デュエルガンダム

ページ名:デュエルガンダム
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デュエルガンダムは、テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場する架空の兵器。

地球連合軍の試作型MS(モビルスーツ)。劇中での正式名称はデュエル(ガンダムタイプ#『機動戦士ガンダムSEED』シリーズにおけるガンダムを参照)。機体名の「デュエル」は英語で「決闘」の意味。メカニックデザインは大河原邦男が担当。

本項では、『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』に登場する発展機ブルデュエル及び『機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY』に登場するレーゲンデュエルの概要も記述する。テンプレート:ネタバレ

目次

機体解説[]

テンプレート:機動兵器地球連合加盟国の1つ大西洋連邦が、オーブ連合首長国公営企業モルゲンレーテ社の技術協力を受け、オーブ管轄の資源コロニー「ヘリオポリス」で極秘開発した5機の試作型MS(G兵器 / 前期GAT-Xシリーズ)の1機。

本機は前期GAT-Xシリーズの中で最初に完成したMSであり、将来の連合軍主力MSの基本形として、要求性能をバランスよく備えた汎用機というコンセプトで開発された。他の4機は、本機を基に各々のコンセプトに特化して開発されている。「デュエル=決闘」という名のとおり、本機は軽量な機体を活かした高い運動性能と、ビームライフル[1]ビームサーベルを駆使した白兵戦を基本戦術としている。またこの構成は、GAT-Xシリーズの技術を盗用して開発されたアストレイシリーズと類似している。

ただし、本機の基本骨格に採用されたX100番台フレームは、同じX100系フレーム採用機であるX105 ストライクと比べ外装、内装機材との相性があまり練り込まれておらず、想定していた性能を充分に発揮できていない[2]。また、軽量である分他の4機よりも装甲面積が少なく、耐弾性も劣る。

GAT-Xシリーズは、全機が共通規格のコネクターを内蔵したマニピュレーター[3]を採用しており、手持ち武装の流用が容易な設計となっている[4]

なお、本機の量産機としてデュエルダガーが一部のエースパイロット向けに少数生産されたが、バスターダガー(X103 バスターの量産型)と同じく量産化は見送られた。

武装[]

75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」アークエンジェル級などの艦船が搭載する同名CIWSのMS仕様。X105 ストライクと共にオーソドックスな頭部眉間付近に2門内蔵している。175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフル主兵装であるビーム火器。銃身下部に備えられたグレネード(実体弾)と撃ち分けられる性質から、のちの連合兵達に評価され一定数が量産された[5]。なお、「銃床の筒状部分=グレネード」という設定が、プラモデル類(企画資料)やアニメ本篇類などで「ある・ない」が二分しているSEEDの類種兵器群にあって、ハッキリと使用(装備)しているのが本器最大の特徴ともいえる。ビームサーベルバックパックの上部両端に装備されている斬撃武装。対ビームシールドビームの粒子を反射、拡散させる特性を持つ特殊塗料をで塗装された防御装備。標準的なMS用ビーム兵器程度なら防御、無効化可能。ストライクと共通の装備だが、機体色に合わせ青く塗られている。350mmレールバズーカ「ゲイボルグ」ジンのM68キャットゥスやストライク用バズーカなどの一般的火砲とは異なり、予備バッテリー搭載を兼ねて長大に設計した銃身を使い、砲弾を内部で電磁加速させ撃ち出すリニアキャノンと呼べるもの。デュエルが強奪された事で主を失い、ヘリオポリス崩壊の裏で起こっていた事件を経てゴールドフレームによって活用された。長らくは単に「デュエル用バズーカ」などと記されていたが、『機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY』の中で制式名称が明らかとなった。

アサルトシュラウド[]

機体改修時に主に火力と推進力も強化し、宇宙では機動性も高い機体。装甲自体にはPS装甲は装備されていない。

物語序盤の戦闘で損傷したデュエルに、ザフトが独自に追加した複合装甲ユニット。装着後は総重100tを超える超重量機となるが、バックパック及び脚部に追加された高出力スラスターによって強引に機動性を高めている。ただし、有重力環境ではその自重が枷となり、運動性は大幅に低下する。だが本編中ではなぜか地球降下後も装備したまま運用された。緊急時のユニット排除は可能であり、即座に運動性を回復することが出来る(ただし、登場当初は「自力排除は不可」とした書籍も見られた)。

大戦後期には、連合軍がこの機体を参考に開発したGAT-01D ロングダガー、GAT-01D1 デュエルダガーにも、同コンセプトの強化装甲、フォルテストラが装備されている。

なお、「シュラウド(Shroud)」とは「死体を包む衣」という意味で、放送当時の書籍では「死体=損傷したデュエル」を示すとされるものもあったが、後にアサルトシュラウドは本来ジンやシグー用の装備(ジンアサルトを参照)であり、デュエルのものはそれを参考に製作されたものと発表されたため、名称の理由は不明(一応シュラウドは単純に「覆うもの」という意味もある)。

