登録日:2021/05/14 (Fri) 00:18:05
更新日:2024/05/27 Mon 11:15:38NEW!
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ケンガンオメガ 主人公 臥王流 オメガ 倫理観の欠如 殺人 闘技者 虚無 ニュージェネレーションズ 竜王 そっくりさん 対抗戦メンバー 弧影流 不法占拠地区「中」 最後の子 クローン疑惑 「空っぽ」 「良い人間でも悪い人間でもない、何もない」 「誰も信じてない」
あの…俺、拳願仕合に出たいんです…
臥王龍鬼とは『ケンガンオメガ』の主人公の一人。
●目次
【プロフィール】
異名:「龍王」
身長:180cm
体重:79kg
拳願仕合戦績:2勝1敗
年齢:不明
誕生日:不明
好きな物:美味しい物
勉強中:日本語の読み書き
【概要】
『ケンガンオメガ』の主人公の一人。
不法占拠区「中」の出身で、十鬼蛇王馬の師匠である十鬼蛇二虎の師匠にあたる臥王鵡角の関係者と思われる青年。
王馬と瓜二つの顔立ちをしているが、体格はやや小柄で、年齢も20歳ほど。
強者に闘いを挑むことはしても殺人はしなかった王馬とは違い、かなりの数を殺しているためか実戦経験は豊富で、二階堂を圧倒するほどの実力者であるものの、登場時点では仕合の経験はない。
「蟲」と敵対しており、「爺ちゃん」こと年老いた臥王鵡角から「蟲は悪なので、皆殺しにしなければならない」と教えられて育ち、臥王流を伝授された。
滅堂に接触して拳願仕合に参加したのも彼らをおびき出すためである。
一方で「蟲」のナイダン・ムンフバトからは「オメガ」「最後の子」と呼ばれている。
その出自にも多くの謎が存在し、王馬にあまりに似すぎているために、山下一夫がクローン疑惑を持ってDNA鑑定を行ったが、「蟲」の横槍で失敗している。
【人物像】
普段はかなりのんびりした性格で、マイペースな言動が目立つ。
他人とのコミュニケーションが苦手で、一言多いのが欠点。
余計な一言を言って光我を怒らせることが多いものの、彼を弱いとは思っていても嫌ってはいないため、動きに無駄が多いことを指摘して臥王流の運足の練習法を教えるというお節介を焼いている。また、服装センスは壊滅的。
しかし彼の最大の特徴は多くの人間が持つ殺人に対する「罪悪感」が欠落しており、試験であることを忘れて対戦相手を殺害しようとするなど、欠けている部分も多く*1、「空っぽ」「良い人間でも悪い人間でもない、何もない」「誰も信じてない」と評される程。
また裏の世界に通じている者なら、彼が過去どれだけ人を殺してきたかまで感じ取れてしまうほどに死の臭いを漂わせている。
光我の「虫けら」という言葉に反応して速攻で殺意を剥き出しにする様子から、自分を殺そうとする『蟲』から生き残る術としてそのような感情を植え付けられてきた可能性が推測される。
一応みだりに人を殺傷するわけではなく「普通の人は殺さない」と断言しており、実際に蟲の構成員と見做した相手以外は殺害していないものの、
排除対象と定めた相手に対しては微塵の容赦もなく、殺人への忌避感や罪悪感と言ったものは全く無い。
またルールに則った仕合の経験も一切無く、"癖"で相手を殺そうとしてしまうこともあり、殺意を少しでも隠そうと努力するような意識すら無いため、それについて問い詰められてもあっさりと殺そうとしたことを素直に認めてしまうほどである。
蟲のことは同じ人間だとは思っておらず、見つければ単に目障りだからという理由で自ら率先して殺害するが、光我達との交流で徐々に考えに変化が生じている。
【戦闘スタイル】
流派は臥王鵡角から伝授された「臥王流」。
幼少期から臥王流を叩き込まれ、それを「中」での実戦で叩き上げた実力は申し分なく、仕合経験が無いにもかかわらず若手闘技者の中でもトップクラスの打吹黒狼を圧倒するほどの技量を持つ。
