クリオネマン

ページ名:クリオネマン

登録日:2019/08/05 Mon 22:42:33
更新日:2024/04/19 Fri 10:57:57NEW!
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わたしは一刻も早く一期生の先輩方を

全滅させたくてイライラしているんだ!


所属:正義超人・残虐超人(原作)
身長:230㎝
体重:73㎏
出身地:ロシア
超人強度:107万パワー
:高崎拓郎
同期:ジェイドスカーフェイスデッド・シグナル



【概要】


キン肉マンⅡ世に登場した超人。
万太郎たちに続き、ヘラクレス・ファクトリーを卒業した二期生の中でも特に優秀な成績で卒業し、地球防衛の任務を放り出して自堕落な生活を送る一期生との「日本駐屯超人入れ替え戦」を行う「ニュージェネレーション-EX」のひとり。


二期生の生徒の中でも一番のシャレ者。頭の大きな一つ目のようなものはフードで、その下には鋭い眼光を放つ目がある。
ヘラクレス・ファクトリーでの認識番号は21で、口癖は「キョキョキョー」
ある意味綾茂高校の逆輸入である


北極などに生息する軟体動物クリオネの化身超人で、その軟らかいゼリー・ボディを様々な形態に変化させて戦う。
また、このゼリー・ボディは魚やセイウチンなどの海棲物を取り込める性質を持ち、海に関係ない超人でも海に落ちたりして海棲物の特性に変化させれば取り込むことができる。


性格は大変な自信家で、一応先輩の一期生を敬うような事を言うが、実際は一期生を完全に見下してナメきっており、丁寧な話し方もかえって相手をバカにしているように聞こえる。


さらには本来守るべき対象である人間をも根底から見下しており、
正義超人の力は大きな視野に立って使うもので、不良を更正させたり老人の手助けといったことに使うものではないという、間違ってこそいないもののあまりにも傲慢かつ危険な考えを持ち、
例え人間であってもワルには容赦なく攻撃すると言う、正義超人の面汚し。
普段は天使のように優雅だが、獲物を見つけるとバッカルコーン*1を剥き出しにして喰らいつくクリオネの二面性・暴力性・そして残虐性を顕著に表した超人と言える。


『II世』の時代では半ば形骸化してしまってるが、超人界には正義・悪行問わず『人間を無闇に傷つけたり、殺したりしてはいけない』という絶対的な掟がある。
自身の傲慢な思想の元にその掟を破ったクリオネマンの行為は『正義超人』の人間からの信頼を根底から失墜させかねない大暴挙である。*2
これにはただ単に悪行超人を倒す『力』だけを求め、「人間を愛する」「正義を愛する」「平和を愛する」『心』の教育を怠った委員長やロビンマスクの責任は大きいと言える。
シルバーマン始祖の人達が見てたら、問答無用で粛清されていただろう。


相手にできるだけ血を流させずに仕留めることを美学としているが、実はそこには秘密がある。


二期生の中でも、元々悪行超人だったスカーフェイスは別としても特に正義超人とは思えない言動が目立つ。
超人の力を人間のために使おうとせずに、正義超人の務めを果たそうとしていない。
作中の人間の中学生に技を放つという非道な行いのせいか、学研の図鑑「超人」では二期生の中で唯一悪行超人に分類されてしまっている。(後にただの誤植であった事が分かった)*3



【技】


・ダブル・カカトオトシ
まるで体操選手のような素早い動きから、両足で踵落としを放つ。


・ゼリー・ボディ・インパクト
ゼリー・ボディを細長く伸ばし、相手に巻き付き締め上げる。


・アイス・シェルド
右腕を凍らせて氷の盾を造る。


・アイス・ソード
右腕を剣状に凍らせて剣を造る。


・ソーラーエナジーヒート
ゼリー・ボディを巨大なレンズ状の「コンベックス・レンズ・ボディ」に変化させ、太陽光線を集めて熱線を発射する。


・ビッグ・フィッシュ・ボーン
ゼリー・ボディに閉じ込めた相手を、巨大な肋骨で刺し貫く(アニメ版では刺さずに包み込む)。
クリオネマンは超人の体にある底知れぬツボを正確に突き、出血を最小限に抑える事ができる。


x・y・zエグザイズクラッシュ
ビッグ・フィッシュ・ボーンの体勢からジャンプし、相手の頭だけを出して抱えるようにしながら落下し、頭をコーナーポストに激突させるクリオネマンの必殺技。
名前の由来はアルファベットに「x・y・z」に続く文字はなく最後であり、この「x・y・zクラッシュ」にかかったらどんな超人も最後ということから。


