登録日:2010/11/22 (月) 21:15:55
更新日:2023/08/11 Fri 10:11:44NEW!
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アニメ ダイナミックプロ スパロボ マジンガーz グレートマジンガー 集大成 永井豪 無敵 最強 水木一郎 マジンガーシリーズ マジンカイザー 富士山 ova スパロボ参戦作 兜十蔵の最高傑作 リメイク作品 神を超え悪魔をも殺せる←悪いヤツ? jam_project バンダイビジュアル
果てしない戦いを
ここですべて 終わらせるために
神さえ悪魔さえ
俺は超える お前と共に
マジンカイザー!!
「マジンカイザー」は2001年にバンダイビジュアルから発表されたOVA作品。
OVAマジンガーシリーズ第1弾である。
【概要】
ゲーム「スーパーロボット大戦」より誕生した究極の魔神・マジンカイザーの活躍を描く。
世界観は永井豪による原作漫画版「マジンガーZ」をベースに「グレートマジンガー」の要素を含め再構成した物となっており、
ゲームや旧アニメ版とは違うOVA独自の存在として以降の展開の基本を作った。
また、原作漫画版の物語を基本としている事からも解る様に原点回帰を意識した作品作りがなされており、原作版に準拠したマジンガーや機械獣のデザイン、
そして石丸博也を始めとした旧アニメシリーズのキャストが参加した事も話題となった。
伏線だとか小難しいテーマ性とかなくとにかく明るく単純明快な娯楽作として作られており、
SFやロボットアニメ等にありがちな難しい話も殆どなく頭空っぽにして楽しめるので、マジンガーシリーズの入門としてもオススメ。
逆に既存のファンはマジンガーZの扱いの悪さに不満を覚える可能性アリ(ロボット物で一定数いるボロボロになって戦う姿が好みのタイプなら逆におすすめかも)。
展開当時、双葉社の「スーパーロボットマガジン」にて連載された津島直人による漫画版『マジンカイザー』も存在。
こちらはOVA本編よりもややギャグ色が薄まっており、剣鉄也の扱いがよりピックアップされるなど、マイナーながらもこちらのバージョンを支持する声も少なくない。
【あらすじ】
Dr.ヘル率いる機械獣軍団が恐怖で世界を席巻する時代――圧倒的な力を持つ悪の軍勢に立ち向かう勇者達がいた。
兜甲児の操る“鉄の城”マジンガーZと剣鉄也の操る“偉大な勇者”グレートマジンガーだ。
しかし、機械獣軍団の猛攻と予め用意されていた周到な罠によりグレートは倒れ、Zは敵の手に落ちてしまう。
甲児までもが行方知れずとなる中、光子力研究所に機械獣軍団、そして悪の化身へと改造されたあしゅらマジンガーが迫る。
満身創痍のグレートも倒され、もはや絶対絶命かと思われたその時、新たな魔神が姿を現わす!!
【登場人物】
◆光子力研究所
・兜甲児(声:石丸博也)
本作の主人公。
マジンガーZ、そしてマジンカイザーの真の操縦者(力の行使者)。
永遠の熱血少年にしてヒーロー。
・弓さやか(声:内川藍維)
弓教授の娘で光子力研究所のアイドル。
本作では原作版準拠の為、甲児の前ではデレデレ。
勝ち気な性格で、かなりのヤキモチ焼き。
因みに、おっぱいを丸出しにさせられた。
・兜シロー(声:相田さやか)
甲児の弟。
リアクション担当の脇役だが、海水浴の回では羨ましい目に。
・ボス(声:立木文彦)
ロボットアニメに於けるコメディリリーフキャラの元祖にして頂点。
本作でもドジは多いものの、それを覆すほどの陰の主役と言って良い程の活躍をする。
あと無駄にサービスシーンが多いぜ!
