ディスヌフ

ページ名:ディスヌフ

登録日:2019/04/15 (月) 20:29:19
更新日:2024/04/04 Thu 13:16:15NEW!
所要時間:約 14 分で読めます



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トップをねらえ2! バスターマシン ディスヌフ 主役機 フラタニティ 19 番長 歴戦の勇者 縮退炉 隻眼 義手 鉄下駄 釘バット イナズマキック 努力 根性 漢の機体 バスターマシン19号 19号 ラルク・メルク・マール 最古の機体 フィジカルキャンセラー エキゾチックマニューバ 傷だらけ 星を動かすもの ドゥーズミーユ 努力と根性 バスターマシン・マーチ




いくぞディスヌフ!



フィジカルキャンセラー始動……エキゾチックマニューバ!!




ディスヌフ(Dix-Neuf)とは、OVA『トップをねらえ2!』に登場する対宇宙怪獣戦闘用決戦兵器「バスターマシン」の一機。
事実上、今作の主役機の一つを務める。



目次





ディスヌフ


基礎スペック

所属 フラタニティ
体長 約50m
重量 不明
装甲材質 スペースチタニウム、形状記憶超合金(ニューバスター合金)
動力 フィジカルキャンセラー
乗員人数 1人


武装
バスタービーム
バスターキャノン
バスターゲイター
バスターマイト
イービルガイザー
バーニングウォール
バスタークラッシャー
バスタートマホーク
バスタースピア
対人催眠光線


必殺技
バスターホームラン
バスター雷王落とし


特殊装備
長距離侵攻セット


搭乗者
ラルク・メルク・マール
カシオ・タカシロウ
他多数



機体解説

フラタニティが所有・運用しているバスターマシンの一機。
ガタイのいい人間の男性のような姿をしており、頭部にある無骨なヘルメットとチンガード状の装甲、そしてその間にある人間のような瞳が目を引く。更にボディを丸ごと覆ってしまうほど巨大な黒い装甲コートを纏っている。
腹部にはファイヤーパターンのような紋様があり、普段コートで隠れている背中装甲は巨大な鬼の顔のようなデザインとなっている。


素肌に長いコートを纏ったようなその姿は、かつて日本に存在した「番長」という種族に似ているとされる。
また、黒色をメインにした丸く太い四肢など、その姿にはかつてのバスターマシン1&2号が合体したガンバスターを想起させる面もある。



歴代バスターマシンの中では19番目に建造された機体*1であり、名前の「ディスヌフ」はフランス語の「19(dix-neuf)」が由来。
就役した正確な時期は不明だが、本編時点において現役稼働している約30機のバスターマシンの中では最古の機体である。



左胸部、人間でいう心臓に相当する位置には操縦席と一体になった動力機関、思考機械「フィジカルキャンセラー」がある。
ここに「超・能力者=トップレス」が乗り込み、エキゾチックマニューバを発動することで機体が稼働可能となる(バッテリーなどの補助動力もついているが、本格稼働するにはトップレスが不可欠)。
更に云えば、バスターマシンを戦闘行動可能なレベルで動かせるエキゾチックマニューバを持つのは全トップレスの中でも極一部。
つまりディスヌフをはじめとしたバスターマシンに搭乗できるのは優れたエキゾチックマニューバを持つトップレスに限定される。


フィジカルキャンセラー起動時には機体の周囲にエーテルによる青白い発光現象「エーテル・エキゾチカ」が起こるのが特徴。
エキゾチックマニューバ全開時には余剰出力によってまるで青い炎を纏っているかのような姿になる。



頭部には豊富な戦闘経験を蓄積した人工頭脳が設置されており、火器管制をはじめとした細かな機体の制御を代行するなど搭乗するトップレスの操縦をサポートしている。
そしてこの頭脳にはディスヌフ自身の意思、自我とでも言うべきものが宿っている。
流石に命令も無く自分で勝手に動き回ったりは出来ないようになっているものの、命令を受ければ無人状態でもある程度の自律戦闘は行える他、自身の搭乗者と意思疎通をしたり近付いた者に対してその瞳を向けたりと、心を持った兵器であることが随所で描かれている。


ちなみに作中では「蓄積されるのはあくまで戦闘経験値だけで過去のトップレスのことは忘れ去られる」と言われているが、記憶・知識として蓄積している部分は確かにあるようで、人類が忘れてしまった「本当の敵」の存在も憶えていた。



10番台の機体コンセプトとして近接格闘戦を得意とし、その強靭な両腕・両脚から繰り出される拳打と蹴撃を浴びせかけるパワフルな喧嘩殺法が持ち味。
ラルクも格闘戦を得意としており、相性もいい。
格闘時などにはヘルメット部分を少し下ろし、帽子を目深に被ったような形で目元をガードしたりする。