しかし鵡角の教えを信じ切っているため、仕合で度々「地伏龍」が見切られることに始まり、自身の抱える違和感に疑問を感じているものの、その正体が掴めずにいる。
また原則として技法も経験も不意打ち・暗殺・武器使用が主であったためなのか、素手での真っ向勝負である拳願仕合では本領を発揮できずに苦戦することも少なくない。
「中」を出るまで龍鬼は概ね武器術を素手で使っている、または武器使いが素手で戦っているといった具合であるため、素手の仕合で専門の格闘家相手に梃子摺るのも無理はないと言える。
その上で、対抗戦におけるナイダン戦でのリング禍を境に仕合から遠ざかったこと、更に暗殺向きの狐影流を体得し蟲の雑兵を武器使用の奇襲により殺し回ったことでその傾向は加速。
結果として戦鬼杯時点では暗殺に特化したスタイルになってしまい、素手の仕合においてはテンポが噛み合わず格下にすら苦戦を強いられ、羅刹掌の殺傷力によるゴリ押しで戦う羽目に陥っている。
臥王流
元々臥王鵡角が使用していたという古流柔術で、二虎流の源流と言える武術。
「弱き者達」が受け継いできた技とされ、その本質は「奇襲」にある*2。
その性質上、向き合ってから勝負を始める素手格闘競技などには向いておらず、技の種が割れてしまうと真っ向勝負や試合形式においては脅威が半減する欠点がある。
これは鵡角が臥王流を捨て、二虎流を生み出した理由のひとつと考えられるが、龍鬼に拳願仕合への参加を勧めるに当たり、何故素手格闘向きの「二虎流」を伝授せず*3、奇襲に特化し武器使用を前提とした「臥王流」しか教えなかったのかは不明*4。
「中」ではそれなりに知られている武術らしく、「中」出身の氷室涼も詳細を知っており、「地伏龍」を初見で躱している。
上記のように一対一の素手格闘術としては不完全で、問題点が数多くあるが、その理由は基本的に短刀・小太刀などを装備した状態で用いる武器術という側面が強いためである。
元より古流の柔術は武器の使用が前提であるため、ある意味では由緒正しい「武術」と言えようか。
作中の描写からも分かるように、武器・素手どちらでも同じ技を使っていることから、
むしろ臥王流は武器術こそが本領で、徒手空拳においてはそれらを転用していると評した方が妥当かもしれない。
龍鬼自身も実戦においては特に素手格闘に拘っておらず、ナイフの類を用いる描写が散見され、戦闘では背後に回り込んで頸部を即座に切り裂き即座に絶命させる情け容赦のなさを発揮。
また仮想敵も武器を持った相手であり、地伏龍・逆月・百舌など一部の技にそれらの片鱗がある。
得物も片手で使える鋭利なものなら和風の短刀から洋風のナイフ、落ちている釘まで使用する。
それ以外にも穿のように素手の格闘競技では致命的な技もあるという、紛う事なき実戦用の殺人術。
臥王流の発展系ではあるものの素手格闘に特化し武器術を廃した二虎流とは、おおむね相互互換的な関係にある技術体系と言えよう。
技
- 地伏龍
土下座のような低い姿勢から相手を突き上げる技。鵡角からは拳願仕合では地伏龍以外の技は使わないように言いつけられていた。
本来は小型の刃物と併用し、胸部や頸部を狙って相手を殺傷する技だが、武器の使用が禁じられる拳願仕合では、上半身を極端に脱力し目線を下に向けたタックルを狙うかのような姿勢からアッパーを放つという形で使用している。
臥王流の技の例に漏れず「奇襲」で死角を突くため、黒狼戦で衆目に晒された後は闘技者相手には通じなくなっている。
しかし蟲相手の実戦では死角からの奇襲で痛打を与えており、単純な破壊力は相当なものである。
実際のところ、素手試合と異なり不意打ちや武器使用が可能な実戦の殺し合いにおいては、
人体にとって死角になりやすい下方から、突如刃物が突き込まれるという凶悪な技と化すことから、
大抵の相手は気付けずに死亡、気付けても完全に防げないため上記の弱点も解消されると思われる。
