ネクロンの兵器一覧(ウォーハンマー40K)

ページ名:ネクロンの兵器一覧_ウォーハンマー40K_

登録日:2021/03/04 (木) 20:33:58
更新日:2024/05/24 Fri 13:58:42NEW!
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“兵団を進軍させよ!”



画像出典:WarHammerart通販サイト「THE NOVOKH DYNASTY」 商品画像より(2021/03/03閲覧)





ネクロンの兵器一覧とは、ウォーハンマー40Kに登場する異種族(宇宙人)、ネクロンが使用する武器、兵器をまとめたものである。
他種族から見ればネクロンの科学技術の数々は魔術のようにすら見えるだろう。彼らは先進的な技術基盤を有しており、それらの数々はクリプテックたちによって研究、開発、保守されている。
分子を分解する「ガウス兵器」や、再生能力を持つ金属「リヴィングメタル」、その他数々の恐るべきテクノロジーで作られた数々の兵器を駆使し、ネクロン軍は銀河の覇権を狙うべく進軍する。



概要

ネクロンは、銀河系のいかなる種族よりも先進的、革新的な技術基盤を有している。これに比較しえる可能性があるのは、アエルダリの創造したテクノロジーだけだ。
ネクロンが機械じみた本質を有する種族であることを鑑みれば、これは驚くに値しない。ネクロンの支配者層たちはこれを当然と考え、彼らが軽蔑する劣等種族に対して自分たちがまぎれもない優越性を持っているという傲慢な推測を支持するからだ。


【異質なる科学】
ネクロンは物理法則の操作、ポケット状次元の利用、物理座標の超越などの科学技術に熟達しているのみならず、これらの超科学が持つ力を最大限に活用すべく、様々な用途に応用している。例えば、多くの墳墓惑星や要塞などは、その外見に比べて内部の物理的空間が遥かに広大だし、想像を絶する規模のエネルギー・ラビリンスによって守られていることもある。
また、ネクロン軍が所有する一部の特殊部隊、特にデスマークなどは、獲物を狩るための潜伏拠点としてポケット状次元をごく日常的に利用しているし、より狡猾なネメソールになると、その全軍や全艦隊を位相現実空間の裂け目の中に隠蔽することすらも可能だ。これらの戦法は、銀河にはびこる他種族を大いに狼狽させているが、唯一、こうした超科学が一切通用しない敵が存在する。
それは、〈歪み〉に潜む渾沌の悪魔だ。渾沌の悪魔にとっては、ネクロンがどんな魔術めいた科学技術を駆使したとしても、それは一味変わった現実の一部であり、渾沌によって穢し貪り喰らうための対象に他ならないのだ。


【不死を形成する技術】
単純な装甲の強度以上に、ネクロンもまた、「リヴィングメタル」(生ける金属)と呼ばれているテクノロジーの恩恵を受けている。この物質は、反自律的な感覚を備え、自らの分子状態を変えることができ、ネクロンが戦闘で負傷しても滑らかに流動し、欠損部分を複製することによって可能な限りの速度で損傷を修復する。
ネクロンの機体再生プロトコルの発動は、見るもおぞましい光景だ。戦闘中に兵士が倒れた場合、閃くエネルギーの輪が現れて、機能不全に陥った不規則に痙攣するボディーを拠点へと"帰還"させるのだ。
おかげで、完全にボディーを破壊されたネクロンでさえ、自分自身を再構成することができ、よろめきながらも再び戦いへと戻る。損傷の著しいものは、強烈な光と共に消失することが知られている。
より徹底した修理のために停滞空間墳墓に呼び戻されるか、安全措置機構によって破壊され、敵にボディーを鹵獲、研究されるのを防ぐのだ。
ある種の驚異的なテクノロジーは、こうした再生プロセスの中核となる部分を促進したり、強化したりする。例えば、ネクロンの高位の貴族が携行する「リザレクション・オーブ」は、周辺の兵士たちのボディーに備わった自己修復システムに、一時的にエネルギーを過剰供給するパルス放射を行う。
「カノプテック・リアニメイター」の持つ「フィラクタリー」や「ゴーストリー・ビーム」などの装置には、ナノスカラベの群が収容されており、破損したネクロンのボディーや装備を、最高度に精密なレベルで再構成する機能を持つ。「カノプテック・スパイダー」と「スカラベ」にはユニークな機能を備えている。
前者は純粋なエネルギーを使用して後者の群を製造する。後者はすべての固体物質、とりわけ主たるクリプテックが造り出す、戦闘兵器や強固な防衛施設に至るまであらゆるものを、純粋なエネルギーの形態に変換して、貯蔵することが出来る。
時間さえ許せば、この循環システムは、劣等種族の一時的な居住地を完全に破壊し、その場所に栄光たる新たなる墳墓複合体を築き上げることすら可能なのだ。


【神秘の物質ノクティリス】
〈人類の帝国〉は、最近になってようやく「ノクティリス」、より一般的な名称として、「ブラックストーン」と呼ばれる物質の重要性を理解し始めている。渾沌の〈強奪者〉「アバドン」はブラックストーンの秘密を〈帝国〉よりもはるか以前に入手し、その知識の有無が、来る破滅の回避を左右する重要性を持っていると理解していた。
だが、ブラックストーンの真の所持者はネクロンである。劣等種族が出現するはるか古来にこの物質の性質を見極め、実践に使用していた実績があるからだ。
この物質は、黒曜石や黒瑪瑙ににた外見の、滑らかな黒い堆積物の中から採掘されることからブラックストーンと命名された。〈帝国〉にとって、この物質を化学的に検知した際のデータは相互に矛盾し、困惑を禁じえぬ代物であった。
ネクロンのクリプテックにとっては完全に合理的なものに他ならぬこの物質の持つ特異な性質はしかし、遂に人類も知ることとなったのだ。この物質は、非物質空間(エンピリアン)のエネルギーと共振し、適切に分極することでその膨大なエネルギーを引き出し、あるいは退けることが可能となるのだ。
劣等種族は、ノクティリスの最も基本的な性質を理解するためにすら、悪戦苦闘しているが、ネクロンは既にこれを武器や大型兵器に応用しており、「パイロン」と称される巨大な構造物にも内蔵されている。クリプテックたちはノクティリスを経由して宇宙を構成するエネルギーを引き出す神秘の業を理解している。
彼らがブラックストーンを秘めた兵器の恐るべき力を存分に発揮出来るのも、劣等種族には到底理解不能なその知識のおかげだ。彼らはまたブラックストーンを用いて「虚無フィールド・マトリックス」を構成し、墳墓惑星全体を、敵意あるサイキック的な存在から保護している。
直近では、ネクロンのあらゆる敵を滅ぼすためのパイロン・アレイを実験的に開発しているという。


【ドルメン・ゲート】
〈天界の戦争〉が終局を迎えるころに、ネクロンたちは〈旧き者〉が造り出した〈網辻〉(ウェブウェイ)に侵入すべく、「ドルメン・ゲート」が建造された。ク=タンの一つである〈燃え立ちしもの〉すなわち「ナイアドラ・ザッタ」が、次元の境界を突破する術をネクロンたちに示したのだ。
これによりネクロンたちは、「リヴィングストーン」によって構築されたドルメン・ゲートを開発し、〈旧き者〉らが使用していたワープ通路を逆に利用することが可能となった。これが決定打となり、〈天界の戦争〉は一気にネクロン側を勝利へと導いたのである。
ドルメン・ゲートが作り出す門は、本来使用されている〈網辻の門〉に比べると極めて安定性が低く、制御も困難であった。その詳細は不明だが、〈網辻〉はドルメン・ゲートによって開けられた穴を感知し、内部へ危険なものが侵入して悪影響が及ぼさないよう、速やかに穴を封鎖する自律的機能を備えていたからだ。
したがって〈網辻〉を用いようとするネクロンたちは、速やかに門を抜けて目的地へ移動しないといけない。さもなければ、彼らは、〈網辻〉その物に破壊されてしまうからだ。
いまや〈旧き者〉らは姿を消し、破壊された〈網辻〉は迷宮の如き構造を成している。〈大いなる眠り〉の時代を迎えると、ドルメン・ゲートの大半はアエルダリによって破壊され、現存するものはほとんど無くなってしまった。
現存するドルメン・ゲートは、極めて限定された範囲しか利用できない。外部からもたらされる"汚染"を食い止めるため、アエルダリが自らの手で網辻の大部分を封鎖したからだ。
しかし〈網辻〉は広大無辺であり、たとえそのうちの一本でも利用できれば、ネクロンたちは他の劣等種族をはるかに上回る速度で銀河中を移動できる。そして実際、ネクロンたちは〈網辻〉を利用していた。
異能者を有さぬ種族であったネクロンは、〈歪み〉(ワープ)を利用した星間移動は不可能であった。仮に〈網辻〉への侵入が不可能となれば、「停滞空間墓所」(ステイシス・トゥーム)を搭載した「ステイシス・シップ」に乗り、緩慢な航行に頼るしかない。
そのような事態になれば、彼らは宇宙空間で孤立した挙句に滅亡の憂き目を見ていたことであろう。


【虚無(ナル)フィールド・マトリックス】
多くのネクロンの墳墓惑星には、〈歪み〉(ワープ)に対するフィールド・マトリックスが備わっている。それが「虚無フィールド・マトリックス」であり、異能者がサイキック的な力を使用することを防ぐ。
魂のその物を失って久しいネクロンは、程度の大小を問わず、〈歪み〉の驚異にとらわれることもない。ネクロンは銀河を旅する際に〈歪み〉を使用した高速な星間移動が出来ず、彼らの中に異能者はもはや一人も存在しない。
多くの意味で、これはネクロンにとっての恩恵となっている。なぜならば、〈歪み〉の力は不安定であり、その力を行使する主人に対して、しばしば途方もない破滅をもたらすことがあるからだ。
しかし、〈歪み〉を駆使する能力の欠如はネクロンが、敵の妖術師や異能者に対抗する術がない現実を突きつける。敵の異能者に対する最も効果的な防衛策は、更に強大な異能者を持つことだからだ。
そこでネクロンたちは、この弱点を補うために、虚無フィールド・マトリックスを開発した。〈天界の戦争〉の時代に発達したこのシステムは、異能者と〈歪み〉の結びつきを妨害して不安定化させることによって異能者がのサイキック能力を使用を防止する。
同様に、虚無フィールド内に現れたディーモンも、実在と非実在を繰り返して明滅した後、現実空間の肉体を維持して踏みとどまる能力を失ったかのように不安定化して、消滅してゆくのである。第41千年紀末期には、このシステムが、サイキック能力を持つ種族であるティラニッドにも有効性が確かめられた。
ティラニッドを統べる「集合意識体」(ハイヴマインド)の下僕である個体群は、ネクロンの不可解な生命感の無さに対して動揺を感じてしまう。これに加えて虚無フィールド・マトリックスの効果で、この不安感が通常なら不可侵なはずのハイヴマインドにまで伝搬してしまうのである。
だが残念なことに、この防御システムは完璧には程遠い。虚無フィールド・マトリックスがその機能を発揮するには、想像を絶するほど莫大なエネルギーが必須で、しかも本体が極めて繊細な機器であるため、破壊防止のために墳墓惑星内の最奥部に格納しなければならない。。


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ウォーギア(武器)と防具

高等なるテクノロジーが必ずしも勝利を保証するわけではない。その力を振るうのが、高等なる存在ではない限りは。

イルミノール・スゼラス



【概要】
ネクロンの兵器の中で最も一般的なのは、「ガウス・テクノロジー」に基づくものだ。ネクロンウォリアーが装備する、人間型の生物が携行可能なサイズの「ガウスフレイヤー」から、大型の「ガウスフラックス・アーク」に至るまで、ガウス兵器は物質の分子を分解するビームを放ち、装甲を、そして、その内側の肉や骨を、原子に分解していく。
「テスラウェポン」は生ける稲妻を放って犠牲者を焼き尽くす。敵を爆散させると、続々と敵から敵へと連鎖して死の円弧を描いてゆく。
「パーティクル・ウェポン」は、極小の反物質粒子の奔流を放つ機能を備えている。これらは他の物質との接触で爆発し、圧倒的な破壊をもたらして標的を跡形もなく吹き飛ばす。
「エンミティックウェポン」も恐るべき効果を生じる。なぜなら、その鼓動パルスは標的を構成している原子同士を激しく反発させ、見るも無残な最期をもたらすからである。
より高い火力の提供は、「ドゥームズデイウェポン」や、その名も不吉なる「デスレイ」などの兵器の派生型が行う。ドゥームズデイウェポンにはプラズマ化の原理が応用されており、信じ難いほど破壊的な影響を発生させ得る。
それらは非常にエネルギー消費量が膨大で、戦場での展開を容易にするために、プラットフォーム全体の開発力収束用の結晶体を通じて莫大なエネルギーを注ぎこむ。敵を連続して貫通するまばゆい、灼熱の破壊光線を持続的に放つのだ。
ネクロンは侮蔑を示す意味も含め、遠距離、高火力による集中砲火で、敵を殲滅することを好む。中には彼らの精鋭部隊や、より殺戮嗜好の強い兵たちが振るう白兵戦用の武器もまた、敵にとって致命的なものばかりだ。
「ハイパーフェイズウェポン」は、複数の次元に渡って振動状態を維持し、標的の防御装備を一斉の障害なく貫き、斬り裂いてゆく。「ヴォイドブレイド」も同様の武器だが、こちらは標的の分子結合をわずかな接触で破壊する。
ある種の武器は、破壊的な殺戮の同義であるのみならず、装備者の位階や称号を象徴するものでもある。光の杖は高エネルギーを宿した祭礼用装備であると同時に、死をもたらす白兵戦闘用武器でもある。
ネクロンの貴人やその近衛たる「リッチーガード」が振るう「ウォーサイズ」は、巨大で重い刃の周囲に超常的なエネルギー・フィールドを形成する。この刃が振り下ろされれば、どれほど堅牢な標的であれ、僅かな衝撃すら感じる余裕もなく、真っ二つにされるだろう。


