ダース・ヴェイダー

ページ名:ダース_ヴェイダー

登録日:2012/05/17 Thu 02:58:16
更新日:2023/11/02 Thu 12:53:22NEW!
所要時間:約 35 分で読めます



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悪堕ち star_wars スター・ウォーズ ガスマスク ライバル ラスボス 中ボス シス サイボーグ 改造人間 暗黒卿 弱体化 マント 義肢 ダークサイド 悪役 闇堕ち 改心 フォース docomo 人気者 天才 父親 弟子 涙腺崩壊 真の主人公 ダース・ヴェイダー ダース・ベイダー アナキン アナキン・スカイウォーカー 裏主人公 悪のカリスマ 悪役の鑑 悪の美学 憎めない悪役 元奴隷 名悪役 哀しき悪役 銀河帝国 大平透 浪川大輔 大幹部 シスの暗黒卿 ヘイデン・クリステンセン 矢島晶子 楠大典 予言の子 ジェダイ ドゥークーの系譜 主人公の親 加害者にして被害者 どうあがいても絶望 ディズニーヴィランズ cmキャラクター ソウルキャリバー4参戦 解せぬ 帝国のマーチ ジェイク・ロイド デヴィッド・プラウズ ジェームズ・アール・ジョーンズ セバスチャン・ショウ フォースにバランスをもたらす者





「所詮は人間が作った物だ。過大評価せん方がいい。
惑星を跡形もなく破壊し得るがあろうとフォースに比べれば物の数では無い」



「馬鹿げた魔法で我々を脅そうと言うのかヴェイダー卿?
お尋ねしたいが、君のご自慢のフォースとやらで盗まれた設計図を取り戻す事が出来たのかね?
同盟軍の秘密基地がどこにあるのかぐらい探り当てられた、の、か……? ぁ………………」



「………………」



「ァ……が…………ぅ…………!!!」




「フォースを侮辱する者は許せん」




ダース・ヴェイダー(Darth Vader)は、映画『STAR WARS』シリーズの登場人物。
シリーズの顔と言ってもいい存在であり、米国内外問わずにCM等への出演も多く、言わずと知れたSF界の悪役の代表格である。


日本語表記では、以前は「ダース・ベイダー」の方が一般的であり、現在でもそうなっている場合も多い。
「ダース・ベーダー」という表記も一部で見られる。


【概要】

鎧兜のようなマスクに、全身黒ずくめの衣装を身に着け黒いマントを羽織っているのが特徴。*1
実はマスクは呼吸補助装置の役割をしており、ヴェイダーの代名詞とも言える不気味な呼吸音はここから発せられている。何故なら、その体は過去の負傷により半分が機械化しており、自力では呼吸もままならなくなってしまっているから。
なお黒い仮面のうち、目に当たる部分のみがわずかに赤黒くなっている。


銀河帝国皇帝シーヴ・”シディアス”・パルパティーン個人に師事したシスの暗黒卿であり、帝国内でも強い実力と発言力を持つ。
但し、登場当初の階級は帝国軍の正規の最高幹部・グランドモフ(大総督)よりは明確に下であり、それに続く大幹部のモフ(総督)或いは帝国軍将官とも、お互いにタメ口同士と判断の付きにくい微妙な所。
実際、項目冒頭にも書かれたやり取りの通りで、フォースを操る暗黒卿なんて一般の人間には胡散臭いだけだろうし、ヴェイダーの側からしてもフォースに通じていない俗物共等は取るに足らない存在と見えていただろうから、軍の階級なんてものを重要視していたとは考え難い。
仮にも帝国の中枢部でそれはいいのかと思わないでもないが、これについては皇帝その人の思惑があったらしく、暗黒卿特有の師弟関係の行く末として、自身に向けられたヴェイダーの野心を皇帝が見抜いている故に直属の弟子ではあるが権力が集中し過ぎないようにしていた……といった面もある模様。
ただし、皇帝の思惑がどうあれ、例外的に初代グランドモフであったウィルハフ・ターキンは正当にヴェイダーを評価し、ヴェイダー自身もターキンのことだけは本心から尊敬していれば、そもそも役割も違うとして立場上は下でいることにも不満は持っていなかったようなので、その辺でバランスは取れていたとも考えられる。


しかし、ヤヴィンの戦いにてターキンを初めとした高官達が第一デス・スターと共に戦死。
ヴェイダーは運良く生き延びたものの一時はそれらの失態を理由に、反乱軍の危険性を正しく評価し皇帝に認められたカシオ・タッグ大将軍の配下に付けられてしまっていた時期もある。


その後、復活したジェダイを旗頭に勢いを増してきた反乱軍との戦いが激化していく中でヴェイダー自身が最高司令官の地位に就けられることになり、以前よりも強い“あらゆる法や規制に縛られない”特権と、旗艦である全長19kmのスーパースターデストロイヤー“エグゼクター”と、これに付き従う5隻のインペリアル級スターデストロイヤーで構成された死の小艦隊デス・スコードロンを与えられ、名実共に帝国の象徴となった。


シスの暗黒卿ということもあってか、個人としての武力も帝国全体でも抜きん出たもので、先述のフォースによる念動力、ブラスターの雨を悉く弾き返す正確無比な赤いライトセーバーによる剣術、更には専用機TIEアドバンストX1の操縦桿を握らせれば単機で平然と敵艦隊を戦闘機諸共全滅に追いやることすら可能な操縦技術を備える。


性格は極めて冷酷非情。
彼に異を唱えたり任務で失態を演じたりした部下は、帝国軍の将官であろうと容赦なくフォース・チョークで絞殺される。
これを止められるのは、上述のように個人的な主君にして師匠であるパルパティーン皇帝か、上官の中で唯一尊敬するターキン大総督のみ。


EP4当時から、かつて帝国により駆逐されたジェダイの騎士であり、ベン・ケノービことオビ=ワン・ケノービの弟子だったことが語られていたが……。


シリーズ全体でもその特徴的かつ威圧的なビジュアルと冷酷な言動は悪役として非常に人気が高く、人気投票でも度々1位に輝いており、本編未視聴の人からも高い知名度を誇る。
その他、登場時などに流れる威厳たっぷりの重厚な「帝国のマーチ」はあまりに有名。
日本では「帝国はとても強い~戦艦はとてもでかい~♬」なんて歌詞を付けられたりやる気のないリコーダーアレンジが生まれたていたり、果ては盆踊りのBGMにされたりしたこともあるけど卿には内緒ね。



以下ネタバレ注意














「I'm your father」
(お前の父親はワシだ!!)


「Nooooo――!!」
(嘘だぁーーっ!!)



その正体は「EPⅠ」~「EPⅢ」の主人公、アナキン・スカイウォーカー(Anakin Skywalker)
ただし「EPⅣ」~「EPⅥ」の《特別篇》の際に録音された吹き替え版では「アナーキン・スカイウォーカー」と呼ばれている。
「EPⅣ」~「EPⅥ」の主人公ルーク・スカイウォーカーの父親である。


+ 目次-

【経歴】

EPⅠ

アナキンは辺境の惑星タトゥイーンで、ジャンク屋を営む商人ワトーの下で母シミと共に働く奴隷の少年だった。
好奇心旺盛で活発な子供だが、ワトーに店番を任されたりと歳の割にはしっかり者。
機械いじりが得意で、自前でポッドレースというスポーツレース用のマシンをこっそり作成していたり、C-3POをくみ上げたりしていた。
ワトーも口うるさくはありながらもアナキンの技能を信用しており、母子共に奴隷としてはかなり良い待遇の下で働かせていた。
一方でアナキン自身は唯一の肉親である母への深い愛情を抱いており、いつか自分を含む奴隷たちが解放され自由の身となれる日を夢見ていた。


そしてある時、通商連合に追われた惑星ナブーの女王パドメ・アミダラ一行が、故障した宇宙船の修理のためにタトゥイーンに立ち寄った際に、ワトーのジャンク屋で一行と出会う。


人間の身でポッドレースに参加する反射神経や、ヨーダをも超えるミディ=クロリアン(生命の源とされる細胞で、この数値が高いほどフォースの潜在能力が高いとされる)の数値を見たジェダイの騎士クワイ=ガン・ジンは、アナキンこそがジェダイの予言にあるフォースにバランスをもたらす者であると確信。(尚、アナキンは母であるシミ一人から生まれており父親が居ない。これは、フォースの意思による誕生。と説明しているが……?(後述)
そして彼にジェダイの訓練を受けさせようと決意、レースの勝敗を巡りワトーと賭けをする。


スタートこそ優勝候補選手のセブルバに妨害され遅れたものの、ジェダイの素質を伺わせる驚異的な反応速度と操縦技術により、アナキンは見事優勝。
奴隷の身分から解放されたアナキンは、クワイ=ガンと共にジェダイの訓練を受けるため故郷を離れる事になったが、
それは唯一の肉親である母シミとの別れを意味していた。
この時アナキンは、立派なジェダイの騎士となっていつか母を迎えに行く決意をした。


タトゥーインを発ったアナキンは、コルサントのジェダイ聖堂でジェダイのトップメンバーである評議会の面々と対面し、驚異的なフォースの才能を認められる。
しかし、アナキンの未来が不透明である事、そして年齢を理由にジェダイの訓練を受ける事は許されなかった。
(ジェダイ候補生は通常、生後半年以内にジェダイに引き取られる)


その後、ナブー軍と通商連合との戦いが勃発。
クワイ=ガンに「戦闘機のコックピットの中にいろ」と言いつけられたアナキンは、コックピットに入った後味方を援護しようとトリガーを探してうっかり児童操縦自動操縦装置を起動してしまいそのまま出撃
しばらくして被弾してしまうが、フォースに導かれるように通商連合のドロイドコントロール船のハンガーベイに侵入。R2-D2がエンジンの応急修理を終えると反撃に転じ、ハンガーベイ内に増設されていたリアクターを破壊して船を撃墜し、ナブー軍を勝利に導く


