ラジエーター(AC)

ページ名:ラジエーター_AC_

登録日:2017/05/27 Sat 18:31:28
更新日:2024/02/06 Tue 11:20:43NEW!
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ac アーマード・コア ラジエーター 冷却装置 アーマードコア acパーツ項目 通常冷却 緊急冷却 緊急が重要→通常が重要 熱緩和



フロム・ソフトウェア制作でお馴染みのメカアクション、ARMORED COREシリーズに登場するパーツカテゴリの一種。





◆概要

AC2~ACLRまで登場していたパーツカテゴリ。
放熱装置、冷却装置、つまりはACの機体温度を下げるための装置。ジェネレータと同じく字面そのものなパーツ。
大まかなパーツ内要素もこれまたジェネレーターと同様に大凡共通となる。
通常冷却特化だったり緊急冷却特化だったり、両方に優れていればその分消費ENや重量が嵩んだりといった具合。



◆歴史

AC2からは熱暴走という要素が登場し、敵の攻撃を受けるなどしてコア毎に設定された耐熱温度を超えると、アラート音と共にスリップダメージが発生するようになる。
ラジエーターはこの熱暴走を防止、もしくは暴走時の冷却に必要な機体の冷却性能を決定する要となるパーツなのである。


だが、実は初登場のAC2では敵の攻撃を受ける以外では特殊環境下のミッションくらいでしか機体熱の上昇は起こらず、
ラジエーター以外に冷却性能に関わるフレームやジェネレーターの冷却関連のパラメーターがダミー同然、
というよりラジエーターの通常冷却性能自体が機体熱の上昇にそんなに影響していないなんて事情があった。
新規採用しておいて流石にそれは不味いと思ったのか、続編のAC2AAからはオーバーブースト時に一定の熱量が発生するようになり、
連続使用に対してのペナルティとしても機能するようになった。


N系からは通常ブースト時にも熱が生じるようになったり、スリップダメージ発生前にエネルギーが減少するようになったりした他、
ラジエーター以外のパーツの冷却性能についても一新され、熱量がより重要視されるようになる。
まあやりすぎた所為で熱管理シミュレーターとか皮肉られたりもしたんだけど。


4シリーズ以降からは熱暴走の要素と共にお役御免となった。




◆パラメータ

  • 重量

どのパーツにも共通した要素である以上、ラジエーターにも当然存在している。
軽量機体は如何に重量を抑えつつ冷却性能も確保できるかが問われるため、アセンの難易度が更に上昇することに。
特に熱周りの管理が厳しいNXやNBではそれが顕著。


  • 通常冷却性能

平時における冷却性能の高さを表すパラメーター。
上述の仕様もあり、どちらかといえば熱暴走時の立ち直りが重要視される2と3ではこちらよりも下記の緊急冷却性能の方が優先される傾向にあったが、
熱管理が厳しくなったNシリーズからは一気に価値が見直されることになる。
また2や3でも重二やタンクといった被弾の多い機体だったり、溶鉱炉や火災現場といった常に機体温度が上昇し続ける特殊環境下ミッションだったりだと、
この数値が低すぎると常時熱暴走なんて事態にもなりかねないので、緊急冷却以上に重要となることも。


  • 緊急冷却性能

熱暴走が起きた際に機体温度を下げるための性能を表すパラメーター。
2、3では熱暴走が起こる=即スリップダメージなため、それを少しでも短くするためには緊急冷却の数値が重要視される。
逆にNシリーズだと熱暴走はまずEN減少によって緊急冷却が行われ、そこから更に熱が上昇するとスリップダメージといった具合。
立て直しのために重要なのは変わらないものの、通常冷却性能を無視してまでこちらだけを求めればいいというわけでもなくなった。


