スター・ウォーズ ダークフォース

ページ名:スター_ウォーズ ダークフォース

登録日:2021/01/13 Wed 15:18:19
更新日:2024/05/24 Fri 13:26:19NEW!
所要時間:約 7 分で読めます



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遠い昔、遥か彼方の銀河系で…


STAR WARS

DARK FORCES






概要

『スター・ウォーズ ダークフォース』とは、スター・ウォーズシリーズを題材にしたゲーム作品。
1995年2月15日にMS-DOS及びMACで発売された、シリーズ初の公式FPSである。


DOOMをもとに作られたため、全体的に帝国の逆襲』をベースにしたミリタリー要素が多め・ハードな作風が特徴となっており、フォースジェダイといった超自然的な要素はストーリー上ほとんど絡まない*1
その代わり映画本編では(どちらかと言えば)脇役として扱われがちだったテクノロジーや武装、ロケーション、宇宙船、キャラクターなどが数多く登場しており、北米スターウォーズファンの間では今なお根強い支持を集める作品である。


残念ながらPS移植版以外に日本語翻訳は行われておらず、日本国内での知名度は高いとは言い難い*2




ストーリー

新たなる希望」の少し前。
究極兵器「デス・スター」の存在を知った反乱同盟軍は、詳細を知るべくさまざまな手段を講じて工場への破壊工作や機密情報の奪取を試みていた。
元帝国軍士官の傭兵カイル・カターンは、士官学校時代の旧友と連絡を取って惑星ダヌータに潜入、設計図の収まったメモリ・マトリックスを盗み出すことに成功する。
「ヤヴィンの戦い」では彼の情報をもとにレッド中隊がデススター表面への突入を成功させ、ルーク・スカイウォーカーは反応炉にプロトン魚雷を投入。デススターは爆散し、宇宙の藻屑となった。


それから1年後。
反乱同盟軍のモン・モスマのもとに、惑星タレイのターク基地から救難信号が送られてくる。
何者かの襲撃を受けたターク基地は救難信号の送信後に壊滅し、一切の消息を絶っていたのだった。


同時期に反乱軍へ情報を提供していたクリックス・メイディンは、デススターに代わる謎の「ダーク・トルーパー」計画が進行中であることを突き止める。


何が起こったのかを突き止めるべく、現地に向かったカイル。
彼は謎の新兵器を見つけ、その所在を追っていくうちにダーク・トルーパー計画を巡って帝国や犯罪組織を巻き込んだ激闘に身を投じていく。




主な登場人物

反乱同盟軍

  • カイル・カターン

農耕惑星スロン出身の人間男性。家系は農家。
帝国アカデミー工学部に所属する優秀な士官候補生だったが、卒業間近に父が反乱軍と思われる何者かの襲撃によって殺害されたと知らされ反乱軍を憎むようになる。
しかし、かつて命を救った反乱軍スパイであるジャン・オースが実際は父モーガン・カターンが故郷スロンの人々のためにレジスタンスの指導者となっていたこと、それを反乱軍を偽った帝国軍の何者かが殺害したことを明かしたため帝国アカデミーを脱走する。
以後はジャンと共に反乱同盟軍の傭兵として各地で活動し、「スカイフック作戦」ではデススター設計図の一部*3の奪取に関わった。


デススター破壊から1年後、突如として壊滅した反乱同盟軍のターク基地の調査に赴き、謎の試作兵器を発見する。
出所を追ってモフ・レバスの元へと辿り着き、製造に用いる資源が採掘されるというグラマス鉱山を破壊するが、ダークトルーパー フェーズ1と遭遇。
その後はダークトルーパー計画を追って研究所や密輸船団の所在を突き止め、工船アークハンマー号に潜入して轟沈させた。


