登録日:2021/01/30 (土曜日) 12:53:00
更新日:2024/05/24 Fri 13:37:22NEW!
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裏バイト:逃亡禁止 アルバイト 裏バイト 地獄絵図 生贄 人柱 ネタバレ項目 不死身の白浜 一覧項目 救いがない 命は投げ捨てるもの 外道の巣窟 非合法 非正規雇用 日雇い労働者 金を取るか命を取るか バッドエンド率多め 増え続ける犠牲者 裏バイター
※この先には『裏バイト:逃亡禁止』の重大なネタバレが含まれています。※
裏バイトの心得
1.想像もし得ない事が起こると心得るべし
2.情報収集を欠かしてはならない
3.可能であれば、協力者を求めるべし
しかし、いざという時は…
非情な決断も必要である
この項目はマンガワンにて連載中のWeb漫画『裏バイト:逃亡禁止』に登場する、裏のアルバイターたちの解説を行う。
概要
裏バイターとはその名の通り、「表沙汰にできない闇のアルバイト・裏バイト」に手を染める者たちの総称。日雇い労働者と言い換えても問題はない。
日給1万円などはザラで、中には1つの短期バイトを完遂するだけで数百万円の報酬を獲得できるなど尋常でないほどに破格の収入を得られるため非常にお得。
…というのはあくまで表向きの顔に過ぎない裏だけど。
今作に於ける裏バイトとは「この世界に蔓延る怪異が関わってしまった案件に対する人柱」と同義。
怪異に悩む雇用主や逆に利用しようとする雇用主、怪異を表沙汰にせず隠匿したいと考える雇用主が何も知らず金に釣られてやってきた裏バイターを生贄に捧げるべく呼び込んでいるのが、今作における裏バイト業界の実態である。
それでも状況の改善や悪化防止のためならばまだ大義があると言える。
しかし裏取りがかなり甘く、最悪のケースだと怪異自身が目的達成・存在維持のために募集をかけている場合があり、このケースにおいては知らずにやったとはいえ最早斡旋所がやっていることは人類への敵対行為と言える。
裏バイト業界では「裏バイターの死は表沙汰にしないこと」が暗黙の掟となっているため、どれだけ裏バイトで犠牲者が出ようとその死は隠蔽され、決して表沙汰になることはなく業者側も罪には問われない。要は死んだ奴が悪い。
八木は「生き馬の目を抜く外道連中が跳梁跋扈する世界」と例えている。
主人公2人は協力して毎回数十万〜数百万単位の儲けを稼ぎ出しているが、それ相応の命のリスクも背負っている。
「自分の命の値段」を決められるならば挑戦するのも悪くないかもしれない。
作中の描写からすると楽に死ねるだけでも極めて運が良い方なのでオススメはしかねるが。
一応主人公達以外でも生還の目が全くないわけではなく、バイトによっては無事生還したケースも少なからずある。
また、作品の性質上怪異案件ばかり遭遇するだけで、一応怪異と無関係な裏バイトも無いわけではない。
そんな裏バイター達が裏バイトに手を染める理由はのっぴきならない事情であることが殆どなようで、生還したゲストが後のエピソードで再登場することもそこそこある。
とは言え大抵の場合はろくでもない目に遭っており、名前付きのゲストであっても割と容赦なく犠牲になるのだが。
人物
主要メンバー
白浜 和美
ハイリスクハイリターンのワケあり裏バイト!
ユメちゃんの力でリスクを回避すれば、ローリスクハイリターンだ!
何らかの理由で世界中を隈なく見て回りたいらしく多額の金を欲している主人公その1。21歳。
金髪のショートカットが特徴のスレンダー美人。身長は170cm程。ユメからはハマちゃんと呼ばれる。
度胸があり、割り切りのいいサバサバした男勝りな性格だが欲に弱くガサツな一面を持つ。飲酒の誘惑にも弱い。
裏バイトに手を染めているため命よりも金を優先する面はあるものの、何だかんだで面倒見が良く性根は善人。
異能の類は一切持っていないが、持ち前の胆力と行動力によって度々窮地を脱している。
偶然同じ裏バイトを受けた黒嶺ユメと共に働き、追い込まれた場合はあわよくば自分だけ助かろうとするも、実はユメとは中学時代にクラスメイトだったことと自分をギリギリで助けてくれていたことを知ったため揃ってバイト先から脱出。
以後はユメの異能を見込んで「ローリスクハイリターン」で裏バイトを攻略すべくコンビで裏バイトを受けるようになり、数多の裏バイトを経験する中で互いに絆を深め合っていく。
…とはいえ、そんなユメの異能を以てしても毎回命の危機に直面しているため裏バイトは早々甘くない。
実父とは死別しているようだが…
一方で橙から実父が元気かどうかを聞かれて意味深な反応をしている描写もあり、詳細は不明だった。
後に橙には嘘をついていたことが判明した。そして、怪異とは別種の地獄を見ることとなった。
また、裏バイトの心得と世界旅行への夢を唱えることで強引にメンタルを保っているらしき描写があったが、ラジオ局ADのエピソードのラストにてユメと一緒に世界旅行に行くという夢を立て直し、目が不安になる感じに光りながらも吹っ切れた。最近では格好良くユメを守る描写が目立ち、ときめく読者が後を絶たない。単行本4巻の裏表紙では花嫁姿のユメと併せて花婿姿だったが実に決まっていた。ベビーシッターのエピソードではついに公式で夫婦扱いされ、一部の読者を狂喜乱舞させた。抱きついたりセクハラしたりと、和美側からユメに百合百合している描写が多い。
その後、実父も裏バイターだった事が発覚しており、父の足跡を追うため生前の父が利用していたという「黒岩案件」のバイトも請け負うようになる。
数多くの裏バイトを引き受けながらも五体満足で生還を果たし、白銀神山での事件からユメ共々生き延びて裏バイトに勤しんでいる事実から注目されており、裏バイト業界内では「不死身の白浜」というまるで杉元佐一のような異名で呼ばれるようになった。
そのご利益に肖ろうとバディを組みたい裏バイターが増えているそうだが、和美本人は断っている。
黒嶺 ユメ
でも今は、私一人じゃないのよね。 二人なら、裏バイトだろうが乗り切れるかもって。
蒸発した両親が残していった借金*1の返済、そして弟妹である望とミライの学費や生活費を稼ぐため多額の金を欲している主人公その2。21歳。
詳細は個別項目を参照。
篠月 橙
わ、分からないッス…レンジで卵温めてたら急に大きな音が…
和美とバディを希望していた女性裏バイターで、水族館スタッフのエピソードにて初登場。
口癖は「〜ッス」。身長は150cm弱*2。
詳細は個別項目を参照。
ゲスト
西本
代わりの人間が入りましてね…、私はもうお役御免なんです。
ビル警備員のエピソードで登場した、顔の染みが目立つ中年男性。
厳密に言うと裏バイターかどうか不明で、夜間帯担当の本職による警備員の可能性もある。
主人公2人へ「7階は念入りに見るように」と告げ、引き継ぎを行うとさっさと帰宅。自宅で食事や入浴を済ませたが…
実はこの時点で悪霊から呪われており、「最後のひと仕事」と称してスーツに着替えるとネクタイで首を吊り自殺。
死後は黒黒ビルのブラック企業へ取り込まれ、スーツ姿でビル周辺を徘徊している。
エピソードのラストで和美は自殺したはずの西本の姿を目撃し、ビル周辺を行き交う人々の多くが既に死んでいることに気付いた。
受け子たち
何が入ってるんだろうな?
個人向け配送業のエピソードで鞄の受け渡し場所にて待機していた短髪の男、長髪の男、身長の割に頭のデカい小男からなる3人組(ちなみに長髪の男の本業は豆腐屋)。
短髪の男がリーダー格なようで、タイムリミット十数秒前になって到着した主人公2人に「ギリギリだぞ」と苦言を呈しつつもきっちり報酬を支払った。
鞄の中身への問いに「そんなに知りたければ教えてやる」と答えたが、誰も中身を知らなかったため結局鞄の中身は謎のままに終わった。
余談だが短髪の男は「今回は俺じゃない」と述べており、これが初めての裏バイトではないことがうかがえる。
石見 絵里
私は彼氏から〜「三百万貰えるからお前行って来い」って。
治験のエピソードで参加した裏バイター。21歳。
主人公2人以外では初の裏バイト参加者として描写された。
豊満でグラマラスな体つきをした長髪の女性。乳の大きさはユメにも劣らない。
かなり受動的な性格だったのか彼氏の口車に乗せられて裏バイトに参加した。
しかし4人の中では真っ先に追加報酬の得られる『扉』を開けてしまったことで存在そのものが世界から消え、忘れ去られた。
崎村 ゆう
目の前に大金ぶら下がってんのに、尻尾巻いて逃げろって? それでも同業かぁ〜!?
