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更新日:2024/05/30 Thu 13:54:55NEW!
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漫画 週刊漫画times 年の差 社畜 サラリーマン 母子家庭 ホームドラマ 芳文社 2017年 健康診断の重要性 板場広志 社畜と少女の1800日
『社畜と少女の1800日』は、2017年から2020年まで週刊漫画TIMESにて連載されていた作品。
作者は成人漫画に定評のある板場広志。
全13巻+アフターストーリー1巻。
概要
ハードワーカーの社会人男性が、母親の蒸発により転がり込んできた中学生女子を養うホームドラマ。
タイトル通り本編は中学2年~高校卒業の5年弱に渡る物語である。本項では「中学生編」「高校生編」と分類する。
社畜とついているように仕事の描写が多いのも特徴*1。
「全員いい奴」というコンセプトでスタートしており、困難に見舞われることもあるものの、主人公が一貫して保護者目線で心強い理解者もいるためハードで重苦しい展開を引きずることは無く、読みやすい作品となっている。
性的な描写も含まれているが序盤の数回のみ、ヒロインとのそういった描写は一切ない。あったらアウトだよ。
また女性キャラのコーディネートにも力が入っている。あと特典のサービスカット。
あらすじ
桜が咲くある日の夜、アパート暮らしの独身中年サラリーマン東根将彦の部屋に一人の女子中学生が現れる。
少女の名は君島優里、東根とは半年前に一度会ったきりの高校時代の級友君島里美の娘であった。
彼女に泣きつかれた東根は「母親が迎えに来るまで」と一時的に優里を住まわせることを請け負う。
登場人物
- 東根将彦
本作の主人公。推定35歳前後のアラフォーだが、アラサーに見える童顔の独身男性。
ゲーム会社に勤めており、会社と自宅を往復するだけの生活を続ける無趣味人間だったが、
母の書置きを頼りに来訪した優里と同棲生活を送るようになる。
内外ともに面倒見が良い性格で、優里と暮らすまでは入社以来休んだことが無かった。
会社のベテランである彼に助けられた同僚も多く、その分残業も日常茶飯事となっている。
当初はいずれ迎えが来るだろうという感覚で優里を保護していたが、里美の方から迎えの手紙を送ったにもかかわらず優里が放置された一件から養育を決意。改めて同居生活を送ることになる。
高校生編
通報を受けた警察により署へ連行、事件性が認められなかったため自身は釈放されるが優里とは離れ離れになる。
また社内でも噂が広まり、世間体から地方への異動を命じられ最終的に退職を決意。
元上司である桐谷の会社設立に伴うスカウトを受け転職し、優里は不在ながら二人用の部屋を借りて引っ越す。
その後は桐谷の尽力により優里と再会、同居生活も続行される。
父親代わりや人手不足による激務を日々こなしつつ、同窓会で会った旧友の伝手と戸籍情報から君島里美と関係者の行方を調査。
最終的に里美の訃報と葬儀への参列という形で決着する。
優里の高校卒業が近づく中、会社の健康診断で再発の可能性もある内臓腫瘍が発覚。同時期に優里からの告白を受けるも、健康不安を隠したまま彼女を突き放すように遠ざけ、一人暮らしの計画を推進した。
しかしながら最終的には病を知った優里の強い決意を受け、一年間の独立後に再度自身の下へ戻ることを受け入れる。この期に及んでも保護者と娘というスタンスは崩さないでいたが、優里が旅行先で災害に巻き込まれ生死不明となった際に掛け替えのない存在であることを自覚、独立生活を経て彼女と結ばれる。
- 君島優里
本作のヒロイン。1話時点で中学2年生の少女。小柄で黒の長髪、琥珀色の大きな瞳が印象的。
幼少時に母の料理中の事故で負った火傷の痕が肩にあり、水泳の授業などで露出する時はサポーターやスキンクリームで隠している。
父親不明の母子家庭で暮らしていたが、ある日母が蒸発。頼れる親族もおらず、自立するために中等教育を継続したい理由もあり東根を頼る。
年齢上保護者を必要とする自覚と立場的な負い目から早く大人になって独り立ちしたいと考えており、ワガママを言わず質素倹約を心がける清純極まりない性格。一方でこうと決めたことへの芯は強い。
新聞配達のアルバイトで鍛えられているため同年代と比べても体力はある部類。元々料理が苦手な母が事故後に料理を作らなくなった分、手料理も作れる。
ゲーム中はつられて体が動くタイプ。
母子家庭で家族愛の概念に疎いのもあってか異性への年齢的な抵抗は薄く、甲斐甲斐しく保護してくれる東根を次第に慕うようになる。たまに無自覚で漏れてる嫉妬と警戒の圧が怖い。
