Y染色体E1b1a系統
アフリカ大陸の北東部にいた古代のある一人の男性の遺伝子に起きたYAPと呼ばれる因子を持つ系統。この系統は、Y染色体上の長腕部「DYS287 Yq11」に、約300塩基からなるAlu配列(Alu sequence)の挿入多型を余分に持つことで知られる。
Y染色体ハプログループE1b1a系統(Yap+)
ラムセス3世
古代エジプト第20王朝のファラオ・ラムセス3世(Ramesses III, 生年不詳 - 紀元前1155年)のY染色体は、ハプログループE1b1a(E-V38)に属していることが、2012年12月に発表されたザヒ・ハワース博士らの研究により明らかとなった(注1)(注2)。
(ラムセス3世)
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注1)Revisiting the harem conspiracy and death of Ramesses III: anthropological, forensic, radiological, and genetic study
注2)ISOGG 2014による表記。
ネルソン・マンデラ
バンツー族出身で、南アフリカの元大統領・ネルソン・マンデラ(Nelson Rolihlahla Mandela, 1918-2013)のY染色体は、ハプログループE1b1a(E-V38)である(注1)。これは、ウィットウォータースランド大学 起源センターの研究により明らかとなった。
(ネルソン・マンデラ)
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注1) Nelson Mandela, former President of South Africa, belonged to Haplogroup E1b1a (Y-DNA) typical of Bantu peoples.
弥助
織田信長の家臣で黒人武士・弥助のY染色体は、バンツー系民族が圧倒的多数を占めるポルトガル領東アフリカ(現モザンビーク島)の出身(注1)であることから、ハプログループE1b1a(E-V38)であると推定される(注2)。
(弥助)
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注1)"Histoire Ecclesiastique Des Isles Et Royaumes Du Japon", 第1巻 p.444.
注2)"African Y chromosome news (E1b1a and R-V88)"
バラク・オバマ
アメリカ合衆国の第44代大統領・バラク・フセイン・オバマJr.(Barack Hussein Obama, Jr. 1961- )のY染色体は、ハプログループE1b1a(E-V38)である(注1)。(バラク・オバマの父祖はルオ族で、東アフリカ・ケニア ニャンザ州シアヤ県ニャンゴマ・コゲロ村の出身)
(バラク・オバマ)
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注1) Obama's Bunch line was found to carry E1b1a haplogroup, a sub-Saharan African male lineage. He is also supposed to have Cherokee ancestry in his mother's colonial genealogies.
アル・ローカー
アメリカのブロードキャスター・アル・ローカーのY染色体は、ハプログループE系統である(注1)(注2)。
(アル・ローカー)
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注1)NBC Today"Where did we come from?"(2005.11.18) Genealogist Dr. Spencer Wells talks about Humans Genetics.
注2)NBC Today"Al discovers his roots"
デズモンド・ムピロ・ツツ
南アフリカ ケープタウンの元大司教・デズモンド・ムピロ・ツツ(Desmond Mpilo Tutu, 1931- )のY染色体は、ハプログループE1b1a1a1d1(E-P277)である(注1)(注2)。
(デズモンド・ムピロ・ツツ)
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注1)"Bantu genomes from southern Africa"
注2)ISOGG 2014(ver9.67)による表記。原文のISOGG 2010による表記では「E1b1a8a*」である。
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