νガンダム

ページ名:νガンダム

登録日:2010/03/20 Sat 04:30:14
更新日:2023/08/12 Sat 19:44:29NEW!
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もしかして:Vガンダム




νガンダムは伊達じゃない!!



νニューガンダムは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で登場するモビルスーツ(MS)。



+ 目次-

□機体データ

型式番号:RX-93
建造:アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態:試作機
所属:ロンド・ベル
全高:24.2m
機体重量:27.9t
全備重量:63.0t
出力:2,980kw
推力:18,300kg×4
   12,300kg×2
装甲材質:ガンダリウム合金
センサー有効半径:21,300m


武装


  • 搭乗者

アムロ・レイ




□機体解説

地球連邦軍外郭部隊「ロンド・ベル」隊のアムロ・レイ大尉の専用機として開発された新型ガンダム。
パイロットであるアムロ自身も機体設計に参加し、外観の強化やサイコミュを搭載するなど彼の意見が積極的に取り入れられている。
機体名のνは、ムック『ガンダム・センチネル』のアナハイム・ガンダム開発一覧表では11番目の開発コード「ν(ニュー)」に該当する。
γガンダム」以来脈々と続くアナハイム・ガンダム特有のコードネームだが、MSAナンバーでもMSZナンバーでもなく、
RXナンバーが与えられている事からわかるように、連邦の白い奴ことRX-78ガンダム直系の正統発展機として開発されている。これはガンダムMk-Ⅱ以来の事となる。


小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 中編』によると、開発プロジェクトで主導的な立場にあるチェーン・アギ准尉が歴代のガンダムタイプの平均値を取って設計し、
それをAE社の最新技術でブラッシュアップするという方針で設計された。
またMG組み立て説明書の解説によると、ワンオフとして建造しつつも量産化も可能な設計とする事でようやく開発予算と正式な型番を得られたとされる。


外見はRX-78のデザインと連邦軍系のMSの共通の部品規格を使用する構造をブラッシュアップしつつ、
頭部バルカン以外の内蔵兵器を排したシンプルなムーバブルフレームにスラスターやセンサー等の配置の仕方やカラーリングなどはガンダムMk-Ⅱから、
脚部の脹脛部分にスラスターを配置やセンサーシステム、使用部材はΖ系からと、ガンダムタイプを総合させた形に仕上がっている。


Ζ計画」系列機の部材も採用され、センサー類はバイオ・センサーやインコムデバイスといったAEのスピンオフ技術をも取り入れられた。
ΖΖガンダムSガンダムで採用されていたユニット方式も拡張性をそのままに単純にして採用。
これにより戦争が長期化した際にアップデートや整備・装備換装も素早く柔軟に運用できるようになっている。


こういった機体設計思想になったのは本機の製造期間が短期*1だったのと、
第四世代MSの時点でMS技術が頭打ち傾向になっており、最新技術を使用しつつも既存技術をブラッシュアップや工夫などして採用したことも大きい。


MGの説明書やディアゴスティーニが刊行した『ガンダム パーフェクト・ファイル15』によると、
信頼性と耐久性の向上、及びメンテナンス・アップデートを容易にするために機体各部に地球連邦軍の規格品が用いられ、
またムーバブルフレームの基本構造も他の量産MSと同一とされている。
この設定を曲解したのか誤解したのか、或いは非常に高いパイロット&NT能力を持つアムロへの信頼(信仰?)がそう思わせたのか、
たまに見られる誤解として「中身はほぼジェガン」「性能はジェガンと大差ない」と言われる事がある。


しかし、あくまでジェガンと「規格が共通」しているだけでジェガンのフレームやユニットをそのまま流用している訳ではない。
簡単に言えば「ボルトやナットは同じ物を使っている」、「ジェガンと同じ機材で整備可能で、『νガンダム専用工具』などが必要無い」、
「電装系や内装、バルカン等も緊急時はジェガンのパーツも使える」程度の話であり、
また同じくMG説明書の説明でも、「消耗品以外の部材・ケーブル類は選りすぐりが用いられている」とされている。
カタログスペックで分かる範囲だけでも、機関出力・センサー範囲・総推力はジェガンの約1.5倍*2
装甲材もジェガンがチタン合金セラミック複合材なのに対してこちらはガンダリウム合金である。


そもそも、わざわざAEのスタッフを3ヶ月も不眠不休で働かせ工場の機械を総動員してジェガンと同程度のMSを建造したというのは整合性がない。
既にジェガンやリ・ガズィでは新生ネオ・ジオンヤクト・ドーガサザビーというニュータイプ専用機に対抗するには力不足と判断されており、
その対策としてνガンダムをワンランク程に下げたエース向けの量産型νガンダムの開発も計画されている。
『再三ガンダム配備を申請しては蹴られる→リ・ガズィでは力不足なので新規ガンダム開発申請→上層部の一部を味方に付け開発承認』
という開発経緯を鑑みれば、当時の普及型量産機とほぼ同スペックのガンダムに開発許可自体が下りるはずもない。
ジェガンと同等とはやはり言えないだろう。
ポルシェやフェラーリもネジやボルトは軽自動車と規格が同じだからポルシェやフェラーリも軽自動車と性能は変わらない、みたいな主張である。




□特徴

本機はライバルのサザビーとは対照的に、ワンオフ機ならではの大火力や一点突破型の大推力のスラスター等は装備しておらず、汎用性を最重視している。
これはアムロが自身の理想のMS像を追及した先にあったものが「機動歩兵」という原点に回帰した汎用兵器としてのガンダムの姿だったからだという。
『固定武装や分離・合体・変形機構といったシステムに依存せず、機体そのものの高いポテンシャルと多彩な携行武器を最大限に活かし、あらゆる敵機とあらゆる状況に対応する』。
これがアムロの長年培った戦闘経験から導き出した「最強」に対する回答だったという事だろう。


これにより、本機は「自身の能力を最大限引き出せる設計」という専用機の粋を極めた属人的なものとなっている。
これはかつて真逆の思想を持った男追求した結論と同じであり、専用機の極致と言っても過言ではない。
もちろん平時ではそんな採算度外視な事はできない。自らの手でMSを造ったかの男と違い、伝説的なエースパイロットだからこそ実現した機体と言えよう。


武装に関してはバルカンを除いて内蔵武装を排しており、ファンネルを除けばビームサーベル、ダミーバルーン等派手さはないこの時代では基本的な装備を中心に揃えている。


操縦系はアムロの要望でオーソドックスなものにしている。これはもし戦闘が長期化したときに操作のミスや誤作動を起こさないようにするためである。
その一方でこの時代の最新鋭にして、後に「被弾時の衝撃で手から外れやすい」という理由で廃れる事になる球桿式操縦桿、
「アームレイカー」を採用している事については、「オーソドックス」という点に関して視聴者から疑問を呈される事があるが、
この点に限っては「トラックボール状の操作部のおかげで従来型より素早く滑らかに操縦内容を機体に伝えやすい」というメリットを重視したのだと思われる。