続編「ジェダイナイト」では、父の仇であるダークジェダイ・ジェレクとの対決を経てジェダイへの道を歩みだすことになる。


  • ジャン・オース

人間の女性。かつては「ジャン・ストレンジ」という偽名で帝国諜報部の二重スパイとして暗躍していた。
帝国アカデミー候補生時代のカイルに命を救われたのがきっかけで彼と知り合い、カイルがスロン反乱軍指導者の息子であることに気付き、彼を反乱軍へと勧誘する。
カイルの脱走後は彼をモン・モスマと引き合わせ、以降カイルの監視役兼相棒として共に任務に従事。
愛機モルディークロウ号のパイロットを務め、潜入を行うカイルと共にダークトルーパー計画を追った。



  • モン・モスマ

反乱同盟軍リーダー。
元々脱走後のカイルは信用しておらず捨て駒として利用する気でいたが、設計図奪取に成功したことで考えを改める。
カイルにダークトルーパー計画の調査を依頼し、アークハンマー号破壊後はカイルに勲章を授与した。



  • トカ提督

モン・カラマリの男性。
ターク基地の指揮官だったが、ダーク・トルーパーの襲撃で戦死した。
死亡前に救難信号を送信しており、カイルが調査に赴く切っ掛けとなった。


出演シーンはアクバー提督の未使用映像を利用している。



帝国軍

  • ロム・モーク

帝国軍に所属するドロイド狂の将軍。アークハンマー号を所有している。
「デススターとかいう珍兵器なんかやめてバトルドロイドにしろ」という至極まっとうな主張を掲げていたが皇帝の承認を得られず、長い間燻っていた。
デススターの脆弱性が証明されたのをきっかけに皇帝に売り込んだところを奇跡的に承認され、さっそくペーパープランだったダークトルーパー計画を始動。
1年後には数機で反乱軍基地を壊滅させるという戦果を示し、ヴェイダー卿にも認められた。
しかし、カイルの破壊工作によって採掘施設や地上の生産施設、密輸組織とのコネといったさまざまなものを失い、所在を隠していたアークハンマーにも潜入される。
ダークトルーパー フェーズ3を自ら装着して迎撃したが敗北し、崩壊するアークハンマー号と運命を共にした。


士官候補生時代のカイルには帝国勇敢勲章を授与するなど関わりはあったが、脱走後は彼の事を気弱な男だと酷評している。


ロム・モークが主導する次世代歩兵プロジェクト。1~3までの全3フェーズが登場する。
一応最終段階は人が着るパワードスーツだが、中間段階のドロイドの時点でかなりの数が製造されており、実質的には帝国産バトルドロイドの製造計画と言える存在。


製造拠点であるアークハンマー号の崩壊によって量産計画は頓挫したが、既にかなりの数が製造されていたため彼の死後も在庫をアレンジするなどして各所の帝国軍部隊で運用された。
後の使用状況を見るにかなり高性能ではあったようだが、「やっぱドロイド駄目だわ」と皇帝が資金提供を打ち切ったため予算の都合で再生産は行われなかった。



  • モフ・レバス

惑星アノートの地下、下水道システムを借りた隠れ家兼研究所に引きこもっている兵器開発者。
タンクトップにたるんだ身体、ヒゲにメガネとおおよそモフらしくない容姿のオッサンであり、士官としての実戦経験もない。


個人携行兵器の設計開発に長けており、ロム・モークからダーク・トルーパー用の兵器を発注された。
天才ではあるが傲慢な性格だったため、プロトタイプ兵器の銃身に「MR」と刻んでいたのを武器を回収したカイルに発見される。
複雑な下水システムと複数のトラップを潜り抜けてやってきたカイルに降伏し、尋問によってグラマス鉱山の場所を明かした。



  • クリックス・メイディン

ストームトルーパーを率いる将軍だったが、帝国の虐殺行為に嫌気が差して反乱同盟への亡命を試みた。
ダークトルーパー計画に関する情報を反乱同盟軍へと横流ししていたがロム・モークにバレてしまい、オリナクラ刑務所に収容されてしまう。



