登録日:2023/02/12 (日曜日) 07:03:44
更新日:2024/07/05 Fri 10:45:04NEW!
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噛 ん で い い ?
◆概要
『死噛~シビトマギレ~』*1とは、エクスペリエンス開発のホラーゲーム。2022年12月1日発売。
『死印』『NG』に続く心霊ホラーADVシリーズの第三弾。時系列としては『死印』と『NG』の間で『死印』本編から4ヶ月後、1997年10月が舞台の物語となっている。
ネタバレに配慮した上で最低限の説明はあるので前々作『死印』をプレイしていなくても一応は楽しめるが、
主人公を含めた登場人物の大半が『死印』の登場人物であるため、本作をより深く楽しむ為には是非『死印』のプレイを推奨したい。
また『NG』からは、まさかの人物について意外な形で本編中に言及される他、DLCシナリオではメインキャラの1人である葉月薫が登場する。
なお、本作は開発費用をクラウドファンディングで募っており、CF限定DLCシナリオとして「メリイのお色直し」が存在する。
動画配信もクラウドファンディングで配信権利を獲得した支援者にのみ許可しており、それに伴い前作(死印、NG)までの配信可能期間も制限された。
動画投稿をしていた方は公開状況やガイドラインを見直しておくように。
パッケージ版では、コミカライズ版『死印』後日談書き下ろし付き単行本を同梱したものが発売された。
ちなみに、TRICKシリーズみたいなBGMとSEは本作も健在。そして前作・前々作にも増してやたらと女性キャラが脱がされる。
◆ゲームシステム
探索パートは『死印』『NG』とは異なり、完全な主人公の一人称視点ではなく横スクロールでの移動がメインとなっている。
一人称視点操作がなくなったわけではなく、トイレの個室や一部教科の準備室など、特定地点では過去作同様の一人称視点探索に切り替わる。
物語の舞台が学園という事もあり、拠点も九条館ではなく保健室に。ちなみに保健室へはワンタッチで帰還可能だが、特定のタイミングでは帰還操作を受け付けない。
HPと同義のパラメータとして「精魂」が設定され、この数値が0になるまでは比較的自由に行動できるようになった。(=即死イベントの減少)
ただし作中で何度か訪れる「呪われた場所」では、どこかにある呪いの原因を取り除かない限り自動的に精魂が減っていく。
減った精魂は保健室に戻ることで回復する他、収集アイテム「遺魂」を集めてレベルアップすることで全回復&上限が増えていく。
集めた遺魂は保健室で攻略に必要不可欠なサポートアイテム「霊具」と交換できるほか、各章ごとの遺魂を全て集めると人物情報の未開放ページも順次閲覧可能になる。
怪奇現象の対処や怪異との対峙など、緊迫した場面では「サスペンシブアクト」が発生する。
「精魂」を消費しながらアイテム及び行動を選択することになるが、各行動には成功率が設定されており、正しい行動でも「未実行」となり失敗する場合がある。
注意したいのは「成功率が高い行動=その場面の正解行動」ではないこと。
誰が実行するかで成功率が変わったり、同じ道具でも同行者と協力して使うと行動が違うものになるなど様々な変化があるので、状況や情報を吟味して最適な行動で切り抜けよう。
成功率自体は同じ行動を繰り返すことで上がっていく他、「霊具」によって底上げもできる。
一方でそうした影響なのか、一部の怪異の「救済」と「破壊」についても分岐のタイミングが前作までとは異なり、
「怪異との対決中の行動の選択」から「怪異との対決後の行動の有無」に変わっている。これについては賛否両論。
各章のクリアデータがあればその章を最初からやり直すことが可能で、周回やテキストの確認、スチル・フラグの回収はかなり楽になった。
◆あらすじ
H市内にある名門校「近衛原学園」。そこに一通の予告状が届く。
「シビト」なる存在から送られたそれは『「ハナコ」が「リボン」を殺す』という殺害予告だったが、その不明瞭かつ荒唐無稽な内容を誰も気に留めることはなかった。
しかし予告状が届いた日の夜を境に、一人の女子生徒が消息を絶ち、保管していた予告状も消滅するという怪奇現象が発生。
さらに数週間後、再びシビトから今度は『「ハナコ」が「ピアノヒキ」を殺す』という予告状が届く。