【防御テクノロジーの恩恵】
クリプテックは、自分たちの持つ特異な技能を攻撃用のテクノロジーにのみ応用しておらず、武器以外の無数の装置類の開発や保守にまで及ぶ。それらの技術全てがネクロンの軍勢にとって大きな恩恵となっている。
その一つが「クォンタム・シールド」だ。降り注ぐ攻撃の力を利用して、攻撃そのものを、同等だが無害なエネルギーへと変換してしまうのだ。
実際、これは敵の攻撃が持つエネルギーが強力であるほど高い効果を発揮する。それに劣らず優れた防御用装備として、リッチーガードが装備する「ディスパーション・シールド」がある。
積層式エネルギー・シールド発生装置を備えたこの巨大な盾は、射撃によって飛来した弾丸を阻むのみならず、それが飛来した方向へとはじき返すこともできるのだ。


【戦場を駆ける技術】
瞬間移動テクノロジーもまた、ネクロンにとってはおなじみだ。墳墓の最深部、あるいは遠く離れた惑星の地表から歩兵団の戦場へとすぐさま進軍可能なのは、補足したワームホールを経由して移動するからだ。
モノリスに搭載された「永久の門」は敵の軍をその中へと引きずり込み、現実空間の向こうに広がる虚無へと、永遠に追放することが可能だ。「反重力ジェネレイター」を数基搭載したプラットフォームならば、歩兵から巨大な戦闘兵器に至るまで、大気圏内を高速で移動することが可能。
ネクロンウォリアーの硬直した歩みからは想像も出来ぬネクロン軍の機動性を発揮するのも、こうした背景を考慮すれば何の不思議もない。



画像出典:コデックス「ネクロン8版」(codex:Necrons) P71イラストより


【近接武器】

「ハイパーフェイズ・ウェポン」
強力なエネルギーをたたえたハイパーフェイズ・ウェポンの刀身は、複数の次元にまたがって振動しているため、装甲服や肉を透過し、その内部にある生体器官だけを致命的に切断することすらも容易い。

  • 「ハイパーフェイズ・ソード」

次元を超えて震動するエネルギーブレード。リッチーガードやローカスト・デストロイヤーによって使用されている。

  • 「ハイパーフェイズ・グレイヴ」

ネクロン・オーヴァーロードによって使用される長刀型のハイパーフェイズ・ウェポン。

  • 「ハイパーフェイズ・ハーヴェスター」

スコーペク・ロードの片手に装備されているブレード。

  • 「ハイパーフェイズ・スレッシャー」

スコーペク・デストロイヤーの両手に装備されている双剣。
「その他」

  • 「ウォーサイズ」

エネルギーブレイドを持つリヴィング・メタルで出来ている戦闘用の杖。この武器は、遥か遠い過去からネクロン・ロードとその側近たちによって愛用されてきた。
ウォーサイズの重量は極めて重く、扱いにくい。このため、筋力に劣る下等種族の手で握られた場合、ウォーサイズはさほど大きな脅威にならないだろうが、疲労を知らぬ機械筋肉組織を持つネクロンたちの手に握られると、ウォーサイズは恐るべき必殺の武器と化すのだ。

  • 「ウォイドブレイド」

ウォイドブレイドが持つ黒く発行する刀身は、現実次元での実体化と消失を小刻みに繰り返している。この剣によって攻撃された不運な敵は、たちまち分子崩壊を起こすであろう。

  • 「炎の籠手」

炎の籠手は、装甲グローブやヴァンブレイスなどの形状を取るウォーギアであり、その表面には緑色の炎は流れ爆ぜている。炎の籠手の制御メカニズムは、内部に備わった機械皮膚によってコントロールされているため、着用者は自らの手で容易にその出力レベルを操作できる。

  • 「ウィップコイル」

カノプテック・レイスの中には、のたうつ機械触手「ウィップ・コイル」を装備しているものもいる。カノプテック・レイスはこれを使って敵を押さえつけ、身動きの取れない状態にしてから他の武器で攻撃を繰り出し、敵を血みどろの死体へと変えるのだ。

  • 「製造者の爪」

カノプテック・スパイダーが装備している鋭い爪。

  • 「薄暮のプリズム」

カノプテック・スパイダーが装備しているエネルギーフィールド。このプリズムによって作り出されるエネルギーフィールド内では、〈歪み〉の力が遮断されるという。

  • 「単分子口吻」

プラズマサイトに装備されている触手状の近接武器で、デストロイヤー・カルトらに感染性の知覚エネルギーを注入し、虚無的な破壊衝動を駆り立てる。


【射撃武器】

「ガウスウェポン」
ガウスウェポンは、ネクロン兵士が使用する最も一般的な武器である。ライフルサイズのガウスフレイヤ―から、大型銃器であるヘヴィガウス・キャノンまで、その形状や大きさは様々だ。
通常のエネルギー弾射出銃器のように、ガウス・ウェポンから切断レーザービームや実体弾が発射されることはない。代わりに、ガウス・ウェポンからは分子崩壊ビームが発射され、敵の装甲と骨と肉を分子レベルまで分解してしまうのだ。

  • 「ガウス・フレイヤ―」

ネクロンウォリアーが装備する最も一般的なガウス・ウェポン。その性質上、重装甲の車両を破壊して分子レベルまで分解できるほどの威力を持つという。

  • 「ガウス・リーパー」

ガウス・ウェポンの一種であるガウス・リーパーは、射程範囲は狭い分、威力が増強されている。

  • 「ガウス・ブラスター」

ネクロン・イモータルによって使用されるガウスブラスターは、ガウス・フレイヤ―と同等の射程距離を持つが、高い威力で敵の装甲を引き裂くことが可能だ。また、移動しながらの発射も可能で発射速度も速くなっている。

  • 「ガウス・デストラクター」

ローカスト・ヘヴィ・デストロイヤーの腕部に装備されているガウス・ウェポン。敵を長距離から抹殺する。

  • 「ガウス・キャノン」

ローカスト・デストロイヤーに装備されている武器の一つ。4つのバレルを備えているため発射速度が向上し、より長い射程距離と威力を持つ。

  • 「ヘヴィガウス・キャノン」

ローカスト・ヘヴィー・デストロイヤーに装備されている武器の一つで、ガウス・キャノンよりも高い威力を誇る。その半面、発射速度が遅くなっているため、対兵士よりもランドレイダーのような対物に効果を発揮する。

  • 「ガウスフラックス・アーク」

モノリスに装備されている大型ガウス・ウェポン。弾丸一発の威力は低く、射程も短いが、連射速度が非常に高いために多くの標的を一気に攻撃することが可能。また、敵に弾丸が複数命中すれば、敵が着装している鎧も簡単に破壊できる威力を持つ。


「テスラウェポン」
テスラ・ウェポンからは、生ける電撃が放たれる。この電撃は攻撃目標に命中した後、バチバチと激しい音を立てて装甲を溶かし肉を焼き焦がしながら、周囲にいる別の敵兵へ、さらに別の敵兵へと連鎖的に命中してゆくのだ。
しかも、テスラ・ウェポンの電撃は破壊によって生み出されたエネルギーを回収するため、アーク放電が起こるたびにその激しさを増してゆく。

  • 「テスラ・カービン」

テスラ・ウェポンの中でも最小の銃。多くの場合、イモータルが使用している。

  • 「テスラ・キャノン」

アナイアレーション・バージやカタコーム・コマンドバージに装備されている大型のテスラ・ウェポン。

  • 「テスラ・デストラクター」

テスラ・ウェポンの中でも測り知れない威力を誇る大型兵器。アナイアレーション・バージ、ドゥーム・サイズ、ナイト・サイズに装備されている。

  • 「テスラ・スフィア」

オベリスクに搭載されている球形の中距離防空兵器。


「パーティクルウェポン」
パーティクル・ウェポンからは、ごく微量の反物質粒子が放出され、他の物質と接触すると直ちに猛烈な爆発を引き起こす。反物質粒子は確かに危険だが、これが武器内で爆発するのを防ぐ防御フィールド維持のためのエネルギーが安定供給されればよいだけの話であり、意外にもパーティクル・ウェポンの信頼性は極めて高い。

  • 「パーティクル・キャスター」

トライアーク・プラエトリアンやカノプテック・レイスが使用するピストル状の小型銃。

  • 「パーティクル・ビーマー」

トゥーム・ブレイド、カノプテック・スパイダーに搭載されている粒子砲。

  • 「パーティクル・シュレッダー」

トライアーク・ストーカーに搭載されている兵器。

  • 「パーティクル・ウィップ」

モノリスに装備されている重火器。


「エンミティックウェポン」
エンミティックウェポンは、ネクロンの軍勢が操るエネルギー兵器の一種で、ターゲットを構成している原子を互いに反発させる鼓動パルスを発射し、見るも無残な姿へと変えてしまうのだ。

  • 「エンミティック・アナイアレイター」

スコーペク・ロードの片手に装備された二連装のエンミティックウェポン。

  • 「エンミティック・エクスターミネイター」

ローカスト・ヘヴィ・デストロイヤーの腕部に装備されているパルス砲。命中した犠牲者の原子は互いに反発し合い、悲惨なる破滅をもたらすだろう。

  • 「エンミティック・ディスインテグレイター・ピストル」

ヘックスマーク・デストロイヤーが装備してるエンミティック・ウェポンの一種で、片手で持てるサイズの原子反発を引き起こすパルスを放つ。


「その他」

  • 「タキオン・アロー」

タキオン・アローは精巧に造られたエネルギー弾射出兵器であり、使用者の手首部分に装備される。ひとたび作動すると、タキオン・アロー内部に装填された一本の金属製微細針がまるで稲妻のように高速射出され、その貫通力は山脈の中心部を突き抜けるほど強力だ。

  • 「光の杖」

光の杖は武器であるとともに、支配者の権力の象徴でもある。精巧に装飾されているために外見はただの杖のように見えるものの、柄の内部には高度な「パワージェネレーター・ロッド」が内蔵されており、その先端から眩いばかりのエネルギー弾を敵に射出する。

  • 「法の杖」

トライアーク・プラエトリアンが装備している杖で、杖から発射される強烈なエネルギーは、ネクロンでさえも溶解させ、湯気を上げる液化金属に変えてしまう威力を持つ。有機体で構成される敵にこの射撃が直撃すれば、一瞬にして爆発し、燃える灰の霧へと変わるだろう。

  • 「アナイアレイター・ビーム」

トライアーク・メンヒルから発射される破壊光線。

  • 「アトマイザー・ビームランス」

カノプテック・リアニメイターに搭載されたビーム砲。

  • 「ドゥームズデイ・キャノン」

ドゥームズデイ・アークに搭載された強力なビーム砲。ネクロンの軍勢の中でも最も強力な兵器として知られ、装甲車両を一瞬にして光る溶解液へと変えてしまう威力を持つ。これに耐えうるのはウォイド・シールドを持つ巨大な巨人機(タイタン)だけだ。

  • 「シナプス・ディスインテグレイター」

デスマークが携えているライフル銃で、圧縮されたレプトン崩壊光線が発射され、敵の脳内シナプス組織を破壊する。

  • 「ヒート・レイ」

トライアーク・ストーカーに装備されている核融合熱線兵器。発射パターンを拡散ビーム及び収束ビームに切り替えることができる。

  • 「デス・レイ」

ドゥーム・サイズに装備されている死の光線の名を持つ恐るべき熱線砲。その攻撃には何の前触れもなく、エネルギーが収束結晶に蓄積されると後光の如きパルスと共に、目をくらませるほど白く眩しい光線が発射される。

