ぼくと魔女式アポカリプス

ページ名:ぼくと魔女式アポカリプス

登録日:2011/05/17 (火) 00:30:50
更新日:2023/10/03 Tue 13:45:14NEW!
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ライトノベル 水瀬葉月 電撃文庫 魔術 魔術師 ダーク エロ 女体化 グロ 隠れた名作 魔女 エルフ ドワーフ 吸血鬼 ぼくと魔女式アポカリプス 藤原々々




「――祝福する」




「ぼくと魔女式アポカリプス」とは、電撃文庫にて2006年2月25日に出版されたライトノベルである。


表紙と口絵がエロい。
既刊三巻。
ぼくと魔女式アポカリプス Apocalypse Witch Mode
ぼくと魔女式アポカリプス2 Cradle Elves Type
ぼくと魔女式アポカリプス3 Nightmare Crimson Form



著者:水瀬葉月
イラスト:藤原々々(ふじわらわらわら)



イラストだけでなく作中でも時折エログロ、下ネタ発言などがある。
二巻三巻に至ってはガチのセックスの描写までされた。



◆あらすじ
「普通」に埋没することに抵抗しながらもどうしようもなくつまらない毎日を過ごす宵本 澪。
幼なじみの天堂 巳沙希、妹の切華、悪友の機波 草太と過ごすそんな日常に、ある日からいくつもの変化が現れる。


気弱で影が薄い、ただの空気に等しいクラスメイト、砧川 冥子。
金髪碧眼のエルフ、レンテンシア・イズラデリ。


かつて、闇滓(アンシィ)と呼ばれる概念を操り自在に魔術を行使した魔術種。
彼女達はその魔術種とともに、過去に滅んだ魔術種の復活の為に闇滓を集めている『代替魔術師』だというが――



◆登場人物
◇宵本 澪(よいもと れい)
「そこを退け、ぼくは一刻も早くベッドで瞑想せねばならんのだ」
主人公。
校則を無視して金髪にし、しかし一人称は似合わない「ぼく」で、『普通への抵抗』を繰り返して日々を過ごす。
しかし、ある日下駄箱に置いてあった砧川からの手紙で、彼のつまらなかった日常は変わっていく。



◇砧川 冥子(きぬたがわ めいこ)
「あうう、ごめんなさい……」
黒髪ロングに野暮ったい眼鏡のクラスメイト。
気弱で、よく苛められている。
ある日、澪へ体育館裏で告白し、そこで魔術師の戦いに澪を巻き込んでしまう。
《魔女》(ウィッチ)の代替魔術師で、代償魔術を扱う。
変身後の衣装は円錐をモチーフにした黒衣にベルトがわりの錆びた鎖。


◇アヴェイラーズ・ウルリッヒ
「――早くせんか! この腰抜け、青二才の童貞小僧めが!」
《魔女》の原初魔術師(プルミエルマギス)にして冥子の導き手(ナビゲータ)。
黒い魔女帽に目と鼻と口と耳が浮かんだ奇怪な福笑いの姿をしており、しゃがれた女の声で話す。


◇天堂 巳沙希(てんどう みさき)
「どうやら死にたいようだな殺!!」
男口調で暴力的な生徒会長。
澪の隣家に住む幼なじみでもある。
ある願いを込めて横で結んだ髪は自律駆動するようである。
ビデオ屋でバイトをしている。


◇宵本 切華(よいもと せっか)
「おはよー、お兄ちゃ! ニンニク臭くない気持ちいい朝ですよーぅ!」
澪を「お兄ちゃ」、巳沙希を「お姉ちゃ」と呼ぶ、澪の妹。
元気、単純、人懐っこい。


◇機波 草太(きなみ そうた)
「うわっ! と。あ、澪か……じゃなくて、澪くん。助けてよう〜」
澪の隣の席のクラスメイト。
一人称は『俺』だが、女子の前では『ボク』に変わり、ニセ小動物系美少年に擬態する何人もの女性を落とす遊び人。


