Y染色体E1b1b系統

ページ名:Y染色体E1b1b系統

Y染色体E1b1b系統

アフリカ大陸の北東部にいた古代のある一人の男性の遺伝子に起きたYAPと呼ばれる因子を持つ系統。この系統は、Y染色体上の長腕部「DYS287 Yq11」に、約300塩基からなるAlu配列(Alu sequence)の挿入多型を余分に持つことで知られる。


古代ローマ帝国の公用語として広く普及した古語・ラテン語の語順は日本語と同じSOVであり、接続詞は、性・数・格・人称・時制などのいずれによっても変化しない。ドイツ語も変則的であるがSOV言語である。

 

Y染色体ハプログループE1b1b1系統(Yap+)

パウルス5世

第233代ローマ教皇・パウルス5世(Paulus V, 1552-1621)のY染色体は、ハプログループE1b1b1(E-M35.1)である(注1)。パウルス5世の本名はカミッロ・ボルゲーぜ(Camillo Borghese)で、シエナの名門ボルゲーゼ家の出身(注2)。パウルス5世は、1615年に慶長遣欧使節として渡欧した支倉常長らが謁見をしている。

paulus5.jpg

     (パウルス5世)

picture from Wikipedia

注1)"Borghese Family Tree "

注2)"The Jewish Pope that built the Vatican - Pope Paul V, Camillo Borghese"

 

オラジオ・ボルゲーゼ

イタリア系カナダ人・オラジオ・ボルゲーゼ(Orazio Borghese, 1875-  )のY染色体は、ハプログループE1b1b1(E-M35.1)である(注1)。これは彼の曾孫・ロド・ボルゲーゼ(Rod Borghese)がジェノグラフィック・プロジェクトを通して解析した結果に基づく。

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   (オラジオ・ボルゲーゼ)

picture from:http://www.eupedia.com/forum/threads/32956-Newly-found-famous-Y-DNA-individuals

オラジオ・ボルゲーゼは、イタリア・カラブリアの出身で、1920年、45歳の時に妻・ロジーナ・フィリスと共にアメリカ・ニューヨークのエリス島に上陸した(注2)。

DYS 393 390 19 391 385a 385b 426 388 439 389i 392 389ii
Alleles 13 24 13 10 16 18 11 12 12 14 11 31

注1)"Borghese Family Tree"

注2)"Y-dna of Orazio Borghese"(2014.6.23)

 

ベニート・アミールカレ・アンドレーア・ムッソリーニ

イタリアの政治家・ベニート・アミールカレ・アンドレーア・ムッソリーニ(Benito Amilcare Andrea Mussolini, 1883-1945)のY染色体は、ハプログループE1b1b1(E-M35.1)である(注1)(注2)(注3)。

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     (ムッソリーニ)

picture from Wikipedia

ムッソリーニは、第二次世界大戦中に殺されたが、彼の「脳」の部分は身内に返還されなかった。近年「ムッソリーニの脳」は、インターネット・オークションサイト「Ebay」でアメリカから出品されたことがあるが、人体の一部を販売することは違法であるため、彼の孫娘の女性が警察に通報。Ebayもすぐにこの出品を取消した。その為、「ムッソリーニの脳」は今もアメリカ国内にあると考えられている。

 

注1)The Apricity Forum "Noteworthy Europeans with YDNA Haplogroup E1b1b"(2014.1.19) More E1b1b European superhumans: Benito Mussolini (E-M35.1 (E1b1b1)) Continuing the trend of fascist dictators being from the E1b1b superclade, we have Italian dictator and creator of Il Fascismo, Il Duce, who made the trains run on time and didn't believe in the concept of a pure race.

注2)"Hamitic Genetics-The Roman and Latin E-V13, E-M35.1"

注3)Известные представители"Бенито Муссолини - E1b1b1 (E-M35.1)"

 

カラヴァッジオ

イタリアのバロック画家であるミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ(Michelangelo Merisi da Caravaggio, 1571-1610)のY染色体は、ハプログループE1b1b1(E-M35.1)である(注1)。

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     (カラヴァッジオ)

picture from Wikipedia

注1)Eupedia "Famous people's Y-DNA listed by haplogroup"

 

