登録日:2014/06/05 (木) 03:01:02
更新日:2023/12/18 Mon 13:26:44NEW!
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龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 主人公 小野友樹 信頼できない語り手 八真重護
「俺は自由だぁー!!」
ライトノベル『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』の主要登場人物。この作品は主に彼を語り部として描かれている。
担当声優は小野友樹。ファンからの通称は15さん。
◆人物像
作品開始前に、代々続く家業を継ぐことを拒否し続けたことで父親と大喧嘩したあげく、
執行猶予付きの勘当を言い渡されて舞台である七重島に島流しさせられた高校2年生の少年。
顔立ちは悪くないが目つきが悪く、悪人面をしていると称される。
性格も捻くれ気味で、度々余計な事を口にしてはひどい目に会うことが多い。
メイドフェチ&メガネフェチという嗜好の持ち主であり、
それ以外の女性にも状況次第で下心をむき出しにしては周囲の女性たちにドン引きされている。
家賃の安さに引かれて安アパート「幸せ荘」の202号室に入居した結果、
その部屋で10年前に殺害されて自縛霊として留まり続けている龍ヶ嬢七々々と同居する羽目になる。
そして彼女の「自分を殺した犯人を見つけたい」という願いを叶えるために、
彼女が生前に収集した神秘的な能力を持つアイテムや聖獣などの「七々々コレクション」を探すべく、
それらを収集することを目的として活動している七重島第三高等部の冒険部に入部。
犯人探しに役に立ちそうなコレクションを探し続けている。
作中のコレクションの収集者のなかでは、私欲を優先してコレクションを求めない希少な人物である。
多くの人物が私利私欲にコレクションを使用したり、欲しいコレクションを強引な手段で強奪する輩が多いなかで、
彼は自分に必要のないコレクションであれば入手したとしても、あくまで信用できる人物に限るが、
何の打算も見返りも無しに簡単に他人に譲渡したり、
逆に自分が探す「七々々を殺した犯人を見つけられるコレクション」と言われた物を無償で渡されようとしても、
事前に七々々から言われた「そのコレクションは使わないで」という約束を優先して入手する機会を蹴るなど、
コレクションの価値を理解しながらも、手放すことを惜しまない稀有な存在である。
また、私欲を優先して自分を裏切った冒険部部長・唯我一心とその取り巻きに対しても、「裏切られる方が悪い」という考えから、
完全に許したわけではないものの、そのまま彼のいる冒険部に所属し続けるなど、寛大なところを見せている。
多少捻くれた部分を除けば、ヒロインのために奮闘したり、
裏切り癖のある人間とも分け隔てなく付き合ったりするなど、典型的なラノベの主人公気質な人物である。
……と言うとでも思ったか!!
以下ネタバレ
実は彼の家は「義族」を自称しながら世界各地で金持ちや悪人などから金品を強奪しては、それらを売りさばき人助けに使う
怪盗団《祭》の代々頭目を務めている家系。
つまり彼が後を継ぐことを拒否した家業というのは盗賊家業なのである。
しかも彼は、現頭目の長男であり、幼いころから次期後継者として、
「盗み」に必要な体術・知識・訓練などの英才教育を叩き込まれた、いわば立派な泥棒の原石なのである。
普段の調子に乗りやすい性格や、すぐスケベ心を出す性格も、
全く嘘という訳ではないが本質ではなく、実際の彼は冷静かつ狡猾な謀略家である。
一心の裏切り癖を容認しているのも、実は自分も隙あらば出し抜く気マンマンであるため。
というか、プロの泥棒として育てられた重護にとっては、
頭がいいとはいえただの一般人である一心は注意しさえすればカモにすぎず、
劇中で出し抜こうとする彼の意図を度々見抜き、その先を見越して手を打って自分が出し抜いているため、そもそも責めようがない。
コレクションの争奪戦だけでなくそれ以外の場でも、英才教育で培った知識を存分に活かし、
時には自分の敗北すら計算に入れながら、確実に得をするように行動している。
【以下 具体例】
- 一心達より先に一人で遺跡に挑み、トラップ解除スキルを活かして一夜で気付かれずにコレクション入手。
- →完璧な偽装工作で怪しまれないようにブツを荷物に紛れ込ませ宅配で送り、周りに悟られずに1人コレクションを独占。
- 武器を持ってないように見せかけてあえてボコボコにされ、相手が油断したところでコレクションの力で逆襲。