・ムチャ
・ヌケ
ボスの子分。
原作版準拠の為、学生服。
・ローリィ(声:平松晶子)
・ロール(声:菊池志穂)
金髪碧眼のモデル風の美人姉妹。巨乳。
ガミア事件の後に現れた為に甲児に疑いをかけられるが、すぐに誤解は解ける。
その後光子力研究所と弓教授を支えるために協力した。
・のっそり博士(声:梅津秀行)
・もりもり博士(声:宇垣秀成)
・せわし博士(声:永野広一)
光子力研究所の誇る3博士。
基本はギャグ要員だが、あしゅら男爵の悪事を逆利用して返り討ちにしたりと、実力はかなりのもの。
機械獣のことを調べたり、マジンガーの修理からビューナスの製作まで幅広く手掛ける。
・弓弦之介(声:八奈見乗児)
光子力研究所所長で、兜十蔵の一番弟子。
マジンカイザーの存在を知っていた。科学者の性質もあるが、どちらかと云うよりは悪と戦う司令塔的存在。
マジンカイザーのファイヤーブラスターを知っているどころか繰り出す前に察知したり、また何故か合体機械獣のことも知っていた。
・剣鉄也(声:家中宏)
グレートマジンガーのパイロットで、甲児の兄貴分。
旧シリーズとは性格が違い、自己犠牲も厭わない大人として描かれている。
口癖は「何ぃっ!?」
・炎ジュン(声:斎賀みつき)
今回は弓教授の秘書的存在として登場。色っぽいお姉さん的存在。
怪我の療養の為に前線を離れた鉄也に付き従い、一旦その姿を消した。
今回は機体に搭乗はしないものの、車で谷を超えて派手に操縦するシーンがある。
またグレートマジンガーやマジンカイザーの情報を調査する等、機体に搭乗するパイロットとしての素質は見せている。
◆Dr.ヘル一味
作中では「地下帝国」の名称は使用されない。
・Dr.ヘル(声:富田耕生)
世界征服を企む悪の天才科学者。
本作では原作版準拠の為、より怪物的な描写がなされている。
物語開始地点から既にあしゅらの弁解に聞き飽きている。
・あしゅら男爵(声:柴田秀勝・北浜晴子)
Dr.ヘルの腹心にして甲児の宿敵。ヘルへの忠誠心は篤い。
本作では敵陣営における主役級の扱いを受けている。
光子力研究所に侵入してシャワーを浴びる、誰得なサービスシーンもあり。
・ガミアQ(声:柚木涼香)
あしゅらの放った殺人アンドロイドで3人一組で動く。
人文字で「ガミア」の文字を作る「レイク」のパロディがある。
◆その他
・兜十蔵(声:納谷悟朗)
マジンガーZを創りグレートを創り、そしてマジンカイザーをも創り上げた狂気の天才科学者。
そして何より、光子力エネルギーも超合金Zもこの人が発見した。
正義や悪では括れないその偉業と精神は原作版ゲッターの早乙女博士に匹敵する。
因みに本作では亡くなってるわけではなく行方不明ということ。
・予言者(声:玄田哲章)
地獄城の最終決戦にてピンチに陥った甲児の前に虚像として現れ、カイザーの真なる力とその証「カイザーブレード」の封印を解く方法を伝えた。
旧アニメシリーズを考えると正体は父ちゃん(兜剣造)とも思われるが……?
※上記の様に兜甲児、弓教授、あしゅら男爵、Dr.ヘルらはオリジナル声優が参加。
【登場ロボット】
・マジンガーZ
御存じ“鉄の城”。「神にも悪魔にもなれる」兜十蔵が作り上げた無敵のロボット。
デザインは原作版準拠で、胸の出っ張りや目元の隈取りが存在し、パイルダーの色は白となっている。
ジェットスクランダーが存在するかどうかは不明。
今回はそんな無敵のロボットであっても機械獣の物量の前に敗北。あしゅら男爵の手に落ちる
・あしゅらマジンガー
奪取したマジンガーZをあしゅら男爵が魔改造した存在。
元々、機体のダメージが少なかった為、簡単な改修で済んでおり、戦闘能力も以前のまま(片目だけど)。
パイルダーの替わりにあしゅらカーがドッキングし、バードスの杖により操られるが、
戦闘能力以上にスゴいのは、そのサイケデリックな見た目である事は言うまでも無い。
マジンカイザーにボロカスにやられてポイ捨てされ、以降出番なし。
・アフロダイA
さやかの搭乗する女性型ロボット。
原作版準拠の為頭がデカい。
殆ど活躍の場面も無いまま、第二話で両手両足を失い行動不能に陥る。
・ビューナスA
第二話でアフロダイAが実質使い物にならなくなったため、3博士がさやかをモデルに作り上げたアフロダイの後継機。
戦闘用として製作された為、何気に高性能。上記設定とデザインは、やはり原作版に準拠。
しかしさやかが余計なことをしたせいで、妖機械獣ドラゴガメオ1の分身に寄生されて機械獣化。光子力研究所を内部から破壊する。
その後一度はガラダブラに破壊されたかに見えたが、下半身が蛇状に進化。妖機械獣軍団が全滅するまでグレートを襲った。
