登録日:2022/05/11 Wed 22:59:33
更新日:2024/06/18 Tue 13:47:24NEW!
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タフシリーズ 高校鉄拳伝タフ tough タフ 関節技 蛭 東京大学 メガネ 東大卒 奇人 ネズミ 神速 格闘家 tdk出場者 朝昇 朝日昇 んかあっ 毒蛭 人生の悲哀を感じますね エリートを超えたエリート ネズミの朝昇
んかあっ
朝昇とは、大人気格闘漫画タフ・シリーズの登場人物。
主な出番は『高校鉄拳伝タフ』だが、続編となる『TOUGH』にも登場している。
異名は「奇人」「ネズミの朝昇」。
●目次
【人物】
本名・朝田昇。
眼鏡を掛けた低身長の男性で、一見すると弱そうにも感じる見た目の人物。
しかしその実態は"1000の技を駆使して3000本の骨を折った男"*1と称される関節技の達人であり、打撃のスピードで関節技を極める事を可能としている。
そのファイトスタイルの関係上、試合を終えた相手は全身の骨を折られる凄惨な結末になる事が多いが、これは本人曰くスイッチを切り替えて戦闘モードに入ると"鬼"になるためらしい。
性格は常に落ち着いており、物腰が柔らかく誰にでも敬語で話す。
だが、内面はプライドが極めて高く、欠点は徹底して無くそうとする完璧主義者。
東京大学法学部を卒業して司法試験にも合格する秀才で、武術などとは特に縁もない人物だったのだが、後述の悲しき過去のために肉体面での欠点を克服しようと鍛え始めたという経緯がある。
インテリらしく他人の人生事情を分析することがあり、「○○の悲哀を感じますね」という台詞を言うことがお約束となっている。
試合の際には左手で右手首を掴み、指をニギニギしながら「んかあっ」と独特の発声をするのが習慣。
これから破壊する対戦相手の骨や靱帯を指して「○本いただきます!」と宣言する事もある。
モデルとされる人物は総合格闘家の朝日昇。
"奇人"の肩書きもこちらからいだたいたものと思われる。
【戦闘力】
体格的に優れているとは言い難いが、「シュート・ファイティング・アカデミー」の技術をベースとして鍛え上げた関節技の達人。
その関節技は打撃のスピードで繰り出されると称され、事実組みついたら一瞬で相手の骨をへし折るほど。
その技術は自分自身にも適用され、骨折を自力で修復する、「顎外し」で締め技を回避したりアッパーを軽減するなどは朝飯前。
黒竜寺の修行では基礎体力やメンタルを主に鍛えていたようで、「日本刀の上を歩く」「10分以上の潜水」などを披露している。
メインではないが関節技だけでなく立ち技の技量も高く、ボクシングのコンビネーションを繰り出したり、頭へのブローを首を回転させて軽減する(スリッピングアウェーという実在する技術)などの高度な技術を持っている。
【使用技】
- 神速のタックル
「来るとわかっていても防げない」と称するほどの速さで繰り出す瞬間移動のようなタックル。
- 毒蛭
相手に組み付いたのち、背中にヒルのようにピッタリしがみつき親指で肋骨を一本づつパキンパキンとへし折っていくえげつない技にして朝昇の代名詞。
- 毒蛭観音開き
"毒蛭"の体勢から相手の肋骨を掴み、ムリヤリ両開きにする更にえげつない技。もちろんメチャクチャ肋骨が腹部を突き破る最悪の絵面となる。
マナブさんには「その技はやめろーっ」と止められている。そんな技教えてんじゃねえよあーっ
しかし、「命までは取りません」と本人は言っていたので再起不能で収められるようだ。マジっスか
- タートル・ディフェンス
立ったままで名前通りカメのように首を引っ込めて打撃を回避する。
- 朝昇式ボーン・コントロール
関節を瞬時に外せるようにする事でガルシアの"ボーン・コントロール"を擬似的に再現したもの。
朝昇の体格と技量であれば、箱の中に文字通り入り込むことさえ可能。
- 顎蛭
相手の膝関節を自分の脚で極めつつ、下顎を掴み頭をねじる固め技。
下顎にダメージを与えることによって顔面を支配する神経を麻痺させ更に頸椎に伸び切らせる。