また試合形式においても下記の「裂空」や「瞬」などの歩法と組み合わせて、技の出所を予測しづらくすることで、クリーンヒットさせている。
- 纏鎧
筋肉を収縮・硬化させて鎧に変え、敵の攻撃を受ける技。
受け・避け・捌きが使えない局面で選択されることが多い。
発展系である二虎流では、金剛ノ型「不壊」として取り入れられているが、こちらでは二虎流で言う鉄砕や瞬鉄のような攻撃技への転用はほぼ見られず、原則としては緊急時の防御技扱いされているのが大きな特徴である。
纏鎧は不壊と同じくその原理上、臥王流の肝である機動力を大幅に損なってしまうこと。
そもそも臥王流はより殺傷力の高い刃物などを多用するため硬化した肉体を武器にする必要性が低いことから、下記の「穿」のような例外を除いて攻撃技として使う理由が乏しかったのだと考えられる。
龍鬼自身も光我の「鉄砕」を受けて「硬い突き」と称しているため、少なくとも臥王流には同様の技法が無いことがうかがえる。
なお二虎流の金剛がそうであるように、筋肉と共に関節も締めることから水天などの脱力や、身体の柔軟な稼働を求められる「羅刹掌」などとは著しく相性が悪く、
特に後者は無理矢理に組み合わせて使い続けると関節が壊れてしまう危険すら孕んでいる。
- 裂空
地に伏せるまでは地伏龍と全く同じ動きだが、その姿勢から一気に垂直跳びして相手の頭部へ回転蹴りを浴びせる技。
拳眼を以ってしてすら地伏龍とのモーションの違いを見分けることは不可能で、相手にとっては厳しい二択を強いられる。
- 柳
相手の力の流れを逸らして攻撃を捌き体勢を崩す。
二虎流・操流ノ型の同名技である「柳」とほぼ同じ性質を持つ。
- 蛇伸拳
相手の間合いに入った瞬間に方向転換して側面に回り込み、攻撃を放つと思われる技。
作中では技を決める前にナイダンに潰されているので詳細不明。
- 双龍突
両手で相手を挟むように下から拳を放つ技。
こちらもナイダンには通じず詳細は不明瞭である。
- 柔打
「鎧通し」と呼ばれる威力を内部に浸透させる打撃。
頭部にクリーンヒットすればタフなナイダンでも膝をつくほどのダメージを負う。
武器術を素手格闘術に転用していると思しきケースが多々見られる臥王流の技では比較的珍しく、
刃物などでは使えない(使う意味のない)純粋な徒手空拳技である。
- 穿
「纏鎧」の応用で、指の筋肉を硬化させ、敵の急所を打ち抜く技。
二虎流における金剛ノ型「鉄指」に近い技だが、二虎や王馬の用いた「鉄指」と異なり完全に指を人体へ刺し込むため、頸動脈を突けばそのまま死に至らしめるほどの危険なものである。
上述したように、原則として肉体硬化を攻撃に用いない臥王流では珍しい技法と言える。
ただしこれもナイフの類があれば基本的に使う必要のない技であることから、纏鎧と同じく武器を喪失した際など緊急時のための隠し球なのかもしれない。
- 逆月
相手の腕の力の方向を操り、それを相手自身の顔面に叩き込んでダメージを与える「操流ノ型」に似た柔の技。
これも本来はナイフなどを持った敵に使う対武器術のようで、決まれば相手は自分の刃物で顔面をかち割られて即死する。
- 百舌
指を用いて頚椎を狙い、致命傷を与える技。
劇中では素手の仕合で側面から頸部を攻撃したほか、実戦では短刀を用いて上方から飛び掛かっており、こちらも地伏龍と同じく本来は小型の刃物で不意を突いて首などを貫く技だと思われる。
- 根断ち
高速で横から振るわれる手刀。
龍鬼が使った場合は不発に終わったが、実態は相手の首を手刀の威力で横方向にへし折る殺人技。
- 心法
僅かに立ち位置をずらして打撃などのダメージを軽減する。
ただしダメージが無効になる訳ではなく、回避する余力さえない場合の最終手段である。
- 速脚
相手の攻撃を躱し、カウンターに繋ぐ技。