・ボスボロット
ボスの愛機。今回は初めから登場しており、3博士の製作かどうかは不明。
戦闘力に関してはお察しだが、ボス同様活躍の場面が多く完全に破壊されるまで活動する。
・グレートマジンガー(レプリカ)
兜十蔵の残した設計図を元に光子力研究所が製作した“偉大な勇者”。
デザインは原作版とアニメ版の折衷。20.5mと若干、オリジナルよりも小さい。
超合金Z製で、基本能力含めマジンガーZとは兄弟機とも云うべき関係にある。
1話、2話で機械獣(と暴走したカイザー)のダメージを負い過ぎたため大破。
・真のグレートマジンガー
帰って来た“偉大な勇者”。
ジュンが鉄也の療養期間中に発見して最終話に登場。兜十蔵製作による本物のグレートマジンガー。
カラーリングがアニメ版に倣った物に変更された。カイザーと並び立つサイズ。
超合金ニューZ製で、覚醒前とは云えマジンカイザーをも手こずらせた妖機械獣&合体機械獣軍団を一機で殲滅する程の戦闘力を持つ。多分TV版と同等のスペック。
・グレートブースター
光子力研究所の誇る秘密兵器。
旧アニメシリーズでは装着型だったが、本作では無人の機動兵器であり、単独で攻撃する。
遠隔操作にも関わらず細かい操作が可能で、冒頭での最大のピンチを救った。
最初から出さなかったのは、恐らくマジンガーZ達を巻き添えにしないためだろう…
尚、攻撃方法上グレートの専用武器である必要は無いのだが、ゲームでは未だにグレートの最強兵器。
光子力研究所が襲われた際に破壊されてしまう。
・マジンカイザー
その名も“魔神皇帝”。
本作の主役機で、「神を超え悪魔をも殺せる」と説明された、一言で言えば「無敵」である事が特徴の究極の存在。
本作から兜十蔵がマジンガーZとグレートに続いて創り上げた機体と云う設定となった。
装甲は超合金ニューZαで作られており、最終話までただの一度も傷ついた描写がない。
無限の力を持つと説明されているだけあり、その能力は未だ未知数。
余りの能力故に甲児ですら当初は制御出来ず、暴走させてしまった。
苦戦する描写はあるものの、全て甲児や周囲が勝手に心配しているだけでカイザー自体はまったくダメージを受けていない。
最終話までは高い機体性能のみで戦っていたが、最終決戦に於て真の力の一端に覚醒し「カイザーブレード」の封印が解かれた。
・カイザースクランダー
最終話に於て登場したマジンカイザーの「紅の翼」。
カイザー、オリジナルグレートと共に兜十蔵の秘密研究所に残されていた。
カイザーと同じく、超合金ニューZαで創られていると思われるが、巨大化やモーフィングをかまし、羽ばたいている場面もあったりとやっぱり異常。
・機械獣
古代ミケーネ帝国の遺産をDr.ヘルが発掘・改造した物と、独自に作り出された物がある。
デザインは主に原作版に準拠。
・妖機械獣
新たな力を求めたDr.ヘルが、古代ミケーネの地下遺跡の深部より発見した生物の特徴を合わせ持つ進化した機械獣。
機体性能が高い上に自己修復や寄生能力を持つ。
旧アニメシリーズからの設定だが、本作ではやや描写に変化がある。
・合体機械獣ガラダブラMk01
元ネタは石川賢の描いた短編「ミケーネ恐怖の遺産」。
名前の通りガラダK7やダブラスM2等、様々な機械獣を合成した巨大機械獣。
戦闘能力は極めて高く、真のグレートやカイザーでも一筋縄ではいかない。
マジンカイザー諸共富士山の火口に突っ込み、富士山を噴火させた。
・地獄王ゴードン
原作版では地獄城に偽装されていた超巨大機械獣だったが、本作ではあしゅら男爵が一体化*1して操縦し、マジンカイザー(兜甲児)との一騎討ちに挑んだ。
原作ほど巨大ではないが、それでもマジンカイザーの数倍もの巨躯を有する。
風貌はドクターヘルをそのまま機械獣化させたものという印象。
自身のその巨躯に見合う巨大な地獄剣を奮い、剣戟を重ねる様は非常に格好良い。
序盤はマジンカイザーを圧倒するが……
「わしのあしゅらがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
【主題歌・エンディング】
「FIRE WARS」:JAM Project
スパロボに参戦すると大抵コレがテーマソングに採用される。
「TORNADO」:JAM Project
【挿入歌】
「マジンカイザーのテーマ」:水木一郎
スパロボでデフォとなっている「マジンカイザー」(作詞:永井豪/作曲:渡辺宙明)がデビルマシンとしてのカイザーを歌い上げているのに対し、神さえ悪魔さえ超えるカイザーと共に立ち上がる甲児の雄姿を水木アニキが熱唱する。
カイザァァァァァァッ!!!!!