ガルシアの"ボーン・コントロール"が首にまで適用されないと読んで開発したのだが…
【活躍】
高校鉄拳伝タフ
ガルシアへの挑戦権を得るため、アイアン木場の紹介で魔物が棲んでいるという武闘家の巣窟・黒竜寺を訪れたキー坊とヨッちゃん。
寺の住職である雲光ウンコではないに早速強いやつがいないか尋ねるキー坊だったが、身の程をわきまえない態度を"蟷螂の斧"と咎められ、雲光が放つ奥義"留波拳"を食らい昏倒してしまう。
この際、キー坊とヨッちゃんを案内するために呼び出された冴えない小男こそが朝昇である。
キー坊らが寝泊まりする「霞の間」で一悶着あった際には再び顔を見せ、ヨッちゃんのチョークスリーパーを食らってもなかなか落ちなかった黒竜寺門下生の気力に困惑するキー坊に対し、「私程度の人間でも1分くらいは耐えられる」と豪語した。
その不遜な言動からキー坊は朝昇こそが黒竜寺最強の男ではないかと疑うが、朝昇自身は例の"魔物"を引き合いに出して自分を「ネズミのように弱い人間」と自嘲し、それでもキー坊になら勝てると断言してその場を去って行った。
どう見てもデニス・ロッドマンな"魔物"こと露土馬が五日間の開仏土浴の行を経て寺に姿を現し、奥義である真言波の伝授を雲光に催促するが、雲光は一子相伝である真言波を会得したい人物がもう一人いるために教えられないという。
黒竜寺にそんな無謀な男がいるのか?と訝しむ露土馬の前に姿を現したのは…朝昇だった。
一触即発の雰囲気に包まれるが、真言波の伝授を巡ってキー坊まで参戦してきたため、三日後に朝昇とキー坊で"死合い"を行い、その勝者と露土馬で改めて戦うという形となりその場はお開きとなった。
それから二日経ち、余裕綽々なキー坊の煽りも涼しく受け流す朝昇だったが、突然顔面に放たれた露戸馬の不意打ちを合図に、ネズミと魔物の"死合い"がここに開戦した。
VS.露土馬
露土馬が仕掛けた蹴りをキャッチしてテイク・ダウンに移行しようとする朝昇だが、組み技潰しの必殺技"楔打ち"によって頭部に強烈な肘の打撃を食らい、頭蓋骨が縦に割れる致命的ダメージを負ってしまう。
早くも勝負あり…かと思われたが、何と朝昇は自分自身でズレた骨を矯正してこれを克服。
逆に露土馬の必殺技をこの程度と煽り、高速タックルからのスライディングによって今度は"楔打ち"を回避しながら軸足を捕らえ、ヒール・ホールドにより右足の膝靱帯を破壊した。
それでもアドレナリンの多量分泌によって立ち上がってくる露土馬だったが、それに対して朝昇はふところに入って背中から肋骨を複数本折り、そのまま流れるように腕ひしぎ十字固めと逆ひしぎ逆十字によって右腕を「く」の字に折り曲げ、裏十字からの指折りで左手の親指を折り、右足への膝十字固めで右膝の靱帯を再度破壊し、全身の骨という骨を折りつくしていく。
骨折の痛みで声を出すのもままならない露土馬に「この世で誰が一番強いか」問いかけ、呻き声が返ってくると先ほど肋骨を折った必殺技"毒蛭"を再び見舞い、露土馬から「まいったあっ」の降参宣言を引き出して完勝した。
その場に居合わせたキー坊とも流れで戦おうとするが、短い攻防の後に大雨が降り出したためにこの場は「水入り」とし、雨が上がった後で改めて戦う事に。
しかしわずかな極め合いの中でもキー坊の右腕靱帯をわずかに伸ばしており、おどけた様子で「糸の切れたマリオネットになる!!」と煽り、露土馬の二の舞にさせる事を宣言した。
雨上がり後の対キー坊に向け、細い棒の上で坐禅したり16本もの真剣の上を渡り歩いたりして技と精神力を研ぎ澄ませていく。
"死合い"直前には内臓を自在に動かして強化する呼吸法まで行い、発熱してしまったキー坊とは対照的にコンディションを万全に整えた上で"死合い"に臨んだ。
「あなたとケンカするつもりはありません!」
「ただ全身の骨をヘシ折るだけですよ!!」
試合が始まる前にはキー坊を一方的に破壊する事を宣言。
しかしキー坊もただ臆するばかりではなく、予め周囲に巻いていたガソリンに着火させる事で自身と朝昇を囲う炎の輪を発生させ、あえて自身を追い込む事で力を発揮しようとする。