この功績が認められ、シスとの戦いで戦死したクワイ=ガンに代わり、
彼の弟子であり師の仇を討ったオビ=ワン・ケノービの弟子としてジェダイの騎士を目指して訓練を受ける事になる。



EPⅡ

ナブーの戦いから10年後、やんちゃな少年だったアナキンは師とともに幾多の冒険を乗り越え、ジェダイの青年として成長していた。ついでにものすごいイケメンになった。


この頃にはやんちゃではあったが素直でもあった少年時代とは打って変わって、年相応の反抗期と並外れたフォースの才能も合わさって、時には師の命令を平然と無視するのも辞さない活発な行動力(ジェダイ的には問題行動)を発揮していた。
だが言うことを効かない一方で、内心では自分の方がフォースでは勝る事実を認識していてもオビ=ワンの事も師として、そして親友以上の父や兄に等しい存在として尊敬し、
同時に、「敬愛する兄に等しいオビ=ワンは能力的に多少頼りないから、能力で勝る自分がフォローしてやろう」と思ってもいた。


アナキンはオビ=ワンと共に、かつての惑星ナブーの女王で、現在は銀河共和国元老院の議員となっていたパドメ・アミダラの護衛として招かれる。
その頃銀河共和国は、元ジェダイであるドゥークー伯爵*2が先導する分離主義運動によって揺れており、その関係でパドメは命を狙われていた。


オビ=ワンがパドメの命を狙う黒幕を探す間、アナキンはパドメと共に彼女の故郷であるナブーへ向かう。
ナブーでイチャイチャ蜜月の日々を過ごす内に、アナキンとパドメの間には深い愛情が芽生えていた。しかし、ジェダイにとって心を惑わしかねない恋愛はご法度であった。


ジェダイの掟とパドメへの愛で板挟みになる中で、アナキンは母が死ぬという悪夢を見る。
アナキンはパドメ護衛の任に就く少し前からこの夢に悩まされていたが、ジェダイとしての責務と半人前のパダワンの身分を弁えて必死で忘れようと努力してきた。
しかし、とうとういても立ってもいられなくなった彼はパドメの「自分がタトゥイーンへ向かい、その護衛という形でついていけばよい」という提案に乗って、彼女とともに故郷タトゥイーンへ向かう。
そこで母が奴隷の身分から解放されて嫁いだ事と、砂漠の強盗と呼ばれるタスケン・レイダーに連れ去られた事を知る。
アナキンはタスケン・レイダーのキャンプへ向かうもそこで母の最期を看取り、
怒りと悲しみに駆られた彼はその場でタスケン・レイダーを女子供もろとも皆殺しにしてしまった。


この出来事は彼に暗い影を落とし、

  • 「オビ=ワンがもっと自由に修行できる許可をくれれば、母親を助けられるだけの力を備える事もできたのではないか。オビ=ワンは能力で劣る癖に自分を過小評価している。或いは、劣るからこそ嫉妬して自分の足を引っ張ろうとしているのではないか」
  • 「オビ=ワン、ひいてはジェダイ・オーダーが、悪夢を見始めた段階で一時的にでも帰郷する許可を与えてくれれば、母親が危機に陥ることすら恐らくなかった」

という、兄か父のように慕うオビ=ワンへの心の奥底にこびりついた小さな不信は、後に大きな影響を及ぼす事になる。


母を弔ったアナキンは、立て続けにオビ=ワンが分離主義派に捕えられた事を知る。
アナキンは母を喪ったばかりで、さらに師であり父であり親友であるオビ=ワンまでを喪う可能性を無過ごすことができず、感情的になってオビ=ワンが捕えられている惑星ジオノーシスにパドメと共に潜入。
が、結局捕えられてしまう。


オビ=ワン、パドメと共に処刑されそうになるが、すんでのところでジェダイ率いるクローン軍団が到着し、大乱戦となる。
アナキンはオビ=ワンとともに、分離主義運動の指導者ドゥークー伯爵と対峙し戦いを挑むが、一人で突っ走ってしまい敵わず敗北。
この時片腕を失い、義手となる。
どうにか生き延びたアナキンは、ナブーでパドメと密かに禁断の結婚式を挙げる。


のちにドラマ『オビ=ワン・ケノービ』の回想シーンにてこの時期のオビ=ワンとアナキンによる模擬戦も描かれている。
この時点で既に純粋な剣技の腕では師匠たるオビ=ワンを上回っていたが、強すぎる勝利への執着ゆえの隙をオビ=ワンに突かれる形で敗北しており、総じて能力は既に一人前以上だが精神面では未熟さが大いに残る時期であった。


EPⅡ〜EPⅢ(クローン戦争)

『クローン・ウォーズ』シリーズではもちろんレギュラーキャラとして登場する。EPⅢでグリーヴァスと初対面という設定があるせいで戦いたがっていても毎度毎度ニアミスする
ナイトへの昇格を果たし、クローン達を率いる将軍として優れた手腕を発揮し、如何にして「英雄」と呼ばれるまでになっていくかが描かれるが、特筆すべきはパダワンとしてアソーカ・タノを鍛えることとなったことであろう。名コンビとして数々の困難な任務をこなし、弟子を持つことで当初は精神面の不安定さも改善に向かっていた。
その一方で、ジェダイ評議会・騎士団に所属するうち、
オビ=ワン暗殺偽装事件の内情を最後までアナキンに隠そうとする*3、愛弟子であったアソーカの冤罪事件を雑に処理した結果彼女のジェダイ脱退を招く、といった、
ジェダイ側のさまざまな硬直性、事なかれ主義、迷走ぶりを目の当たりにし、ジェダイへの憧れや忠誠心が致命的なほど揺らぐ事態にもなっている。


EPⅢ~EPⅣ以前

ジオノーシスの戦いから2年後、クローン戦争を戦い抜き、幾多の戦功を挙げて成長したアナキンは恐れを知らない英雄としてその名を轟かせていた。


半年に渡るアウターリムでの遠征ののち、分離主義勢力あらため独立星系連合による共和国の首都コルサントの強襲と、パルパティーン最高議長の拉致という一大時に駆けつけ、敵旗艦「インヴィジブルハンド」に乗り込むアナキンとオビ=ワン。
オビ=ワンが敗れる傍ら、アナキンは暗黒面のフォースを引き出してついにドゥークー伯爵を討ち取り、独立星系連合に誘拐されたパルパティーンを救ったものの、
タスケンのときのように「感情に任せて我を忘れてしまい殺した」のではなく「両腕を失い無力化したドゥークーを、自らの意思で冷徹に殺した」事で、
「無力化すれば敵でさえ無闇に殺してはならない」
というジェダイの根本たる教義に真っ向から背いてしまう。
ただこの際、パルパティーンの「kill him(ドゥークーを殺せ)」に対し「I shouldn't殺すべきでない)」と答えており、「したくない」というニュアンスは一切含まれていない。
先述の『クローン・ウォーズ』でも、必要とあらば不意打ちで敵を殺害することに躊躇しない面が描かれており、元々ジェダイの掟に縛られすぎていては勝てる戦いも勝てなくなると考えていた節はある。(近い内容の発言をしたウィルハフ・ターキンに同意を示すシーンもある。)


そういった理由からアナキンは苦悩しつつも
「両手を失っただけでドゥークーが無抵抗だったとする根拠は乏しく、『ジェダイの道は常に正しいと限らない』」というパルパティーンがもたらした尤もらしい助言に傾くようになる。


その後、さらなる吉報として「子供ができた」とパドメに告げられる。
幸せの絶頂にあったアナキンだったが、そのころから今度はパドメが死ぬ悪夢を見るようになる。
母を喪ったときのことを思い出して心乱れるアナキンは、母親のときのような悲劇だけは絶対に繰り返さないと固く誓い、アナキンなりに救済の方法を模索し始めた。


ちょうどそのころになって、パルパティーンは
「ジェダイもまた権力に固執するようになってしまった。シスとの違いなどあるのだろうか」
「シスは己の欲望、願望に正直だから悪とされるが、そもそもそれの何が悪いのか。人を愛することすら悪なのか。愛することを否定するジェダイは正義なのか」
などとアナキンのジェダイとしての価値観の根幹を揺るがす問いかけを、アナキンに対して投げかける機会を増やしていき、
「シスにはあらゆる生命を救う秘術がある」禁忌の術の存在を示唆してアナキンを魅了し、さらに自らの私的代理人として重用するようになる。
こうしてジェダイ評議会に名を連ねたアナキンだったが、ジェダイ側にもアナキンを議長へのスパイとして利用する意図があった。
また、

  • 評議員に名を連ねるのは認めるが、ジェダイ・マスターの称号は与えない
  • ドゥークー伯爵亡き後、独立星系連合の指導者となったグリーヴァス将軍の討伐をアナキンではなくオビ=ワンに任せる

などといった冷遇に、アナキンの中で、
「ジェダイ・オーダーは自分を認めないだけでなく、自分の権力の固持を最優先する下劣な集団に過ぎないのではないか?」
「自分が慕うオビ=ワンですら、そんなジェダイたちだけの秩序を優先している。結局は同じ穴の貉なのか?」
といったジェダイに対する不信感が増大していく。


映画では省かれていたが、アナキンはこのとき、
「ジェダイ・マスターになれれば、マスターのみが閲覧できるホロクロンにアクセスして、パドメを救える古代の情報を探れるかもしれない」と一抹の希望も抱いていたので、
評議会の処遇はアナキンに不信感を通り越した確固たる拒絶の意を抱かせた。
・パドメを救う事を全力で邪魔しつつ、叔父のように慕う恩人を裏切ることを強要する。ジェダイはそういう利己的な外道の群れに過ぎない。
・ジェダイ達は、潜在能力で圧倒的に勝る自分への嫉妬を拗らせて、権威に固執する為に足を引っ張ることしか考えていない。という、自分の疑念は正しかった。
母を見殺しにすることを強要したタトゥイーンの時のように、今再び、パドメと腹の中の子供達を見殺しにさせようとしているのだから

