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キン肉スグル(キンにくスグル)は、『キン肉マン』およびその続編『キン肉マンII世』に登場する超人。『キン肉マン』の主人公であり、通称キン肉マン。
主人公。作品中に多数登場する「超人」ないし「超人レスラー」と呼ばれる普通の人間を超えた能力を持つ者達の一人である。キン肉スグルがその本名だが、本名で呼ぶのは両親や兄アタル、のちに妻となるビビンバ達ぐらいで、ミートからは「王子」と呼ばれ、他の者からはもっぱらキン肉マンと呼ばれている。当初は地球の日本出身であるかに思われていたが、実はキン肉星という惑星に住むキン肉族の王子で、後に宇宙中の超人達の頂点であるキン肉星第58代大王となる。
真ん丸い団子っ鼻にタラコクチビルという面相の持ち主だが、これは覆面であり素顔ではない。キン肉族には「生涯をマスクをかぶって過ごし、もしも誰かに素顔を見られたら死ななければならない」という独特な掟があるためである。このマスクのため、容姿に関しては「ブタ」「ブ男」などの酷評を受けがちだが、『キン肉星王位争奪編』で幾度か描かれているマスクをめくり上げ顔面の半分ほどをさらすシーンでは、黒髪で鼻筋の通った精悍な顔つきの持ち主のように描写されている[1]。作者ゆでたまごは素顔の公開については「永遠に秘密」と答えている[2] 。
マスクの額には「肉」の一文字があり、尻にはキン肉族の証である「KINマーク」を持つ。初期にはニンニクをエネルギー源、牛乳(アニメではラッキョウ)を弱点としており、巨大化して怪獣や悪の宇宙人たちと戦っていた。また屁の力を自らの推進力に応用し、ゆっくりではあるが空中を飛ぶ事ができる。カナヅチであった(だが、それが言及される以前にはハワイから北米西岸まで泳いで渡っている。アニメではその際に鮫に襲われたショックでカナヅチになったと説明されている)が特訓により克服、辛うじてキン肉泳法によるバタ足で泳げるようになった。
超人オリンピックを始めとする数々のタイトルを獲得しており、シングルマッチでの敗戦はプリンス・カメハメとの対戦をはじめとして4回だけ。
「キン肉バスター」などの必殺技のほか、カメハメから伝授された「48の殺人技」など多彩な技を持つ。マスクの下の素顔から「フェイスフラッシュ」と呼ばれる万能光線を放つことも可能。またピンチに陥った際は潜在能力である火事場のクソ力が発動し、逆転勝利を収める。
性格は明るくお調子者かつ下品で臆病者だが、正義感が強く仲間の危機を見過ごせない性格。それゆえに憎めない部分も多く、彼に心を開いた人物は彼に信頼を寄せることも多い。その一方では頑固で疑り深い部分もあり、突然現れた超人に対してはなかなか心を開かない場面も多い(後述の「究極の超人タッグ編」ではそれが顕著である)。ゆでたまごは「人の家に図々しく上がりこんで、冷蔵庫の中の物を勝手に食べそう」なので、友達にはしたくないタイプだと述べている[3]。
口癖は「へのつっぱりはいらんですよ」(後述)。
名前の由来は江川卓から[4]。
地球では自らの顔を模したバラック同然の掘建て小屋キン肉ハウスを住居としている。所在地は田園調布、アニメではトイレの裏に建てられている。当初は屋根にアンテナがあったが後に省略されている。調度品としてはこたつ、テレビ、箪笥、後に電話ぐらい。リングを設置することも出来た。当初、経済的な困窮と不人気の象徴であったが、キン肉星の王子という身分が明かされ、さらに名実共にアイドル超人となった後も、彼は正式な王位継承までの20年間この1Kの質素な家から引っ越すこともなく住み続けた。彼の仲間もこの家を正義超人の象徴のひとつと捉えており、取り壊しの危機にあったときはかつての仲間達がここに集まった。
