登録日:2020/11/28 Sat 17:41:05
更新日:2024/05/23 Thu 12:54:48NEW!
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ケルビム ウルトラ怪獣 ウルトラマンメビウス ウルトラマンオーブ ウルトラマンz ウルトラギャラクシー大怪獣バトル 剣士 オールレンジ 鎧武者 宇宙怪獣 子沢山 板野一郎 侵略的外来種 害獣 数の暴力 水陸両用 災害 寄生 メビウスオリジナル怪獣 怪獣 宇宙凶険怪獣 マザーケルビム
中距離は火球、近距離は尻尾、更には至近距離では鋭い角と、
ケルビムは攻守共に完璧な怪獣なんです!
ケルビムとは、ウルトラシリーズに登場する怪獣である。
初登場は『ウルトラマンメビウス』。
【データ】
別名:宇宙凶険怪獣
身長:44m
体重:44000t
出身地:宇宙
【概要】
宇宙怪獣の一種。
全身が青い体表に覆われ、大きな耳と頭頂部に生えた巨大な一本角「裂岩マチェットホーン」が特徴的。
また鋭い爪や先端にトゲの付いた尻尾「超音速クラッシャーテイル」を備えた攻撃的な見た目で、別名通りの凶悪な面構えをしている。
中距離では口から吐く3000℃の火炎弾「弾道エクスクルーシブスピット」*1、近距離では長大な尻尾による打撃、至近距離では鋭い角による斬撃と、全ての距離において隙の無い攻撃が可能。
また、宇宙はおろか水中でも問題なく活動できる高い適応力とオールマイティな能力を持つ。
最初は単なる怪獣でしかなかったが、出てくる毎に詳細な生態が判明し、特殊な能力が披露される等多芸な怪獣でもある。
【ウルトラマンメビウスでの活躍】
第4話「傷だらけの絆」、第20話「総監の伝言」に登場。
4話ではボガールに呼び寄せられ地球に飛来。
市街地で暴れていた所をGUYSやミクラスと戦うが、ボガールの声に怯え日本海に逃亡。
その後再出現しミクラスと戦いダメージを受け、続くメビウスとの戦いでは優勢に立つも、GUYSの援護で角を破壊され、最後はメビュームブレードにより切り捨てられる。
20話では前回の個体が産んだ卵から孵化した個体が登場(つまり4話の個体は雌)。
GUYSの怪獣をコントロールする実験「ハーメルン・プロジェクト」の音波により日本に襲来。
同計画の音波を大きな耳で増幅し出現したアーストロンを操り、2匹がかりでメビウスをボコボコにするが、
GUYSに音波発生装置を破壊されて正気に戻ったアーストロンと仲違いし、その隙にメビウスブレイブによりアーストロン諸共倒された。
劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』にも回想シーンにて登場。
20話の個体が現地まで来る間にとある子供と犬を襲っていたことが示唆されている。
内山まもるの漫画『超銀河大戦 戦え!ウルトラ兄弟』ではアークボガールの怪獣牧場におびき寄せられた怪獣のうちに確認できる。
最後は全員纏めて星ごとアークボガールの胃袋に消えた。
【ウルトラギャラクシー大怪獣バトルでの活躍】
第8話「水中の王者」に登場。
惑星ボリスでアーストロンと戦う。接近戦ではほぼ互角だったが、耳で威嚇した後に火球を連射し、強引に仕留めた。…と思いきや、実は死んだフリをしていただけだったアーストロンに不意打ちを食らい、自慢の耳を引きちぎられた挙句、そのまま熱線を撃ち込まれて死亡。『メビウス』とは真逆に、返り討ちにされる結果となった。
【ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEVER ENDING ODYSSEYでの活躍】
第10話「新たな戦いの地平で」に登場。
ガッツ星人に操られてレイのミクラスと戦うも敗北。
【大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIEでの活躍】
ウルトラマンベリアルが怪獣墓場から復活させた個体。メビウスと戦った。
【ウルトラマンオーブでの活躍】
第9話「ニセモノのブルース」に登場。
馬場さんことババルウ星人ババリューを抹殺するべく、ジャグラス ジャグラーが召喚。
ババリューをボコボコにするが、オーブが乱入し、その猛攻の前に倒された。
【ウルトラマンZでの活躍】
力は力を呼ぶ、か……
第21話「D4」に登場。
今回は親にあたるマザーケルビムが登場。
この話でケルビムは「強いエネルギー(今回はD4)に惹かれて星を襲い、その星に寄生・繁殖する」という生態が明らかとなった。
更に、
- 時速720kmもの速さで空を飛ぶ高速飛行能力
- 耳の第二発声器官をアンテナのように立たせて、後述のマザーからの重力波を中継・増幅・発信することで、他の周囲の卵を能動的に孵化させる能力
も判明。
これまでのウルトラシリーズに出てきた歴代ケルビムのように、あらゆる範囲への攻撃に対応可能な戦闘力も健在と、これまでのパッとしない活躍を挽回するかの如き恐るべき脅威として描かれた。初登場から15年、漸く出世出来たといえよう。