追加武装115mmレールガン「シヴァ」アサルトシュラウド右肩部装甲に設置されたレールガン。速射性に優れ、良好な可動範囲を使って本体(胴体)の進行方向とは全く別の標的を射撃する事も出来る。名称はインド神話における破壊神に由来する。なお、『機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY』では本器を手持ち兵器化したレールライフルが登場している。220mm径5連装ミサイルポッドアサルトシュラウド左肩部装甲内に格納されたミサイルポッド。

劇中での活躍[]

劇中では、ヘリオポリスを襲撃したザフト軍のクルーゼ隊によって奪われ、隊員の1人、イザーク・ジュールの専用機となり、そのままヘリオポリスを脱出したアークエンジェルを追撃した。第5話でストライクによって破壊された腕は、強奪時に一緒に回収していた各機の予備パーツを使って修復された[6]。第11話からはジンなどの追加装備を用いて新造されたアサルトシュラウド(AS)を装着。同時に強奪された他の3機とともにたびたびアークエンジェルを追い詰めるが、キラ・ヤマトの駆るストライクの前に辛酸を舐めさせられることが少なくなかった。

低軌道会戦を経て地球に降下した後は、再びアークエンジェルを追って北アフリカ、マーシャル諸島と転戦。オペレーション・スピットブレイク発動後は連合本部アラスカJOSH-A侵攻作戦、パナマ攻略戦にも参加。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦を戦い抜き、後期GAT-Xシリーズ3機のうちフォビドゥンレイダーの2機を撃墜(スペシャルエディション完結編ではフォビドゥンのみに編集)。さらに連合軍の旗艦ドゥーリットルを撃沈し、プラント防衛に多大な貢献をした。レイダー撃墜後にフェイズシフトダウンを起こしたが、中破したバスターをアークエンジェルに収容した際に補給を受けており、ストライク用のライフルとシールドを装備してアークエンジェルの近くを飛行しているシーンも見られた。

GAT-Xシリーズで唯一稼動状態で停戦を迎えているが、その後の所在(扱い)は不明である。

ブルデュエル[]

テンプレート:機動兵器地球連合軍第81独立機動群「ファントムペイン」が、アクタイオン・インダストリー社を中心とした複数企業の技術協力を受け推進したエースパイロット用カスタマイズMS開発計画―通称「アクタイオン・プロジェクト」に基づき、再製造されたデュエルを改修した機体。パイロットは「ファントムペイン」特殊戦MS小隊に所属する少尉ミューディー・ホルクロフト

ブルデュエルは、僚機である汎用型のX105E ストライクノワール、砲戦型のX103AP ヴェルデバスターとの連携を想定し、近接白兵戦闘を重視したカスタマイズが施されている。各部に配置された増加アーマーは、ロングダガー、デュエルダガーのフォルテストラを再設計した複合兵装ユニットで、追加装備された強化スラスター及び各種火器によって機動力、攻撃力共に格段の向上が成されている。ザフトのアサルトシュラウドやGAT-01D/D1のフォルテストラは着脱可能なボルトオン装着方式であったが、本機ではそれらを本体と直結された固定装備とすることで電力供給の必要なVPS装甲化が全面的に果たされた[7]。これにより純粋な防御装甲としての機能が高められている。同時に、余分な装甲、構造材を簡略化し軽量化を図る事で、追加ユニット共通の欠点であった運動性の低下が最小限に抑えられてもいる。

機体名の「ブル」は、イタリア語で「青」を意味する。

武装[]

M2M5 トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器ダガーL以降の連合系量産MSが標準装備する対空防御機関砲。イーゲルシュテルンに替わり頭部に2門内蔵される。Mk315 スティレット投擲噴進対装甲貫入弾左肩部増加アーマーのラック内に格納される自推式の投擲兵器。同じく連合系量産MSに広く装備される。劇中ミューディーは使用時に3基を一度に引き抜き投擲する。M443 スコルピオン機動レールガン右肩シールド裏に装備された旋回式電磁レール砲塔。AS装備型デュエルの「シヴァ」や、ロングダガー、デュエルダガーのリニアガンに準じた武装。その破壊力はサソリ(Scorpion)の毒針の如く一撃必殺を誇る。M7G2 リトラクタブルビームガン両前腕アーマーに一体化されたビームハンドガン。機体特性上敵味方入り乱れる乱戦状態下での使用を想定しており、出力や射程よりも即応性や連射能力を重視した設計としている。使用時は格納されたバレル部を旋回させ射撃体勢を取るが、通常の銃同様掌でグリップを保持する。ES05A ビームサーベル両スネアーマー側部にマウントされる斬撃武装。ダガーLやウィンダムが装備するES04B ビームサーベルの改良型。設置位置が肩部から脚部側面に変更されており、抜刀モーションの短縮化が図られているテンプレート:要出典。対ビームシールド改修前と同一の装備だが、ビームガンが両腕部に固定装備化された事に伴い設置位置が右肩アームバーに変更されている。

劇中での活躍[]

