概要
2058年/10月/14日 鹿島幹生所長のミチアト古生物研究所展示棟一般公開記念演説
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アニマルガール――俗にはフレンズと呼ばれる少女の姿をした生物――は、火山より噴き出すサンドスターと動物の接触で誕生するというのは、誰もが知る公然の事実であります。彼女らは、人の姿を持ちながらも元の動物の生態や特徴を色濃く残し、交流しながら生命について学んでいくことができるのも、このジャパリパークの大きな魅力です。 そこで私はその性質に目を付けて、今だ多くの謎を残す古生物を、アニマルガールを通して研究しようという試みを立案しました。倫理規定や、グループ内での軋轢など、多くの困難が待ち受けていましたが、カコ博士はじめ数々の同志の支援あって今に至ります。ここまで私を支え続けてくれた方たちへ感謝を送らせてください。 [拍手] ようこそ！ ミチアト古生物研究所へ！ 我々の後輩に築かれた軌跡、過去と未来、人と動物が交わる時空の坩堝へ！ 本日の現時刻を以って、展示棟の一般公開を開始致します！ |
ミチアト古生物研究所（Michiato Institue of Palentology）は化石のみが残る古生物の研究のために設立された研究所です。アニマルガールに反映された特徴、性格、生態を通して謎の解明に挑むという今までに無い研究方式を取っていることが特徴として挙げられます。一般に公開され、化石のレプリカや研究成果が展示されている「展示棟」と職員による研究が日夜行われる「研究棟」、そしてその職員が寝泊りするための寮からなります。
展示棟
展示棟は地下1階から地上4階に渡り建設されています。1階から3階が主に展示・解説のために使用され、4階はフードコートとおみやげコーナーの売店、地下1階は職員の事務のために使われ、一般人は出入りを規制されます。各階は原則として階段またはスロープでの行き来となりますが、1階と4階にのみ直通エレベータがあり、チケットを購入せずフードコートや売店のみの利用も可能です。また、職員用、備品運搬用のエレベーターは非公開領域に存在します。展示の内容は小学校中学年程度以上を対象年齢として、現行法の教育課程に基づき作成されます。各階の各コーナーには必ず学芸員資格、または該当分野について学士相当の知識を持つ職員が最低1人配属されます。日によってはアニマルガール本人からの解説を受けることもできます。
フロアガイド
- 1階「先カンブリア-古生代」
先カンブリア紀から古生代の生命について、地学的学説を添えつつ復元図や模型が展示されます。フロア入り口で配布されるウェアラブル端末を用いることで、各種展示のコードからAR資料を閲覧することが出来ます。クイズラリーを実施しており、全問回答で記念シール、全問正解でクリアファイルが贈呈されます。 - 2階「中生代」
化石のレプリカを多く展示しています。目玉はプラネタリウム状のドームで上映されるプロジェクションマッピングを用いた映像資料「ジュラシック・ジャパリパーク」です。有名な恐竜に関する展示が多数あることから一番人気のフロアとなっています。フロア端にはジャパリゲームス開発の恐竜を主題としたトレーディングカードアーケードゲームが設置されています。ルールはジャンケンそのもので、使用するカードの組み合わせにより様々な効果が発動します。 - 3階「新生代」
マンモスといった代表的生物の他、人類史に関する展示も行います。これは鹿島幹生所長の「ヒトもまた動物に他ならない」という信念からなるものです。実際に原始人の暮らしを体験することが出来るコーナーが存在します。他の階と比較して、アニマルガールからの解説を受けられる確率が高い階とされています。地層累順のため、自然発生したアニマルガールも多いためです。 - 4階「第四紀」
3階での人類史を踏まえた上で現代社会と比較するデザインが随所に散りばめられています。フードコートでは有名チェーンの他、ジャパリグループブランドの店舗も出店しています。売店では有名な古生物の化石のレプリカ、フィギュア、ストラップ、ジグゾーパズルの他、それらを基底種としたアニマルガールを元としたグッズ※1を販売しています。