個体の強さ的にはウインダムとキングジョーSCのタッグであれは撃破可能なくらいのレベル。
ただしウインダム単騎だとあまり勝ち目がなく、キングジョーSC単騎では勝ち目こそあれどかなり苦戦する程度には強い。
何よりマザーとの連携でマザーをどうにかして処理しないと延々同スペックのケルビムが湧き続け、時間が経てば経つほど数が増えていくため、最終的に数の暴力で叩きのめしてくるかなり面倒臭い怪獣となっている。
マザーケルビム
別名:宇宙凶険怪獣
身長:303m
体重:999000t
出身:宇宙
ケルビムの頂点に君臨し、ウルトラ怪獣界隈でのケルビムの評価を一転させた大怪獣。
外見こそ従来の個体と変わらないが、上述のスペック通り途方もない巨体で、ウルトラマンゼットが小さく見える程。
ウルトラマンZに登場した怪獣の中では最大サイズの巨体を持つ。
参考までに、アークベリアル・ハイパーゼットン(ギガント)は身長300m、体重30万t。重すぎる…
マザーは耳の第二発声器官をアンテナのように立たせて重力波を放ち、重力波を受信した卵を瞬時に孵化させることができる。
またケルビムの卵はそれ自体がマザーの遠距離武器としても扱われ、外敵に対して卵の弾幕による集中砲火を浴びせて排除する行動を取る。
ケルビム種は基本的に
1:マザーが標的の星の大気圏外でスペースデブリ等に紛れて潜伏。
↓
2:尻尾の先から隕石に似た卵を寄生先の星目掛けて大量に産卵。
↓
3:最初に惑星地上に到達した卵がマザーの重力波によって孵化。
↓
4:自身は大気圏外に居座って「産卵」と「孵化を促す重力波の発信」を行い続け、孵化と繁殖を促進。
↓
5:最初に孵化したケルビムを経由して大量のケルビムの子供が孵化。
↓
6:以下4と5をエンドレス
というプロセスを踏むことで安全圏に居ながらその星を侵略する恐るべき生態を持つ。
その為マザーケルビムが居座った惑星の空にはケルビムの卵の流星群が絶えず四方八方に降り注ぎ、着弾した隕石が次々とケルビムに変貌し増殖する異様な光景に晒されてしまう。
マガオロチでもこんな悪夢見せねぇぞ!
今作のケルビムはマザーが卵を産むことに専念し、子供がその補佐や外敵の排除を担うという、まるでアリやハチのような社会性を持っている。
そう考えると、『メビウス』でボガールが呼び寄せたのもわからなくもない。手軽に大量の餌が手に入るのだから。
そして、今までウルトラ戦士達が戦ってきたケルビムはほんの子供だという衝撃の事実も明らかとなった。
そうなると『メビウス』第4話の個体は若くして子供を産んだことになり*2、だからこそ1個しか産めなかったものだと思われる。マガオロチばりのロリママだ…
とはいえ、マザーの発信する重力波の範囲は実際の所有効範囲が狭いという欠点を抱えている。
よって孵化した子供のケルビムが「重力波の発信機兼中継器」として動くことで初めてケルビム種は大規模な孵化と増殖を可能としている。
そのためマザーさえ駆除してしまえば繁殖ペースは大きく食い止められる。
劇中での活躍
マザーケルビムによって産まれた大量のケルビムは、その物量をもってウルトラマンゼットやストレイジを苦しめるが、マザーの存在を察知されてしまい、ゼットが撃破に向かう。
体格差は歴然であったが、デルタライズクローに変身したゼットとベリアロクによる「デスシウムスラッシュ」でマザーは倒された。
そしてまだ地上に残っていた多数のケルビムもキングジョー ストレイジカスタムから(半ば強制的に)発射された次元破壊兵器「D4」により空間ごと消滅した。
しかし、この事件で多大な影響が出たことから、ストレイジは解散を言い渡されてしまった···。
ちなみに、ヘビクラ隊長は過去の事もあってか「厄介な奴が来た」と呟いていた。
【余談】
- デザインは板野一郎で、モチーフは東宝怪獣のバラゴン。元は劇場映画への登場を想定してデザイン&着ぐるみが製作された経緯を持ち、イボや鱗といったデザイン画に無かった細かいディティールもスクリーン映えを意識して追加されたものとのこと。
- 撮影に使用されている着ぐるみは初登場の『メビウス』から『Z』まで、15年以上同じ物を使用している。
『メビウス&ウルトラ兄弟』はTV本編より先に撮影が行われており、『メビウス』に登場した怪獣の中でも着ぐるみが作られた時期が初期の頃であるため、現在まで撮影に使用されている着ぐるみの中ではかなり長寿な分類に入る。*3
出番が少ないから逆に保存状態が良かったのだろうか。
- 上述した理由で劇場版への登場がケルビムの最初の撮影であるが、この映画においてゲストキャラの少年タカトのトラウマ怪獣として設定されている。子供が見たら泣きそうな恐ろしい形相は恐らくその設定から来ていると思われる。
追記、修正は星に寄生してからお願いします。
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▷ コメント欄