おなじみシスの暗黒卿。エグゼクターを乗り回している。
皇帝の使いとしてダークトルーパープロジェクトの視察に訪れてはいたが、巻き添えにはならなかった。
去っていくカイルを追おうとはせず、意味深な言葉を呟きながら崩壊するアークハンマーを眺めていた。



おなじみ白ヘルメットの一般兵。
本編同様にいたるところで遭遇し、ライフル数発で倒れる安定のザコキャラ。
武装の関係上、業務提携しているジャバの密輸船団のメンバーのほうがよっぽど強い



その他

密輸業者を派遣してダーク・トルーパープロジェクトへの資材輸送を手伝っていた張本人。
密輸船を追跡したカイルによってアンティーヴィーの研究所が破壊され、その結果彼の輸送事業は失敗に終わってしまう。
怒った彼はカイルを捕まえて処刑しようとするが、帝国との事業データが記録されたNAVAカードごと脱出されてしまった。


マンダロリアン・アーマーを着用した賞金稼ぎ。
コルサントでの潜入任務中に登場し、NAVAカードの解析を終えたカイルを迎え撃った。
ジェットパックで縦横無尽に飛び回るが、カイルに撃退されコルサント脱出を許してしまう。


  • グラン

三つの目が飛び出したエイリアン種。
密輸船団所属のギャングであり、サーマルデトネーターを放り投げて攻撃する。


  • ガモーリアン

豚のようなエイリアン種。
密輸船団所属のギャングであり、斧で攻撃する。


  • トランドーシャン

爬虫類のようなエイリアン種。ボスクと同じ種。
密輸船団所属のギャングであり、爆発性のストゥーカー・コンクションライフルで攻撃する。
裏設定ではトランドーシャンで構成されたシスク・ギャングのメンバーであり、シスクが過去にカイルに負けたことからメンバー全員が復讐を誓っているという。



クリーチャー

  • ダイアノーガ

デススターのゴミ処理施設に生息していた個体と同種。
惑星アノートの下水に潜んでおり、落下したカイルを水中から襲った。



  • ケルドラゴン

ジャバの処刑に使われた巨大なトカゲ。
ちょっとした自動車ぐらいのサイズを誇るが、カイルに素手でタコ殴りにされて死亡した。


武装

  • ブライアー・ピストル

カイルの愛銃で、帝国アカデミー入学時に父親から渡された骨董品。
元々は「ブライアー・ライフル」だったものを切り詰めて拳銃サイズに加工した反乱軍好みのオーバースペックな代物であり、一般的なブラスターと比較してかなりずんぐりむっくりな形状をしている。


この類の加工はわりと人気があったらしく、数多くのブライアー・ライフルがピストルへ加工された結果ライフル自体の希少価値が高まり銃器コレクターの人気アイテムとなるという変な現象が起きた。反乱軍でも多くの使用実績があり、正史においても反乱軍工作員のキャシアン・アンドーなどがブライアー・ピストルを携行している。


この「拳銃に加工する前のライフル」は永らく設定のみの存在だったが、ゲーム『Star Wars Hunters』でジャワ族の装備スキンとして初めてブライアー・ライフルらしき造形の銃が登場した。
ただし、ライフルとしての本来の性能は「重いくせに命中精度が悪い」と、あまりいいものではなかったらしい。


続編ではチャージショット機能が搭載されているが、本作の時点ではただのピストルとしてしか使用できない。


  • ストームトルーパー・ライフル

おなじみストームトルーパーの持つブラスター。正式名称はE-11ブラスター・ライフル。
赤い光線が飛び交う本作のメイン武器で、軌跡の表現にはかなり気合が入っている。
所持可能な弾薬数もかなり多く、終盤まで使える便利な武器。


  • サーマル・デトネーター

手投げ式の手榴弾。時限式か、着発式かを切り替えることが出来る。
戦闘に使うには癖が強いが、地雷を誘爆させて処理するなどもでき、それなりに使う機会は多め。


  • インペリアル・リピーター・ライフル

ダークトルーパー用に開発された試作兵器。命中精度と即射性が高い。
ドロイド用とはいえ人間も問題なく使用可能で、拾った後はカイルの便利な武器となる。
セカンダリでショットガンのような使い方も可能。