こうして、これまで押し殺してきた不信感は、今やジェダイを見限る致命的なきっかけとなった。



また、これと並行して、パルパティーンは
「ジェダイがクーデターを企む際に、2000人の元老院議員を協力者として抱き込んだ。その中にパドメも入っている。残念ながら『今後の態度次第』で、パドメも投獄ないし処刑せざるを得ないかもしれない」
「オビ=ワンはジェダイであるにも関わらず、パドメと不貞な関係を結び、その関係に付け込んでクーデターの協力者に仕立て上げたらしい」
という疑惑を吹き込んだ。


実際には、この2000人は、議長の暴走を危惧して連名の嘆願書を出した、共和国の最後の良心に等しい議員たちだった。
オビ=ワンとパドメの関係も、薄々アナキンとパドメの夫婦関係を察していたオビ=ワンが、アナキンが心配だからパドメに一層の気配りを懇願しに行き、
アナキンとパドメの夫婦関係が露呈して愛弟子が不利益を被らないようにと、オビ=ワンとパドメの二人だけの秘密にした、という経緯に過ぎなかった。
しかし、オビ=ワンがパドメ宅を訪れたのは、フォースを通して気配の名残を探ったアナキンには既に分かっていることなのに、それでもオビ=ワンとの密会を誤魔化すパドメに対して不信を募らせていく。
それでも
「パドメと我が子を濡れ衣から救うためには、自分がより一層、議長に対して誠意を見せて、パドメの免罪を嘆願しなければならない」
と考えて、救いたい妻すら信じられなくなっていく中で、精神的に更に追い詰められていった。



そして、パルパティーンは報告に訪れたアナキンに対し自身こそがシスの暗黒卿であると明かした。
しかし、絶対正義と信じていたジェダイに不信感を募らせていた上、「ジェダイに限らず正しい道はありえる」と信じ始めていたアナキンは、
自分に対して善良な親友であり続けた目の前のシス卿が、ジェダイの都合で悪人と定義されただけで、人道的に見れば善良な人間であるという可能性を否定できなくなっていた。
さらにパルパティーンは、「現状でパドメを救えるのは暗黒面の力しかない」と誘惑する。


後にEP3と同時期を描く『クローン・ウォーズ』シーズン7後半にて、元弟子であるアソーカがマンダロア包囲戦の最中「シディアスがアナキンを狙っている」ことを知り、このシーンと全く同じ時間帯にアナキンへそれを伝えようとしていたことが明かされた。
しかしジェダイに連絡がついたのは報告のためアナキンが離席したほんの数十秒後であった。
後の展開からしてメイスに伝言を頼むなどすればまだ希望はあったのかもしれないが、アソーカもまたジェダイへの不信を抱えていた故にその選択をしなかった(ヨーダは伝言があるなら引き受けようと自ら申し出たが、それも断っている。)のはなんとも皮肉なことである。
結局アソーカが自分を救うため動いていたことを知らないままアナキンはパルパティーンがシスであったことをメイスへ報告し、
待機する間も苦悩し続け、長らく迷いはしたもののその決断をする決定打となる事件が起こる。


もはや正規の手段では抑えられないと判断したジェダイ評議員メイス・ウィンドゥが腕利きのジェダイを率いて強行逮捕を乗り出す事態が起こる。
その情報を聞いたアナキンが2人の決戦の場に辿り着いた時には、いかにもマスター・ウィンドウが暴走して無力化され力尽きた老人を暗殺しようとしているように見え、
武力でもってパルパティーンを排除しようとしたウィンドゥを手にかけ、パルパティーンを救った。


たが、実際には無力な老人を装ったパルパティーンに同胞殺しを仕向けられていた。とアナキンが気付いた時にはもう遅かった。


このときもはやジェダイに戻ることはできない(戻ればパドメを救えなくなる)、今の自分ではまだシスには叶わないと悟り(将来的にはシスを超えられる)、
今は彼の弟子として生きるしかないと諦観し、同時に暗黒面への魅力も捨てられず、転向を決意。
この時よりダース・ヴェイダーという名を、シス卿から授かる事となった。


なおこの際、タッチの差で間に合わなかったアソーカ以外では唯一ストッパーとして機能できたであろうオビ=ワンはグリーヴァス将軍討伐のために出払っていた。
オビ=ワンではなくキット・フィストーあたりを派遣して、オビ=ワンと腰を落ち着けて話す時間を得られれば、アナキンの中の不信は払拭されて、結果は変わっていたかもしれない。
だが、そうはならなかった。
長い戦火によって多くのジェダイが失われた結果でジェダイ側の人手が不足していたこと、この時点で最も多くグリーヴァスと戦ってきたのはオビ=ワンであったことや、あらゆる型を混ぜ込んで使用する攻撃的なグリーヴァスの相手は防御とカウンターに長けた型を扱うオビ=ワンが一番安定するであろうことから、
全てがパルパティーンの掌の上であることを知りえなかったゆえにグリーヴァス打倒が最優先であった評議会にとってはオビ=ワンの派遣が最も妥当な判断だった。
(アナキンにだけはその素振りを見せない)パルパティーンにも、このことは確実視されており、この師弟が銀河の命運を分ける瞬間に分断されることも、それに起因する後の顛末も、やはり運命だったと言えるだろう。



その後、部隊を率いてジェダイ聖堂を襲撃。
多くのジェダイはおろか、まだ幼く無力に近いジェダイ候補生の子供たちまで皆殺しにした。
この時には、オビ=ワンら評議会のメンバーにも並び称されるシン・ドローリグなど、強力なジェダイを片手間で切り捨てるほどの力を持ち、
単なる戦闘力だけを見ればシリーズ内にて銀河最強を謳われたこともあるヨーダやパルパティーンすら凌ぎ全盛期にあったという



次なる指令として、火山の惑星ムスタファーでパルパティーンにとって用済みとなったヌート・ガンレイら独立星系連合幹部を抹殺する。
不平不満をぶつける対象であるジェダイと、忌むべき戦争を巻き起こした首謀者たる分離主義派の抹殺は必要不可欠な義務であり、それさえ成せばもはやなにも危惧するものはない。


……自分にそう言い聞かせてきたアナキンだったが、実際には、それが暗黒面に堕ちた自分への欺瞞であることを心の底で自覚していた。


独り涙を流す彼の心は、自分の犯した過ちから目を逸らすために更なる現実逃避の道へ突き進む。


その後、ムスタファーに駆けつけたパドメと再会したアナキンは、議長を倒して2人で銀河に君臨しようと告げる。
が、罪の意識からの逃避と万能感による傲慢さに支配されたアナキンを目にしたパドメは彼を拒絶。
それと同時にオビ=ワンが現れた事で、アナキンは、パドメがオビ=ワンと結託して自分を売ったとアナキン自らが勝手に勘違いした。


「まさかオビ=ワンとの不倫関係は本当だったのか。弟子の妻を寝取り、不誠実な行為を強要するような外道を不倫相手に選んで、そいつのために夫を売ったのか」
「自分はひたすらパドメを救う為に方々手を尽くしてきた。これだけ愛しているのに、何故パドメはそれが理解できない」


誤解から生じた猜疑心を燃やし、一方的な激情に駆られ、彼女を手にかけてしまう。
さらに、オビ=ワンがパドメに裏切りを唆したと誤解したアナキンは、そのままオビ=ワンと対決。


ドゥークー戦や聖堂襲撃の時と違って、愛するパドメへの誤解やオビ=ワンへの複雑な未練で精神状態がいつになく不安定、
かつ互いの癖を知り尽くし、お互いの長所を取り入れた相手同士だった上に、オビワンの知略と徹底した忍耐を武器にする戦闘スタイルにより、剣技的に苦手な不安定な足場での打ち合いに引っ張り込まれ、
フォースの戦力は圧倒的に上回っていたにも関わらず戦況は拮抗。泥沼の長期戦にもつれ込む。
アナキンは圧しつつも攻めきれず、延々と続いた死闘の果て、最後には自信過剰から来る慢心で墓穴を掘って、四肢を失い、マグマの炎に全身を焼かれた。
……しかし、それでもなお憎悪を糧に生き延びていたアナキンは、パルパティーンに命を救われ、半身機械の黒きサイボーグ、ダース・ヴェイダーとして生まれ変わったのだった。


※メタな話だが、サイボーグ化手術のシーンは特殊メイクを受けたヘイデン・クリステンセンが自ら演じている。さらに目覚め後のぎこちない立ち歩きも、ヘイデン本人がベイダースーツを着込んで演じた(ヘイデン自身も長身であるが、ヴェイダーの背丈が足りないので上げ底ブーツ)。
ヘイデン曰く、マスクが重なってきた時「悪魔が降りてきたと思った」


「ベイダー卿、余の声が分かるか?」


「はい、マスター…」


「パドメはどこです?」


「…無事でいますか? ………無事なのですか?」


アナキンがサイボーグとなって目覚めた時、まず考えたのはパドメの安否だった。
一時の激情に駆られて過ちを犯しても、それでもアナキンにとって何より大切だったのは、愛妻と自分の赤ん坊だったのだ。


「そなたの、激しい怒りが彼女を殺した…」


が、パルパティーンから告げられたのは「パドメはアナキン自身が殺した」という無情な現実。
そこで遂にアナキンは自分がパルパティーンに踊らされていた事、そして自分が取り返しのつかない道を選んでしまった事に気付くが、もはや全ては遅すぎた。


「そ…そんな、馬鹿な! あり得ない! 彼女は生きていた!!」


フォースの力を解放して何もかも壊そうとしたものの、フォースとの親和性が極めて低い機械に肉体のほとんどが変わってしまった事で、
本来のそれに遥かに及ばない程度しか力を行使できず、パルパティーンにはとうてい逆らえないところまで堕ちてしまった。