治験のエピソードで参加した裏バイター。22歳。
石見同様主人公2人以外では初の裏バイト参加者として描写された。
当初は大人しく人の良さそうな素振りを見せていたが本性は「他人は出し抜くために存在する」と考え他人を一切信じず、金と他人を利用することしか頭にない守銭奴。
当初は和美とユメの裏バイトを潜り抜ける術を言葉巧みに聞き出そうとしていたが、2人が裏バイトを危険視し始めた途端に掌を返して毒づいていた。
そしてバイト最終日に意識を失う。
嘘だったんだ
私の住んでいた世界は、全くの嘘っぱちだったんだ
治験で飛ばされた異空間の中で、最後の最後に追加報酬が手に入る『扉』を発見。
主人公2人とは違って追加報酬欲しさに扉を潜った結果、別次元に飛ばされ世界の真理を知覚、最終的に世界そのものから存在を消されてしまった。
シャーロット天ノ崎
アナタ達は完璧。私もアナタ達みたいに美しくなりたい。
人形供養のエピソードで参加した裏バイター。
ゴスロリファッションを着用した陰気な痩身の女性で、人形に偏執的な愛情と執着を見せるが同時に激しい人間不信を患っているドールマニア。
曰く付きのレアな人形欲しさに裏バイトへ参加し、開始早々人形を奪って仕事をバックれようとするも裏バイト先の邸宅で監禁されていることに気付けず失敗。
同僚の主人公2人を忌み嫌い部屋に引き篭もって供養対象の人形を愛で続けていたが、ずっと傍にいたためか人形から“気に入られ”、目に見えて衰弱していく。そして一度昏倒し、2人に助けられる。
自分の為に食事を作ってくれた2人に対して一度は心を開きかけるも、人形が柱に縛り付けられているのを見て再び心を閉ざしてしまい人形と共に部屋へ立て籠もる。
立て籠もった部屋で、頬が痩けて通常では考えられないほど痩せ衰えながら人形を愛で続けていた。
カラダ、トラレタ タスケテ タスケテクダサイ
カラダ、トラレタ オネガイデス オネガイデス
燃ヤサナイデ
供養対象の人形に肉体を衰弱させられながらも人形への執着を止められず、最終的に人形の『中身』と自身の精神を取り替えられる形で肉体を喪失。
執着していた人形の中に精神が閉じ込められ、自身の願望「人形になりたい」が実現するもいざ叶った途端、絶望。
人形のままで元の肉体には戻れず生きながらに『お焚き上げ』、つまり焼却処分された。
未帆/真琴
「はーい皆、お茶とお菓子よ〜ん」
「未帆は、いい子だけどその分危なっかしくて…何か、危険なことがあったら助けてやってください」
助勤巫女のエピソードで参加した裏バイター。
長年失踪していた挙句に数百万もの借金を抱えた状態で帰ってきた父親の借金返済のため参加した未帆と、その付き添いで参加した真琴によるコンビ。
未帆は献身的で面倒見が良く、真琴は主義に反することが許せず妥協できない性格と、裏バイターの中では2人とも真っ当。
大きなトラブルもなく普通に勤務していたところ、「神隠し」により未帆が失踪してしまう。
真相は島民の手で惨殺され、「福ノ神」に捧げる生贄として神社の井戸へ投げ落とされるという死体遺棄による失踪。
捧げる前段階として、島民である上級国民たちによって神社の座敷の天井に死体を吊り下げられた後、生き血を搾り取られて宴会の肴にされるという、尊厳を踏み躙られる末路を辿った。
殺して。
未帆をこんな目に遭わせた奴ら…関わったクズ共は一人残らず無惨に殺して。
真琴も一時は島民の1人に陵辱されかけるが、乱入した主人公2人に救われる。2人には逃げるよう忠告し、真相を知った真琴は井戸に向かうも「福ノ神」から井戸へと引きずり込まれる。そこで見るも無残な死体と化した未帆を発見した真琴は、復讐のため自らの意思で己の命と肉体を「福ノ神」に捧げ心中。
その見返りとして、儀式に関わっていた関係者184名を「福ノ神」の力で惨殺した。
ちなみに本来人間を積極的に襲う怪異ではない「福ノ神」が「真琴を引きずり込んだ」理由について、「『真琴に会いたい』という未帆の最期の願いを叶えたのではないか」という説が存在する。
ある意味では主人公2人のifとも解釈できる存在であり、多くの読者の涙を誘った。
作者もこの2人を不憫に思ったのか、2巻巻末では2人の過去を描いたおまけ漫画「しあわせな真琴ちゃん」が掲載された。
前任の学校用務員
いざ辞めてみると気になって気になってしょうがないんだ。
あのまま続けていたら何があったのか…。
学校用務員のエピソードで登場した、頭部がやや寂しくなり始めた中年男性。明言されていないが恐らく裏バイター。
学校の教師たちの演出による怪異の恐怖に耐えかね、6日目で退職。
あのまま勤めていたら何が起きたのか気になって仕方ないと語り、主人公2人に何が起こるのか教えてくれるよう頼むが「1週間仕事を続ける」といういちょうさんとの約束を破ったことにより、いちょうさんに胸を抉られ死亡。
緑澤 由紀
すみません私で…、嫌ですよねこんな根暗女と。 私もまさか二人きりになるなんて…、でも私だって好きでこんな仕事…
探偵助手のエピソードで参加した裏バイター。
礼儀正しいものの常にオドオドしている小心な性格で、挙動不審気味なクセの強い陰気な女性。アシンメトリーヘアが特徴。
その性分故まともに仕事ができず何度も職をクビにされて気付けば借金まみれになっていたため、多額の金を欲している。
真性のネガティブ気質で自分を「凶星の下に生まれついた」「どうしようもない人間」と卑下し、隙あればグチグチ自虐に走るめんどくさい一面を持つ。
一方で根が明るくポジティブな和美とは案外相性が良く、業務の中で絆を深め合い友人関係になった。
裏バイト完遂後は新たなスタートを切る予定。
和美ちゃん…私の後ろの人、見ないでね。
『治験』『助勤巫女』を除けば、明確に裏バイト脱落者としてカウントされた初の裏バイター。
業務完遂後の帰り道に偶然虚像と正面から遭遇してしまい、一緒にいた和美を助けるためわざと自分に注意を引き付けることで和美を庇った直後、虚像との相互認識を果たした代償で車に激突され即死した。
ありがとう…。
それは常に"後ろ向き"として生きてきた彼女が"前を向いた"結果であったのだろうか…。
最期の希望を聞いてくれた和美の命を助けると同時に、皮肉にも和美へ感謝の気持ちを告げたことが彼女に新たなトラウマを刻んでしまうことになる。
田所 塔子/西 梢
ブライダルスタッフのエピソードにて登場。
主人公2人と一緒に『オールスターウェディング』で働くブライダルスタッフ…と思われていたが実は2人とも裏バイター。
黒髪でおかっぱの方が田所、髪を染めている方が西。
穏やかに業務は進んでいったが田所は「冥婚」が式場で行われる直前、トイレに行ったまま姿を消した。
和美が個室全部ブッ叩いてその際トイレのドアを1個破壊して探したものの見つからず「冥婚」をそのイメージから怖がって逃げたと思われたが、実際には田所はそのまま冥界の住人に取り憑かれた挙句に取り込まれてしまった模様。
あああああッ! あの女、自分の冥婚式挙げるって言ってた…まだ足りないんだわ!
まだ、ゲストを欲しがってる!
西はそのままバイトを続行するがうっかり冥界の住民を目視したことを漏らしてしまったため、冥婚のゲストにするべく雇用主である今から襲撃され重傷を負う。
主人公2人の活躍によって命からがら逃げだせたものの冥界を垣間見たことで精神的ショックを患い、恐怖のあまり発狂。更に後のエピソードのちょい足しにて、トラウマに耐えきれず自殺してしまったことがサラッと語られた。ゾンビェ…(なんでそういうコトするの?)
青木 広瀬/黄崎 リサ
「僕ら、この仕事が終わったら結婚するんです」
「お嬢~ちゃん。 もう変なおじさんは行ったから怖くないプー」
ファミレス店員のエピソードで参加した裏バイターのカップル。ブライダルスタッフのエピソードの後に「結婚」とか嫌な要素にしか聞こえない。
青木は「広瀬」という名字のような珍しい名前で、リサは不審者に怯える子供相手にお面を被って飴をあげるなど優しい性格。
- 結婚する予定だというのに裏バイトに手を出す
- 休憩時間にバイトの共用スペースであるプレハブでS●Xする
- 一瞬の油断が命取りの裏バイトなのに和美と一緒に酒盛り
- 「300万あれば豪邸買える?」と頭が橙レベルの発言をする
など多少の問題点も無いわけではないが、色々人格的に問題の多い裏バイターの中では比較的まともであり2人の関係も良好。S●Xしていたことを主人公2人には隠せていると思っていたようだが、実際は和美には匂いでバレバレであった。イカクッサ!
とある理由で100万の借金を抱えたらしく、借金返済及び結婚資金を確保するため裏バイトへ参加した。
実はリサは広瀬との子を妊娠中。
バイト中の休憩時間にS●Xしたことを除けば特に問題も起こさず勤務していたが、爆龍真拳の襲撃を受けて一時は恐怖でバイトをバックれようとするも「仲間も助けられないヤツが父親なんかなれない」と勇気を奮い立たせ逃亡しないことを誓って踏み止まり、そして同じタイミングで主人公2人が爆龍真拳の撃退に成功して主人公共々脅威から逃れることに成功した。
その気概は、父親絡みに色んな感情を抱くであろう和美からも「アンタ良い親父になるよ」と認められる程。
こうして恐怖の一夜をやり過ごし、橙以来久々の裏バイト生還者となった。
…あの… 私らが会った店員さん達って…本当は、皆もういないんですよね?