  • 消費EN

読んで字の如く消費エネルギーの数値。
フレームや他武器などと合わせて決定されることになるが、いくら冷却性能が高かろうがエネルギーを馬鹿食いしてしまっては、
それに割かれるエネルギーが増えてしまう=機体の動きに支障が出てしまい被弾率の増加にも繋がるということなので、
特に攻撃回避で熱上昇を抑えることを念頭に置いた機体の場合には無視できない数値となる。
Nシリーズは3以前のシリーズと比べると何故かこの数値が5~10倍近く爆増しているのでエネルギーが枯渇しやすくなっており注意が必要。


  • 緊急時消費EN

Nシリーズにだけ存在するパラメーター。熱暴走時の緊急冷却にどれだけエネルギーが必要かを表している。
如何に緊急冷却性能が高かろうがそのためにエネルギーがカラッケツになってしまっては元も子もない。
熱暴走→エネルギー低下→機動力低下→被弾率増加→機体温度上昇→更に熱暴走
……こんな無限ループには陥らないように気をつけたい。




PS2作品にのみ登場したパーツであるので少々目立ちにくいが、火星や地底出身のレイヴンも多いため、その辺りの世代には熱暴走と併せて印象深いパーツであろう。


因みにこれまたジェネレーターと同じく原理や機構の詳細については明かされていないが、一応上記シリーズ以外でもラジエーターの概念は存在してるようで、
4シリーズの公式小説の一部描写からすると、ラジエーター用の冷却水はその気になれば飲用可能なことが示唆されていたり。




◆シリーズ毎の有名なラジエーター


『2シリーズ』AC2AC2AA

先に述べたように初登場のシリーズであるものの、2ではそもそも機体温度の上昇が敵攻撃以外ではあまり発生せず、
オーバーブーストでさえもバカスカ吹かせ放題だったりもした。


  • RPS-MER/SA

初登場にして初のラジエーター、つまるところの初期ラジ。製造は一応ジオ・マトリクス。
安価な初期パーツということもあり、通常・緊急共に低性能で熱暴走の危険が高まる産廃パーツ……かと思いきや、
その分重量と消費ENが最低という利点もあり、敵の攻撃を全部かわしきるくらいの軽量機でなら使えないこともないかも。


  • RPS-NB/MKD

初期ラジの改良型と銘打っているジオ・マトリクス社製作の一品。
緊急冷却性能に優れているものの、それ以外は低性能というジオ社らしい尖った性能である。
通常冷却性能が軽視されがちな2シリーズの時点ではその気になればこれでも十分行けたりもするが。


  • RRX-COT-1550

2シリーズにおける技術特化集団、バレーナ社が開発した一品。
最高クラスの緊急冷却と十分な通常冷却性能、それでいて重量は200台とかなりの軽量と技術の高さを象徴しているものの、
その反面、消費ENは実に初期ラジの実に9倍近くという負荷の重さが悩みどころ。
続編の2AAでは消費ENの高さが改善されたため幾分扱いやすくはなった。



『3シリーズ』AC3AC3SL

緊急冷却性能が重要な傾向はそのまま変化なし。
一方で登場するシリーズでは対戦を含めても最も選択肢が幅広い
ただし有力なパーツはほとんどミラージュ製。クレスト派は性能を取るか信念を曲げるかを迫られる。


  • RIX-CR10

クレスト・インダストリアル開発の初期ラジ。
2シリーズのRPS-MER/SAと同じく低性能・低負荷・軽量と実にわかりやすい。
アセン方針も同じになるだろうが、OB熱が発生する関係もあるので、2程気軽に使えるわけでもない。
性能は最も悪いが、対戦環境の変遷に伴ってか極限まで軽量化したいスピード狂や、相手が大した熱武器を持っていない事を期待して使われる事も。


  • RMR-SA44

ミラージュ製。初期ラジを全体的に性能強化したようなパーツ。
昔からの定番低負荷ラジで、対戦でも一人プレイでも「最低限コレを積め」と言わしめる性能バランスを持つ。
もちろんあくまで最低限でしかないのでとても安心できる性能ではないが、初期ラジと比べても僅かしか負荷が増えていないので重宝する。
その分、熱暴走すると以下の定番ラジより熱ダメージが激烈に変わる。