  • 「トランスディメンジョナル・ビーマー」

墳墓惑星で生じた不要な残骸や機械、および動かなくなった実験動物などをポケット状次元へと消し去りたい時は、この装置を用いるのが最も簡単だ。トランスディメンジョナル・ビーマー、すなわち「亜空次元放逐砲」は、戦場においても敵を消し去るのに大いに役立つだろう。

  • 「トランスディメンジョナル・プロジェクター」

セラプテック・ヘヴィ・コンストラクトに搭載されている巨大な二門のエネルギー砲。これらの武器はナプティック・オブリテーターの下部に取り付けられており、ポケット状次元に物質を転送させることができ、命中した敵は恐ろしい運命をたどることになる。


【防具】

  • 「永遠なる装飾縫目」

ネクロン・ロードの持つ装甲外骨格の多くは、位相強化処理が施されたアマランタイトとアダマンチウムの糸によって飾られ、その耐久性を飛躍的に向上させている。

  • 「クォンタム・シールド」

ネクロンが使うクォンタム・シールドからは、敵の攻撃を偏向させる量子フィールドが展開される。ただ、このフィールドは敵の攻撃が命中する直前のみ瞬間的に出力されるため、通常時、敵はこのビークルが何らかの防御フィールドによって守られているかどうか視認することが出来ない。

  • 「装甲翼」

多くのトゥーム・ブレイドには、装甲翼が追加されている。これによって向上する機体耐久性はごくわずかだが、得られる防御効果は絶大である。

  • 「ディスパーション・シールド」

リッチーガードが装備しているシールド。フォースバリアーが展開され、敵の白兵戦攻撃を防ぐだけでなく、敵の攻撃から発射された弾なども屈折させ、そらしてしまう。


【その他ウォーギア】

  • 「精神拘束スカラベ」

精神拘束スカラベは、ネクロンが他種族をコントロール下に置く場合に最も頻繁に用いられる手段の一つである。所持者が命令を下すと、極小のスカラベたちが犠牲者の脳内に潜り込み、脳回路機能を完全に掌握する。
犠牲者はたちまち、スカラベ所持者の命令に従うだけの操り人形と化すのだ。

  • 「フィラクタリー」

この小さく目立たない魔除けには、強力な自己修復装置が備わっている。その内部には微細なクモ型機械生物の大群が詰まっており、所有者が負った損傷部分に群がり、破壊されたボディーを瞬時に修復してしまうのだ。

  • 「フェイズシフター」

フェイズシフター、すなわち「次元転移制御装置」の所有者は、現在の次元における出現と消失を繰り返すため、まるでその体が点滅しているかのように見える。フェイズシフターの所持者を正確に狙ったはずの打撃や射撃は、タイミングが悪ければ所持者に命中することなく、なにも存在しない場所を素通りしてしまうのだ。

  • 「リザレクション・オーブ」

この発光する球体からは、周囲にいるネクロンたちの自己修復回路を活性化させるエネルギーが放出され、機体再生速度を向上させる。

  • 「四次元立方体の迷宮」

四次元立方体の迷宮は、ポケット状次元監獄の門となる物理的装置である。ひとたびその内部に捕縛された敵は、二度と脱出できないだろう。

  • 「影の織り機」

トゥーム・ブレイドに装備できるスカラベ大のジェネレーターで、機体周辺を覆うように暗闇のオーラが放出される。

  • 「星霜のスコープ」

トゥーム・ブレイドに装備できる神秘的な照準装置。パイロットは攻撃目標を七つの異なる次元を通じてトラッキング可能となり、より正確な射撃を実行できるようになる。


【クリプテックのウォーギア】

クリプテックたちは自ら研究を行う対象によって学派が異なる。それに合わせて使用するウォーギアも各種学派によって固有のものが存在し、クリプテックたちは自らの研究成果を存分に発揮できるものを装備しているのだ。
「エーテルマンサー」

  • 「エーテル・クリスタル」

エーテルクリスタルが存在すると、穏やかな大気もたちまち吠え猛る嵐へと変わり、クリプテックの敵に対して猛烈な突風と雷撃を浴びせる。
「サイコマンサー」

  • 「おぞましの槍」

この槍からは、凄まじいエネルギーの猛爆発が放たれる。この杖の所持者が歩む戦場は、必ずや苦痛の絶叫で満たされることであろう。
「クロノマンサー」

  • 「永劫の槍」

永劫の槍の穂先に備わったサファイアには、膨大な時のエネルギーが充填されている。この力が解き放たれると、敵は遅行時間の泡の中に閉じ込められてしまうのだ。

  • 「クロノメトロン」

クロノメトロンの所持者は、現実の時の流れから離れて行動を取ることができる。これにより、所持者は自らの運命にごく小さな変化を加えられるだろう。しかし時には、その小さな変化が極めて重大な結果につながることもあるのだ。

  • 「時の破片の外套」

このクリプテックの身体には、結晶化された時の破片によって覆われてる。それぞれの破片は、着用者に命中するはずだった攻撃を一瞬だけずらした別の時間へと逸らしてしまう。
「プラズマンサー」

  • 「プラズミック・ランス」

プラズマンサーが持つ槍型の白兵戦兵器。射撃武器としても使用可能。

  • 「鬼火の凝視」

クリプテックの眼に鬼火が瞬く。いかに勇敢な攻撃者であろうとも、その睨みを受ければひるまずにはいられない。

  • 「ソーラー・パルス」

クリプテックの杖から凄まじい閃光が放たれ、敵から視界を奪い、戦場を煌々と照らす。
&sizex(4){&bold(){「ジオマンサー」}

  • 「不協和音のハープ」

エレクトラムの弦が張られたこの竪琴が低いベース音を一つ奏でると、アダマンチウムの装甲板が一瞬にしてもろいガラスへと変化する。

  • 「地震のるつぼ」

地震のるつぼの所持者は、岩、金属、あるいは大気そのものに対して局地的震動を誘発できる。

  • 「振動の槍」

振動の槍から放たれる爆発的エネルギーは、大地を割って岩の破片を周囲に激しく飛散させ、爆発を生き延びた敵兵たちを地に叩き伏せる。


【クリプテック・アルカナ】

クリプテックは常に発明を続け、試練に耐えし機器に強大な力を閉じ込めることで、物質界の法則をねじ曲げ、宇宙を自由に操ろうとしている。これは、そのような終わりなき探求が生んだ、最新の成果物だ。

  • 「アタヴィンディケイター」

この残酷なるデバイスは、光学的精神尋問投影装置を用いて、敵の最も根源的な恐怖をその精神から抜き出し、視界内に投影する。自らの死を示唆する幻影に襲われた被害者は、この幻覚内における死から逃れるため、自らを傷つけ始めるが、そうでなければ、大いなる恐怖の精神的、身体的副作用により、行動を束縛されてしまう。

  • 「クリプトジオメトリック変調器」

非ネクロン生命体の感覚器を錯乱するように設計されたこの悪意あるデバイスは、付近の敵の時空間認識を歪め、正確な射撃を阻害する。

  • 「フォトニック・トランサブジェクター」

このデバイスは、装備者のホログラム分身を一時的に作り出し、襲撃者を惑わし、暗殺者を混乱させる。

  • 「超次元の部屋」

このクリプテックは、超次元の中に、地震の滞在用に作られた小空間を持っており、そこから意のままに戦場に出現する。

  • 「大脳皮質制御スカラベ」

偏執的で自意識過剰なこのクリプテックは、主要な配下に精神支配スカラベの変種を植え付けた。むろん、その配下らには知らせずに、緊急時にこのスカラベが起動されると、寄生されし兵たちの思考パターンは上書きされ、この者たちは、あらゆる犠牲を冒してでも主を守らんと戦場に殺到する。

  • 「反ナノ地雷」

所持者の周囲に漂うハイヴジェムから放たれたナノスカラベの群れは、超小型の時間変調爆弾を地面に敷き詰める。この目に見えぬ地雷原に足を踏み入れた敵は、連続的な時間断層の発生を誘発し、眼前で物質界が揺らめき瞬くさまを目にすることになる。

  • 「保安機構強制起動具」

この杖に組み込まれた上書きプロトコルを起動することで、装備者は付近のカノプテック群のガーディアン・プログラムを作動させることができる。墳墓惑星のマスタープログラムが攻撃に曝されていると認識したカノプテック群は、秘匿された動力源から力を引き出し、攻撃的なオーヴァードライブ状態に遷移する。

  • 「超物質の盾」

装備者は、この細い「クァシニウム」製の杖をかざし、作動させるだけで、対象とする見方を渦かを巻く超物質の量子場で覆い隠すことができる。

  • 「クォンタム・オーブ」

いかなる凹凸も特徴も持たないこのオーブは、表面に隠されたスイッチを特別な順序で押し込むことによって起動することができる。起動すると、オーブに封じられた防護フィールドが一つずつ展開されていく。最後の一つの展開が終わると、このデバイスは核となっている「クォンタム・シンギュラリティ」を放出しつつ、周囲を巻き込んで崩壊する。

  • 「メタロダーマル・テスラ布」

この極細の「シリカ線」で織られた布は円環状の荷電磁場を発しており、使用者が適切なタイミングで作動させれば、そこから電弧が飛び出して、向かってくる敵に襲いかかり、焼き尽くす。

  • 「フィラクテリン・ハイヴ」

この小さな雲母鋼製オーブ内部の安定化された「フラックス・フィールド」内には、短命ながらも強力な力を持つナノスカラベが封じ込まれている。フィールドを無効化し、その後、このハイヴを味方ネクロン部隊に向けて投げると、これらの修復ドローンが解き放たれ、ボディーを修復していく。対象が、いかに複雑、あるいは稀少なアンドロイド体の持ち主であっても。

  • 「幻惑プリズム」

この輝く宇宙鉱石の装備者は複数波長にまたがる光に包まれており、その光は生命体の視野を幻惑し、機械的感覚を混乱させて、眩き星の幻影を見せる。その姿は、直視することさえ困難であり、狙いを定めることなど、ほぼ不可能であろう。敵は、装備者に接近して初めて、その真の姿を見ることになる。


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久遠の至宝

【概要】
ネクロン王朝の宝物庫にはありとあらゆる神秘的な遺物が収められており、それらの起源は下等種族どもの発生以前までに遡る。こうした宝物には星々を滅ぼすほどの力が込められており、王朝内でも最も強大な指揮官のみが、これを用いて敵に完膚なきまでの滅びをもたらすことが許される。


  • 「永劫のオーブ」

永劫のオーブは、史上最初に生み出された「リザレクション・オーブ」と考えられている。何千年もの間、このオーブは惑星「オルマンドゥス」の原始的な寺院に収められており、惑星原住民たちはこのオーブが持つ驚異的な修復能力に驚嘆し、神性を見出していた。
トライアーク・プラエトリアンの軍勢によって正当なる所有者のもとへと戻って以後、このオーブはプラエトリアンが有用とみなしたロードへと化し与えられている。


  • 「ヴォイドリーパー」

伝説によれば、ク=タンの一つである“夜をもたらすもの”「アザ=ゴロド」がシャードへと打ち砕かれた日に、このウォーサイズはネクジスト王朝の王権惑星武具庫に現れたのだという。この刀身には虚空が込められており、この鎌が振られるとき、切り裂かれるのは物質のみでない。
犠牲者の苦悶とともに倒れ伏すと、その魂までもが引き裂かれ、恐怖の叫び声を上げながら霧散霧消するという。


  • 「ライトニング・フィールド」

テスラ兵器技術転用の成功例ともいえるこの防御シールドは、装備者をエメラルド色の光の網で包む。装備者に近づこうとした敵はこの生ける電流に覆い尽くされ、瞬く間に黒焦げの残骸と化すだろう。


  • 「悪夢のとばり」

リヴィング・メタルの鱗で編まれしこの重々しいマントは、ク=タンの一つ“眠らざる者”「ウト=ヘクネス」が百万年に及ぶ狂気の中で作り上げたとされる。このマントそれ自体が事実上破壊不可能なまでの耐久性を持ち、それぞれの鱗はヴォイド硬化されしアダマンチウムを超柔軟性エネルギー繊維の中に量子レベルで幾重にも織り込んで作られている。
だが、それもこのマントの「本来の目的」の副産物に過ぎない。このマントはウト=ヘクネスの耐えがたい狂気を投射し、悪夢のとばりを開くことによって、周囲にいる敵は恐るべき亡霊の幻影に襲われるだろう。悪夢はしばしば、物理的脅威と同等の破壊力を発揮するのだ。


  • 「“火を放つ者”のガントレット」

“火を放つ者”として知られるクリプテックの「ハーリー=アプト」によって作られたこの篭手は、次元間エネルギー交換の原理を利用して、荒れ狂う星核への微小な導管を開く。重力差によってこの穴からは過熱プラズマ炎が噴出し、とめどなき憤怒のエネルギーが吐き出されるのだ。