実際はマストの裏バイターとして主人公2人の1年前に雇われ、そのままマストに取り込まれてしまった犠牲者であった。
恐らく当時は主人公2人がいなかったため勇気が出せず、身籠った赤ん坊を守るべく普通に店舗から逃げ出そうとして「場」に囚われてしまったと考えられる。
死亡フラグ乱立どころか既に死んでいた形になる。八木の言う通り、2人にできることは最初から何もなかった。
主人公2人としても自分たちに重なる部分が多かったためか、「…だけど、二人一緒じゃん。」「どこにいようとも…二人が一緒なら、せめてもの救いかも。そう考えて…さ」「………そう…ね…」と思いを馳せていた。
宜しくー、俺青木広瀬ここから出たいイヤだイヤだイヤだイヤだイヤダイヤダ
黄崎リサです、宜しくお願いいやだいやかえりたいいやだいやだいやだかえりたいかえりたいかえりたいかえりたいもうやだしにたい
オギャアアアアアアアアア! オギャアアアアアアアアアア!!
しかし和美の思いを嘲笑うかのように、数年後には裏バイターが入った初日から肉体が半ばラクガキ化するほどひたすら死の苦痛に苛まれ、お互いを想い合う素振りすら見せず罵詈雑言と絶望の混じった叫びを上げながらお腹の子供共々死霊となって、未だマストの「場」に閉じ込められ殺され続けている。
寧ろ下手に救われる方法を知ってしまったからこそ、怪異への対処法が確立されて「場」を保つための犠牲者が減ったことで絶望の度合いが高まり、魂の消耗も激しくなっているのかもしれない。特にリサのお腹の子はそもそものエネルギーが少ないためかラクガキ化が著しい。
互いに守りたかった身も、それ以上に守りたかったであろうお腹の子も守れず絶望に囚われた3人の姿は読者を地獄へ突き落とす結末となった。
なおこのエピソードは第一回エピソード人気投票にて2位を獲得しており、1位が実質ギャグ回なので後にちょい足しで三人のその後が描かれている。どうなったのかはお察しください
高階 朱美
知ってた? この町って今…
空き地探しのエピソードで参加した裏バイター。面長でタレ目気味。
怪異が関わる裏バイトはこれが初めてらしく、ムッキーの姿を一目見てパニックに陥っていた。
え。ムッ
アンタアアァァァ!!
空き地にいてもダメじゃないいぃアンタ私をダマしたの!?
えりの「空き地にいれば安全」というデマを信じたことでムッキーに捕まってしまい全身ズタボロにされるも、復讐心からえりの元に辿り着き彼女を足止め。
同じくムッキーの犠牲にさせた後、自身ごと家の中へ幽閉された。
空き地探しの裏バイトには、小坂井町在住である友達の安否を確認するために閉鎖された区画への侵入手段として参加したと述べていたが、えりの言によれば実際は高額報酬に釣られた単なる金目当て。
崎村 えり
ね、良かったら一緒に探さない?
空き地探しのエピソードで参加した裏バイター。
先述の朱美とは名前で呼び合っているため、顔見知りと思われる。
今までに何度も裏バイトを搔い潜ってきたようで、怪異と遭遇するのも恐らく初めてではない。
ムッキーが現れても平常心を保てる和美以上の胆力や、パニックを起こした朱美へ咄嗟に指示する冷静さを兼ね備えている。
そこ動くな!! 朱美ッ!!
どうでも良くね!? 私らの目的は金じゃんか。
イエイイエイエイイエイイエイエイ! イエイイエイエイイエイイエイエイ!
ブワーカめ騙されおって。 アンタの分の報酬有り難く頂くよーッ!
一見すると裏バイトにおける理想的なリーダーだが、その本性は他人、しかも顔見知りすら自分のために犠牲とすることを大して躊躇わない人間の屑。
朱美を騙したのも怪異に始末させて報酬の取り分を増やすためであり、朱美がムッキーの手に掛かったのを見て飛び跳ねて喜ぶ様は金に目が眩んだ醜い欲望の塊そのもの。
ただ決して他人を犠牲にするだけで生き残ってきた訳ではないらしく、「頭上に遮蔽物があれば気付かれない」ことを一瞬で見抜く洞察力と頭の回転の速さを併せ持っており、裏バイトを何度も切り抜けてきただけのことはある能力の高さも垣間見える。
和美が「不死身の白浜」であることは気付いており、「そのフリーズ女(ユメ)、そいつ(ムッキー)に食わせて私と組んでくれたら(ムッキーの攻略法を)教えてあげる」とバディ結成を持ちかけるが、当然和美からは拒まれる。
和美がムッキーから逃れる術に気付いたと判断し、「その甘っちょろい感覚じゃやっていけないって悟ったら声かけて」と吐き捨て立ち去ろうとするも突風によって屋根が吹き飛ばされ、ムッキーに気付かれてしまう。
慌てて屋根のある場所へ逃げようとするが自分のハメた朱美から足止めを食らい、口論してもたついている最中にムッキーに捕まり、家の中へ永遠に閉じ込められてしまった。
容姿、言動、性格どれもが治験のエピソードに登場した崎村ゆうに酷似している。というか、最早キャラの再利用と言っていいがそれもそのはず、実の姉妹でえりは次女、ゆうは四女。
偶然にも治験のエピソードにゆうと共に登場した石見絵里とは名前が同じ。
「ブワーカめ」は姉妹共通の口癖のようだ。
次女えり、四女ゆうは退場したが長女と三女(+他の家族)は残っていることになり、今後は主人公2人と遭遇する可能性がある。次は崎村あけみあたりであろうか。こんなのがまだ居るのか…まあ橙をハメたヤツがこいつら一族なら少なくとも登場しそうではある。
後のエピソードである「駅員バイト」「動画配信ゲスト」で顔がそっくりな人物が登場しているのだが、内容が内容なだけに三女か長女かなど確定的な材料はない。
また、朱美の発言によれば「そんなんだからまともな友達一人もいないんだねえ!?」とのことだが、「まともじゃない仲間」は存在するのかもしれない。
そんな人格的にアレな彼女だが、『ちょい足し』ではえりのコスプレをしたユメが「ホントは友達欲しいのよ…」と不敵な笑みで黄昏れるコマが描かれている。
宮 香織
ブキミ。 エビス葬もだけど…この村の人達。 皆、不自然に笑顔で気味悪いわ。
葬儀屋スタッフのエピソードで参加した裏バイター。26歳。
既婚者で、旦那がカルトに心酔して家中の財産を全て差し出し無一文になってしまったため裏バイトへ参加した。
冒頭のセリフは鉢巻石村の人々に対して抱いた印象で、教祖様に貢献できたと嬉しそうに吐かす旦那と村の人々の不自然な笑顔がオーバーラップしたらしく、気味悪がると同時に蔑視していた。
裏バイト自体が初めてということもあってか、村での転落死を目の当たりにして頽れていた。
萬歳ーッ!! 萬歳ーッ!!
泊まっていた宿に携帯を忘れて取りに行こうとしていた時、怪異・真黒石の影響を受けて夢で祖母から死を勧められた上に洗脳を施される。
それからは自らがかつて蔑んでいた人々と同じく不自然な笑顔を浮かべるようになり、数日後に予定していた葬儀が全て終わったことを知らされると…
じゃ、私が死にます。
それに驚いた主人公2人は急いで香織を連れ出し、待ち合わせをしていた村の少年・颯太も連れて逃げ出そうとするも彼女だけは村へ戻ろうとして、既に追いかけてきていた村の人々によって始末された。
悲惨な結末を迎えたものの、作者曰くカルトに心酔した旦那も見捨てずに稼ぎへ出向くとても情の厚い女性だった。
特に和美とも馬が合っていた描写もあり、惜しい人を亡くしたと言える。
大熊 重子
喜んでもらって、お金も貰えて、ちょっとした罪悪感で済むなら全然いいでしょ。
私たちの「本当の」家族のためにさ。
人材レンタルのエピソードで参加した裏バイター。ちょい足しによると年齢は主人公2人より4つ程上。
食事を共にし快活に会話するなど、主人公2人との関係も良好。
この人材レンタル以前にも二度の裏バイトを経験しており、「家族みんな私が養ってるような感じ」というユメと似た理由で裏バイトへ参加している。
本編ではバイト先で依頼人の遊び相手や、死別したであろう母親の代わりを演じていた。
幸運にも主人公2人と組めたことで、社用端末に仕込まれていた解脱猫の存在に気付けたため消滅を免れる(この時に端末を「クサイ」と反応したユメを不思議がって実際に自分でも匂いを嗅いでいた)。
こうして主人公2人と橙以外では本当に久しぶりの生還者となった。両親・弟の慎司・妹の和江が待つ家へ帰り、家族揃って賑やかな食卓を囲んでいた。
ピピピピピ
それでは大熊様、お時間となりましたので。 この度はレンタル家族のご利用、誠にありがとうございました。
実は重子の家族は全てレンタルの人材。「家族みんな私が養ってるような感じ」どころではなかった。
詳細は不明だが、彼女の家族は全員亡くなっているものと思われる。
雇用時間が過ぎると焦点の合っていない目でブツブツと独り言を呟き、「明日から現実と向き合う」と必死に言い訳しながら
延長…いいですか。
はい! ありがとうございます。
途端に賑やかな食卓へと戻り、重子は仮初めの家族に囲まれて現実逃避を続けるのだった。
ピピピピと鳴り響く雇用時間終了のアラームと合わせて、怪異関係とは別ベクトルで戦慄の結末を迎える回となった。
ちょい足しによると当初の名前は小山田で、公開されたネームではレンタル家族に直接「行かないで」としおらしく訴える形だったのだが、怖いというか可哀想になったため現在の展開に変更された。悪化してるじゃねぇか。
また、マンガワンでの掲載当初は「延長…いいですか。」へのレンタル家族の返答が誤植で「はい? ありがとうございます。」となっていた。意味は分からんでもないが余計に怖いわ!