アドルフ・ヒトラー

ドイツの政治家・アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler, 1889-1945)のY染色体は、ハプログループE1b1b1(E-M35.1)である(注1)(注2)(注3)。これは、ジャーナリストのジャン=ポール・ムルダースと歴史学者マルク・フェルメレンが、アドルフの甥・ウィリアム・パトリック・ヒトラー(注4)(筆名 ウィリアム・パトリック・スチュアート=ヒューストン)の息子にあたる、アレクサンダー・スチュアート=ヒューストン(注5)や、アドルフの再従兄弟ノルベルト・ヒードラー(注6)など、アドルフの親族39人からDNAを採取して行った解析の結果によるものである。アドルフの血液型はA型。

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    (アドルフ・ヒトラー)

picture from Wikipedia

公平性を欠いた報道内容

この結果に対して、特定の報道機関は、「ヒトラーの先祖はユダヤ人の可能性がある」とセンセーショナルに報じたが、Y染色体の専門研究家・マイケル・ハマー教授は、「ドイツとオーストリアの男性の9%未満が、このハプログループE1b1b1(E-M35.1)に属し、その中の大多数である約80%は、ユダヤ人の祖先とは関連していない。このデータで明らかなことは、ある一人の人物のハプログループがE1b1b1と呼ばれるY染色体の枝に属しているということであって、その人物の先祖がユダヤ人である可能性が高いという意味ではありません」という異例のコメントを発表した(注7)。また、大々的な報道の基となった記事を書いたジャン=ポール・ムルダースも、「私は『ヒトラーのハプログループがE1b1b1(E-M35.1)である』と書いたが、私は『ヒトラーがユダヤ人だった』とか、『彼の先祖がユダヤ人だった』などとは書いてはいない。私の記事を英語に翻訳したジャーナリストが憶測を付け加えて潤色したのである」というコメントを発表した(注8)。

 

アロイス・ヒトラーの旧姓問題について

かつて、アドルフの父・アロイス・ヒトラー・シニアが、ヨハン・ゲオルク・ヒードラーの子と認知されるまでは母方の姓「シックルグルーバー」を称していたことを根拠に、彼は「ヒトラー(ヒードラー)家の父系につながる人物ではない」と噂されることがあったが、アドルフの兄・アロイス・ヒトラーJr.の孫であるアレクサンダー・スチュアート=ヒューストンのY染色体と、アロイス・ヒトラー・シニア以前の世代から分岐したオーストリア在住のヒトラー(ヒードラー)家の子孫のY染色体ハプログループが一致したことにより、アロイス・ヒトラー・シニアの父系はヒトラー(ヒードラー)家に属することが確実となった。ヒトラー(ヒードラー)という姓は、ドイツやオーストリアでは珍しく、チェコ人に見られる姓で、ヒードラー家はアドルフの五世祖にあたるステファン・ヒードラー(1672-  )に遡る家系である(注9)(注10)。

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  (アロイス・ヒトラー・シニア)

picture from Wikipedia

注1)Генографія"Адольф Гітлер"

注2)DNA tests reveal "Hitler was descended from the Jews and Africans he hated"

注3)『ヒトラーの祖先、ユダヤ人の可能性も?-DNA検査で発覚?

注4)第二次世界大戦中は、アメリカ海軍に所属。

注5)現在はアメリカ人

注6)現在はオーストリア人

注7)Family Tree DNA, the largest Y-chromosome testing organization for genealogy and ancestry purposes later announced that the interpretation of Hitler’s ancestry given by certain media outlets, based on information released by Jean-Paul Mulders and historian Marc Vermeeren, is "highly questionable". With a Y-chromosome database containing close to 200,000 samples from different populations, Family Tree DNA’s Chief Y-DNA Scientist, Professor Michael Hammer said that "scientific studies as well as records from our own database make it clear that one cannot reach the kind of conclusion featured in the published articles." Based on Family Tree DNA records, no less than 9% of the populations of Germany and Austria belong to the haplogroup E1b1b, and among those, the vast majority - about 80% -are not associated with Jewish ancestry. "This data clearly show that just because one person belongs to the branch of the Y-chromosome referred to as haplogroup E1b1b, that does not mean the person is likely to be of Jewish ancestry," said Professor Hammer.