| かつて幾度かの大量絶滅がこの惑星で生じた。今後地球に大きな環境変動が起きないとも限らないだろう。その時に我々人類がどのように対応するべきか――すなわち既存の生命をノアの箱舟のように匿うべきか――私にはわからない。自然の摂理に抗って生きてきた我々人類がそれを省みて保護することは当然だが、自然と淘汰されゆく動物を救うことはエゴなのではないかと。来園者一人一人にはこの展示棟を通して各々の答えを見つけて欲しい。――カコ博士 |
料金形態
入場前に券売機、またはインターネットでチケットを購入してそれを機械で読み取ります。QRコード、ICカード用の二種類の受付窓口が存在しますが、有事の際に備えて必ず常にスタッフが一人以上有人受付窓口として待機します。チケットの有効期限内であれば再入場は自由です。
| 有効期限 | 小学生未満※2 | 小・中学生 | 高校生 | 大人 | |
|---|---|---|---|---|---|
| デイチケット | 1日 | 無料 | 200円 | 300円 | 500円 |
| シーズンチケット | 3ヶ月 | 無料 | 300円 | 500円 | 800円 |
| 年間チケット | 1年 | 無料 | 600円 | 1000円 | 1500円 |
- デイチケット
1日間のみの入場が可能なチケットです。券売機から現地で紙媒体を購入する他、インターネットからメールでの購入が可能です。受付はQRコードです。 - シーズンチケット
3ヶ月間の自由な入場が可能なチケットです。券売機から購入できます。受付はICカードです。 - 年間チケット
1年間の自由な入場が可能なチケットです。受付のスタッフから直接購入します。受付はICカードです。
求人情報
当研究所では慢性的な人手不足により、展示棟の解説員スタッフを公募しています。シフト制のアルバイトであり、原則として週2日以上かつ4時間以上の勤務が条件です。応募条件は、当研究所指定の筆記試験での合格証明書、該当分野の学芸員資格、教員免許、または学位を所持していることです。これらのいずれか条件を満たしていることが最低条件とされ、複数の条件を満たす場合はより高給の待遇※3を受けられます。
| 基本 | 筆記試験合格 | 教員免許（理科） | 学士 | 修士 | 博士 | 学芸員 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 時給 | 900円 | +100円 | +50円 | +50円 | +100円 | +200円 | +50円 |
各種社会保険などは完備されており、公募スタッフであっても当研究所指定の健康診断が義務付けられています。また、展示・解説勤務中は当研究所指定の制服、または白衣の着用が義務付けられます。その他の詳細については、下記の応募方法にあるメールアドレス、または棟内のスタッフにお尋ねください。
応募方法
所定のフォームに必要事項を記入して下記のメールアドレスに履歴書(様式自由)と共に送信してください。また、筆記試験のみを希望する場合もこちらのフォームをご利用ください。当研究所と提携を結んでいる大学(院を含む)の学生の場合、大学を通してのインターンシップが可能です。
MIPpersonaldep@sandstar.co.jp
| フリガナ | |
|---|---|
| 氏名 |
| 該当資格(すべてに○) | 筆記試験合格 教員免許 学士( ) 修士( ) 博士( ) 学芸員( ) |
|---|
| 方式※1 |
面接(勤務希望) 面接+筆記試験(勤務希望) 筆記試験(受験のみ) |
|---|
| 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日※2 | 日曜日※2 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 先カンブリア+古生代 | 中生代 | 新生代 | 第四紀 |
|---|---|---|---|
※1: 筆記試験を受験される場合は別途受験料1,000円を当日受験票と共にお持ちください。試験詳細は受験票と共に送付します。
※2: 時給が+100円されます。
研究棟
目的別に3つの棟が建てられており、各建物は連絡通路が設けられています。研究チームは各建物に存在する研究室に所属することとなっていますが、しばしば別の棟の設備を借りて実験することも多く、効率的な連携が為されています。
- 第1棟