大家 睦美
絶対違うよ! 普段こんなことしないもん! きっと何か、よからぬ理由があるんだよ!
工場作業員のエピソードにて初登場。20歳。外見は橙に少し似ているが、中身は常識人寄り。
当時はこれといった台詞無しのモブ的な扱いだったが、雪まつりスタッフのエピソードにて本格的に主人公2人と共に裏バイトへ挑むこととなる。愛称は「ヤムちゃん」。ヤムチャしやがって…
ユメの作った一瞬怪異かと多くの読者を勘違いさせた人間の雪像に対して「ぜっ…前衛的だね、私は好きだよ」と精一杯のフォローをした。
なぜか業務中にちょくちょく姿を消し、戻ってきた際には恍惚に満ちた表情を浮かべているといった少々不審な点が目立つ。
え〜んゴメンなさいこっそり持ち込みましたァ〜。私、煙草ないと死んじゃうんだよう〜。紙巻きしか受け付けないんだよう〜。
実は重度のヘビースモーカー。度々姿が見えなくなっていた真相はこれ。恍惚に満ちた表情も怪異の影響などではなかった。
ちょい足しにて、火気厳禁とされている雪まつりでの野外テントにて行われていた所持物検査を如何にしてすり抜けたのかについて解説がなされた。それは「自分の番が来るまでにタバコとライターを1個ずつポーカーフェイスのまま遠くの雪の中へ投げ、検査に通った後でさりげなく靴ひもを直すフリして回収」という、喫煙への凄まじい執念によるものだった。
作者曰く「ニコチンに対する情熱が伺えますね」。
いかにも「常識人です」という言動をしていながら、裏バイターだけあって一筋縄ではいかない子であった。
ユメは睦美から白い匂いを感じ取り、「ニオイでわかるのよ」と睦美がタバコ・ライターを隠し持っていることを看破した*3。
結果的に睦美の持ち込んだライターを借りたユメによって神社が燃やされ和美はギリギリで助かり、睦美も数少ない生き残りの裏バイターとなった*4。
後に美術館スタッフのエピソードでも再登場。
この頃には主人公2人ともすっかり打ち解けており、彼女らといれば裏バイトをやり遂げられるという安心感を抱いていた。
そのためある事情でスタッフが足りなくなり、1日だけだが別の裏バイターとバディを組まされることになった際は号泣しながら2人と分かれることを嫌がり、不安と恐怖から自身の存在をちっぽけなものと感じるようになっていた。
その当日、館内を徘徊していた怪異のたつ子に襲われるも怪異へ遭遇する直前あまりの恐怖感と緊張感からバディを組んだ裏バイターと共に失神、結果的に生き残りを果たした。勤務時間終了後は、思い切りタバコを吹かしながら海賊のような小憎らしい表情だった*5。
これによって、3つの裏バイトを完遂し生還したことが確定している数少ないゲストとなった。
蔵内 愛
仕事を続けないと、アナタ達もああなります。
軍手落としのエピソードで参加した裏バイター。29歳。
主人公2人が属した班のリーダーで、他メンバーが怪異に殺されても仕事を熟すことを優先するなど裏バイトに対する理解は深い人物。
なんで…私…気付い…真面目にやってたじゃない…!
私、死んじゃうの?
気丈に振舞ってはいたがメンバーの死亡や裏バイトへの恐怖心が生み出した僅かばかりの好奇心から、軍手の配置図を見たことでその目的に気付いてしまい他の裏バイター同様、巨大な手に潰され圧死した。
安村 航
この図書館に、「ムダイ」って本ありますー?
図書館スタッフのエピソードで参加した裏バイター。18歳。
大学の学費を稼ぐため裏バイトへ応募。学費を全て自分で負担することになっているらしく希少価値の高い本とされている「ムダイ」を売り、その足しにしようと考えていた。
どこだ…ムダイ…ここにあるって言ってたのに…
勤務開始初日に「ムダイ」に対しての質問をしたがため花巻から最初に目を付けられ、「裏」への関心を持つよう誘導された。
彼の眼には花巻の顔に無数の穴が開いているように見え、その言葉も混沌かつ意味不明なモノに聞こえ始めたことで精神を病み、勤務開始後約1週間で頭髪が全て抜け落ちげっそり窶れた風貌となってしまった*6。
その後は消息を絶つも実はムダイを手に入れるため既に裏の図書館に引きずり込まれており、同じく花巻の唆しで引きずり込まれた主人公2人と遭遇。
そこでついに念願のムダイを発見し自らのものにしようとするが、直後に番人である怪異・ウライブラリィに襲われ宇宙宇宙されて脳がゲッターマシンになり発狂。ムダイを手放したことで最悪の事態は避けられたが最早まともな会話もままならなくなり、主人公2人に連れられて表の世界へと帰還した。
知りたくなかった。
白田
イカれてるんだ…このスーパー…
スーパーマーケットのエピソードで参加した裏バイター。目の下の隈が印象的な大人しめの青年。
母がスーパーマーケットで殺されたことからスーパーマーケットの怪人が関与しているのではと考え、正体を知るべく裏バイトに応募した模様。
主人公2人よりも年下のようで、和美がビールを飲ませずコーラを勧めたことから未成年と思われる。
ユメには母と似た雰囲気を感じており、懐いていた。
お前! とうとう捕まえたぞ…取れ! 取ってみろよその仮面。顔を見せてみろ!
夜間の警備員バイトで遂に怪人へ遭遇、決まりである内線9番を鳴らさず怪人を捕らえその仮面を引っ剥がすも、そこにあったのは殺された母の顔であった。
それによって「怪人」と「スーパーマーケット」の関係に気付き、日常が檻であったと認識する。
日常って檻…皆、そこで飼われてる。
ねえ、僕も解放して。
そして母と同様に解放を望んだことによって全身を引き裂かれ、慕っていたユメの目前で死亡。
ユメは涙しながら「日常は檻じゃない」と訴えかけるも、これによってスーパーマーケットから敵視され危険度が急上昇したためバイトは辞めざるを得なくなってしまう。
その後の彼はどうなったのか不明だが、ユメは「怪人になったのでは」と予想していた。
関連業者
赤川さん
触んなっち! 全部私のだっち。
助勤巫女のエピソードにて初登場。
主人公たち裏バイターに様々な裏バイトの斡旋を行う仲介業者。
眼鏡をかけた長髪の女性で、家政婦のエピソードにて年齢的には更年期だということが判明した。
極度の甘党らしくコーヒーシュガーのみを浴びるように飲み続ける変人であり、自分のコーヒーシュガーに他人が手を伸ばしただけで激昂する*7。
そのためデスクには、堆く積まれたコーヒーシュガーのパックが山のようにある。
「裏バイトのススメ」というガイドブックも発行しているが、最近は斡旋した裏バイターたちが悉く失敗し、収入源である仲介料が減っているため焦りを隠せていない模様。
作中の世界に於ける裏バイトの実情を鑑みると、「失敗」した者たちは全員碌な末路に至っていないのは察しがつく。
自身が仲介していないケースだと仲介料が入らないことで暴走した挙句の果てに「サポートは一切無いから…そのつもりでな」と言う割には普段から裏バイターのサポートに努めている様子はこれといって見受けられず、役に立っていない悪質な業者なのでは?と考察せざるを得ない。
後のエピソードで藍川時子と知り合いであることが発覚し、さらに時子がQのメンバーというのも把握しているのが判明。だが何故か時子とは非常に不仲で、時子の言動にいちいち小学生のようにキレ散らかしていた*8。
「なんだよ、砂糖くれないんならコーヒーなんて出すなよ、お姉ちゃん。」
「触んなっち!」
ゴスッ
「あたあっ。」
空き地探しのエピソードのラストにて八木の実姉であることが判明した。弟相手だろうがコーヒーシュガーは譲らない。
なぜ別姓を名乗っているのかについては現状では不明。どちらかが既婚者の可能性もない訳ではないが、姉弟のどちらも結婚してやっていける相手が人間性的な意味で想像し難い。
「ん? お前も使う?」
遊園地スタッフのエピソードで主人公2人が迷い込んだパラレルワールドでも、裏バイトの仲介業者を営んでいた。
だが、並行世界の赤川は『コーヒーシュガーを正しい用法で使い、尚且つ「ん? お前も使う?」と和美へ分けてくれようとする』人物であった。
劇中で和美は驚いていたが読者もこの姿には驚愕しており、「ああ、別の世界にいるんだ…と気付いてしまった」「絶望した」「何これ本気で怖い…」などと下手な怪異相手以上の動揺を見せた。
八木 琢磨
尾行は絶対見つかるなよぉ。 見付かったら死ぬと思ってね! アッハッハ!