本体装甲や装甲コートはガンバスターなどと同じスペースチタニウムや形状記憶超合金、通称”ニューバスター合金”で構成され、小山一つ容易に消し飛ばす宇宙怪獣の光線を防ぎきる装甲としての「強度」と風を受ければ布のようにはためくほどの「柔軟性」を両立。
これにより高い運動性能を獲得し、機体各部のブースターと合わせて重力下・無重力下問わず非常に高い機動性を実現している。
火力面でもボディや装甲コートにバスタービームを始めとした多数の内蔵火器を搭載し、一対一の格闘戦から多数の敵を同時に相手取る迎撃戦まで熟せる。


また、装甲コートで機体をすっぽりと覆うことでロケット形態へと変形し、高速・長距離移動を行え、「長距離侵攻セット」装備時ではロケット形態を維持しつつ長時間の連続戦闘を行えるようになる。
更にラルクの得意とする物質転送により、量子化されて彼女の元へと瞬時に姿を現すことが出来る。



以上のような多数の兵装を備え第一線で戦える性能を持つディスヌフであるが、一方で機体各部に無数の損傷箇所も認められる。
随時修復と改修が施され戦闘可能状態を保っているものの、完全喪失し60番台機*2のパーツを流用した義手の左腕など、一目で分かるような大きな損傷痕もある。
特に右眼孔から後頭部にかけて巨大な角状の物体が貫いており、右目部分は完全に潰れ隻眼となってしまっている。
この右目の損傷は約500年前の戦闘で負った物らしいが、角が脳幹を掠めて突き刺さっているため、下手に抜くと人工頭脳が傷つき戦闘経験値まで喪失してしまう危険があり、ディスヌフ自身もそれを拒んだため現在もそのままになっている。
しかしこの影響で本来使用可能だったエキゾチックマニューバがいくつも使えなくなっている。


こういった戦傷以外にも機体各部にラルクやカシオ以前にディスヌフに搭乗した歴代トップレスたちが遺した落書きなども残されており*3、就役から経てきた膨大な年月をその身に刻み続けている。



なお、元々は「ディスヌフ」ではなく「バスターマシン19号」と呼ばれ、左胸には動力機関として1番台の機体と同じく縮退炉が内蔵されていたが、過去に起こった全人類規模での縮退炉廃止運動に伴い取り外され、その代用としてフィジカルキャンセラーを搭載。
これによりエキゾチックマニューバで稼働する仕様となりトップレスの能力を戦闘に反映することを可能としたが、機体自体の出力は大幅に低下し単体でのワープなども行えず、1番台の機体と比較して性能は大きく劣るものとなった。
これは最初からフィジカルキャンセラーを搭載して開発された後発のバスターマシンも同様である。
そして戦闘を重ね、コートを始めとした装甲の改修・修復などを経て、やがて「ディスヌフ」と呼ばれるようになった。


作中時点において実機が現存しないディスヌフ以前のバスターマシンについては既に資料が喪失して久しく、ディスヌフもまた縮退炉を含む機体建造当時の資料や技術が人類文明からは失われている。
そのため、縮退炉の再搭載や機体の完全復元はおろか、当時の原型と修復を重ねた現在の姿の間にどの程度の差異が生じているのかといった単純な比較すら不可能となっている。




武装

  • バスタービーム

胸元で両拳骨を打ち付け、両手の甲に描かれている半円を合わせて円を作ってエネルギーをチャージし、そこからビームを照射する。
チャージの溜めが必要なことや単発発射という制約はあるが、ディスヌフの持つ遠距離攻撃の中でも最も高威力。


  • バスターキャノン

両手の指先に内蔵された10門のミサイル砲。
連射性能が高いが初弾装填まで若干時間がかかる、という昔からのお約束仕様。


  • バスターゲイター

コートの内側に収納されている鉄下駄型?のメリケンサック。
表面には高速回転するスパイクが内蔵されており、腕のブースターの加速も加えて、殴った相手を削り砕く。


  • バスターマイト

左腕に内蔵された多数の小型ミサイル。


  • イービルガイザー

背中の鬼の顔を相手に向け、眼の部分と両肩の後ろあたりから鬼の角を模したビームを放つ。
使用時には装甲コートを脱ぎ捨て目標をビームで薙ぐ。
また、外されたコートは巨大な筒型のビーム砲となり、遠隔操作で砲撃を行うことが出来る。