生身のままフォースを究めていけば、ヨーダやパルパティーンをも軽く凌駕して、宇宙全体のフォースを制御しバランスを保つわけの分からない超常の一族「ザ・ワンズ」の後継者*4にもなれた素質も、
肉体の損壊によるミディ=クロリアンへの影響や、フォースとの親和性が最悪な機械に生命維持の大半を委ねたことで失われてしまった。
何しろ、四肢欠損に留まらず、眼球や呼吸器官、消化器官等、脳を除くほぼ全ての臓器まで炭化するか灼けて機能不全に陥っていた。並のフォースの使い手ならば再起不能という他ない惨事である。*5


具体的に言えば、EPⅢ直前のアナキンは、ドロイド数十~百体程度が戦闘出来る規模の広大なドームを、
*6気分がノってる時に少々の怒りとともにフォースの怒号を解放すれば、そのドームをあっけなく崩落させ、そのさまにドゥークーも戦慄する、という程だった。
が、機械化直後に至っては、周囲の手術用ドロイドを破壊する程度の規模でしかフォースを操れなくなってしまった。


この時点で、パルパティーンからもシスの正統後継者としては実質見限られ、シスの権威を誇示する芸術品、置物の類とみなされるようになる。


愛する妻を母のように失いたくがないためにジェダイの道に背くのを承知で暗黒面に墜ち、同じジェダイの仲間達を殺し、誰よりも敬愛し、兄でもあり父でもあったオビ=ワンさえも裏切った。だが、それらも含めて最初から自分を手駒にするための罠であったと、あの時踏みとどまっていればこうならずに済んだと後悔した。しかし、気付いた時には力だけでなく妻も、師も、弟子も、仲間も全て失った後であった。



「…嘘だぁぁぁーっ……!!!」


動くもののない手術室に虚しく響く慟哭。
それは人間アナキン・スカイウォーカーの断末魔であり、そしてシス卿ダース・ヴェイダーの産声でもあった。
その側でパルパティーンはこれで良し、と言わんばかりの邪悪な微笑みを浮かべてそれを眺めるのであった。


EPⅢ以降〜EPⅣ以前

こうして皇帝打倒はもはや眼前になくなり、流れに流されるまま暗黒面の力を少しでも磨く修行をしながら、ヴェイダーはパルパティーンの手足として働くようになる。
また、パルパティーンが善良な友人を装っていた頃から、相対する者に対して詭弁は弄して多少の認識の齟齬を丸め込むことはあれど、完全な嘘をつくことはなかった。
その姿勢と知見の広さによって、パルパティーンの指示に従うのが一番確実だというある種の信頼を維持していたのも、この師弟関係が続いた理由の一つである。


銀河帝国建国後は、時に配下の尋問官を率いて銀河中に散らばったジェダイ残党を始末して回った。
しかしこの頃のヴェイダーはパドメを失ったトラウマがまだ強く精神が不安定な所が見受けられ、その象徴たるのが恋愛関係にあった二人の尋問官のイチャラブっぷりに完全に八つ当たりで粛清しようとして暴走。
結果、コルサントの官庁街に甚大な被害を齎した挙げ句その尋問官らはおろか無関係な多数の死傷者を出し、その中にはパルパティーン直々から銀河帝国の計画について教えられる程の親密な間柄であった元老院議員も含まれていたという途轍もない大失態を犯してしまった。
流石のパルパティーンもこれには激怒し説教しただけでなく、懲罰とそれによる暗黒面の習熟の手助け、何よりコルサントでまたこんな事を起こされては最悪の場合政治基盤に関わりかねんとの考えから、居城であった「ヴェイダーズ・パレス」と共に住処を因縁の惑星ムスタファーへ移されている。


パルパティーンが意図的に粗悪な改造を施したせいで*7、当初ははるか格下のジェダイにすら苦戦する始末だった。
パルパティーンもまた、憤り焦るヴェイダーに対して、
「ムスタファーに現れたのがヨーダだったら、結果は違うものになっていた。
あの敗北はヴェイダー自身の心に問題があり、その問題さえ克服出来ればシス卿として一皮剥ける」
と辛抱強くなだめる羽目になった。


とはいえ、自ら粗悪な改造を施したパルパティーンのこの方便もまた、詭弁混じりではあれど嘘偽りではなかった。
確かに、フォースとの親和性が少ない機械の身体の所為でフォースの加護は受け難くなり、潜在的な出力も大きく落ちた。
しかし、不快な生命維持装置の呼吸音や不自由な関節など、ヴェイダーを苛む欠陥を敢えて多く残したことで、ヴェイダーの怒りや憎悪は常日頃刺激されて増幅し、暗黒面のフォースの習熟を大いに助けた。
そして、親和性が低くフォースによる身体能力の増幅のような柔軟性は望めずとも、機械をフォースで補助すること自体は不可能ではない。何より、機械そのものの馬力は生物のそれを大きく凌駕するものでもある。
これらの機械の特性を加味した戦い方に適応することで、フォースの欠落をある程度は埋めることが出来た*8


それらを駆使することで、機械の身体なりの戦い方や暗黒面のフォースの練りなどの細かい技術はむしろ向上していき、全盛期ほどではないにしろ、ダース・ティラナスを始めとするかつてのシス卿に勝るとも劣らないレベルにまで力を戻すことに成功する。
ルーカス監督によれば、EPⅣ以降の時点でパルパティーンの8割程の実力があったとのこと。
あのドゥークーですら「ダース・モール程の戦士と組めばシディアス卿相手でもワンチャンいけるかも…」と語っていた、逆に言うと彼ほどのダークサイドの使い手ですらモールと組んでやっと勝機が見えるレベルなので「パルパティーンの8割」というのは実に規格外な強さである。


この辺りの力を取り戻していき、名実共に帝国の恐怖の象徴となったヴェイダーの姿は、ディズニーのコンテンツとなった後の作品にて描かれている。
近年では、それらの八面六臂の活躍を鑑みて“機械の身体はフォースと親和性が低い”……という考え方は必ずしも正しくはないとの意見もあるが、それは間違いである。
実例として、下半身が機械となった後のダース・モールは下半身のフォースの加護が薄いのを見抜かれて、脚を集中的にブラスターで狙撃され始めた途端に、まともに防げずに脚に被弾して窮地に陥ったことがあった。
ヴェイダーの容態でフォースを扱う困難さは、耳が聞こえない人間が楽器を弾き作曲する芸当にも例えられるが、それを実践出来た彼が極めて稀有で非凡な存在だったというだけの話である。


実際、過去に必要とあらば既存の弟子を直ぐに切り捨て、躊躇なく優秀な人物に乗り換えてきた冷酷極まるパルパティーン=ダース・シディアスが、
力を失いあまつさえ粗悪な改造を施した後のヴェイダーを長年に渡り弟子として置いていたのも“それに替われる存在”が居なかった程に力を取り戻していたからであり、
このことはオーダー66を生き延びたヨーダやオビ=ワンすらも帝国に挑むことを躊躇わせ、新たな希望たるルークが成長するまで隠遁を余儀なくさせる結果となった、と解説されている。
更には、ヴェイダーが予想以上に力を取り戻した故なのか、狡猾にヴェイダーを支配している側である筈のシディアスもまた隙を見せればヴェイダーが殺しにくる……という、過去の自分の行い*9にも起因した恐怖に取り憑かれて眠ることが出来なくなっていたとか。
劇中でも不自然にも師弟が直接の対面をしていなかったのには、実はシディアス側に理由があったのかも知れない。


そして、愛する人と肉体の大部分を失い絶望の縁に追いやられ、一人の人間としては死んだも同然となったことが、皮肉にもアナキン時代の野心や過剰な自尊心を克服し、冷静な精神をはぐくむ結果となり、EP4でのオビ=ワンとの再戦での勝利にも繋がった(オビ=ワンは斬られる前提でその先を見据えていたが)。
また、その反動で部隊を率いる指揮能力も向上。シスの哲学を学んでからは冷酷な判断を下せるようになったので、戦術能力も過去の大戦時に務めた将軍の時よりも格段に向上している(ジェダイ時代も有能な将軍だったが、すぐに前線に出て自分で何とかしてしまうタイプだったので、後方から指揮を執ることは少なかった)。
同時に、以前から軍人として一目置いていたターキン総督と任務を共にすることが多くなり、彼の指揮ぶり・統治方針から学ぶところも多かった模様。
ただ、あくまで「アナキン時代よりマシになった」という状態に近く完全に冷徹になりきれたわけでないようで、後述のように何かしらの理由で動揺した時は痛手を被っている。
そういった点では血縁者にもにも欠片も情を見せないシディアスと比べると、やはりシスとしても不完全であるといえよう。


裏を返せばそれらは人間味が残っている証ともいえ、だからこそ息子の存在を認めてからはヴェイダーが人間らしい感情を取り戻し、シスらしくシディアス師への反抗を再び決意したとも言えるだろう(それ以降はフォース・チョークによる部下の粛清もやらなくなったとか)。
かつてのアナキンに匹敵する力を秘めたルークの存在は、ヴェイダーにとっても、皇帝にとっても待ち望んでいたものであった。


なお、パイロットとしては全盛期からまったく衰えぬ化物だった模様。
肉体喪失も戦闘機を操る意味ではあまり関係ないのが幸いしたようだ。
EP4でも自らの専用機で反乱軍のパイロットの大半をたった1人で撃墜し、壊滅寸前までに追い込むまごうことなき化物である。


実は娘レイアがいる惑星オルデランにも一度任務で立ち寄り、彼女とニアミスした事があるのだが、
オルデランの環境がナブーに非常に似ていたために自らが手にかけたパドメの事を嫌でも思い出し、凄まじい葛藤に苛まれたために二度と近寄らなくなった。
この辺りはヨーダの狙い通りである。
また、娘と認識していない内から捕らえられたレイアを利用価値がある、として処刑されないようにターキンに進言しており、自身でも気付いていない内にフォースに動かされていた、とも言われる。