- 「権力者が抽選で当たった人の願いを叶える」イベントで抽選結果を操作(別勢力の横やりが入り、肝心な部分は失敗)。
- 相手のコレクションを気付かれないようにスる。
- 『ゲーム』で敵のグレーな行為を巧みに中傷して、審判にルール違反と思いこませ逆転勝利。
- 同じく『ゲーム』で時間切れ付近で焦る連中に対して、ギリギリクリアできる数の賭けコインを餌にして釣る。
……ぶっちゃけやっていることは完全に主人公というより悪人の行動である。
敵は勿論として、必要とあらば味方であっても容赦なく欺く。
そればかりか、地の文で肝心な情報に関してその場で言及しないこともあるため、読者すら欺く。
加えて天災程ではないが洞察力も高く、戦場緋夜や中島華絵との戦いでは、
相手のコレクションの特性と弱みを看破して、自分はコレクションに頼ることなく相手を追い詰めた。
さらに吉野咲希が行方不明になった際には、僅かな手がかりから彼女と彼女の背後にいる黒幕との関係や、
その黒幕が奸智に長けた者であることをかなり詳細に看破して見せた。
ただし、黒須参差のような正攻法では絶対に勝てないと察した人物に対しては、
相手の土俵に乗らず、徹底的に接触を避けるなど、身の程を知らない行動は控えている。
このように、彼の戦術は「裏切り・不意打ち・騙し・工作」などを基本とした
いわゆる主人公らしい正攻法な行動とはかけ離れたものである。
ただし、これらの行動はほとんどの場合、「自分以外の誰か」が行動の動機になっていることを付け加えておく。
さらに言えばコレクションを親しい人間にほぼ無償で譲渡する行動も、決して裏が無いことを補足しておく。
彼にとって、七々々コレクションは自分の本来の目的を達成するための手段にすぎないため、
その点でコレクションそのものが目的になってしまっている他の収集者とは一線を敷いている。
これほどのスキルを持ちながらも、自分の家の家業を「時代遅れ」と称し、忌み嫌っており、
勘当されたことに対しても全く未練を見せておらず、
不義雪姫の「戻って欲しい」という懸命な要望に対しても絶対に応えようとしない。
ただし、嫌っているのは《祭》の行動であり、《祭》の仲間達のことはわだかまりこそあれど嫌ってはおらず、
参差が《祭》に近づくそぶりを見せた時には敵意をむき出しにしていた。
さらに言えば、雪姫が彼の意思を知りながらも諦めずに彼を《祭》に引き戻そうとしている点や、
重護と雪姫がくっつきそうになるかどうかで《祭》のSNSが大盛り上がりするなど、
仲間達からも追放されてなお見限られない程の信頼を得る人望の持ち主であることが窺える。
唯一追放した元凶の父親との折り合いは悪いが、関係者によれば重護の性格は父譲りらしい。
ちなみに家業を嫌う理由は本人曰く「自然にそう思うようになった」らしいが、
雪姫の回想では、少なくとも幼少期は《祭》の活動に誇りを持っていた模様。
このあたりは重護があまり本心を出さない点や、前述の通り大嘘つきであることから
彼の独白は信用できないこともあり、詳細は未だ謎。
◆所有しているコレクション
- キラキラ嘘発見器
最初に入手したコレクション。
正式名称は「ユーグトスの隻眼」。
この蒼い宝石越しに嘘を吐いてる相手を見ると黒い靄が見える。平たく言えば、高性能な嘘発見器。
但し邪な理由で使用すると、真実の精霊の怒りをかって失明するらしい。
利用次第で非常に役に立ちそうな代物だが、重護はこれを周囲見境無く欺き出し抜き手に入れたため、
(周りにばれないように)普段から携帯しておらず、部屋に隠していた。
そうでなくても、使用するときに目の前に翳す必要があるため、
対峙した相手に何かしようとしているのがモロバレになるという欠点がある。
ついでに「邪な理由で使用する」という基準があやふやであり、調べようにも片目を賭ける必要があるため、下手に使えない。
そのため、重護さんはこのコレクションを所有しているにもかかわらず、劇中の重要な局面で全く使用していない。
「八真重護、その方は追記・修正の刑に処す」
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▷ コメント欄
- あ -- 名無しさん (2014-08-27 23:35:51)
- コイツ戦術だけ見たら、ただの卑怯者のクズ野郎じゃねーか。まぁ行動の動機を考えると、一応フォローのしようもあるにはあるが・・・。 -- 名無しさん (2014-10-14 23:14:55)
- 何だかんだ言って頭いいよなコイツ。 -- 名無しさん (2015-11-01 14:31:41)
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