登録日:2020/02/14 (金) 01:05:29
更新日:2024/05/16 Thu 12:39:35NEW!
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とある科学の超電磁砲 科学サイド ドッペルゲンガー ドリームランカー 研究者 中学生 サイボーグ 種﨑敦美 とあるシリーズの登場人物 操歯涼子 インディアンポーカー
放置できない脅威。
しかしその脅威を排除する事は、さらなる脅威を産み出すことになるかもしれない。
そんな時、君なら……どうする?
出典:とある科学の超電磁砲T、18話『巨乳御手(バストアッパー)』、
2020年1月10日~9月25日まで放送。J.C.STAFF、PROJECT-RAILGUN T、
©2018 鎌池和馬/冬川基/KADOKAWA/PROJECT-RAILGUN T
■概要
『操歯涼子』とは『とある科学の超電磁砲』の登場人物。
『天賦夢路 編』に出てくる人物で、姿の初登場は79話、本格的に出てきたのは85話。
CV:種﨑敦美
第二〇学区の新色見中学に通う14歳。インディアンポーカーの開発者。
サイボーグ開発に関わる研究者でもあり、その分野においては天才的な少女。
黒と白が入り乱れた髪型をしており、後述の手術のため顔の右上部分が変色している。
はいむらー曰く、初期デザインのコンセプトは「例のお医者さん」。
幼い頃崩落事件に巻き込まれており、その時助かったのは母の肺を移植したからである。
しかし病弱だった母親は肺移植の影響で健康とは言えない状態が続く。
母親をなんとか恢復させたいと望んだ涼子は最新技術の塊である学園都市に赴き、サイボーグ技術を学ぶ。
『才人工房』に出入りして技術を学んだりして成果をあげる等、順調にサイボーグ技術を学んでいた。
ところが母親が肺水腫と併発した感染症を発病し倒れ、医師から薬で進行を抑えられるのはもって1年。遅くとも2年が限界だと告げられる。
母親を助けるのは病に冒されている部分をサイボーグにしなくてはいけないが、学園都市でもサイボーグ治療の絶対数が少なく、データがなかった。
そこで涼子は所属している研究所が行おうとしている実験の被験者に立候補する。
その実験というのは、被験者の体をバラバラにし(脳も真っ二つ)、欠けた部分を機械で補い二人のサイボーグ人間を生み出すというモノ。
(簡単に言えば頭から真っ二つにし、失った部分を機械化すると二人のサイボーグができる)
それ故に全身余すことなくサイボーグ治療のデータが取れると涼子は判断した。
実験に成功し二人に別れた涼子は1年別々に暮らした後、統合された。
幸いにも精神分裂や拒絶反応もなく、二人になっていた間の両方分の記憶を持っていた。
しかし問題も起きていた。
二人の涼子を補っていた機械を組み合わせて出来た涼子ロボットがひとりでに動き出したのである。
元々人間には『魂』というものが宿っているとされる。
この魂は一人一つとなっているが、二人に分かれた涼子は普通に動けたので、魂があるとすればこの時、魂も二つになっていたと考えるのが妥当である。
では涼子が統合した際に分かれた魂は何処に行ったのだろう。
涼子と共に統合されたのか、それともあぶれた方が消滅した? それとも傍にあった器に――?
魂というモノは学園都市に住む人間の大多数は信じていないのだが、涼子の研究所はこの魂の存在を信じもう一人の涼子を研究し始める。
そもそも上記実験も主目的こそサイボーグ医療のためだったが、魂の作成も副目的でもあったのだ。
涼子はこのもう一人の自分――ドッペルゲンガーを危険視し、所長に注意するように呼び掛けるが相手にされない。
かといって自力では解決策を考え付けないので、夢で他人の知識や技術を身に付ける『インディアンポーカー』を開発し、いずれ解決策を思いつく誰かの出現を望む。
しかし、ついに研究所を逃亡したドッペルゲンガーが涼子の前に現れ、その命を狙いだし……。
■ドッペルゲンガー
人の思考は脳に宿る。命は心臓に宿る。感情は顔に宿る。
なら――肉体から魂を追い出せば空きができると思うかい?