しかしミートの冷凍睡眠の場所として使用された為取り壊しは免れる。その後、息子の万太郎もまた地球での住居として使用している。
キン肉マンが「ブタ小屋だのう」と言うと「誰がブタだ」と支え棒でキン肉マンを叩いた。
地球暦の1960年4月1日、キン肉星第8病院(番外編ではキン肉城)で、キン肉真弓の次男として生まれる。番外編によると誕生後間もなくキン肉星の法律が変わり、マスクを自由に選べなくなり、コンピューターにより現在のブタ面マスクを着けるように指示される[5]。これは『II世』では設定が変更され、真弓が選んだとされている[6]。
誕生前に兄・アタルが家出してしまったため、第一位の王位継承権保有者となる。頭は良くなかったが、キン肉星の王子なので王立幼稚園に入園できた。しかし、幼稚園入園のお祝いに行った家族旅行[7]の最中、たまたま紛れ込んだブタ(キング・トーン)を放り出そうとした際にマスクのデザインがわざわいしてそのブタと取り違えられ、地球に捨てられてしまった。
やむを得ず地球で生きていくことになったキン肉マンは、東京都大田区田園調布の空き地に、後にキン肉ハウスと呼ばれる小屋を立て暮らしだした。スーパーヒーローに憧れ、地球の平和を願う気持ちと正義を心に燃やしていたが、実力が伴わない上になにかと臆病な一面もあるキン肉マンに対して人々の態度は冷たく、白眼視といじめの中で育った。
それから十数年後、日本に宇宙怪獣が攻めてきた。地球防衛軍はありとあらゆるスーパーヒーローに怪獣退治を要請した。が、スーパーヒーローたちは色々な理由で断った。困り果てているその時、キン肉マンの存在を思い出し、不安ながらもキン肉マンに怪獣退治を依頼した。キン肉マンは意気揚々として、怪獣たちの襲来を待ち構えていたが、ダメ超人と呼ばれるキン肉マンと真面目に戦うことがバカらしいという理由で怪獣が引き返してしまった。
その後も怪獣退治に情熱を燃やしはするものの連戦連敗ダメ超人と呼ばれる日々が続いた。そんなキン肉マンの元に、キン肉星から来たアレキサンドリア・ミートが現れ、ミートはキン肉マンのお目付け役として、共に地球で暮らすことになった。それでもダメ超人の汚名は張り付いたままであったが、その情熱に次第に周囲でも認める人々が現れ始めた。長年の親友となるテリーマンとの出会いもこの頃である。
そんな中、超人のチャンピオンを決める第20回超人オリンピックが開催されることになり、前チャンピオン・ロビンマスクの粋な計らいによって、日本代表になったキン肉マンは、運良く決勝トーナメントに進む。その後も持ち前の運とまだ世間も自分自身も気付いていない実力で、残虐超人のカレクックとラーメンマンを破り決勝戦へ進出。戦いの中で生まれたラーメンマンの友情の激励、テリーマンのセコンド、火事場のクソ力を駆使しロビンマスクを破り優勝する。超人オリンピック覇者は世界遠征が義務付けられているため、キン肉マンはミートと共に世界へ旅立った。
最初の遠征地・ハワイで後に師匠となるプリンス・カメハメに出会い、48の殺人技を伝授され、鋼のような肉体を得る。そしてハワイチャンピオンのジェシー・メイビアを破ったキン肉マンは、世界超人協会会長、ドーロ・フレアースのいるアメリカ本土へと渡る。
しかし、アメリカは、WSC(超人評議会)、WSF(超人同盟)の2つの団体の領地が占めており、WSA(超人協会)の領地はほぼ無に等しかった。さらにWSCとWSFは手を組み、WSAを滅亡させようとしていた。そこで、キン肉マンは姿を変えてザ・シャネルマンを名乗り、WSCとWSFのチャンピオンたちを倒していった。こうすることで、団体の仲間割れを図ったが、両団体ともシャネルマンの正体を知っていた。
