登録日:2018/08/27 (月) 17:30:48
更新日:2024/03/21 Thu 13:44:33NEW!
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まじっく快斗 黒羽快斗 中森青子 中森銀三 全ての始まり 銀行 透明人間 ポーカーフェイス 第1話 蘇る怪盗 怪盗キッド誕生の秘密 寺井黄之介 黒羽盗一 月の瞳
ならば… 最後のマジックを、解いてやるぜ!!
おやじよォ…
『蘇る怪盗』とは、『まじっく快斗』のエピソードの1つ。
単行本第1巻に収録。『まじっく快斗』の記念すべき第1作である。
アニメ版は『名探偵コナン 天空の難破船』公開日の2010年4月17日にアニマックスにてスペシャルアニメとして放送。
翌週の4月24日には『名探偵コナン』枠で『怪盗キッド誕生の秘密』と改題されて放送されている。
『1412』では第1話として『蘇る怪盗KID』のタイトルで2014年10月4日に放送。
※以下ネタバレが含まれますので、未読・未視聴の方はご注意ください。
【ストーリー】
かつて世間を騒がせた大泥棒・怪盗キッドが8年振りに活動を再開。
宝石を難なく盗み出したキッドは翌日、小野銀行にある「月の瞳」を頂くという内容の予告状をマスコミに送りつける。
世紀の大怪盗の復活ということもあり、日本中がキッドの話題一色に染まった。
キッドが盗みに入った翌日。江古田高校に通っている黒羽快斗は、いつものように得意のマジックで幼馴染の中森青子をからかう。
その際に「いくら快斗でもキッドには勝てない」と青子に断言されると、腹を立てた快斗はキッドと勝負して捕まえてやると宣言し、さっさと早退してしまった。
快斗の父・盗一は世界的に有名なマジシャンであったが、8年前の脱出ショーで事故死している。
盗一を世界で一番のマジシャンとして尊敬していた快斗だったが、自室にある盗一のパネルが隠し扉になっている事に気づき、その先で隠し部屋を見つける。
その扉は盗一が8年後に開くように仕掛けていたものであったが、隠し部屋に入った快斗はそこでキッドの衣裳らしきシルクハットとマントを発見した。
快斗は盗一の事故死の真相にキッドが関係してると考え、「黒羽盗一最後のマジック」を解くためにその衣裳を纏ってキッドに会いに行く。
そこで待ち受けていたのは快斗の想像を遥かに超える驚愕の事実であった……
【登場人物】
江古田高校2年。本作の主人公。
見た目はごく普通の高校生だが父親譲りのマジックの腕を持つ。
得意のマジックで青子をからかうのが日課。
マジックの小道具と思われるトランプ銃を常に携帯している。
青子にマジックの腕をバカにされたので、キッドとマジック勝負をして捕まえてやると宣言。
だが帰宅後に隠し部屋でキッドの衣裳を見つけたので、盗一とキッドの関係を知るためにその衣裳を身に纏ってキッドに会いに行った。
江古田高校2年。
快斗の幼馴染で、本作のヒロイン。
父親が長年キッドを追っているため、キッドに対して悪い印象を持っている。
快斗に下着を見られた事で大喧嘩となり、「快斗でもキッドには敵わない」と断言する。
その後は快斗をギャフンと言わせるために、千影から快斗の弱点を教えてもらう。
港警察署捜査二課警部で、青子の父親。
ずっとキッドを追い続けていたため、8年振りにキッドが現れた事で今度こそ捕まえてやると誰よりも気合が入っていた。
キッドの予告状を受け、警官隊を引き連れて小野銀行の警備に当たる。
- 黒羽盗一
世界的に有名なマジシャンで、快斗の父親。
快斗が「唯一敵わないマジシャン」として尊敬している人物であり、快斗にマジシャンの心得や女性の扱い方等を色々と教えている。
8年前に脱出マジックを失敗した事で死亡してしまうが、死亡する前に快斗の自室に隠し扉を仕掛けていた。
その先にあった隠し部屋にはマジックの道具に紛れてキッドの衣裳が保管されていたが、これが意味するものとは一体……?
- 黒羽千影
快斗の母親。
訪ねてきた青子に快斗の弱点を教える。
隠し扉の仕掛けの事を知っていたようで、快斗の部屋から機械の音が聞こえてくると「あなたも知る時が来たのね…」と呟いていた。
アニメ版では盗一の遺産で世界各地を飛び回っており、インターネット電話で青子に快斗の弱点を教えていた。
- 紺野エリカ
江古田高校数学教師。
下の名前は『1412』で設定される。
日頃から快斗に手を焼いているようだが、快斗に手に口づけをされるとつい頬を赤くし、あっさり彼の早退を許可した。
- 怪盗キッド
手品を得意とする大泥棒。
白いマントとシルクハットが大きな特徴で、今回現れた際には不気味な仮面を被っている。
奇術を使って警察を翻弄し、美術品や宝石等を盗み出す。
8年前に突如活動を休止したため死亡説も囁かれていたが、今回の犯行で8年の沈黙を破り宝石店に展示されていた宝石を盗み出した。
警備員に姿を見られると体を透明にするマジックを見せ、相手がそれに驚いている隙に逃走を図った。
【キーアイテム】
- 月の瞳
小野銀行に展示されている宝石。
見た目は小さな宝石だが、時価4億円の価値がある。
【以下、ストーリーのさらなるネタバレにつきご注意ください】
ダミーを落として自分は上にか………
古い手だぜ!
