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ザフトの機動兵器では、『機動戦士ガンダムSEED』を初めとする「C.E.(コズミック・イラ)」作品に登場するモビルスーツ (MS) の内、ザフト陣営の兵器について解説する[1] 。
テンプレート:機動兵器
ディンの後継機として開発された空戦用MS。折り畳み式の主翼と大気圏内での空気抵抗を考慮したコーン状の頭部が特徴で、脚部を背後に折り畳んだモビルアーマー (MA) への可変機構を有している。ディンに比べ重武装、重装甲だが、強大な推力により同等の機動性を維持している。型式番号「AMA-953」のAMAは、「Aerial Maneuver Attacker=空中機動攻撃機」を表している。
ザフト軍の地上作戦において、航空戦力として多数が投入される。フリーダム、デストロイ、 アカツキと交戦し、撃墜された。
オーブ侵攻戦において、ザフト軍の先鋒としてオーブ領土に侵攻し、セイラン家を破壊した。
なお、『SEED DESTINY』のコミックボンボン版では、エンジェルダウン作戦にてアスラン・ザラが搭乗している。
武装MGX-2237 アルドール複相ビーム砲胸部中央に内蔵された高出力ビーム砲。固定装備であるため射角は狭く、MS時は前方射撃、MA時は地上爆撃用に使用される。MMI-GAU2436 22.5mm4銃身機関砲片翼につき2基、計4基装備された機関砲。4つの砲口が剥き出し状態で搭載されている。ドッグファイトに対応。12連装航空ミサイルランチャー両翼上部に1基ずつ設置されたミサイルランチャー。形状はアッシュの「GMF22SX 試製推進器複合型多目的ミサイルランチャー」に近い。MA-M343 ビームライフル右手に保持される専用ビームライフル。対PS装甲用に採用された装備。やや小型で取り回しに優れ、MS・MA両形態で使用可能となっている。MMI-M182 航空ガンランチャー左手に保持される実弾火器。給弾方式は弾倉式であり、砲弾、ミサイル双方が発射可能となっている。発射機関はブルパップ方式を採用している。テンプレート:機動兵器
作業用MSから発展した陸戦用砲戦型MS。両肩の2連キャノン砲や両腕の2連副砲、携帯火器としてジンと同型の重突撃機銃を装備し、砲戦機に相応しい高い火力を有する。砲撃時の安定性確保、被弾面積の低減を目的としたタンク形態への簡易変形機構を持つ。しかし、MSとしての基本性能、特に機動性は低く、後に投入されるバクゥに主力の座を奪われる要因となった。結果、二線級扱いとなった本機は、もっぱらレセップス級などの地上戦艦で砲台として運用されるケースが多かった様である。しかし、後の第三次ビクトリア攻防戦では、その長射程を活かした後方支援能力が再評価され、これを受けて火力増強型のガズウートが開発された。
バルトフェルド隊に補充され、旗艦レセップス艦上で砲台代わりに使用された。レセップスが攻撃を受けた際には被弾し撃破されている。
その他、ギガフロート建設の際にジャンク屋で作業用に改修され、クレーンなどを装備したものが活躍している。
テンプレート:機動兵器
『SEED DESTINY』に登場。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後に製造されたザウートの火力強化型。背面の2連キャノン砲をビーム砲に換装し、両腕に大型ミサイルを装備する。また両腕マニピュレーターは排除され、新たに3連装軽砲を内蔵している。宇宙での運用も想定されており、超大型宇宙空母ゴンドワナに迎撃用の砲台として多数が搭載されている。型式番号のDEは、「Directional Emission=指向性射撃」の意。
テンプレート:機動兵器
