星合の空

ページ名:星合の空

登録日:2020/01/25 Sat 01:19:24
更新日:2024/05/16 Thu 12:28:29NEW!
所要時間:約 8 分で読めます



タグ一覧
19年夏アニメ 赤根和樹 エイトビット ソフトテニス 群像劇 ハートフルボッコ アニメ 鬱展開 衝撃のラスト バッドエンド 打ち切り 救いがない 毒親 毒親の見本市 ギスギスシーン多し 星合の空 続編未定 アニメリコ屈指のシリアス





何ごとも 変はりはてぬる 世の中に


ちぎりたがはぬ 星合の空



――建礼門院右京大夫集より



『星合の空』とは2019年9月から12月まで放送された全12話のオリジナルアニメ。
監督は『ノエイン もうひとりの君へ』や『天空のエスカフローネ』などを担当した赤根和樹。
キャラクターデザインはいつか。アニメーション制作はエイトビット。


廃部寸前の男子ソフトテニス部を立て直そうと奮闘する中学生の姿を描く群像劇であるが、登場人物の多くが家庭環境に問題を抱えており、爽やかなスポーツシーンと落差のある家庭環境パートが特徴。
内容は非常にシリアスであり、絵柄とテーマで油断すると叩き落される、所謂ハートフルボッコアニメ。
OPも一見爽やかだが、ラケットのガットが割れるコマが入っている。


実は元々分割2クール(24話)での放送が予定されていたのだが、2019年春頃に急遽全12話のみの放送に短縮された。
それでもシリーズ構成に2年以上時間をかけ、作画作業も始まり、話の作り直しが困難だったため、
構成を変える事なく前半部分のみを放送した。
機会があれば後半部分に当たる続編を作りたいと監督は語っている。
なお、後半は更にハードな展開を予定していた模様。


監督曰く、和製『スタンドバイミー』を目指して制作したとのこと。





★主題歌
OP「水槽」 歌-中島愛
ED「籠の中の僕らは」 歌-AIKI from bless4



あらすじ

志城南中学校の男子ソフトテニス部はかつては強豪だったが、現在では実績が残せず廃部の危機を迎えていた。
部長である新城柊真は「部の存続には夏の試合で最低1勝しなくてはいけない」という条件を乗り越えるため、運動神経の良い生徒を探すが思うように進まない。


一方、母親と二人暮らしをしている中学2年生の主人公・桂木眞己は引っ越しにより、志城南中学校に転入する。
眞己の運動神経の良さに目をつけた柊真は渋る眞己を男子ソフトテニス部に入部させ、部の立て直しを図る。


眞己の態度に部員たちは当初は反発するが、眞己のアイデアにより次第に打ち解け、ソフトテニスの面白さに目覚めていく。
一方で、眞己も含め、部員たちはそれぞれ家庭事情に問題を抱えていた・・・・。



以下、ネタバレ注意



登場人物


志城南中学校男子ソフトテニス部

★桂木 眞己(かつらぎ まき)
CV:花江夏樹
本作の主人公。2年C組に転入する。
母親と二人暮らしであるため、当初は家事が忙しいという理由で入部を断っていたが、入部で月1万、試合に勝てば更に1万支払うと柊真が約束したためソフトテニス部に入部した。
マンションの8Fまで階段で上り下りできる体力と抜群の運動神経を持つ。
特技は料理で、夏南子に言わせれば自分の家より断然美味しいとのこと。
趣味は天体関係。部屋にも望遠鏡があり柊真の兄・涼真から天文年鑑を貰っている。
思ったことをズバズバと言う性格から、当初は部員に対し不遜な物言いが多かったが、次第に本来の優しさを見せるようになり、部員達とも打ち解けていく。


+ 家族構成-

☆桂木 あや(かつらぎ あや)
CV 名塚佳織
眞己の母親。工務店で二級建築士として働いている。
ソフトテニスを楽しむ眞己の様子を喜んだり、夕食を食べにきた柊真達を歓迎したりと、本作に登場する親の中では比較的まともな部類に入る。
一方、無職で眞己に暴力を振っていた元夫・健二とは眞己が8歳になるまで離婚しておらず、現在も健二が自宅にお金を取りに来ていることに気付いている。


☆京終 健二(きょうばて けんじ)
CV 中井和哉
眞己の父親。仕事もせず眞己が幼少の頃から虐待を繰り返してきた。
眞己が8歳の時に妻とは離婚しているが、以降も血縁を利用して役所で引っ越し先の住所を聞き出した上で度々金を無心しに来ては眞己に暴力を振るう。