・スター・ダスト・シェル
万太郎に割られたコンベックス・レンズ・ボディの破片を巻き貝にして発射する。


・水母落とし
クラゲに変身し、ものすごい勢いで降ってきて、その後人に戻りギロチンドロップをする。


・アイス・ブレス
口から冷気を吐き、相手を凍らせる。



【活躍】


入れ替え戦の代表として登場し、トーナメントBブロック「ヘラクレスの足の裏リング」一回戦でセイウチンと対戦する。


序盤の力比べこそセイウチンに譲ったものの、実はその後のセイウチンの攻めを全て実力を量るためにわざと受けていたと語り、セイウチンを充分倒せると宣言する。


言葉通りにまずはコブラツイストをゼリー・ボディで難なく脱出すると、「ゼリー・ボディ・インパクト」で締め上げる。
セイウチンも力で脱出して反撃するが、それをアイス・シェルドで受け止め、アイス・ソードで斬りつける。
そして、セイウチンをゼリー・ボディに閉じ込めると一方的に攻撃し、失神させる。


しかし、観客席にいたセイウチンの母・ドロシーが投げ込んだ巨大な魚が開けた穴から脱出され、反撃のツームストン・ドライバーを食らってしまう。


ところが、この攻撃でクリオネマンの怒りに火がつきボディを「コンベックス・レンズ・ボディ」に変化させて「ソーラーエナジーヒート」を発射し、セイウチンを追い詰める。


ここで、セイウチンに助けられて更正した中学生がセイウチンを助けようとリングに上がろうとするが、
何とクリオネマンは
「超越的な力を持つ自分たちが劣った人間どもを庇護してやる」
「力は大局的に振るわれるべきものであって、ささやかな親切など評価に値しない」
「一度悪の道に走った者は遠からずまた罪を犯す。ゆえに問答無用で処断あるのみ」
と自らのあまりに傲慢かつ狂気に満ちた思想を言い放ち、この中学生に熱線を放つという大暴挙をしでかした。
この時のクリオネマンは、まさに流氷の『天使』正義超人の皮を被った『悪魔』悪行超人そのものである。
それを庇ったセイウチンは熱線を受けて炎に包まれてしまう。
セイウチンを言葉巧みにゼリー・ボディに誘導して再び閉じ込めると「ビッグ・ボーン・フィッシュ」で貫き、必殺の「x・y・zクラッシュ」でセイウチンの牙をへし折ってKO。
半ば反則勝ちに近い内容でトーナメント二回戦に駒を進めた。



続く二回戦では、八景島シーパラダイスの海上の特設リングでデッド・シグナルを破った万太郎と対戦。


万太郎を秒殺しようと試合早々ゼリー・ボディに閉じ込めようとするが、勝ちを焦るあまり陸上生物の万太郎を取り込めないという事を忘れており、先手を取られてしまう。


それでも万太郎の技から脱出するとアイス・ソードでロープを全て切断。
万太郎を海に確実に叩き込める状況を作り出す。
しかし、万太郎はミートのアドバイスで徹底して寝技を繰り出し、クリオネマンの戦法を封じる。


が、いつもと違って活躍する万太郎に飛んだギャルの声援と、「広末涼子があんたの応援をしているぜ」というクリオネマンの嘘から生まれた隙をついてついに万太郎を海に落とすことに成功。
何故かせっかく海に落とした万太郎を救い上げるが、実は海に落としたのは陸上生物の万太郎に海の養分をくっつけ、ゼリー・ボディに取り込めるようにするためであり、あっという間に万太郎を取り込んでしまう。


勝負あったかと思われたが、何と万太郎はゼリー・ボディの中で小便を漏らし、これにはクリオネマンもたまらず万太郎を吐き出してしまう。
そしてコーナーポストに顔面を叩きつけられ、反対に海に落とされてしまい、カウントが数えられるがゼリー・ボディを巨大イカに変化させて剣先を万太郎に突き刺し「ソーラーエナジーヒート」を繰り出す。


しかし、海に逃げた万太郎が捕まえたタコの墨でレンズを曇らされてしまう。
熱線を封じられレンズを割られてしまうが、ミートとジ・アダムスの同時のアドバイスに万太郎が戸惑った隙をついてすかさず「水母落とし」で反撃。
アイス・ブレスで万太郎を凍らせ、遂にゼリー・ボディに閉じ込める事に成功する。


「ビッグ・ボーン・フィッシュ」で万太郎を貫き、「x・y・zクラッシュ」に繋げようとするが万太郎陣営の声援で万太郎が気がつき「ビッグ・ボーン・フィッシュ」から逃れようと動き始め、傷口が広がり最小限に抑えられていた出血が大きくなっていきながらも抵抗を始める。
すると、相手のダメージが大きくなっているのに何故かクリオネマンは焦り始める。