また、後に廃れたのは「メタ的な事情」というものがあり、「指が抜けやすい」というのは言ってみれば「辻褄合わせ」である*3
というのも、『機動戦士ガンダムF91』でレバースティック式操縦桿に戻した当時の制作上の理由は、
「アームレイカーは何の操縦操作をやっているのかアニメーター(原画・動画)や演出スタッフに伝わり辛く製作上過剰負担になり、視聴者にも何の操作をしているのか分かり辛い」というものであった。
この辺りを反映し、CG作画などで負担が減ったり、マウス等の機器が一般化して*4視聴者側も何をしているか理解しやすくなったという時代背景もあって、
アニメ版『閃光のハサウェイ』では、昔ジェガンに乗っていた関係でアームレイカーの方が慣れているハサウェイが、アームレイカー式のメリットを存分に見せている。


本機はアナハイムガンダム初の本格的なサイコミュを搭載した機体として開発が勧められ、その一環でアムロのアイデアによりコクピットシート後方にサイコミュ受信パックを備えている。
これによって敵の脳波をサイコミュで強化・受信してその対象のみに絞って追撃が可能となった。
さらにコックピット周辺*5に新構造材「サイコフレーム」を使用している。
サイコミュの基礎機能を持つコンピューター・チップを金属粒子レベルで鋳込んだ構造部材で、これにより感応度、更には機体の追従性・運動性も向上している。*6*7
因みにサイコフレームの導入はアムロがフォン・ブラウン工場に赴くまでは彼には知らされていなかった。
このサイコフレームはアムロと同等性能のMSで決着をつけようと望んだシャアが意図的にアナハイムに横流しした*8もので、
当初は装備されていなかったが、これにより予定より3kgの減量が行われている。


ちなみに、リ・ガズィの項目でも触れられているが、シャアが劇中で「情けないMS」と揶揄したのはリ・ガズィ。
横流しの件もあり、ファンからは『サイコフレームが導入されていない状態のνガンダム』のことであると長らく思われていたが、公式書籍で確定している。


またサイコガンダムのような半MAタイプやSガンダム他のインコムを除くと、ガンダムタイプ初のサイコミュ兵器を搭載した機体でもある。
これは、サザビー等がアナハイムに発注された際にネオ・ジオン側のファンネル技術がもたらされた為と思われる。



□性能

数字上ではジェネレータ出力や推力は控えめに見えるが、技術の進歩により高い出力でなくても高出力ビーム兵器をドライブするようになったり、
個々のマイクロスラスターの出力強化と洗練されたムーバブルフレームによるAMBACに下記のサイコミュによる更なる反応系の強化により、
数値以上に火力と機動性を兼ね備えていながらも信頼性と運用性を重視した非常に優秀な機体に仕上がっている。


スペックや装備だけに目をやると、一見「ガンダム」を名乗っている割に同時期のネオ・ジオン製の新型はおろか既存の第4世代MSと比べて大幅に上回っているような部分はなく、
目立った所のない平凡な機体にも見えてしまうが、この機体は言わば「実戦での死角をなくすこと」に特化しており、整備性や運用性、発展性の他、
敵機を撃破するのに十分な実績がありトラブルのないシンプルな武装、アムロの能力を最大限に発揮する事が可能な本体も含めた、彼自身も設計に参加したその全体構造こそが真価である。
シャアはかつてガンダムMk-Ⅱを見て、コペルニクス的な新構造を採用したものの突出した性能のない同機に対し「所詮はMk-Ⅱか」と評していたが*9
もしνガンダムの開発をシャアが前もって知っていた上でサイコフレームを流したとしたら、「情けないMS」と言ったのはこの辺に裏があるのかも知れない。


サザビーが高い出力と推力で複数の敵機を相手取る対多敵性能重視ワンオフ機であるのに対して、
こちらは高い運動性と信頼性・耐久性に重きを置き、互換性の高いパーツを用いる事で信頼性の高い万全の整備状況で運用できたという強みがある。
実際、サザビーは最後の戦いでジェネレーターが付いてこられずパワーダウンを起こしていたことに対して、
νガンダムはアムロの技量と相まって新生ネオ・ジオンの苛烈な防衛網を突破し、そしてサザビーとの戦い中でも武器こそ失えど機体そのものは、最後まで万全の状態で勝負が出来た。




□武装

  • 頭部バルカン砲

従来の物より大口径の薬莢式バルカン砲。
ケースレス弾ではなく薬莢式を採用したのは動作の確実性を重視したため。劇中ではミサイルやグレネード等の実体弾の迎撃に使用された。
本来は牽制等に用いる補助兵装だが、アムロの高い技量もありMSをも撃墜している。
またα・アジールの有線サイコミュ式メガアーム砲に対してこれを当てて減衰させて回避したり、
パワーダウンしていたとはいえサザビーの腹部メガ粒子砲を押し留めたりと地味ながらもアムロの戦いを支えた縁の下の力持ちである。
資料によっては口径が60mmや90mmと表記されているものもある。*10
60mmの場合、本機が内部構造に余裕のある20m級MSと言う事を鑑みると、装弾数はかなりのものと思われる。
予告編において2度も撃ちまくっている姿が印象深い。


  • ビームサーベル

右背面部の専用大型サーベルと、左腕のシールドマウントラッチの中に格納されている予備サーベルの二本を装備。
背中の護拳付き大型ビームサーベルはのような反りのあるビーム刃を放ち、柄からも短い刃を発振する。
見かけによらず高出力で、サザビーのビームトマホーク相手に競り勝つシーンがある。
基本の状態では刃が出ておらず、攻撃の瞬間にのみサーベルが出るようになっている省エネ仕様(「アイドリング・リミッター」と呼ばれているシステム)。
サーベルが出力するかどうかはMSのセンサー類と連動してオートで判断されている。
予備サーベルは見慣れた円筒形のグリップ。劇中では使用前にサザビーに破壊されている。


  • ビームライフル

本機専用の長銃身ライフル。
銃口の上にはグレネードランチャーが装備されているが、こちらは劇中未使用。
当時主流の『Eパック式』ではなく、かつての愛機RX-78-2と同じ『本体内蔵エネルギー供給型(内蔵E-CAP式)』を採用している。
これもまた有重力下における取り回しと継戦能力を重視したための仕様である。
バースト・セレクターによって出力の調節が可能でビームマシンガンの様に連射できる他、
最大出力では当時の戦艦の主砲と同等の能力を発揮し、初戦で狙撃を受けたレズンが艦隊の援護砲撃と勘違いしていた。
なお連射に関してはライフルの機能を用いているというものの他に、そのような機能は搭載されておらずアムロの技術で連射を実現しているという二種類の設定が存在する模様。