WSFはキン肉マンがオリンピック覇者というところに目をつけ、わざと仲間に迎え入れた。そして、WSF開催のランバージャックショーで、ロビンマスクと再会、シャネルマンの正体がバレてしまう。その3日後、ロビンとオリンピックタイトルを賭け再戦するが、スカル・ボーズは試合中に事故に見せかけ2人を殺害。チャンピオンの座はスカルに移動した。が、2人とも生きていた。このままでは不都合なのでリングを爆破。キン肉マンは運良く助かったが、ロビンはグランドキャニオンの底へ。するとWSCの超人たちが現れ、抜け駆けは許さないとばかりに乱闘を起こした。そこへ、各団体の会長たちの師匠、ゴッド・フォン・エリックが現れ、乱闘を制止。タッグリーグ戦で決着をつけるようにと説く。
こうして3団体+怪人チームでタッグリーグ戦が行われることに。キン肉マンはテキサスに行き、テリーマンを説得。ザ・マシンガンズを結成し、WSA代表として出場、テリーマンとのコンビプレーを次第に完成させていき優勝する。
その後、次の遠征地に行こうとしたキン肉マンだが、日本で怪獣ブルゴラスが現れ、急遽帰還して怪獣を退治したは好いものの、制限時間内に戻れずタイトル剥奪、超人オリンピックは再開が確定。
日本に戻ったキン肉マンは、以前と同じく怪獣退治をしていた。また、キン肉星に里帰りをしている最中に将来の妃となるビビンバと初めて出会い、彼女と同棲生活(といってもビビンバが勝手にすみついているだけだが)をすることになった。
第21回超人オリンピックザ・ビッグファイトが開催。本来なら日本代表はウルフマン(アニメではリキシマン)だったが、前チャンピオンという事で特別に出場が許された。
再び持ち前の運と火事場のクソ力で決勝トーナメントへ進出。Bブロック1回戦でキングコブラを、2回戦ではベンキマンを破り、準決勝ではウルフマンを自分に不利なルールにも関わらず逆転勝ちをおさめた。
一方Aブロックではソ連のロボ超人ウォーズマンのベアークローでラーメンマンが再起不能になる事態を見て、決勝戦前に逃走。しかし廃人になりながらも自分を応援してくれるラーメンマンに心打たれ、ラーメンマンの友情を胸に決勝のリングへと上がった。
決勝戦では両者はマスク超人のため、“覆面はぎデスマッチ”という特別ルールが設けられた。ウォーズマンに苦戦しながらも陰で応援するラーメンマンの存在もあって、48の殺人技の一つであり、後にキン肉マンの代名詞となった必殺技キン肉バスターでウォーズマンを破り、史上初のV2という偉業を達成。
超人オリンピックV2を果たし、名実ともにチャンピオンになったキン肉マンの前にかつて超人オリンピック出場を禁止され宇宙に収監されていた7人の悪魔超人が、ひょんなことから開放され、キン肉マンに挑戦状を叩きつける。キン肉マンは悪魔超人たちに怖気付きそれを拒否したが、首領格であるバッファローマンによりミートをバラバラにされる、しかもそれは10日以内に7人全員を倒し、ミートを元に戻さなければ二度とミートは元には戻らないという制限付きだった。この事でキン肉マンの心に炎が灯り、悪魔超人の挑戦を受け入れた。かくして7人の悪魔超人シリーズが始まった。
キン肉マンはステカセキングとブラックホールを連戦で破り、ミートの上半身と右手を奪い返すことに成功するが、キン肉マンの体はすでに限界を超えておりまともに戦えない状態となる。その事を察知し、テリーマン、ロビンマスク、ウォーズマン、ブロッケンJr.、ウルフマンの5人のアイドル超人がキン肉マンに加勢。キン肉マンの代わりに残りの悪魔超人に挑む事になる。5人の闘いが終わった後、キン肉マンはロビンマスクを破ったアトランティスをキン肉バスターで破り、ミートの右足を取り戻した。