正確な時期は不明だが、かつて自分を倒したオビ=ワンが死亡したという情報を入手し、それを信じることになっていた。
この情報の精査確認をしなかったのは先述のレイア同様オビ=ワンが隠遁潜伏していたタトゥーインが元故郷であり、葛藤やトラウマを刺激する為、意図せず忌避していた可能性が高い。


ゲーム『フォールン・オーダー』

EPⅢの5年後。
主人公カル・ケスティスを保護した元ジェダイのシア・ジュンダがかつて帝国に捕まった際に、拷問に屈しなかったシアを一瞬にして屈服させた「黒い男」として中盤から存在が示唆されている。
本人は最終ステージの衛星ナーにラスボスとして登場するが、絶対に倒せず逃げ切ればクリアになる仕様でありラスボス戦が負けイベというまさかの展開となっている。
凄まじいフォースで建造物をめちゃくちゃに破壊し瓦礫を飛ばしまくりながらストームトルーパーを巻き添えにしつつカルを執拗に追撃する様は、フルパワーアップしたカルでさえ一端のジェダイに過ぎないという現実を思い知らせてくる。
このゲームがソウルライクであるが故の手強さと相まって強烈。というかもはやここだけホラーゲームである。
一方で、かつての弟子を眼の前で殺されたばかりで怒りを爆発させたシアの猛烈な暗黒面のフォースには片膝を突かされ時間稼ぎを許しており、それに対し「お前ならいい尋問官になっただろう」と評している。


ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』

EPⅢの10年後。
新三部作でアナキンを演じたヘイデン・クリステンセンが再演し大きな話題を呼んだ。
冷徹な悪のカリスマとして描かれる従来のヴェイダーから一転して、溢れんばかりのオビ=ワンへの憎悪を滾らせ、苛立ちのまま部下に対し感情的に声を荒げる姿は必見。

「なんて姿になった…!」


「お前が作ったのだ。今のこの私を。」


3話にてオビ=ワンとの再戦に臨む。
アナキンを転落させた自責に苛まれマインドトリックも使えないほどに衰えていたオビ=ワンを苦もなく片手で圧倒。
炭鉱のケージを倒して燃料をばら撒いてライトセーバーで着火し……


「今度はお前が苦しむ番だ。オビ=ワン。」
「お前の苦しみは始まったばかりだ。」


オビ=ワンをかつての自分と同じように火で炙る拷問にかける
しかし、すぐには殺さずなるべく苦しめようと部下に捕らえに行かせた隙を突かれて彼の協力者であったターラがブラスターで襲撃。
歩くことすらままならず運ばれて難を逃れたオビ=ワンを、ヴェイダーはただ黙って見つめていた。


続く4話では誘拐されたレイアを救うためオビ=ワンが尋問官の拠点である衛星ナーに侵入するのだが、当初ヴェイダーは不在であり娘であるレイアとの絡みも無い。無意識下で忌避していた可能性も考えられるが果たして…
終盤にようやく到着し、オビ=ワンをみすみす逃した尋問官サード・シスターを激しく糾弾。しかし、彼女がタダでは転ばずレイアに発信機を仕込むことでオビ=ワンとそれに協力する初期反乱組織「パス」を纏めて追跡できる状態にしていたことを知り処罰を取り下げた。


5話ではサード・シスターを次期大尋問官に昇格させ、オビ=ワンとパスの殲滅作戦を開始。
パスの脱出船の発進をフォースで無理やり引き止めて強制着陸させそのまま念力でバラバラに解体する猟奇的なまでの芸当を見せるが、その脱出船自体がフェイクであり、隠れていた本命の脱出船を逃してしまう。
さらに仕えるふりをしてジェダイ時代の同胞の敵討ちを狙っていたサード・シスターからその隙を突かれて不意打ちを受けるが、彼女の思惑はすでに看破しており、抜刀すらせず丸腰で圧倒し返り討ちにしする。
そのままサード・シスターに追放を言い渡し、復帰した大尋問官と共に去っていった。


そして最終話では、パスの脱出船から単独で離れたオビ=ワンをパス以上の脅威であるとわがままを言って追跡。間違いとも言い難いが完全に私怨のための建前であり、命令を受けた大尋問官は苦虫を噛み潰すような表情であった。


そして元弟子と向かい合い引導を渡す覚悟を決めたオビ=ワンと、部下を引き連れることなく単身で対決。


今度はオビ=ワンが万全であったこともあり、3話での対決のようにはいかず互角の勝負を繰り広げる。互いに全盛期から衰えながらも、ムスタファーでの決戦に劣らぬ激しい剣戟を交え、再びオビ=ワンを圧倒する。


「どうやら力が戻ったようだな。だが弱さが━━まだ残っている!」


「本気で勝てると思っていたのか?」
「とんだ間違いだ…"マスター"。」


地面を陥没させてオビ=ワンを突き落とし、岩石を次々と投げつけて瓦礫に生き埋めにする。
だがそれでもオビ=ワンはフォースを強めて立ち上がる。
再び激しい打ち合いになり、今度はヴェイダーが次第に劣勢へ陥っていく。
ヴェイダーが感情的になればなるほどオビ=ワンの動きを捉えられなくなる。パダワン時代の模擬戦と同じように。


ヴェイダーは憎悪を止ませることなく突進を続けたがことごとく見切られ、呼吸機へ殴打を受け、背中を斬りつけられ、ついにはマスクの左半分を破壊される大ダメージを負う。一説にはこれがEPⅥまで残る頭の傷の正体であると言われている。
しかし露わになったヴェイダーの素顔を見て、オビ=ワンの手が止まる。弟のように愛し育て上げた弟子の成れの果てがそこにいた。


「アナキン……!」
「すまない……私が悪かった。何もかも。」


かつてムスタファーで「教育を誤った」と突きつけた元弟子に対し、ジェダイの過ちを認めた心からの謝罪であった。


悔いる必要はないI'm not your failure。オビ=ワン。」


「アナキン・スカイウォーカーを殺したのはお前ではない。」
「私だ。」


「同じようにお前も葬り去ってやる。」


だが、何もかも手遅れであった。
目の前にいるのはかつての弟子でも友でもない、別人と成り果てた何かであった。
後年ルークに「ルークの父はヴェイダーに殺された」と告げたのは、まさに本人がそう言ったから…
アナキンは自ら抱えていた闇に食い破られたからであったのだ。


「我が友は本当に死んだようだ。」


「さらばだ。"ダース"。」


引導を渡すべき相手はとっくに死んでいた。
そう悟ったオビ=ワンは、シスの暗黒卿をアナキンともヴェイダーとも呼ぶことなく、その場を去っていった。
後年の再戦でも、オビ=ワンは彼をダースと呼び続けた。


「オビ=ワン…!!」



「オビ=ワン!!!」



ただ一人、ボロボロになり取り残されたヴェイダーの憎悪と嘆きの叫びだけが虚しく響き、悲しき再戦は幕を下ろした。


治療を受け復帰したヴェイダーは師ダース・シディアスと謁見。
動揺を見透かされるもそれを否定し、オビ=ワンへの復讐と師への従順を誓うのであった。


暗黒面に浸りながらも感情的になるヴェイダーの姿は、数十年後のと(おそらく意図的に)重ねられており、
を連れながらも元マスターと単身対峙したり、師匠に未練を見透かされても取り繕おうとする様は血筋を感じずにはいられない。


一方で、この記事にも綴られているような、

  • 機械化と暗黒面に順応して安定性を獲得したヴェイダーは、ヨーダを始めとする残党ジェダイ達にとっての、超えるのが困難な強大な壁となっていた」
  • 真の暗黒卿としての己を確立した皇帝やヴェイダーには、旧世代の価値観のジェダイでは対抗できない。だからこそ、新世代のルークとレイアに望みを託した

……辺りの今作以前での解釈と裏腹に、オビ=ワンに固執するあまり激情に振り回されるシスとしてまだ不完全なヴェイダーを描いた(尤も、今作からさらに5年以上経っている『反乱者たち』の時点でも冷徹になりきれないことが描かれていることは留意すべきだろう)

  • 銀河の平和の為にはジェダイの教義を曲げてでもヴェイダーを仕留めるべき局面で、オビ=ワンはまたもや見逃した。

ことなど、その衝撃的な敗北の描き方は本国を含めかなり賛否の意見が分かれている。
まぁここで倒してしまったらEPⅣ以降が続かなくなっちゃうし


???