何よりもこのビームライフルの最大の特徴は非常に長持ちという点である。
二回目の出撃以降補給をしないまま、ヤクト・ドーガやα・アジールのコンビもいるネオ・ジオンの戦線を突破して、を搭載したムサカを撃沈し、
シャアとの直接対決でビームトマホークの投擲で斬り落とされるまで弾切れしないで使用できた驚異的な長持ちっぷりは本機の継戦能力重視を象徴する武装である。


  • ニューハイパーバズーカ(νハイパーバズーカ)

連邦軍の一般的なバズーカのカスタム品。口径は280mm。
「有効射程距離の向上」「破壊力の高い弾頭の採用」などの改良が施されている。
もっとも固定弾倉式になったりと外見はどっちかと言うと一年戦争時代の物に先祖返りした様な感じだが。
従来のガンダムとは違い、尻ではなくバックパックに垂直に立てた状態でマウントする。
通常はマニピュレータで保持して使う武装ではあるが、マウントしたまま、もしくはワイヤーによる遠隔操作で発射が可能。
特に懸下状態での発射はνガンダムを象徴するアクションとも言え、出演するゲームで再現されることが多い。
後の時代に15m級MS用にダウンサイジングしたと思われる物がガンイージなどで使用されている
ちなみにバック転で攻撃を回避しながら相手に向けて発砲、というアクションはアムロ自身がプログラミングしたもので、そういう意味でも他のパイロットには真似できない。


  • フィン・ファンネル

左背面に6基装備された大型ファンネル。
従来のファンネルとはまったく違う板状のデザインで、攻撃時にはコの字に変形、解放式メガ粒子砲として機能する*11
その奇抜なデザイン故にギュネイ・ガスは初見では放熱板だと勘違いしており、これが遠因となってケーラ・スゥが惨殺されることとなってしまった。
ジェネレーター内蔵式の為ネオ・ジオン側と比べて大型だが、その分長い活動時間や高出力ビーム攻撃を実現している。
特に活動時間の長さはギュネイが「ファンネルが何であんなに持つんだ!?」と驚愕していた程。少なくともヤクト・ドーガのファンネルとは比較にならないレベルのようだ。
動力源を内蔵しているためそもそも厳密にはファンネルですらなく、分類的にはビットである。
コの字型に変形する機構はAMBACとしても機能するため、機動性も従来のファンネルを上回る。
しかし、これも急造品であるため一度分離すると本体への再接続と推進剤の補充が戦闘中は不可能という割と致命的な欠陥がある。
また、メガ粒子砲モードもビームの集束が難しい解放式なのが仇となって射程距離に難があるという欠点を抱えている。
なおこの装備もサイコフレームで制御を行っていると勘違いされる事があるが、サイコフレームの急な採用とは無関係で設計段階から組み込まれていたもの。


サイコガンダムMk-Ⅱのリフレクタービットやバーザム等のバレル開放型ビームライフルを組み合わせて発展した装備で、
サイコMk-Ⅱとも縁の深いシルヴァ・バレト(ファンネル試験型)による試験を経て本機に搭載された。


形状を活かして攻撃だけではなく「ビーム・バリアー」*12を展開する事が可能。
このビーム・バリアーは設計者のアムロが考案したフィン・ファンネルの想定されていた機能であり、実戦ではクェスとギュネイのコンビネーションに苦しめられたアムロが発動させた。
このビーム・バリアーは実体弾やビームだけでなく、α・アジールのアーム攻撃やファンネル本体といった質量物体すら防いでしまう。
『機動戦士ガンダム MS大図鑑PART.3 アクシズ戦争編』の内容になるが、
バリアに敵のファンネルが触れると、ファンネルを介して脳波(サイコウェーブ)が逆流して敵パイロットに負荷を与えるなど対サイコミュ端末用兵器としても機能すると書かれている。
サイコフレームによるサイコミュのレスポンスにより自分が攻撃する際の一瞬だけバリアを解除して、
一方的に攻撃するなどとファンネルの持久力の高さと合わせてヤクト・ドーガとα・アジールのタッグを突破できる要因を作った。


映像中では後のビームシールドと同様にビームや実体弾などを防ぐ性質を描写されているためか一部では勝手に「ビームシールドの原型」だの勝手に主張する者が居るが、
プラモデルF90Vタイプの試験型ビームシールドの解説では、
「νガンダムがフィンファンネルのIフィールドを使用してビームを防いだものとは若干異なる方法である」と解説されておりビームシールドと同じ原理ではない。
どちらかと言えばそれより更に後の∀ガンダムの時代における実体弾も防げる「Iフィールドバリア」の方のルーツの可能性が高いと言える。


コの字型の板というシンプルなデザインが災いしてか、主にゲーム作品で逆折れ(黒い面が外側になる)していることが時々ある。


なお、ゲームではνガンダムの必殺兵器として扱われていることも多いが、劇中では本兵器で敵機を撃墜するシーンはなく、
むしろ敵のファンネルの迎撃、ビームバリアー展開等の防御寄りの活躍する場面が多かったりする。


裏にビームキャノンとその砲口脇砲身に左右二つずつ計四基の四連装ミサイルが取り付けられた大型シールド。
いずれも劇中では牽制用として使用されたが、攻撃用としても十分な威力を持つ。
特にビームキャノンの出力は一年戦争時代のビームライフルに匹敵する*13
表面には一角獣をモチーフにしたアムロのパーソナルマークがあしらってある。
腕部にマウンタ接続して装備する前提の設計で手持ち用のグリップはない。
火器が内蔵されているためウェポンラックとしての性質が強いのか、上半分(先述のビームキャノンの動力部が有る)を損傷しただけで放棄している。


  • ダミーバルーン、トリモチ・ランチャー

撹乱用のバルーンと、対象を捕獲・拘束する粘着性を持つダミー弾。
共にマニピュレータに内蔵されており、バルーンは指先から、トリモチは指の間から射出する。
ダミーバルーンはνガンダムが急造だった為νガンダムの形のバルーンの製造にまで至らず、形も色も似ても似つかない物が用意されている。
色の方はリ・ガズィ用のバルーンに近いが、形の方は全く異なる。
α・アジール戦では使用しても相手が惑わされることはなく、サザビー戦では撹乱よりも相手との間合いを詰めるための隙を作る目的で使われた。