そういった成熟から同級生男子の告白を断った結果、一時は女子からのイジメを受けるが東根に支えられ、また優里を庇ったサキや頼子とは親友の仲となった。
高校生編
警察への通報によって東根と引き離され一時保護所へ送られる。
無力さを感じながら高校受験のために勉強を続けるが、桐谷の尽力により東根と再会。新天地で高校生活を送るとともに、離れ離れになっていた親友とも交流を取り戻す。
また、生活が安定した時期に東根から出張先の土産として琥珀のブレスレットをもらい、以後身に着けるようになる。
日々の生活を通じて調理師という具体的な将来方針を抱き、調理部への入部やイタリアンレストランでのアルバイトなど内外で努力を重ねる。
母親である里美とも訃報という形で離別。葬儀の場で母の再婚相手や異父弟と出会うが、身元を明かすことなく去る。
有名な洋菓子店への就職も決まり卒業を間近にした頃、東根への想いを告白。一度は拒否されるが、一人暮らしの開始後に健康上の理由と知り入院中の病院へ訪問。
自身が過去に東根からかけられた言葉も交えて粘り強く説得し、一年の独立生活後に大人の一女性として共に暮らすことを約束してもらう。
その後、親友との卒業後の記念旅行で土砂災害に巻き込まれるも運良く生還。独立生活を経て東根の住む部屋へと戻る。
初期からアフターストーリーまでを見返すと胸以外は大いに成長を遂げた美しい女性となっており、その姿に六年の変遷を感じられることだろう。
- 桐谷暢子
東根の上司。鴨子ではない。
東根の後輩で年下でもあり、如才なく人使いの荒い上手い自信家。1巻特典によると社内で最年長の女性らしく、男所帯の会社であることが窺える。
序盤はエロも担当していたが、話が進むたびに性的な意味ではない方のデキる女としての描写が増えていった。
既婚者だが物語開始時には関係は冷えており、作中で離婚。
東根が社内に持ち込んでいた優里の三者面談の知らせ*2からカマをかけて早々に二人の同居を知り、第三者として忠告する立場に。優里とも面識を持つようになる。
高校生編
優里の母が残したメモや手紙の写しを事前に撮り、東根が警察へ連行された時に事件性が無いことを証明する物件として提出。
その後優里が児童相談所送りになった際は、東根と結婚予定という名目を作る形で優里を自身の下に引き取り同居生活を再開させるなど、二人を手助けするとともにゲーム会社起業の主戦力として東根には大きな貸しを作る。
軽口を叩きながらも人手不足による激務を請け負ってくれる東根のことは頼りにしており、好意を込めて共同経営者という立場で結婚のアプローチもしている。
一方で離婚の経験から恋愛としてよりは仕事を優先しており、執着心は薄い。本社は三年経っても自分含めて三人だけだが地方のスタジオを支援して遠隔で外注などもしており、事業は順調。
- 勅使河原梓
東根の姪。高校二年の学生で、唯一の叔父である将彦のことをマーくんと呼んでいる。
オタク気質の眼鏡っ娘で、絵が下手でなければ漫画家を志望していた。
明るく調子がいい性格で、東根の部屋に上がり込んだり空腹で話の腰を折っては食事をおごってもらったりしている。
優里ともすぐに親しくなり、夏には二人でコムケに参加していた。
高校生編
ゲーム系の専門学校に入学。
桐谷の会社のイベントを手伝った時に梨理南と仲良くなり、リリちゃんと呼ぶように。
東根の部屋へはもっぱら優里の手料理を目当てに通うようになる。
その後はゲーム制作会社へ就職、仕事に追われて時間が無いため手間がかかる髪をばっさり切り落とす。
似た者同士が集まったため同僚との仲は良いものの、残業等は非常に厳しいブラック企業で最終的には労基のガサ入れが入った。
優里の一人暮らし中にも同人活動の間借り等で訪問している。
- ハナ
優里が拾ってきたノラ猫。
当初は里親を探していたが、優里を改めて養育するに際して正式に飼い猫となり、鼻の大きな黒斑からハナと名付けられる。
二人には特に懐いており、時折東根の顔の上に乗っかっている。
高校生編
優里が児童相談所に送られている間も東根と暮らしている。
高校生活後、一人暮らしの期間中は優里の部屋で飼われていた。
作中で六年近く時間経過しているが、最後まで無事存命。
- 高井沙耶
優里が通う中学の担任。優里以外で唯一単行本の表紙を飾っているエロ担当。
三者面談の際におじとして現れた東根と初めて顔を合わせ、私的な場でも知り合いとなる。
その後、体育祭中に優里が捻挫してしまったことで落ち込んでいたところを自宅まで介抱され、酔った勢いから体を交わす。この際にいい歳して処女なのを気にしていた。