★新城 柊真(しんじょう とうま)
CV:畠中祐
本作のもう一人の主人公。2年C組の学級委員長と男子ソフトテニス部の部長を兼任している。
真面目な性格で感情的になりやすい。生育環境故に自己肯定感が低く、人の輪に入ることが苦手。
眞己をソフトテニス部に勧誘し、ダブルスを組むことになる。
家事は全くできず、米をとぐこともできない。
お金を支払うことを条件に眞己を部に入部させたり、眞己のラケットが健二(眞己の父)に壊された際には新しいラケットを無償で提供し、健二に金を叩きつけて眞己に近づかないよう迫るなど経済的には裕福。
大学生の兄・涼真との仲はいいが・・・・。


+ 家族構成-

☆新城 涼真(しんじょう りょうま)
CV:松風雅也
柊真の大学生の兄。志城南中学校男子ソフトテニス部のOBで、2年連続で全国大会で優勝している。
かつては「忍海(おしみ)」という人物とダブルスを組んでいた(本編未登場)
眞己とは昔からの知り合いであるほか、天文年鑑を渡したり、スライスサーブのやり方や下半身強化の筋力トレーニングのやり方を柊真抜きで教えたり、何かと肩入れする傾向があることを柊真に指摘されている。


☆柊真の母親
CV:柚木涼香
優秀な涼真を溺愛する一方で、柊真のことは望んで産まなかったため邪険に扱う。柊真の「余計なこと」が原因で柊真が生まれたらしい。



★飛鳥 悠汰(あすか ゆうた)
CV:山谷祥生
柊真のクラスメイトで友人。ソフトテニス部には所属していなかったが、眞己の図らいでマネージャーとして入部する。
穏やかな性格で思いやりに長ける。柊真曰く「優しすぎる」性格。
情報収集が得意で、転校してきたばかりの眞己の家族構成、生活環境、母親の勤務先をたった1日で調べ上げるという少々おっかない面がある。
セクシャルマイノリティを抱えており、そのことを眞己に打ち明ける。


+ 家族構成-

☆飛鳥 いづみ
CV:石見舞菜香
☆飛鳥 ひかり
CV:高田憂希
悠汰の姉。悠汰がXジェンダーであることを理解している。


☆悠汰の母親
CV:櫻井浩美
悠汰の母親。悠汰のことを「息子」として育てたいと思っている。




★布津 凜太朗(ふつ りんたろう)
CV:佐藤元
2年D組。男子ソフトテニス部の副部長を務める。柊真とは小学校からの知り合い。
部員同士の喧嘩を止めたり、女子テニス部相手に負けた柊真を真っ先に励ましに行く、他校の女子に足を踏まれた夏南子を慰めるなど、思いやりにあふれた性格。
両親の実子ではなく養子であり、そのことを除けば部員の中では大洋と共に親子関係は良好だが、出生の事情から「人の期待に応える」ことを意識しており、努力家で成績優秀。眞己曰く「部内で一番テニスのセンスがあるかもしれない」。
だが、眞己の指導により部がまとまるにつれて、副部長としての自信を無くすようになる。


+ 家族構成-

☆凜太朗の両親(養父母)
CV:野瀬育二
CV:大津愛理
凜太朗を溺愛しているが、彼が小学5年生の時に血の繋がりがないことを打ち明ける。


☆乙女さん
凜太朗が飼っている高齢の猫。


☆凜太朗の実の母親
CV:川澄綾子
未成年かつ未婚で出産したため凜太朗を育てられず手放した。
こっそり凜太朗の試合を見に来たが・・・。



★雨野 樹(あめの いつき)
CV:松岡禎丞
2年B組。男子ソフトテニス部で一番小柄。辛辣な物言いが多く、眞己の入部に当初は反発していた。「まきまき」(眞己)「かなにゃん」(夏南子)などネーミングセンスが少々独特。1歳の時に実母に熱湯をかけられたことで背中に火傷の痕があり、その事に触れられたくないため、当初は他の部員達と一緒に着替えようとしなかった(御崎学園との練習試合後は克服しつつある)。


+ 家族構成-

☆雨野 奈美恵(あめの なみえ)
樹の1歳年上の姉。姉弟仲は良好。強豪である志城南中学校女子ソフトテニス部の副キャプテンでエース。
色白で「白アゲハ」と呼ばれている。1日5食派。


☆樹の父親
未登場。樹と奈美恵の3人暮らし。


☆樹の母親
離婚済。1歳の樹に故意に熱湯をかけてしまう。



★曽我 翅(そが つばさ)
CV:豊永利行
2年B組。眞己の入部に反発していたが後に和解する。
小学校まではサッカーを続けていたが挫折してしまう。晋吾とは同じサッカーチームに所属していた。