  • ビームマシンガン

ギラ・ドーガの主武装で、劇中で使用したのは一般機仕様の物。
サザビーにライフルを破壊された為、アムロがアクシズ内部へ潜入する直前に近くにいたギラ・ドーガをもののついでに撃墜して奪い取った。
アナハイム規格であるため連邦仕様の本機でも特に問題なく使用可能だったものの、
サザビーに発砲したが装甲に弾かれてしまい、本武装はビーム・サーベルで斬り落とされてしまった。




□劇中の活躍

●U.C.0093(『逆襲のシャア』)

5thルナ攻防戦の時点ではまだ組み立てが出来ておらず、アムロがに赴いた時には実戦配備には3日かかると言われていた。
サイコミュのテスト中に帰還命令が下された為、スタッフの猛反対を押し切り組み上げた直後でサイコミュの調整も途中で切り上げた状態で出撃。
そのままネオ・ジオンとの戦闘に突入。後にファンネルや他の武装も届けられた。
その経緯故か「戦闘の合間に調整を行う」といった場当たり的な形で手を加えられたが、
上記の運用性の高い機体の性質とチェーンを始めとするスタッフの尽力で最終戦時にも特に異常を起こす事もなかった。


最終戦では地球寒冷化作戦で進行するアクシズを破壊する為、ヤクト・ドーガやα・アジールなどエース機を倒しながら防衛網を突破。
遂にアクシズに到達し、アムロと決着をつける為に待っていたシャアの乗るサザビーと対決。


「ファンネル」「射撃戦」「接近戦」等互いに武器を失いながら互角の闘いを繰り広げ、最後にはマニピュレーターを使った「肉弾戦」に突入。
長期にわたる激闘の末、サザビーがジェネレーター・武装ともにパワーダウンを起こす一方、νガンダムは持ち前の堅牢さを活かして一向にスタミナ切れを見せず、
ついにはサザビーをアクシズ地表に叩きつけ、誤作動で放出されたシャアの緊急脱出ポッドの捕獲に成功した。
作画ミスにより、この時のνガンダムとサザビーの脱出ポッドの大きさの比率がおかしい事は割と有名。


その後、アクシズの後半分の落下を阻止する為単機で押し返しにかかり、その姿を見た連邦とネオ・ジオンも協力。
敵味方入り混じった状態でアクシズを押し返すも、νガンダムとサザビーのコクピットのサイコフレームが大量の人の意志に共振。
共に張りついていたMS達をアクシズから引き離す。


オーロラにも似た翠色の燐光と共にアクシズは地球から離脱。νガンダムとサザビーのコクピットもその光に飲み込まれ姿を消す…。
以降、複数回捜索が行われたが結局発見には至らず、アムロ共々行方不明のままである。
冨野氏もインタビューで「あれで生きてたら凄いですよ」などと語ったこともあるが、一方で明確に「死亡した」とも断言しなかった。


なおジオン軍と異なり連邦軍は基本的に「専用機」というのを作りたがらないが、そんな連邦軍の中で最初から特定一個人の搭乗を想定して開発されたMS、
言わば生まれながらの「専用機」として作られた機体は後にも先にもこのνガンダムのみである*14ことを考えると、
地球連邦軍におけるアムロの影響力の大きさが伺える。


●『機動戦士SDガンダム』シリーズ

CV:江原啓之
殆どのキャラクターがキャラ崩壊を起こすSDシリーズにおいて、νガンダムはかなり特殊なキャラ付けをされている。
大体のMSが元ネタや元パイロットに寄せた設定にされているのに対し、その面影は全く無く、
フィン・ファンネルをマントのように纏い、高笑いとともに登場するのがお約束。
当時のMSの最年少でありながら周囲からおじさん呼ばわりされており、言われると非常に不機嫌になる。
パイロットがおじさんということだろうか?
その強さは折り紙付きで、落下するコロニーの回転をパンチ一発で止めるなど相当な実力はある模様。


  • 夢のマロン社

CV:古谷徹
キュベレイが経営するインチキ旅行会社の客として登場。
非常に疑い深く、怪しい口上で勧誘するアッガイ(CV:池田秀一)をずっと疑っていたものの結局ツアーに参加。
首からカメラをぶら下げ、風呂敷にいろんなものを詰めていたりと、当時の日本人観光客のテンプレのような恰好をしている。


  • SDガンダム外伝

CV:遠藤章史
ジークジオン編第3話・アルガス騎士団より、アルガス王国の法術士として登場。
口がかなり悪く皮肉屋で、隊長の騎士アレックスがいないと他の団員である剣士ゼータ、闘士ダブルゼータとも非常に仲が悪い。
3人揃ってアムロに説教を食らい、アレックスがいなくとも他の二人と協力できるようになった。




□デザイン

背面や両腕のアシンメトリー、マスク部のいわゆる「ヘの字」が3本になっている点が特徴。
全高も主人公ガンダムとしては上から2番目(トップはクスィー)であり、小型MSが主流となった時代のガンダムF91と並べるとその大きさがわかる。
機体カラーは青色が完全に、赤色がごく一部を残して消滅。白黒黄というシックなカラーリングになっている。
最終的なデザインは出渕裕によるものだが、コンペ形式で多数のデザイナーが参加しており、フィン・ファンネル単体は複数人の案を取り入れている。
ちなみに冨野監督からのお題は「マント付きのガンダム」。


他の作品の多くがΖΖガンダムを彷彿とさせる複雑愉快なデザインだったのに対し、
出渕の原点回帰ともいえるシンプルなデザインは他の参加者を唸らせ、ある者は「やられた!」と白旗をあげたそうな。
もっとも、出渕には原点回帰の意図は無く、


「だれが見てもガンダムと分かるデザインにした」
「自分の理想のガンダム像を追求した」


と述べている。
余談だが、この時コンペに参加したある人物は原点回帰を通り越してRX-78-2まんまなデザインにしており、
冨野監督にそれは激しく怒鳴られたそうな*15




□バリエーション

Hi-νガンダム

富野監督による小説『ベルトーチカ・チルドレン』に登場するνガンダム。
同小説ではシャアの乗るMSもサザビーではなくナイチンゲールとなっているが、こちらは外観などが異なるが小説内での名称は『νガンダム』であり、
立体化に伴い、本項目(劇場版)のνガンダムと区別するべく『Hi-νガンダム』と名付けられたという経緯がある*16
青(紫の時も)と白を基調としたカラーリング、フィン・ファンネルが収納されるとあたかも翼のように見えるファンネルラックなど、νガンダムとはいくつか差異がある。
…なお、肝心の『ベルトーチカ・チルドレン』でさえ、小説版カバーイラストにいるのはどう見ても劇場版νガンダムだったりする
詳しくは項目で。