  • ジェロン・フュージョン・カッター

グラマス鉱山で使用されていた岩石採掘作業用工具…をそのまんま武器として使用したもの。
4つの発射口から緑色に発光するボルトを射出し、岩石や人体を粉砕する。


命中精度は全く期待できないが、ショットガンのように広範囲に攻撃することが出来るため接近戦の際にはそれなりに有用。
本作の開発中はバランス調整ミスにより工具にもかかわらず作中最強の威力を持つ武器となってしまっており、発売前にナーフされたのだとか。


  • I.M.マイン

時限信管か接近時起爆かを選択可能な地雷。
この手のFPSにありがちな微妙に使いづらい武器であり、慣れないと自爆しがち。


  • パッカード・モーターガン

ゴツい携行型のグレネードランチャー。回転するシリンダーを持つ。
威力が高く携行可能数も50発と多めだが、山なりに発射されるため自爆のリスクもそこそこ高め。


  • ストーカー・コンカッションライフル

シスク・ギャングによって製作・使用されているハンドメイド武器。「中枢パーツにストーカー社製のコンカッション・チェンバーが使用されているからそう呼んでいるだけ」という、何ともとばっちり感のあるネーミングが特徴。
命中すると爆発するイオン化空気弾を高速発射し、命中した場所から直径4mの範囲にあるものを吹き飛ばす。
主に運用しているのはシスク・ギャングだが、時がたつにつれ反乱軍や帝国軍などにも伝播していった。


  • アサルト・キャノン

フェーズ2のダークトルーパー向けに完成した巨大複合型アサルトキャノン…のはずだが、生身のカイルも問題なく使用している。
インペリアル・リピーターの強化型だが威力はけた違いにパワーアップしているほか、ミサイルの発射機能も備えている。




メカニック

  • モルディークロウ

正式名称はHWK-290軽貨物船。
鳥のくちばしのようなコクピットが特徴の小型船。
主にジャンが操縦し、陽動と任務を終えたカイルの回収に利用される。



帝国軍の戦闘機。
複数の場面で登場するが、直接戦闘することはない。




物語の舞台

  • ダヌータ

岩に覆われた不毛な惑星。元々はハット族の支配区域だったが、現在は80万人ほどが住んでおり90%が人間種。
首都トリッドの郊外には帝国の研究施設があり、中にはデススターの設計図の半分を収めたメモリ・マトリックスが収容されている。



  • タレイ

広範囲を海に覆われた海洋惑星。元々はモン・カラマリの移住していた惑星の一つでもある。
モン・カラマリのトカ提督が指揮する「タック基地」と呼ばれる反乱同盟軍の基地が存在したが、ヤヴィン撤退の数ヵ月後にダーク・トルーパーの襲撃に遭い徹底的に破壊された。


トカ提督の救難信号は反乱軍リーダーであるモン・モスマの元へと届いたが、基地内の住民は提督含め全員死亡。
辛うじて離脱したモン・カラマリ・スタークルーザー「グレイ・ダムセル」号はハイパースペースで逃亡を試みたものの、侵入したダーク・トルーパー1体によって乗組員全員が殺害され残骸はタトゥイーンへと落下した。


救難信号を受け取ったモン・モスマによってカイルが送り込まれ、「MR」と彫られた未知のプロトタイプ武器が発見された。



  • アノート

100万人ほどが住む工業惑星。都市化が進んでいるが、見境のない工業化によって環境汚染が深刻化している。
下水システムの中にはモフの一人であり兵器開発者のモフ・レバスが研究所を構えており、武器の出所を追ったカイルによって場所が突き止められた。



  • グラマス

合計32個もの月が存在する巨大なガス惑星。
月の一つ「グラマス16」ではライトセーバー耐性を持つ希少鉱石「フリカイト」が採掘でき、旧共和国時代は採掘会社が繁栄していた。
エレクトロスタッフの芯などに重宝されたものの、帝国時代には帝国がグラマス鉱山を徴収。帝国軍の兵器用に鉱石の独占を行う。