ザフト軍の主力水中MS。左右前腕部に7連装ミサイル、フォノンメーザー砲を装備する。クローは装備していない。地球へ向けた大規模侵攻作戦、オペレーション・ウロボロスに合わせて開発されたザフト軍初の水中用MS。設計はプラントの兵器設計局クラーク局が担当。公式デビューは「血のバレンタイン」の約1ヵ月後のC.E.70年3月15日。連合艦艇や商船等の破壊による海洋補給線の寸断、沿岸拠点への揚陸作戦を目的として設計された。イカの様な流線型のフォルムを持ち、高速移動時はより水流抵抗を抑えた巡航形態に変形する。この状態では水上をジェットボートのように滑走する事も可能である。また、水中型独特の装備としてサメの感覚器であるロレンツィーニ器官を人工的に再現した周辺電位センサーを標準装備している。地上での歩行機能も有しているが、通常のMSに比べ機動性は劣るため、後にこの欠点を改善した後継機種ゾノが開発された。
MS戦闘用には開発されていないため格闘専用の武器は装備されておらず、近接戦闘では体当たり攻撃しか攻撃手段を持たない。本機の主な戦法は高速で目標に接近し、気づかれる前に攻撃を開始し撃破するというものである。
『SEED』では、マルコ・モラシム隊が搭乗し、紅海洋上を航行中のアークエンジェルを襲撃、キラ・ヤマトの搭乗するストライクと交戦した。
『SEED DESTINY』では、インド洋での戦闘において数機がアビスと交戦になり撃墜されている。
武装533mm7連装魚雷発射管両腕に1門ずつ装備している。ロケット推進式であり、陸上での使用も可能になっている。フォノンメーザー砲水中でも使用可能な音波兵器であり、胸部に2門装備している。フォノンメーザー自体は見えないので同軸発射されたレーザーで発射角を確認する。47mm水中用ライフルダーツ発射管巡航形態でのみ使用可能となっている。1030mmM-70スーパーキャビテーティング魚雷魚雷全体を細かい気泡でマスクすることで水流抵抗を飛躍的に減少させ、超音速の雷速を発揮する魚雷。このため気泡により明瞭な雷跡が残るが、目標が音波探知をするよりも早く目標に命中する。『SEED MSV』に登場。ザフト初の水陸両用MSで、ジンの水中戦試作型。(型式番号:YF-3A)
カテゴリーではジンシリーズに含まれるのが正しいが、後の水中戦専用MS UMF-4A グーンのベースとなったため「プロトグーン」とも呼ばれる。陸海空それぞれで発展してきた在来通常兵器の役割を全てMSに置き換えはじめたザフトが投入した海洋モデル第1号が本機であり、このデータが以後の水中用MS開発の基礎となって支援用としての可潜MS ジンワスプなどにも繋がった。
フェムウス (FEMWS) とは「Fighter Experiment Maneuver in Water & Surface」の略。武装は両腕の533mm8連装魚雷発射管(グーンよりも1門多い)と、背部の47mm水中用ライフルダーツ発射管。代表的なパイロットはマルコ・モラシムで、珊瑚海海戦では地球連合海軍を寄せつけない性能で圧倒した。
『SEED MSV』『SEED ASTRAY』に登場。グーンに地中潜航能力を付与した機体。型式番号:UTA/TE-6。周囲の土壌・岩盤を粉砕、液状化させるスケイルモーターと制御・駆動用の光ファイバーがボディーに張り巡らされている。しかし、地中用レーダーが近距離しか認識できず、また地中潜行をおこなうためには事前の地質調査が必要なために、実用性に難を抱えている[2]。それでも合計で3機が製造され、パナマ攻略戦において、実戦投入された。
『SEED DESTINY』に登場。TE-6の制式採用型。型式番号:UTA/TE-6P。外形は同じだが、ノーマル機同様、水中航行能力を有する。
オーブ侵攻戦において、ザフト軍はジオグーンを海中より投入し、ロード・ジブリールの捕縛を目指した。ウナト・エマ・セイラン以下、オーブ行政執行部とその家族の居るシェルターやオーブ国防本部に突入した。地上に出現した瞬間に、カガリ・ユラ・アスハが搭乗するアカツキにより撃破された。『SEED MSV』では、地上に出現したところをNダガーNによって撃破された。
テンプレート:機動兵器