『フォールン・オーダー』の続編『サバイバー』の終盤、ジェダに秘匿されていたパスの拠点に帝国軍が襲来。
帝国軍のジェダ侵攻を許したのはある「裏切り者」が拠点の位置をリークしたからであり、主人公カルはその「裏切り者」を追跡に出て不在であるため、このジェダ防衛戦フェーズではシアを操作することとなる。


そしてヴェイダーは、復元されたジェダイ・アーカイブの破壊・およびパスの創設メンバーにして前作で取り逃がした因縁の相手であるシア抹殺のため、ジェダ防衛戦の最終ボスとして現れる。
前作の出来事を経て「恐怖を解き放った」シアは暗黒面の力を制御下に置いており、前作でヴェイダー自身も認めた素養に違わぬ力を発揮。一対一でヴェイダー相手に劣勢ながらも奮戦する。
さらに一瞬の隙を突いて燃えるアーカイブをヴェイダーに向けて崩すことで生命維持装置に損傷を与えた。
この負傷で一気に余裕を失ったヴェイダーは、アーマーを赤熱させ呼吸音を荒げながら燃えるアーカイブの中でシアと激闘を繰り広げる。
ヴェイダーは最終的に勝利こそしたもののダメージは大きく、立ち去る際もよろめきながら壁に手を突いて歩くほどの紙一重の勝利であった。


脅威を排除したヴェイダーが去り帝国軍が撤収した後、帰還したカルはシアの亡骸からセンス・エコーでその記憶を追体験し、その壮絶な最期を知る。
この出来事はオーダー66と同等かそれ以上の影をカルの心に落とし、その原因となった「裏切り者」への怒りと憎しみがカルを更なる闇へと導くこととなる…。



なお、『サバイバー』はドラマ『オビ=ワン・ケノービ』と同じ年の出来事であり、制作時期も近い。
初期反乱組織「パス」の登場や、シアとオビ=ワンがヴェイダーに放った最後の一撃が共に刺突であるなど、随所がリンクしているが、年内でどちらが先にあった出来事なのかについては不明となっている。


アニメ『反乱者たち』

EPⅢの15年後以降を描く。
圧倒的なカリスマと実力で存在感は抜群。帝国軍を指揮しつつジェダイの残党狩りに精を出しており、その情報を求めて反乱者たちを追う。
この時点で暗黒面の力は研ぎ澄まされており、崩落してきた巨大なウォーカー2機をフォースで軽々と持ち上げた。
ライトセーバー戦においても主人公のエズラとケイナンの二人掛かりでも全く歯が立たず、配下である尋問官たちとは次元の異なる敵として描かれている。
TIEアドバンストX1に乗り込んでの宇宙戦も披露しており、宇宙空間で突如エンジンを切るとともに反転、慣性を利用して後ろ向きに飛行しながら、追いかけて来ていたAウイング2機を撃ち落とすというとんでもない芸当を見せている。


シーズン2ではかつての弟子であるアソーカ・タノとの予期せぬ邂逅を果たし、終盤には彼女と死闘を繰り広げた。
この際、アソーカには「他のジェダイの居場所を教えれば見逃す」と述べており、身内への甘さを見せている(対照的なのがジェダイから追放後は反乱軍に与さなかったイース・コスで、ヴェイダーとしての活躍を描いたコミック『シスの暗黒卿』において、粛清を生き延びて家庭を築いていたコスが「他のジェダイの居場所を教えるから家族は見逃して欲しい」と懇願しても、問答無用で殺害している)。
それまで圧倒的な力量差を見せ付けていたが、ジェダイ時代の直弟子だったアソーカには一太刀入れられている。その際にマスクの右半分を破壊され、生身の顔が晒された。しかしその顔はまだ老化の進んでない当時のアナキンの物だった。


「…アソーカ」


「…!?」


「…アソーカ…」


「…アナキン…!?」


この時のヴェイダーの声は、マスクを通さないアナキンとしての声も混じっており、ファンの心中を抉って余りあるものである…


「もう貴方を一人にはしない! 絶対に…!」


「……」


かつてのパダワン、自分にとって最高のパートナーの一人であった彼女からのその言葉にヴェイダーの、アナキンの目が泳ぐ。
だが、それでも何もかも遅すぎた。


…では死ぬがいいThen you will die


「…!」


その後はアソーカと再び切り結ぶが、シス寺院の爆発に共に巻き込まれ…



ローグ・ワン A STAR WARS STORY

EP4開始直前までを描く本作でも僅かながら登場。デス・スター開発担当のクレニックに喝を入れたり、ターキン総督の要請を受けて反乱軍狩りに赴いている。
「SW屈指のラスト10分」と評される一連のシーンではヴェイダーによる多数の反乱軍兵士の虐殺シーンが密度の濃い短い殺陣の中で描かれ、大きな話題を呼んだ。



EPⅣ

「何かを感じる! 長いあいだ忘れていた何かを……!」


それから時は流れ、銀河帝国の究極兵器デス・スターの設計図を盗んだ銀河帝国元老議員のレイア・オーガナを拘束。
彼女が逃がしたドロイドを通じ、レイアを助けに来たかつての師、オビ=ワンとデス・スター内部で対峙。年老いたオビ=ワンを終始圧倒して殺害する。
一方のレイアはオビ=ワンの死と引き換えに反乱軍の基地がある衛星、ヤヴィン4の基地*10へと帰還。
まあウィルハフ・ターキンが基地を見つけるためにわざと逃がしたんだが。


彼女が持ち帰った設計図を基にデス・スター破壊作戦を実行する反乱軍部隊から、強いフォースを感じたヴェイダーは、
TIEファイターのカスタマイズ機TIEアドバンストX1を駆り、反乱軍部隊の迎撃に参加する。
(一機だけ左右のパネルが内側に折れ曲がったTIEファイターがそれ。このときヴェイダーはやたらと操縦桿のスイッチをキリキリ回している)
しかしあと一歩のところまで反乱軍を追い詰めたものの、ハン・ソロのミレニアム・ファルコンの乱入もあって迎撃は失敗。
ミレニアム・ファルコンの攻撃で宇宙に吹き飛ばされたヴェイダーのTIEアドバンストx1は単機どこかへと飛び去って行った……



EPⅤ

前作の後、無事友軍と合流できたらしく映画序盤のホスの戦いから登場。「帝国のマーチ」をひっさげて登場するようになったのは実は今作から
帝国のナンバー2、ウィルハフ・ターキンが前作で死亡したことと、反乱軍が帝国の脅威足り得る存在となったことでより鎮圧する為の力が求められ、ヴェイダーの権力基盤は拡大し、前述のように彼が前線の最高指揮官として、皇帝に次ぐ帝国の実質ナンバー2の地位にまで就いている。
もっとも、デス・スター防衛失敗の責任の一端は間違いなく彼にもあり、一度は失脚しかけたらしい。


前作ではスター・デストロイヤー「デヴァステイター」一隻を有する程度だったが、
今作からスーパー・スター・デストロイヤー「エグゼキューター」を旗艦とする「死の小艦隊」を率いている。


反乱軍を舐めてかかったあげく、無駄な損害を出した艦隊司令のオッゼル提督をモニター越しにフォース・チョークで処刑したりする一方、
皇帝と面会するシーンでは皇帝を恐れていることを伺わせる様子も。



EPⅣ〜Ⅴの間を描くコミックでは反乱軍との戦いを通し、件のデス・スターを破壊したXウィングのパイロットの正体を知る過程が描かれており、
そこではサイムーン1の兵器工場アルファに潜入していた件のパイロットと正体を知らぬまま交戦し、彼を圧倒したことがあったが、反乱軍の突入により逃走を許す。
この際、彼が握っていたライトセーバーがかつてのアナキンのものであったことに気づいていた。
後にジャバの宮殿へと"交渉"に赴いた際、プライベート下で借り受けた2人の賞金稼ぎのうち片方、ボバ・フェットへの捜索依頼の結果、それが存在しないと思われたパドメの落し子…すなわちルーク・スカイウォーカーであったことを知る。
この時ヴェイダーが抱いた感情は激しい怒り。皇帝がパドメを利用し、自身の力を利用するために嘘をついていたと知った憤慨であった。その後に、ルークを手に入れ、マスターを殺し、帝国を我が物にするという決意が残った。


そして本編。ホスではあと一歩のところで取り逃したミレニアム・ファルコンを「ルークがいる」と踏んで執拗に追い回す。
しかしそのルークはXウイングでヨーダのいる惑星ダゴバへ向かっており、ヴェイダーの読みは大外れであった。


紆余曲折の末、惑星ベスピンのクラウド・シティでルークと相対し、ヴェイダーはルークに自分こそアナキン・スカイウォーカーであり、ルークの父親であると告白
フォースの暗黒面と父の元へと誘惑し、親子で力を合わせて皇帝を倒し、戦乱の時代にも終止符を打って、銀河に秩序をもたらし、父子で世界を支配しようと訴える。


「ルーク! お前なら皇帝をも倒せる。このわしと二人でな! それがお前の運命なのだ!」
「わしとお前と、親子で力を合わせ、銀河系を支配しようではないか!!!」
「手を伸ばせ……! それしか道はない……!!」


しかしルークはヴェイダーを拒絶、反乱軍の戦士として戦うことを選択する。だが、にも関わらずヴェイダーはとうとうルークを手にかけなかった。
ルークの想像以上の反撃*11を受け片手を切り落としてしまったが、これはヴェイダーとしても予想外の事故に近い。
そして、それを見てルークは「ジェダイの騎士としてのアナキンの心はまだ生きている」と直感する。



EPⅥ

「憎しみを捨ててお父さん! 自分に戻るんです!!」
「……今さら……何をしても手遅れだ…………皇帝がお前にフォースの真の姿を見せてくださる。お前も陛下に仕えるのだ!」
「………………父は完全に死んだわけだ……!」


「………………………………」


エンドアの戦いと前後してルークは敢えて帝国軍に投降し、ヴェイダーに会ってジェダイの心を取り戻すよう呼びかけるも、ルークの言葉はヴェイダーには届かなかった。


そして2人は皇帝と謁見する。
皇帝の前で親子はライトセーバーの刃を交え、戦いのなかで反乱軍の指導者として命を狙っていたレイアが、ルークの双子の妹で自分の娘であることを知る。
戦う前は、極力ルークを傷付けないように手加減しようと考えていたが、すでに大きく成長していたルークの腕前はヴェイダーの想像を大きく超えて成長しており*12、殺さずに勝利して味方に引き込むなどということはもはや不可能であった。


そこで「ルークが暗黒面を拒むなら、レイアを引き込む」と宣言。
挑発してルークの自分への憎悪を煽り、暗黒面へと誘うつもりだったが、
ルークは想像を遥かに上回る力を爆発させ、気圧されたヴェイダーの方がルークに殺される寸前まで追い込まれる。
その心の隙を突いて皇帝はルークを暗黒面に引き込もうとするが……斬り落としたヴェイダーの腕が自分の機械の右手と「同じ」と気付いた瞬間、暗黒面に染まろうとしていた自分自身を俯瞰しルークはシスの導きを拒絶した。