注8)"Family Tree DNA questions reporting about Hitler's origins"

注9)荒唐無稽な「ヒトラー=ユダヤ人説」は、オーストリアの研究家・アントン・クラインによって、下記のような理由によりほぼ全面的に否定されている。

(1)フランケンベルガーという名の人物はグラーツ市には登録されておらず、レオポルト・フランケンライターという人物の誤読と思われる。

(2)フランケンライターはバイエルン系カトリック教徒であって、ユダヤ教徒ではなかった。

(3)1496年のユダヤ人居住禁止令によって、グラーツ市にはユダヤ人が住むことはできなかった。

(4)ヒトラーの父アロイスが生まれた1837年当時、レオポルトは負債を抱えて露頭に迷っていた時期であり、過去の女中であるマリアと関係を持つということは考えにくい。

注10)手塚治虫の漫画『アドルフに告ぐ』などは、戦時中の欧米におけるプロパガンダ資料を手本とし、ヒトラーをセンセーショナルに描くことによって、発行部数を向上させる意図で創作された娯楽作品であり史実ではない。

注11)"Hitler and Germany Welcome Japan's Foreign Minister"

 

サー・デイビッド・アッテンボロー

イギリスの動物学者、植物学者・サー・デイビッド・アッテンボロー(Sir David Attenborough, 1926-  )のY染色体は、ハプログループE1b1b1(E-M35.1)である(注1)。デイビッドの兄は俳優、監督のリチャード・アッテンボローである。

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 (サー・デイビッド・アッテンボロー)

picture from Wikipedia

注1)Eupedia "Famous people's Y-DNA listed by haplogroup"

 

ジョージ・マーク・ポール・ストロンボロポロス

カナダのTV司会者、ラジオパーソナリティ・ジョージ・マーク・ポール・ストロンボロポロス(George Mark Paul Stroumboulopoulos, 1972-  )のY染色体は、ハプログループE1b1b1(E-M35.1)である(注1)。

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ストロンボロポロスは、父親がギリシャ系エジプト人で、母親はウクライナ人である。

注1)Eupedia "Haplogroup E1b1b (Y-DNA)"

 

ベンジャミン・フランクリン・スミス

ベンジャミン・フランクリン・スミス(Benjamin Franklin Smith, 1816-1893)のY染色体は、ハプログループE1b1b1(E-M35.1)である(注1)。これは、スミスの子孫から得られたサンプルに基づく。

 

注1)"Smith History"

注2)Smith History - Since my father was Frank Smith, my paternal Y-DNA ancestors would, if the current naming system had been in effect since the advent of humans here on Earth, all have been named Smith. Although my geneaology research has only traced my paternal Smith line back to Benjamin Franklin Smith (1816-1893), on this page I will refer to the line of all my paternal ancestors as the Smith line, which as been traced by the National Geographic Genographic project as having Y-DNA lineage M35-M96-YAP-M168.

 

Y染色体ハプログループE1b1b1a系統(Yap+)

ニムロド王

メソポタミア地方の古代都市であるバビロンの王・ニムロド(Nimrod)のY染色体は、ハプログループE1b1b1a1b1a(E-PF2211/V13)であると推定されている(注1)。

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picture from Wikipedia

ニムロド王は、バベルの塔の建設に着手したが、塔の竣工間近に言語が混乱し、人々は意思疎通を図って建設を続けることが出来なくなってしまった。この建設の失敗によって人々が世界中に拡散する結果となったと言われる(注2)。

 

注1)"Hamitic Genetics-The Roman and Latin E-V13, E-M35.1"

注2)Nimrod’s Haplogroup E-V13, Y-Chromosomal Nimrod (Nimrod seed the E-V13 males) is the name given to the hypothesized most recent common ancestor of the patrilineal Nimrod. In the Bible and the Torah, this ancestor is identified as son of Cush (Chronus) son of Ham, the brother of Shem and Japhet. The hypothetical most recent common ancestor was therefore jocularly dubbed "Y-chromosomal Nimrod", in analogy to Y-chromosomal Adam.