◇レンテンシア・イズラデリ
「ふふ、妖精というのは、基本的に勝手で気まぐれなものさ」
金髪碧眼にウェスタン風マント、鼻眼鏡にヘッドホンで手足に包帯を巻いたエルフ耳の女性。
《エルフ》の代替魔術師で、拳銃で魔術を放つ刻印魔術を操る。
戦いを避けており、代替魔術師に『選択肢を与えること』を目的とする。


◇エベネゼル
「さあ、戦え。汝は不死である。汝が祝福した剣は折れず、砕けぬ。為虎添翼、恐るるな」
《翼人》(ラニアンシェ)の原初魔術師にして澪の導き手。
澪のPCの麻雀ソフトのマスコットである、頭の上にピンクの小象を乗せた無表情系おかっぱ頭でブルマのお嬢様に憑いている。
PCに吹き出しを表示し、四字熟語を多用する文章で会話を行う。


◇ミオ
「転校生で、留学生で、ひ、非常勤生徒なのです。珍しいですよね。あはは」
冥子と共に行動する銀髪巨乳の女性。


その正体は、澪が顕化した姿。
背中のみみず腫れに白い翼が収納されており、展開して飛行することができる。
《翼人》の代替魔術師で、祝福魔術を操る。


◇蘭乱爛崎 寝々(らんらんらんざき ねね)
「オッケ、了解、完了。拙者様は悪を正殺するのみ。始めるのだわ」
歩いていた澪の首の骨をドロップキックで折ったチャイナドレスの少女。
正義の味方を自称し、その正義に適わないものを劣悪と認定し、正殺することを求める。
《ドゥオーフ》の代替魔術師で、拡縮魔術を操る。


◇二井原 小鳩(にいはら こばと)
「先生としても嬉しい誤算です!」
「ヴァンパイア」の代替魔術師で、顕化すると黒いマントに棺桶形の手甲をした男性の姿になる。
澪が通う学校の新任の古文の教師で、バレー部の副顧問とアナログゲーム研究会の顧問を兼任。
女性の時は体格は小柄で、その体格に似合わないスーツを着用。 顔は童顔で、髪型はセミロングでふわふわとした外観を持ち、毛先が無秩序に跳ねた状態で、頭の後ろで適当に縛って束ねている耳の横にも一房が束ねられて垂れていて、ヘアゴムの飾りはドクロマークを模した物となっている。
男性の時は髪は巻き癖のある金髪で、顔立ちは色白の美形であり、声は中性的。
血と夜の性質を混合させた闇滓生命体を創造する「血夜魔術」(ブラッドマジック)を使用。
教師でありながら生徒である草太と交際しており、肉体関係も持っている。
女性の姿の時に彼の血液を注射器で抜き取って血液魔術の原料としていた。
また、男性の姿の時に直接彼の首筋に噛み付いて血液を吸い取った事もあった。
後に切華を誘拐し、救出に来た澪たちと男性の姿で戦い、澪がそのまま押し倒してきて右腕を押さえられ、そこを砧川が放った「第5指は裂開の斧へと捧ぐ」(セバランス・フィンガー・フィフス)によって、澪の両足もろとも切断される。
だが、右腕の棺桶から現れた少女エリザベートに注射器で血液を与え、その力を借りて右腕を元通りにした。
その直後、死んだと思われていた仙天威によって、二本の包丁で左の首筋から身体の左半分を縦に切り裂かれ、ヴァンパイアの弱点である心臓部まで破壊されて致命傷を負う。
その後、草太に抱かれてディープキスをしながら互いの血液と唾液を混ぜ合わせながら息を引き取った。但し、この時の小鳩は男性の姿だった為、男同士でしていた事に。
二井原小鳩の名は偽名で、捨てられた後に彼女を拾った施設の職員が命名したものだという。
子供の頃から盗みや騙しなど様々な悪事に手を染め、しかも8歳の時に施設の職員相手に1万円で初めて売春をし、以後も何百人もの男性に身体を売っていたと自ら明かしている。


◇沁・仙天花(しん・せんてんか)
◇沁・仙天威(しん・せんてんい)
「ちょい君。ストップ。略してちょップ」
「速やかなる停止と誠実なる会話を要求するわ。手間は取らせない」
寝々のバイト先である中華風料理屋『殺々軒』の店長姉妹。双子。
仙天花は右袖が長いチャイナ風白衣の黒髪ロング
仙天威は左袖が長いチャイナ風白衣の黒髪ショート。
「家族」という同族を何よりも第一とする部族の出身らしい。
姉妹ながら、時々女同士で濃厚なディープキスをして、お互いの唾液を吸いあうという倒錯的な行為をする。