探偵助手のエピソードにて初登場。
「八木探偵事務所」の所長を務める中年男性。
無精ひげと痩せこけた頬が特徴的な風貌で阿部寛に似ており、自由奔放な雰囲気を纏っている。ただし重度の競馬狂い。
事務所で暇を見つけては喘いでいる女の子のような声を出しながら競馬を聴いているがそのセンス自体はあまりないようで、本編では尺の都合上カットされたが計195万円をスッたりしている*9。
温泉宿スタッフのエピソードでも主人公2人にばったり遭遇したりと、順調に準レギュラーポジションへ着き始めている。
詳細は個別項目を参照。
小松 茶々
プライバシーの侵害ですか? 推理小説なら反則ですか? しかし、これはミステリーではない。
キャンプ場バイトのエピソードにて初登場。前髪の一部分だけ染めているかのように色の異なる黒髪が特徴的。
同業者である八木曰く「優秀な探偵」らしく、理論及びロジックを用いての推理を得意とする。
ミステリーなら反則となる手段も満遍なく使い容疑者を追い込める辺りも含めて、普通の推理物なら文句無しに優秀。
その一方で自身が処理しきれない非合理な事態に発展すると、汗水垂らして動揺していた。
八木と同じくお酒にはめっぽう弱く、和美の作った酒である「ハマちゃんスペシャル」を飲んだ末に酔い潰れて危うく漏らしかけた。
やめて。やめて。やめて。
やめでええぇぇっ、なんで怖い話するのよおおぉぉ!
いっづもぞう! だがらアンタと一緒に仕事ずんの嫌なのよおおぉぉぉっ!!
実は怖い話や怪異などが大の苦手。
上記のセリフから察するに八木と同じ現場に居合わせることはキャンプ場以前からあったようで、その度に泣き喚いていたと思われる。一部の読者はギャップに萌えた。
登場したのが普通の推理モノではなく、怪異が屯している本作品であったのは不幸としか言いようがない。
あくまで「表の探偵」としては優秀ということだったらしい。
諸々の描写から「八木とは男女の仲であるか過去にそういう関係だったのでは」という推測もあるが、その辺は現状未確定。
ただ、探偵助手2のエピソードでは八木が「食事中でも入浴中でも競馬をやっている」ことを知っていた。
番外編では八木と共に大人の釣りデート♡を楽しみ、「ストレスが体から消滅していく…!」と実にイイ笑顔で言う姿が描かれた。
その釣りというのは千円札を釣竿の先に吊るして餌にし、八木がそれを求めて右往左往する様を眺めることだが。
「早くこの千円を渡すんだ10倍にして返すから!」
探偵助手2のエピソードラストにて、「ユメの義父母を捜索中に失踪した」と語られた。
茶々君、わかるかね?
探偵助手3のエピソードにて再登場、特殊清掃のエピローグにて生存が確認されていた。
とある病院に入院しているらしく、目立った怪我も無く笑みを浮かべたままだが八木の問いかけには虚ろな顔で「誰ェ…?」と返す。
ユメの義両親を探索中に突如連絡が取れなくなり、見つけた時には既に精神の異常を来していた。
それを負い目に覚えたユメだったが、八木は「裏に相対する茶々の自覚の無さ」を指摘する。
後に八木の事務所へ無事に帰ってきた主人公2人への報酬とは別に、依頼主の時子から八木への報酬として茶々の身柄がQへ一時的に預けられる運びとなった。時子曰く「裏関係なら病院よりQの方がいい」という。
その後、復帰したことが「図書館スタッフ」のエピソード冒頭で描写されたが、何を調査してどんな目に遭わされたのかは全く覚えていないようで…
ユメから尋ねられた際に茶々の顔のパーツがダブって見えたり、「目の前にいる人物は本当に茶々さんなのだろうか」と疑問を抱くなど手放しで喜べる状態でないのも確かなようだ。
ん。それが、なんにも。興味あるの? ユメちゃん。
知らない方がいい事もある。
藍川 時子
不用意に空を見上げてはいけないよ。 心を、持っていかれちゃうかもしれない。
気象観測のエピソードにて初登場。
〇〇県に位置する藍川気象研究所の所長・藍川 正の実娘。好物はカレーライスの模様。
本エピソードまでに登場したキャラとは一線を画す、謎を秘めた空気感を纏う美貌の持ち主。一部の読者からは「ミステリアス美人」「過去最高に正統派美人」「今までのキャラにないセクシーさでクセになりそう」「僕は藍川さんに心を持っていかれました」など人気もひとしお。
それもあって正の見た夢での恐ろしき姿や、神出鬼没めいた登場シーンに「彼女も怪異なのでは?」「既に犠牲になっているのでは?」といった疑念も持たれていた。
ちょい足しでの作者曰く当初の名前は「夢子」の予定だったが、既にユメがいるため変更した。ちなみに白衣の下は暑がりという理由からタンクトップ着用。ありがたや…
これより次のフェイズに移るよ。 こんにちは、お父さん。
実父の正によれば、妻及び時子の実母である光恵は15年前に逝去しており時子はその5年後に亡くなったという。
しかし主人公2人の前には時折現れ、上空にあったものを不意に見上げようとしていたのを止めさせたりこれからの気象を予測して傘を差し出したりと好意的だが、なぜか正の前には終盤まで姿を現さなかった。
主人公2人が気球に乗って45分経ってから降下した後、ようやく正とほんの一瞬ではあったが対面を果たす*10。現在の所長・時子曰く実は10年前本当に死んでいたのは実父の方で、研究所内で起きた事故によって研究員の皆と共に命を落としたとのこと。主人公2人が接していた他の研究員たちも当時の事故による犠牲者であった*11。
正との愛情に浸っていたその直後正の死体が時子の目前で落下し、時子は
嫌がらせか? 私に対する…
と冷静であり続ける豪胆ぶりを見せつけた(数多の裏バイトを潜り抜けてきた主人公2人ですらこの時は冷や汗をかいていた)。
という訳で怪異ではなく、犠牲になることもなく生存した。心を持っていかれた読者は大歓喜した。
後のエピソードで、「Q」という組織のメンバーであることが発覚した。
黒岩
でも調べるのも大変だからねえ、うん、タダじゃできないよねぇ。
赤川さんが営む仲介所とは別の裏バイト斡旋業者。
黒い服に虚ろな目、所々抜けて歪な歯並びになった口と見るからに不気味な女性のような風貌だが性別は秘密らしい。
自傷癖もあるのか、腕には無数のリストカット痣がある。
和美の父も黒岩からバイトの斡旋を受けたという。
彼女(?)が斡旋する裏バイトは「黒岩案件」と称され、業務を1つ達成すると専用のスタンプカードに黒岩の顔を模したスタンプが押される。
カードは4×3のマスとなっているが、1つの時点でもそれに見合った情報を和美に与えている。貯まった個数次第でリストカットショーや黒岩ダンスなるものを見せてくれるらしい。
作者によると「ちょっと珍しい職種のアルバイトを扱う特殊案件」とのこと。
依頼人など
黒柳 翔平
人形供養のエピソードにて登場した雇用主。
〇〇県に位置する「博愛のココロ」においての人形供養部門長。
博愛のココロ自体は大きな看板を掲げているところから「表」の企業だと考えられ、「普通の」人形供養部門は日本全国から集められた人形を供養した後は寄付・リユースしているらしい。
普通じゃない人形を供養する「裏」の仕事として主人公2人とシャーロット天ノ崎を雇い、人形と一緒に過ごすことこそが供養になると捏ち上げて外から鍵を掛けられるよう改造を施した家へ3人を閉じ込める。3人が人形に肉体を供えたのを監視カメラで確認すると、最早人間であって人間ではない3人を駅まで送ろうと 迎えに赴いた。
家の中に残されたメモによると、今までも同様の手順で裏バイターたちを人形の生贄にしてきたようだ。
人形様は依頼者にとっては疫病神だが、俺にとっては福の神であるなあ。ウハハ。ウハハ。ウハハハハ。
………あれ?
