JLA: Rock of Ages

ページ名:JLA_ Rock of Ages

登録日:2019/09/26 Thu 20:56:25
更新日:2024/05/09 Thu 13:51:39NEW!
所要時間:約 10 分で読めます



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『JLA: Rock of Ages』は1997年にDCコミックスから出版されたアメコミ作品。


+ 作品情報-

『JLA』#10~#15
発売 1997年10月から
脚本 グラント・モリソン
作画 ハワード・ポーター、ゲイリー・フランク(#15)、グレッグ・ランド(#15)


日本では未邦訳。


異才グラント・モリソンによる『ジャスティス・リーグ』・サーガ第2巻。
『JLA』の宿敵が集まったチーム『インジャスティス・ギャング』と『JLA』の戦いを描いた作品。
序盤はヒーローとそのライバルの対決という王道のエピソードが展開され、特にライバル側に焦点を当てている。
しかし中盤からはモリソンらしい異世界や時間を巡る戦いが描かれ、ただの1エピソードとは思えない壮大な物語に発展する。
その内容は後にモリソンが担当する大型イベント『ファイナル・クライシス』の原型とも言われている。
またレックス・ルーサーの人間性にもスポットを当てており、彼を単純な悪人とは一線を画す存在として描いている。


後のストーリーに影響する伏線も多数存在し、特に#10は1997年のイベント『Genesis』の前日談となっている。
また他の作品からの影響も強く受けており、『Wonder Woman Vol.2』#124でワンダーウーマンが死亡したため彼女は登場せず、
いきなり出てくるアズテックはモリソンが担当した『Aztek: The Ultimate Man』で『JLA』に加入する様子が描かれている。




【物語】

突如スターシティを襲撃した自分たちの偽物を倒した『JLA』は、被害の大きさにショックを受けながらも黒幕の捜索を開始する。
事件の首謀者で強力な力を持つ『賢者の石』を手にするレックス・ルーサーと彼の率いる『インジャスティス・ギャング』は、
『JLA』の捜索を物ともせず彼らに勝利するための作戦を次々に実行して、『JLA』を分断し追い詰めていく。
そんな中、月面基地で待機していたヒーローたちの前にニューゴッズの一柱メトロンが現れ、
惑星アポコリプスの王ダークサイドより先に『賢者の石』を見つけるよう依頼し、ヒーローたちは異世界へと旅立った。
その旅の中でメトロンの嘘と『賢者の石』の破壊による地球の危機を知ったヒーローたちは地球に帰還したが、
そこは『賢者の石』が破壊されたことでダークサイドが全てを支配した最悪の未来だった。



【登場人物】

≪ジャスティス・リーグ・オブ・アメリカ/JLA≫

世界を守るヒーローチーム。スーパーマン・ブルー、マーシャン・マンハンター、バットマンがスターシティ襲撃犯を捜す中、
グリーンランタン、フラッシュ、アクアマンがメトロンの頼みで『賢者の石』捜索に向かい、最悪の未来にたどり着いた。
グリーンランタンたちが過去に帰還し『賢者の石』の危険性を伝えようとするも、
そのことを知らないスーパマンたちはレックス・ルーサーたちを制し『賢者の石』を破壊しようとする。


  • スーパーマン・ブルー(クラーク・ケント/カル=エル)、マーシャン・マンハンター(ジョン・ジョーンズ/ジョン・ジョンズ)

メトロポリスを守る鋼鉄の男と様々な超能力や変身能力を持つ火星人。『インジャスティス・ギャング』の基地捜索を担当する。
基地を発見し敵の作った幻をマーシャン・マンハンターの力で突破したが、最後は仕掛けられていた爆弾で吹き飛ばされた。
スーパーマン・ブルーの能力、エネルギー操作で難を逃れると、バットマンと合流し『インジャスティス・ギャング』に挑む。


最悪の未来ではスーパーマン・ブルーはロイスを失ったショックから自ら命を捨て、マーシャン・マンハンターは加速器でバラバラになった。


ゴッサムを守る闇の騎士。独自のルートで敵を追い、黒幕がレックス・ルーサーだと見抜いた。
彼に対抗するためプラスチックマンに協力を求める、ミラーマスターと取引するなど準備を進め、
スーパーマン・ブルーたちと合流すると『インジャスティス・ギャング』との直接対決に挑む。