他はνガンダムのバリエーションの項目を参照。




ガンプラ

放映当時、1/144と1/100で発売。
1/144は当初フィン・ファンネルが付いておらず、後になってからファンネル付きが発売された。
フィン・ファンネルの存在のネタバレ防止としての苦肉の策との事。その割には説明書の設定解説で思いっきりネタバレしているのだが。
逆シャア系のキットも接着剤不要のスナップフィットモデルだが、パーツ強度を確保するためビス止めを採用している。


油絵調の豪華なボックスアートが目を引く1/100は、完成時の圧倒的なボリュームもさることながら、当時としては最高峰の色分けを実現している。
さらに設定通りフィン・ファンネルを1つ1つ展開・変形させることが可能という革命的キット。
重心のバランスを取るため、内部フレームの一部にダイキャストパーツも採用している為重量感もある。MGにも劣らぬ出来栄え。


後にMG化。頭が大きくイメージと違うが、発売当時はかなり売れた模様。
こちらでもダイキャストパーツが採用されている。
後にサザビーともどもメタリックコーティングVer.も発売。


HGUCでは、一体成形の頭部などの最新技術を投入した意欲作で、完成度が高いCCAシリーズの中でも特にレベルが高く、HG最高傑作と絶賛する人も。
可動範囲こそ今の目で見るとやや物足りないところがある*17が、
とにかくプロポーションや造型が劇中イメージに最も近く、特に頭部の造型は後発のRGよりもこちらの方が上と評価する人も多い。
こちらでもサザビーともどもメタリックコーティングVer.も発売された。
無駄に輝いており、写真越しでも怖いほど眩しい。


2012年になってMGにてVer.Ka化。カトキリファインが施され、
ユニコーンガンダムから逆算されたサイコフレームの展開ギミックも組み込まれた。
このギミックの是非、デザインの賛否はともかく、パーツの精密さや五指フル可動などプラモデルとしての評価は高い。
ユニコーンで好評だったチタニウムフィニッシュVer.も発売。
GUNDAM SIDE-F限定品としてサイコフレーム発動イメージカラーも登場した。


2019年にはRGで発売。MGのVer.kaのようなサイコフレームの展開ギミックは無いが、それでも非常に出来が良い。
可動範囲が非常に広く、パーツのポロリもほとんど無い。発売直後は「過去最高クラスのガンプラ」とまで多数の称賛を受けた程。
最大の特徴はMGのように内部フレームを組み立てる方式になっているという点で、
従来のRGで使用されていたアドバンスドMSジョイントは内部フレームではなくフィン・ファンネルに使用されている。
ただし、やたらと小顔にされた頭部の造型はかなり賛否が分かれるため気に入らなかったら改造推奨。
それとRGとしては珍しく箱が物凄く大きいので、店頭で購入する際は注意しよう。
後にガンダムベース等でクリアカラーやチタニウムフィニッシュVer.が発売された。
ちなみにクリアカラーの方は初回生産限定で劇場版閃光のハサウェイ公開記念の特別パッケージ版が存在する。


2022年にはEGで発売。
フィン・ファンネルとハイパーバズーカ、ビームサーベルの刃は付属していないが規格自体は生きているので、HGUCの物をそのまま流用して接続可能。
可動・造形共に優秀なキットで、特にシールを用いずともほぼパケ絵通りに仕上がる色分けが驚異的。
シールは肩とシールドに配されるアムロのパーソナルマークのみ、と言えばその凄まじさが伝わるだろうか。
タッチゲート方式を採用しているので、ニッパーを使わなくてもパーツを手で引きちぎる事が可能。
ただし一部の細かいパーツは破損の危険があるので、ニッパーは用意した方がいいかもしれない。


ガンダムシリーズ元祖主人公のアムロが最後に搭乗した機体だけあってプラモデル以外でも立体化の機会には恵まれており、
大型な設定で小スケールでも造形しやすいのかクオリティの高い商品が多い。


ただしデカくなり過ぎるせいか、今のところ1/60スケールのキットは発売されていない。




□ゲームでの活躍

  • カプセル戦記

生産コスト6200、生産ターン数は3ターン。
HP168、速度6、そして唯一の移動力10のユニットと、MSではほぼ最強のスペックを持っている。
武装は、ビームサーベル、フィンファンネル、バルカン、攻撃を一度だけ無効化するバリア。
癖がなく使いやすい機体ではあるが、特化したところがない機体でもある。
ゲームに慣れてくると、パラス・アテネサイコロガンダムバウンド・ドックのほうが強く感じる。


  • 英雄戦記&ニュータイプストーリー

前者でもカプセル戦記に続き、1P側で生産できるMSとしては最高峰の性能。特に高威力の間接攻撃できる点が貴重かつセールスポイント。
後者ではキャンペーン終盤の「ロンド・ベル」「逆襲のシャア」の2マップでアムロの乗機として登場。
フィン・ファンネルによる射程6マスの間接攻撃→残った行動数で相手に近寄り直接攻撃、という後のスパロボに通ずる連続行動も可能に。


  • ガンダムvs.シリーズ

CCA枠でコストは3000。格闘はやや控えめだが、射撃武装が充実しており癖もなく初心者でも扱いやすい。
アシストは中破したリ・ガズィを呼ぶ。おいアムロ…。
また、体力が減るとファンネルバリアを張る。


続編では「居合い弱体化」「バズーカの弾数低下」等修正されたが、中距離戦の強さや生存力は健在。
中堅機体としての未だ評価は高い。


NEXTまでと同様に3000コストで続投。
「バリアの任意展開」「バズーカ弾数増」「高めの機動力」等使い勝手は向上したが、攻め手はイマイチ。
更に攻撃寄りのHi-νガンダムや機動力の高いストライクフリーダムライバルも多く全体的に不遇。
ただ、癖がなく初心者にも扱いやすい機体という特徴は前作から受け継いでおり、愛機とするプレイヤーも少なくなかった。
また、BZ持ちの為フルクロスクアンタと言ったビームに耐性のある機体に対抗策があるのが美点。
といっても上記2機は環境トップの実力者であり、BZがあるからといって有利を取れる相手かというとそんなことはない。


続編「機動戦士ガンダム Extreme vs. FULL BOOST」では単発高火力CSやバリアの任意解除が追加、異常判定の居合い斬りが復活され、あらゆる状況に対応出来る為評価が急上昇。
要注意機体の一機に上り詰めた。
が、早い段階で居合い斬りに下方修正が入り、周囲の機体性能のインフレもあって不遇な立場に逆戻り。
全機体の中では(コストパフォーマンス込みでも)低性能とはいえないものの、強豪の揃う3000コストの面々で敢えてνを選ぶにはそれなり以上の愛が必要。
覚醒技は「ニューラストシューティング」。
切り上げた後、フィン・ファンネルとライフルでラストシューティングを行う。
因みに設定と違い一度射出したフィン・ファンネルはちゃんと再収納されるのだが、リロード時間で原作再現をしたようで、
他機体のファンネル系武装と比べると弾数回復がとても遅い(フルブだと倍近い差がある)。