拳眼をしても見切れず反撃を受ける幻惑の体捌き。
上記の心法と合わせて二虎流で言う火天に近い歩法の類だと思われる。
- 瞬
- 羅刹掌/羅刹脚
桐生刹那に師事したことで会得した新たな技術。
龍鬼が使う羅刹掌は刹那版よりも回転数が少なく威力も劣るがモーションは小さく命中精度も高い。平良厳山の羅刹掌に近いタイプである。刹那版の羅刹掌は習得出来ていない。
このほか刹那の編み出した「羅刹脚」による不規則な高速移動も可能としており、更に「瞬」と臥王流を組み合わせて運用することで「真っ向からの不意打ち」を実現。
奇襲に特化していて一度見切られたら使えなくなっていた、臥王流の技を再使用する余地を生み出している。
【人間関係】
友人兼ライバル。
当初は彼を差し置いて闘技者になった事で対抗心と怒りを向けられていたが山下家での共同生活の中で打ち解け、切磋琢磨し合う友人関係になった。
しかし対抗戦を境に変わってしまった龍鬼と衝突、互いの信念を懸けて彼と戦鬼杯でぶつかり合うことになる。
- 十鬼蛇王馬
龍鬼と瓜二つの容姿を持つ闘技者。実質的に光我の師匠であり、また龍鬼の兄貴分的な立場でもある。
自分とよく似た姿を持ち、盟友である山下社長の保護下にある龍鬼を気に掛けており、
仕合中の彼の凶行を制止したり、死なせかけた相手に代理で謝罪を行ったりとフォローに回っている。
- 山下一夫
『山下商事』社長で、光我と龍鬼の事実上の上司兼保護者。
王馬と瓜二つの龍鬼の存在に疑問を抱きつつ、光我との交流で変わりつつある龍鬼を見守っている。
しかし目黒正樹と瓜二つの速水正樹の存在を知った事で、王馬の遺髪を用いてDNA鑑定を行おうとする。
龍鬼が変節しつつある中でも、葛藤はするものの彼を見捨てずに導こうとしている。
- 臥王鵡角
龍鬼を暗殺者として育て、臥王流を教えた人物。彼には「爺ちゃん」と呼ばれている。
たびたび龍鬼の回想に登場し、咥えタバコに妙ちきりんな関西弁で物騒なセリフを吐く、怪しげな雰囲気の老いた巨漢として描写されている。
何らかの理由で「蟲」と敵対しているらしく、「蟲は全員殺すんや。害虫は、駆除せんとな」と満面の笑顔で龍鬼に蟲を殺し続けるよう仕向けた最強の蟲殺りジジイ。
この他にも「暗殺者には死んでも殺したるって「執念」が大事なんや」「命が繋がっとればお前の勝ちや」など、とにかく言動が極端かつ苛烈である。
劇中で語られた情報によれば、かつて圧倒的な武力で不法占拠区「中」の統一を目論み、30年間に渡る孤軍奮闘を続けたが、己の限界を悟った。
彼は野望を次世代に託すべく「中」の身寄りのない子供達を弟子に取り、全員に「十鬼蛇二虎」の名を与えた(王馬の師匠・ニ虎もその一人)。
その際に「臥王流」をベースにさまざまな武術を取り込み、現代では不要な様式を排除*5することで編纂した「二虎流」を開発し、以降の弟子たちには二虎流を伝授した模様。
しかし奥義の伝授を行うために向かった餓鬼ヶ原樹海で起きた惨劇で弟子の大半が殺され、自らも姿を消したとされていた。
しかしその後も「中」に留まっていたか、あるいは帰還したようで、そこで龍鬼を養育し彼に臥王流を伝授する。
なお時系列的にはこの時点で既に二虎流を開発していたと考えられるが、龍鬼にそのプロトタイプである臥王流のみを授けた理由は定かではない。*6
龍鬼への修行は過激かつ非情なものであり、拷問じみたやり方で飲まず食わずに追い込んだり、彼をボロボロになるまで痛めつけ心無い罵倒を浴びせる、というもの。
極め付けは龍鬼に「蟲は悪だから殺せ」と言う行動指針のみを刷り込み、そもそも善悪とは何か、蟲の何が悪なのか、と言う大切な部分を教えなかったことで、
結果として龍鬼を何の感慨もなく磨き上げた武術でただひたすら蟲を殺戮して回る機械のような人間に仕立て上げてしまった元凶とも言える人物である。
しかし流石に二虎流の開祖だけはあり、細かい論理的な指導も施していたことが龍鬼の言動からもうかがえる。