本機は、ブレイク・ザ・ワールド事件後キルギスプラントを襲撃したザフト軍の殲滅任務を受けストライクノワール、ヴェルデバスターと共に現場に急行、これを鎮圧した。その後はデストロイを搭載し西ユーラシア地方を進撃中のハンニバル級陸上戦艦ボナパルトの防衛任務に就き、迫り来るザフトのMS部隊を駆逐していたが、背後よりバクゥの奇襲を受けビームサーベルで右腕、シールド、レールガンを切断され、更に左足を撃ち抜かれて行動不能となった直後に3機のケルベロスバクゥハウンドのビームファングでコクピットを滅多刺しにされて大破、パイロットのミューディーも戦死した。

レーゲンデュエル[]

テンプレート:機動兵器

「ライブラリアン」がデュエルを独自改修・再設計した機体。型式番号冒頭の「LR」は「ライブラリアン・レーゲン」の略で、「レーゲン」はドイツ語で「雨」を意味する。パイロットはカイト・マディガン。

今までのX102の強化プランが追加装甲による火力・防御力の上昇だったのに対し、本機は白兵戦闘を基本としていたX102に、レールガンやバズーカといった中・遠距離戦能力を付加し、全領域での戦闘を柔軟にこなす機体へと強化された。 まず、砲撃戦で敵の拠点や母艦にダメージを与え、続いて中・遠距離用装備をパージして対MSとの格闘戦へと移行する。

ライブラリアンの強化型Gは全機がストライカーシステムに対応しており[8]、本機もストライカーパック用背部プラグが追加されているため、バックパックはそれ自体をストライカーパック「バズーカストライカー」として着脱可能で、他の強化型Gに装着、または別のストライカーを装着することができる。

顔部がGZ型と呼ばれる独特のデザイン(「Ζガンダム」に酷似している)に変更されているが、これはパイロットの趣味で変更されたものであり、通常のデザインの物と性能面の差は無い。

武装[]

115mmレールライフル「ルドラ」アサルトシュラウドに装備された115mmレールガン「シヴァ」を手持ち用の武装として改良したもの。手持ち用の武装となったことでより正確な射撃が可能だが、弾数が低下している。「ルドラ」とは、「シヴァ」の別名。バズーカストライカー本機が標準装備する砲撃型ストライカー。設計にランチャーストライカーがベースとなっており、通常装備として350mmレールバズーカ「ゲイボルグ」が接続されるが、320mm超高インパルス砲「アグニ」の接続も可能。遠距離から近距離への戦闘移行時には切り捨てられるため、爆破による隠滅も可能。


劇中での活躍[]

緒戦でアグニス・ブラーエターンデルタと交戦し、大破させる。その後、地上でグゥド・ヴェイアヴァンセイバーと共にイライジャ・キールイライジャ専用ザクウォーリアと交戦するが、ヴェイアがイライジャ専用ザクウォーリアを奪って逃走した際には追撃しなかった。その後、プレアからの命令でザフトのジン部隊と交戦・撃破している。

脚注[]

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. 『Advanced MS IN ACTION』の「デュエルガンダムアサルトシュラウド」には「ショートライフル」「スナイパーライフル」なるオリジナル武器が見られた。
  2. プラモデル「パーフェクトグレード ストライクガンダム」付属解説書。
  3. プラモデル『MG 1/100 ストライクガンダム+I.W.S.P.』組立説明書など。なお、同じなのはあくまでも「手」で、ストライクの「腕」だけは特別精密な設計と解説される資料も見られる。
  4. 劇中では破損したバスターの超高インパルス長射程狙撃ライフルや、ストライクのビームライフル・シールドを使用するシーンがある。
  5. プラモデル『MG 1/100 ストライクノワールガンダム』組立説明書。
  6. 「ホビージャパン 2003年2月号、57頁 『◆SEEDちょっといいハナシ-(2)』」。
  7. 『機動戦士ガンダムSEED C.E.73-STARGAZER-』公式サイトの記述による。
  8. アストレイ ミラージュフレームは対応していない。

関連項目[]

・話・編・歴
コズミック・イラ
 
作品
アニメ
書籍
ラジオ
週刊レディオSEED - DESTINY - コーディネイターアワー - サンライズアワー
ゲーム
友と君と戦場で。 - 終わらない明日へ - GENERATION of C.E. - 連合vs.Z.A.F.T. - 連合vs.Z.A.F.T.II
その他
"X" plosion GUNDAM SEED - COSMIC REGION - SEED HG
 
登場人物
SEED
キラ - アスラン - ラクス - カガリ - マリュー - ムウ - バルトフェルド - イザーク - ディアッカ - ニコル - ナタル - フレイ - クルーゼ - オルガ - クロト - シャニ
DESTINY
シン - レイ - ルナマリア - タリア - デュランダル - ネオ - アウル - スティング - ステラ
ASTRAY
 
用語
勢力
地球連合 - プラント / ザフト - オーブ - 三隻同盟 - 大西洋連邦 - ファントムペイン - ブルーコスモス - ユーラシア連邦 - ロゴス
技術
その他
施設 - SEED - コーディネイターとナチュラル - デスティニープラン

id:GAT-X102 Duel Gundamth:ดูเอลกันดั้มzh:GAT-X102 決鬥高達



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