モフ・レバスの吐いた情報をもとにカイルが訪れ、巨大ドリルが大地を穿つ鉱山内部に侵入。
最深部でダーク・トルーパー フェーズ1の襲撃を受けるが辛うじて倒し、ドリルの動力である原子炉を暴走させて鉱山全域を爆破した。


爆破後は内部からの爆破によって大量のフリカイトが地上に露出し、重度の放射能汚染にもかかわらず探鉱者の集まる一攫千金のフロンティアと化した。



  • オリナクラ

数多くの渓谷が脱走者の行く手を阻む、岩だらけの不毛な刑務所惑星。
反乱軍へ情報を流した帝国の将軍クリクス・マディーンが収容されており、潜入したカイルによって救出された。



  • カル・セティ

「ラムゼースヘッド」と呼ばれる帝国の宇宙港がある惑星。
救出されたクリクス・マディーンからの情報で来訪したカイルにより、停泊していた資材密輸船に追跡装置が仕掛けられた。



  • アンティーヴィー

極寒の惑星。
フリカイトの精錬施設やロボット組み立て施設があり、AT-ATや既に開発の完了したダークトルーパー フェーズ2の製造も行われていた。


密輸業者の航路を追跡したカイルが場所を突き止め、フェーズ2の迎撃を返り討ちにして熱排気口を爆破、施設を機能停止に陥らせた。



  • ナー・シャッダ

サイバーパンク都市惑星。
ハット族の支配区域であり、賞金稼ぎや無法者のたむろする法律の及ばない犯罪都市が形成されている。


ロム・モークのいるアークハンマー号の場所を探るため、帝国とのビジネスで使われた密輸船の海路を記録したNAVAカードを求めてカイルが潜入。
帝国がカイルの首に掛けた賞金を狙って街中の賞金稼ぎが襲い掛かるが、彼らを返り討ちにしてNAVAカードを入手、離脱した。



  • スタージェイル

ジャバ・ザ・ハットの所有する巨大宇宙船。内部は宮殿のような作りとなっており、外見も独創的な造形。
ジャバは帝国とのビジネスの邪魔をしたカイルをモルディークロウごと拿捕し、彼を船内で処刑しようと素手にしてケルドラゴンの巣へと突き落とした。
しかしカイルは素手でケルドラゴンを撲殺し、装備とNAVAカード、相棒ジャンを取り戻してモルディークロウで脱走した。



  • コルサント

ご存知帝国の首都。
入手したNAVAカードの暗号を解析するためにISO(インペリアルセキュリティオペレーションズ)ビルに潜入し、解読コンピューターに接続して密輸船の航路を突き止めた。
モルディークロウにはTIEファイターが、カイルにはボバ・フェットがそれぞれ迎撃を試みたが、激闘の末にボバは敗北しカイルは脱出に成功した。



  • エルゴ燃料基地

帝国軍の宇宙船に燃料を供給する、大型の宇宙基地。
NAVAカードに記録された密輸業者の情報を許にカイルが潜入し、密輸業者に紛れてアークハンマーと接触するスーパー・スターデストロイヤーへと潜入した。



  • エグゼクター級スター・ドレッドノート

アークハンマーの元へ資材を運搬していたスーパー・スターデストロイヤー。
ジャバの密輸船団からエルゴ基地で資材を受け取り、極秘の合流地点でアークハンマー号に受け渡す任務を負っていた。


エルゴ基地から潜入したカイルに輸送用コンテナに忍び込まれるが、異変に気付かずコンテナをアークハンマー側へ輸送してしまう。



  • アークハンマー

スーパー・スターデストロイヤーの一隻。管理者はロム・モーク。
サイズはヴェイダーのエグゼクターよりやや小さめ。


船全体が巨大工場という特殊な仕様であり、特定・迎撃されないよう頻繁にハイパースペースにジャンプして行方をくらませていた。
しかし定期的に資材補給のために輸送船と接触する必要があり、接触場所のエルゴ基地は密輸業者側のNAVAカードに記録されてしまっていた。