  • RMR-SA77

ミラージュ製の対戦定番ラジその1。
やや重量があるが、代わりに低消費ENで、緊急冷却性能が非常に高い。
対戦における中量級以上のACのスタンダードであり、熱暴走を狙うACに対するカウンターになる。


  • RIX-CR14

バランスのとれた高性能型なのだが、緊急冷却が重要な3系では全てが微妙に性能不足という不遇のラジエーター。
本製品の価値はクレスト製にあると言っても過言ではない。
N系まで倉庫の片隅で耐え続ける事となる。


  • RMR-ICICLE

ミラージュが開発した安定性を売りにしたラジエーターの1つ。対戦定番ラジその2。
カテゴリ中最も消費ENが高いところに目が行くが、3系のラジは全体的に低消費なので実際は「軽くて高性能」と傑作という広告に偽りなし。
互換的にはSA77から消費ENを増やして軽量化したようなパーツで、冷却性能もだいたい同じ。
入手にはかなり厳しいミッションクリア条件を満たす必要があるが、それに見合った性能と言える。


  • RGI-KD99

後の時代でも名品として名を馳せることとなるキサラギ開発の良品ラジ。
少々重量が嵩むものの、消費ENも含めた全体的な性能では事実上最高の性能を持っている。
なにしろ、シリーズにおけるこの手の「重装AC向け内装パーツ」は何かと負荷がぶっとんでいる事が多い*1のだが、
3系では頑張れば現実的に中量級にも積める程度に収まりつつ凄まじい冷却性能を持っている。文句なく高性能。
溶鉱炉などの特殊環境ミッション含め、ラジを一々変えるのが面倒くさい人にもオススメかも。


  • RGI-KDA01

キサラギの傑作…と謳い文句がなされているパーツ。
市販はされておらず、なんと元MT乗りのレイヴンから「あなたにふさわしい」と贈呈される。
性能はCR14から重量を増やして冷却を底上げしたものだが、肝心の緊急冷却がICICLEやSA77より低いという産廃同然な有り様。
せっかく貰っておいてなんだが…普通に重い…使い道がない…。



『Nシリーズ』NXLR

ラジエーター革命の時代。
発熱量が一気に最重要要素となった同シリーズ内では緊急さえあれば何とかなるなんて甘い考えは通用せず、
フレームの冷却性能も含めた機体全体の冷却性能をしっかり見極めたアセンが必要となってくる。
NXやNBでは特に顕著で、熱暴走が起きること自体がジリ貧一歩手前同然なので、通常冷却性能の価値が飛躍的に高まっている。
LRでは流石に熱周りの要素が全体的に見直されているものの、かといって2や3と同じ感覚でアセンを組んだりしたら確実に痛い目を見る。


  • R01-HAZEL

ミラージュ開発のラジエーター。
NXやNBでは緊急冷却に優れているような触れ込みだが、実際は差し引きの損失がデカすぎ・冷却性能がズタボロすぎで使い道が皆無だった。
しかし熱周りが緩和されたLRにて評価がガラリと変わり一気に主力候補に躍り出た
回避力の上昇もあって熱暴走の発生を防ぎやすくなったため、低負荷のこのパーツはいついかなる時も需要がある。
LOTUSとの組み合わせは最早定番であり、軽量級の機体を構築する際の基本アセンの1つである。