これじゃあ怪盗の名が泣くぜ!!
- 透明マジックのトリックとキッドの正体
予告どおり銀行から月の瞳を盗み出したキッド。
ダミー人形を落としてそれに警察が気を取られている隙に屋上へと逃げるが、そこにはキッドの衣裳と仮面を身につけた快斗が待ち受けていた。
「古い手だ」と快斗にバカにされたキッドは、「このマジック見破れるかな?」と快斗に自分の体を透明にするマジックを見せつける。
体が透明になっているキッドを見て動揺する快斗だったが、盗一の教えの1つである「ポーカーフェイス」を貫いて「子供だましだ」と虚勢をはり、彼が隙を見せた時にトリックを見破った。
その直後にキッドが襲い掛かってくるが、彼が向かってきた時に彼が身につけていた仮面と“あるもの”を破壊し、透明マジックのトリックを暴いてみせた。
キッドは体を鏡張りにする事で周りの風景と同化させ、体が消滅したかのように見せかけていただけだったのである。
キッドの仮面の下から現れたのは眼鏡をかけた髭の老人だったが、正体を知られた途端、快斗を「盗一様!!」と呼び涙を流してすがりついてくる。
快斗は彼の様子から、彼の正体は盗一の付き人であった寺井黄之助だと考えるが、寺井がある言葉を口走った途端快斗に衝撃が走る。
- 盗一の死の真相とキッドの本当の正体、そして…
寺井の口から語られた真実。それは8年前の盗一の事故は仕組まれたものであり、盗一は何者かの手によって事故死に見せかけられて殺されたというものであった。
盗一が死亡した頃にキッドが姿を消したのは、怪盗キッドと盗一が同一人物だったからである。
盗一が殺された事を知っていた寺井は8年間も悔しい思いをし、ある日盗一の仮の姿であるキッドに成り済まして盗みを働く事で盗一を殺した“奴ら”をおびき出す事を思いつく。
それが今回の犯行を行った理由であったが、透明マジックを見破った快斗を盗一と勘違いした事で、快斗に8年前の事故の真相をばらしてしまった。
思わぬ形で盗一の死の真相を知る事となった快斗だが、それが事実かどうかを確認した後で最後にこう尋ねた。
正直に答えてくれ、ジイちゃん…
どろぼうだったのか?
おやじは……
怪盗キッドだったのか……?
その問いに「はい…」とうなずく寺井。
盗一に口止めされていた事を快斗に話し、「一生の不覚です…」と後悔する寺井だったが、そこにキッドを追ってきた中森が登場。
快斗は自分が注意を引きつけている間に寺井を逃がそうとする。そして寺井に「ぼっちゃま…」と心配そうに言われるとこう答えた。
オレはもうぼっちゃまじゃない!!
怪盗キッドだ!!
その後快斗は中森達を引きつけた後で得意の奇術で姿を消し、闇夜へと消えていく。
そして盗一を殺した奴らの正体を突き止めるため、“二代目”怪盗キッドとなる事を決意したのだった。
【その後】
翌日、盗み出した月の瞳を眺めていた快斗の元に青子が“あるもの”を持ってやってくる。
その“あるもの”とは、快斗の弱点である魚であった。
魚を見て驚いた快斗はその拍子に月の瞳から手を放すが、あろうことかそれが魚の口に入ってしまう。
つい動揺してトランプ銃を乱射する快斗に、青子は不機嫌になりながら「この魚いくらすると思ってんの?」と言う。
そんな青子に快斗は耳打ちでこう言った。
きいて驚くなよ!!
時価4億円! これほんと……
その後、中森が魚を調理していた時に月の瞳が発見されるが、意外なところから月の瞳が出てきたので中森はついキョトンとしていたのだった。
【補足】
アニメ版との主な相違点。
●無印
- 冒頭のキッドの盗みの際には中森率いる警官隊が宝石店を警備している。
- 快斗が青子をからかう際、原作以上の大掛かりなマジックを披露。体育館工事に使用されていたクレーンを使った事で停学になりかけるが、これが後半の脱出マジックの伏線となっている。
- 千影の容姿と性格を変更。このエピソードではラスベガスに滞在している。
- 中森が警備計画を部下に指示していた時に、青子が差し入れを持ってやってくる。
- キッド(寺井)が囮に使った人形に飛行機能が備わっており、警官隊をおびき寄せた後で膨らみ爆発するようになっていた。
- 快斗が警官隊から逃げる際、近くの工事現場にあったクレーンを利用して自分の姿を消している。
- 青子が快斗に魚を見せる場所を河川敷に変更。
●1412
- 港警察署に通報があった事件を、殺人事件から汚職事件に変更。ちなみに中森がいる捜査二課は詐欺や汚職等を捜査する部署である。
- 無印と同じく千影の性格と容姿を変更。現在はパリらしきところに滞在している。
- 隠し部屋の場所を地下らしきところに変更。盗一がメッセージを残したものを、カセットテープからジュークボックスに変更。
- 快斗が警察から無事逃げた後で黒い怪盗キッドを目撃するシーンが追加。この人物の正体は『1412』の最終エピソードで明らかとなる。
- 青子が快斗に魚を見せる場所を中森家に変更。中森は月の瞳を見つけた途端に卒倒している。
追記・修正はポーカーフェイスを忘れずにお願いします。
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