◆概念
◇代替魔術師(ポステリオルマギス)
魔術種から闇滓を与えられることで魔術を扱うことが出来るようになった人間。
原初魔術師からの闇滓供給があれば暫定死から復活することが出来る。


◇原初魔術師(プルミエルマギス)
かつて滅んだ魔術師たちであり、現在は魂のようなものとして存在している。
代替魔術師を通じて闇滓を得、魔術師として復活することを望んでいる。


◇闇滓(アンシィ)
物質的には存在しない、曖昧模糊とした概念。
『存在しない』という事実を打ち消す存在力。
既知観測性――その存在を絶対的に確信している者にしか、『在るもの』として認識されないという性質と、
現象干渉性――世界を改変するためのエネルギーとして使えるという性質を持つ。
要するに『魔力』。
特に原初魔術師が存在の基幹として持つ闇滓を『根源闇滓(ルート・アンシィ)』と呼び、原初魔術師たちはそれぞれが持つ根源闇滓を奪いあっている。


◇顕化(アピアランス)
代替魔術師が魔術を使うために、原初魔術師の姿を模した形態に変身すること。
澪の場合は銀髪に翼の女性、
冥子の場合は黒衣の魔女など。



◆魔術
◇祝福魔術(ブレスマジック)
いわゆる強化魔法。
「祝福する」と念じることで物体を頑強・鋭利に変化させることができる。


◇代償魔術(ペインマジック)
身体を傷つけ「代償」とすることで発動する魔術。
紅蓮の槍《第十指は烈烈の罐へと捧ぐ》(ファーナス・フィンガー・テンス)など、代償とする部位により魔術は変わり、種類が豊富。


◇刻印魔術(ルーンマジック)
物体にルーンを刻印することで発動する魔術。
レンテンシアは基本的に弾丸に刻印を刻み、発砲とともに発動させている。
火炎や氷の具現ルーン、闇滓で仮想生命体を構築する召喚ルーンなど様々な種類がある。


◇拡縮魔術(スクイーズマジック)
物体の密度方程式の三要素を独立して変化させられる、すなわち物体の大きさ、重さを自在に変化させることの出来る魔術。
自分に向けた【内力の槌】、物体に向けた【外力の槌】などの種類がある。


◇血夜魔術(ブラッドマジック)
血を媒介に魔獣型の「眷属」を生成・召喚する魔術。
血液さえあればリソースの補充は容易いが、使用者自身も血の直接摂取を余儀なくされる。



完結とは明言されていないが、三巻あとがきにて「次は別のシリーズ(C3)で」と発言されており、続刊は未定となっている。
なお2020年の『ダークエルフの森となれ -現代転生戦争-』にも「根源魔術」「魔術種」という単語が登場しているが(人間社会の世界観は本作とは別物)、
後書きによると同作が「令和版『ぼくと魔女式~』」(意訳)というイメージで描かれたもののためであり、2作の関連性はフレーバーレベルで読者の想像に任せるそうな。



追記、修正は代替魔術師になってからお願いします。


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  • これは本当に続編希望……なんだが設定的にも状況的にもこの先破滅しか待って無さそうなんだよあ -- 名無しさん (2013-08-02 12:06:31)
  • 電子書籍版が出たらしいね -- 名無しさん (2013-09-29 10:46:30)
  • 『いい話』を一気に破綻させる展開が上手い。
    鬱エンドばっかだけど読み応えある -- 名無しさん (2013-10-03 14:39:39)
  • 描写としての水瀬葉月全盛期 売上としてはC3だけど 2巻3巻は特によかった -- 名無しさん (2014-07-12 01:47:46)
  • 『ダークエルフの~』はある意味「もし澪が最初に遭遇したのがエベネゼルでそっちとフラグが立ってたら」という話にも見える。 -- 名無しさん (2021-12-15 10:49:38)

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