新任校長である近衛聖造は問題解決を迫られ、とある伝手を頼って怪異の専門家とされる主人公を学園へと招くが…。
◆登場人物
◇主人公と印人
- 八敷一男(デフォルト)
CV:根塚良
『死印』に続いて主人公を務める中年男性。本名は「九条正宗」だが、「かつての名を捨てようとも」と心中で語るあたり今後も名乗るつもりは無いらしい。
『シルシ』を巡る事件での活躍がオカルト雑誌で特集された結果、「怪医家」と呼ばれるようになり、事件解決のため近衛原学園に招かれた。
調査の本番は専ら夜間だが、ついでに不審がられないようにと日中は臨時教師も演じることに。
今までは年齢不詳という扱いだったが、本作では推定40歳前後と明記された*2。また、遅咲きのモテ期はまだ終わっておらず、今回なんと怪異から逆プロポーズをされることに…。前作のことも相まって一部界隈からは『怪異ハーレムおじさん』というあだ名をつけられてしまった。
- 大門修治
CV:根塚良
病弱そうな顔色でいつも咳き込んでいる町医者。担当教諭の不調により、臨時で近衛原学園の養護教諭も務めていることが明らかに。
手先が器用で、医者という立場から主人公の迷いに言葉を贈ることも。
近衛聖造とは友人であり、彼に主人公を紹介した。元印人の中では真下や安岡と並び、頻繁にスポットライトが当たる人物。
二章、三章の同行者。
- 柏木愛
CV:吉咲みゆ
ご当地アイドル「ラブ&ヒーロー」のセンターを務める熱血少女。主人公と大門の中年コンビよりもフィジカルが強いパワー担当。
アイドルなので正体を隠すために、近衛原学園のOGである友人から借りた制服姿での参戦。
二章の同行者。
- 渡辺萌
CV:高木友梨香
オカルトマニアな女子高生。隠れ巨乳。
『死印』の一件の後、オカルト雑誌月刊オーパーツの記者見習いとなり、「モエっち」のペンネームで活動している。
同行者にはならないが安岡から「霊具」を預かっており、集めた「遺魂」を「霊具」と交換してくれる。
また、翔が着用する制服は彼女が知り合いから借りた。
- 中松栄太
CV:加瀬雅洋
有能かつ善良なアイドルオタク。だがまだ安定した就職はできていない…。流石に学校には連れて行けるファッションじゃないという彼の身を案じた主人公の判断により九条館でお留守番。
三章から事件解決に協力し、ネットから有用な情報を拾って主人公をサポートする。
- 長嶋翔
CV:中村良太
留年した不良。『死印』以来真下を尊敬するようになったらしい。近衛原学園の制服はお気に召さない様子。
相変わらずお化けは苦手だが三章の同行者。
- 森宮すず
CV:富沢恵莉
家庭が崩壊している小学生。本編ではほんのわずかな出番で、DLC『メリイのお色直し』がメイン。
今回はロングスカート姿で、他のキャラと頭の高さを合わせるためか立ち絵を変えている影響で、急激に背が伸びたように感じるという声も。
- 広尾まどか
CV:石飛恵里花
製薬会社勤務の科学者。お化けは苦手だが好奇心は旺盛。
女を捨てているイメージがあるが、本作で走る時はめっちゃ女の子であることが判明した。
五章の同行者。
- 真下悟
CV:川端快彰
元刑事。現在は探偵で相変わらず自らの正義と信念を貫き通す。
すっかり主人公の相棒が板についてきた。
五章、七章の同行者。
- 安岡都和子
CV:加瀬雅洋
美輪明宏+銀座の母な老婆。こう見えても全国区の有名人。
『死印』の時より出番と存在感が増しており、その年の功と類いまれなる霊能力で的確な助言をくれる。
ストーリー後半では萌に代わって彼女が「霊具」の取り引きを担当する。
- 有村クリスティ
自殺しかけたニュースキャスター。名前のみの登場で現在は海外で活動しているらしい。
- バンシー伊東
怪しいホームレス。DLC『マッハ姫の噂』に名前と決め台詞「エークセレン!」のみ登場。食べ物をダシに広尾に協力させられているらしい。
◇近衛原学園関係者
- 近衛聖造
CV:川端快彰
新任の校長(二代目)。怪事件を解決するために主人公を学園に招いた。
当初は怪異など信じていなかったが、超常現象を目の当たりにしたため主人公を全面的に頼らざるを得ない状況になる。
清濁併せ呑む大人オブ大人で、主人公が活動できるようあの手この手を尽くす。
だが終盤になると、進展がなく行方不明者が増える一方の状況から流石に余裕をなくす場面も。
- 坂本律
CV:高木友梨香
キツめの性格の教務主任。だがウサギが好きという可愛らしい一面も持つ。けっこうな美人だがこう見えて38歳。
