登録日:2020/12/27 Sun 00:16:40
更新日:2024/05/24 Fri 12:46:22NEW!
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wws goi ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ scp foundation 要注意団体 nx-17 オレゴン州 ボーリング
ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズはシェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場する要注意団体(GoI)である。
旧称はウィルソンズ・ワイルドライフ・シェルター。ともに略称は『ウィルソンズ』や『WWS』など。
本項目ではWWSを使用する。
▷ 目次
概要
ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ(WWS)は、オレゴン州のボーリングを本拠地とする動物保護団体である。
指導者ティム・ウィルソンが1997年に前身となる組織『ウィルソンズ・ワイルドライフ・シェルター』を作ってから、
改称して現在に至るまでこの地で動物保護を続けている。
ただし、本地域は財団によってネクサスNx-17として指定されている地域であり、
1平方キロメートルあたり平均およそ350%の異常な動物相を生成/内包している。
ネクサス内で生まれる動物系アノマリーもいれば、ネクサス外から何故か集まる動物系アノマリーもおり、
そしてこれらは人間に対して必ずしも敵対的とは言い難いながらも、外部に知られてはまずい存在である。
幸い、Nx-17に大半のアノマリーは居着くので、あとはWWSさえ外部に情報を漏らさなければ事実上の収容は可能となる。
WWSは動物系アノマリーの保護に熱心に力を注いでおり、彼らが失敗することは少ないが、
彼ら自身は他のアノマリー・パラテック関連団体とは交流がなかったり、
経歴上所属していたことがない一般人のボランティアが大半を占めている。
そして運営資金もそれなりに十分にはあるようだが、ベイクセール*1を何度も行うくらいには不安は抱えていた様子。
かつてはホームページで自分たちの活動を広めて寄付を更に募ろうとするほどであった(財団が妨害して上手く行かなかったが)。
そして、人員も多くはないため(ボーリングの住民たちが善意で手伝うことはしばしばあるようだが)、
最終的に北極熊事件を起こしてしまう事態となった。
財団はそれまでは匿名の援助者として寄付をするだけであったが*2、
北極熊事件以後は『監督者』という名義を名乗り、WWSとの間に密接なパイプを結んだ。
動物たちを助けたいという善意のもとに日夜奮闘するWWSと、
ヴェール崩壊を懸念しボーリングをなるべく閉鎖的な地域にとどめたいという財団は
互いに利害が一致しており、かつそれぞれの弱点をボーリングにおいて補うことができるため、
財団世界では珍しく、財団に協力的な要注意団体となっている。
このへんは、「基本は味方でいてくれるが信頼がおけない」GOCや
「財団に敵対的ではないがそもそも無能」なMCF・UIUなどとは異なる点であろう。
他団体との関係
上記概要からわかるとおり、そもそも彼らはオレゴン州ボーリング(Nx-17)でのみ活動しており、
その収容活動も主として異常な動物の保護に限られる。
財団とは密接なパイプを結んでいることもあり、彼らが確認した生き物は財団側でもSCPオブジェクトとして登録されるほか、
WWSから情報提供を求められた場合は財団が彼らの収容活動に必要だと認める限りそれを提供している。
一方で他団体との絡みはさほどない(というより財団がそうならないように制限しているのだろう)が、
なにしろボーリングは平気で動物系アノマリーを集める地域なので、そうしたヘンテコ連中の作り出した哀れな動物たちは保護される。
中には「引き渡せ」と主張する団体も存在するが、動物たちを愛するWWSはそういう身勝手な連中の要求には屈しない。
こういう点も財団的にはありがたい側面である。
構成員
ティム・ウィルソンを除いたメンバーは本業を別に持っているケースが多い。
ティム・ウィルソン(本名:ティモシー・ウィルソン)
前身ウィルソンズ・ワイルドライフ・シェルターを立ち上げ、改称後の今に至るまでリーダーで有り続ける男。
ボーリングの原住民ではなく、旅行好きな彼はボーリングの素敵な生物相に惚れ込み住み着いて保護活動をはじめた。
明るい性格をした愉快な男で行動力も高いものの、北極熊事件事件前後は焦りが見られた。
フェオウィン・ウィルソン
ティム・ウィルソンの娘。トランスジェンダー(MTF)であり、男性として生きていた時はフェリックスという名前だった。
大学入学前にティムとハイキングに行った際、自身の性についての悩みを打ち明け、以降はフェオウィンやその略であるフェイを名乗る*3。