実は、クリオネマンの体内は無色透明でがらんどうに見えるが、実際は見えないだけで内臓が存在していた。
クリオネマンは技の予備工作として相手を体内に閉じ込めなければならない。
それは自らの内臓に相手を近づけるという諸刃の剣であり、その危険から内臓を守るためカモフラージュしていたのだった。
小便や血を狼狽えたのも、自身の体に色が着いて内臓の存在がバレるのを恐れたため。


弱点が現れてうろたえたが、すでに万太郎は激戦で疲労困憊となっており平静を取り戻す。
しかし、再び起こった声援で動き出した万太郎にまたも焦り始める。
二期生側もジェイドが声援を飛ばすがクリオネマンはこれを拒否し「x・y・zクラッシュ」を放つ。


しかし、とうとう万太郎に足を抜かれ心臓にオーバーヘッドキックを入れられると、たまらず万太郎を吐き出してしまい、新必殺技「イ・ロ・ハ地獄巡り」を受けて遂にKOされた。


どんなに強くとも、心に『愛』を持たなければ真のスーパーヒーローにはなれない。
心に『愛』を持たずに行き止まりx・y・zで満足してる者が、
心に『愛』を持ち、前に進むイ・ロ・ハ事に希望を持つ者に勝てる筈がなかったのである。


試合後、ジェイドに試合中万太郎への声援に孤独感に襲われ、心がくじけそうになった事を話し、自分に唯一声援を送ってくれた事に礼を言うと、
「試合には負けてしまったがわたしはもっと大きなものを得た」
と感謝の言葉を送った。



その後は不明だが、アニメでは最終回でデッド・シグナルとサンシャインと共に串カツ屋(?)で万太郎の試合を応援している姿が描かれた。
どうやら、人間に暴力を奮った罪でH・Fからは退学させられた(もしくは改心後の自責の念で自ら退学した)模様。


エリート街道からは外れてしまったが、野に下った事で「超人と人間」の在り方を見つめ直し、「人々を守るために戦う」真の正義超人となってくれる事を願わずにはいられない。



わたしは一刻も早く一期生の先輩方の項目を追記・修正したくてイライラしているんだ!