  • バーニングウォール

装甲コートの内側一面に内蔵されているミサイル群。
コートを広げた状態から一斉発射することで広範囲に弾幕を展開し、名の通りの爆炎の壁を構築する。


  • バスタークラッシャー

釘バット状の打撃武器。準備稿には設定されていたが劇中未使用。


  • バスタートマホーク
  • バスタースピア

これらも劇中未使用


  • 対人催眠光線

背面の鬼面に内蔵されているという対人兵装。



必殺技

  • バスターホームラン

バスタークラッシャーで敵を殴り飛ばす技。
バスタークラッシャー共々劇中未使用。


  • バスター雷王落とし

第5話でラルクが行った攻撃。
全開にしたエキゾチックマニューバによって近傍宙域にあった雷王星の残存中心核をまるごと転送し、そのまま敵にぶつけた。
要するに星を投げつける技




劇中の活躍

第一話からラルクと共に登場し、火星に侵入した宇宙怪獣を迎撃する。
戦闘は地上から宇宙空間にまでもつれ込むが、無事バスタービームで宇宙怪獣を撃破する。
ちなみにこの時、ノノの生存を察知してラルクの命令に逆らい勝手に攻撃を中止するなどしている。
恐らくノノの正体にある程度勘付いていたからだと思われる。


以降もラルクと共に戦闘に参加し、時にはノノを同乗させて火星に墜落しそうになった戦艦を押し戻したり、木星急行で襲来する無数の宇宙怪獣を他のバスターマシンたちと共に迎撃したりと活躍する。
しかし、タイタンにおいて覚醒した変動重力源……本物の宇宙怪獣(混合型)には他のバスターマシンたち同様手も足も出ず、左の義手を破壊されるなど大ダメージを負った。
覚醒したノノ=バスターマシン7号の出現で何とかその場は助かったものの、トップレス排除の動きに伴い残存のバスターマシンたちと共に一時保管されることになる。


そしてエグゼリオ変動重力源覚醒の際、戦う気力を取り戻したラルクに呼び出され登場。
左腕は破損したままだったものの、いきなりバスター雷王落としを発動し宇宙軍の面々を驚愕せしめた。


しかしエグゼリオ変動重力源がそれすらも無効化したうえ、バスターマシン7号が人類の元から去ってしまったことで、人類はラルクとディスヌフに最後の希望を託すことになる。





ドゥーズミーユ


エグゼリオ変動重力源を倒す為、人類が用意した決戦兵器。
「ドゥーズミーユ」の名は、フランス語の「12,000(douze-mille)」を意味する。


その実態は巨大なエーテル加速器を「旧 太陽系第3惑星」……つまり地球に装着し、「本土決戦用特別最終質量兵器」とした物
制御はドゥーズミーユの先頭にいるラルクが搭乗したディスヌフが行い、起動時にはラルクのエキゾチックドライブで地球の周囲に設けられた軌道ロープウェイのラインを高速回転させ、地球そのものを移動・加速。
そのまま亜光速までにまで加速した地球をぶつけて超重力崩壊を起こし、エグゼリオ変動重力源をブラックホールに叩き落とすことを目的としている。
元々は『トップ』でのバスターマシン3号の開発と平行し地球脱出の手段として建造されていたエーテル加速器を転用した物である。


人類が生き残るための最後の策だが、同時に地球を犠牲にすることが前提の物でもあり、人類の中でもその使用に反対する者が多かった。
だが、迫りくる強大なエグゼリオ変動重力源を倒すためには他の手段がなく、ラルクも地球を犠牲にすることを承知で作戦に参加。



作戦は順調に進みドゥーズミーユは亜光速に達するが、そこに7号が操るダイバスターが出現。
ドゥーズミーユを止めようとするダイバスターに対し、ラルクはドゥーズミーユの一部をエキゾチックマニューバで巨大なバスターマシンのような姿に造り変え攻撃するが、その最中ラルクが「あがり」を迎えてしまい、ドゥーズミーユ、そしてディスヌフは停止してしまう。


しかしトップレスでなくなりながらも、ノノを想うラルクは再び動き出す。





やるぞ……っ!ディスヌフ!!


バスターマシン19号


基礎スペック

体長 約50m
重量 不明
装甲材質 スペースチタニウム、形状記憶超合金(ニューバスター合金)
動力 縮退炉
乗員人数 1人


武装
バスタービーム
バスターキャノン
バスターゲイター


必殺技
イナズマキック


搭乗者
ラルク・メルク・マール



機体解説

縮退炉を取り込むことで覚醒したディスヌフの真の姿。
ラルクの願いに応えたディスヌフが自らの頭部に刺さった角を引き抜き人工頭脳に隠された真の操縦席を解放し、そこに乗り込んだラルクと共に胸部装甲を開き、更に近くにあったバスター軍団の残骸から抉り出した縮退炉を左胸に取り込むことで発現した。