こうして二回目の"死合い"が始まった。
VS.キー坊(前半)
開始早々、互いに距離を詰め寄り打撃のラッシュを交わす。
「パンチも打てるから有利」というキー坊の予想に反し、打撃のみで互角以上の立ち回りをこなしていく。
そしてラッシュの最中にタックルへと移行し、そのまま周囲の炎に押し込もうとするが、キー坊に鼻を殴られた上に自身が炎に投げ込まれてしまう。
地面にこすりつけて何とか消火するもその隙を見逃すキー坊ではなく、顔面蹴りからニー・イン・ザ・ベリーの体勢で固定され、後頭部にパンチの嵐を食らわされる。
これにより朝昇の戦闘モードに火が付き、折れた鼻骨を矯正して胴着を脱ぐとスイッチを切り替え、"神速"でキー坊のふところに急接近してテイク・ダウンを奪い、一瞬にして押さえ込んでみせた。
どこからでも極められてしまうために動きたくても動けないキー坊に対して喉元への肘打ちを連打し、キー坊が動き出すと"神速"により左腕への裏十字固めを極めようとする…が、右足を噛まれたために手放してしまった。
咄嗟の噛みつきという技術の無さを哀れむも、"必殺技"のお披露目を豪語するキー坊に興味を持ち、再びラッシュに突入。
ここで両足タックルからのテイク・ダウンとマウント・ポジションを同時に奪い、更には両腕まで極めるという灘神影流"樹根倒し"を食らい、顔面への殴打の応酬を受けた上で今度は両脚まで極められてしまう。
しかし執念によりアキレスを極められた状態でキー坊を持ち上げ、強く極めようとするキー坊の動きを反動に利用して何とか起き上がるも、右脚にヒール・ホールドを食らい今度は右膝の靱帯までもが破壊された。
左肘の靱帯を伸ばし、右膝に至っては靱帯断裂という満身創痍としか言えない重傷、しかし朝昇は「なんの遜色もない…」とまるで堪えていない様子。
これ程までの強靱さと精神力に至った朝昇、その強さの原動力とは…?
悲しき過去
私が目指すものは完全無欠の人間…
欠点は必ず克服しなければならない…
朝昇という人物は元々、東京大学の法学部を修了して司法試験にも合格するエリートを超えたエリートだった。
しかしある時、町中でマナー知らずの悪童数人に対して注意を促したところ、報復としてタコ殴りに遭ってしまう。
まだ武術とは無縁だった当時の朝昇は為す術も無くボコボコにされ、エリートであるはずの自分が通りすがりの人間、果てはホームレスにまで哀れむような目で見られるという屈辱的な経験をした。
この時死にたいくらいの屈辱を覚えた朝昇は持ち前の完璧主義を滾らせ、肉体的な弱さという「欠点」を克服するために行動を開始する。
今よりも強くなるため、手始めに格闘技の一種であるシュート・ファイティングのジムへの入門を検討した。
ここで講師である山田マナブことマナブさんに対して、朝昇は「痛いのとか苦しいのは嫌いなんです」「これまで激しい運動はしたことがありません」など舐め腐った発言を連発し、トドメに「あなたより強くなれますか?」と尋ねた事で格闘技に命を賭けているマナブさんの怒りが(密かに)爆発。
入門初日からの練習を所望した朝昇は、怒れるマナブさんの手でマウント・ポジションから失神するまで殴られ続ける羽目に。*2
完全にのびた朝昇を尻目に他の会員と談笑していたマナブさんだったが、ふと床の血溜まりに目をやると、そこには顔面を大きく腫れ上がらせ血塗れになりながらも起き上がり、マナブさんに向かって更なる「練習」を催促する朝昇の姿があった。
「も…もう 練習は お…終わりですか…?」
その執念が認められたのかシュート・ファイティングには無事入門できたようで、欠点を克服するために日々トレーニングを重ねていく。
最悪の初対面だったマナブさんとも鍛錬の中で良好な関係を築いており、それぞれ「朝田」「マナブさん」と呼び合い、飲食店で酒を酌み交わす仲になった。
そんなある日、マナブさんの「真剣勝負をやったらプロレスラーより強い」という発言から、その場に居合わせた名のあるプロレスラーとトラブルを起こしてしまう。
