらけ暗黒よ!そして全てをのみこみヨゲン通りけがれた世界をほろぼせ!」
黒の予言書の所有者であり、世界滅亡を目論む謎の男。勇者であるマリオ一行の最大の敵。
口癖は「…でワ~ル」で「ワ~ルワルワルワルワル~」という珍妙な笑い声をあげる。
「ノワール(Noir)」とは仏語で黒という意味。また、悪役なので「悪(わる)」もかけていると思われる。
「ヨゲン執行人」として、ピーチ姫とクッパを結婚させて混沌のラブパワーを手に入れ、次元の穴を創り出す。
その次元の穴の内部に暗闇の城、暗黒城を築き、その最奥部にて待ち構えている。
部下達には「今の世界を消し去った後は、お前達の望む世界を創り出してやろう」と言っている。
テーマ曲は「ヨゲンしっこう人 ノワール伯爵」「はめつをのぞむ者」「おわりへのたたかい」の3つ。
最初は世界を滅ぼそうとするただの悪党のような印象を与えるが、ストーリーを進めると…。


  • ナスタシア

「伯爵さまの前でみっともないですわ」
ノワール伯爵の側近。グラサンとお団子ヘアの女性。前作のキノシコワによく似ている。
伯爵に絶対の忠誠を誓っており、彼のためならどんな手段も厭わない。
どんな相手も従わせることができる「チョー催眠術」を操る。クッパとピーチ姫を無理矢理結婚させたのは彼女の催眠能力である。
基本的に生真面目なキャラなのだが、どこかセンスがズレている面もあり、自作の応援歌はかなり珍妙。
また部下によく「ビバ! 伯爵!」と言わせている。クッパの部下達も洗脳されるとまず第一にこの言葉を叫ぶ。
ストーリーが進むと、伯爵に考えを改めるよう進言したりと意味深な行動が増えていくが…?
なお、伯爵ズの中で唯一テーマ曲が存在しない。


  • ドドンタス

「勇者だか風車だか知らぬがここはドドーンと通行止めだ!」
伯爵の部下で、ザ・伯爵ズの自称ナンバー1。怪力無双の武人であり、腕力に絶大な自信を持っている。
ハゲ頭にアゴヒゲのおっさん。黒と赤の鎧を着ている。なぜか上半身に対して下半身は貧相で、足は妙に細い。
性格は典型的な脳筋であり、パワーはあるが頭は足りない。物覚えが悪く、マリオをマレオ、「せいばい」を「さいばい」と間違えているなど…
しかし伯爵に対する忠誠心は本物。夢は意外にも「争いのない平和で美しい世界を創ること」。
得意技は相手をぶん投げるジャイアント・スイング。技が決まるとドヤ顔で妙な決めポーズ。
テーマ曲は「ぶじん ドドンタス」と「いっくドーーン!」。


  • マネーラ

「アタシは自分のりそうを実現するために戦ってるの。そのためならしゅだんは選ばないわ」
伯爵の部下。黄緑のツインテールの少女。何にでも変身することができる能力を持つ「モノマネ師」。
あまりに化けるのが上手いので、ときどき自分の本来の姿が分からなくなるようだ。
ネタバレ防止のためか、説明書ではシルエット姿で載っていた。変身するときの掛け声は「まね~ら・ちぇ~んじ!」。
好きなものはイケメンとお金(マネー)、オシャレというワガママガール。特にオシャレは登場する度に衣装が違うというこだわりっぷり。
でも伯爵に対する忠誠心はホンモノ。
戦うときは普段のかわいらしい姿からは想像もつかないほどとんでもない姿に変身するため多くのプレイヤーに恐怖を与えた。
テーマ曲は「モノマネ師 マネーラ」「マネーラ バトル」「アタシ やさしくないの」の3つ。