怪奇現象の類は信じておらず、それを理由に生徒と接触する主人公のことも快く思っていない。
学園の体裁を気にする堅物ではあるが、全く融通がきかない人物というわけでもない。
- 堂領姫子
CV:富沢恵莉
生徒会長。真面目で大人しく、若干人見知り気味でお化けも苦手。最初は主人公ともあまり接したがらなかった。
下記のみちほとは幼なじみであり、昔は姉妹ごっこをして遊んでいたという。ちなみに姫子が姉でみちほが妹。
左頬に目立つ痣があるがこれは「呪い」らしく、当人を除くとみちほと主人公にしか見えていない。
七章の同行者。
- 絹川みちほ
CV:高木友梨香
生徒会副会長。飄々として掴み所の無い性格。虫マニア。最初は主人公をライバル視していたが程なく懐く。
他の女子生徒とは比べ物にならないほどの豊かな胸囲を持つ、本作きってのお色気要員。
走ると揺れるわ、イベントスチルでは谷間が露出するわ下着姿で仰向けにのけぞるわで、本人の意思を無視してサービスしまくる。
他にもブレザーを着崩して萌え袖になっていたり、思わせぶりな言動も多かったりと一人だけ属性過多。
ただし目を引く白髪は姫子の痣同様「呪い」のようで、当人を除くと姫子と主人公にしか見えていない。
三章、六章の同行者。
- 泉俊彦
生徒会の一員で吹奏楽部。本人曰く「シビトに嫌われた」らしいが…?
- 堀越ナオミ
CV:石飛恵里花
本編開始前の7月自殺したという赤井華子の友人。
成績優秀、運動神経抜群、容姿端麗という才女でこっそり読者モデルをやっているが、華子の死後はさすがにやつれたらしく、その目の下には濃いクマが浮かんでいる。
男嫌いで華子とは非常に仲が良かったとのことだが…。
- 阿部晴明
CV:古米昂平
土御門の家系に連なる子孫を自称する中二病。ただし霊能力自体は本物であり、青い左目は霊視の力を持つ。
怪医家である主人公に興味を持ち接触してくるが、虫だけはどうしても苦手。イケメンながら中松めいた白目顔を見せる顔芸担当。
自身が師と仰ぐ人物の存在について度々言及するが、結局本編中ではその正体は明言されない。
- 角田新一
CV:加瀬雅洋
空手部所属の風紀委員。典型的な体育会系で高校生にあるまじき大柄な体格の持ち主。風紀委員ゆえか不良生徒の存在を快く思っていない
放課後、校内を見回りした際に偶然シビトの予告状を発見するが、坂本に廃棄を頼まれても主人公が来るまで懐にしまっておくなど協力的。
- 丸橋早希
CV:折原日菜
黒いマスクが特徴の不良女子。周囲に馴染めず孤立している。
金時神社の宮司の娘で、従兄弟は暴走族のヘッド。すなわち『NG』に登場した丸橋満の血縁者だと思われる。よく見ると彼と目付きがそっくりで性格も近い。
◇怪異
- トイレのハナコ
「カエシテ…」
一章、二章の怪異。旧棟にて自殺した赤井華子の亡霊とされる。
元ネタは「トイレの花子さん」。
- 口裂けカシマ
「あなた、カミヲ、シンジ、マナベ」
三章の怪異。上記の台詞を吐きながら学校近辺のバス停に現れ、標的の体内に大量のハサミを出現させ突き破る。
元ネタは「口裂け女」。
- コックリおじさん
「与太者…殺す…」
五章の怪異。学園の側にある狐の森、及び二階渡り廊下にある社に出現するとされる。
元ネタは「こっくりさん」…だが、それ以上にこの人を連想させる要素が多い。
- シビト
「いとしきむこさま」
ラスボス。学園に怪異が人間を殺害する予告状を送った張本人。パッケージの白無垢姿からわかる通り、女性。
どうやら怪異の調査に訪れた主人公に一目惚れしてしまったらしく、彼の花嫁になるべく暗躍を繰り返す。
タイトルの「シビトマギレ」が示す通り普段は人間に化けて学園に紛れており、怪異の中でも一際高い知能を持つ演技派。
非常に凶悪かつ危険な怪異だが、「花婿に相応しい美しい姿になる」という思考などしっかりヒロインムーブもかましてくるため妙な愛嬌がある。
- 人形少女
「わ…わたしは…」
本作の人形怪異枠。赤いウエディングドレスを着ているのが特徴。
みちほはシビトの姿の一つだと推測しているが、度々主人公の前に現れては助言を残す。
- マッハ姫
DLC「マッハ姫の噂」に一応登場。狂暴な面構えをした馬に跨がった黒いドレス姿の女性らしい。
本来は別の地域の怪異だが、H市での目撃情報がネットの掲示板に書き込まれた。
元ネタはおそらく「ターボババア」。
◇その他