アトランティス戦でのダメージが深く、救世主モンゴルマンにより無理やり休養をとらされ、丸一日眠り続けたキン肉マンだったが、残るバッファローマンとスプリングマンとの戦いはミート救出リミット残り1時間の間となる。不利な状況ながらも1人で戦おうとするキン肉マンの前にモンゴルマンが現れ、2対2のタッグマッチを要求する。悪魔超人側はこれを承諾するが、キン肉マンは彼を悪魔超人の手先と思い信用していなかった。しかしモンゴルマンが身を挺してミートのパーツを守ったことにより仲間として認め、それぞれシングルマッチの体勢で闘う事になる。モンゴルマンがスプリングマンを破り、残るはキン肉マンとバッファローマンの1対1となった。バッファローマンはそれまで絶対的な強さを誇っていたキン肉バスターを、“6を返すと9になる”という戦法で破り、キン肉マンに絶望を味わわせた。しかしキン肉マンは持ち前の火事場のクソ力と、着地地点をリングから大屋根に変える新キン肉バスターを駆使し、最後はキン肉バスターで死闘の末にバッファローマンを破った。闘いの中、改心したバッファローマンは、悪魔の制裁を受け戻ってきたら正義超人の仲間に入れるという約束を交わし、ミートを無事取り戻す事に成功した。
続く黄金のマスク編では全ての超人のエネルギー源である、黄金のマスクと銀のマスクのうち、黄金のマスクが7人の悪魔超人の上位である悪魔六騎士に盗まれた。その結果、すべての正義超人の超人パワーが奪われたが、最初に銀のマスクを手にしたキン肉マンだけがパワーを奪われなかった。そこで正義超人を救うべくキン肉マンと悪魔六騎士の戦いが始まった。
キン肉マンは最初の刺客スニゲーターを破る。続いて、第二の刺客プラネットマンと闘う。闘いの中テリーマン達が人面祖により人質になるが、ウォーズマンの犠牲によりこれを撃破。その後、残りの悪魔騎士が機能停止となったウォーズマンの体内に入り込む。ウォーズマンを救うため、プラネットマンのパワーを吸収し復活したテリーマン、ロビンマスク、ブロッケンJr.と、新しく参戦したジェロニモらとともに悪魔騎士が用意したリサイクル・ゾーンを通ってウォーズマンの体内へと入り込む。
アイドル超人が悪魔騎士を破り黄金のマスクを取り返すことに成功したが、そこに最後の刺客・悪魔将軍が現れた。キン肉マンたちはジェロニモの犠牲によりウォーズマンの体内から脱出することに成功し、悪魔将軍とアシュラマンに挑むことになった。
キン肉マンはアシュラマンとの闘いの中、キン肉バスターを破られるものの、新技・キン肉ドライバーのヒントを得る。そこで復活したバッファローマンが時間を稼いでくれることになり、テリーマンとともに新技キン肉ドライバーの特訓に励み会得する。特訓を終え、リングに戻ってきたキン肉マンを待っていたものはバッファローマンを無傷でKOした悪魔将軍であった。こうして正義超人と悪魔超人の最後の戦いが始まった。
闘いの中、悪魔将軍の正体は黄金のマスクであることが判明。超人硬度10のボディや、地獄の九所封じ、生命維持装置内の正義超人をリング下にワープさせ支えさせるなどの悪魔将軍の猛攻と策略に苦戦するが、死んでいったウルフマンやジェロニモの助け、最後はバッファローマンが悪魔将軍のボディと一体化することにより、キン肉ドライバーで悪魔将軍をKO。友情パワーに見せられた黄金のマスクは改心した。その後、黄金のマスクと銀のマスクは融合し、全て超人のパワーが蘇る。
このとき登場したキン肉ドライバーの習得は作者ゆでたまごによると「ヒーローは三つの大技を持っており、ひとつ技を破られて、そこからさらに特訓して新たな技を身につけるのはヒーローなら誰もが通る成長過程であり、キン肉マンもそういう時期にさしかかった」ため、キン肉ドライバーを習得させることにしたと語る[8]。