 

ジュゼッペ・ガリバルディ

イタリア統一の英雄・ジュゼッペ・ガリバルディ(Giuseppe Garibaldi, 1807-1882)のY染色体は、ハプログループE1b1b1a1b1a(E-PF2211/V13)である(注1)。

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  (ジュゼッペ・ガリバルディ)

picture from Wikipedia

注1)Eupedia "Famous people's Y-DNA listed by haplogroup"

 

フリードリヒ・エンゲルス

ドイツの政治思想家・フリードリヒ・エンゲルス(Friedrich Engels, 1820-1895)のY染色体は、ハプログループE1b1b1a1b1a(E-PF2211/V13)である(注1)(注2)。

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  (フリードリヒ・エンゲルス)

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注1)E-M35.1 Project Data"Y-dna of Engels"

注2)Известные представители"Фридрих Энгельс - E1b1b1a1b1a (E-V13)"

 

ライト兄弟

有人飛行機の初期開発者・ライト兄弟(The Wright Brothers, 兄:ウィルバー・ライト, Wilbur Wright, 1867-1912、弟:オーヴィル・ライト, Orville Wright, 1871-1948)のY染色体は、ハプログループE1b1b1a1b1a(E-L142.1)である(注1)(注2)。ライト兄弟は、イングランド・エセックス州ブルックホールのロバート・ライト(Robert Wright)の子孫で、ダニエル・ライト(Daniel Wright)の子、ミルトン・ライト(Milton Wright, 1828-1917)が、ライト兄弟の父にあたる。

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    (オーヴィル・ライト)       (ウィルバー・ライト)

picture from Wikipedia

 

DYS 393 390 19 391 385a 385b 426 388 439 389i 392 389ii
Alleles 13 24 13 10 16 18 11 12 12 13 11 29

 

注1)"Wright DNA Project"

注2)ISOGG 2014による表記。原文のISOGG 2010による表記では「E1b1b1a2(E-V13)」である。

 

リンドン・B・ジョンソン

アメリカ合衆国の第36代大統領・リンドン・ベインズ・ジョンソン(Lyndon B. Johnson, 1908-1973)のY染色体は、ハプログループE1b1b1a1b1a(E-L142.1)である(注1)(注2)。これは彼の子孫から得られたサンプルに基づく分析結果である。

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   (リンドン・B・ジョンソン)

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注1)Генографія"Ліндон Джонсон"

注2)Eupedia "Haplogroup E1b1b (Y-DNA)"

 

ローレンス・エドワード・ペイジ

Googleの共同創業者、前最高経営責任者(CEO)であるローレンス・エドワード・ペイジ(Lawrence Edward Page, 1973-)のY染色体は、ハプログループE1b1b1a1b1a(E-PF2211/V13)である(注1)。

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 (ローレンス・エドワード・ペイジ)

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注1)Eupedia "Famous people's Y-DNA listed by haplogroup"

 

Y染色体ハプログループE1b1b1b1系統(Yap+)

ヌミディア王・マシニッサ

ヌミディア王・マシニッサ(King Massinissa, BC238-BC148)のY染色体は、ハプログループE1b1b1b1a(E-M81)であると推定されている(注1)。

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   (マシニッサ王)

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マシニッサの歿後、ヌミディアは彼の息子たちのミキプサ、グルッサ、マスタナバルが支配する小王国に分割された。後にユグルタ戦争を起こしてヌミディアを再統一しようとしたユグルタは彼の孫に当たる。

 

注1)"AFRICAN HAPLOGROUPS"

 

ジネディーヌ・ジダン

フランスの元サッカー選手で、レアル・マドリードの監督・ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane, 1972-   )のY染色体は、ハプログループE1b1b1b1a1(E-M183/Page33)である(注1)(注2)。これは、彼の兄弟から得られたサンプルに基づく解析結果である。

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   (ジネディーヌ・ジダン)

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ジネディーヌ・ジダンの父は、アルジェリアの少数民族カビール人移民で、ジネディーヌはフランス ブーシュ=デュ=ローヌ県マルセイユに生まれ、サッカー選手としては1988年から2006年まで攻撃的ミッドフィルダーとして司令塔の役割を果たした。FIFA最優秀選手賞、バロンドール、ゴールデンボール賞などの個人タイトルに加え、所属チームではワールドカップ、欧州選手権、トヨタカップ、チャンピオンズリーグなどの主要タイトルをすべて獲得。UEFAゴールデンジュビリーポールでは、過去50年(1954年〜2004年)の欧州のサッカー選手として、フランツ・ベッケンバウアーやヨハン・クライフらを抑えて最も優れた選手に選ばれた。FIFA100選にも名を連ねている。ジネディーヌの叔父・ジャメル・ジダンも元サッカー選手でアルジェリア代表だった。

注1)"Известные представители гаплогруппы E1b1b1 (M35)"(2010.4.19)

注2)Genographic Project"Zinedine Zidane"(2015.4.9)

 

Y染色体ハプログループE1b1b1b2系統(Yap+)