  • ディメーン

「ようこそ、セニョール!アーーーンドセニョリータ!心からかんげいするよ」
伯爵の部下。紫と黄色の衣装に身を包んだピエロ。自称「かれいなるみわくの道化師」。
一人称は「ボク」で、口癖は「んっふっふ♪」。「ボンジュ~ル」など、エセフランス語を交えて話す。
戦闘時は「ディメ~ン空間」というものを出現させる。あらゆる能力が256倍になる閉ざされた空間であるが、マリオ達の能力も256倍になるため特に意味はない。
キラキラとした魔法弾をぶつけてきたり、分身したり、結界に閉じ込めて爆殺するなど多彩な攻撃方法を持つ。
とらえどころがなく何を考えているかよく分からない人物。時折マリオたちを試すような行動が見られるが…。
テーマ曲は「みわくの道化師 ディメーン」「イッツァ ショータ~イム!」の2つ。


「赤いからって強いと思うな!カクゴしろっ!」
ザ・伯爵ズの新入り。両ヨゲン書には「ミドリのオトコ」として書かれている。
緑の帽子にヒゲと、どこぞの誰かさんにひどく類似した外見。一体何イージなんだ…
自称「ミドリのいかずち」あるいは「ミドリのきこうし」。素早い動きと高いジャンプ力が特徴。
新入りのくせに一番態度がでかく、他メンバーを馬鹿にするような発言が目立つ。伯爵のことも呼び捨てにしている。
自作のすっげぇキモいデザインのロボット「エルガンダー」「エルガンダーZ」に乗り込み襲ってくる。
テーマ曲は「ミドリのきこうし ミスターL」。



【ステージ】

●概要

今回の舞台はキノコ王国ではなく異世界。4コース×8ステージの構成で各コースにはサブタイトルがある。
コースをクリアする→ボスを倒してピュアハートを入手→ハメールストーンにはめる→次の世界へ…という手順を繰り返してステージを進めていく。
以下、各ステージについて紹介。


  • ハザマタウン&ウラハザマタウン

次元と次元の狭間に造られた街。マリオ達の冒険の拠点となる。
古代の技術がふんだんに取り入られており、デアールすらも知らない謎が多く隠されている。
地上部は3層、地下部は2層構造。ただし地下2階は居住区ではない。また、外部にはモンスターも生息している。
巨大な塔、ハザマタワーのてっぺんには各ステージへ通ずる次元のトビラが開かれる。
「ものごとは裏表がある」ため、表裏の二層構造になっているらしいが、大半の住民はこのことを知らない。
また、オモテとウラの住民は外見こそそっくりだが性格やセリフが対になっている。
(例えばオモテではこの街を愛する人物が、ウラ側ではこの街をダサいと嫌う人物になっていたりする)
「エレベーターはあるのに階段はないなんてヘンな街」と突っ込んでいる住民がいる。ごもっともである。


  • ステージ1「ラインラインランド」

かつて古代の民が暮らしていたという世界。
まずは次元ワザを教えてもらうところから始まり。最初のステージというだけあってややこしい仕掛けもなく簡単に進める。
平原のラインラインロードを抜け、ラインラインマウンテンという山脈やコダーイ砂漠を越え、コダーイ遺跡へと続く。
隠しフェアリン「ぴッキョローン」入手のおつかいイベントでは何度もこのステージを往復させられる。


  • ステージ2「トワイランド」

黄昏の国。名前の由来はトワイライト。とはいえこのステージの3/4はサンデールの館である。
2-3では借金返済のためタコ部屋に押し込められ働かされるためこの館のBGMが妙に耳に残った人もいるのでは?
2-4では不気味な姿に変身したマネーラにしつこく追い回されるトラウマもののイベントもあり。


  • ステージ3「ピクセランド」

全てがドット(ピクセル)でできた世界。地名も「カクカク平原」「ドットドット海」「タイルタイルツリー」などそれっぽい。
このステージは初っ端からアンナがさらわれてしまうため、彼女の力を使うことができない。
3-1は初代「スーパーマリオブラザーズ」のオマージュが各所に見られる。クッパが仲間になるのもここ。
3-4はキモヲタことカメレゴンの城。ある一室にはレサレサやビビアン、チビヨッシーやプニ族など過去作キャラのフィギュア・ポスターが!