夢の超人タッグ編では悪魔超人の体内から脱出し生き残ったアシュラマンとサンシャインによって正義超人から友情パワーが奪われ、仲間達はキン肉マンと敵対。同時期に富士の裾野に、トーナメントマウンテンが出現し、宇宙超人タッグ・トーナメントが開催されることとなったが、友情を奪われているためキン肉マンはテリーマン、モンゴルマンにタッグ結成を断られ、大会参加が危ぶまれていた。そんな中、プリンス・カメハメがキン肉マンの前に現れ正義超人の友情パワー復活のため、キン肉マングレートに扮装。彼とマッスル・ブラザーズを組み大会に滑り込み参加をする。なお本シリーズではグレートと揃いのタンクトップ(原作では白、アニメでは赤)を着用している、
1回戦では四次元殺法コンビ(ペンタゴン、ブラックホール)をタッグ技マッスル・ドッキングで倒し、準決勝進出。3回戦にて謎の超人ヘル・ミッショネルズ(ネプチューンマン、ビッグ・ザ・武道)が残虐超人、悪魔超人に続く第四勢力完璧超人ということが判明し、超人師弟コンビ(ロビンマスク、ウォーズマン)はマスクを剥がされ敗北する。キン肉マンは場外に投げ出され2人の素顔を撮ろうとしたカメラマンをモースト・デンジャラスコンビ(ブロッケンJr.、ウルフマン)と共に追い払い、4人との友情を復活させる。
4回戦ではキン肉マンとのコンビを拒絶しジェロニモとコンビを組んだテリーマンのニュー・マシンガンズがはぐれ悪魔コンビと闘うが、ジェロニモが負傷し、コンビの息もあわず、テリーマンは劣勢となる。それを見かねたキン肉マンはテリーマンにアドバイスを送り、彼とのコンビネーションそして友情を復活させる。しかしふとした油断から、ジェロニモがアシュラマンに捕まり、テリーマンは両肩のスター・エンブレムを差し出し降伏する。しかし悪魔コンビはジェロニモに重傷を負わせ、テリーマンを呪いのローラーに巻き込もうとする。そこにグレートが助けに入り、キン肉マンはテリーマン救出をグレートに賭けるため自ら落下したジェロニモを救うが、テリーマンの代わりにグレートが巻き込まれ重体となってしまう。
自分の正体をテリーマンに明かしたカメハメは、彼にグレートのマスクを授け息を引き取る。こうしてキン肉マンが知らないまま、テリーマンは2代目キン肉マングレートとして参加することになった。
そして、準決勝では組み合わせ変更によりはぐれ悪魔コンビとの因縁の対決が実現した。アシュラマンの憎しみのパワーとキン肉マンとグレートの仲を引き裂こうとする作戦に苦戦するものの、キン肉マンは正義超人のために奮闘するグレートをパートナーとして認める。その姿を見てサンシャインが友情に目覚め、続いてアシュラマンが熱い涙を流し、アシュラマンが友情パワーを認め、逆転のマッスル・ドッキングで決勝進出した。
準決勝第2試合では2000万パワーズ(モンゴルマン、バッファローマン)とヘル・ミッショネルズの試合が行われ、キン肉マンたちは開始前には丁度仲たがいしていたがモンゴルマンの不利が予想され、また正義超人のよしみもあって2000万パワーズに声援を送る。しかしモンゴルマンがネプチューンマンに挑発されたことで、正義超人同士が憎しみあうと流れるアイアン・スエットにより2000万パワーズは劣勢となる。キン肉マンは彼らを救うため、自分たちの決勝進出を放棄し2000万パワーズに試合放棄を勧告。キン肉マンの熱意に心打たれた2人はアイアン・スエットより開放され友情が復活、これにより正義超人全員の友情が復活する。
戦いが続く中、バッファローマンが倒れ、ミッショネルズのツープラトン「クロス・ボンバー」からモンゴルマンを救うためリングに飛び出したキン肉マンだったが、健闘むなしくモンゴルマンのマスクが剥がされ、正体がラーメンマンと判明。またキン肉マンも左腕が切断される。しかしプリンス・カメハメの親友・超人医ドクターボンベによってバッファローマンのロングホーンを骨の代用品として移植してもらうことにより、左腕の再生に成功した。