最悪の未来ではダークサイドの腹心デサードに囚われ体を乗っ取られも、過去のヒーローが現れる2ヶ月前に意識を取り戻した。
デサードの元に攻め込んだ『JLA』を出迎え、彼らと共にダークサイドへの攻撃を開始する。
多くの仲間を失いながら『モビウス・チェア』入手に成功し、ダークサイドの『オメガ・ビーム』で姿を消した。


  • グリーンランタン(カイル・レイナー)、フラッシュ(ウォリー・ウェスト)、アクアマン(アーサー・カリー/オリン)

『賢者の石』捜索に向かったヒーローたち。月面基地で待機していたがメトロンの頼みで異世界に旅立った。
様々な異世界を経てWonderworldにたどり着き、その世界の守護者からより大きな悪との戦いへの協力を求められるも、
旅の中で謎のアワーマンからメトロンの嘘と地球の危機を知ったため、『Glimmer's Hyperwheel』を借りて地球に帰還した。
しかしそこは『賢者の石』の破壊された最悪の未来で、意識がそのまま未来の自分たちと一体化してしまう。


最悪の未来ではグリーンランタンはダークサイドの尖兵Swarmtrooperに改造され、
フラッシュは『スピードフォース』から切り離され一般人として生き、アクアマンは『JLA』としての活動を続けている。
過去の意識を宿し最悪の未来を回避するため、『JLA』の力を借りて『モビウス・チェア』を入手し過去へと帰還した。


  • グリーンアロー(コナー・ホーク)

先代グリーンアロー(オリバー・クイーン)の息子で弓の名手。スターシティが被害を受けたことに最もショックを受けている。
その後サンフランシスコでの水害で救出任務を終えた際にサーシと出会い、彼女の言葉で『JLA』への信頼がゆらぎ、
『インジャスティス・ギャング』に力を貸してしまう。


最悪の未来では『JLA』として活動を続け、ダークサイドとの決戦で唯一生き延び最後を見届けた。


  • アズテック(ウノ)

闇の神と戦うためにケツァルコアトルの依代になるべく選ばれた戦士。四次元エネルギーで動くバトルスーツを使用している。
チームの新人として月面基地でサポートし、グリーンランタンたちが旅立つと留守を任されていた。
その後ルーサーからの通信で自分がルーサーのスパイとなるために戦士に選ばれたことを教えられ、
さらにルーサーが率いる新たな『JLA』のメンバーになるか、月面基地と最期を共にするかを選ぶよう強要される。


最悪の未来ではバットマンがデサートに囚われた時に命を落としており、後継者が活動している。



≪インジャスティス・ギャング≫

『JLA』のライバルたちで結成されたヴィランチーム。スーパーマンへの対抗心からレックス・ルーサーが結成した。
スーパーマンに確実に勝利するため、偶然手に入れた『賢者の石』の力でジェムを操り、彼の超能力で他のメンバーを操っている。
ルーサーの目的はあくまでスーパーマンと『JLA』の打倒なため、無用な被害が出ることは望んでいない。
『JLA』のコピーで敵のデータを集めた後、様々な作戦で『JLA』を分断し追い詰めていった。


  • レックス・ルーサー

大企業レックス・コープの社長でスーパーマンのライバル。チームのリーダー。偶然『賢者の石』手にしている。
過去の『JLA』には興味を持たなかったが、スーパーマンが本格的に参加しているのを知りチームを結成した。
スマートな作戦で『JLA』を冷静に追い詰めていったが、爆弾でスーパーマンを倒したと思った時には興奮していた。


犯罪の道化王子とも呼ばれるバットマンのライバル。悪趣味なジョークを繰り返すため、ルーサーからは嫌われている。
その狂気は評価されており、偽の基地にマーシャン・マンハンターたちが現れた際には狂気で生み出した幻覚で追い詰めた。


  • サーシ

絶大な力を持つ魔女でワンダーウーマンのライバル。様々な力を持つがあえて言葉だけでグリーンアローを裏切らせてみせた。


  • ミラーマスター(エバン・マッキュロッチ)、ドクター・ライト(アーサー・ライト)

鏡を使って様々な能力を発揮する傭兵と光を操るを持つ科学者。2人の力を組み合わせ偽の『JLA』や偽の基地を作り上げた。
しかしミラーマスターはバットマンに買収され、彼の作戦の準備を進めていた。


  • オーシャン・マスター(オーム)