  • 「暗闇のヴェール」

この装置は「トランスポジタニウム」と呼ばれる非常に稀少な物質から作られている。この物質は銀河でもごく僅かな地点でしか見つからず、この物質を確保するためにネクロンが戦争を始めることもまれではない。
嗜好によって起動したこのヴェールは、使用者の周囲の時空を歪め、渦巻く暗闇の中に包み込む。暗闇が引き潮のように消え失せると、そこに包まれていたクリプテックと仲間たちも忽然と姿を消しており、彼らは消失点からいくらか離れた時点で再び実体化をとげるのだ。


  • 「ナノスカラベの棺」

“オニキスの群れ”として知られるクリプテックによって開発されたこの地味な黒水晶の瓶の内部には、無数のカノプテック自立機械がうごめいてる。ひとたび解き放たれれば、この小型機械の群れは装備者の機体を覆い尽くし、損傷部分を修復するとともに、刺激剤による活性化を施す。


  • 「不滅の織物」

最も優れたクリプテックのみが、不滅の織物の製造法の秘密を握っている。絹のように薄いこの防具は、位相強化された「アマランス」とアダマンチウム製の糸で織られている。
不滅の織物は装備者のリヴィング・メタル製装甲の上に纏われ、衝撃を受けた時には硬化、収縮することにより、敵のエネルギーブレイドやボルト弾、さらにはプラズマの爆炎までもを防ぐのだ。


  • 「深淵の杖」

深淵の杖によって呼び寄せられた渦巻く漆黒の霧は、敵の体を包み込み、逃れえぬ狂気へと引きずり込む。伝説によれば、ソーテク王朝のクリプテックはこれらの杖に〈欺くもの〉を形作っていた骸体の微小な破片を埋め込んだと言われており、これによって装備者は深淵の杖から、この星神の無秩序な狂気が込められた暗き煙を召喚することができる。
こうして放たれた煙によって狂気に陥った犠牲者は、自らの肉体を引き裂き、目をくり抜き、とりとめのないことを口走り、味方に対して武器を放つのだ。


  • 「時砕きの外套」

ニヒラーク王朝のクロノマンサーたちによって作られしこの至宝は、装備者に運命を改変する能力を授ける。この輝くマントは、結晶化した時間から作られており、装備者はこれらの破片の力を引き出すことで、潜在的な未来の可能性を垣間見ることができる。
こうして未来を知ることで、装備者は信じられないほどの偉業を成し遂げることができるのだ。


  • 「流電の杖」

メフリット王朝は、エーテルマンシーに秀でており、その最高傑作が流電の杖である。このオニキスの杖には絶えず電流が脈打っており、装備者は恐るべき速度で電撃のビームを敵に放つことができる。
その圧倒的な電流に包まれてしまえば生ける者は骨まで灰と化し、一方で車両は車体だけでなく、内部システムにまで損傷をきたすことになる。


  • 「流血の鎌」

“引き裂く者”「ウルテップ」は一万のも決闘を行い、一度たりとも敗れることはなかったといわれている。彼はノヴォク王朝で最も偉大な英雄であり、今日に至るまで王朝の戦士教団から崇拝を受けている。
荒れ狂うク=タンの圧倒的な力によってウルテップの金属の体は原子分解されてしまったが、彼の深紅のウォーサイズは今なお残されている。星鋼の合金にて造られしこの鎌は、斬りつけた敵から流れた血を吸い上げるのだという。


  • 「日輪の杖」

惑星「アリアンド」の「ハリーコンヴァリウム」にて鍛えられしこの杖は、真理と名誉の光で燃え盛っている。力を解き放つと、この杖からは巨大なフレアの如き大炎が放たれ、その姿はまるで新たな恒星が誕生したかのようだという。
この光によって暗闇は退けられ、敵は視界を奪われ、そして敵の欺瞞は白日の下にさらけ出されるのだ。


  • 「久遠の矢」

この高度なタキオン兵器は、重力圧縮された〈累代の星〉の魂を内包している。これは強力なエネルギークリスタルで、コシファン文明の核というべきものであった。
「マンドラキン密議団(コンクレイヴ)」のクリプテックらは、このクリスタルを手に入れるためだけにコシファンの民を殲滅し、今はその膨大な破壊力を、新たな敵を屈服させるために用いている。


  • 「星々を放つもの」

このイオン化されたガウス・ウェポンは、〈累代の星〉の欠片を核にして作られている。これは大いなるクリスタルで、コシファン文明の核ともいうべきものであった。メフリット王朝は、このクリスタルを手に入れるためだけにコシファンの民を殲滅し、今はその力を、新たな敵を屈服させるために用いている。


  • 「無限の外套」

永劫にも等しい歳月の間に、ニヒラーク王朝の宝物庫に蓄積された特殊な宇宙物質から作られたこの高貴なるバトルアーマーは、作成者らにも理解できず、再現することも不可能な原理で敵の攻撃やエネルギー波に耐える。


  • 「征服者の仮面」

着用者のボディーの頭蓋にマイクロ重力糸で取り付けられたこのデスマスクは、ソーテク王朝の軍勢が打ち倒したあらゆる武将の武器と鎧から削り取った金属片で構成されている。その内部には精神無効化装置が組み込まれており、装備者は、視覚レンズを不気味に光らせて、不和と不信と原初の恐怖を振り撒き、敵の思考を麻痺させる。


  • 「王者の冠」

この奇妙なる至宝は、生ける水銀で作られており、内部には人口ナノ回路指令網が組み込まれている。半生体であるこの王冠は、スザーレカン王朝の貴人の中でも特に重要な者に与えられる。
装備者が着用すると、冠はその者の金属の額を強化し、その意思を、複数の帯域を通じて、遥か遠くまで届ける。


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カノプテック構造体

【概要】
ネクロンのテクノロジーは、ついに神の領域に達したような存在をも己が意思に従わせることも可能にした。そうした存在のいくつかは、新たな造り主の求めに応じて従属させられたが、それ以外はネクロン種族に対する罪を犯したかで永遠の隷属を強制させられたのであった。
「カノプテック構造体」は、ネクロンの墳墓と戦場に展開する軍勢の両方とで活躍する。主の武器庫を守る「カノプテック・ドゥームストーカー」のような強大なものもあれば、「スカラベ」や、さらに小型の多様かつ無数のドローンを制御する「カノプテック・スパイダー」のようなものもある。
奇妙な機能を備えたものとしては、外部からのアクセスが不可能な、高密度の墳墓複合体内部に生じた故障を修理する役割を担った、「カノプテック・レイス」、停滞空間墓所内で休眠する主たちの記憶痕跡から、破損した記憶を分離して吸い上げる「カノプテック・プラズマサイト」など、枚挙にいとまがない。後者は、「デストロイヤー・カルト」の狂気に陥った戦士たちによって用いられた。
戦士たちは、変質した記憶の除去ではなく、ある同一の記憶を注入するために使用したのだった。結果として、本来の個性や人格は消滅し、虚無的な殺戮衝動だけが戦士たちを支配することとなった。
カノプテック構造体は一切の意思も知性も、自立性も持たぬ、機械仕掛けの奴隷に他ならない。


  • 「カノプテック・レイス」


【概要】
墳墓惑星が断続的な眠りについている間、その目や耳となるのが、カノプテック・レイスに課せられた任務である。ほこりにまみれた大広間を、カノプテック・レイスは素早く動き回り、侵入者を警戒したり、システムが腐敗や損傷によって異常をきたしていないかを点検したりする役目を担っているのだ。
カノプテック・レイスは、基本的には自動探査機として製造され、己の近くに基づいて行動することはせず、彼らに命令を下すカノプテック・スパイダーの制御装置に対して侵入型インターフェースの報告信号を送信するようプログラムが施されている。しかし、ひとたび命令を受けると、カノプテック・レイスは躊躇なくそれを実行するだろう。
それが侵入者に対する攻撃命令であろうと、崩落しかけた墳墓内での修理作業であろうと、カノプテック・レイスは任務の完遂、あるいは機能停止するまで指示に従い続けるのだ。
【次元不安定化マトリックス】
カノプテック・レイスの最も特記すべき機能は、「次元不安定化マトリックス」(現実空間への出入りを自由に行う転送装置)を備えていることだ。また、この兵器にはマトリックスを操作することによって、体の各部位をどれだけ実体化させるかを調整することも出来る。
完全にフェイズアウトした状態をほぼ無限に保つことが出来る反面、半フェイズアウト状態は、それを維持するのに膨大なエネルギーが消費される。事実、カノプテック・レイスの機体は、その大部分が発電機とエーテリウム導管で作られているが、それでも半フェイズアウト時に消費するエネルギーは大きく、ほんの限られた時間しか実体と非実体の二状態を保つことはできないのだ。
本来、次元不安定化マトリックスが開発された目的は、大型機械の外側に取り付けられた部品や外部装甲を取り外さなくても、カノプテック・レイスがその内部に侵入し、装置を修理可能にするためであった。だがもちろん、侵入者を相手に戦う場合も、このマトリックスは有効である。
タイミングさえ合えば、カノプテック・レイスはその鉤爪や触手を敵の体内へと反実体状態で潜り込ませてから、それらを迅速に再実体化させ、外見上は何の傷跡を残すことなく、敵の動脈や神経系、その他重要経路を切断できるのだ。それだけでなく、うまくタイミングを見計らって非フェイズアウト時に反撃しない限り、敵の武器もカノプテック・レイスの機体を突き抜けていくからだ。
【戦闘教条】
カノプテック・レイスの主任務は、眠りの中にある主人を守ることであるが、偵察兵の役割を期待されて軍団に組み込まれる事例も少なくない。次元不安定化マトリックスの効果により、カノプテック・レイスはあらゆる地形を立ち止まることなく前進し、敵の目やセンサーすらもかいくぐって進むことが可能である。
墳墓惑星へ進軍してきた敵は数多くいるが、亡霊の如きカノプテック・レイスによってその一挙手一投足が監視、記録、報告が行われたという事実を知る者は、ほとんどいないだろう。敵の中でも特に観察眼の鋭い者でなければ、人目を避けて行動する幽霊の如きカノプテック・レイスの姿を目にしたり、報告送信時に発せられる不安定な電子ノイズに気付くことはない。
またそういった場合にも、敵は自分が目にしたものや耳にしたものを「想像力がもたらした幻覚に違いない」と片付けてしまうことが多いのだ。戦闘が不可避であることが明らかになると、カノプテック・レイスは敵司令官や、支援部隊、補給ラインなど、一般的な攻撃部隊では到達するのが困難とされる攻撃目標をたたくことで、敵戦線に恐怖と混乱の種をまく役割を担う。
時には、敵司令官が戦場に現れないことがある際は、戦闘前夜、カノプテック・レイスはその冷たき鉤爪で、眠っている敵司令官を暗殺してしまうのだ。カノプテック・レイスにとって、敵司令官を守る門や護衛、フォースフィールドなどは、何の障害にもならない。
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画像出典:コデックス「ネクロン8版」(codex:Necrons) P65イラストより