その後は結婚を意識した交際をするようになる。
しかし優里が独り立ちするまでの養育を優先する東根とのすれ違いから、それとなく二人を引き離す進路を優里に薦めるなど焦りを覗かせるように。
また、東根および優里の説明と人伝に聞いた話との親族関係の矛盾から次第に不信感を募らせていく。
高校生編
秋口に差し掛かる時期、同僚の男性教師に優里の件を相談し不安を吐露したところ、沙耶に懸想していた教師から強引に押し倒される。
さらに教師が匿名で通報したために東根と優里の生活は破綻、自責の念から東根に破局を告げる。
色々あって東根と優里も新天地での生活を送るようになってからの6月、東根が打ち合わせで遠出した際に彼女の後ろ姿を目撃。
追いかけた先で見たのは性的な意味でデキた沙耶と、夫となった男性教師の姿であった。東根はその日の夜こそ脳破壊されたが次の回には立ち直っていた。
その後は長らく姿を消していたが、アフターストーリーにて優里の勤めるケーキ屋で偶然再会。謝罪の言葉を伝えて去っていく。腰を据えて話したわけではないので事情を知らない優里は呆けた顔をしていた。
- 君島里美
東根の高校時代の同級生。美人で明るく人気者と、東根を含む校内中の男から好意の対象だった。
社会人になってからは本編の半年前に一度会ったきりだが、東根の母親伝いに知った住所から彼を頼るよう一人娘の優里に書置きを残して蒸発。
その後は迎えの手紙を東根宛に寄越すも当日現れない、実家の土地を売却して行方をくらます*3など不審な痕跡を残していく。
高校生編
北海道の海沿いの町で再婚していたが、路面凍結によるスリップ事故で死亡。
後部座席の息子は無傷であり、子供を守った結果と見られている。
母子健康手帳に細かな成長記録を残しており、大好きな人との子供として優里を産んだことが人伝に東根と優里へ語られる。
真相
おじである君島優也と関係を持ち、最終的に妊娠したことで実家から勘当。
いつか迎えに来るから三人で暮らそうというこの時点で胡散臭い言葉を心の支えに一人身で優里を産み、各地を転々として両親の死に目にも会えない中でも精一杯愛情を注いで暮らしていた。
しかし優也からの連絡も途絶え、住まいを引き払い借金してでも行方を捜索するため東根に優里を預ける。
所在を突き止め、優里を迎えに行く手紙を送った後に優也は別の女生との家庭を築いていたことが発覚。
自暴自棄になり娘ごと過去を棄ててやってきた先で現在の夫になる男性と交際、残してきた娘の件を話しあぐねるうちに出来婚。その後、事故で死亡した。
現地で里美を最初に保護し、唯一事情を知る食堂の店主は、このことを「都合の悪いものを全部置いていこうなんて神様は許しちゃくれない」と寂し気に述べている。
- 内海サキ
- 高嶋頼子
優里の同級生。サキは勝ち気で恋愛に興味があり、頼子はおとなしめで純朴なタイプの女子。
優里とは仲が良く、意中の同級生を振った逆恨みで彼女をイジメる女子グループから誘われた際は、逆にやりこめて撃退した。
将来の夢はサキが美人女社長、頼子がキャビンアテンダント。
高校生編
優里が児童相談所へ送られる形で突然転校してしまい消沈するが、彼女から送られてきた手紙を読んで気力を取り戻し自分たちからも返信。
高校に進学後、別の土地へ移った優里とも連絡が取れるようになり交流関係を取り戻す。
卒業後は優里を含めた三人で瀬戸内海の彦根島*4へ旅行。
山頂の名産品店へ行こうとして体力不足から先に戻った結果、優里一人が土砂災害に巻き込まれた際には大きく悔やんでいた。
その後は二人とも大学へ進学、頼子は留学先のカナダ人男性と交際している。
- 浅岡春太
優里の同級生。スポーツが得意な男子。
体育祭前に足を痛めたため優里との二人三脚で出場。結果として優里が捻挫したことに責任を感じ、迎えに来た東根に謝る。
高校生編
家の都合で引っ越した先の高校で優里と再会。
母子家庭の長男のため、優里同様にアルバイトや卒業後の就職を考えた結果同じ公立校に入学していた。
調理部に入部し人並には料理もできるが、理由は校則により入部必須な中でアルバイトを優先できる部のため。
最終的に消防士を志し、卒業後は消防学校に入った。
似た者同士である優里とは気兼ねなく話すことができ、次第に惹かれるも脈が無いことを悟り最終的には身を引く。
高校生活を経て心身ともに大きく成長し、同級生やバイト先の女子からしばしば好意を寄せられていた。消防学校でも優里への未練は残っているものの、気さくな巨乳女子と憎からぬ仲になっている。
- ナナ
東根の隣の部屋に住むギャル。
東根が出張している最中に家出してしまったハナを探す優里に協力した。