バイト代払って♡
しかし閉ざされていた部屋に残されたメモから人形供養の全貌と黒柳の本性を知った3人によって縛り上げられ、自身がせしめるはずだった依頼料の200万円を慰謝料寸志として支払う羽目になった。
3人が黒柳への依頼料のことを知ったのは、彼自身が「黒柳翔平の(裏)帳簿!」と叫んでいたため。その際にはウハハハと高笑いまでしており、裏バイトの雇い主とはいえ悪どい人間性が窺える。
前述の通り博愛のココロ自体は表の企業で「裏」の人形供養も会社の名前を出して依頼者と交渉しているようだが、依頼料の計算は黒柳個人の(裏)帳簿で行われており裏バイターを利用した「裏」の人形供養が企業ぐるみによるものか、あるいは彼個人の行いかは不明。
馬岡
自然保護監視員のエピソードにて登場した雇用主で、メガネを掛けた青年。
白銀神山で裏バイターと共に整備・清掃・案内などを行っている。
地元住民からの評判も上々で、主人公2人が彼の名前を出しただけで警戒していた住民が態度を一変させたほど。
2人に実地調査との名目で立ち入り禁止区域の調査へ行かせたが、本当の目的は自らの仮説を立証できる確証を得るためにしらかみ様の映像を撮影すること。今までにも何人もの裏バイターを送り込んできたが、誰1人として帰ってこなかった。
なぜそこまでするのかという和美の疑問への答えは
「研究者であるが故に謎を謎のままにはしておけない主義だから」らしい。
悪人ではないだろうが裏バイターの犠牲を殆ど気に留めていない辺り、やはりまともな人間であるとは言い難い。
初めてにして唯一生還した主人公2人が持ち帰った映像でついにしらかみ様実在の証拠を手に入れるが、同時にしらかみ様の真の目的(ホテルに人が集まったタイミングでホテルを襲撃すること)に気付く。
自分だけこっそり車で逃げようとするが途中でしらかみ様に襲われ、ホテルの宿泊客・従業員および地元住民と共に生きたまま食い殺される最期を迎えた。捕食されている最中ながらも自身の研究内容を口にすることで気を紛らわせようという、研究者としての執念は確かなものではあった。
なお、白銀神山の怪談を話すシーンでは主人公2人以外にも複数名のアルバイトが確認できるのだが、それ以降は登場せず裏バイターかどうかも安否も不明である。
草津/和田
水族館スタッフのエピソードにて登場。
草津はバックヤードツアー担当の雇用主で、和田は草津とは担当が別の従業員。
エピソード開始時点で草津はマザー・フィッシュに魅いられており、マザー・フィッシュとの交信を済ませた後は数日ほど行方を晦ます。そして自身ごと橙をマザー・フィッシュの下へ引きずり込もうとするも現実への執着を思い出され、逃げられる。後に水族館の魚たちから食い尽くされ死亡した。
和田はバックヤードツアーには管轄外のためコメントを避けたが、分からないことがあれば現場に行けない代わりに写真を撮ってくることを指示し教えてくれるなど、人当たりがいい。バイトを終えたユメには嬉しそうに魚のことについて教えていた。和田のモチーフはおそらくさかなクン。
宝潤先生
罪の無い人間など、どこにもおらぬわい。
空き地探しのエピソードにて登場。
偉い霊能力者らしく、弟子を連れて〇〇県小坂井町付近に来訪した。
怪異対処の専門家、まさかの登場である。
ムッキーの真実を読み取り、空き地から「子供」の遺体を発見し供養するという対処法を役所の人へ授けた。
子供が虐待されていると知りながら、助けもせずに面白がって噂するだけだった住人に対して憤慨する人格者でもある。
数日後―…
あ!? 「子供」の霊魂!? あの町の話か!? そんなモン適当だよテキトー!
その実態はインチキ霊能力者。
この世界にはやはり悪霊退治の専門家のような人々を救ってくれる様な都合のいいモノは存在しなかった。
子供が虐待されている噂は実際にあったらしいが、その真実を組み込んで適当なことを言っていただけのようでムッキーの真相は依然不明である。
本人曰く「話の中に真実を混ぜるのがコツ」らしい。
弟子も詐欺師としての弟子のようで、数日後にはハンバーガーをバクバク貪りながら弟子に誇っていた。
住人に憤る発言もどこまで本当かは不明。どちらにせよ怪異解決どころか事態を掻き回しただけであり、碌な人間ではない。
名前である「宝潤」に類似した言葉「HO! JUN」が入った帽子を着用していたのはどこかで既視感あるセンスだが、関係性は不明。
役所の人
では皆様、ご健闘を…お祈りします。
空き地探しのエピソードにて登場した雇用主。
地味なビジネススタイルに身を包んだ地味な女性。役職としては「課長」らしい。
撮影すると空き地の住所が登録されるアプリ入りの端末を持たせ、裏バイターたちを〇〇県小坂井町での空き地探しに送り込んだ。
いえ…まだですよ、宝潤先生。
確かに我々の目的は、なんの罪も無い住人の皆様を救助する事にあります。
実際には怪異対策を行う課の「課長」のようで、家の中へ幽閉された住人に対して原因究明を約束していた。
こちらは宝潤と違って正真正銘の本物で、この世界には居ないと思われていた怪異対策の専門家がまさかの登場。
ただしユメのような異能は持ち得ておらず、ごく普通の常人に過ぎない。
おまけにインチキ霊能力者の宝潤を信用したり、実際には老夫婦の死体が埋まっていたことに冷や汗をかいていたりとあんまり役立ちそうにはないが。
なお『ちょい足し』にて、作者から直々に「あの課には絶対入りたくないですねぇ」とまで言われてしまった。
実際、公務員の立場で怪異トラブルの現場へ向かわされる羽目になると考えれば納得ではある。
横尾 正平
私が主任だ! この中で一番偉いんだ!
私が最初に死ぬに決まってる!
葬儀屋スタッフのエピソードにて登場。49歳。右目付近の泣きぼくろが特徴的。
主人公2人と香織を含めた裏バイターたちに裏バイトの詳細を説明しており、恐らく最年長なのもあってか主任を任されている。
村長の家に男性陣のみが泊まりがけで宴会へ出席。その際に洗脳を受けたらしく、予定していた葬儀が完了した時には自分が早く死ぬことを何よりも優先するようになっていた。最終的には火葬炉に生きたまま入って焼身自殺を図ったか、同じく洗脳された人々と共に馬背崖から飛び降り自殺したと思われる。
佐久間
映像編集のエピソードにて登場した雇い主。
〇〇県に位置する会社・映像制作ブルドッグに勤めるショートヘアの眼鏡を掛けた女性で、外見的な年齢は主人公2人よりやや上といったところ。
CM制作の仕事を受けており、2人に指示してなぜか映像に映り込んでしまう「覗き魔」と呼ばれる正体不明の男性の映像を消去させる。
映像業界の間では
「『覗き魔』の映像を消すと実体化した『覗き魔』に殺される」
という噂があるのだが、そんな噂は事実無根だと気にしていないような素振りを見せていた。
しかし、実は以前自分の指示に従って「覗き魔」の映像を削除した部下たちが皆行方不明になっているため、本心では噂を信じきっている。
そのため自分の代わりに「覗き魔」の映像を削除させる、つまり自分の身代わりにするため裏経由で2人を雇った*12。
だが実はその噂は誤りであり、「覗き魔」の真の性質は「『覗き魔』が映っている間に、その視界から外れると襲われる」というものだった。
それを知らない佐久間は残っていた「覗き魔」の映像の視界外に出てしまい、「覗き魔」を実体化させた。
結果映像の中へ連れ去られ、CMの映像の中にて永遠に苦しむ姿を晒し続ける羽目になった。
織田 慎司
農家手伝いのエピソードにて登場した雇用主。
主人公2人と橙を雇い、エヴァルスの宣伝及び収穫を行った。
橙にアヘ顔ダブルピース*13をやらせる*14辺りちゃんと宣伝する気あんのかとツッコみたくなるが、これもエヴァルスの味に絶対の自信があってのこと。
実際エヴァルスは瞬く間に評判となり、テレビで特集が組まれるほどになった。
だが実は本編に登場するのは織田の肉体を乗っ取ったエヴァルスであり、その目的はエヴァルスを出荷して畑──つまり生息範囲を拡大させること。
本物の織田の人格はエヴァルスを食べたことで猿と化し、エヴァルスの畑を彷徨い続けている。
何千年もの時間を過ごすうちに以前の自身のことは殆ど忘れてしまっているが、「エヴァルスを畑から出すな!」という強い使命感に従って必死に収穫を妨害していた。
余談だが、農家手伝いのエピソード連載時はサムネでの織田の笑顔によるドアップが並び、読者にシュールな笑いを齎した。
宮崎/ミョンミョン
人材レンタルのエピソードにて登場。
宮崎は○○都 静川区に位置する人材レンタル会社・宮崎レンタルを経営する雇用主であるジョイマン高木似の眼鏡を掛けた中年男性で、ミョンミョンはバカっぽい*15喋り方をする年齢不詳の女性。
宮崎はミョンミョン以外の女性をあからさまに侮蔑している。また、ミョンミョンはそんな彼をみやピ~と呼んでいる。
主人公2人以外にも大勢の裏バイターを派遣しているが実のところ人材レンタルというのは裏バイターを集めるための口実に過ぎず、本当の目的は解脱猫を使って裏バイターを消滅させ、残された財産や戸籍を真の顧客へ売り捌くこと。その対象である裏バイターたちを露骨に見下し、「バカ共」とまで呼んでいた。
だが危険を察知できる異能持ちのユメを雇ってしまったのが運の尽き。
解脱猫を社用端末から取り除いた3人は消滅せず、和美とユメの戸籍を売買する約束を交わしていたスキンヘッドの2人組*16からその責任を追及され、戸籍確保のために抹消された。
別に誰でもいい、所詮、全部、仮初め。
……ハマちゃん…なんか…見られてない? 私達…
- 金/銀
話、違う。
うんうん! 違うねえ~!