さらに続編「機動戦士ガンダム Extreme vs. MAXI BOOST」では単発ダウンCS系武装の全体下方修正が入り、CSへの依存度の高かったνは更なる苦戦を強いられることに…。
ただアップデートで格CSのダミーバルーンのチャージ速度が上がり、稼働時から実装された「格CS→メイン」の落下キャンセルルートの実用性が増したこと、
格闘全般の性能が上がったことなどにより、前作以上の評価を得るに至った。


さらにさらに続編「機動戦士ガンダム Extreme vs. MAXI BOOST ON」では漸く大幅な強化を貰った。
今まで微妙性能とされていたBZに移動しながらの連射撃ちがレバー入れコマンドに追加され、
格CSはダミーバルーンからグレネード&ビームガン連射に差し替えられて弾幕を貼りつつ落下できるようになった*18
今まで抱えていた「質の良い射撃の欠如」という弱点が補強され、環境上位とはいえなくとも不遇な立場は脱したといえるだろう。


ナンバリングタイトルである機動戦士ガンダム Extreme vs. 2では、コマンド変更と共に強化を受ける。
射撃CSは弾速が大幅強化されて着地取りしやすくなり、サブ射撃は攻撃判定が拡大している。特殊射撃はそれぞれに誘導が強化もされた。
特殊格闘はN及び横にリ・ガズィ呼出が追加。
ビームライフルとグレネードを一斉射するものと、グレネード2射から斬り抜けるものが用意され、どちらも弾幕とセットプレイに使える優秀なアシスト武装。
なお、従来のFFバリアーは前後レバーに移動している。
BD格闘に射撃派生が追加。蹴り上げからトリモチ・ランチャーを発射し、敵機に機動力ダウン効果を一定時間付与する。
さすがにインフレ激しい環境下では一歩抜きんでるほどでは無かったが、堅実性に特化した良いコンセプトの機体に仕上がったといえる。


機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 X BOOSTでは再度調整が入る。
サブ射撃には、周辺展開がNで、FFバリアーが下レバーに追加。
前者は普遍的なメイン射撃追従タイプのもので、あまりパッとしない。従来のものが前か横レバー入力でしか出せなくなった制限が付いたと思うと、それをカバーする性能が欲しかった。
特殊射撃は後レバー入力の背面撃ちが、後方向への慣性が追加された。
特殊格闘はFFバリアーが無くなった分、リ・ガズィの攻撃パターンが一つ追加。弾数減少と性能劣化という手痛い部分はあったが、リロードが高速化したので回転率は良くなっている。
格闘ではN・横・後に前派生が追加。何度か斬りつけてからの叩きつけで、締め手段を射撃に頼りがちだった本機においては高ダメージ出し切り択の有望が高めな派生技。
後格闘はダメージ減少の代わりに、ヒット時に強制ダウンの場合は打ち上げるように変更。BD格闘もダメージと補正値が上昇した。
これといって目覚ましい強化点は無いが、さりとて弱体化という所もそれほど無い。無難に性能調整をしたのだろうという評価に落ち着いている。


機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 OVER BOOSTではファンネルに調整が入る。
サブ射撃が6発撃ち切りリロードとなり、1発でファンネルが三連射してくれる仕様に変更。周囲展開と連動射撃は削除された。
さらに5発以上残弾が残った状態のみ、レバー下入力でのバリアー展開が可能。この時限定で旧作通りのゲージが登場するようになる。
覚醒してもサブ射撃の弾数は復活しない代わりに、覚醒技を出すとリロードする仕様へ変更。ただしバリアーを展開していると取り上げられ、技の方を優先するようになった。
そして撃ち切りリロードに変更された事で、発射後のファンネルは自動回収されず本体が懸架する基数が徐々に減るようになっている。
ついでに特殊射撃も残弾ゼロの時には背面ラックから消失するため、原作ファンからは設定準拠になり嬉しい改修点だと概ね好評を得ている。
相手から残弾把握されやすい要因にもなっているが。


副兵装であるフィン・ファンネルが強力。
敵をロックしていない時に使用すると、バリアを展開できる。
ガンダムバトルユニバースでは、チャージブースト(高速移動)格闘が原作終盤のステゴロを再現した強烈なコンボになっている。
この格闘が使えるνガンダム系はオリジナルとHi-νのみ。
また、無改造で連射可能なバズーカも特徴的。


連邦軍最高峰の機体だが上位互換にDFFやHWS、更にチートと名高いHi-νがいる為イマイチ目立たない。


  • A.C.Eシリーズ

強機体と呼べないが使いやすく、バズーカ背面撃ちをマスターすれば化ける。そして3ではリミカによりほぼ常時無敵。


たいていの場合、後半でアムロの乗機として登場。
というかアムロが1stやΖの状態で出ていようが、無理やりにでもνガンダムを出す為に『CCA』が参戦、シャアは逆襲しないというケースも非常に多い。
どの作品でも大体強めであり、アムロの能力も合間って『避けて、当てる』戦法を取る。


旧シリーズでは『第3次』『EX』に限りビームを完全無効化するので一部の敵に対して無敵になれるIフィールドに加えて、
ボスクラスのユニットにさえ射程外攻撃が狙える上に、『F完結編』ではMAP兵器版まで追加されてしまうフィン・ファンネルで猛威をふるった。
ボス戦に関しては他のユニットの力も借りたほうがいいが、嫌いでなければ運動性や限界反応をフル改造することで大抵の雑魚を圧倒できる。


αシリーズ以降はスーパー系が復権してきたこともあるが、地形適応面のハンデがつらい『α外伝』以外では安定した強さで出れば大抵活躍する。
制作資料探しなども充実してきたのか、サザビー戦を思い出させるマニピュレータを握りしめての徒手空戦や、バズーカ背面撃ち、バルーンダミー射出など
ファンネル以外の機能が活躍するシーンも追加されていった。