アルベルト・アインシュタイン

物理学者のアルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)のY染色体は、ハプログループE1b1b1b2(E-Z830)である(注1)。これは、彼の子孫から採取したサンプルによる(注2)。この結果に伴い、アインシュタイン家の父系の祖先は、純ユダヤ系ではないことが判明した(注3)(注4)。

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 (アルベルト・アインシュタイン)

picture from Wikipedia

 

1922年、日本を訪問したアルバート・アインシュタインは、早稲田大学で行った講演で次のように語った。「近代日本の発達ほど、世界を驚かしたものはない。この驚異的な発展には、他の国と異なる何ものかがなくてはならない。果たせるかな、この国の三千年の歴史がそれであった。この長い歴史を通じて一系の天皇をいただいていることが、今日の日本をあらしめたのである」さらにこう続けた。「私はいつもこの広い世界のどこかに、一ヶ所ぐらいはこのように尊い国がなくてはならないと考えてきた。なぜならば、世界は進むだけ進んでその間幾度も戦争を繰り返してきたが、最後には闘争に疲れる時が来るだろう。このとき人類は必ず真の平和を求めて、世界の盟主を挙げなければならない時が来るに違いない。その世界の盟主こそは武力や金の力ではなく、あらゆる国の歴史を超越した、世界で最も古くかつ尊い家柄でなくてはならない。世界の文化はアジアに始まってアジアに帰る。それはアジアの高峰日本に立ち戻らねばならない。我々は神に感謝する。神が我々人類に日本という国を作って置いてくれたことである」と。

 

注1)"G2b-M377 / L72 / L183 / M283 Y Haplogroup Project (formerly G2c)"

注2)『愛因斯坦属于中東起源的E1b1b1b2-Z830』(2013.6.28)「愛因斯坦,父系德國猶太人。根据Naphtali Hirsch Einstein子孫的測試結果,推測愛因斯坦爲E-Z830類型。此基因型見于猶太人様本,并散見于德國、西班牙、拉美國家、埃及、埃塞尓比亞等國的様本」

注3)"E-M35 Phylogeny Project"

注4)ISOGG 2014による表記。

 

Y染色体ハプログループE1b1b1b2a1系統(Yap+)

ウイリアム・ハーヴェイ

イギリスの著名な医師で血液循環説を唱えた解剖学者・ウイリアム・ハーヴェイ(William Harvey, 1578-1657)のY染色体は、ハプログループE1b1b1b2a1(E-M34)である(注1)(注2)。ハーヴェイの父祖は、イングランド・ケント州のハンフリー・ハーヴェイ(1459 - 1526)である(注3)。

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   (ウイリアム・ハーヴェイ)

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注1)FTDNA"Harvey Y-DNA Genetic Project"

注2)ISOGG 2014(ver9.67)による表記。原文のISOGG 2010による表記では「E1b1b1c1」である。

注3)"DNA of Humphrey Harvey and William Harvey"(kit ID:B2YWY)

 

トム・コンティ

スコットランド出身の俳優・トム・コンティ(Tom Conti, 本名:Thomas Antonio Conti, 1941- )のY染色体は、ハプログループE1b1b1b2a1(E-M34)である(注1)。

tom_conti.jpg

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注1)Eupedia "Haplogroup E1b1b (Y-DNA)"

 

ハーシム・ベイ・ハリド・アル=アターシー

シリア共和国大統領、民族主義者、政治家であるハーシム・ベイ・ハリド・アル=アターシー(Hashim Bay Khalid al-Atassi, 1875-1960)のY染色体は、ハプログループE1b1b1b2a1(E-M34)である(注1)。これは、彼の男系親族から得られたサンプルを解析した結果に基づくものである。アル=アターシーは、1949年8月にフスニー・アル=ザイーム政権を打倒し、挙国一致政権を成立させた。

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  (ハーシム・アル=アターシー)

picture from Wikipedia

注1)Генографія"Гашим Аль-Атасі"

 