アクアマンに恨みを抱く彼の義理の弟。サンフランシスコへの洪水攻撃のほか様々なサポートを行う。


  • ジェム

特殊な力を持つ宝石を身に着けた土星の王子。ルーサーに囚われ研究されていた。
『賢者の石』の力で宝石の能力が増幅され、その力で『インジャスティス・ギャング』のメンバーを操っている。
またマーシャン・マンハンターのテレパシーも妨害している。



≪最悪の未来≫

ルーサーが持つ『賢者の石』が破壊されたことでダークサイドが全てを支配した未来。
地球はダークサイドの拠点となり、全宇宙が『反生命方程式』の支配下になりつつある。


  • ジャスティス・リーグ・オブ・アメリカ/JLA

最悪の未来の『JLA』。唯一の抵抗勢力として活動し、月面基地を奪われたためデトロイトのバンカーを使用している。
メンバーは
復活したワンダーウーマン(ダイアナ)
現在まで活動を続けてきたグリーンアロー(コナー・ホーク)
死亡した前任者の後を継いだ2代目アズテックことAzteka
元『ティーン・タイタンズ』アージェント(トニ・モネッティ)、アトム(レイ・パーマー)
再プログラムされた元ヴィランの人造人間アマゾ


過去の意識を宿したグリーンランタンたちの言葉を信じ、彼らを過去に戻すため『モビウス・チェア』入手に動き出す。
バットマンの指示で作戦を実行しグリーンアローを残して全滅するが、『モビウス・チェア』入手と打倒ダークサイドを成し遂げた。


  • ダークサイド

惑星アポコリプスの王。『賢者の石』が破壊された後、ニュージェネシスとの戦争に勝利し宇宙全体を侵略し始めた。
バットマンの知性を得たデサードを信頼しており、彼に呼び出される形で地球に現れた。
そこでグリーンランタンたちを過去に送り返そうとする『JLA』と戦闘になり、目的を達成されてしまう。
それでもほとんどのヒーローを始末したが、アトムに脳内へ侵入され植物状態になりオライオンの自爆で消滅した。


  • デサード

ダークサイドの腹心の拷問官。捕らえたバットマンと一体化し彼の知性を得たが、精神内の攻防に敗れ肉体の主導権を奪われた。
その後、残された意識は指先サイズの箱型デバイスに移された。


  • グラニー・グッドネス

惑星アポコリプスで孤児を兵士へと変える悪女。ニュージェネシスを侵略した際に全ての『マザーボックス』と一体化し、
『グランドマザーボックス』へと進化してダークサイドに預言を授けている。
ダークサイドと共に地球に現れ、彼に襲いかかるワンダーウーマンを攻撃するも相打ちとなって破壊された。


  • ブラックレーサー、オライオン

ニューゴッズの死神とダークサイドの息子にしてニュージェネシスの戦神。
ブラックレーサーは『JLA』とダークサイドの戦いを観察し数多くの死を見届けた。
オライオンは地球で潜伏しており、ダークサイドの支配が弱まったのに気づき全てを滅ぼす『Genesis Box』を起動しようとする。
ダークサイドの敗北を目撃したブラックレーサーはオライオンを止めようとしたが、聞き入れられず全ては消滅した。



≪その他≫

  • メトロン

全知の力を与える『モビウス・チェア』に乗り、世界を観測し続けてきたニューゴッズ。
月面基地に突如現れ、待機していたヒーローたちに『賢者の石』捜索を依頼した。
彼らが元の世界に戻れるよう準備するなど協力的だったが、謎のアワーマン曰くヒーローたちを騙していたらしい。


最悪の未来ではダークサイドに敗れ、身動き一つ取れない体で彼に従っている。
『モビウス・チェア』を狙うグリーンランタンたちを追い返そうとしたが、バットマンの口車にハマり意識を奪われ、
グリーンランタンたちが過去に戻るための道具となった。


  • Wonderworld

『賢者の石』を求め異世界に旅立ったグリーンランタンたちがたどり着いた世界。
人間の想像力を超えた遺物やヒーローが存在し、様々な強大な悪と戦ってきた。
偶然現れたヒーローたちを仲間に加えようとしたが、地球を救うことを願う彼らの思いを汲み取り遺物を貸し与えた。


  • アワーマン

『賢者の石』を巡る異世界の旅の中でグリーンランタンが出会った謎のヒーロー。853世紀出身と名乗り『賢者の石』を持つ。
別の時間のグリーンランタンの指示で現れ、メトロンが騙していることと地球の危機を伝えた。




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