登録日:2015/02/14 (土) 10:46:20
更新日:2026/05/11 Mon 12:41:47NEW!
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正月気分が抜けた頃…
女の子達が苦くて甘い洋菓子に義理や本気を込めて贈る…
真冬のお中元…
それは…
『バレンタインの真実』とは、『名探偵コナン』において、江戸川コナンが解決した事件のうちの1件。単行本第33巻に収録。テレビアニメでは第266話~第268話として、2002年1月28日~2月11日にかけて放送された。なお、以前にテレビアニメで放送された『バレンタイン殺人事件』は全くの無関係。
以下、ネタバレにご注意ください。
【ストーリー】
バレンタインデーに向け、チョコを作るために「吹渡山荘(すいとさんそう)」を訪れた蘭と園子。そこにコナンと小五郎も同行する。そこで作ったチョコを相手に渡せば恋が成就するという噂がある有名なロッジだが、一方で雪山の遭難者の下になぜかチョコが置かれるという怪談めいた事も周辺で毎年起きていた。蘭達は他の宿泊客と一緒にチョコ作りを開始。チョコが完成した頃、外が吹雪になっても帰ってこない宿泊客・二垣佳貴を探しにコナン達は外に出る。だがその二垣は森の中で撲殺されており、彼の上にはさっきまで蘭達が作っていたチョコの1つが置かれていた……
【事件関係者】
※名前の元ネタは「チョコレート」関連。
- 湯浅千代子(ゆあさ ちよこ)
CV:片岡富枝
ロッジ「吹渡山荘」オーナー。61歳。
以前は彼女の夫がオーナーだったが4年前に雪崩に巻き込まれて他界、以降は彼女が後を引き継いでいる。ちなみに彼女はその夫の後妻。10年前にロッジで作ったチョコがきっかけで結ばれたカップルがTVなどで騒ぎ立てて以降、ロッジは有名になる。だが近年起きている遭難者のチョコ騒動のせいで、最近は客足が減っているらしい。三郎と一緒に夫の墓参りをする事を日課にしている。
名前の由来は「湯煎」と「チョコ」(先妻の玲子(れいこ)と合わせて「チョコレート」)。
- 二垣佳貴(にがき よしたか)
CV:檀臣幸
ルポライター。28歳。
5年前に吹渡山荘の周辺で既に絶滅したとされるニホンオオカミの姿を目撃して以降、その姿を撮影するために吹渡山荘に宿泊している。なので撮影用のカメラをいつも首にぶら下げているが本当はビデオカメラ派。殺される前日、チョコレートを切っている際に誤って指を切ってしまい、その血痕が着ていた服に付いてしまう。更にカメラを首からぶら下げていた事から、カメラがあった箇所だけ血が途切れる状態で服に付着していた。森の中で撲殺され、腹の上にチョコを置かれる。彼の持っていたカメラから「殺害された瞬間に撮られたとされる血の付いた写真」が現像されたため、犯行推定時刻が特定されたが……?
名前の由来は「苦い」と「ケーキ」。
- 粉川実果(こなかわ みか)
CV:佐々木優子
カメラマン。26歳。
二垣の目的であるニホンオオカミの撮影に協力していた事もある。現像の機材をロッジに持ち込んでいたので、二垣のカメラに残された写真の現像を行った。4年前に行方不明になった亜子の兄・夏也とは恋人同士で、今回作っていたチョコは彼の墓に供えるつもりのものだった。
名前の由来は「粉砂糖」と「果実」。
- 甘利亜子(あまり あこ)
CV:久川綾
二垣の恋人。25歳。
兄である夏也は、4年前の2月14日に起きた雪崩によって行方不明になっている。二垣の遺体にはなぜか彼女のチョコが置かれていたので、最初は彼女に疑いの目が向けられるが……
名前の由来は「甘い」と「ココア」。また兄の夏也は「甘い」と「ナッツ」から。
- 酒見佑三(さかみ ゆうぞう)
CV:麦人
ロッジ宿泊客。42歳。
ニホンオオカミを捕獲するためにライフルを所持している。二垣のビデオテープを見るのを慌てて止めようとしたり、勝手に人の部屋を荒らしたりと、どこか怪しいオッサン。
名前の由来は「酒」。
- 板倉創(いたくら はじめ)
CV:金尾哲夫
ロッジ宿泊客。37歳。
怪しいオッサンその2。二垣の知り合いらしいが彼と一緒に不審な行動をとる。彼もライフルを所持しており、そのライフルで昼間誤ってニット帽の男を撃ってしまうところだったらしいが……