決勝戦でのヘル・ミッショネルズとの闘いでは3本勝負となり、1本目の開始10分でグレートのマスクが剥がされるが、その正体がテリーマンであったことが判明。困惑したキン肉マンはテリーマンとの共闘を拒んでいたが、カメハメの霊に励まされ、ザ・マシンガンズとしてに戦いを挑む。完璧超人の最後の覆面狩りの標的として狙われることになるが、テリーマンの機転によりこれを回避。死んでいった仲間の霊に励まされつつ、彼らのエネルギー源である、突如現れた前方後円墳に鍵をかけることにより地球のエネルギーを停止させ、ミッショネルズのマグネット・パワーを封じ込め、マッスル・ドッキングで勝利を収め、完璧超人の地球制服を阻止する。その直後、トーナメントマウンテンの山頂にあるトロフィーを引き抜くことに成功した。
数々の激闘を繰り広げ、地球と超人界の平和を守ってきたキン肉マンに、父・キン肉真弓は王位を継がせることを決意する。超人協会と100人の超人の神の承諾を得たキン肉マンだったが、キン肉マンの火事場のクソ力の上昇を警戒した5人の邪悪の神はキン肉マンの王位継承を認めず、同じ日に生まれ、さらに病院で起きた火災により赤ん坊を取り違え事件から五人の王位後継者をでっち上げる。そこで団体戦方式のキン肉星王位継承サバイバルマッチが開催され、キン肉マンはミートと共に戦うのだった。
1回戦での熊本城におけるキン肉マンマリポーサ率いる飛翔チームと戦いにて先鋒として闘ったキン肉マンは先鋒ザ・ホークマン、次鋒であるミスターVTRを破るが、中堅ミキサー大帝のパワー分離機により火事場のクソ力を分離され、超人墓場へと落とされる。ウォーズマンの協力により、脱出したキン肉マンは戦線に復帰しミキサー大帝をキン肉ドライバーに捕らえるが、ミスターVTRの状況予測装置により技を破られ、敗北を喫する。その後、ミートがミキサー大帝を撃破。駆けつけたテリーマンとロビンマスクの協力を得て、キン肉マンチームは1回戦を勝利する。
2回戦での姫路城におけるキン肉マンゼブラ率いる技巧チーム戦では、ウォーズマン、ラーメンマンの加勢もあり、自身も新たなコスチューム[9]を纏い、ロビンマスクとブルー・インパルスを結成し、キン肉マンゼブラ&パルテノン組と戦う。フェニックスやゼブラがキン肉星三大奥義を繰り出すなか、自身もその一つマッスル・スパークを未完成ながら習得し、ゼブラを撃破。なおこの試合の前後、作者の急病により3ヶ月間休載となり、その間ゼブラにキックした足がしばらく元に戻らなくなっていた[10]。試合後、バッファローマンに左腕の骨になっていたロングホーンを返却し、残虐チームの戦いを観戦していたが、キン肉マンソルジャーが行方不明の兄・キン肉アタルという事実が発覚。預言書の消滅によりキン肉マンスーパー・フェニックスに敗れるが、消え行く彼からマッスル・スパークの残り50%の掛け方とキン肉族3つの心得を伝えられる。
テリーマン、ロビンマスクの協力もあり、マッスル・スパークを習得したキン肉マンは負傷したウォーズマンの代わりにジェロニモをチームに加え、フェニックス率いる知性チームが待ち受ける決勝の地・大阪城に赴く。キン肉マンは自ら先鋒に立ち、サタンクロスと闘い、これを勝利する。その後、ミート、ラーメンマン、ジェロニモが倒れ、フェニックス側が一気に決着をつけるためイリミネーション・ルーレットマッチを提案。ロビンマスク、ザ・サムライとともにフェニックス、ジ・オメガマン、マンモスマンと対決する。まず、ロビンマスクとマンモスマンが引き分け、両者の存在が消滅してしまう。