「お前の負けだ皇帝。僕はジェダイだ。かつて、父がそうだったように。」


暗黒面に引き込めない以上ルークは障害にしかならないと皇帝は判断し、ルークをフォース・ライトニングで殺そうとする。
しかし、激痛に苛まれながら父に助けを求める息子の叫びはとうとうヴェイダーの心に届いた。


「……やめろおおおおおお!!!!」


ヴェイダーのフォースをもってしても皇帝のフォース・ライトニングは防ぎ切れないので、
彼の電撃を間近で浴びることは、生命維持装置の機能を破壊され確実に死ぬ事を意味する。
が、それでも父として相打ち覚悟で突撃し、核融合炉に投げ落とすことでついに皇帝を裏切り打倒。
そして最期はマスクを通さない自分自身の目で息子の顔を見る事を望んで息を引き取った。
長年マスクを外せず生命維持装置無しでは生きる事もままならない状態の為、生身の部分は疲弊消耗して実際の年齢より老化が進み、真っ白な肌の醜い老翁となっていたが…それでも彼は最期の一時だけではあるがようやく鋼鉄の怪物・ヴェイダーから人の父親・アナキンに戻る事ができた。


かくして旧ジェダイ・オーダーとシスの両方を滅ぼした彼は、予言通り、フォースにバランスをもたらす者となった。
この顛末は後の歴史に、伝統と規則で硬直化して人間性を失い多数化した故にライトサイドの力を薄める結果となっていたジェダイと、師弟だけで力と欲望を先鋭化させ続けた結果、本来のシスの教義であった「光も闇も差別なく己の物とする」という意図から外れ、歯止め無く暗黒面に傾倒していったシスの暗黒卿の双方に問題があった、と纏められている。


デス・スターⅡの陥落・消滅後、遺体はルークの手でエンドアへと運ばれ、仮面と共にひっそりと火葬された。
そしてその魂はフォースと一体となり、最後のエンドア衛星での宴にて霊体となって登場。
本来あったであろう健康かつ健全な父親のジェダイ、アナキン・スカイウォーカーの姿で、オビ=ワンやヨーダと共に息子達の未来を見守っていた。




だが、死後もなお強い影響力を残しており、EPⅦではベイダーを信奉する「ある人物」が登場している。
その人物はドロドロに溶けたマスクを眺めていたが…。



スター・ウォーズ:アソーカ

「恐れるな 学んだことを忘れず、直感を信じろ。」
「…お前ならできる、アソーカ」


第7話「再会と別れ」にてアソーカがライトセーバーの訓練をしている際、ホログラム映像としてクローン戦争時代のアナキンが登場している。
グリーヴァス将軍やドゥークー伯爵、サヴァージ・オプレスら強敵と戦い生き残るためにライトセーバーのフォームも学ぶことの重要性を説き、愛弟子を励ましていた。

「こんなに早く再会できるとは思っていなかった」


ベイランに敗北して崖下の海に転落し、気がつくと「世界の狭間の世界」にいたアソーカの前に、なんとEP3の時、即ち全盛期の姿で登場。アソーカが敗北した事を言い諭し「最後のレッスン」と称してアソーカにライトセーバーを起動して切り掛かり、数度切り結んだ後、足場を破壊してアソーカを「世界の狭間の世界」の深淵へと叩き落とす。
その後、場面がクローン戦争の「ライロス解放戦」「マンダロア包囲戦」と移り変わりながら、少女に戻ったアソーカを導く。*13


「では最初に戻ろう。生きるか……死ぬかだ」


それでも尚、何も教えを理解していないアソーカに痺れを切らしたのか、容赦無くアソーカに切り掛かる。シス卿の証である真紅のライトセーバーを起動して。


「信念に欠ける奴め……さあ、死ぬがいい」


再び場面は「世界の狭間の世界」に戻る。現在の姿に戻ったアソーカに、アナキン……ダース・ヴェイダーは熾烈な斬撃を叩き込み、アソーカのセーバーを大小共に吹っ飛ばす。だがアソーカは十八番である無刀取りを披露してヴェイダーのセーバーを取り上げ、彼の首に突きつける。


「私は生きる事を選ぶわ」


「……なら、まだ希望はある」


だがアソーカはヴェイダーにトドメを刺さなかった。彼女はヴェイダーのセーバーを放り捨て、決意に満ちた目を見せる。それに満足したのか、ヴェイダー……アナキンは笑みを浮かべ、幻のように消えていった。
直後、アソーカは意識を失い、気がつくとヘラ配下の兵士の手で引き上げられているところだった。
この件がきっかけで、アソーカはサビーヌを導く事に対する恐れを払拭し、和解する事ができた。


「………」


「どうしたの?」


「…なんでもない。星明かりか何かだと思う」



スローン大提督の策謀に敗北し、ペリディアに取り残されたアソーカとサビーヌ、そしてヒュイヤン。これからどうしようかとアソーカとサビーヌが頭を悩ませていると、ふとサビーヌが何かに気づく。訝るアソーカに対し、サビーヌは気のせいと告げた。


「………」


サビーヌが先ほどまで見ていた方の先には、なんと、霊体のアナキン・スカイウォーカーその人が立っていた。


ライトセーバー

ライトセーバーは基本的に青色と赤色を使用している。


1本目
アナキンにとって最初のライトセーバー。刃の色は青。
ジオノーシスの工場で機械に巻き込まれた際に壊れてしまい、刃が出なくなってしまう。


ジオノーシスの戦いでは援軍によって届けられたライトセーバーを使用していた。刃の色は緑。これはドゥークー戦で破壊された。


2本目
ジオノーシス脱出後に製作。作中では一番長く使用され続けているライトセーバー。刃の色は青。
ダース・ヴェイダーと化してからも使用していたが、ムスタファーでの敗北後はオビ=ワンによって持ち去られ保管されていた。
EPⅣでルークに受け継がれるが、クラウド・シティの一騎打ちではヴェイダー自らの手によって失わせている。
その後、経緯は不明だが回収されてマズ・カナタの城で保管されており、EPⅦでフィン、そしてレイの手に渡る。
数十年間ものブランクを挟もうとも普通に起動するあたり流石である。


なお、レジェンズでは帝国の手の者によってルークの右手と共に回収され、ルークの右手から生まれたクローンであるルウウクが武器として使っていた。


3本目以降
ダース・ヴェイダーとして機械化手術を受けてからは赤い光刃のライトセーバーを使用している。
詳細な設定が明かされていないものの、EPⅣ、Ⅴ、Ⅵではそれぞれグリップのデザインが異なっている。



【戦闘法】

ヴェイダーが使用するフォームは攻撃力と制圧力に優れ、動作の一つ一つが攻撃に繋がるフォーム5のシエン。


アナキン時代はその発展型のドジェム=ソを使用。
ドジェム=ソはその特性故に足場を固定しなければならないので足元が疎かになる、機動力低下という弱点があるが、シエンよりも攻撃力に優れ、生物の関節を最大に利用した動作の為にシエンよりもスピードがあり、高い威力と手数を誇り、変則的な斬擊により相手を圧倒する事が可能。機動力の低さは相手に切り込む初太刀の部分をアタールの技法を盛り込む事で対処していた。


機械化後は機械部分の関節の硬さや可動角度の制限からドジェム=ソが不可能になったため本来のシエンに戻し、スピード重視の剣技から機械のパワーを活かした一撃の威力を重視した剣技に変えている。
総合力で言えばアナキンの頃より劣るが、一撃の威力、重さだけならアナキンの頃より上回っている。
またアナキン時代の傲慢さ、迷いなども(完全にではないが)大幅に払拭されたため、昔の様な状況によって「実力が発揮できなくなる」という事も減り、アナキン時代と比べて安定性がかなり上がっていると言える。


フォースもアナキンの頃よりも生身由来の潜在的な力は圧倒的に低下したが、シスの体系だった技法を学び、機械化の状態でもフォースを最大限に活かせる様に修練を重ねた結果、フォースの多様性、精密な技術などはアナキンの時より向上している。
特にフォースの念力はかなりのもので、周囲の物体を浮かべて相手にぶつける、ライトセイバーを投げつけるなどの戦法に使ったりするほか、首を絞め上げるフォースチョークは艦隊単位で離れた通信越しの相手にすら届く凄まじい射程を誇る。
さらにEP5ではライトセーバーも抜かず、手を向けるだけでブラスターのビーム弾を跳ね返すという離れ業も披露した。


一方で、シディアスやティラナスが得意としたフォースライトニングは使わない。
理由は不明だが、ヴェイダーは胴体に生命維持装置が設置されているため、下手にライトニングを放つと自滅する危険が大きいものと思われる。



【血縁】

母親はシミ・スカイウォーカー。幼い頃から母の愛情を受けて育ったものの、その愛情が逆にアナキンを暗黒面へと誘ってしまう。


父親は存在しない。フォースそのものによって生まれた存在である。
レジェンズでは、ダース・プレイガスによるミディ=クロリアンを用いた生命創造の実験で生まれた可能性が示唆されている。この場合、シスはジェダイだけでなく、自分たちをも滅亡させる存在を自らの手で生み出してしまったことになる。


妻はパドメ・アミダラ。彼女への愛もまた、暗黒面へと堕ちるきっかけになってしまう。


息子/娘は言わずと知れたルークとレイア。
しかし、2人が生まれた頃には既にダース・ヴェイダーとなってしまっており、出会うのは20年以上のちのこと、それも敵同士として出会うことになる。

孫はレイアとハン・ソロの間に生まれたカイロ・レンベン・ソロ
祖父をヴェイダーとして崇めており、祖父を真似てマスクを装着したり、火葬されて歪んだヴェイダーのマスクを手元に置いていたり、
フィンが持っていたアナキンのライトセーバーに執着している。お祖父ちゃんっ子



