アレシャンドレ・パト

ページ名:アレシャンドレ_パト

登録日:2011/09/10 (土) 01:44:38
更新日:2023/08/18 Fri 10:31:26NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



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アレシャンドレ・パトはブラジルのサッカー選手。
ACミランでの活躍が特に有名。




【プレイスタイル】


圧倒的なスプリント力でDFをぶっちぎり、ゴール前では高い決定力を見せる。ミラン加入後はほぼ二試合に一点のペースで点を決めている。
足元の技術も高く、テクニックで敵を抜き去る事も出来る。
反面、味方をアシストする意識は低く、パスセンスやチャンスメイクの能力は高くない。
ストライカーらしいのだが、そのために前線で組む相手が限定される。
10-11シーズンにコンビを組んだイブラヒモビッチとの相性は悪く、コンビネーションよりはお互いの個人技で点を取るパターンが多かった。
だがアッレグリ監督の指導で意識改革を果たし、終盤はアシストの意識が高くなってきた。
更に最近はFKとCKのキッカーも務め、武器を増やしている。



【キャリア】
多くのブラジル人同様に、パトのルーツはフットサルにある。
中流家庭に生まれたパトは4歳でフットサルを始め、技術を伸ばして頭角を表すと12歳でインテルナシオナルの下部組織に入団。
この時から既に将来を嘱望される存在だった。
16歳でクラブU-20代表に選出。州選手権で得点王を獲得し、クラブ史上最高の素材と称された。


【クラブW杯での活躍とミラン移籍】
彼が一躍メジャーになったのが、クラブワールドカップ2006だ。
当日ロナウジーニョらが所属していたバルセロナとの試合でその実力を発揮。スピーディーなドリブルでバルサのDF陣を切り裂き、チームの勝利に貢献。
この活躍でパトは欧州のビッグクラブの注目を集めた。
ミラン、インテル、レアル・マドリー、マンチェスター・ユナイテッドらが獲得にオファーを出し、ミランがこの逸材を36億円で獲得。
17歳の選手に対して異常な額を払い、パトを手に入れた。
当時のミランはエースのアンドリー・シェフチェンコをチェルシーに放出し、得点力が低下。
レアル・マドリーからロナウドを獲得するなどテコ入れをしていたが、
既にピークが過ぎたロナウドはやインザーギは勿論、ジラルディーノも前線の柱としてはやや頼りない。
ミランは長期的な視野で前線の中心としてパトを獲得したのだった。


【ミラン移籍後】
ただし、レガカルチョのEU外選手の年齢制限ルールにより、18歳になるまでプレーすることは許されず、パトのデビューは2008年までお預けとなった。
(その間は育成枠選手として練習していた)
そして2008年1月13日、セリエA第18節の対ナポリ戦でセリエAデビューを果たし、この試合でいきなりゴールを決める。
ミラニスタは新たなアイドルの登場に歓喜した。
このシーズンでセリエA初挑戦ながら、後半戦だけで9得点をマーク。神童はイタリアに旋風を巻き起こした。
翌08-09シーズンはレギュラーとして36試合に出場。カカと共にミランの攻撃陣の中心として活躍。
そのスピードとドリブル、そして決定力でイタリアのDF達の驚異となった。また、このシーズンの活躍が認められ、セリエA年間最優秀若手選手賞を授賞。


2009-2010シーズンは試練のシーズンとなった。
尊敬するカカの移籍、恩師アンチェロッティの退団、マルディーニの引退……急激に環境が変わり、ミランはシーズン序盤に連敗を重ねる。
パトも開幕以来ゴールから遠ざかっていた。
だが、いきなりミランは息を吹き返す。転機となったのは6節のASローマ戦だった。
ミランは試合後半からフォーメーションを4-3-3にシフト。するとコレがピタリとハマり、ローマを下す。
右ウイングに入ったパトも開幕以来となるゴールを決める。
そしてこの三日後に行われたCLのレアル・マドリー戦でも撃ち合いの末に3-2のスコアで勝利。
ローマ戦同様4-3-3のシステムで、同様に右ウイングに入ったパトは、かつてのエース、カカの前で2ゴールを決め、
サンチャゴ・ベルナベウでミランを勝利に導いた。
このシーズンは3位に終わった、パト自身はプレーの幅を広げ、成長の跡を見せた。