名前の由来は「板チョコ」。
- 三郎(さぶろう)
千代子の飼い犬の四国犬。元は前オーナーの飼い犬だった。優秀な山岳救助犬で、雪山で迷った遭難者を救助して表彰された事もある。なお、もう1匹次郎(じろう)という犬もいたが、12年前に死亡している。2匹はとてもよく似ており、飼い主の千代子ですら見分けがつかない。名前は元の飼い主である前オーナーの名前は太郎(たろう)で、飼い犬にはあえて次郎から命名したという。
名前の由来は『南極物語』で有名な実在する兄弟犬「タロとジロ」から。
ちなみに四国犬はニホンオオカミと非常に似ており、小五郎も始めは三郎と見間違えたのではと疑う。しかし、二垣がニホンオオカミを見たのは夜の10時頃であり、その時間に三郎は檻の中に入っているので、それは無いと実果は答えた。
【レギュラー陣】
ご存知主人公。
バレンタインをくだらないと言いつつも、蘭の動向を気にしていた。蘭の手作りチョコには何も書かれておらず、それを見て彼女の気持ちを察する。
ご存知蘭姉ちゃん。
新一にずっと会えないでいるのに「あんな奴いなくたってどうって事ない」と皆の前で強がっていたが、内心では……。今回実果が二垣の写真を現像する作業を手伝っており、その過程で血が付着している写真の前に不自然な黒い写真も現像された事を告げる。
- 毛利小五郎
ご存知迷探偵。
蘭達の運転手として同行した。
- 鈴木園子
ご存知蘭の親友。
セーターの時にできなかったラブラブ大作戦を実行したが、それ以降京極と音信不通になってしまう。京極と1週間話せないだけで辛い思いになるようで、新一にずっと会えないでいながらもそれを表に出さない蘭の事を「強いね…」と素直に尊敬していた。
- 京極真
蹴撃の貴公子。
「大好きな人のためにチョコを作っている」という電話を園子から受け、以降音信不通となる。愛想をつかしてしまったのか、それとも……?
- 灰原哀
ご存知哀ちゃん。
元太や光彦に対して、バレンタインの元となったバレンティヌス司教の話をして、二人に引かれていた。また、吹渡山荘に向かうコナンに向かって「ブラッディバレンタインにならないようにね」とブラックジョークを言う。まさか本当にそこで血が流れてしまうとは……
- 吉田歩美
- 小嶋元太
- 円谷光彦
ご存知少年探偵団。
冒頭に少しだけ登場しており、みんなでバレンタインの話をしている。歩美は父親に「まだ早い」と言われたようで、チョコは贈らないらしい。
- 赤井秀一
ご存知FBIの凄腕スナイパー…なのだが、当時はコナン達の周囲に現れる正体不明の謎の男。板倉が見た男の正体はもしや彼なのか……?
- ジェイムズ・ブラック
シカゴから来た男で知り合った謎の外国人。灰原の「ブラッディバレンタイン」という言葉を聞いて、コナンはジェイムズがカポネがいた街で育ったと言っていたことを思い出していた。
【以下、ネタバレ注意】
そう、チョコレート
その謎を解くカギは我々では無く
彼にあったんですよ
- 三郎
- 次郎
二垣に亜子のチョコレートを届けた張本人。実は次郎の方はまだ死んでおらず、三郎と交代で夜通しで12年もの間前のオーナー達の墓を守っていた。前のオーナーが千代子に気を遣わせて彼らをそういうようにしつけたらしく、5年前に二垣に目撃されたニホンオオカミの正体も彼らだった。今回二垣の元にチョコを置いたのも彼らのうちのどちらかで、栄養価の高いチョコを遭難者に与えるように訓練されていたため、二垣を遭難者だと勘違いしてロッジからチョコを持ってきたようである。更に後述する通り、森にいたもう1匹が事件の証拠となる物をわざわざロッジに届けにきてくれた。もしかしたら彼らの活躍がなかったら事件は迷宮入りとなっていたかもしれない。
【以下、事件の真相】
もしかしたら三郎には
バレていたのかもしれないわね…
私が犯人だって事も…
本気で彼を
愛してたって事も…
- 甘利亜子
今回の事件の犯人。