地下2階から地上2階まで存在します。地下階はサンドスター流入を防ぐ機構で閉ざされた資料室であり、ありふれたものから希少なものまで多くの資料が保管されています。書籍資料も保管されており、従来通りのアプローチで古生物を研究しています。しばしばこれらは持ち出され、意図的にサンドスターに曝してアニマルガールを誕生させます。この際、必ず倫理保安局の許可を得た上で実験を行います。ジャパリグループの企業秘密にあたる部分が少なく、外部の学会との交流が盛んに行われています。 - 第2棟
人間科学的観点からアニマルガールを研究し、基底種がかつて生きていた頃の生活や環境について深めていく事を目的とした棟です。古生物に限らず、アニマルガールそのものの研究成果もしばしば上げられ、パーク内の医療施設での診療に役立てられています。 - 第3棟
生物学的観点からアニマルガールを研究し、生物が多様性を獲得していく過程、古生物の進化の詳細な体系化を目的とした棟です。けものプラズム部位からのゲノム採取は難航しているものの、採取できた遺伝子を既知の生物と比較したところ、驚くべき新事実が発覚※4しました。
研究設備
カコ博士監修の下、C14法による年代観測やX線による非破壊検査などの基本的な化石研究の設備に加え、アニマルガールの各種能力を測定するためのプールやジムが設置されています。勿論ゲノム解析設備などの生物学には欠かせない装置も充実しており、これらを利用した実験によって、説明の難しかった大量絶滅に説得力の強い新たな仮説を立てることに成功しました。[編集中-要取材]
- 年代観測
複数の観測手段と光回線で接続されたセントラルに存在するスーパーコンピュータとの連携で、誤差を従来の20％程度に抑えての観測が可能です。 - 非破壊検査
X線、ガンマ線、超音波の他様々な設備があります。アニマルガールから得た実験結果を元に非破壊検査のデータと比較することで、とある古生物の消化器官に関する新たな仮説の提唱に成功しました。 - ゲノム解析（第3棟のみ）
都内のとある私立大学と連携して開発した解析装置を試験的に運用しています。二者間の取り決めで詳細は公表できませんが、これによりアノマロカリスの生物学的分類に新たな仮説を提唱することに成功しました。 - プール（第2棟のみ）
50メートルの長さを誇るプールです。スキューバダイビング訓練対応のプールのノウハウを元に設計したため、極めて深い部分が存在します。ある程度の水温と水流の調整が可能であり、様々な環境におけるアニマルガールのパフォーマンスを計測することが出来ます。 - ジム（第2棟のみ）
人間レベルの負荷から強靭なアニマルガールレベルの負荷まで調整可能な最新鋭の器具が揃えられています。定点サーモカメラや、心拍数計により、運動中の被験者のバイタル状態を詳細かつリアルタイムに観測することができます。
一般公開
アニマルガールは担当飼育員やパークガイドを通してアポイントメントを取ることで自由に見学することが出来ます。この時必ずミチアト古生物研究所の職員が付き添うこととなっています。また、一般来園者に関しては、1年に2度、夏と冬の1週間だけ公開を行っています。研究室公開、アニマルガール交流会の他、ジャパリグルーブ外部の有識者を招いての公開討論が行われます。プールやジムは無料での使用が認可されますが、セキュリティ上の理由で、必ずアミーゴス・デ・ラ・ベスティアの警備員を配備します。
寮
職員向けの寮であり、当研究所所属のアニマルガールも多くはここで寝泊りします。3階建てで、研究棟とは2階の渡り廊下で繋がっているため、職務終了後に速やかな帰宅が可能となっています。各室2LDKかつ光回線が完備されています。パーク内の各種サーバーへの迅速なアクセスが可能です。備え付けのユニットバスをはじめとし、各種ライフラインは完備されています。
アクセス
ゴコクエリア マツバラ-ミチアト地方14-5
サンヨオ線「マツバラ」駅より徒歩7分
アニマルガール・職員紹介
- [工事中]
※1: 倫理規定に基づき、本人の承諾と倫理保安局の審査を受けた上で製作しました。
※2: チケットの提示が必要ありません。
※3: 最も高い学位のみが適用されます。
※4: 現在論文の査読中であり、詳細の公表は見送っています。
ロゴ画像提供: ふすつ様
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