萩松ゆふゆ(本名:和島萌由美)
本業:財団職員。萩松ゆふゆはWWSに入るための偽名であるが、和島自身はWWSの活動を気に入っている様子。
とはいえあくまで財団職員である以上、WWSの問題点を財団に伝えるのが役目なのだが、北極熊事件以前は
WWS側の人員不足による激務と、そもそも時間を作って報告しても報告した相手も激務過ぎて正常な判断がとれていなかった。
実際これが北極熊事件の主要因といえるが、和島のサポートをするメンバーをひとりでも送れていればこうはならなかったのに……。
他にも複数のメンバーと、ボーリングのボランティアたちによって活動が続けられている。
関連オブジェクト
WWS側で記録している文書群(GoIフォーマット、『生き物プロフィール』)はNx-17に解説を譲り、
本項目では財団も記録している『オブジェクト』を取り扱う。
SCP-3160 - There Are Wasps Inside Your Microwave, And They're Stinging You Right Now (お前の電子レンジの中にはスズメバチがいるし、今まさにお前を刺している)
生命の危機を感じた際に、物理的存在であることをやめて概念的存在となり、
周囲の同一概念上に同時に存在できるクロスズメバチ。この概念から物理的存在として抜け出すこともでき、
結果として『電子レンジ』に取り付いた場合は別の電子レンジから抜け出すことで収容下から脱走することも可能となる。
また、概念的存在となっている間はその概念の近くにいる存在に『クロスズメバチの毒針によって出来る刺し傷』という形で物理干渉が可能。
WWSはこのクロスズメバチを収容するために財団に協力を要請し、共同作戦でこれを電子レンジから追い出して収容することに成功した。
財団もすごいがWWSもすげぇな。
ただ、WWSが収容しても、同一概念上に存在できることから脱走も簡単なため、WWSは唯一無二の概念を持つ物体が必要と判断。
財団からの出資金で異常芸術家に「それ以外に同一概念の存在しない」芸術品を制作させた。
そして、現在は芸術の整備という名目でボーリングの町に当該異常芸術家を住まわせているが、
財団より「ボーリングから出たかったら記憶処理するね」というお願いには同意している*4。
財団の見立てでは、「ド田舎の町に缶詰め」という状態に対する当該異常芸術家の苦情の多さから、
近々記憶処理することになるだろうと予測している。
SCP-3863 - Hole-y cow! I can't bee-lieve it! (突ぴょウシもねえ! Beeっくりだぜ!)
哺乳類になぜか巣穴を作るミツバチ。体に穴が空くわけだが、宿主は特にこれを苦痛に感じない。
このミツバチに寄生された宿主は不妊症になるが妊娠したかのようにおっぱいが張り詰め、
搾乳するとお乳の代わりに通常量の3倍近くの無機鉄栄養素を含んだ蜂蜜が出る(異常性はない)。
財団はWWSに搾乳をお願いする代わりに得た副産物をボーリング周囲地域であるスリーポートランドエリアでの販売を許可している。
なお巣分かれするため、定期的に財団はWWSに宿主として牛を提供することになっている。
これが本当の丑三つ時、なんちゃって。
SCP-3879 - Musical Jolly Ape™ by Dr. Wondertainment (ワンダーテインメント博士のわんぱくウォルター™)
ワンダーテインメント博士による改造を施されたニシローランドゴリラ。
機械的改造を施され、やせ衰えている。手の代わりに腕にはハイハットシンバルが取り付けられ、Wの刻印された服は脱げない。
体内にはピアノロールが取り付けられ、歌を要求するとシンバルを鳴らしながら演奏を行う。
ただしそのために臓器は再配置ないし撤去され、歯も犬歯を失い臼歯に差し替えられ、攻撃性能も低く、鬱病に罹っている。
このオブジェクトの存在する世界観ではワンダーテインメント博士は代替わりしているらしく、
前任のワンタメの惨すぎる所業に辟易した後任のワンタメは、こうした異常動物を適切に保護してくれるであろうWWSに譲渡。
ただし、財団からしてみればWWSも現任のワンタメも危険とは言えないながら、
ワンタメが関与するだけでどこぞのGoIがWWSにちょっかいや攻撃をかける可能性が高い(うえ、それで捲られたヴェールシナリオに繋がりかねない)ため、
WWSから提供された覚え書きをベースとしたプロトコルのもと収容している。
追記、修正、お願いします。
▷ CC BY-SA 3.0に基づく表示
Wilson's Wildlife Solutions Hub
by DarkStuff
http://scp-wiki.wikidot.com/wilson-s-wildlife-solutions-hub
http://scp-jp.wikidot.com/wilson-s-wildlife-solutions-hub
I Don't Get It, But I'll Figure It Out.