  • 「カノプテック・スカラベ」


【概要】
カノプテック・スカラベは、有機体や非有機体を純然たるエネルギーへと分解するために設計された機械だ。こうして収穫されたエネルギーは、スカラベを制御する者の命令に従って、新たな形へと再生されてゆく。
墳墓内において、必然的にこのエネルギーは、破壊された部品や損傷を受けた部品の解体に用いられるだろう。解体された後、これらの部品の大半は、補完部品として再利用されるが、時には追加のカノプテック・スパイダーといったカノプテック構造体を作成し、墳墓機能の管理や修理のために用いられることもある。
作業に必要なエネルギーさえ十分にあれば、この方式によって、スカラベたちはほぼあらゆる物を複製できるという。十分な時間と十分な個体数さえあれば、スカラベの大群が過密都市とその住人全てを貪ってしまうことも可能だ。
こうして収穫したエネルギーを使い、スカラベたちはありとあらゆるものを戦艦や完全な休眠機能を備えたネクロン墳墓まで、なんであろうと建造するのである。
【貪欲なる本能】
高音を発しながら、落ち着きなく機敏に飛び回るカノプテック・スカラベの行動は、無脊椎動物のそれを模倣しているのかようにも見えるだろう。しかしスカラベには、集合意識というものが備わっていない。
スカラベの群が持つ知性は、一対のスカラベが持つ知性と大差ない。つまり全く知性が備わっていないのも同然なのだ。
カノプテック・スカラベを突き動かすのは、極めて単純な命令か、あるいはそれよりもさらに単純な本能のみである。知性を持たない供給機械の一種であるカノプテック・スカラベは、基本的にカノプテック・スパイダーやクリプテックが発する侵入型インターフェースの輸送波(キャリアー・ウェーブ)によって制御されている。
この信号が途絶したり、妨害されたりすると、カノプテック・スカラベは本能行動に戻り、周囲にあるすべての物を貪り始めるのだ。たとえそれが他のスカラベやネクロンであっても・・。
しかし、敵が侵入型インターフェースの信号を検知することは極めて難しく、ましてやそれを妨害するのは至難の業である。また、カノプテック・スカラベをコントロールしている制御者が破壊されたとしても、ただちに他の者がその制御権を引き継ぐ。
仮に、敵が輸送波の発生源を完全に除去することが出来たとしても、スカラベの制御が失われることによって、敵にとってはさらに大きな問題が引き起こされることが多いのだ。ネクロンによる直接的なコントロールから脱したスカラベは、基礎プログラムによって動作する状態へと退行する過程で、それまでに蓄積された全エネルギーを消費して、大量のカノプテック・スカラベを造り出す・・。
すなわち、自己複製のみを繰り返す貪欲なる大群が発生しまった場合、集中爆撃命令などを下すしか完全駆逐の望みはなかろう。
【戦闘での運用】
ネクロン・オーヴァーロードは、戦闘の開始時にカノプテック・スカラベの群を放つことが多い。この貪欲なる蟲たちを撃破するために、敵が貴重な弾薬を浪費することを期待しているのだ。
また、特に策略に長けたオーヴァーロードともなると、スカラベに対してどのような反応を見せるかによって、敵部隊の特徴を判断することが出来るという。例えば、歴戦の兵で構成された敵部隊によってカノプテック・スカラベは、小さな脅威でしかなく、彼らは一糸乱れぬ斉射によって、容易くこれを撃滅させたり撃退したりするだろう。
あるいは、スカラベの群が発する単調な羽音に包まれただけで恐怖のあまり気が狂ったり、波にのまれてそのまま貪られ槍するような、未熟な敵部隊も存在するはずだ。いずれにせよ、この様子を観察するオーヴァーロードは、敵陣のどこに致命的な弱点が存在するのかという貴重な情報を収集できるのである。
カノプテック・スカラベが戦場で真価を発揮するのは、戦闘車両に対して放たれた時であろう。車体に張り付いたスカラベは、装甲を貪り破壊し、続く攻撃のために装甲の弱点部を作り出す。
ただちに駆逐するか撃退しない限り、カノプテック・スカラベの群れは戦闘車両の車体に穴を開け、内部のクルーすらも生きたまま貪り食い始めるだろう。そうなれば最後、強固なるビークルの車体はクルーを閉じ込める恐怖の監獄へと変わるのだ。



画像出典:コデックス「ネクロン5版」(codex:Necrons) P45イラストより


  • 「カノプテック・スパイダー」


【概要】
主であるネクロンとは異なり、カノプテック・スパイダーが眠りにつくことはない。カノプテック・スパイダーたちは、墳墓惑星に築かれた様々な構造物を補修しながら悠久の年月を過ごしていたのだ。
こういった様々な構造物は、ネクロン文明の最盛期においてすらも、修理不能な状態に陥らないよう定期的な整備が必要だった。墳墓惑星が衰退して以降、経年劣化による被害は加速の一途をたどっている。
カノプテック・スパイダーたちが負っているのは、誰からも感謝されることもない、永久に続く単調作業である。しかし彼らはこれを黙々と、永遠に続けてゆくのだ。
オートメーション化された自動機械ではあるものの、カノプテック・スパイダーも状況によっては恐るべき敵となりうる。何千年もの年月がもたらす経年劣化を耐え抜くために、カノプテック・スパイダーには強力な自己修復機能と補助機能が搭載されており、それらが敵の武器に対する防衛手段にもなっているからだ。
至近距離まで接近してきた愚かな敵は、カノプテック・スパイダーの持つ修理ツールやハサミの数々によって、骨から肉をはぎ取られてしまうだろう。これらの武器では敵を排除しきれない場合、カノプテック・スパイダーは自分に割り当てられている役目に応じて、追加で様々な武器を用いる。
たとえば、実務的な修理ではなく監視を主な任務とするカノプテック・スパイダーは、その腹部で奴隷的な無数のカノプテック・スカラベやナノスカラベを製造し、これらを放って周辺のネクロンを修復させたり、敵の武器や防具を貪り食わせたりすることが出来るのだ。また、眠りについた墳墓の番人の役目を果たしているカノプテック・スパイダーは、爪の代わりに素粒子(パーティクル)ビームを用いた切断器具が取り付けられている。
【人工知能】
厳密にいえば、カノプテック・スパイダーに知性や自我は備わっていない。だが、彼らが持つ複雑に多様化された副次的処理手順(サブルーチン)プログラムは驚くほど堅牢なシステムであり、ほぼすべての状況に素早く対応できる。三体のカノプテック・スパイダーが協調して任務を遂行する場合、その中の一体が全体の指揮を執り、これによって余剰となった他二体の演算能力の一部を制御して、集合意識的な超頭脳を生み出す。
その演算能力は、一体一体が持つ演算能力の単純総和よりも遥かに優れているのだ。この演算能力効率化は、周囲にいるカノプテック構造体に対して伝搬されるため、ステイシス・マトリックスの機能障害であれ外敵の侵略であれ、どんな脅威に対しても協調的で正確無比な対応が可能なのである。
いかなる敵が墳墓に侵入してこようとも、カノプテック・スパイダーによって密かに指揮されたカノプテック・スカラベやカノプテック・レイスの群れが彼らを襲うため、侵入者はネクロンの姿すら見ることなしに殺されてしまう場合がほとんどだろう。このようにして、カノプテック・スパイダーらはまどろみの中にある主人の安全を守り続けているのだ。



画像出典:コデックス「ネクロン8版」(codex:Necrons) P66イラストより


  • 「カノプテック・リアニメイター」


【概要】
カノプテック・リアニメイターはネクロンの戦列をうろつき、ナノスカラベを満載したビームを発射する。この不気味な光に触れたネクロンはよろよろと立ち上がって甦り、修復されて再び戦えるようになる。
哀れなる敵は肉体を原子レベルで分解され、苦痛の叫び声をあげながらおぞましい姿に再結合されることになる。また、任務の遂行を脅かす脅威に対しては、アトマイザー・ビームで対抗する。



画像出典:Warhammer Community 2020/06/13の記事「Warhammer 40,000 Preview – What’s in the Box?」より(2021/03/04閲覧)


  • 「カノプテック・プラズマサイト」


【概要】
カノプテック・プラズマサイトは「単分子口吻」を用いてデストロイヤー・カルトの堕せし者たちに感染性の知覚エネルギーを注入する。この憎しみに満ちたエネルギーは、強力であるのと同じぐらい危険でもある。
これは彼らの虚無的な狂気を高め、魂なき破壊を更に駆り立ててるのだ。



画像出典:Warhammer Community 2020/06/13の記事「Warhammer 40,000 Preview – What’s in the Box?」より(2021/03/04閲覧)


  • 「カノプテック・ドゥームストーカー」


【概要】
カノプテック・ドゥームストーカーは不気味な優雅さと共に戦場を駆ける。主人のための武具庫を守る疲れなき歩哨として、あるいはネクロン兵団のための移動型火力支援兵器として、ドゥームストーカーは、「ドゥームズデイ・ブラスター」の猛烈な火力によって立ちふさがるもの全てを討ち滅ぼす。
至近距離で近付く敵に対しては「ガウス・フレイヤ―」を解き放ち、対象を分子レベルまで分解する。また、この戦闘機械の主が殺害されると、組み込まれた「復讐サブ・プロトコル」が起動し、主にとどめを刺した相手に全ての銃を向けて報復を行うのだ。



画像出典:Warhammer Community 2020/06/13の記事「Warhammer 40,000 Preview – Beyond the Box」より(2021/03/04閲覧)


  • 「トゥーム・ストーカー」


【概要】
この大型機械は、かつてネクロンが使用していた目に見えない形態のカノプテック構造体であり、かつて生きていた巨大なる古代の生物を模して造られている。この機械は、ネクロン・ロードの墳墓を保護するという任務に対して忠実であり、迅速で疲れを一切知らない、容赦ない破壊兵器として知られている。
そのため、彼らは他のカノプテック構造体と同様に、ネクロン・ロードの眠りを妨げる侵入者に対して警戒を行っている。そして、トゥーム・ストーカーは、何百メートルもの地面の中から生命反応を感知し、いとも簡単に獲物を追跡することが可能だ。
これは一種の「フェイズ・フィールド」と組み合わさることにより、まるで水の中を泳いでいるかのように個体の物質の中を通り抜け、感知されることなく敵に対して攻撃を仕掛けることが可能となっている。敵がトゥーム・ストーカーに襲われた後、その周囲はほこりや血以外に何も痕跡が残っていないことが多い。
トゥーム・ストーカーは、ガウス・ウェポンとカミソリのように鋭い爪を組み合わせた武器で武装しており、ネクロンの軍勢に機動性と火力を組み合わせた戦力を提供するのである。



画像出典:ウォーハンマー40K RolePlay 「Black Crusade Core Rulebook」 P370 イラストより


  • 「トゥーム・センチネル」


【概要】
トゥーム・センチネルは墳墓惑星の境界を守るために働くカノプテック構造体だ。クリプテックの熟練工「トホルク」によって設計されたトゥーム・センチネルは、〈沈黙の王〉の命により〈大いなる眠り〉の前にネクロン王朝へこの兵器を広く流通させるため、トライアーク・プラエトリアンへと配備された。
守護者として、そして攻撃者としての役割を持つトゥーム・センチネルは、トゥーム・ストーカーを大幅に改造した機体である。トゥーム・ストーカーと異なり、「エグザイルキャノン」を搭載しているが、近接戦闘能力が大幅に低下している。



画像出典:ForgeWorld公式通販サイト「Necron Canoptek Tomb Sentinel」 商品画像より(2021/03/04閲覧)


  • 「セラプテック・ヘヴィ・コンストラクト」


【概要】
カノプテック構造体の中でも最大サイズを誇る機体。多くのネクロンの墳墓には、セラプテック・ヘヴィ・コンストラクトが眠っており、侵入者の足音を待ち構えている。
この残忍な戦闘兵器は、各墳墓惑星の「マスター・プログラム」を守るために、古の時代におけるクリプテックの「密議団」(コンクレイヴ)によって開発された。ジェネレーターの轟音が鳴り響く中、巨大なカノプテック構造体は、恐ろしいほどの速度で前進し、前面に取り付けられた光学レンズは次なる獲物を選びながら光を放っている。
巨大な2門の「トランスディメンジョナル・プロジェクター」がジンバルハウジング内で旋回し、破滅のエネルギーがバチバチと音を立てると、ピンポイントの攻撃を放って侵入者を全滅させる。仮に敵が至近距離に近づいてきたとしても、セラプテック・ヘヴィ・コンストラクトはその前肢を突き刺すように突進してエネルギーを帯びた先端が、敵の金属、肉、骨を分子レベルで切り裂くのだ。
ネクロンの各王朝がかつてない数で星々に向かって進軍する中、多くのネクロン・オーヴァーロードはセラプテック・ヘヴィ・コンストラクトを編成してその隊列に加わり、ネクロン軍の最前線を守る任務に就く。その機体の性能は凄まじく、〈帝国〉のインペリアル・ナイトや、オルクのストンパとの戦闘に対しても勝利を収めることができる。



画像出典:ForgeWorld公式通販サイト「Necron Seraptek Heavy Construct Body」 商品画像より(2021/03/04閲覧)