マナブさんとしてはケンカの獲物を釣り上げるための故意の挑発だったのだが、朝昇もそれに乗っかって謝りながら「でも…"ガチンコ"じゃないですよね?」という特大の煽りをかまし、「それを言ったら殺されても文句は言えねぇぞ」グオッ とプロレスラーを完全に激昂させると神速タックルによって瞬時に右脚靱帯を破壊し、そのまま"毒蛭"へと移行して肋骨を折っていく。
獲物を横取りされる形になったものの満更ではない様子のマナブさんだったが、朝昇が"毒蛭"の次にある技を繰り出そうとすると態度を一変させ、必死に制止させようとする。
しかし時既に遅く、朝昇のある技によってそのプロレスラーは再起不能に陥り、以来「朝田昇」の名は最強の幻想を追い求めるプロレス界においてタブーとされるようになった。
その後、"死の恐怖"を超越して完全無欠な人間となるために黒竜寺へ入門。
現在に至るのだった。
VS.キー坊(後半)
私に敗北はない…
なぜなら…死ぬまでギブアップしないからだ
右膝靱帯の破壊で立ち上がれなくなった朝昇は何と逆立ちの姿勢を取り、そのまま両腕を動かしてキー坊の元へと前進していく。
顔面にローキックを食らいながらもキー坊の軸足を掴んでおり、グラウンドに引き込むと背後に回って"毒蛭"を発動する。
キー坊もただやられるばかりではなく、朝昇の左足を固定した上で先ほど切った右膝の靱帯を更にねじ曲げて"痛みの我慢くらべ"に持っていったが、朝昇の必殺技はこれで終わりではなく、かつてプロレスラーを葬り去った"毒蛭観音開き"によりキー坊の肋骨を両開きにしようとする。
これに対抗してキー坊も同時に"毒蛭"を仕掛ける"逆毒蛭"で朝昇の肋骨を捕らえ、「アイアン木場とギャルアッドに続いて三連敗は出来ない」キー坊の意地と「死ぬことなんか怖くない」朝昇のプライドがぶつかり合う命のやり取りにまで発展。
「特別な人間」を自認する朝昇が仕掛けるも、キー坊の"逆毒蛭"が先に極まりかけると"毒蛭観音開き"を解除して防御に回り、そのまま激しいポジションの奪い合いにもつれ込んで一見するとどちらが極めているのか分からない「人間知恵の輪」の状態に。
朝昇がショルダー・アーム・ロックでキー坊の右腕を極め、キー坊が両足で朝昇の首を締め上げる中で、プライドの高さが欠点の裏返しであるというキー坊の指摘に逆上した朝昇は極めていた右腕を完全に折ってしまう。
それでも尚首への絞め上げを続行するキー坊により、気力で2分以上の粘りを見せながらも落ちかけてしまうが、自身の顎の骨を外すという常識外れの芸当で絞め技から脱出してみせた。
関節技が極められず絞め技も通用しない朝昇の規格外の強さには、圧倒的不利な立場であるはずのキー坊も思わず「ホンマ尊敬するで!」と感心した。
あとは右腕が折れたキー坊を倒すだけであり、炎の脇へジリジリと追い詰めていくが、絶体絶命の窮地に立たされたキー坊が瞬間的にひらめいた本能のディフェンスにより"留波拳"が偶発的に発動する。
頭部に侵入した波動によって朝昇の脳は揺らされて昏倒し、ついに決着した。
かに見えたが、誰にも笑われたくない・バカにされたくないという執念から、意識を失いながらも立ち上がってくる朝昇。
だが、戦いを通して朝昇の強さと凄さを実感したキー坊の「もう誰もお前を笑うヤツはおらへん バカにするヤツはおらんのや」という笑顔の呼びかけに安堵したのか、再び倒れて今度こそ"死合い"は決着した。
キー坊とヨッちゃんが黒竜寺を去ろうとする際には顔を見せ、最後にキー坊と無言ながらも硬い握手を交わして別れた。
T・D・K一回戦
アイアン木場の没後に開催された世界的な格闘技の大会「Tournament dedicated to KIBA」 通称T・D・Kの参加選手16人に朝昇も選ばれており、黒竜寺での別れぶりにキー坊達と再会した。
一回戦の相手はボクシングの世界ヘビー級統一チャンピオンであるマーベラス・バークレー。どう見てもマイク・タイソンである
「大統領を知らない人間でもこの男は知っている」とされる程の圧倒的人気とカリスマを誇るバークレーに対し、片や朝昇は実質無名の選手であるために観客からの反応は厳しく、「朝昇って誰だよ!?」「どうせ噛ませ犬」「サメと金魚を戦わせるようなもの」など散々に言われてしまう。