ザフト軍の主力水中MS。大型クローを持ち、楕円の部分はすべてミサイル発射口。掌部にはフォノンメーザー砲を装備する。グーンより若干大きめである。
グーンに次ぐ水陸両用MS。グーンで問題視された陸上での機動性と格闘能力の強化を目的に開発された。そのため手足が長く、腕は多関節になって自由度が増しており、強力なパワーを発揮する。更に水中で敵をいち早く発見し攻撃出来るようアンテナは大型化され、全体的にグーンより大型化されている。また、巡航形態への変形所要時間も短縮されている。
基本的な戦闘スタイルは近接戦闘にある。水中を高速で移動しながら遠距離武装で敵を牽制し、ひるんだ隙に接近して鋭いその爪で切り裂くというのが定番の戦法となる。そのため、水中での機動性は非常に高く、クローと共にそのパワーで敵を切り裂く他、押さえ込む事も出来る。更にはクローで押さえ込んだ敵に対し、フォノンメーザー砲によるゼロ距離射撃でとどめを刺す事も出来る。
カーペンタリア基地に所属するザフト軍モラシム隊指揮官マルコ・モラシムが搭乗し、部隊と共にアークエンジェルと戦闘を行った。だが、キラ・ヤマトのストライクによって撃破され、モラシムも戦死した。
ヘブンスベース攻防戦においては、初戦ではフォビドゥンヴォーテクスによって撃破されていたが、その後戦局が上向いてからはグーンとの連携攻撃で逆にそれらを撃破している。
テンプレート:機動兵器
『SEED DESTINY』に登場。ザフト軍の最新鋭水陸両用MS。水中用に脚部を収縮させショルダーアーマーを畳んだ、MA形態への可変機構を持つ。特殊部隊が使用した先行試作機はグリーンを基調とした彩色だったが、量産後の一般部隊用の機体はグレーを基調としている。
特殊戦闘支援MSに属する機体で、両腕部の格闘用ビームクローやビーム砲及び機関砲、胴体部フォノンメーザー砲等、局地戦を想定した固定武装を多数搭載している。M47 23mm2連装機関砲は口径こそ小さいが連合のリニアガン・タンク程度なら一掃出来る破壊力を持ち、GMF22SX 試製推進器複合型多目的ミサイルランチャーはミサイルと魚雷の射出が可能な構造になっている。
ヨップ・フォン・アラファス率いる特殊部隊がラクス・クラインの暗殺作戦に使用した。しかし、この襲撃に使用された機体は、全て迎撃に出たキラ・ヤマトのフリーダムによって戦闘不能にされ、機密保持のためパイロット諸共自爆している。
ヘブンズベース攻防戦では、フォビドゥンヴォーテクスなどを撃破した。
オーブ侵攻戦では、上陸作戦の支援には貢献するものの、オーブやクライン派のMSに撃破されている。
数々の歴史的戦闘での勝利により、政治力を増したパトリック・ザラが、己の理想世界を実現させる力とするべく、ザフト統合開発局の技術陣を総動員して開発させた物で、ザフトの勝利を確約する「大いなる力」とも言えるMS群である。実戦投入が予定されていた機体群は、その型式番号から「ZGMF-Xシリーズ」[3]とも呼称される。ZGMF-Xシリーズには、開発順に「正義」と「自由」、「転生」、「神と人との契約」、「神意」を意味するコードネームが与えられ、パトリック・ザラにより支配されたザフトが暴走していく過程を垣間見ることができる[4]。
それぞれオンリーワン生産されることを前提に、奪取したG兵器のデータ等、持てる技術とノウハウの全てを注ぎ込み完成された試作機である。頭部のV字型ブレードアンテナやツインアイなど、全体的な外見は従来のザフト機とは異なり、G兵器と似通っている。額にはそれぞれの機体の型式番号を、イタリア語で表す文字が有る事が、一部の機体で確認されている(これはザフトにおける最初のMS開発者が「ジャン・カルロ・マニアーニ」というイタリア系のコーディネイターであった為)。