+ 家族構成-

☆曽我 潤
CV:村上裕哉
☆曽我 耀
CV:野上翔
翅の兄。サッカーを続けているが、翅がソフトテニスを始めた後も仲は良好。


☆翅の父親
CV:前田弘喜
翅がサッカーに挫折したため、強く当たる。



★竹ノ内 晋吾(たけのうち しんご)
CV:佐藤圭輔
2年A組。明るくノリの良い性格。「勝利の舞」を提案し部を盛り上げる。
異母妹の杏とは仲が良く、練習試合に連れてくるほど。


+ 家族構成-

☆竹ノ内 杏
CV:諸星すみれ
晋吾の異母妹。晋吾になついており、他の部員とも面識がある。


☆晋吾の父親
CV:蓮岳大
ケガをした翅のために病院まで車を出したり、杏が晋吾の練習試合を見に行くことを許可するなど、普通の父親。


☆晋吾の母親
CV:湯屋敦子
晋吾の父親と再婚した義母。
前妻似の晋吾を嫌っており、杏のみを溺愛する。



★月ノ瀬 直央(つきのせ なお)
CV:小林裕介
2年A組。冗談を言うことが多く、周囲には「別時空の直央の話」と認識されている。魚好きで自室は釣りや魚に関連したアイテムが多い。
本作の登場人物の中でも特に親との関係が悪く、次第に精神状態が悪化していく。
「違うんだ・・・俺はここじゃないんだ・・・この世界は違うんだ・・・」


+ 家族構成-

☆直央の母親
CV:進藤尚美
学校では有名なモンスターペアレント。直央にはテニス部をやめて受験勉強に専念してほしいと思っている。学校にクレームを入れてソフトテニス部を活動停止に追い込む、地区大会中も数分置きに直央の携帯に電話をかけるなど、圧力をかけていく。ちなみに幼い頃の直央の写真を携帯の待受画面にしている。
一旦は直央が母親の支配から対抗したかのような描写がされたが、タイトルロゴが表示されている間も不気味に着信音が鳴り響いており、「これで終わらせない」という発言をしていることから、不穏な空気は残ったままである。


☆直央の父親
セリフはないが、朝食に自分だけ別メニューを用意させる、朝食中も一切喋らず無言で出社するなど、人格的に信頼できない人物だと思われる。




★石上 太洋(いしがみ たいよう)
CV:天崎滉平
2年A組。入部したての眞己に強く言い返されて泣くなど気弱な性格。
本人曰く、名前の割に性格はお日様のように明るくはないらしい。
親の影響で関西弁を話すが東京育ち。


+ 家族構成-

☆太洋の両親
CV:粟津貴嗣
CV:岸本百恵
地区大会に応援にやってくる。やや過保護な面もあるが、部員達の中では凛太郎と同様親子仲は良好。




★桜井 隆幸(さくらい たかゆき)
CV:櫻井孝宏
男子ソフトテニス部顧問。美術教師。部員たちからは「タカちん」と呼ばれる。飴が好物なのか、よく部員にも勧めている。御崎学園ソフトテニス部コーチの門脇は後輩。
「5年前の事故」以来、部活は楽しめればいいという考えを持つようになり、あまり関わらなかったが、部員たちが練習熱心になったのを見て顧問らしいことをしたくなったと語っている。



志城南中学校の関係者

★御杖 夏南子(みつえ かなこ)
CV:峯田茉優
眞己と同じマンションに住むクラスメイト。食べることが好き。
特にマネージャーという訳ではなく、男子ソフトテニス部の試合をよく眺めてはスケッチを描いている。
基本的にぶっきらぼうな物言いが多いが、練習試合の際は休日にもかかわらず登校して荷物運びを手伝う、他校の偵察に協力する、部員が勝つとガッツポーズをする、男子ソフトテニス部のバーベキューに参加する、12話の彼女のSNSをよーく見ると「ソフトテニス楽しそー」という発言をしているなど、素直になれないツンデレ。また当たり前のように部活に顔を出しているため、部員達も彼女のことは自然と受け入れている。
一方でクラスには馴染めておらず、給食中は元気がないことを悠汰に指摘されている。
趣味はイラストを描くことで、SNS上でも一定の評価を受けていたが、最近はソフトテニス部のスケッチ画を上げることが多く批判的なコメントが多くなってきている。
ちなみにソフトテニス部のスケッチは知ってる人が見れば絵のモデルが誰なのかわかりそうなくらい上手い。