Zシリーズ以降では戦闘アニメーションの進化が著しい。
第一作目の『Z』ではやたらヒョロい機体グラフィック、何も無いところに撃つファンネル等が不評だったせいか、『第2次Z』で全て書き直された。
フィン・ファンネルのトドメ演出がヤバい。
(MXと)第2次Z再世篇では、サザビーにとどめを刺したνフルボッコが武装として採用されている。
更に第3次Z時獄篇でも実にぬるんぬるん細やかなアニメーションで魅せ、また初めて移動後攻撃技が最強技となった。
フィン・ファンネルとライフルサーベル等による連携技で、その名も「オールレンジ・アタック」。
更に更に続く天獄篇ではサーベルとバズーカに宇宙専用モーションが新たに書き起されたり、
新たな最強技「フル・オールレンジ・アタック」が追加されたりと、何処までも自重というものを知らない。
いいぞもっとやれ…と言いたいが、実は寺田プロデューサー曰く戦闘アニメでの原作再現をあらかたやってしまったので戦闘アニメ制作が非常に大変なユニットとのこと。
自重を知らない捏造攻撃も、原作再現やりつくしてそうでもしないと戦闘アニメが作れないというのが実情と思われる。
なので今後もνガンダムがまた自重しない戦闘アニメを披露したら、「スタッフ今回も頑張ったんだな…」と感謝くらいはしてあげましょう。


また、Hi-νと違い、フィン・ファンネル(やオールレンジ・アタック)が弾数制である点もメリットであり、
Bセーブ強化パーツのハイパーリローダーの恩恵を受け易い。
特に『V』や『X』では、他に弾数主体の強機体がいないので、ほぼ一択で回せるメリットもある。


DD』では射程がデフォルトで4、命中率が高いと完全に狙撃手向きの性能であり、攻防どころか回避率までZ以下という極端な調整が為されている。
それ故にHi-ν入手後は乗り換えシステムが他よりはるかに劣る本作では倉庫番になりかねないが。


余談だが「行けっ!フィン・ファンネル!」とフィン・ファンネルの名前を呼びながら射出するのはスパロボが初出。
中の人から「ガンダムでもスーパーロボットみたいに技名を叫んでみたい」との提案があったからと長年言われていたが、寺田貴信氏によればスパロボ側の発案とのこと。
またνに乗せ換え出来るNT強化人間パイロットにフィン・ファンネル使用時専用ボイスがあるのがシリーズお約束となっている。


普通に使っても強力だが、鉄拳制裁する戦闘アニメが見たいなどのこだわりがなければ上位種の開発素材にされる不遇な扱いであることが多い。
『ジェネシス』ではパンチが単なる戦闘アニメではなく武装として追加された。
超強気状態でしか使えないが威力は高いため、格闘値が高くテンションの上がりやすいパイロットなら乗せておくのも良い。


ギャザービート系ではコイツが開発ツリーの終点にいる事が多く、ゲーム中最強格の機体であることも珍しくない。
あと、作品によって複数作れたり作れなかったりする。


『モノアイガンダムズ』でハイパー化が実装され、アムロを搭乗させて戦闘していくことでサイコフレーム共振状態となって緑色に輝き出し、
パイロット共々ただでさえ高い戦闘能力に磨きがかかることになる。
ただしΖなどとは違って当初はターン制限付きであった。


GジェネDSでターン制限が撤廃された他、サイコフレームと共振したことでレズンを機銃で撃墜したチェーンも共振状態に持っていけるが、
肝心のチェーンのステータスはあまり高くない(宇宙世紀最強クラスの男と比べるのも酷だが)ため、結局は原作よろしくアムロが乗っていることが大半だろう。
ただカスタムパーツのサイコフレームさえ用意できればサザビー共々複数機用意できるので、彼女のファンならアムロとチェーンで2機のνガンダムを用意してやっても良い。

+ GジェネDSライバルルートのネタバレ-

また小説版1stよろしくアムロが一年戦争で戦死するGジェネDSのライバルルートに限り、なんとエゥーゴ所属のカイ・シデンが本機に搭乗する。
アムロが死んでいるのに本機がなぜ製造されているのかというツッコミどころはあるが
小説版1st準拠ということもあってか彼は完全にNTへと覚醒を果たしており、アムロの死んだ世界で戦い続けたのか彼並の高ステータスを持つ上に、
フィン・ファンネルを操るどころか共振状態へと持っていけるため、アムロのνガンダムと比べても何ら遜色ない脅威の強さを見せてくれる。
「νガンダムはダテじゃねえんだ!」
なおこのカイのνガンダムは恐ろしい事に1ステージ限りだが敵として出てくる。捕獲も出来てしまう。


  • クライマックスU.C.

もちろんCCAアムロルートで登場。
単純なスペックは最高クラス、ビームと実弾の併用が可能、ファンネル使用可能と単純に強力。
フィン・ファンネルは配置を自機近くに設定するとビームバリアーを展開する事ができる。


  • 機動戦士ガンダムバトルオペレーション2

3周年イベント第1段として実装された、コスト700の汎用機。コスト700は本機が初。

防御ステータスは650コストのキュベレイジ・Oがほぼカンストしていたのと比べると若干低いが、大きめの盾と緊急回避制御Lv3により実戦での生存性は上。
加えてあらゆる射撃攻撃のダメージとよろけを一定量無効化するフィン・ファンネル[防御]が特徴的で、中距離戦やタイマンでの駆け引きに優れる。
攻撃面も優秀で豊富な射撃副兵装や優秀な主兵装を持ち格闘モーションも素直で扱いやすい。

前年の2周年実装機体であるΖΖガンダムの性能がイマイチであったため実装前こそ不安視されていた本機だが、
前述の高次元でバランスの取れた性能のおかげで不安を払拭し1年間700コスト汎用の最適解であり続けた。
しかしながら4周年で実装された問題児ユニコーンガンダムバンシィが700コストを席巻。
彼らがNT-D発動をさせたら一定時間、強みであるフィン・ファンネル[防御]が封じられてしまう。
しかも敵チームの5~6機中4~5機がNT-D兄弟と言う環境*19になると、
もはや最序盤以外は常にNT-Dに晒される始末で完全に出番を失ってしまった。
およそ半年後にNT-Dの弱体化が成されたが、すでに本機と同じくバリアファンネルを持つフェネクスが登場済み。
あちらはNT-D影響下でもバリアが張れる上に味方回復能力まで持つので、相変わらず本機の出番は少ない。


「アクシズの脅威」から登場。連邦系の勢力において最強クラスの性能を誇る。
開発する際は、まずはフィン・ファンネルを装備していないノーマル形態から開発する事になる。
その後に連邦軍でエゥーゴに味方をした場合と、またはエゥーゴでプレイしている場合、アムロが加入していればフィン・ファンネル装備型を開発可能になる。
ティターンズ編ではアムロが加入しないので、フィン・ファンネル装備型は開発不可能。
なおテム・レイ編ではイベントに関係無く、技術レベルを上げさえすれば無条件でフィン・ファンネル装備型を開発可能。