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ビークル、地上兵器

【地上兵器】


  • 「トライアーク・ストーカー」


【概要】
まるで巨大な機械仕掛けの大蜘蛛のように、トライアーク・ストーカーは戦場を徘徊する。鋭い刃物が備わった多脚、搭載された数々の破壊兵器・・。
しかも、この期待を操るのは高位のトライアーク・プラエトリアンだ。トライアーク・ストーカーが戦場を前進する時、けいれんを起こしているかの歩行スタイルからは、予想もできないほどのスピードと安定性を見せる。
事実、トライアーク・ストーカーの機体はありとあらゆる地形や悪路を易々と踏破し、その機敏性と正確性は、下等なる後進種族たちが持つ歩行兵器のそれとは比べ物にならないほど高い。
【戦闘教条】
トライアーク・ストーカーには、対歩行兵器から対装甲兵器まで様々な武装を搭載できるが、最も一般的なのはタンクハンターとしての使い方だ。彼らはネクロン軍の主直部隊から遥かに先行し、獲物を求めて前進する。
トライアーク・ストーカーは、うっそうと茂るジャングルから岩がちな山岳地帯まで、まるで更地を進んでいるかの如く安定した高速歩行を行える。この恐るべき機体は、武骨なクローラーで駆動する他種族の鈍重な戦車を機動力の面で容易に圧倒し、装甲の薄い側面や背面に対して猛射撃を加えられるのだ。
こうした攻撃は、奇襲時にこそ最大限の効果を発揮できるため、トライアーク・ストーカーが一か所に留まって斉射を続けることは滅多にない。その代わりに彼らは一撃離脱戦法を多用し、一発あるいは二発ほどの射撃を行った後、敵が射撃体勢を整える前に遮蔽物の影に飛び込むのである。
トライアーク・ストーカーに搭載された火力が、現在の任務を達成するのに十分ではないと分かった際に、パイロットは周辺のネクロン密集部隊に対して、自分と同じ攻撃目標に対して火線を集中するように指示する。さらに、続く一斉射撃の命中率を可能な限り向上させるために、周辺の部隊に対して攻撃目標の座標データ転送も行う。
この集中砲火を受けてもなお、持ちこたえられるのは、極めて堅牢かつ勇敢な敵だけだ。それ以外の敵は、恐怖の叫びと共にこの戦場から逃亡するか、あるいは正確無比なピンポイント射撃を受けて一瞬のうちに消滅するだろう。
【装備】
トライアーク・ストーカーが、ネクロン軍の戦列中心部に配備されることもあるだろう。この場合、彼らに課せられる主任務は近距離の火力支援となり、汎用性の高い核融合熱線兵器「ヒート・レイ」を装備することが多い。
たとえ、敵の戦闘車両がネクロン軍の前に現れたとしても、トライアーク・ストーカーのヒート・レイから発せられる爆発的な収束ビームを浴びれば、この驚異は一瞬にして排除される。同様に、敵歩行部隊が防衛拠点にこもってネクロン軍の前進を阻んでいたとしても、トライアーク・ストーカーがいれば一瞬にして膠着状態を打破できる。
ヒートレイの発射パターンを拡散ビーム状に設定するだけで、焼けるように熱いプラズマの霧が隙間や継ぎ目から忍び込み、敵を生きたまま蒸し焼きにするのだ。機体は様々な役割を果たすため、ネクロン軍と頻繁に交戦している敵は、戦場でトライアーク・ストーカーを発見した場合は、これを最優先の攻撃目標とするようになってきた。
これに対抗するため、各トライアーク・ストーカーは、「クォンタム・シールド」と呼ばれる装置で防御を固めている。敵が決死の突撃を敢行してきた場合、このエネルギー・フィールドも破られてしまうが、それでもトライアーク・ストーカーが後退するのに十分な時間を稼いでくれるだろう。
このように高い耐久性を持ち合わせているため、トライアーク・ストーカーが前衛部隊の中心に配備される機会は増えつつある。トライアーク・ストーカー部隊は敵の反撃を無力化しながら、ネクロン軍の主戦力が戦場に到着するまで戦い続けるのだ。



画像出典:コデックス「ネクロン8版」(codex:Necrons) P56イラストより


  • 「トゥーム・ブレイド」


【概要】
トゥーム・ブレイドは本来、〈天界の戦争〉末期に宇宙戦闘機(スペース・ファイター)として開発されたものだ。機械のボディーを持つネクロンは、宇宙空間がもたらす悪影響をほとんど受けないため、開発当初から機密空間を必要としない設計だった。
トゥーム・ブレイドは数十機、時には何百機もの編隊を組んで作戦行動に当たり、敵の主力艦に群がってガウス兵器やテスラ兵器のピンポイント攻撃を放ち、敵の装甲や武装システムを次々と破壊してゆく。宇宙空間という本来の想定環境下において、この戦闘機が予想を上回るほどの戦果を上げたため、惑星大気圏内での戦闘に投入するための改良型がその後まもなく現れるようになった。
これは、頑なで偏狭的な伝統を持つネクロン軍が、柔軟な発想で新たな状況に適応した、数少ない事例の一つである。トゥーム・ブレイドは、その機体のデザインからは考えにくいような極めて興味深い動きを見せ、他のジェットバイクや戦闘機が放つ攻撃を軽々と回避する。
トゥーム・ブレイドに搭載された「次元リパルサー・エンジン」が、重力や推力およびその他の力による影響を、その機体構造に極力与えないようにしている。その結果、トゥーム・ブレイドはしばしば、目的地に向かって戦場を一直線に飛ぶのではなく、敵の狙いを混乱させるためにらせん状の回転と共に飛行し、軌道や高度を目まぐるしく変化させる。
このような無秩序な飛行を行うのが生身のパイロットであれば、間違いなく失神するか猛烈な吐き気を催すため、空中戦等を行うのはほぼ不可能に等しいだろう。しかし、このような危険性は機械のボディーを持つネクロンには無縁のものなのだ。
【高性能な自動操縦機能】
これとは正反対に、トゥーム・ブレイドの攻撃パターンは、一連のハイパーフラクタル方程式によって極めて秩序だった制御が行われている。事実、パイロットとしてのネクロン・ウォリアーの能力はひどいものであり、このような制御プログラムが無ければ、まともに操縦できない。
これを補うため、トゥーム・ブレイドには完全にプログラムされた攻撃パターンの数々が事前に組み込まれており、一度飛び始めたら、パイロットはもはやそのプログラム内容を書き換えることはできない。彼らにできることは、新たな攻撃目標に対応するために、異なる攻撃パターンへと切り替えるだけだ。
トゥーム・ブレイドの飛行パターンはあらかじめプログラムされているため、理論的に言えば、それらの飛行経路を予測することも可能である。しかし、天才的頭脳を持つ敵でなければ、トゥーム・ブレイドに飛行パターンが存在すること自体を、そもそも推測すらできないであろう。
仮に、方程式セットを割り出すことはできたとしても、従来型の目標補足システムでは、その膨大なデータ量を素早く処理してただちに活用することなどは、到底不可能である。このため、定命の者の中で最も操縦に長けた者であっても、トゥーム・ブレイドを標的にするのは至難の業だ・・。
たとえ、パイロットであるネクロン・ウォリアーの腕前が敵よりはるかに劣っていても。
【装備】
トゥーム・ブレイドは大抵の場合、ネクロン地上軍の主力よりも遥かに先行して展開し、防御力に乏しい敵陣地や補給部隊といった格好の獲物に対して攻撃を加える。惑星大気内の戦闘に投入されるトゥーム・ブレイドには、宇宙戦闘機型に搭載されているような宇宙船爆破兵器は搭載されてはいないが、「ツインリンク・テスラ・カービン」や「ガウス・ブラスター」による射撃は、進軍してくる歩兵に対して、破滅をもたらす。
トゥーム・ブレイドはどこに飛んでゆくかは非常に予測しづらく、リパルサーが発する耳をつんざくような高音のみがその接近を知らせる唯一の警告音だ。この音が聞こえてきた時点で、機敏なる敵であれば手近にある遮蔽物にその身を隠すであろうが、そうできなかった者たちは、注意の大気が不安定なエネルギーの炎となって爆発してゆくのを感じながら、瞬く間に肉片と化すだろう。



画像出典:コデックス「ネクロン8版」(codex:Necrons) P49イラストより


  • 「ネクロン・モノリス」


【概要】
モノリスほど顕著に、ネクロンの持つ頑強さを象徴している兵器もないだろう。あらゆるネクロンの構造物と同様に、モノリスは「リヴィング・メタル」と呼ばれる生ける金属から作られている。
リヴィング・メタルは半ば知性を持つ合金であり、脈打つように、あるいは流れるように動き、一瞬にしてダメージを修復してしまう。つまり、モノリスの持つ「ターゲット・マトリックス」、駆動機関部、電力コンジット、指揮ノードといった機能全てが、ほぼ瞬時に総合的な機能回復を行えるのだ。
これに加えて、モノリスの側面は平たい装甲板によって完全に覆われているため、あらゆる敵にとって途方もなく手ごわい相手となっている。対戦車ミサイルはモノリスの装甲板に物理的にはじき返されるし、エネルギービームは吸収されて消え去ってしまう。
こうした攻撃でモノリスに致命的な損傷を与えることはできず、リヴィング・メタルが持つ神秘的能力の許容範囲内で簡単に修理されていくのだ。事実、モノリスの前進を真の意味で止める方法といえば、モノリスを攻撃目標とした一斉射撃を持続して行うことぐらいなものであろう。
この驚異に終止符を打つには、重装甲に包まれた外殻を突き破り、中にいるクルーや主要系統に直接攻撃を加えるしかない。しかし、モノリスの毛包化にさらされつつ正確無比な攻撃を繰り出せそうな敵は、ほとんど存在しないだろう。
仮にそのような敵がいたとしても、極めて迅速に照準を定めて射撃を行わなければ、モノリスに搭載された恐るべき兵器群によって瞬時に消滅されるのだ。
【装備】
たとえ1機のモノリスでさえ、それ自体が小さな軍団といえるほどの火力を有する。モノリスに搭載された最も劇的な兵器は、モノリスの上できらめく「収束結晶」(フォーカス・クリスタル)を通じて放たれる「パーティクル・ウィップ」であろう。
耳をつんざくような音と共に、パーティクル・ウィップから放電が一回放たれるだけでも、敵戦車はたちまち溶解金属の残骸へと変わり、歩兵たちは分子レベルまで分解されて蒸発する。仮に、この攻撃を生き延びた幸運な敵がいたとしても、その者たちはただちに退却しなければ、「ガウスフラックス・アーク」による猛攻にさらされるだろう。
モノリスが持つこれらの防御システムの数々は、事前にプログラムされた処刑パターンにそって、自動的に攻撃を繰り出す。しかもこのプログラムは、攻撃を受けてうろたえる敵の動きを予測できるほど精密にチューニングされているため、モノリスは周囲の敵をくまなく殺戮することが出来るのだ。
モノリスに搭載された最強最悪の武器は、「永久の門」(エタニティ・ゲート)である。この光輝くエネルギーフィールドの正体は、モノリスの内部に敵兵を捕獲するためのワームホールだ。
また、モノリスのクルーは、精神的な命令を発するだけで、永久の門を「追放の門」(エグザイル・ポータル)へと一瞬にして変化させることが出来る。追放の門の引力に耐えることが出来なかった敵は皆、現実空間の外へと完全に吸い込まれてしまうのだ。
さらにモノリスのクルーは、現実空間の永久の門を「次元回廊」(ディメンション・コリドー)として用いることもできる。次元回廊を使えば、戦場のどこかほかの場所や、衛星軌道上にいる宇宙船や、はるか遠くに離れた墳墓惑星などから、モノリスがいる場所までネクロン部隊を引き寄せることが出来る。
モノリスは不吉な前触れや厄災の兆しとして恐れられているが、それも当然のことといえるだろう。モノリスが惑星表面にテレポートしてきた場合、その後には必ずといっていいほどネクロンの侵攻軍が続くからだ。



画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Monolith」 商品画像より(2021/03/04閲覧)


  • 「ドゥームズデイ・アーク」


【概要】
例え個人的に、どのような奇癖を持っていようとも、あらゆるネクロン・オーヴァーロードに共通しているのが「圧倒的火力を持って戦えば、必ずや勝利をつかめるであろう」という絶対的な信念だ。ネクロンの宿敵である一部の種族の中には「ネクロンたちが肉弾戦を苦手とする理由は、単純にアンドロイド化した彼らのボディーにある」と考える者たちもいる。
だが実のところ、肉体を持っていたこともまた機会のボディーを得た後も変わりなく、ネクロンはその超科学力を無慈悲に行使することによって勝利を得てきた。そしてこれらの勝利は、常に遠距離攻撃によってもたらされたものであり、ネクロンの戦闘教条では遠距離戦闘の優位性がいつも強調されるのだ。
そしてネクロンの武具庫にある恐るべき武器の中でも、ドゥームズデイ・アーク(破滅の箱舟)ほどこれが明白なものはなかろう。ドゥームズデイ・アークは、一見脆弱に見えるがその構造は船の骨組みのようであり、通常の戦闘用ビークルに比べて装甲板が不足しているからだ。
しかし、その脆弱そうな見かけにとらわれると、真の戦闘能力や存在理由を見誤ることになるだろう。ドゥームズデイ・アークは、戦線の真ん中に陣取って痛烈な射撃を繰り出し合うことを意図して作られた戦闘用ビークルではない。
【装備】
ドゥームズデイ・アークは、「ドゥームズデイ・キャノン」用の巨大浮遊プラットフォームとでも呼ぶべき兵器なのだ。たった一撃で戦闘を勝利へと導く可能性を秘めた、まさにネクロンの決戦兵器である。
この兵器がドゥームズデイ・キャノン制御装置以外に備えている能力といえば、これを射撃位置まで運ぶための動力機関と、敵の射撃からある程度の保護をもたらすシールド発生装置ぐらいなものである。これらの副次的システムは、主砲ドゥームズデイ・キャノンと同じ動力源からエネルギーを得ているため、ドゥームズデイ・アークの操縦者の集中力の大半は、適切な量のエネルギーを適切なシステムへと分配することに割かれるだろう。
主砲ドゥームズデイ・キャノンは、驚異のネクロン超科学によって作られており、〈帝国〉の原始的なエネルギー兵器を遥かに凌ぐものだ。低出力で射撃したとしても、十分恐るべき破壊力を発揮し、これが全出力での射撃ともなれば、吐き出された焼けつくようなエネルギー光線は、通常のプラズマ兵器の何倍もの高熱で全てを焼き尽くしてゆくだろう。
ひとたびドゥームズデイ・キャノンの憤怒が解き放たれれば、敵歩兵は瞬時に消滅し、装甲車両も赤熱した金属の塊へと変わってしまうのだ。ドゥームズデイ・キャノンに対する有効な対抗手段を講ずるならば、最低でも巨人機(タイタン)が装備する「ヴォイド・シールド」並みの防御力が必要だろう。
それ以外の防御手段に期待することは、愚行にも等しい。
【運用方法】
他のビークルとは異なり、ドゥームズデイ・アークは、戦場で生き残るための回避能力や耐久力などを重視していない。彼らにとっては攻撃こそが最大の防御であり、ゆえにドゥームズデイ・アークのパイロットは、強烈な先制攻撃を繰り出すことにのみ集中しているのだ。
その一撃で敵部隊を加熱エネルギー状のガスに変えてしまえば、もはや攻撃を受ける心配などないからである。このため、ドゥームズデイ・アークに対して真正面から攻撃を仕掛けようとする敵は、圧倒的戦力を投入しない限り、悲惨な結末を迎えるだろう・・。
敵兵はドゥームズデイ・アークを射程距離内に捕らえる遥か以前に蒸発してしまうのだ。ドゥームズデイ・アークを側面から攻撃したとしても、結果は同様である。
ドゥームズデイ・アークの本体の前進速度は遅いものの、砲身の旋回は驚くほど素早く実行できるため、側面から迫ってくる敵をエメラルド色のエネルギー光線で返り討ちにすることが出来るのだ。