試合が始まると得意の神速タックルで関節技を狙いに行き、カウンターで放たれたバークレーの超低空アッパーも顎外しによって紙一重で回避し、先ほどまで無関心だった観客の心を一瞬で鷲掴みにした。
続けて右腕に飛びつき腕十字を極めようとするが、事前に油をたっぷり染み込ませていたバークレーの肌は朝昇の関節技をいとも容易く抜けてしまい、顔面にアッパーを見舞われる。更には怯んでいた所にヘビー級チャンピオンが放つ全力の打撃を頭部で最も脆い後頭部に受け、衝撃で眼球が半分以上飛び出る壊滅的なダメージを負った。
目玉自体は得意の矯正により自力で治して観客を再び沸かせる事には成功したものの、完治とは行かず視神経をやられてしまい、まともに見えない中で世界チャンピオンの相手をする羽目に。
それでも、バークレーが放つ1.4トンの右フックの直撃を中南米のボクサーの技術でさばくと同時に左足へのカニばさみでグラウンドに引き込み、膝十字で右膝の靱帯を破壊してフットワークを封殺。
再びの右フックを回避しながら今度は油で滑らないよう首に脚のロックを掛け、勢いのままに右腕を極めて50億稼ぐチャンピオンの腕の骨を折って破壊した。続けざまに三角絞めで首を絞め上げ、バークレーの意識を奪う事で一回戦を突破した。
バークレーはこの怪我が原因で世話人だったミスターKに見放され、所属団体からも出場停止処分を言い渡されてしまうものの、朝昇が綺麗に折ってくれたおかげでかえって治りやすく、一年少々の期間で別の団体へ移籍してボクシングに復帰できるという。
この事実を知ったバークレーは朝昇の元を訪れ、負けたために無一文になった事を愚痴りながらも朝昇を激励、二人の間には奇妙な友情が芽生えていた。
T・D・K二回戦
"人喰い義生"ことヨッちゃんが二回戦の相手…だったのだが、エンゾウとの私闘によって身体を破壊し尽くされていたヨッちゃんは試合前から既に瀕死の重傷だった。
友であり対戦相手でもある朝昇は静虎に自分との試合を棄権するように進言して貰おうとするが、「友達だからこそ朝昇に仕留めてもらいたい」というヨッちゃんの意を汲むよう促され、敢えて試合に臨んだ。
試合自体は開始直後にヨッちゃんが吐血して倒れてしまったため、朝昇の実質的な不戦勝に終わった。
T・D・K準決勝
準決勝に駒を進めた朝昇は、TDK屈指の強豪にしてあのアイアン木場を葬ったエドガード・C・ガルシアと対決する。
海上に浮かぶリングという特殊な戦いの場だったが、中央では無く不安定な端であればガルシアの打撃を凌げると分析し、リングに降り立った。
試合開始前、実の父親である"怪物を超えた怪物"について知らないかガルシアに尋ねられると、「知っていますよ その男は…それは私です!」とジョークで返してガルシアに殺意を芽生えさせた。*3
試合が始まると同時に朝昇に向かって飛び出すガルシアに対し、朝昇は安定しているリング中央での接触を嫌い、不安定な隅へとガルシアを誘い込むために不動の姿勢を見せる。
これまで"悪魔の寝技師"リカルド伊藤を3秒、"霊長類最強の雄"栗須革了を6秒で沈める秒殺記録を樹立してきたガルシアだったが、リング自体が不安定な事も相俟って中央で立ち止まり、隅にいる朝昇としばらくの間睨み合いを続けた。
痺れを切らしたガルシアが隅への突撃と同時に左ストレートをかますと、朝昇はそれを首関節外しで回避して片足へのタックルをかまし、グラウンドに引き込むと共に左足に対してヒール・ホールドを極めようとする。
しかし特異体質"ボーン・コントロール"による異常な軟体を持つガルシアには通じず、逆に足首固めを仕掛けられて自身の左足を破壊されかけるが…
「なーんてねっ」
「"ボーン・コントロール"の対処法は学習済みです」
そのような体質持ちに無策で挑む朝昇ではなく、事前に開発した"朝昇式ボーン・コントロール"で素早く足を外し、逆に膝関節を極めながら"ボーン・コントロール"を封じる新たな必殺技"顎蛭"により勝負を決めようとする。