金は単語毎に区切るようにして、銀は金に同調する形で芸人のもう中学生みたいに語尾を伸ばすようにして話すスキンヘッドの兄弟。
人材レンタルのエピソードで終始物陰から主人公2人の様子をうかがっていたが、
実は本エピソードが初登場ではない。
個人向け配送業のエピソードでサービスエリアに立ち寄った主人公2人と鞄が人々から注目されていたが、その中にいたスキンヘッドの2人組こそ彼らである*17。
解脱猫による自己消滅の過程を知っているらしき発言や、主人公2人を名指しして見張っていた理由*18など謎が多い。
個人向け配送業での登場情報と名前はちょい足しから。
後にテーラー(販売スタッフ)のエピソード後編にて麗賓倶楽部・奥羽のボディーガードとして再登場。引っ越しスタッフのエピソードでは雇用主、警備保障会社スタッフのエピソードでは共に働くアルバイターとして本格的に2人と絡んだ。
金は和美からハゲと言われて2万円(和美のみ)減給する、銀はユメへ一緒にデートしてくれることと引き換えとして義母である弥生の情報を授けるなど、割と人間臭いところがある。
琉馬三兄妹
料亭スタッフのエピソードにて登場。
〇〇県にある有名料亭「琉馬」の跡継ぎ候補である3人兄妹。
長男の太一、次男の秀二、長女の美三の3人でお互いが「自分以外の者が後継者にふさわしい」と謙遜し合っている。
常に笑顔で従業員や裏バイターへの気配りも上手。
後継者争いに熱を出すこともなく欲とは無縁の温厚な性格揃いで、「令和の平和な三兄妹」とも例えられている。
令和の平和な三兄妹。 本当にそうかな?
アイツら、小滝を使ってお互い殺し合ってるんだ!!
裏バイトを使って呪いがどういうものか確かめながら。
「時代が変わっても人の本性はそう変わらない」と八木が推察した通り、正体は権力欲に塗れた欲深な外道。
普段の謙遜や笑顔は全て他者を欺くための仮面であり、他人を油断させるためのブラフに過ぎない。
本性は他人に一切興味がなく、ただ自分が当主となることにのみ固執している外道たちというのが真相。
他の兄妹家族を出し抜くため彼らは日々裏バイターを生贄にして小滝の呪いを調べ上げ、「開かずの間」の呪いで殺害せんと笑顔で騙し合い欺き合うデスゲームを毎日実行している。
その過程で父親をベッドに拘束して口を塞いだ上で監禁し、その部屋に小滝が移動して「開かずの間」となれば呪いで死ぬよう画策。その後で自分を後継者に仕立てようと笑顔で牽制し合っている*19。
実の父親でも一切素性を見たことがないほど、完全無欠な嘘の仮面を張り付けて365日生活し続けている恐るべき子供たち。
完璧に嘘を貫き通しているその姿は、かつて同じように後継者候補を蹴落としてきた父親ですら恐怖するほど。
この呪いを利用したデスゲームは、たとえ今の父親が死んで代が引き継がれても他の競争相手が死に絶え、己が当主になって最後の1人になっても延々続くとされている。
サトルーン
探偵助手3のエピソードにて登場した、自称(?)カリスマ動画配信者。一般人。
定食屋で食事をしていたユメ・和美らとたまたま居合わせており、その後をつけて所在地不明で伝説の心霊スポットと噂されていた木谷脳研にたどり着く。
語尾に「~し」とつける喋り方をするが、所謂キャラ付けの模様。
では早速、一階から見ていきまっし!
木谷脳研の目的を下手に知っていたばかりに好奇心が抑えられなかったのか、ユメらと同じタイミングで脳研に到着。
その後は研究員たちに捕らえられ、「のうみそにんげん」を作るための実験体にされてしまった。
登場時、その風貌から「橙の身内ではないか?」と読者からのコメントが多数。
花巻
図書館スタッフのエピソードで登場した、裏バイターの個人的な雇い主。
メガネを掛けた女性職員で、おそらく三十路。
本を読むのが好きなビブリオマニアで、その読書量は年間400冊くらいという筋金入り。
ただ当の本人は「数だけ読んでても仕方ない」「本だけ読んでてもどうにもならないこともある」と口にしているが…
学生時代に国内最大の図書館を訪れた時からそこで働くのを夢見てきたが、様々な要因でその夢を叶えることは出来なかった。
この時、花巻は夢が叶わなかったことよりも、全身全霊を掛けて計画を立て努力してもどうにもならないことがあるという事実に恐怖を覚えるようになる。
ある時、ふとしたきっかけで「『裏』の図書館」とそこにある「ムダイ」と呼ばれる本の存在を知る。
先の見えないこの世の中で生きていくには、欲しい情報をなんでも見せてくれるムダイを使って未来の情報を手に入れるしかない、そう考えた花巻は同僚や後輩を『裏』に行くよう仕向け、必要な情報を集めていった。
そして『裏』への入り口近くにムダイが現れるのを待ち続け、ついに訪れたその好機に際し、主人公2人が『裏』へ引き込まれている間にムダイを手に入れる。
だが、いざ読んでみればそこに書かれていたのは惨たらしい死かあるいは身の破滅か、自身を待ち受ける恐ろしい運命だった。
ムダイにそれから逃れる方法を求めるが、表示されたのは
無 い
の2文字だけだった。
絶望した花巻は首吊り自殺を図るが、主人公2人によって一命を取り留める。
その後何度も自殺を図るが、花巻は死ねない。
なぜなら、自殺によって運命から逃れられるならムダイに「自殺すること」と表示されていたはずなのだから……。
それが表示されなかったならば、花巻は絶対に運命から逃れられない。
花巻は、やがて訪れる「その時」に着実に向かっていくのだった。
得体の知れない霊能力者
マンガワンのとある作品とのコラボで登場した正真正銘の霊能力者。なぜか日本人形を片手に持ち、助手らしき女子高生を同行させている。
この世の摂理そのものと言える存在を退治するなど頼りになるのだが、残念ながら普段は世界に存在しない。
あまりにも異質な存在であるためか、味方であるはずなのにユメは「白い匂い」どころか、普段の怪異による「嫌な予兆」とも異なる「匂い」を感じとった模様。「なんか…イカっぽいというか…」「クッサ…!」
余談
経緯が経緯であるためか社会不適合者に高額債務者、人格破綻者や悪意を持った人間なども多い(別の意味でおかしい橙は除く)。
裏バイトに参加するアルバイターの多くは名前に色が付いているのが特徴。
初期は名前に色が付いていると準レギュラーになる可能性があるため生存フラグに繋がる望みがあったのだが、最近では準レギュラーも固まってきており名前と関係なく裏バイトへ参加した時点で破滅フラグとなる。
加えてモブも怪異に巻き込まれてよく死ぬ。
また、仮に生き残っても再登場すると碌でもない目に遭う傾向がある。裏バイトに関わることがそもそもマトモじゃないので当然と言えば当然だが。
追記・修正は裏バイトでまともに死ねてからお願いします。
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▷ コメント欄
- とりあえず文字数多くなったきたので登場人物で分離してみました。 -- 名無しさん (2021-01-30 12:54:51)
- これほど「増え続ける犠牲者…」というワードが似合う項目もそうはないだろう -- 名無しさん (2021-01-31 01:17:29)
- ファミレス色が付いてるからって油断はしていなかったけど、真実とラストに2段階で落とされたわ。 -- 名無しさん (2021-01-31 12:45:35)
- 崎村は読んでてユメちゃんと出会わなかった和美ってが感じしたな -- 名無しさん (2021-02-01 00:26:39)
- 最近は色が付いてる=裏バイター関連の人、位の意味合いになってる気が… -- 名無しさん (2021-02-06 10:37:09)
- あの話を聞いて「怪異への対処法が実証された」と笑顔で語れる八木さんはやっぱ裏の人だよ・・・ -- 名無しさん (2021-02-07 16:51:28)
- 青木広瀬&黄崎リサを救うことができる者はプッチ神父レベルの超能力者ぐらいしかいなさそう -- 名無しさん (2021-02-07 22:48:00)
- ↑数年後にはノイズ化が激しくなってるから解放自体は近いと思うんだけどね…絶望したまま消滅するだろうけど 救済についてはもう囚われてるから無理(これについては八木さんが正解) -- 名無しさん (2021-02-08 16:47:52)
- あれ?ファミレスの二人が無限ループに閉じ込められたのって一年前だよな?じゃあなんで和美の「不死身の白浜」って異名を知ってるんだ? -- 名無しさん (2021-02-13 20:57:05)
- 白銀神山事件が起こったのが1年より前だからでしょ -- 名無しさん (2021-02-13 22:47:19)
- ↑2 主人公2人も八木さんと連絡取れたし、どうも情報は入ってくるみたい -- 名無しさん (2021-02-13 22:54:59)
- ↑2確認したら白銀神山事件が起きたのが12月で、ファミレスバイトが6月だから、半年しか経ってなかった。↑が言うように、外から情報を得たって考えるのが一番自然だね。 -- 名無しさん (2021-02-14 18:23:31)
- ホールスタッフや人形供養のような雇用主の思惑通りに事が進めば金銭授受に至る前に裏バイターが確実に死ぬ(絶対に仲介料が貰えない)案件を精査できない仲介業者とかいう無能 -- 名無しさん (2021-02-22 14:50:16)