- メリイ
九条館の人形怪異。主人公の嫁(半ば公式)。
『死印』の最終章で主人公に封印され、現在は物言わぬ人形と化している。
DLCに登場。
- 葉月薫
CV:緑川優美
DLC「マッハ姫の噂」に登場。愛と同じ事務所に所属するアイドルの卵。
後にオカルトアイドル「来瀬もも」としてデビューする彼女だが、本作ではそのルーツを知ることができる。
追記・修正は不覚にもシビトに萌えてしまった方にお願いします。
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▷ コメント欄
- 最終的には女子高生までオトしてしまう主人公(しかも2人も) -- 名無しさん (2023-02-12 09:12:33)
- 時間軸としては古い方から死印、死噛、NGでいいのかな -- 名無しさん (2023-02-12 09:18:36)
- 某実況でメリイブチ切れまくりで笑う -- 名無しさん (2023-02-12 13:18:27)
- 作品内容とは別の話だけど、基本的にどんな編集してようが配信の権利はキッチリ与えてくれて懐の深さを感じる。金払ってるんだから当たり前だよなぁ?と言われればそうではあるんだが… -- 名無しさん (2023-02-12 19:52:57)
- おじさんを自分の手で殺したいメリイVSおじさんの花嫁になりたいシビトのDLCが見たいです -- 名無しさん (2023-02-12 19:59:18)
- 一作目だと影が薄かった大門と安岡先生が大活躍する作品 -- 名無しさん (2023-02-12 21:41:47)
- 記憶があやふやだけど2021年頃に製作データの大半が吹っ飛んで発売予定日が大延期してしまったってトラブルがあった気が -- 名無しさん (2023-02-12 23:55:35)
- しかもバックアップごとらしいな ついででG-XTH辺りが丸々消えたとかなんとか -- 名無しさん (2023-02-13 01:08:17)
- 配信に関しては禁止すればするほど独占出来るんだから金の為にやる屑出てくるんだしあれが理想的なやり方だと思う -- 名無しさん (2023-02-13 04:48:05)
- 批判はあれども作品を重ねるごとにしっかりとパワーアップしていってるのが良い 怪異のデザインも素晴らしい -- 名無しさん (2023-02-14 11:32:21)
- 口裂けカシマの攻撃方法は完全にメタリカ -- 名無しさん (2023-02-14 13:18:45)
- エンディングまで行ったけど、ラストバトル?までの流れが思った以上に精神にきて辛いっす…。 -- 名無しさん (2023-02-19 00:14:11)
- 自分が封印されてる間も、主人公が自分への恐怖に囚われ続けている姿にメリイはもうニッコニコだろうなって。それとも花嫁を自称する怪異にブチ切れてるかも知れない -- 名無しさん (2023-02-19 22:48:47)
- 主人公はまあモテるわな。誠実真面目で優しい人だし。 -- 名無しさん (2023-02-21 13:47:15)
- トゥルーエンドに行くとハッピーエンドになるため作中のグロさや怖さに対して後味はかなり良い。 -- 名無しさん (2023-02-23 13:08:46)
- そもそも主人公は金持ちだから当たり物件だ、多分資産管理ちゃんとやってるタイプだし -- 名無しさん (2023-02-23 13:23:53)
- このシリーズ、びっくりさせる要素や鬼ごっこ要素がないので本当やりやすくて助かる。 -- 名無しさん (2023-03-02 11:04:56)
- ↑4しかしメリイさんブチ切れ待ったなしなうえに親子ほど離れた名門学校の現役JK二人(元怪異)とフラグがたって世間的にも大変なことに・・・ -- 名無しさん (2023-11-26 11:25:16)
- NGも小説が出たから死噛も小説が出たらどんな展開になるんだろうか… -- 名無しさん (2024-05-19 20:56:42)
#comment(striction)
*2 ただし、『NG』発売前の死印の設定資料集では推定35〜45歳と表記されており、設定としては以前から存在していた。
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