が、首だけを回転させるという"本家ボーン・コントロール"の予想外の挙動により極めを解かれてしまい、逆に首を絞め上げられる羽目に。
顎外しによりガルシアの拘束から逃れて一度距離を取ると、今度は前転しながらの片足タックルでガルシアもろとも海へと飛び込んだ。
黒竜寺での修行により潜水時間10分超えの肺活量を誇る朝昇は水中での動きに地の利を見出し、打撃も"ボーン・コントロール"も通じない水の中でガルシアに足首固めを極め続け、3分を越える長い時間を経て筋肉の弛緩と共についにガルシアが完全停止。
朝昇のみが水面から浮かび上がり、決勝に進出する選手が決まった…と思われたが、直後にガルシアも浮上。
無呼吸をも極めているガルシアは体力を温存するために動くことを止めていただけであり、水中での攻防により息が上がる朝昇に対して、ガルシアはこれまでがウォーミングアップだったとばかりにようやく戦闘モードに突入する。
自慢の神速タックルを片足で止められてしまい、更には顔面に鼻骨が凹む程の強烈な蹴りを受けた朝昇は昏倒。
直後のローキックは何とかガードするも、下段からの足蹴りの連打もガルシアにはまるで通じず、再度顔面へのローキックを受けてついにノックダウンした。
しかし、それでも。
鼻から、目から、耳から、口から、顔面のあらゆる部位から血があふれ出る重体にもかかわらず、持ち前の気力で立ち上がった朝昇。
ガルシアに一矢報いるため、キー坊と交わした[[「共に勝ち進んで決勝で戦おう」という約束を果たすため>決勝で会おう!(フラグ)]]、尚も食い下がろうとしたところで殺意を込めたガルシアの蹴りを更に二発もらってしまい、三発目を食らう直前で意識を失って準決勝を敗退した。
その後は特に活躍の場は無いが、包帯ぐるぐる巻きの状態で病室のモニター越しにキー坊の試合を観戦している姿が確認できる。
最終話ではキー坊の灘神影流第15代目当主襲名相続式典に出席している。
TOUGH
ハイパー・バトル本選に向けて渡米したキー坊を鍛えるために再登場。
ニューヨークに道場を構えており、そちらで格闘技から習字・盆栽・禅にマンガやコスプレまで日本文化を教えているという。
ただ迷惑な客も度々訪れるようで、そんな時は肋骨を数本折ってご退場いただいているなど相変わらずな様子。んかあっ
世界はまだまだ広く、アメリカン柔術の使い手リコ・フェルナンデスには関節技の達人である朝昇が5分のスパークリングで8回も極められてしまったという。
しかもリコは人格者であり、プライドの高い朝昇が何度も極められプライドをボロボロにされても不思議と憎しみの念は沸かず、むしろ尊敬しているという。
そんな心身共に成熟したリコの元へキー坊を連れて行き、出稽古に付き合ってもらおうとするのだが…
う
が
あ
あ
あ
あ
道場に着いたキー坊と朝昇が目にしたのは右足の腓骨骨折と膝靱帯断裂による痛みで絶叫して転げ回るリコの姿だった。
敬愛するリコが傷付けられた怒りから、朝昇はリコをこのような目に遭わせたマーシオ"ジェット"内藤を相手に関節技を仕掛け、ヒール・ホールドによりジェットのアキレス腱を破壊しようとする。
しかしジェットもまた朝昇のアキレス腱を取って互いに"極めっこ"に突入、防御に回れというキー坊の助言を関節技の達人としての意地から無視し、ジェットのアキレス腱を極めようとするが…。
あ
あ
あ
あ
あ
ジェットとの"極めっこ"に敗北し、アキレス腱を引き裂かれてしまった…
と思いきや、脚で靱帯が千切れた音を鳴らしてやられたフリをしていただけだった。紛らわしいわボケっ
待てよ、音を鳴らしても聾唖のジェットには聞こえないはずだぜ
その後もキー坊のトレーニングに根気強く付き合い、ハイパー・バトルでの戦いを支え続けていたのだが、闇猿戦の辺りであえなく猿空間送りに。
まあ続編の『龍を継ぐ男』ではもっと酷いイベントで退場させられた再登場キャラもいるのでマシな扱いではあるんやけどなブヘへヘ
【余談】
師匠であるマナブさんこと山田マナブは、『高校鉄拳伝タフ』と同時期に描かれていた『あばれブン屋』にもちゃっかりゲスト出演している。