上記の実験の後、誕生してしまったもう一人の涼子。
外見は涼子と瓜二つだが、髪色はオリジナルが黒色の部分が白に、白の部分が黒になっている。
実験の際に残った機械の体に余った涼子の魂が入った存在と推測されているため、体は完全に機械。
普通肉体が死ねば魂は消えると考えられているが、
このドッペルゲンガーは肉体ではなく機械の体にいわば憑依している状態のため、
もし機械の体を破壊すれば魂が学園都市中に拡散し、あらゆるものに憑依すると考えられる。
涼子がドッペルゲンガーの存在を危険視するのも、同時に破壊する事ができなかったのもこのためである。
幸い医療サイボーグであるドッペルゲンガーには自己保存機能――セーフティーがついているため、
自分で自分を破壊する事が出来ないため、この魂の暴走をドッペルゲンガーの意思では発動できない。
(本来医療に使うサイボーグのため、機能停止してしまうと即生命に影響を与えてしまう。そのため一定以上のダメージを自分で与えられないようになっている)
しかし魂の憑依自体はある程度行使可能なようで、周囲の物体を取り込み武器としたり、破損した体を修復したりと言った芸当ができる。
この能力を駆使して全長約60メートルの、まさしく大怪獣としかいいようのない巨大化形態を生み出し、
同じく砂鉄で巨人を作り出した御坂美琴と激しく争った。
本編では当初は自分をオリジナルの操歯涼子であると認識していたが、ひょんなことから自分の体がサイボーグでできていると認識する。
それから研究所を脱走し、オリジナルの操歯涼子の殺害を目論む。
途中『屍喰部隊』の妨害を受けるも力づくで捻じ伏せ、追って来ていた美琴と交戦。
大怪獣バトルを経て、研究所のデータのバックアップがある空を飛ぶ飛行船へとやって来たが……。
■以下ネタバレ注意
ただ駆動し続けることが、機械にとっての幸せと思うなら、それは人間のエゴだ。
ドッペルゲンガーは涼子の魂の半分が憑依した存在ではなく、純粋なサイボーグである。
前述したとおり涼子は脳も分断しているため、二人となった時その脳を補助するための人工知能が搭載されており、それこそがドッペルゲンガーの魂の正体である。
しかもこれはただの人工知能ではなく、天才研究者と1年間も同化していた事で涼子の発想力と創造性を学習してしまった人工知能なのだ。
しかも『感情』までも会得しており、憎しみや妬みさえも感じられる。
『魂の憑依』とされていた物質を自在に操る力も、元々は涼子が発表していた人工筋肉に関する論文を元に、
「自己増殖し、物質の内部にマイクロレベルで食い込み操る、蟻の寄生菌と粘菌の特性を合せ持つ人工筋肉」とさせたもの。
つまりドッペルゲンガーとは『自分を操歯涼子と思っている機械』という悲しい存在である。
自分の体が機械だと知った時に人工知能であることも知ったドッペルゲンガーは、自分の正体は勿論のこと『魂』なんてものが存在しないという事実にも絶望する。
自分のアイデンティティを失ったドッペルゲンガーは、自分という存在の完全な抹殺を目論む。つまり彼女の目的はダイナミック自殺である。
そのためにまず自身のデータがある研究所を破壊し、そのバックアップがある飛行船、およびまた開発することができる操歯涼子の殺害を狙っていた。
しかし前述したとおりドッペルゲンガーには自己保存機能があるため自殺出来ない。
そのため、高圧ガスホルダーを使い学園都市の迎撃システムを作動する事で飛行船もろとも自殺しようと考えていた。当初の予定では。
しかし美琴が交戦中にドッペルゲンガーの望みに気付いたため、
「この姿で存在し続ける事こそが苦痛なのだ」と、他に何か生存させる道を探そうとする美琴に告げ、彼女の手によって破壊された。
その後所長のせいで重症を負った涼子を助けるために、彼女専用の人工臓器であるドッペルゲンガーが彼女に移植される事になった。
その後は魂などないはずなのに涼子が本来知りえない事(美琴との交戦の詳細等)を知っているドッペルゲンガーが涼子の夢に現れるようになる。
しかも涼子の研究にダメ出しをするわ黒歴史の暴露をするわとやりたい放題だったため涼子は眠るのが怖くなったらしい。
しかし、上記の役回りをさせられることになった美琴にとっては、
その存在とドッペルゲンガーが自分との戦闘を稼働時間の中で唯一充実したものと考えていたことは一種の救いとなったようだ。
追記・修正は体をバラバラにしてサイボーグになってからお願いします。
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