最大の特徴は、動力源として核エンジンを搭載している点である。事実上無限ともいえる、核エンジンからの電力供給は、兵装の大幅な出力向上と、従来機を遥かに上回る稼働時間延長を両立し、PS装甲をダウンさせることは無い(しかし、弾薬、推進剤、酸素等には限りが有る為、稼働時間を無制限とすることは出来ない[5])。核エンジンの安定稼働を実現する為、Nジャマーの効果を打ち消すNジャマーキャンセラー及び、それらを制御する新型OS「G.U.N.D.A.M Complex(Generation Unsubdued Nuclear Drive Assault Module Complex=核駆動を使った世代の強襲モジュール複合体)」が搭載されている。コックピットは、機体の動きと連動して回転する全周囲モニター搭載型コックピットを採用している。更に、パイロットの能力によって[6]広範囲に分布する40機以上の敵機を同時にロックオンし、複数の目標に対する同時攻撃を可能とする[3]「マルチロックオンシステム」を搭載しており、コックピット内にはマルチロックオンシステムと連動した球体型立体表示パネルが配置されている。
テスタメントの予備パーツをジャンク屋ロウ・ギュールが完成させたアストレイ アウトフレーム、 クライン派・ファクトリー製の機体であるインフィニットジャスティスとストライクフリーダムもZAFTガンダム目として分類されている。
一部書籍においてZAFTガンダム目の機体を「ガンダム○号機」や「○号機」とする記載があるが、「ガンダムの○号機」という意味ではなく「ザフト製のMSの○号機」という意味であり、「ジン」「シグー」と数えての「○号機」である(ガンダム目の機体は単機で別種扱い)[7]。
プロトタイプザフト軍が開発した新型MS群であり、エネルギー供給システム「デュートリオンビーム送電システム」を採用する事で、行動時間の延長が可能となっている。また、装甲にはフェイズシフト装甲の改良型であるヴァリアブルフェイズシフト装甲を採用しており、消費電力を抑えている。
基本性能はフリーダム、ジャスティスの物を受け継ぎ[8]、火力、機動力、どれをとっても従来の機体を凌駕する、まさしく一騎当千の機体達である[9]。
プロトタイプセカンドステージシリーズのMSZGMF-XX09T ドムトルーパーも元々、ザクやグフと同様、ミレニアムシリーズの採用候補であった。しかし、グフとは裏腹にこちらは最後まで制式採用には至らなかった。ZGMF-XX09Tという型式番号は開発者が独自に付けたもので、軍の制式番号としては欠番となっている。末尾の「T」は、将来「Third Stage」として返り咲いてほしいという開発者の願いが込められたものとも言われるが、実現していない[10]。
デスティニー、レジェンドは、本来「サードステージシリーズ」と呼称される筈であったが、ギルバート・デュランダルの意によりセカンドステージシリーズとされた。
サードステージシリーズのMSザフト軍の次世代MSとして開発が行われた機体群のうち、ユニウス条約締結以降の国防環境下で開発、量産された機種を指す。条約によってMSの保有台数が制限されたために、単機に一騎当千の精強さと多用途性を兼備させるべく幾つもの工夫がなされた。地球連合軍のGAT-Xシリーズの機体性能を上回り、同時に量産可能な設計となっている。
C.E.73年にザクウォーリア、指揮官機としてザクウォーリアの上位機種であるザクファントムが制式化され実戦配備された。各戦術に特化したウィザードシステムを換装出来る。まさにニューミレニアム(新千年王国)の名の通り、栄光あるコーディネイターの未来を担う[11]機体であるとされ、また、ザクは型番が最初の1000番台であるため「サウザンドシリーズ」とも呼ばれる[11]。
一方、様々なタイプの四肢をユニット交換することで多用途性を実現し、白兵戦能力においてザクを凌ぐグフイグナイテッドはコスト面から制式化競争で一旦敗れたものの、ディンと同等の大気圏内飛行能力と高い白兵戦能力を併せ持つ点が再評価された。メサイア戦争後期に生産ラインが飽和したザクを補完する機体として量産され、おもにエースパイロットや指揮官に支給されている。
ニューミレニアムシリーズに属する機体
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