  • ステージ4「大宇宙」

ステージ4にして宇宙ステージ。スーパーマリオギャラクシーは関係ない。
初突入時には息ができないため強制的にハザマタウンまで戻される。前2作では生身で宇宙に行ったのになにを今更……
その後金魚鉢を宇宙用ヘルメットにして突入することになる。入ったらすぐ装着するんだぞ!振りじゃないぞ!
宇宙人の子供タマラのビームを駆使して進むためシューティングゲームっぽい。
4-2「惑星プラネーン」は呼吸はできるが、重力が小さいため普段よりずっと高くジャンプすることができる。
4-4は宇宙の墓場と呼ばれる不思議な空間「サルガッゾーン」。奥にはどこかで見たことのある緑のヒトが待っている。


  • ステージ5「ストンストンランド」

ロック人という原始人たちが暮らすプリミティブな世界。
しかしロック人たちは石でできたテレビやラジオ、冷蔵庫などの電化製品を使って悠々自適な生活を送っていた。
だがある時、謎の植物種族ハナーンが現れ、ロック人たちを次から次へと攫って行きこき使う。
マリオたちはロック人のSOSに応え、ハナーンの本拠地に潜入することになる。
前半は地上、後半は地下の洞窟というステージ構成。最後にはどんでん返しが待っている。


  • ステージ6「モノノフ王国」

ブブドーという武士たちの暮らす和風の国。他の世界よりも破滅の時が近付いているため次元の穴が巨大。
ブブドーを100人倒せるほどの者こそ勇者だという言い伝えにのっとり、ブブドー100人斬りという大会が行われる。
100人も倒さなきゃイカンのかよ…とげっそりするが、初回は20人倒せば済むので安心。
ステージ2の途中でジゲンの穴が開ききり滅んでしまう。滅んだあとの世界は驚きの白さとしか言いようがない虚無の世界。


  • ステージ7「アンダーランド&スカイランド」

死んだ者が最初に行く場所はアンダーランド。女王ジャーデスによって善人と認められた者が行くのは天空の国スカイランド。
死者たちはモウジャーと呼ばれるが、スカイランドへ行くとエルエル人という天使になる。
7-1はストーリーの都合上、必ず2回訪れることになる。ただし最初に訪れたときはマリオ一人だけ。
それぞれの国を繋ぐ道は「アンダーロード」「スカイロード」と呼ばれる。この道で離れ離れになった仲間たちと再会。
7-4ラストの展開は必見。


  • ステージ8「暗黒城」

最終ステージ。ほぼ黒と白の二色しかない広大な城。
エリア1~4まであり、各エリアの最後にはザ・伯爵ズが一人ずつ待ち受けている。
ちなみに海外版ではそれぞれエリア1が「玄関」、エリア2が「ロビー」、エリア3が「室内」、エリア4が「ベッドルーム」と名付けられている。
また、一つのコースをクリアするごとに仲間が諸々の事情で一人ずつ離脱していくのも特徴。
いよいよシナリオも大詰め。彼らを待ち受けている結末とは一体?