+ 家族構成-

☆夏南子の母親
未登場。娘が絵を書くことに反対している。


★春日 絹代(かすが きぬよ)
CV:坂本真綾
志城南中学校の生徒会長。ふくよかな体形だが、EDではキレッキレのダンスを披露し、視聴者を驚かせた。
生徒会で部活予算の再配分を決める提案を出し、成果を出していない部活に予算は出さないと決定した。
名家の令嬢で大豪邸に住んでおり、当初は私立の女子大付属中に進学する予定だったが、母親の一存で志城南中に入学している。また祖母の一存で付けられた「絹代」という名前が気に入らない母からは「瑠璃羽(るりは)」と呼ばれているが、本人は日記の中では「香織」と名乗っている。

+ 家族構成-

☆春日 綾花(かすが りょうか)
CV:藤田奈央
絹代の母。絹代の祖母(実母か姑かは不明)が付けた「絹代」という娘の名前を気に入っておらず、「瑠璃羽」と呼ぶ他、夫の会社で働く社員達の生活を知るためとして、娘の進学先を公立中学に独断で決定した。


☆春日 春陽(かすが はるひ)
CV:八百屋杏
絹代の祖母。孫の名前を独断で「絹代」と名付けたが、その事や進学先を巡って絹代の母とは不仲になっている。


☆絹代の父。
未登場。会社を経営している。



EDにおける振付盗作問題

EDにおけるダンスシーンが、動画サイトに掲載されているダンス動画と酷似しているとの指摘を受けた。
その後、制作委員会がダンス動画の作者に公式twitterで謝罪し、以降はEDクレジットに制作協力として作者の名前を掲載している。




[#include(name=テンプレ2)]

この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,5)

[#include(name=テンプレ3)]


  • すごい珍しい打ち切られ方したな -- 名無しさん (2020-01-25 01:31:31)
  • 毒親品評会 -- 名無しさん (2020-01-25 06:40:43)
  • 救いが無さすぎる。続編希望 -- 名無しさん (2020-01-25 09:11:04)
  • パクり騒動の時が一番話題になった作品 -- 名無しさん (2020-01-25 12:20:15)
  • 視る人の事を考えなかったのが最大の敗因 -- 名無しさん (2020-01-25 20:24:32)
  • まぁ2クール→1クールの損切りはやむ無しというかなんというか… -- 名無しさん (2020-01-26 00:00:05)
  • 間違いなく2010年代アニメの中で最も衝撃的な終わり方をした作品。悪い意味でだけど… -- 名無しさん (2020-01-26 01:38:37)
  • テニスである意味なんじゃん -- 名無しさん (2020-01-26 02:41:44)
  • アニメを見て思ったのは、胸糞展開が続くと思わず「暗い話題でしか今のアニメは話を作れないのか」や「アニメーターは子供(向けアニメ)に恨みでもあるのか」と言いたくなるというか。 -- 名無しさん (2020-01-26 12:53:02)
  • 御杖さんのやさぐれっぷりが可愛いんだよなぁ。攻撃的なヒロインが敬遠されがちな今のご時勢じゃ賛否割れるだろうけれど。 -- 名無しさん (2020-01-27 04:36:04)
  • 「後半は更にハードな展開をー」とか言われてるけど、前半だけでこれなら死人が出てもおかしくなさそうだよな。 -- 名無しさん (2020-03-03 14:00:14)
  • ↑3話の時点でラケットで人を殴る場面があるからいだから、マジで死人が出たり警察沙汰になるような展開もありそうだよな… -- 名無しさん (2020-04-05 16:06:42)
  • 当初の予定通り2クールだとしてもやり切れたとは思えない位詰め込み過ぎだな。多分テニスの方が本来は添え物なのが1クール目では目立たなかったんだろうけど。もはやどうでもいい作品ではあるが、柊真の母親が言っていた「これで何もかも解決」みたいなセリフの意味だけは気になる。 -- 名無しさん (2021-10-28 17:51:37)
  • dアニメストアで観てみようかと思ったけど配信されてなかった -- 名無しさん (2022-05-01 07:58:18)
  • 監督のインタビュー読むと鋭いこと言ってはいるんだけどね そうは言ってもというか -- 名無しさん (2022-09-23 22:27:12)
  • 他作での米欄で高尚ぶった者たちが望んだ意識高いの成れの果て。 だいたいアニメリコで最も残虐なラスボスに咎を下す直前にクリフハンガーで数ヶ月後に後日談PV 鍵は何故、視聴者を気落ちさせる青春モノが企画通ったのか? ましろ色・なつまちでの失恋回ショックを見た業界の誰かさんがもっと視聴者の気持ちを暗くする青春モノ作れと言うようになり、その前段階で惡の華・君のいる町・俺ガイル2期・クズの本懐・クリオネの灯り・捏造トラップ・青ブタ・ドメカノといったギスギス青春モノで様子見、そしてこれが投入されたわけ -- 名無しさん (2023-04-06 21:47:19)

#comment

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