【余談】
スパロボシリーズでは毎回異なる設定とデザインで参戦していたカイザーだが、本作の発売以降はこのOVA版を準拠に参戦している。
αシリーズでも第2次αから設定そのままにデザインをOVA版に変更している(作中では弓教授が改造したらしい)が、
最近は石丸博也氏の新録が難しいためか、もっぱらマジンカイザーSKLや真マジンガーに参戦機会を譲っている。
石丸氏自身、「この歳で叫ぶのは流石にキツい」「甲児君は若手に譲った」とインタビューで述べている。
ただし声無しスパロボでは相変わらず活躍している。
基本的に立体化した場合もすべてOVA準拠の装いである。
そういった経緯から旧スパロボデザインのカイザーはその役目を終え、歴史の1ページとして消えていった……と思いきや、
スパロボXでは旧デザインのマジンカイザーが「オリジナル版」として再登場を果たしファンを驚かせた。
ソーシャルゲーム「スーパーロボット大戦X-Ω」では東映版や漫画版と折衷した形*2になっており、グレンダイザーとの共演を果たした。
また、ロボットガールズZや真マジンガーZEROvs暗黒大将軍とも共演を果たしている。
同じくソシャゲの「スーパーロボット大戦DD」では、東映版や漫画版が参戦作品に含まれておらず、このOVAだけのはずなのに、本編以前の時系列から始まり、マジンガーZにジェットスクランダーがついている。
武装面でもZは冷凍ビーム、グレートはネーブルミサイルやニーインパルスキックといった劇中未使用の武装も使用している。
シナリオは独自の展開を見せ、あしゅらマジンガーは登場せず、カイザー登場以前に真グレートがあしゅら男爵に奪われ、それを奪還する形でカイザーより先に真グレートが自軍参入するという展開に。
カイザーには最初からカイザースクランダーがついた状態で参戦する。
また、グレンダイザーとは完全に別世界の設定であり、甲児とデュークに面識がないという珍しい状況となった。
「あしゅらよ、追記、修正の為の準備は整ったのか?」
「お任せ下さいDr.ヘル。貴方の希望を適える新たなWiki籠りの準備……このあしゅら、既に済ませております」
「うむ、楽しみに待っているぞ!!」
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▷ コメント欄
- 今日はカキフライだぜ -- 名無しさん (2014-04-14 07:19:05)
- さやかさん~!! -- 石丸博也 (2014-05-19 14:53:43)
- バネPでリメイクしてもいいかもね。そろそろ -- 名無しさん (2016-07-03 06:02:05)
- 津島直人氏のコミカライズが地味に傑作 -- 名無しさん (2017-05-18 23:17:55)
- 流石にこれが声付きのスパロボに参戦するのは難しいだろうなぁ…。オリジナルキャストを採用なんてするから… -- 名無しさん (2017-05-18 23:27:20)
- 「マジンカイザーのテーマ」もかなりの名曲なんだけど、スパロボではGC・XO以外はパワーアップ後のBGMは死闘!暗黒大将軍の参戦との兼ね合いで「魔神見参!」の場合が殆どだったりする -- 名無しさん (2017-05-18 23:43:36)
- ↑2 初参戦のGCは声付きだったんだが…まぁそれ以降の参戦は難しいだろうなぁ -- 名無しさん (2018-02-02 08:55:20)
- あしゅらマジンガーの見た目にはびびったもんだ。確かに当時は扱い悪いと思ったけど使い方次第で神にも悪魔にもなるのを良く現してると今では思う -- 名無しさん (2018-02-02 09:11:11)
- ↑マジンガー自体は体。重要なのは頭脳たる搭乗者っていうのはTV第一話から博士が言ってたしね。 -- 名無しさん (2018-02-02 09:29:51)
- 貴重な?悪のマジンガーなんだけどすぐ退場しちゃったのが惜しいっちゃ惜しい。我らのZに悪役を続けさせろ!とかは言わないけど、鹵獲して得たデータからヘルが作った悪魔のマジンガーとか出してくれたら個人的に燃えたかなぁ… -- 名無しさん (2018-04-16 01:48:53)
- スパロボDDでは暫くZで活躍出来るけど改造引き継がなかったら凹むなぁ…ソシャゲとはいえ。だったらZ残してくれ。 -- 名無しさん (2019-09-14 21:21:36)
- DDではアフロダイAも強化すれば飛行要塞グールも一発で沈められるぜ! -- 名無しさん (2021-04-29 20:25:45)
- マジンガー三代をはるかに超え真ゲッターと肩を並べる存在として認知されてきただけにアニメが初代漫画版Zをなぞってるのにはちょっと拍子抜けした記憶がある(アニメ真チェンジ!の後だったのもあり) -- 名無しさん (2021-04-29 20:55:51)
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*2 一応、機体は東映版、キャラクターはOVA版と言われているが、カイザーはOVA版デザインだったり、OVAにいないはずのブロッケン伯爵も登場していたりする
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