そして2010-2011シーズン、ミランはイブラヒモビッチ、ロビーニョ、ケビン・プリンス・ボアテングら攻撃陣を強化。
開幕からしばらくしてパトはエースの座をイブラヒモビッチに譲る事になる。
アッレグリ監督も、前線の序列をイブラヒモビッチを一番優先に考えており、これがパトを焦らせた。
イブラがスーパープレーを連発するなか、パトは無謀なドリブルを繰り返し、チームを混乱させる。
バッシング記事が増え、メンタル的に消費し、そして迎えたケガによる長期離脱……。
さらに冬の移籍市場でカッサーノが加入し、復帰後もパトの出場機会は中々増えなかった。
だが、復調のきっかけは思わぬところからやってくる。DQNイブラが相手選手に暴力行為を働き、再びパトが攻撃陣の主役となった。
その直後に行われたインテルとのミラノダービーで2ゴールを上げ健在をアピール。優勝を占う一戦で、背番号7は躍動した。


最終的に10-11シーズンは14ゴールを上げ、イブラ、ロビーニョと共に仲良くチームトップスコアラーとなった。
ミランに移籍してから初のタイトルを手にした彼の顔からは、充実感溢れる笑顔が溢れていた。



また、シーズン中にミランのオーナーであるシルビオ・ベルルスコーニの娘であるバルバラ姐さんとの熱愛が発覚。プライベートでも順調なようだ。




まもなく開幕する11-12シーズンでも、イブラと共に2トップの一角でプレーするだろう。
コパ・アメリカを不本意な結果で終えただけに、新シーズンにかける想いは強い。


「今シーズンはビッグイヤーを獲りたい」


彼は口癖の様にそう溢す。来るべき新シーズンは更なる飛躍を誓い、そしてイブラからエースの座を取り戻すために、再び若きストライカーの戦いが始まる。




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……と、ここまでが2011年頃に更新されたであろうアレシャンドレ・パトの記事である。
いかにアレシャンドレ・パトという選手が輝かしいキャリアを歩み、大きな期待を寄せられていたかが伺える。



では彼はその後どうなったのだろうか。



2020年、彼はミランの同僚ロビーニョ、そして同じく若くから神童として期待されたファンタジスタのガンソとともに大手スポーツメディアのNumberに取り上げられた。その記事のタイトルは



ブラジル版“消えた天才” ロビーニョ、パト、ガンソ 世界一になれず伸び悩んだ男の今



残念ながら、彼はかつてのファンが期待した通りのキャリアを歩むことは叶わなかったようである。



最も大きな要因として考えられるのが、この記事を書いた当時のミラニスタも気にかけていた怪我グセ。
とりわけ11-12シーズンから翌シーズンにかけてはカップ戦も含めて25試合しか出場できず、またパフォーマンスも低調なものとなったため、さらなるバッシングに晒されることとなった。


そんなプレッシャーもあり彼は欧州を離れることを決意し、母国ブラジルの名門コリンチャンスと契約。
ここでも時折怪我で欠場することはあったが、コリンチャンスでの2シーズンで62試合17得点、さらにサンパウロにレンタルされ2シーズンで98試合38得点というまずまずの成績を残す。



そして2016年11月、26歳となった彼はプレミアリーグのチェルシーと半年間のレンタル契約を結び、欧州サッカー界へ復帰。
再びサッカー界の第一線に返り咲く……かと思われたが、残念ながら入団早々に大きな故障が発覚。
デビューは4月までお預けとなり、蓋を開けてみればたったの2試合しか出場機会を得られず、そのまま契約が満了。
翌シーズンはスペインのビジャレアルと契約するも、レギュラーの座を掴めず、シーズン途中で中国の天津権建への移籍が発表。


天津権建では躍進するチームのエースとして期待通りの活躍を見せるが、クラブの財政破綻などもあり契約を解除。


2019年の冬に再びブラジルのサンパウロと契約するが、再び怪我がちになり、次第に構想外となったため自らの意思でクラブを退団。
イタリア復帰など様々な噂が流れたが、2021年春にMLS(アメリカ合衆国)オーランド・シティと契約した。




一方代表でのキャリアはと言うと
ロンドンオリンピックのU-23代表に選ばれるも、先のコパ・アメリカでの不調もあってかサブとしての起用に留まった。チームも決勝でメキシコに破れ敗退。
その後も2013年までは「代表当落線上」の選手であったが、2014年の母国開催ワールドカップのメンバーに彼の名はなく、その後は一度も招集されていない。



もっとも彼自身はブラジルのTVタレントと再婚を果たし、サポーターからも熱烈的に愛されており、充実した毎日を過ごしている様子。
また彼が30歳の誕生日を迎えた日には、ACミランが公式Twitter上で彼を祝福するなど、彼の残した鮮烈なインパクトは今も色褪せていない。




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  • 結局ブラジルに戻ったね 最近はまだまだ欧州で需要あってもブラジルに戻る選手が結構いるのが時代の流れを感じる -- 名無しさん (2014-03-24 14:13:17)
  • 記事更新ありがとう。今こういうことになってるのね -- 名無しさん (2021-01-20 07:19:50)

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