『バーリ・トュード・スーパー・テクニック』中黒多すぎないスかなる格闘技の教本で表紙を飾っており、主人公であるブンさんから「山田マナブのように強くなってボコボコにしてやるんだ」と憧れの存在として見られているようだ。
このブンさんというキャラ、リブート前の『痛快あばれブン屋』ではヤシの木を根っこから引き抜いてそのままぶん回す、斜面から降ってきた大岩を受け止めるなど怪物的強さを誇っており、リブート後には幾分か落ち着いたものの依然として強者として描かれてるので、そんな人物に強さで尊敬されているマナブさんもまた相当な実力者なのだろう。
「ボクは追記とか修正とか嫌いなんです
それでも良項目が書けますか?」
「はい!書けますよ」
「ボクは文章力も低いしヲタ知識もありません
これまで激しいヲタ活はしたことがありません
それでも良項目が書けますか?」
「はい!書けますよ」
「あなたより秀逸に書けますか?」
ピク ピク
ニコニコ「はい!一生懸命トレーニングすれば私より秀逸に書けますよ」
ピク ピク
「わ…わかりました アカウント取得します」
「え?今日から編集を始めたい?
いいですよ!それじゃあこのtest項目を開けて下さい」
「危ないですからね」
「なめてんじゃねえぞ!こら!」
ゴッ
「追記も修正もしないで良項目が書きてぇだと?」
グシャッ
「書けるわけねぇだろうが!」
ズ ウ ウ ン
「わわ… あわ…」
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\んかあっ/
#vote3(time=600,32)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- うああああああ!(PC書き文字)朝昇の項目が作成されているっ! -- 名無しさん (2022-05-11 23:22:23)
- お見事です…素晴らしい記事だ -- 名無しさん (2022-05-12 00:45:58)
- なにっ 朝昇の記事… -- 名無しさん (2022-05-12 00:46:26)
- 朝昇の悲しき過去、タフのキャラとしては幼児期の虐待などの悲惨なものとは違い、犬に噛まれた程度と見ることも出来そうに思える。障害を負ったり大金や社会的地位を喪失したわけでもないようだし。だから悲しい過去というよりは、言ってみれば一度の事故をきっかけに法律家から格闘家に転身するほどのド根性に敬服したっスね。 -- 名無しさん (2022-05-12 01:07:13)
- ふりむくと、ふくよかなおじさんが、にこにこしています。() -- 名無しさん (2022-05-12 01:43:53)
- 対魔忍とセイバーのコラで有名なアレ -- 名無しさん (2022-05-12 01:45:12)
- お見事ですアニヲタ、私のにらんだ通りあなたは素晴らしいマネモブだ -- 名無しさん (2022-05-12 02:09:22)
- 新登場メインキャラの強さを魅せるために、既存のキャラを噛ませにする……というのは良いんスけど。A(ジェット)の強さを魅せるために、C(朝昇)を倒したB(倒される為だけに生まれたぽっと出キャラのリコ)をメタメタにするという。バトル物でのダメな展開かましてるのに人生の悲哀を感じますね -- 名無しさん (2022-05-12 02:26:17)
- アメリカン柔術というぽっと出の噛ませになるのは、よくある猿展開といえるのが凄いっスね -- 名無しさん (2022-05-12 04:15:03)
- こいつの項目を作ったら殺されても文句は言えねえぞ(グオッ -- 名無しさん (2022-05-12 16:36:15)
- 朝昇カッコいいから好きなんだけど鉄拳伝未読の方にはマナブさんの方が有名だと思うとやるせない。人生の悲哀を感じますね....。 -- 名無しさん (2022-05-12 18:59:02)
- うあああああ タフ・シリーズのページ・ネットワークが広がりを見せている -- 名無しさん (2022-05-12 23:15:20)