画像出典:コデックス「ネクロン5版」(codex:Necrons) P48イラストより


  • 「アナイアレーション・バージ」


【概要】
アナイアレーション・バージ(殲滅の船)とは、ネクロン軍において最も一般的な対歩兵火器用プラットフォームだ。各アナイアレーション・バージには、不気味な稲妻を放つ大型のエネルギー砲、「ツインリンク・テスラ・デストラクター」が搭載されている。
平時、アナイアレーション・バージはネクロン墳墓の最深部にある聖所の定位置に固定されている。墳墓に侵入し、数々のトラップや奉仕機械、徘徊するネクロン・ウォリアーを回避してきた者たちは、聖所に隠されたアナイアレーション・バージの下を通ることになるだろう。
その瞬間、刺激臭を放つエメラルド色の稲妻が無慈悲に放たれ、侵入者は灰と化し、かび臭い墓所の風に吹き散らされるのだ。また、ネクロン・オーヴァーロードが戦争へ赴く際は、アナイアレーション・バージに備わった古の「リパルサー・スレッド」が再び作動を開始し、墳墓惑星の軍勢に支援火力を提供するのである。
【運用方法】
アナイアレーション・バージは機動力に乏しく、ただでさえ鈍重なネクロン軍の進軍スピードにすらもついてゆけない。このためアナイアレーション・バージはしばしば、ネクロン側の重要拠点に配置され、防御的な役割を担う。
これならば、敵から集中攻撃を受ける危険のない場所から、敵偵察部隊に対してカウンター攻撃を繰り出すことが出来る。戦場の重要拠点は、敵がよほどの大戦力を投入してこない限り守り抜くことができるだろうし、アナイアレーション・バージも自らの殺戮任務に集中できるわけだ。
更に、ほとんどのネクロン・オーヴァーロードは、イモータル部隊やネクロン・ウォリアー部隊をアナイアレーション・バージの護衛用に割り振っている。この組み合わせが双方に大きな利益をもたらすことは、戦場で何度も実証済みだ。
護衛部隊はアナイアレーション・バージに対する敵の突撃を遮る盾の役割を果たす代わりに、後方からの強烈な支援火力の恩恵を得られるからだ。
【装備】
アナイアレーション・バージに搭載される主砲「テスラ・デストラクター」の本来の用途は対歩兵武器であるが、よほどの重装甲を持つ戦車でなければ、その猛烈な砲火の前に無傷ではいられないだろう。テスラ・デストラクターに用いられる「ライトニング・アーク」技術は、より小型のテスラ銃器である「テスラ・キャノン」や「テスラ・カービン」に用いられている技術と同種のものである。
攻撃目標が生命体だった場合、その肉体は焼け焦げ、血は煮えたぎり、惨憺たる死がもたらされるだろう。加えてこの電撃は、最終的に接地されるまで、攻撃目標から攻撃目標へと連鎖的に飛び移って敵を次々に感電させ、戦場の広範囲に大虐殺の爪痕を刻み付けるのだ。
【オルクへの逆襲】
アナイアレーション・バージを特に積極的に戦力として用いているのは、「アカナザッド」王朝の北部辺境惑星群である。これらの墳墓惑星は、「シャラドン」星系のオルクから絶え間ない強襲を受けてきた。
高い科学技術を持ち、また整然とした秩序によって支配されるネクロンの惑星は、「分捕りがいがある」という意味でも、また「ブチ壊しがいがある」という意味でも、オルクたちにとって非常に魅力的な標的だからだ。アナイアレーション・バージの力がなければ、これらの墳墓惑星は、遥か昔にオルクによって侵略されてしまっていたであろう。
大群で進行してくるオルクたちを最も効果的に駆除できる兵器は、アナイアレーション・バージ以外にほとんど存在しないからだ。アナイアレーション・バージから放たれた電撃によって、まずはトラックやルーテッド・ワゴンの装甲がバラバラに破壊される。
次に、そこから連鎖的に発生した稲妻の円弧は、周囲を更新していた不運なオルクたちに激しく襲いかかり、彼らを灰に変えてしまうのである。



画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Annihilation Barge」 商品画像より(2021/03/04閲覧)


  • 「カタコーム・コマンドバージ」


【概要】
ネクロン・オーヴァーロードが移動用に用いる輸送ビークル。オーヴァーロードの中でも特に攻撃的な者たちは、徒歩で戦場へ向かうよりも、カタコーム・コマンドバージに乗って戦うことを好む。
この装甲兵員輸送スキマーは、リパルサー・エンジンを原動力として動作する。古き時代、司令船(コマンド・バージ)はネクロンティール軍の上空に浮かび、戦場にいる全兵士にオーヴァーロードの存在を認識させると同時に、戦闘意欲を高揚させる役割を果たしていた。
現在のネクロン・オーヴァーロードたちは、かつてのような方法で直接軍勢を鼓舞することはできない。なぜなら、大半のネクロンが感情を失ってしまっているからだ。
だが、ネクロンの超技術がこの穴を埋め、カタコーム・コマンドバージは搬送波(キャリアー・ウェーブ)発生装置が備わっており、周辺の兵に対してオーヴァーロードからの命令を伝えるのだ。また、司令官の姿が兵士たちから見えるかどうかが士気高揚に繋がらなくなった現在でもなお、高所から戦場を一望できる利点は残っている。
戦闘開始時に、オーヴァーロードが戦場上空を見渡せれば、敵の戦略をいち早く看破するのに役立つだろう。
【コマンドバージの操縦者】
カタコーム・コマンドバージの持つ兵器としての特徴は、操作性と機動力を兼ね備えた航空機であることだ。オーヴァーロードは目まぐるしく変化する戦場を常に追わねばならないため、この機能は然るべき当然の特徴といえよう。オーヴァーロードがコマンドバージの主であることは紛れもない事実だが、本人とは別に機体の操縦者が同伴している。
操縦者は、貴族よりも低い階級の者たちがこなすべき下賤な任務であると考えられているからだ。特に、オーヴァーロードのような極めて高貴な位階の者が航空機の操縦を行うことはほとんどない。
コマンドバージの操縦者は、オーヴァーロードに隷属する二体のネクロン・クルーが担当し、彼らはこの機体下部搭載器の射撃役も担当している。
この二体のネクロンの精神は、コマンドバージの機体を通してオーヴァーロードへと有線直結(ハードワイヤード)されているため、オーヴァーロードの命令に瞬時で反応できるのだ。だからといって、オーヴァーロードが絶対に口頭での命令を行わないわけではなく、古の戦士たちが持つ過去の慣習を完全に消すことは、簡単なことではないからだ。
実際、クルーたちを限界以上酷使しようとするあまり、オーヴァーロードの威圧的な命令や怒号が戦場に響き渡ることも珍しくはないからだ。なお、操縦者としてコマンドバージに乗船することは、危険ともなうが、非常に栄誉あることである。
戦場の中心に常にその身を置けるだけでなく、オーヴァーロードが万が一戦死した場合や、何らかの機械的故障で一時的に動けない場合、その報復はこれらの操縦者たちが行うのだ。
【戦闘教条】
コマンドバージの操縦システムは、隷属下にあるネクロン・クルーによって制御されているため、オーヴァーロードは自身は敵に向けて思うがままウォーサイズを振るえる。時にオーヴァーロードは、地面に立って宿敵と直接一対一で戦うことを好むため、あえてコマンドバージから降りてから戦いに赴くこともあるだろう。
しかし、そういった例を除けば、基本的にオーヴァーロードはコマンドバージに乗ったまま、絶叫音を上げるエンジン音と共に、自らの刃で敵を切り裂いてゆくのを選ぶのだ。カタコーム・コマンドバージの犠牲となった多くの敵兵たちが最後に目にする光景は、コマンドバージに乗って空から急降下してきたオーヴァーロードが光の円弧を描くように刃を振り回し、次々と相手の首を狩り取ってゆく光景であるという。



画像出典:コデックス「ネクロン8版」(codex:Necrons) P38イラストより


  • 「ゴースト・アーク」


【概要】
ゴースト・アークはネクロン兵を輸送する兵員輸送ビークルであり、斃れたネクロンを回収する役割を持つビークルである。ネクロンティール文明の黎明期、すでにゴースト・アーク(亡霊の箱舟)と呼ばれるものは存在しており、宗教的な意味を持つ乗り物として活躍していた。
当時のゴースト・アークはまだ、獣によって引かれる木星の荷車に過ぎず、死者を出した家から依頼を受け、死体を家から埋葬地へと運搬してゆく役割を担っていたのである。それから数年年が経過し、〈生体転移〉の時代が訪れると、ゴースト・アークは現在と同じ機械動力で動く乗り物となり、更に暗い意味を持つようになった。
ゴースト・アークはもはや単なる死体の運び屋ではなく、厳めしい表情をした兵士によって操作され、〈生体転移〉を拒む者を捕獲して巨大な生体転移炉へと連行する亡霊の箱舟と化したのだ。ネクロンティールの指導者たちはク=タンへの忠誠を誓ったが、ほとんどの民間人は、己の体にもたらされる変化を望んでいなかった。
平民の生体転移時には、ほんの少しの生命力の瞬きと、ごくわずかな記憶さえあれば十分だったため、行政府の執行人(エンフォーサー)によって半殺しとなるまで痛めつけられた民間人たちがゴースト・アークによって輸送されることも珍しくなかった。民間人の抵抗が激しくなってくるにつれ、ゴースト・アークはもはや生身の兵士によって操縦されるのではなく、〈生体転移〉の第一波でネクロンへと変えられた者たちによって操縦されるようになった。
これにより、全ての慈悲や哀れみは一切排除され、満載された生者の積み荷を生体転移炉へと運ぶゴースト・アークの悪評は高まり続け、その見かけも更に恐ろしく不吉なものになってたのである。全ネクロンティールの生体転移がほぼ完了しようという頃、ゴースト・アークの恐るべきシルエットは、それを少しでも見た者の心に戦慄を引き起こすまでになっていた・・。
本来ならば、もはや心など持っていないはずのネクロンに対しても恐怖を呼び起こしていた。いまだに肉体を持ち続けていたネクロンティールたちは「ゴースト・アークの船体には、責め苛まれた魂たちが無数に取り憑いており、その周囲では苦痛に満ちた亡霊たちのうめき声が聞こえる」と語ったという。
【兵器としてのゴースト・アーク】
この時代より数え切れないほどの年月が過ぎゆく中で、ネクロン社会は大きく変化し、それに伴ってゴースト・アークの役割も変わっていった。ゴースト・アークはもはや、生者を捕らえる看守ではなく、戦場に斃れたネクロン兵の救い主として、自己修復ができなくなったネクロンの残骸を回収してまわる任務を負っているのだ。
こうして回収された残骸は、製造スカラベの群れに覆われる。修復可能なものを見つけると、スカラベたちはほとんど音を立てずに、効率的な動作で壊れたネクロンを修理するだろう。修復不可なネクロンは分解され、エネルギーの原料として再利用される。
こうして修復されたネクロンは、ゴースト・アークに積み荷が満載されるまでの間、停滞状態で船体内部に固定される。そしてひとたび満載状態になると、ゴースト・アークは回収した積み荷を墳墓惑星へと送るか、あるいは直接戦場へと解き放つのだ。
またゴースト・アークはしばしば、一般的な兵員輸送ビークルとしても用いられ、戦場の重要地点に援軍を送り込んだり、敵の予期せぬ場所から奇襲を敢行するためにネクロン部隊を輸送したりする。このような方法で戦場に展開するネクロンは、いわば移動式の修復ステーションを伴っているので、敵の激しい戦況はさらに悪化することだろう。
ゴースト・アークを破壊しない限り、敵には勝利の望みなどないのだ。