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  • 作成乙。二世の時代にも始祖がいたら、真っ先に粛清対象になってたよな。こいつ…!! それぐらい「正義超人」の倫理を根底から失墜させた罪は重い。 -- 名無しさん (2019-08-05 23:25:38)
  • 正直、遊び惚けてた万太郎達が入れ替え戦で勝ち残ることに正当性を持たせるためにひどい奴らにされた感じが否めない。これくらい酷い奴でもないと「万太郎達から入れ替わってしまうと困る」って言えないし -- 名無しさん (2019-08-06 09:11:32)
  • こういう連中を見ると、卑怯な手段は使わないということを全メンバーが徹底していた完璧無量大数軍がすごいのがわかる -- 名無しさん (2019-08-06 09:51:00)
  • 今見るとところどころヘイルマンと被ってる技あるなこいつ -- 名無しさん (2019-08-06 10:08:55)
  • 「魚やセイウチンなどの海棲物」のくだりにあまりに自然に固有名詞が入っているのが笑える -- 名無しさん (2019-08-06 11:02:18)
  • ↑4 いや、もっと単純な話だと思う。「グルマンくん」全話レビューしたサイトの筆者によれば「(当時の)ゆで先生は勧善懲悪にしないと話が作れない」という指摘があってね。二世は言わずもがなだけど、前作のグルマンくんからこういう敵キャラの強引なゲス化傾向が見えてた感じみたい -- 名無しさん (2019-08-06 12:36:23)
  • ↑それにしたって入れ替え戦は万太郎サイドの素行に問題があったからなぁ。AHO以外の同期のほとんどが万太郎達見限ったのも「こんな遊び惚けてる奴らの応援できるか!」って至極まっとうな理由だったし -- 名無しさん (2019-08-06 13:16:09)
  • そもそも現在の正義超人たちの理念が、戦いを通じてわかりあうこと、だからⅡ世とは根本から食い違う -- 名無しさん (2019-08-06 14:58:21)
  • 万太郎に負けた後でジェイドと心を通わせるシーンは結構好き あれをきっかけに改心してたらいいな -- 名無しさん (2019-08-06 17:39:01)
  • 原作にあったか知らないけどアニメでは万太郎が試合に出たくないからクリオネマンに化けて「万太郎は逃げた!」とか言ってるシーンがあったなw(そのあとにセイウチン達にお前なら吸収できるだろってウニをぶつけられてたが) -- 名無しさん (2019-08-06 18:50:28)
  • この口癖は…プリズマン意識? -- 名無しさん (2019-08-06 19:32:48)
  • 正義超人ではあるが、正義の名において敵を容赦なく排除するという思想は、新シリーズの完璧超人に近いよね。ネメシスとかガンマンみたいな。まあ悪人とはいえ人間に手を出すこいつは、たぶん完璧陣営にいたとしても逸脱者として粛清対象になりそうだけど……。 -- 名無しさん (2019-08-06 20:20:32)
  • パイレートマン…というか「海賊」は取り込めるのやら -- 名無しさん (2019-08-06 20:34:20)
  • ↑4 あのシーン好きだったw次回予告の時点で凄まじいインパクトあったからよく覚えてる -- 名無しさん (2019-08-06 21:33:43)
  • ↑3、悪人と言ってもあの不良達はセイウチンのおかげで改心していたし、ぼこぼこにされていたセイウチンを助けに行こうとしていた。それなのに喰らったらほぼ死ぬだろう攻撃をためらいなくしようとしたこいつは悪行超人扱いされても仕方がない -- 名無しさん (2019-08-07 08:18:19)
  • ↑3取りこめたとしても地力でスグルの全盛期以上且つ冷静沈着で頭も切れるパイレートマンにはあっさり破られるだろうな -- 名無しさん (2019-08-07 08:40:12)
  • 素行に目を瞑ればデザインも技のセンスも素直にカッコいいという。XYZクラッシュのネーミングセンスとか個人的に2世でもズバ抜けてると思う -- 名無しさん (2019-08-07 13:51:03)
  • 最後のジェイドとのやり取りがあるから、最終的な印象はそこまで悪くないな。二世の続きがあったら出てきて欲しい -- 名無しさん (2019-08-23 23:21:48)
  • ↑10原作でもあった、スカー「クリオネマンなら海でも大丈夫だろう」とかいって海に放り込もうとしてた。 -- 名無しさん (2019-08-24 09:04:33)
  • 完璧超人セイウチンには勝てないだろうな -- 名無しさん (2019-08-24 10:53:42)
  • キン肉マンの世界の人間は民度悪いからなぁ。人間に手を出そうとしたことは許されないけどクリオネマンが見下すのも無理はないと思う。 -- 名無しさん (2019-09-15 02:12:03)
  • ↑とはいえあの中学生たちは少なくともクリオネマンに処刑されるような非道でもない。悪魔超人ですらご法度(観客のハゲを暴く程度でもブーイング)な客への攻撃をした事はやっぱり重罪よ -- 名無しさん (2019-11-30 21:58:55)
  • ↑マジでアレをきっかけに人間からの超人の排斥運動起こったり、最悪人間と超人の全面戦争に発展したりもし兼ねなかったからな…!! さり気ないがクリオネマンって誇張なしの大罪人だぞ -- 名無しさん (2019-11-30 23:53:22)
  • ↑ブルーコスモスのような連中が他作品にのさばるのは不愉快ですね…。 -- え (2020-09-16 02:44:46)
  • セイウチンに半ば反則勝ちに近い云々とあるけど、そもそも文章読む限りだとセイウチンの方が反則負けスレスレなようなw -- 名無しさん (2022-10-16 18:50:39)
  • 良デザイン -- 名無しさん (2023-03-15 22:52:36)
  • ↑2ファンブックか何かで、「魚攻撃はさすがに反則だろう」とかぼやいてた気がする。 -- 名無しさん (2023-03-16 21:06:01)
  • メタ的な視線抜きで考えると、平和な時代で「超人としての在り方」の意識が薄れていったり誤った方向にいったと見える。例えばスグル世代のサンシャインは掟をちゃんとわかっているから子供に暴力を振るったチェックを罰した。でも悪魔の種子やケビンを見るに若い超人は人間を守る=正義、人間に手をあげる=悪行の感覚になってると思われる -- 名無しさん (2023-03-17 01:40:51)
  • キン肉マンが超人プロレスに移行していて本当に良かった。もし初期の怪獣退治路線がまだ続いていたら、町の被害を一切考慮せず巨大化して怪獣と戦う→町の人から批難されてブチギレてソーラーエナジーヒートぶっ放して大量殺人とかいうガチでシャレにならない悪行を起こしていてもおかしくなかった。 -- 名無しさん (2024-02-10 09:18:25)

#comment

*1 クリオネの頭部に隠された六本の捕食器官。触手。「トリビアの泉」では92へぇ。
*2 『II世』では顕著だが、ただでさえ正義超人であっても『超人』の存在を快く思わない人間はごまんといる。
*3 https://gakkenep.jp/extra/choujinseigo/seigohyou.pdf

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