- 地味に名試合多し。タフシリーズのページでも言われてるけどこのシリーズは地味になりがちな寝技を派手に見せるのが本当にうまい。 -- 名無しさん (2022-05-13 11:36:13)
- た…大変だあっ 項目が…朝昇の項目が立ったあ! -- 名無しさん (2022-05-13 14:04:48)
- 名試合製造機 タフシリーズ屈指の良キャラだと思うっス -- 名無しさん (2022-05-13 14:12:13)
- いいキャラなんだ、かっこいいんだ -- 名無しさん (2022-05-13 17:29:59)
- ↑×2 スイマセン、自分ウソがつけないもんで.....。 -- 名無しさん (2022-05-13 18:29:19)
- 暴力とは無縁のサラリーマンだった朝田昇を奇人・朝昇に鍛え上げたマナブさん、タフシリーズでも屈指の名トレーナーなのでは -- 名無しさん (2022-05-14 08:32:02)
- マナブさんが折檻するシーンはあんまり理不尽に感じないスね メチャクチャ舐めた発言だったし -- 名無しさん (2022-05-17 00:08:10)
- TOUGHシリーズでも一、二を争うくらい好きだからこそ「龍を継ぐ男」には出てほしくないと感じている。(ポメとゴリラに敗れた悪魔のように弱体化しそうなので) -- 名無しさん (2022-05-18 16:45:34)
- ↑2更に言えばマナブさん、激しい運動をしたことがない事や背も低く体力もないって言う身体上の問題に関しては罵倒してないんだよね そこらへんも真剣に格闘技に打ち込んでるってのがよくわかると思う -- 名無しさん (2022-09-18 07:30:10)
- 今はタフ自体が関節技じゃなくて打撃偏重の流れになってるから、朝昇が再登場しても活躍できそうにないんだよね -- 名無しさん (2022-12-08 20:01:59)
- 若く見ても20代から格闘技始めた割に強すぎるんだよね、凄くない?意外と地道な修行が重要な世界観の中でこの強さ、朝昇は才能の塊と考えられる -- 名無しさん (2022-12-30 14:41:35)
- アメリカで道場構えてるから再登場むずかしそうやな。さすがに打撃戦だと灘に一枚ゆずるから出ん方がええかもしれんけど。 -- 名無しさん (2023-05-28 19:04:57)
- コラでしか知らないとただの格闘家をバカにしたモブおっさんと勘違いされてたりする -- 名無しさん (2023-09-05 11:28:39)
- 猿先生のシニカルな感性とまだ初々しい格闘漫画的味付けとがいい感じで融合したキャラ味を感じるッス -- 名無しさん (2023-09-13 13:50:18)
- ヨっちゃんみたいに最終話に出てきて欲しかったんだ。こ、こんなの納得できない。 -- 名無しさん (2023-09-15 20:50:08)
- 鉄拳伝で登場した時はこんなに良キャラになると思ってなかったッス。忌憚のない意見ってやつッスね。 -- 名無しさん (2024-05-14 02:56:57)
- ↑5 猿先生なら出そうと思ったらそんな事気にせず出すと思うっす。忌憚のない意見ってやつっす。 -- 名無しさん (2024-05-25 22:50:11)
- マナブさんから全力でボコボコにされてるのに「痛い」とか「助けて」じゃなくて「はわわ」で済んでるの強すぎて笑う -- 名無しさん (2024-05-27 08:21:29)
- ボコボコにされながらも泣き声一つも言わないのは「タフ」だよなぁ -- 名無しさん (2024-05-28 18:22:56)
#comment(striction)
*2 一応「危ない」ので事前に防具を装着させ、かつマナブさん自身も手加減して殴ってはいる。
*3 何気にこの際、台詞のフォントが横文字になっている、つまり英語に対して英語で返しているという東大卒らしい秀才ぶりを見せている。
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