  • ANANDA

変化の激しいN系の中で、常にレギュラー候補であり続けたキサラギ製ラジ。
変態技術者集団キサラギが珍しく本気を出した名品中の名品。そのためか全ての作品で隠しパーツ。
軽量・低消費EN・最高クラスの通常冷却性能と「とりあえずこれ」と言える素晴らしい性能を誇る。
初心者はまずこれを軸に通常ブーストなどで熱暴走を起こさないように練習してみるといいかもしれない。
…まあ全ての作品で隠しパーツなんですけどもね。
一方、代償として緊急冷却時の消費ENがヤバイ領域に達しているのが、ANANDA一択ではない所以である。
特にNX・NBではコンデンサのENの減り方が凄まじい事になっているため、ENパックなしで熱暴走が起きたら終わりである。
LRでは熱暴走が起こりづらくなったのでこの問題は解消されており、定番の地位を確固たるものにした。
グラフィックは3時代のRGI-KD99と同一であり、長い時間の果てに更なる進化を遂げた。


  • CR-R92

逆三角形、またはおにぎりとでも呼べる外見のクレスト開発のラジエーター。
HAZELとは逆にNXやNBでは主力候補であり、LRでは負荷が高すぎて二軍落ちしたパーツ。
性能的には重量はそこそこ、それでいて通常冷却・緊急冷却ともにトップクラスを誇る。
が、その分負荷も相応に高いのが悩みどころであり、高出力のジェネを積むなりフレームを省エネの物にしたりと工夫が必要となる。
というか下手にジェネを強化しても得た出力分がそのままこのラジの消費ENで帳消しになるので、これを積むよりジェネを下げた方がいい事も少なくない。
この辺りの試行錯誤がN系の肝である。
もちろん緊急性能は優秀なのでそれを目当てに使う選択肢もある。


  • RAGORA

ANANDAの姉妹機。形もそっくりな色違い。
ANANDAの重量を増やして弱点を克服したパーツで、特に熱ハメを試みる不埒者に対する驚異的なパフォーマンスを発揮。
カタログスペックだけを見て「緊急消費ENが多くて使いにくそう…」と敬遠すると損をする、重装向けの定番である。
が、R92と同じく主力候補だったのはNX・NBまでで、LRではいじめのようなパラメータ調整を受け、二軍を通り越して産廃化してしまった。
悲運のラジエーターである。


  • FURUNA

ANANDAの開発から調子に乗りすぎたのか、キサラギが送り込んできた珍品中の珍品。
通常冷却性能は突き抜けて高く緊急冷却も十分にあるものの、とにかく重過ぎるし負荷が高すぎる。
その高負荷の所為で売りの通常冷却が全く追いついておらず、機動が制限され被弾が増えて消費ENも増えて……
要は他の要素に穴が開きすぎて却って熱暴走の危険性が高まってしまうという元も子もない残念なパーツとなっている。


余談だがLRではジャック・Oとゴールディ・ゴードンの2名が、同じくキサラギ開発のネタジェネレーター、あの悪名高き暖房器具KUJAKUとセットで使うという暴挙に出ている。
だが如何に熱量周りが緩和されたLRでもKUJAKUの発熱を押さえ込めるほどの冷却というわけでもなく、挙げ句にゴードンの方は真人間であるため……


  • CR-R02

代用パーツの一つ。
CR-R92の性能を調整した物で、比較すると通常時の冷却性能と緊急時の消費ENが改善し、それ以外は弱体化している。
しかし総合的に見れば破綻している箇所はなく、R92の互換パーツとして使える範疇。


  • KASYO

こちらも代用パーツの一つ。
FURUNAの性能調整品だが、わずかに負荷が軽くなった代わりに基本性能が付加の軽減化と見合わないレベルで弱体化。
そればかりか↑のR-02と比較して勝っているステータスが何一つない。
冷却をフルチューンしても未強化R-02に勝てていないし、それどころか重量フルチューンしたFURUNAの方がまだマシになるという…技術のキサラギ(笑)







追記・修正は熱暴走になる前にお願いします。

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  • 6でもパーツとしては出てこないけど、全コアと一部腕脚に冷却機構が組み込まれてはいるな(AB中やコア拡張使用後に展開される)。 -- 名無しさん (2024-01-10 11:27:39)

#comment

*1 それこそタンクでないと積めないなんてのはザラであった。

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コメント

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