画像出典:コデックス「ネクロン5版」(codex:Necrons) P53イラストより


  • 「オベリスク」


【概要】
角ばった形を持つネクロン・オベリスクは、航空機優勢を保持するために設計された戦闘兵器である。その見た目はモノリスと似ているが、運用方法は全く異なる。
オベリスクは墳墓惑星の都市全体に配備されており、起動時には防空プラットフォームとして機能する。敵航空機が近付くと、オベリスクは強力な重力パルスを戦場の彼方まで放ち、敵の戦闘機や空挺部隊を羽虫のごとく地面へ叩きつける。
何百年もの間、墳墓惑星の下で休眠状態を保つことができるこれらの兵器は、僅かなエネルギーで維持することができるため、事実エネルギー探知されないようにすることができる。敵機を自動的に感知したり、ネクロンによって呼び出された場合、オベリスクは地下から遥か上空へと飛翔し、テスラ・ウェポンを使用して敵機を撃破する。
上空に驚異がなくなると、オベリスクは降下し、敵の地上部隊に対して重力パルスを利用する移動砲台として機能する。敵から攻撃を受けても、オベリスクはリヴィング・メタル製の装甲壁によって損傷を回復することができるのである。



画像出典:コデックス「ネクロン8版」(codex:Necrons) P63イラストより


  • 「テッセラクト・ヴォールト」


【概要】
この超重兵器は、内部に捕らえられている「トランセンデント・ク=タン・シャード」の猛烈な力を引き出し、敵に向けて超自然的現象を次々に解き放つ。その超越したク=タンの力は、テッセラクト・ヴォールトを覆っているリヴィングメタル製の装甲を破壊し続けているほど強力だ。
テッセラクト・ヴォールトには「カノプテック・ヒル」と呼ばれるカノプテック構造体が内蔵され、破壊された装甲を修理し続ける。そして、中央には「カノプテック・センチネル」と呼ばれるカノプテック構造体が、触手によって生成されたフォースフィールドにク=タン・シャードを囲んで封印している。
こうして強力な破壊力を持つ超重兵器は、ク=タン・シャード自身からエネルギーを利用することができるのだ。戦場でトランセンデント・ク=タン・シャードが持つその恐るべき力を解き放つと、敵は塵と化し、数エーカーにも及ぶ大地を燃やし、そして大地を揺るがす地震を引き起こしてしまうのである。
だが、テッセラクト・ヴォールトが破壊され、内部のク=タンが解き放たれることがあれば、この神の欠片は凄まじい怒りとともに暴れまわり、周囲の者たちは皆恐れおののくであろう。



画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Tesseract Vault」 商品画像より(2021/03/04閲覧)


  • 「結集せし支配碑」

【概要】
星碑石は、欲深いネクロン貴族たちによって領有権の証として、また物言わぬ守護者として様々な惑星に置かれた。長きにわたり、これらの碑石はときに忘れられた考古学的遺物として扱われ、あるいは消失減少や発光現象といった怪しげな噂の原因となってきた。
そして今、主人の目覚めと共にこれらの碑石も目覚めを遂げたのである。


  • 「ネクロン・パイロン」


【概要】
ネクロン・パイロンは、リヴィング・メタルで造られた三日月型の防衛用のタレットだ。他種族で見かけるようなタレットとは異なり、パイロンは完全に固定されておらず、テレポートを行ってその位置を移動することができる。
防衛用として使用する際、パイロンは地面からその姿を現し、眼前の敵に容赦ない攻撃を行う。パイロンは、その主要な武器システムの発射要素を素早く横切る能力のおかげで、長い射程距離を有し、陸上の標的と航空機の両方にとって脅威となっている。
ネクロン・パイロンには、モノリスと同様のパワーマトリックスを搭載しており、このパワーマトリックスから「パーティクル・アクセラレイター」または「ガウスフラックス・アーク」の武装を使用する前にエネルギーを引き出す。パーティクル・アクセラレイターはパーティクル・ウィップの大型版として機能する。
パイロンがパワーマトリックスのエネルギーを単一のボルトに集中させ、目的のターゲットに向けて発射され、限られた爆風領域内で大きな損傷を引き起こす。ガウスフラックス・アークはより射程範囲を拡散させており、パーティクル・アクセラレイターよりも威力の低い電撃を浴びせることができるのだ。



画像出典:ForgeWorld公式通販サイト「Necron Seraptek Heavy Construct Body」 商品画像より(2021/03/04閲覧)


【航空兵器】


  • 「ドゥーム・サイズ」


【概要】
ネクロンの侵略軍の遥か前方に展開する超音速戦闘機ドゥーム・サイズは、恐怖と混乱の先触れである。ネクロン軍が用いる他の多くの部隊とは異なり、ドゥーム・サイズ編隊は孤立した戦力としても高い能力を発揮する。
期待の上部構造の大半は、長い年月の中で蓄積された膨大な襲撃プラン、策略、戦術バリエーション内に当てはまらない状況に直面した場合、操縦者はこれらのデータを取捨選択し、適切な反応を行うことが可能だからだ。恐ろしいまでに正確無比な人口脳を持つ操縦者たちは、十億分の一秒の間に、数十億通りもの実行可能な戦術をシミュレーションできるのである。
ドゥーム・サイズ編隊は、本格的な戦争開始に先立って、敵の戦闘意欲を狩り取ることを目的として投入されることが多い。ドゥーム・サイズの存在は、生者の心に理不尽までの恐怖を引き起こすからだ。
ドゥーム・サイズの主要推進システムは、トゥーム・ブレイドの駆動に用いられている次元リパルサーをさらに大型し、増強したものだ。ドゥーム・サイズに比べてはるかに小型であるトゥーム・ブレイドでさえ、耳をつんざくような甲高い駆動音を放つが、ドゥーム・サイズが放つノイズはその何百倍にも達する。
この音は生物の脳の奥底まで響き渡り、記憶や知覚に対して原初的な恐怖と大混乱を与え、正気を失わせるのだ。犠牲者は緊張病の症状をきたして口をポカンと開けて座り込み、戦死した同胞が蛆虫に食い荒らされた体で生き返るなどの幻覚に襲われるという。
歴戦の兵士で構成された軍団が、接近するドゥーム・サイズ編隊の機影を目にしたとたん、武器を放り捨てて逃げていったという報告も存在するが、それも無理はなかろう。さもなくば、知覚神経を狂わせる幻覚の苦しみから逃れるために、己の目をえぐり出るという自暴自棄的な行動に出てしまうのだから。
【装備】
戦場上空を一度通過してもなお、敵が戦闘を放棄しなかった場合、ドゥーム・サイズの操縦者たちは、機体に備わる全火力を敵に対して浴びせかける。テスラ・デストラクターから、不気味な電撃の円弧が放たれ、怖気づいて遮断物に隠れなかった敵歩兵全員を瞬時に焼き払うのだ。
重装甲の攻撃目標ならば、この嵐のような射撃を切り抜けられることができるかもしれないが、ドゥーム・サイズに搭載された主力火器に対抗することは不可能であろう。この武器はその効果に相応しく死の光線(デス・レイ)の名で呼ばれ、恐れられるべくして恐れられている。
デス・レイによる攻撃には、ほとんど何の前触れも存在しない。仮にデス・レイが何らかの動作音を発したとしても、この世のものとは思えないドゥーム・サイズのリパルサー・エンジン音によってかき消されてしまうからだ。
特に注意深い敵であれば、エネルギーが収束結晶の周囲に蓄積されたり、大気圧の突然の変化に気付くかもしれないが、射撃までのわずかな時間内にその意味に気づく敵は稀である。後光の如きパルスと共に、目をくらませるほど白く眩しい光線がドゥーム・サイズの機体下部から放出され、歩兵や戦車などを蒸発させて、黒く焼け焦げた溝だけを戦場に残すのだ。
デス・レイさえ照射できれば、一機のドゥーム・サイズが敵戦車部隊を丸ごと焼き払いながら進むことも不可能ではない。これがドゥーム・サイズ編隊による総攻撃ともなると、多層都市の巨大な尖塔をたった一時間のうちに溶解液へと変えてしまうことさえできるのだ。



画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Doom Scythe」 商品画像より(2021/03/04閲覧)


  • 「ナイト・サイズ」


【概要】
ネクロンが侵略の手段として好んでいるのが、ナイト・サイズによる兵員輸送だ。超音速戦闘機ドゥーム・サイズの派生型であるナイト・サイズは、機体から一部の重火器が取り除かれ、その代わりに兵員輸送スペースが設けられている。
とはいえ、ナイト・サイズが攻撃手段を有していないわけではない。むしろ、その逆で「テスラ・デストラクター」を砲塔に搭載し、エンジンの絶叫音で敵の神経をズタズタに切り裂くナイト・サイズは、恐るべき能力を十二分に備えた戦闘機でもあるのだ。
ファエロンがその手を伸ばし、奪われた惑星の一つを取り戻そうとする場合、彼が繰り出す攻撃の第一波には、ナイト・サイズの航空部隊が必ずといっていいほど含まれる。標的となった惑星の衛星軌道上に浮かぶ防衛プラットフォームからの射撃を素早く回避し、迫り来る敵防衛軍を振り切るほどの機動力を持つナイト・サイズは、まるで幽霊のように防衛境界線をかいくぐって現れる。
ナイト・サイズが敵の主要軍事施設や戦略的重要拠点の中心部へ現れると、機体の中からネクロン軍の侵略部隊を直接展開してゆくのだ。こうして侵攻の足掛かりをつかむと、次いでモノリスなどの部隊をテレポート誘導するための座標情報がネクロン軍本体へと送信され、いよいよ本格的な侵攻が開始されるのである。
【運用方法】
他種族が用いる装甲兵員輸送ビークルとは異なり、ナイト・サイズの機体内に兵員収容スペースは存在しない。その代わり、ナイト・サイズにはワームホールが内蔵され、遥か遠方の墳墓惑星へとつながっており、そこから直接兵員を輸送できるのだ。
モノリスに備わった永久の門も比べると柔軟さには欠けるが、輸送する部隊を危険にさらすことがないので、ナイト・サイズは優れた利点を持つ兵員輸送ビークルとして活躍している。ナイト・サイズが破壊されたとしても、それに輸送されるはずだった部隊は、別な輸送手段が現れるまで単に戦場へとたどり着けなくなるだけだ。
このような場合、部隊を即座に戦場へと投入することが出来なくなってしまうが、輸送ビークルもろとも部隊まで全滅してしまう危険性に比べれば、多少参加が遅れたとしても、後々の戦役に着実に加われる方が、遥かに利点が大きい。
【異種族拉致】
ナイト・サイズは、広範囲に渡る偵察機(スカウトシップ)として用いられていることが多く、他の墳墓惑星とのコンタクトや、再生にふさわしい失われたネクロン惑星の探索といった任務が課せられている。他種族の人口が極端に少ない惑星や、また原始的な文明しか有していないような惑星では、ナイト・サイズは冷酷なる侵略の先兵となるだろう。
一方、他種族がその惑星上に強固な文明を有する場合、ナイト・サイズの操縦者は密かに現在種族の生検(バイオブシー)を遂行し、ここに住む種族がアポセオシスにふさわしいかどうかを判断する手掛かりを得るために、孤立した居住地や隊商などを襲うのだ。こうした調査は長期間にわたる包括的な者になる場合が多い。しばしば操縦者は、十分な検体を収穫するために、複数の居住地を徹底調査しなければならないだろう。
こうして、その惑星が価値ありと判断された場合、ナイト・サイズの操縦者はクリプテックによるさらなる調査のために、生きた標本を墳墓惑星へと送ることさえある。このような検体のほとんどは、ネクロンによる科学的検査を生き延びることはできず、分子レベルや神経単位(ニューロン)レベルまで解剖されてゆく。
ごくまれに、拉致された検体らが故郷に帰されることもあるが、こういった者たちには「精神束縛スカラベ」やその他の制御装置がインプラントされており、任務に対して決して疑いを抱かぬスパイや、目前に迫った侵略への準備を進める工作員として利用されるのだ。



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  • ガウス、パーティクル、エンティミックって弾のビジュアルはどれも緑のビームみたいなイメージだけど、何か違うんだろうか? -- 名無しさん (2021-03-04 21:28:19)
  • ガウスが分子分解で消滅、パーティクルが反物質ぶつけて爆散、エンディミックが相手の原子そのものを反発させズタズタにする -- 名無しさん (2021-03-04 22:01:15)
  • はえーすっごいコピーライト… -- 名無しさん (2021-03-05 01:41:14)

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