ダークトルーパー計画の開発製造を行っていたが、資材輸送用コンテナに潜り込んだカイルに侵入を許してしまう。
複数のダークトルーパーが迎撃に当たったものの全て破壊され、カイルは全ての生産ラインの排気口に爆弾を設置。
ロム・モーク自身もダークトルーパー フェーズ3でカイルに襲い掛かるが倒され、船は轟沈した。





現在の扱い

ルーカス時代のレジェンズか、それともディズニー時代のカノン(正史)かで混乱の多い現在のスターウォーズだが、本作はどうかというとその人気のせいか「半分レジェンズ、半分カノン」というややこしい立ち位置の存在となっている。


ストーリーの主軸であるダーク・トルーパーは『マンダロリアン』で存在が確定しているほか、本作のオリジナル惑星「タレイ」「アノート」「グラマス」「アンティーヴィー」は正史にも採用されている。
また、カイルの愛機モルディー・クロウやジャバの宇宙船スタージェイル、愛銃ブライアーピストルといった本作オリジナルのメカニックもディズニー後の幾つかの小説やゲームに登場した。


肝心のカイル・カターンはどうなのかというと、一応彼も「スターウォーズ:ザ・カードゲーム ギャラクティック・アンビションズ」のキャラクターの一人として存在は示唆されている。
しかしダークトルーパー計画の顛末については言及されておらず、具体的にどの程度まで正史に含まれるのかはよくわかっていない。


なお冒頭部の「デス・スター設計図の奪取」という要素は丸々『ローグ・ワン』に引き継がれてしまっているが、同作の主人公ジン・アーソが如何にもジャン・オースをもじった名前であること等、与えた影響は少なくない。


余談

  • 移植

オリジナル版はMS-DOS製ということもあり、現在の目から見ると流石に時代がかっているが、2007年には「スター・ウォーズ ジェダイナイト:ジェダイアカデミー」のMODとしてフル3Dで移植されている。
ファンメイド作品ではあるものの、ブリーフィングがフルボイス化、BGMがMIDIからアレンジに、ダークトルーパーモデルも新規造形と気合が入っており完成度が高い。


  • ソースポート

Steamなどで配信されているバージョンはDOSBOXによるエミュレータで動作しており、当時そのままの仕様のため解像度や操作性に難がある。このため有志によるソースポート開発が行われており、2022年12月には高解像度、操作性改善、MOD対応、光源などのグラフィック強化を果たした「The Force engine」のVer1.0が公開された。
現在でもコミュニティは活発に活動しており、オリジナルマップの公開や没コンテンツの再実装などMODも着々と増加している。


  • リマスター

上述の通り元からファン人気が非常に高い作品だったのもあり、『DOOM 64』や『QUAKE II』の移植で知られるNightDive Studiosによってリマスター版が発売されることが2023年8月に発表された。
リマスターに際してカットシーンの高画質化が行われており、ヌルヌルと動くヴェイダー卿の姿などをトレイラーで見ることが出来る。





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  • 「新たなる野望」じゃなく「新たなる希望」では? -- 名無しさん (2021-01-13 15:27:11)
  • 日本でもPS1で出なかったっけ? -- 名無しさん (2021-02-22 16:24:13)

#comment(striction)

*1 続編以降はガッツリと絡むようになるが…
*2 同PS版の発売された1997年には『QUAKE2』『ゴールデンアイ 007』といった他の大作FPSがリリースされており、その陰に隠れてしまったことも否めない
*3 当時デススターの設計図はトプラワとダヌータの二か所に分割して保管されており、このうちカイルはダヌータの設計図を奪取している。トプラワではブリア・サレン率いる反乱軍が全滅と引き換えに奪取に成功し、これら2つをレイア・オーガナが統合することで設計図が完成した

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