事件の前日に二垣の部屋で彼の着替えを探していた時に、4年前の日付の入ったビデオテープを見つける。彼が言っていた「亜子へのプレゼント」とはこれの事だと思い、興味本位でそのテープを視聴する。だがそこには、兄の夏也を失った彼女にとってはとても残酷な光景が映し出されていた。その光景とは、怪我をして動けないでいる夏也と彼を助けようとしている前のオーナーが雪崩に巻き込まれるという凄惨なものだった。二垣は彼らを救助しようとする事もなく、ビデオカメラで呑気にその光景を撮影しながら彼らを見殺しにしていたのだ。それどころか日ごろから夏也に亜子と付き合うのを反対されていた二垣は……
悪いな夏也、妹はもらったぜ
……と彼らの死を悲しむ素振りを全く見せずに喜んでいた。その映像を観た彼女の中に悲しみと殺意が生まれ、カメラの構造を利用したアリバイトリックを使って二垣の殺害を実行する。そのカメラのトリックとは、前日に二垣が着ていた服に血が付着した事を利用し、彼が昼間何気なく撮った写真が犯行時の物と錯覚させる様にするもの。その為どのフィルムが犯行時の物か瞬時に判断出来る様、他のフィルムを未使用の物とすり替える必要がある。二垣に怪しまれずに彼の荷物を細工する事が出来る人物として、亜子にしか犯行は不可能という事になる。だが、その写真はフィルムの一番最後に撮られた物だった*1。写真を全て撮り終えればフィルムが巻き取られる音が聞こえる筈。その為、犯行時に自分が映っているかもしれないそのフィルムを持ち去らなかったのは不自然だとして、これがトリックだと見破られる。更に前述の三郎の活躍によって、亜子が森の中で捨てた証拠品の入ったバッグを落とし物だと思った三郎(次郎)が届けた事により、全ての犯行を認めた。兄の敵だったとはいえ4年前の真相を知るまでは二垣の事を本気で愛していたようで、三郎の手によって彼の遺体にチョコが届けられたと知ると「三郎には二垣への思いや事件の真相がばれていたのかもしれない」と漏らしていた。ちなみに、婚約した相手の男は、実は死んだ自分の兄の敵だったというパターンは過去にコナンの事件でも同じ例がある。その事件でもそうだが、女性側に男を見る目が無かったと言われればその通りなのだが、それでもまさか好きになった相手の男が兄の敵だとは夢にも思わないだろうし、いずれにしても不運な出会いである。
なお、彼女は映像の中で「大きな音が2回鳴った」と言っていたが、その正体は……?
- 二垣佳貴
4年前、雪崩に巻き込まれる夏也と前のオーナーを見殺しにした人物。状況を考えれば見殺しも仕方ないのかもしれないが、この事に関して罪悪感は全く持っていなかったようなので復讐の対象となっても仕方がないともいえる。それだけならまだしも、後述の理由である2人の人物を恐喝しようとしていたところをみると、かなり悪質な部類の被害者だったといえるのかもしれない。夏也が亜子に、彼と付き合う事を反対する気持ちも分かる気がする……
【以下、さらなるネタバレ】
この音だろ? テープに入っていたのは?
そうさ、俺たちが起こしたんだ...あの雪崩は
- 酒見祐三
- 板倉創
実は彼らこそが事件の元凶だった。
4年前に夏也をオオカミと間違えて銃撃し、重傷を負わせてしまった2人はその事を隠蔽しようと雪崩を起こし、夏也と彼に駆け寄った千代子の夫を雪に埋めて殺害する。しかし、その光景を二垣に撮影されており、上記の「映像の中で2回鳴った大きな音」は2人の持つライフルの発砲音を指していた。確かに夏也の件に関しては事故なのでギリ過失致死罪で済みそうだが前オーナーに関しては“完全に100%故意の殺人”であり、全く擁護が不可能。
今回、二垣に「ばらされたくなければ金を出せ」と脅されて吹渡山荘に来ていたが、逆に2人は犯行を隠そうと企み、雪崩を起こしてロッジに通じる道を封じた。本来はその後で二垣を殺してテープを隠滅する予定だったが、その前に亜子が二垣を殺害。犯行を暴かれた彼女がテープの内容を話してしまったので本性を現し、ロッジにいる全員に真相を明かした後で皆殺しにしようとする。はっきりいってコイツらは犯人でも被害者でもないキャラに限ればコナン史上上位に入るゲス(二垣も雪崩に巻き込まれた2人を見殺しにしたクズではあるが直接手にかけてはいないので悪質さはコイツらの方が上である。正直コイツらの鬼畜さはコイツやコイツ、コイツ並であろう)。亜子が本当に殺すべきだった奴らである。