詳細は不明だが滅堂とも関わりがあるらしく、龍鬼の拳願仕合参加にあたり、彼に滅堂の下へ行くよう勧めている。
少なくとも近年までは存命していたと思われるが、今のところ龍鬼の回想でしか登場していないため、現在でも存命なのかは不明。
- 桐生刹那
師匠ポジションでまさかの参戦。
以前の狂気や凶暴性は鳴りを潜め、ナイダンを殺して以降精神的に不安定になった龍鬼を優しく支えながら戦いの指導をしている。
曰く本人は「神になりたかった」とのことで、王馬を「旧き神」と評してその打倒を龍鬼に託すなど、本音には含みがある。
【劇中での活躍】
拳願仕合に参加するために「中」を離れ、鵡角からの紹介で片原滅堂に接触し、彼から山下一夫を紹介され、山下家で下宿し始める。
若手闘技者グループ「ニュージェネレーションズ」最強の打吹黒狼を倒したことで正式にフリー闘技者となるが、黒狼戦では拳願仕合のルールを把握していなかったため、本気で殺そうとしており、一夫が声をかけなければ確実に殺していたという。
また光我からは当初王馬に似た外見や自信よりも先に拳願仕合出場を果たしたことで敵視されていたが、超日本プロレスでの修行で彼にアドバイスをしてからは徐々に関係が修復されている。
その後2戦目では「地伏龍」を見切られるも難なく勝利したが、「蟲」の構成員が成りすました幽崎(偽)に襲撃されたことをきっかけに、拳願会所属企業関係者に変装した夏の弟子を4名殺害している。
そして偶然殺人現場を目撃した光我と仲違いしたまま臨んだ阿古谷清秋との仕合では地伏龍が通用せず、他の技も使って殺してでも勝とうとしたが、戦いの中で光我にかけられた言葉を思い出し、「おかしいのは自分かもしれない」という思いが芽生えたことで反撃を中止し、マウントをとられたまま敗北する。
仕合後に光我に自分の思いを伝えた事で和解し、同時に山下の意向で「煉獄」との対抗戦代表選手に内定する。
その後「蟲」の襲撃を経て王馬と対面するが、光我の努力を近くで見ていたために、重傷を負った彼に対抗戦出場を辞退するよう宣告した王馬を嫌うようになる。
対抗戦本番では、「蟲」のナイダンから話を聞くために第5試合に出場する。
殺さずに倒すために速攻を狙うが、光我との約束で殺しを禁じたために全力を力を出しきれず、スピードでは勝っていたものの焦りから攻撃が直線的になり過ぎ、「天空の目」で完璧に対応されて厳しい戦いを強いられ、これまで殺してきた“蟲”とは桁違いの強さを前に追い詰められるが、ナイダンが光我を殺そうとしたことで遂に本気を出し、双方本気で殺し合う中でマウントポジションから首を絞められて絶体絶命となる。そこで起死回生の「穿」で頸動脈を打ち抜いて致命傷を負わせてしまい、さらにナイダン自身がダメ押しで首の傷を広げて死亡。
相手を殺害したことで試合は反則負けになった。
試合後は光我や一夫と交わした約束を破ってしまったことで消沈し、一人で控室を離れていると、会場を訪れていた桐生刹那に話しかけられ、大切な何かを守るために修羅の道を説かれる。
その後は一切姿を見せなくなるが、
本人のいない所でその出自が明かされ……
実は王馬、そして龍鬼は「蟲」によって造り出されたクローン人間で、2人の容姿が酷似しているのは「同じ人物」の遺伝子が使われているからとされる。
基になった人物は不明だが、飛王芳によれば器官培養まで行われる高待遇ということから「それなりの地位の人間」だろうとのこと。
対抗戦決着後にどこか憑き物が落ちたような様子で現れ、その後は元の生活に戻ったかに見えたが、裏では刹那と阿古谷と組んで蟲を狩って回っており、日常的に殺人に手を染めると言う凶行に走ってしまう。
なおこの間に刹那から狐影流を学び、実践レベルで使いこなせるようになっている。
しかし対抗戦から2年後、蟲の幹部を狙うも返り討ちに遭った後、見違えるほどに腕を上げた光我がその幹部を撃破する光景を目撃。