ナポレオン・ボナパルト1世

ナポレオン・ボナパルト1世(Napoleon Bonaparte I)のY染色体は、ハプログループE1b1b1b2a1*(E-M34*)である(注1)(注2)。これは、ナポレオン自身の髭と、彼の男系子孫複数名から得られたサンプルを解析した結果に基づくものである。ナポレオンの生家であるボナパルト家(ブオナパルテ家)の祖先は、中部イタリアのトスカーナ州に起源を持つ古い血統貴族である。祖先がジェノヴァ共和国の傭兵隊長としてコルシカ島に渡って16世紀頃にこの島土着した。判事をしていた父カルロ・ブオナパルテは、1729年に始まっていたコルシカ独立闘争の指導者パスカル・パオリの副官を務めていたが、ナポレオンが生まれる直前にフランス側に転向し、戦後にこの恩賞としてフランス貴族としての地位を得た。

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  (ナポレオン・ボナパルト1世)

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注1)"Haplogroup of the Y Chromosome of Napoleon the First", Lucotte 2011

注2)ISOGG 2014による表記。原文のISOGG 2010による表記では「E1b1b1c1*」である。

 

アドリアーノ・チェレンターノ

イタリアのロックシンガー・アドリアーノ・チェレンターノ(Adriano Celentano, 1938-   )のY染色体は、ハプログループE1b1b1b2a1a*(E-M84*)である(注1)。

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  (アドリアーノ・チェレンターノ)

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注1)Генографія"Адріано Челентано"

 

フランシス・フォード・コッポラ

イタリア系アメリカ人の映画監督、脚本家、実業家・フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola, 1939-   )のY染色体は、ハプログループE1b1b1b2a1a*(E-M84*)である(注1)(注2)。フランシスの祖父は、イタリア南部の町・ベルナルダ出身で、1904年にアメリカに移住。フランシスの父は元NBC交響楽団のフルート奏者で作曲家のカーマイン・コッポラである。

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    (フランシス・コッポラ)

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注1)Eupedia"Famous people's Y-DNA listed by haplogroup"

注2)Генографія"Френсіс Коппола"

 

ニコラス・ケイジ

イタリア系アメリカ人の映画監督、俳優・ニコラス・ケイジ(Nicolas Cage, 本名:ニコラス・キム・コッポラ, Nicolas Kim Coppola, 1964-   )のY染色体は、ハプログループE1b1b1b2a1a*(E-M84*)である(注1)(注2)。ニコラスの祖父は、イタリア南部の町・ベルナルダ出身で、1904年にアメリカに移住。ニコラスの父・オーガスト・コッポラは大学教授兼作家で、フランシス・フォード・コッポラの兄にあたる。

nicolas_cage.jpg

    (ニコラス・ケイジ)

picture from Wikipedia

注1)Eupedia"Famous people's Y-DNA listed by haplogroup"

注2)Генографія"Френсіс Коппола"

 

スティーブン・アーサー・ピンカー

カナダの実験心理学者、認知科学者、言語学者・スティーブン・アーサー・ピンカー(Steven Arthur Pinker, 1954-   )のY染色体は、ハプログループE1b1b1b2a1a*(E-M84*)である(注1)。

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  (スティーブン・ピンカー)

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ピンカーは、カナダ・モントリオールの中流ユダヤ人家庭に生まれ、のちに無神論者となった人物。専門分野は視覚的認知能力と子供の言語能力の発達である。ノーム・チョムスキーの生成文法の影響を受け、脳機能としての言語能力や、言語獲得の問題について研究し著作を発表している。言語が自然選択によって形作られた「本能」あるいは生物学的適応であるという概念を大衆化したことでよく知られている。The Language Instinct (1994年、邦訳『言語を生み出す本能』)、How the Mind Works (1997年、邦訳『心の仕組み』)、Words and Rules (2000年)、The Blank Slate (2002年、邦訳『人間の本性を考える』)、The Stuff of Thought (2007)は数多くの賞を受賞し、いずれもベストセラーになった。特に『心の仕組み』と『人間の本性を考える』はピューリツァー賞の最終候補になっている。また、2004年には米タイム誌の「最も影響力のある100人」に選ばれた。2005年にはプロスペクト誌、フォーリンポリシー誌で「知識人トップ100人」のうち一人に選ばれた。主な受賞歴は、トロランド賞 (1993, 米国科学アカデミー)、ヘンリー・デール賞(2004, 王立研究所)、ウォルター・P・キストラー著作賞 (2005)、年間ヒューマニスト賞 (2006, アメリカヒューマニスト協会)、ジョージ・ミラー賞 (2010, 認知神経科学協会)、リチャード・ドーキンス賞 (2013)など。

注1)Eupedia"Famous people's Y-DNA listed by haplogroup"

 


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