【寄り道要素】

  • 料理

過去作にもあった要素。今回はハザマタウンの料理家ドロシー&ジェシーに頼んで料理を作ってもらう。
ドロシーは単品料理、ジェシーは二つの食材を組み合わせて作る料理を担当。
料理屋の壁にはレシピを確認できるマシーンが備え付けられているが、見た目はどう見てもDS。


  • カード

コレクション要素。全256種類。ランクは星1つから星3つまで。
ハザマタウンのカードショップはカードふくろからランダムにいずれかのカードが出現するガチャ仕様、ウラハザマタウンでは名指しで欲しいカードが買える。
敵キャラのカードを手に入れると、その敵に与えるダメージが2倍になる。
カードの説明文はネタに走ったものが多い。一部のカードはネタバレに抵触するためかED後にしか入手できない。
ウラ100部屋ダンジョンの宝箱にはクリオからポコピーまでのマリストの仲間キャラのカードがあり、モノノフ王からはクリスチーヌからチュチュリーナまでのペパマリRPGの仲間キャラのカードが貰える。


  • 100部屋ダンジョン

100階ダンジョンではない。ハザマタウンの地下2階にある迷宮。
その名の通り100の部屋から構成されており、ザコ敵を倒して次の部屋への鍵を入手し進んでいく。一つの部屋に5分の制限時間があるため前作よりも難易度アップ。
ボスはステージ1ボスの強化版。倒すと隠しフェアリンのダダっシュが仲間になる。
ウラハザマタウンには表の100部屋を攻略すると挑めるようになる「ウラ100部屋ダンジョン」があり、ここではザコ敵が全て強化バージョンである「カゲ○○」になる。しかも二周しないとボスと戦えない面倒な仕様付き。


  • ブブドー100人抜き

エンディング後にステージ6を訪れると遊べるようになるブブドーたちとの100連戦。
100部屋ダンジョンと違い1対1の対決になるが、その分個々の能力が高く油断しているとダメージもたまりやすい。
幸い25人撃破ごとにエリアクリア=セーブが可能になるのでやり直しは効きやすい。長時間遊べない人も安心。


  • ゆうぎ場

ハザマタウンの地下にあるゲーセン。通貨は「ハザマネー」という。
神経衰弱の「クルッとピッタンコ!」、テレサをひたすら撃つシューティングゲーム「オバケバスター」、Wiiリモコンを傾けてバランスを取る「ぐらぐらアイランド」の3つ。
ゴールドカードがあると4つ目の「ジャストンハンマー」というゲームが遊べるようになる。


  • 宝の地図

ウラハザマタウンの地図屋から購入できる宝の地図。地図に書かれた場所で特定のポイントをメクるルンでめくるとちょっとしたお宝が手に入る。
レアカードのいくつかはこの宝の地図を使って手に入れるしかないものも。



【関連作品】


マリオストーリー…前々作
ペーパーマリオRPG…前作
ペーパーマリオ スーパーシール…次回作
ペーパーマリオ カラースプラッシュ…次々回作
ペーパーマリオ オリガミキング…次々々回作
スーパーマリオくん…漫画作品。スペマリ編は37~38巻にかけて連載されているが、ギャラクシーの発売が迫っていたこともあり完全にソードマスターヤマト