光我を意識するあまり、表面上は落ち着いていた精神にヒビが入り、折よく開催された拳願会と煉獄の共同トーナメント「戦鬼杯」ところがに光我と戦うため参加を表明。
戦鬼杯予選リーグではHグループで格下の渡慶次と対戦し、序盤は優位に立つも中盤で突如失速して敗北した。
刹那からはその原因を「短距離走に近い殺しに特化しすぎたせいで、長距離走に近い素手仕合では噛み合わない」と指摘される。
そのため苦肉の策として二戦目以降は「相手を殺すつもりで戦う」という戦法に切り替えるものの、
本戦進出を賭けた千葉との試合では明らかな殺意で千葉を殺害しかけてしまい、寸でのところで王馬に制止される。
試合後に光我からもその件を追求されるが、これまで生きてきた環境の違いからすれ違いが生じてしまう。
このように鵡角・ナイダン・刹那・阿古谷といった悪縁によって迷走している彼ではあるが、
同時に光我・王馬・山下親子と言った良縁にも恵まれており、彼らからは見捨てられず常に気に掛けられている。
追記・修正は「蟲」を殺してからお願いします。
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▷ コメント欄
- もしかして鵡角って元「蟲」のメンバーで、何らかの形で敵対して、対抗戦力を得るために「中」を統一しようとしたんじゃないかな。 -- 名無しさん (2021-05-14 12:59:27)
- 鵡角が龍鬼を外の世界に送ったのは蟲の殲滅だけで無く、人間性の成長、龍鬼なりの解釈の新たなる臥王流の開発といった(自分や多くの弟子達が行き着けなかった)更なる高みへ進んでもらいたい…という願いもあったのかもしれない。 ↑1 その可能性は現状ゼロでは無いしな。 -- 名無しさん (2021-06-07 14:21:39)
- 「王馬の」クローンじゃなくて王馬も含めて「誰か」のクローンなんだろうな。現状だと蟲の首領がオリジナルとかかな? -- 名無しさん (2021-08-25 18:21:32)
- ↑2去年の時点で完全に的中してんのすごいな -- 名無しさん (2023-06-18 01:49:24)
- 師匠が立て続けに最悪な奴等だったのが不幸 良い師匠たちに恵まれてる光我とは対象的だな -- 名無しさん (2023-09-28 20:49:12)
- 心に染みる光我との試合と爺ちゃんとの決別を経て順調に精神が回復してるのは微笑ましい -- 名無しさん (2024-01-25 19:44:07)
#comment(striction)
*2 龍鬼の使う技「地伏龍」も、元は相手に平伏した状態から隠し持った武器を突き立てる不意打ちの動きが源流
*3 臥王流と二虎流は共通する技法が少なからず存在し、また素手に偏重しているとはいえ二虎流も修めれば「中」でも通用する実戦武術であるため、龍鬼に双方を併伝させると言う選択肢もあった筈だが、鵡角がそうしなかった、またはできなかった理由は不明である
*4 ただし「臥王流」にも素手格闘用の技は存在し、武器術も素手格闘に応用は可能
*5 なおこの「現代では不要な様式」の基準などは不明である。二虎流はロロン・ムテバ・呉一族など現代の戦士も使用するナイフ術の類を排除した一方、屋外や多人数相手では使いづらい水天を取り入れるなど、どちらかと言えば素手格闘に特化させており、鵡角が何を目的として、どんな想定で流派を改編・創始したのかは未だに判然としない
*6 しかも鵡角は自らが不意打ちと武器使用を基本戦術として仕込んだ龍鬼に、素手の真っ向勝負である拳願仕合への参戦を薦めており、余計にそれに適した二虎流を教えなかった理由が謎となっている
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