高望みするためよく振られる性格で、色恋沙汰には敏感。
高校生編
バイト先の弁当チェーン店で移動販売の運転をしていた際、優里と再会。
彼女のアルバイト先として行きつけのイタリアンレストランも紹介する。
男に振られるたびに優里に泣きついており、酔いに任せて結婚すると口走ることも。
高校生編からの登場人物
- 貝塚梨理南
桐谷の会社の新入社員。伏し目がちな巨乳の20代女性。
八重歯と甲高いアニメ声がコンプレックスの女子で、人前では時代を先取りしてマスクを常に着用、会話も顔文字を多用してチャットやスマホのメールで行っていた。
面接で喋れないため卒業後数年は無職だったが、その最中もイラストの単発仕事は請けておりグラフィックやソフトウェア技術、非肉声でのコミュニケーション能力は高い。職場には6画面マルチディスプレイを導入している。
「この山の名前はだれか知ってる」というアニメの大ファンで、東根が前の会社でゲーム版に携わっていた*5ことやオタク女子である梓との交流から次第に打ち解け始める。
劇場版の宣伝に使うミニパズルゲームの仕事が入った際はファン目線から素材の流用ではなく新規書下ろしを自ら提案。無茶をし過ぎて説教されるものの、完成品は高い評価を得た。
桐谷や東根には大変な恩義を感じており、口止めされていた入院先をあえて優里に伝える。
- 長瀬
調理部部長の男子。
寿司屋の息子でぽっちゃり体型だが、菓子を含めた料理の美味しさが縁でテニス部の美人部長と付き合っている。
他にも女子の部員が二人いるのだが、こちらは作中で名前が未登場。
- 光
調理部部員。
女子と見紛う小柄な男子生徒で自称人気の動画配信者。当初は幽霊部員という触れ込みだったが、登場後は姿を見せる機会も多い。
女装にも抵抗が無く、文化祭でレトロ喫茶の催しを行った際は女子がバーテンダー風ファッションの中メイド服で接客していた。
- 福井
優里の就職先の同僚。製菓の専門学校の卒業生。
安くてペット可のアパートを紹介する、職場でもできるオシャレとしてペディキュアを教えるなど、気さくで洒落た女性。
- 蓮畑夢月
優里が一時保護所で知り合った少女。
両親のDV被害から逃れるため家を出て児童売春に手を染めた結果、補導されて一時保護所送りに。
斜に構えた性格だったが、優里が桐谷の保護により所を出る際に励まされ涙を流して頷く。
その後は定時制の高校に通い、バイト先のパン屋でパン作りの喜びに目覚め店長代理まで出世。
雑誌でも評判となり、それを読んだ優里が訪問する形で互いに再会する。
追記と修正の1800日。
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▷ コメント欄
- 全員いい奴……そうかぁ? -- 名無しさん (2021-07-30 00:22:44)
- 高井先生の同僚は普通にクズじゃね? -- 名無しさん (2021-07-30 01:13:05)
- 余計な改変せずドラマ化したら面白そうなんだけどな -- 名無しさん (2021-07-30 04:36:04)
- 娘を人に預けてる時点で分かってた事だろうけど母親がクズなのは裏切られたような気分だったな -- 名無しさん (2021-07-30 08:13:52)
- 日常パートは素晴らしいけど、シリアスや恋愛部分が尖ってて大衆受けは厳しいんじゃないかなあ -- 名無しさん (2021-07-30 15:41:13)
- リアルタイムで追ってて高井に凄い腹が立ったのを覚えてる -- 名無しさん (2021-07-30 20:18:10)
- おっさんはどれだけ女子高生を拾いたいんだ -- 名無しさん (2021-07-30 20:42:03)
- 女教師とくっつくんだろうなーと思って読んでたらまさかの展開で、その辺りで読むの止めたな。バーメイドとうそびっち先輩が面白いから雑誌自体は今でも購読してる -- 名無しさん (2021-07-31 22:36:54)
- 役回り的にどうしても割を食ってたけど高井先生はかなり可哀想だったなぁ -- 名無しさん (2021-11-18 00:50:02)
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*2 ダメ元で桐谷に代役してもらおうかと考えていた。
*3 この際に同窓会にも出席していたが、東根とは入れ違いになっていた。
*4 架空の島。
*5 CGアクションを担当。ジャンルはなぜかアクションRPG。
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