ノーマル形態のままでも充分に強いが、ニュータイプがフィン・ファンネル装備型に搭乗すると化け物じみた強さを発揮する。
史実通りアムロを乗せてやると敵の攻撃が全然当たらないわ、ほぼ必中のフィン・ファンネルで敵を次々と撃ち落とすわで、
もう手が付けられなくなってしまう。Iフィールド?何それ美味しいの?
ちなみにネオ・ジオン(シャア)出現後に20ターンが経過するとアクシズが地球に落下してしまうのだが、
この時点でフィン・ファンネル装備型の開発が完了していると、アムロがνガンダムでアクシズ落としを阻止するイベントが発生。
ただしこの場合は史実通りアムロが行方不明になってしまうので、今後もネオ・ジオン(シャア)との戦いが続く事を考えると、エースの途中離脱は絶対に避けたい所。
幸いな事に20ターン経過前にアクシズを制圧してしまえば、アムロを離脱させる事無くアクシズの地球落下を阻止出来るので、一刻も早くアクシズを制圧してやろう。
余程チンタラやってない限りは、余裕でアクシズを20ターン以内に制圧出来るとは思うが。


ネオ・ジオン(シャア)編ではゲーム開始から50ターン後に、フィン・ファンネル装備型の開発プランを入手出来るイベントが発生する。
だが「YES」を選んでしまうとアライメントが大幅に低下してしまう上に、
連邦軍でもフィン・ファンネル装備型の量産が始まってしまうので、敢えて「NO」を選ぶという手も悪くは無い。


  • GUNDAM EVOLUTION

シーズン2の追加参戦ユニットとして参戦。
12発ある豊富なビームライフルと、発射後に任意の方向に急速移動するハイパー・バズーカ、
ロックした敵機にダメージ量に応じて射出数を変動させるフィン・ファンネル攻撃がある。
Gマニューバはフィン・ファンネル・バリアーとロック内敵機を自動攻撃するフィン・ファンネル。
バリアーは規定耐久値まで攻撃を自動ガードしてくれる。ただし格闘は防げない他、発動時に大きな隙を生むので注意。


ビームライフルの火力と構え撃ちを含めた命中精度の高さ、一度ロックさえしてしまえば障害物さえ無視して攻撃するフィン・ファンネルと攻勢面では強く、
Gマニューバの堅牢さも相まってしぶとさも一級。
しかしブーストゲージが1つしか無く、ハイパー・バズーカの高速移動こそあれど素の機動力はお世辞にも良いとは言えない。
本体のヒットボックスの大きさもあいまって、サザビーと同じく機動性で難を抱えている。
なのでタンクとしての役割は担えず、あくまで遊撃メインの立ち回りが主体となる。


余談だが、ビームライフルは設定上Eパックを積んでいないはずだが、本作ではリロードの際に銃身下部の装置を交換する動作を取る*20




■余談
小説版ではこの機体に代わりHi-νガンダムが登場する。
Hi-νガンダムはあくまで小説版νガンダムでしかないのだが、最近ではHi-νガンダムはνガンダムの完全版*21と勘違いしている人も多い。
他のバリエーションなどについてはコチラを参照。



全ガンダム大投票』においてはMS部門において堂々の1位を獲得した。





ふざけるな! たかが項目一つ、ガンダムで追記・修正してやる!


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*1 本機の開発には約3ヶ月かかっている。小説版ではブライトとバウアーが資金・場所を迅速に手配してくれたこと、ラフな組み立てなら二週間でできるなど工場がほぼオートメーション化していたことが要因として挙げられる。
*2 推力を本体重量で割った「推重比」でもνガンダムの方が高い。つまり大雑把に言えば、νガンダムがジェガンより約16t重い事を差し引いてもνガンダムの方が速いと言える
*3 実際CCA劇中でアームレイカー操縦中に被弾などの衝撃で手から抜けるといった該当するデメリット描写は少ない
*4 『F91』が製作されたのは、Windows95やiMacによりパソコンやインターネットが一般に普及する前の、「パソコンとは電子マニアが使う専門の機械」だった1991年である。
*5 映画の説明図ではコックピット周辺だけだが、一部資料で駆動系にも採用されているとの説明あり
*6 資料によっては自分の意思を機体操作に反映するという後の「インテンション・オートマチック・システム」と似たような記述も存在する
*7 更に一説によると人間並みの反応速度を持つとも言われている
*8 PSで発売された逆襲のシャアのゲームにて、シャアが本機と思われるMSの設計図を見るシーンがある。これも考慮するなら本機の開発は最初からシャアに筒抜けだったと思われる
*9 ムーバブルフレームの本質は技術屋でもなければパッと見わからないのかも知れないし、シャア自身が戦艦の主砲を持っているも同然の火力、ザクマシンガンを全く通さない装甲など「バケモノ」と言わしめたガンダムの脅威を最も身をもって知っている人物なので、厳しい評価になるのは必然かも知れないが。
*10 マスターアーカイヴスではテレスコープ弾を使用し、弾丸径60mm、薬莢径90mmという解釈がされている。
*11 グリプス戦役時代のビームライフルを上回る出力=3MWで7発分のエネルギーがチャージされている。
*12 ゲームによっては、Iフィールド"フィン・ファンネル・バリア"と呼称
*13 が初期の文字設定では「7.8MW」とビームライフルどころかメガランチャー級の出力数値が記載されているがこれは、「走り書きや殴り書きで崩れた字の『1.8MW」を見間違えた誤植」説が最有力。
*14 アムロ専用ガンダムとしては他にNT-1アレックスが存在するが、そちらは最初からアムロの搭乗を想定していたわけではない。しかし広義の意味での「アムロ専用機」ではある。いずれにしろ連邦軍に自分専用MSを作らせたパイロットとしてはやはりアムロが唯一無二と言う事になる
*15 本人としても何も考えずにそのようなデザインにした訳ではなく、Ζ→ΖΖと主人公ガンダムのデザインが代を経るごとに複雑化していた事から、作画上の動かしやすさを考慮して線の少ないRX-78モチーフにしたとの事
*16 以前は『小説版νガンダム』等の仮称が用いられた模様
*17 とはいえ可動範囲は元デザインに左右されるところも大きいので一概に劣っているとは言えない。
*18 ただし、ダミーバルーンの射撃バリア&アシスト射撃引きつけ効果は失われており純粋な強化とはいえない
*19 実際運営が公表した当時の集計で、ユニコーンの出撃割合は80%を超えていた
*20 これは2019年に発売された解体匠機のパーツ構成をモデルにしていると思われる
*21 前述の通りνガンダムは開発期間が短かった急造品である。それ故にνガンダム=未完成と捉え、Hi-νガンダムが本来の姿だと思ってしまうのだろう。

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