- 建て乙。メビウス本編にマザーケルビム来てたらヤバかったな -- 名無しさん (2020-11-28 17:48:30)
- ↑ウルトラマンでもマザー担当と幼体担当の2チームで当たるべき案件だからな… -- 名無しさん (2020-11-28 18:00:26)
- 今やメビウス怪獣の代表格 -- 名無しさん (2020-11-28 18:21:38)
- 新登場を除くニュージェネ常連怪獣でも希少な平成生まれ。 -- 名無しさん (2020-11-28 18:42:57)
- どっかで「かつてケルビムはヘビクラ隊長の指揮下でウルトラマンオーブの偽物と戦ったんだ!」とか言われてたの見て草。嘘は言ってないけど物は言いよう -- 名無しさん (2020-11-28 18:46:25)
- 名前の元ネタは天使。ウルトラマンの怪獣としては珍しいかも? -- 名無しさん (2020-11-28 19:05:33)
- 逃亡先の海中で密かに産卵していたり、そこから孵った個体も劇場版のあらすじの一端を担ってたりと伏線係としても秀逸 -- 名無しさん (2020-11-28 19:11:57)
- マザーケルビムが序盤に出てきたらマジで詰んでたかもな。ましてやデルタライズクローになれない時のZに勝ち目があったかどうかも怪しいし。 -- 名無しさん (2020-11-28 19:15:20)
- ↑連投失礼。本当に倒せてよかったよZ。デルタライズクローのメダルやベリアロクを手に入れた後だからってのもあるけど、こんなの地球に来たらマジで洒落にならないからな。 -- 名無しさん (2020-11-28 19:24:35)
- 15年物の着ぐるみか…そろそろ色々傷んでそうだが -- 名無しさん (2020-11-28 20:07:47)
- 劇場版用の怪獣だからスーツが頑丈である可能性もなくは…… -- 名無しさん (2020-11-28 20:14:23)
- 項目が立つのに結構時間がかかったな。ケルビムは遠近中どんな距離でもオールマイティーに戦えるから良いな -- 名無しさん (2020-11-28 20:34:38)
- マザーケルビムの体重は大体同じ大きさのアークベリアルやハイパーゼットン(ギガント)より滅茶苦茶重いんだよね。もっとも、その2体と戦わせたら大して抵抗も出来ずにぶち殺されるだろうけど。下手すると凄え小さいボガールにさ -- 名無しさん (2020-11-28 21:24:23)
- 途中送信失礼。ボガールにさえ美味しくいだだかれるかも。体格差がありすぎて簡単に食えるわけでもないだろうが(アークボガールなら余裕か?)。 -- 名無しさん (2020-11-28 21:25:48)
- ↑5 メビウス怪獣も最近はファントン星人くらいしか出てなかったしもう使えないスーツも多いんだろうねえ…そしてそんな中でマックス組のレッドキング、キングジョー、スラン星人は現役という -- 名無しさん (2020-11-28 21:41:40)
- ↑あ、ベムスターもメビウスで作られたスーツでしたね -- 名無しさん (2020-11-28 21:48:43)
- モチーフ元のバラゴンのは -- 名無しさん (2020-11-29 11:20:19)
- ミス。モチーフ元のバラゴンのスーツは何度も改造されたけど、コイツはオリジナルのスーツが15年も使われ続けているのか…… -- 名無しさん (2020-11-29 11:21:34)
- Zに登場した通常個体は雑誌記事での紹介では「ケルビムjr.」と書かれていた(公式サイトでは普通に「ケルビム」表記)。 -- 名無しさん (2020-11-29 13:59:41)
- 『Z』で明かされた生態見てるとギャラファイ3に軍勢枠で出てこないだろうか タルタロスが強大なエネルギーを出して撒き餌にしてベリアルとトレギアがマザーを捕獲するとか ゼットン以上に個体差による強弱に関して納得出来そうでもあるし -- 名無しさん (2021-02-01 23:16:21)
- 出番は多めだが、悪役専門なうえ「強めの一般怪獣」レベル。正義側やボス級にはなれないんだよな -- 名無しさん (2021-09-25 22:17:10)
- 聖書を読んだら4ページ目にいきなり出てきて驚いた -- 名無しさん (2021-11-09 08:16:17)
- ↑2 ところがデッカー劇場版で直接の登場はなかったものの、まさかの善玉としての活躍ですよ -- 名無しさん (2023-03-02 21:37:35)
#comment(striction)
*2 これに関しては怪獣に限定しても前作のヤングマザーザンドリアスなどの例もある。
*3 ゴモラですら放送当時にザラガスへ、大怪獣バトルの際に2度ほど改造流用に回されている
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