【余談】

  • 新三部作前後での描写の変化

EPⅥ完全版ではラストシーンの霊体として出てくる際の顔が、ヴェイダー化後の老いた姿ではなくEPⅢ頃の姿(演:ヘイデン・クリステンセン)に差し替えられている。
これは「ジェダイの姿になるべきだから」という監督の意向であるが、
「人の父親として息子を救い、怪物からの『ジェダイの帰還』を果たしたのになんで若造の姿で出るんだよアホか」
「というか差し替えたヘイデンが全然笑ってないから、ケノービと笑いながら息子を見守る感動シーンが台無し」
と手厳しい評価が多い。
一方で、(差し替え前の)霊体として現れたアナキンの姿が死の直前に見せたヴェイダーを連想しにくかったために、
最後に出てきたおっさん誰やねん
今まで敵だったくせに、最後だけ笑って出てくるのって虫がよ過ぎね!?
となった観客も少なくないため、ヘイデンへの差し替えを妥当とする意見もある。
さらに言えば、EPⅥ当時に想定していたアナキンの年齢と、実際に新三部作で登場したアナキンの年齢が離れすぎていたと言うのも理由の一つだそうだ。
(これはオビ=ワンも同様。というかむしろ顕著。最終的に、オビ=ワンがEPⅣで57歳になってしまったのである。あの顔で57……)


  • 出生について

アナキンは母シミが処女受胎で生んだ子であり、父親というものが存在しない。
これについては上述したとおり、「生命を操る術」を持っていたダース・プレイガスがミディ=クロリアンを操作して生み出した存在であることが示唆されていた。
この真偽のほどは不明だが、結果としてアナキンはヨーダをも超える、他に類を見ないほど強い潜在的なフォースを持って生まれることとなった。
だが、生まれ持ったあまりに大きな力は成長するに従って彼にある種の全能感と過信を抱かせる要因となった。
更に寄る辺となるべき父親という肉親の不在、幼少期に経験した奴隷としての日々とそれに抗うため抱いた仄かな力への渇望……様々な要因が暗黒面への土壌となり、彼の人格形成と人生に大きな影響を及ぼしたことは事実であろう。
つまり、アナキンにも匹敵する力を秘めると言われていた息子のルークにも同じ危険性があったということだが、ルークの場合は実の父親ではないものの、愛情を注いでくれた叔父夫婦*14に育てられ、ハン・ソロやレイア・オーガナといった固い絆で結ばれた仲間に加え、
オビ=ワン・ケノービとヨーダという強力な師のバックアップもあったおかげで暗黒面を拒絶できた。
アナキンという前例があったからこその徹底した注意と運命の導きの賜物と言えるが、これもフォースのバランスのもたらした流れだったのだろうか。


  • EPⅤのクライマックスシーンについて

ジョージ・ルーカスはヴェイダーがルークの父親であることが公開前に関係者から漏らされるのを防ぐために、
最初は「お前の父は私だ!」という台詞を「オビ=ワンがお前の父を殺したのだ!」として収録し、公開直前に台詞を本来のものに差し替えた。
ヴェイダー自身はスーツアクターが演じて、台詞が後撮りである*15ことを利用した妙手はさすがである。
しかもタチの悪いことに、「アナキンという人間」にとどめを刺したのはオビ=ワンであることにも違いないため、この台詞も全くの嘘ではないのである。
このことを知っていたのはルーカス以外ではルークの演者マーク・ハミル、ヴェイダーの声優ジェームズ・アール・ジョーンズ、監督のアービン・カーシュナーだけであり、
ヴェイダーのスーツアクター、デヴィッド・プラウズですら試写会で初めて知って「最初から知っていればもっと違う演技をしたのに」とコメントしている。
撮影中も上記四名以外の全員が偽のセリフを前提に動いており、唯一本物の台本をもらっていたハミルは「今からデヴィッドが台本と違うことを言うけど気にしないで続けてくれ」と指示されていたという。
なお、ヴェイダーとルークの衝撃の真実を巡るやりとりは瞬く間に有名となり、パロディーとして多くの作品で用いられている。


  • ”皇帝”ダース・ヴェイダー

PS2のゲーム「STAR WARS エピソード3 シスの復讐」では、クリア後のオマケとしてダース・ヴェイダーがムスタファーでの戦いでオビ=ワンに勝利し、遅れて駆けつけたダース・シディアスをも殺害して銀河の支配者として君臨する…というIFエンディングが用意されている。まあシディアスのほうはそれでも本望だったかもしれないが


  • 現実での活動

スターツアーズがあるせいで、各地のディズニーランドにも着ぐるみ?が出没している。
時々トゥモローランドでお供のストームトルーパーを引き連れてグリーティングをしている。
運が良ければスターツアーズ内に乗り込んで視察する姿も見られるかもしれない。


  • デザインについて

衣装モチーフは伊達政宗(戦国武将)の黒漆五枚胴具足であることが関係者の証言で明かされている。
しかし、公式に触れられたことはないが、ラフスケッチには胸のマークなど『[[変身忍者 嵐>変身忍者 嵐]]』の血車魔神斎によく似たものがある。
(アメリカで放映されたことがない作品なので、日本の資料として『全怪獣怪人百科』みたいなの見せられたのではないかという説も)
そして2015年。
雛人形や五月人形の飾り物を作り続けて創業300年の老舗、「顔がいのち」の吉徳大光さんがこのデザインをまさかの逆輸入。「銀河帝国暗黒卿 甲冑・兜飾」を商品化した。
首から下はおおむね伝統的日本甲冑だが、面頬はベイダー卿のマスクそのもの。
本品、2020年現在も「予約受付中」の表示。つまりずっと受注生産が続いている。



【演者】

  • 原語版の俳優

ジェイク・ロイド(EP1)
ヘイデン・クリステンセン(EP2、EP3、完全版EP6ラストシーン、オビ=ワン ※スーツアクター兼任、アソーカ)
デヴィッド・プラウズ(EP4~EP6 ※スーツアクター)
ボブ・アンダーソン(EP5、EP6 ※剣戟スタント)
ジェームズ・アール・ジョーンズ(EP3~EP6 ※機械音声)
セバスチャン・ショウ(EP6 ※素顔)
マット・ランター(反乱者たち シーズン2 ※一部シーン)


シリーズを通して様々な姿で描かれているためそれに応じて複数の俳優がいる。
特にサイボーグ化後の動きづらいスーツでのアクションも必要だった中、メインアクターだったプラウズは剣戟アクションが苦手でセーバーのプロップを何度も叩き折ってしまい、EP5からアンダーソンと二人一役で演じることになったのは有名な話。


  • 主な日本語吹き替え

矢島晶子(EP1)
浪川大輔(EP2、EP3、クローン大戦、クローンウォーズ、反乱者たち シーズン2)
大平透(ソフト版EP4~EP6、EP3 ※サイボーグ化後、反乱者たち シーズン1、その他多くのメディア)
楠大典(反乱者たち ※シーズン2以降、ローグワン)※大平からの引継いだ専属


吹き替え版ではサイボーグ時を大平氏、楠氏、青年時を浪川氏が演じている。
ただし『反乱者たち』では仮面の一部が壊れた際、一時的に青年時の声を担当した浪川氏が声をあてた。
大平氏については大平氏が吹き替えたヴェイダーをルーカスが気に入ったことで専属となった。*16
それまでに吹き替えられた劇場公開・テレビ放送については石田太郎など別の人物が演じている。


  • 派生作品

ゲーム『スター・ウォーズ フォースアンリーシュド』においては、スターキラーことギャレン・マレックをシスとしての弟子に取っている。






追記・修正は体をサイボーグにしてからお願いします。
スーコー


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*1 元々は世界のミフネこと三船敏郎を配役にイメージしていたが実現しなかったので、顔が見えない、且つ鎧武者をイメージした甲冑姿が生まれた、という。
*2 彼はクワイ=ガンの師であった。そのためオビ=ワンやアナキンたちにとっては師匠筋にあたる。
*3 「アナキンにオビ=ワンが死んだと本当に思わせることで、暗殺者たちにも信じ込ませる」という意図はあったが、それならそれで、ほどほどのところでこっそり教えればよかったのである。最後まで隠そうとして、しかも途中でバレたために「評議会からもオビ=ワンからも信用されておらず、見限られていた」「オビ=ワンとの友情を道具にされた」と猛烈な不信を招いた。
*4 どころか、更にその上の領域として、その「ザ・ワンズ」すらも従えられる存在になっていたという。
*5 この状態でフォースを繰るのは、いわば分厚い手袋をしたまま繊細な刺繍でもするのに近い難事である
*6 そのドロイドのブラスターで多少なり損壊していただろうとはいえ
*7 関節の可動域が極端に狭い、生命維持装置が露出しているせいでそこを狙われると即死しかねないなど
*8 機械化に使われた技術そのものや機械の素材などはグリーヴァス将軍の物を発展、強化した物が採用、使われている。だが前述の通り意図的に性能自体は彼に劣っている
*9 師であるダース・プレイガスの、寝込みを襲って殺した件。
*10 実はこの基地は古代シスの神殿の一つを改造したもので、ヴェイダーはアナキン時代、この神殿でシス卿の内弟子アサージ・ヴェントレスと交戦したことがある。
*11 ヴェイダーの猛攻に防戦一手になりながらも、ルークは反撃で肩に一撃を喰らわせた。
*12 旧レジェンズやその他資料毎に、ヴェイダーが殺す気になればルークに勝利出来たとするものや、ルークが既に同等以上の力量になっていたとするもので解説が異なる。
*13 マンダロア包囲戦にアナキンは参加していないので、その場面になった際、「この戦場は見た事がないな」と言っている
*14 オーウェン叔父さんはルークの帝国アカデミー進学を許可しなかったが、これはルークがアナキンと同じ運命を辿るのを恐れたからである
*15 演じるプラウズの訛りが強かったのが理由だとか。
*16 他にもルーカスは永井一郎をヨーダの声優に起用しようとしたこともある、後にこちらも日本語吹き替え専属になった

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