頭部のヘルメットとチンガードが外れ人間のような素顔が露出し、纏っていた余剰出力の青い光はエネルギーとナノマシンの燃焼によって赤色へと変化。
空洞になっている左目と縮退炉がある左胸部分には赤い光が灯り、コートの裾部分は燃え盛る炎のマントのようになっている。



操縦席は前述の通り頭部に内蔵されていた建造当時の物となり、操縦方法もガンバスターと同様のダイレクトモーションとなっている。
また、操縦席に旧地球帝国宇宙軍トップ部隊のユニフォーム*4が置いてあり、ラルクもその場でこれに着替えて操縦を行った。この時ラルクの小ぶりなお尻が拝める。


フィジカルキャンセラーを捨てたことでエキゾチックマニューバに類する能力は使用不能となったが、縮退炉が戻ったことで本来の機体出力を取り戻している。
武装は基本的に変わっていないが、出力の上昇によってバスタービームなどの破壊力も増している。
そして最も得意とする格闘戦に関してもその攻撃力は以前の比ではなく、1番台の機体と肩を並べられる物となっており、戦闘能力は飛躍的に向上している。
この他、ゲームなどではイナーシャルキャンセラーも機能するようになっている。


だが、何よりの大きな変化はトップレスではない「普通の女の子」でも操縦できるようになった点だろう。



なお、作中ではフィジカルキャンセラー稼働時を「ディスヌフ」、縮退炉再搭載時のこの姿を「バスターマシン19号」とそれぞれ個別に表記され、現実にも同様に区別されている。
ただしこの「バスターマシン19号」の姿はあくまで数えきれぬ修復と改修を経た末の物であり、当然「建造当時のバスターマシン19号」とは姿形が違っている。




作中の活躍

ラルクが「あがり」を迎えドゥーズミーユも使用不能に陥り、エグゼリオ変動重力源の圧倒的な力を前にダイバスターが追い詰められていく中、ノノが感じている恐怖を悟ったラルクがコクピットの緊急ハッチからディスヌフ内部、角が抜かれ開いた非常用脊椎通路を通って頭部のコクピットに移動。
そしてユニフォームを纏ったラルクと共に胸元を開き目の前にあったバスター軍団・パララゴン級の残骸から縮退炉を取り込むことで、ディスヌフはバスターマシン19号に戻った。
ちなみにこの真の操縦席や縮退炉に関する情報はカシオがラルクに伝えていたもので、土壇場でそれが生きた形である。



こうしてかつての力を取り戻した19号は、ダイバスターから飛び出した7号と共にイナズマキックの同時使用=イナズマダブルキックを発動し、エグゼリオ変動重力源に突撃。
ラルクとノノの「努力と根性」が籠ったその一撃はエグゼリオ変動重力源を見事撃破するが、同時に取り込まれていたエグゼリオブラックホールをも破壊してしまう。



そしてノノが特異点と共に多元宇宙の彼方へ去った後、右腕から頭部だけの状態になりながらカシオの居るバスターマシン公社へとラルク送り届けた19号は、全ての力を出し尽くし燃え尽きたかのように真っ白になって機能停止していた。


こうして永き時を戦い続けた歴戦のバスターマシンの戦いの日々は終わりを迎えたのだった。




立体化


◇リボルテック

通常のディスヌフが発売。
コートに可動軸が設けられているため、よりポージングに迫力を付けることが出来る。
コート下にある背中の鬼の顔もしっかり再現。
また、バスターゲイター、バスタークラッシャーが付属している。




余談


全体のイメージは前述の通り「番長」だが、デザインベースは『ガドガード』に登場する「メッサーシュミット」。
縮退炉のデザインは心臓、フィジカルキャンセラーのデザインは人工心臓をモチーフとしている。
また、縮退炉を取り込む一連のシーンは『トップをねらえ!』最終話でガンバスターが縮退炉を抉り出すシーンのオマージュである。




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  • 作成乙です!ありがたや! -- 名無しさん (2019-04-16 09:33:59)
  • 物語的にはドゥーズミーユやダブルキックが最高潮なんだろうけど、個人的には雷王落としがそこに至るまでの流れを含めて一番好き -- 名無しさん (2019-04-17 14:14:48)
  • ドラマCDで背中の鬼面には『対人催眠光線』が備えられていることが発覚。曰く「封印された対人装備」らしいが……対シリウス用なのかそれとも…… -- 名無しさん (2019-04-17 19:39:27)

#comment

*1 シズラーなどは連番に入っていない
*2 どの機体のものかは不明
*3 劇中に登場したのは6次改修以前の箇所に書かれた40世代以上前のトップレスのものだった
*4 『トップ』に登場した物に似ているが、それよりも少し後の世代の物であるためデザインに差異がある

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