追記・修正は愛を叫びながらお願いします。


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  • 世界の崩壊、フェアリンの正体など、可愛らしい雰囲気だけど相変わらず黒い。 -- 名無しさん (2014-02-13 01:42:22)
  • 何気にアクションゲーでルイージが操作できるのは当時はかなり珍しかった -- 名無しさん (2014-05-19 02:56:26)
  • マリオシリーズの中でもRPG系統は黒いネタをガンガンぶち込む。その中でもこれはよく任天堂が許したな、といえるくらい暴走してる。でもここまでやられると逆にすがすがしいレベル。それでいて本筋はまっとうという異様な作品 -- 名無しさん (2014-12-19 19:59:13)
  • もともとGCで発売予定が急遽Wiiになったのは大人の事情か。 -- 名無しさん (2015-02-13 00:01:59)
  • テーマは「愛」なんだよね。-- 名無しさん (2015-05-03 11:02:01)
  • ルイージが仲間になるステージ最後の死神みたいなボスのバックストーリーないのはどうなの -- 名無しさん (2015-05-29 12:29:26)
  • 裏100階ダンジョンを2周制度にした意味がわからない。 -- 名無しさん (2015-09-26 19:18:57)
  • タグに糞ゲーつてあるがこれすげぇ面白いだろ -- 名無しさん (2015-10-11 20:27:28)
  • ↑同意 -- 名無しさん (2015-10-11 20:36:49)
  • ↑2糞ゲータグは確かに外してほしい。まぁ、マリオシリーズとしては異端すぎて賛否両論な作品だとは思うけど -- 名無しさん (2015-11-08 22:23:21)
  • 作風が変わってるだけでゲームは問題なく遊べる出来だしなあ -- 名無しさん (2015-11-25 21:44:05)
  • 荒らしコメントを削除 -- 名無しさん (2016-08-13 21:30:33)
  • 文句なしに良作だろこれ。ただ、1作目と2作目が好きな人にとってはって感じだけど -- 名無しさん (2016-10-16 18:06:02)
  • いや、ぺパマリからの方針転換を抜きにしてもWiiソフトにしては薄いボリューム、簡単すぎるゲームバランス、マリオの看板を揚げておきながら人を選ぶストーリーと決して万人が文句なしに良作と思うゲームではないと思う…けど自分は大好き -- 名無しさん (2016-10-24 23:31:24)
  • しかし、メイン層が小学生か中学生あたりなのだし、我々のように伝統や細かな難易度等を気にするわけでもないぜ?このツンデレめ! -- 名無しさん (2016-10-24 23:42:41)
  • 実は小学生時代、Wiiを買って、初めて買ったソフトでかつ初めてクリアしたソフトでもあったのだが、これが最初のソフトでよかったってくらい気に入っている。その分悪評を結構見かけるのが悲しいんだよな -- 名無しさん (2017-03-11 12:45:20)
  • スーパーマリオオデッセイのせいで今さらコントンのラブパワーをちょくちょく見るようになって笑う -- 名無しさん (2017-10-18 15:52:42)
  • ミステールの掛け声って履き物にちなんだ物になってたのね(スリッパ・サンダル・草履・地下足袋)。次へ進む第一歩→足を踏み出す→足→履き物…だからかな?(語彙力) -- 名無しさん (2019-07-10 11:34:40)
  • 未だに周回プレイしまくるくらいには好きなゲームだけど前2作と比べたファン達なら文句言うのもなんとなく分かりはする、相手が悪すぎるんだ -- 名無しさん (2020-01-27 17:15:37)
  • ノワール伯爵:津田健次郎 ナスタシア:新井里美 ディメーン:下野紘 ドドンタス:木村昴 マネーラ:花澤香菜 カメレゴン:若本規夫 で再生されたな -- 名無しさん (2020-01-28 19:26:59)
  • 好きなゲームだけど難易度が低すぎるのは同意。操作キャラも場合によってはピーチやルイージの方がいい場合はあるけど基本的にクッパが強すぎてほぼこいつで良いになってしまうんだよね -- 名無しさん (2020-10-08 20:24:20)
  • >クイズ大会は前2作にも存在している。マリストでは「第64回」、ペパマリRPGでは「第65回」だったため今回は「第66回」とナレーションされる。 -- 名無しさん (2020-10-19 21:40:35)
  • ↑投稿ミス。66回目のクイズはペパマリRPGの7面でやっちゃってるよね。 -- 名無しさん (2020-10-19 21:43:06)
  • マリオくんのスパペパマリ編は1ステージ1話の間隔で進んでいく時点でだいぶ駆け足だけど本編でも大事な部分な筈のドドンタスの伯爵への忠誠心が無かったことにされたりモノノフ王国がちょろっと触れられただけだったり仲間入りの順番がバラバラだったり唐突にピュアハート全部揃ったりで展開や設定がだいぶ変な事になってたのは確かに否めない。昔のマリオ64編とかオリジナル展開入れてまで細かく描いてくれてただけにその辺は少し残念だった。最終回は良い具合にまとめられてたけど。 -- 名無しさん (2022-03-14 18:28:04)

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