- ↑ホールスタッフはともかく人形供養は表面上は生還できてるぞ、中身が違うだけで -- 名無しさん (2021-02-22 15:31:57)
- 橙が用務員の面接で落ちたの、履歴書に「ボクサー」って書いてあたから、下手に脅かしてもとっさに殴り返されて先生たちが返り討ちに合う可能性があったからかもしれないね。 -- 名無しさん (2021-02-23 17:03:54)
- バディユメちゃんの技の元ネタが「ダイヤモンド・アイ」の外道照身霊波光線なのは「正体を見破る」という事か……? -- 名無しさん (2021-02-26 22:53:40)
- 2人目の崎村家が登場 ブワアアカめは遺伝口癖かな? -- 名無しさん (2021-03-26 02:07:19)
- 赤川さん、弟と名字が異なるということはまさか既婚者…? -- 名無しさん (2021-03-27 12:50:17)
- ↑怪異絡みで家族になんかあって別姓説もある -- 名無しさん (2021-04-04 13:24:33)
- 2↑意外と普通に小さいころ両親が離婚したとか -- 名無しさん (2021-04-08 02:31:37)
- 作品の性質からして仕方ないけど7割ぐらいロクデナシという・・・ -- 名無しさん (2021-04-10 23:39:31)
- 橙を連帯保証人にして逃げた奴の名前も崎村なので崎村一族は全員屑と考えてよさそう -- 名無しさん (2021-05-08 04:29:55)
- マンガワンおまけエピソード・ダイダイエットについて追記 橙おかしいだろアイツ…(n回目) -- 名無しさん (2021-05-23 19:48:14)
- もう「ハマユメと一緒に仕事する裏バイター」という時点で大体死亡フラグな気がする -- 名無しさん (2021-07-06 22:47:06)
- 存在が消えたり人形に身体を乗っ取られたり永遠に殺され続けたり魚に食われたり……大体の裏バイターが普通に死ぬよりも酷いことになってる……… -- 名無しさん (2021-07-18 12:44:58)
- 葬儀スタッフの横尾さんは飛び降りたんじゃなくて、火葬炉の中に入ったんじゃないかな? 追ってきた村人の中に姿が見えないし -- 名無しさん (2021-10-21 22:01:21)
- 崎村さん二回出てきてアレッとおもったら姉妹だったのね。 -- 名無しさん (2021-11-03 10:43:56)
- チョイ足しで西梢の自殺が確定。漏れなく死んでくな……。 -- 名無しさん (2021-12-20 12:09:04)
- フト思ったけど、寝てる時の「夢を見る」描写はユメちゃんにあったっけ? 「ホールスタッフ」と「治験」はともかく「助勤巫女」の夢を見る役目はユメちゃんでも問題ないはずなのになって。 -- 名無しさん (2022-01-07 11:57:50)
- 琉馬は子供1人にすれば後継者争い無くなると思うんだが、そうすると別の呪いが発動するんだろうか -- 名無しさん (2022-01-30 13:51:16)
- 多分逆さ吊りの呪いの解除法はまだわかってない。(おそらく現時点でユメハマコンビが初生存)だからもし運悪く親子連続で小滝に当たったらお家断絶する -- 名無しさん (2022-01-31 11:27:52)
- ↑2怪異関係なく事故でも病気でも後継者が育たず死ぬ可能性を考えると何人か作っといた方が良い。相打ちにでもならない限り、殺し合いでも一人は必ず生き残るし。 -- 名無しさん (2022-02-17 00:31:50)
- 和美ってもしかしてリセットの影響でちょっと性格変わった? -- 名無しさん (2022-04-02 20:56:27)
- 料亭スタッフのエピソードで八木さんが「赤川から聞いていた性格と変わってきている」という趣旨の台詞があったから、リセットは関係ないと思う -- 名無しさん (2022-04-02 22:55:05)
- ↑いやそうじゃなくて。前は「うちらは仲間は助けるよ」って断言する子だったのに、今回は「あれだけ協力志願者がいれば何かに利用できるかもしれないのに」って言ってたから、なんか悪い方向に変わってるんじゃないかって思ったんだよ。 -- 名無しさん (2022-04-02 23:41:41)
- そういう事ね。「基本に立ち返って」と裏バイトのススメをまた持ち出してたし、どうだろう……? -- 名無しさん (2022-04-03 00:00:26)
- ↑2 誘引者の影響で人間味が薄れつつあった可能性もありそう -- 名無しさん (2022-04-28 21:31:01)
- 最新エピソードにて和美も乳と尻がデカいことが判明 デザイナーの改変による影響か、それとも更に凄いユメと大体いつも一緒だからかは不明 -- 名無しさん (2022-04-30 22:09:50)
- ハマちゃんの父親の死別と借金もまあ裏が絡んでるとは思うけど、それ以上にこれまでに死んだ、もしくは失踪したという明言どころか何の言及もされてないであろう母親の方も凄くクサイ…というより怪しく思えて -- 名無しさん (2022-07-26 19:43:42)
- 第一話でハマちゃんが二段ベッドを「懐かしい」と言ってた事は何かしら意味があるのかな? ある程度長期間使ってないと出ない言葉だと思うんだけど。 -- 名無しさん (2022-08-02 22:05:40)
- ヤムちゃんは今後準レギュラーで定着するのだろうか・・・ -- 名無しさん (2022-11-26 07:27:05)
- ↑×2懐かしい〜は林間学校とかのを思い出したんじゃないかな? -- 名無しさん (2023-01-19 16:11:20)
- 文字通り命あっての物種に関わるハイリスクハイリターンの夢を追う剛の者たち。大半怪異に取り込まれるけど。 -- 名無しさん (2023-01-25 17:59:08)
- ハマちゃんはいつ個人項目が出来るのか… -- 名無しさん (2023-01-31 09:49:06)
- Dクラス -- 名無しさん (2023-02-10 23:14:31)
- ↑あからさまに理不尽な死を迎える裏バイターの方が多いけど、ちゃんと金額で報酬はもらってるからまだマシじゃないか、うん。 -- 名無しさん (2023-04-17 17:11:00)
- 今回の大江かなえ、やらかしたことといい顛末といい印象的なキャラだけど「裏バイター」でも「業者」でもないから追記するようなキャラではないかな -- 名無しさん (2023-08-13 17:25:19)
- ヤムちゃんには経験者枠で恐怖を煽るために出てほしいけど、生きて帰ってほしいから出てこないでほしいジレンマ。 -- 名無しさん (2023-08-31 11:44:38)
#comment(striction)
*2 おまけページの身長比較表では52cm程の超厚底ブーツを履いて登場し、結局脱がされていた。
*3 勿論ユメが持つ異能を用いてのことだが、動揺した様子の睦美はタバコの臭さと勘違いした可能性も否定できない。
*4 余談だが、ユメが神社を燃やしに行く際において時間稼ぎを任された睦美は「だ、だから〜 か、可能な限りは参加するかも? でもこの宇宙に絶対って存在しないしだから…」などと支離滅裂なことを吐いて村の人々を呆れさせ注意を引くなど、ライターと併せて事態の解決に一役買っていた。
*5 作者曰く「主人公2人が裏バイトに対して耐性がつきすぎたため、あまり感じられなくなった恐怖感を煽ってくれる救世主」とのこと。
*6 花巻曰く「ムダイに関心を持つ人間は裏からの影響を受けやすいが、短期間でここまでなる人間は珍しい」とのこと。
*7 上記のセリフはその時のもの。
*8 8巻書き下ろしにて赤川と時子は学生時代からの因縁であり、同年代ということも判明した。
*9 おまけ漫画では大金をスッた放心状態からアヘ顔を晒し、橙と和美に無心するもやんわり断られマヨネーズを踏んづけてしまった。
*10 整合性が取れなくなり正の存在自体が消滅した。ちなみに、主人公2人が乗っていた気球も正が用意した物であったため消滅している。
*11 途中行方を晦ました研究員・立田は帰ったのではないかと思われていたが、彼が「帰った」のは榊原平原上空の「死後の世界」であった。
*12 一応、心の中で「ゴメンね」と身代わりにさせようとしたことを詫びていた。
*13 和美曰く「殴りたい笑顔」。
*14 橙は暫くの間アヘ顔から戻らなくなっていた。
*15 というか、人材レンタルの真のシステムを56回説明されても理解できない辺り真症のバカ。
*16 この2人は明らかに男性なのだが、買おうとしていたのは女性である和美とユメの戸籍、代わりに手に入れたのは宮崎とミョンミョンの戸籍であることからこの2人も仲介業者の可能性が高い。
*17 コメントでは前編の時点で同一人物ではないかと気付いた読者も多く、作者を驚かせていた。
*18 解脱猫による自己の分裂は上述した大熊にも発生していないが名前は挙げられていない。また、宮崎らの目論みが外れるという予想がなければ主人公2人を見張る必要がそもそもない。
*19 このまま父親が死んだ場合、ひとまずは太一が当主となるようである。
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