手始めに蘭を刺し殺すよう園子に強要するが、その時に入り口のドアがノックされ、板倉が様子を見に外に出るがドアごと吹っ飛ばされ、その後に一人の男が入ってきた…。
大丈夫…
銃口の向きと
引き金の指の動きに集中していれば、
弾はよけられます…
- ロッジに現れた謎の男
板倉が見かけたニット帽の男であり、その正体は京極真だった。実は園子が考えた「ラブラブ大作戦」に見事にはまっており、ヤキモチを妬いてわざわざ帰国。園子が好意を寄せている男を見定めにロッジの近くまで来ていたが、推理ショーの最中で異変に気づき、キッチンの入り口をノックすると様子見に外へ出た板倉を一蹴する。そのままキッチンに入り、彼の仲間・酒見にライフルを向けられるが、チートじみた集中力で発射された弾丸をかすりながらも避けてみせ(良い子は絶対に真似しないでください)、蘭との挟み撃ちで酒見を失神させた。この時に彼らが使った決め技は「上段回し蹴り」でそれを食らって倒れた酒見を見てコナンは「痛そー」と少しだけ彼に同情していた。ぶっちゃけ、コナン自身も別件でキック力増強シューズでサッカーボールなどを犯人にぶつけている事を考えると、人の事は全くいえないと思うが。
コナン達の窮地を救った後は園子にここへ来た理由を話し、園子に彼女からチョコを貰える幸運な男はどこにいるのかと訪ねるが、そこで園子から「あなたよ…」と言われて手作りのチョコを差し出され、照れながらも彼女からそのチョコを受け取った。ついでにセーターや湯呑みの件についても蘭からの話で理解したようだ。園子の考えた「ラブラブ大作戦」は思った以上に効果的だったようで、そんな彼女達の様子を「よかったね…」と、笑顔を浮かべながら見つめていた蘭だった。だがその心中は……。
- 前オーナー
今回の事件はもちろん二垣や酒見らが悪いが、この人もある意味今回の事件における、全ての元凶だと言えなくもない。そもそも、彼が千代子に内緒で飼い犬の一頭を死んだ事にして、次郎と三郎を交代で墓の番犬代わりにしていた為にたまたま次郎(三郎)を見かけた二垣らがニホンオオカミと錯覚。結果としてこの地域にニホンオオカミ目撃の噂が立ち、夏也をオオカミと誤認した酒見らが彼を銃で誤射してしまう事となった。一連の行為が原因で自身も夏也共々雪崩に巻き込まれて命を奪われたのだから、ある意味皮肉な話である。
ホント…
強かったらよかったのにね…
- 毛利蘭
表面上では強がってはいたものの、本当は今にも胸が張り裂けてしまうほど切なくて悲しい思いを抱えており、涙を堪えるので精一杯だった。チョコに何も書かなかったのも、「バレンタインが過ぎてしまうとその思いは届かない」と考えているからで、行方が知れない「新一」の名前なんか書けないと抵抗があったかららしい。
そしてバレンタインデー当日、結局新一に渡せなかったチョコを見つめ「(もっと心が)強かったらよかったのに…」と思わず涙ぐむ。そんな彼女を見つめながら、コナンは切ない表情を浮かべていた……
その後いつの間にかソファで眠っていた彼女は、携帯電話にメールの着信がある事に気づく。それは「寝顔は頂いた 探偵キッド」というメッセージに彼女の寝顔の写真データが添えられたメールだった。直後に「探偵キッド」を名乗る人物から電話がかかってくる。相手は新一(コナン)で、彼女が寝ている間に机のチョコを頂いていったらしい。どうやら今まで食べたチョコで一番イケてたようで、新一(コナン)に「どこであのチョコ買ったんだよ?」と聞かれる。勿論それは手作りのチョコだったのだが、それに対して「わたしだけが知っている特別な店だから教えない」と嬉しそうに返した。そんな彼女の顔からはさっきまでの悲しげな表情は消えうせ、代わりに屈託の無い明るい笑顔を見せていた。
何はともあれ、蘭の思いは無事に新一(コナン)に伝わり、ハッピーエンドを迎える事ができたようだ。ちなみに新一の考えた「探偵キッド」の名前にはサムいと冷静に突っ込んでいた。
追記・修正は桃(ハート)型のチョコを食べた後でお願いします。
*1 他にも血が付着した写真があれば不自然である為、その写真が一枚だけになる様に、事前に黒い写真を複数撮っていた。
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