by Uncle Nicolini
http://scp-wiki.wikidot.com/coming-out-to-the-woods
http://scp-jp.wikidot.com/coming-out-to-the-woods
SCP-3160 - There Are Wasps Inside Your Microwave, And They're Stinging You Right Now
by Tanhony
http://scp-wiki.wikidot.com/scp-3160
http://scp-jp.wikidot.com/scp-3160
SCP-3863 - Hole-y cow! I can't bee-lieve it!
by Uncle Nicolini
http://scp-wiki.wikidot.com/scp-3863
http://scp-jp.wikidot.com/scp-3863
SCP-3879 - Musical Jolly Ape™ by Dr. Wondertainment
by Uncle Nicolini
http://www.scpwiki.com/scp-3879
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▷ コメント欄
- コイツら何気に名前があんまり知られていない要注意団体だから、この際に知って貰えて良かったと思う。 -- 名無し (2020-12-27 01:40:15)
- この手の創作で穏健な(過激化させられてない)保護団体は珍しいな -- 名無しさん (2020-12-27 08:38:19)
- トマト飛んでそうだな… -- 名無しさん (2020-12-27 14:54:02)
- Scribe, Correct, pleaseは天才だと思う -- 名無しさん (2020-12-27 18:52:29)
- マナの慈善団体もやる気はあるんだからそれとなく財団が監督してあげるのじゃダメなのかな... -- 名無しさん (2020-12-27 19:28:10)
- ↑活動エリア:広すぎる(ヴェール崩壊に繋がる)理性より感情優先(リスクヘッジができない)懲りない(反省はなされない)という点でMCFはWWSにはなれない WWSは収容が不可能なら泣きはするけど財団にすんなり引き渡すから -- 名無しさん (2020-12-27 19:35:40)
- 癒し系ムカデ(真)もこの団体が関与してた筈 -- 名無しさん (2020-12-27 20:04:56)
- ●<牛蜜時は面白かったからセーフ -- 名無しさん (2020-12-28 10:58:45)
- 全体にハイテンションで陽気だから好き。最後にゾッとしてもそこはSCPだし -- 名無しさん (2020-12-31 22:21:51)
- 動物に対して本気で愛情持って接してるのが伝わるから好感持てる。 -- 名無しさん (2021-01-01 22:41:30)
- ↑6 あいつら言うこと聞かないじゃん -- 名無しさん (2021-08-25 13:42:00)
- WWS -- 名無しさん (2021-09-07 17:42:04)
- ↑ミス、WWSはあくまでも保護目的だけどマナは自分で使ってやらかしてから泣きついてくるから…… -- 名無しさん (2021-09-07 17:42:45)
- ときたまketerクラスの神的存在を収容してたりするトンデモな連中。しかもそういう手合いに限ってWWSを気に入ってたりするってね。 -- 名無しさん (2021-12-06 00:01:11)
#comment
*2 なんで一般人の集まりにネクサスの収容を丸投げしてたのかは北極熊事件の項目を参照。
*3 これはフェイ本人が父に希望した名前であり、ティムが幼少期のフェイに読み聞かせたおとぎ話に出てくる森の妖精の名前でもある。
*4 記憶処理しないと同一概念の物体を外部で作られて脱走される可能性があるため
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