次に現れたオメガマンとの戦闘でザ・サムライの正体がネプチューンマンであることが明らかになり、当初はジェロニモを見捨てたネプチューンマンを非難するキン肉マンだったが、感情を捨てた筈の完璧超人の彼が涙を流す姿を見て和解する。追い詰められたオメガマンはカメハメに変身しキン肉マンを倒そうとしたが、逆にカメハメが52の関節技をキン肉マンに伝授してしまう。そして、オメガマンの不意打ちからネプチューンマンが身代わりになって存在を消されてしまう。残り1人になったキン肉マンはオメガマンをKOし、ついにフェニックスとの一騎打ちになった。
すべての邪悪の神(アニメでは超人閻魔)の力を含んだフェニックスに心臓停止寸前にまで追い込まれるが、存在を消されたロビンらの手により火事場のクソ力を取り戻すことに成功し7000万パワーマッスルスパークで逆転勝利。試合後、キン肉マンはキン肉星の大王として全ての超人を愛する自分の決意を超人の神々に提唱、王位争奪戦にて戦死した仲間達をフェイス・フラッシュで復活させ、キン肉星王位を継承する。
アニメ版では最終回に二階堂マリと結ばれ結婚、原作での許嫁ビビンバはフェニックスと恋愛関係になるという原作とは違う形での終了となった。
第58代キン肉星大王として登場する。恋人であるビビンバと結婚し、息子万太郎を設けるが40歳を過ぎて出来た息子のため、非常に甘やかして育て、万太郎からは遊び道具として見られていた。現役時代の肉体の酷使のため、54歳にして20代の頃とは見る影も無いほど痩せ衰えており、椎間板ヘルニアや老眼などの持病に悩み、好物である牛丼も胃潰瘍によりミキサーにかけたものしか食べられなくなっている。新たな悪行超人出現のため、再びリングでリハビリを兼ねてスパーリングに臨むも、この大幅な体力低下により、戦線復帰は不可能な状態であった。作者によるとこの時のキン肉マンの姿は、ジャイアント馬場がモデルだという[14]。
自分の記録をすべて処分しているため、新世代超人からも実力は疑いの目で見られていたが、ヘラクレス・ファクトリーの卒業試験で万太郎と闘った際は、落下技などの派手な技は使えないものの持ち前の関節技で万太郎を痛めつけて、その根本的な強さを認めさせる。万太郎が彼を越え、日本駐屯超人となってからは父としての厳しい一面も見せており、火事場のクソ力修練をいやがる万太郎に活を入れる場面もあった。またこの時、現役時代と遜色ない火事場のクソ力で炎のランタンを激しく燃え上がらせている。
超人オリンピック ザ・レザレクション編では特別ゲストとして登場。決勝前にはテリーマンとザ・マシンガンズを再結成してエキシビションマッチに参加するが、そのラフファイトにより試合が荒れ引き分けとなる。その後、万太郎の控え室にキン肉族勇士の戦闘コスチュームをこっそりと置き、ケビンマスクに敗北した万太郎には「試練」として見守っていた(アニメでは万太郎が優勝したため、この場面は無くなっている)。またこのとき、かつての恋人である二階堂マリと再会し、彼女の作った牛丼を食べる場面もあった。他にも上記のエキジビジョンマッチでラーメンマンと対戦した時は、落下技も再び使えるようになるなど、リハビリの効果が見えて体力面は普通に行動するのには問題ないまでには回復していた。それに伴い痩せ衰えた筋肉も、往年程には遠く至らないものの多少復活しているように描かれている。
悪魔の種子編では万太郎と再生アシュラマンとの闘いの前に地球に来訪。サンシャインの肉体を利用し、悪魔の胎内(デーモン・ウゥーム)に侵入。かつての戦友・アシュラマンが再び悪魔超人として復活したことにショックは隠せないものの、自身がアシュラマン戦の着用コスチュームから作った新コスチュームを万太郎に手渡しセコンドを務める。闘いが終わった後は、崩れ落ちる悪魔の胎内からケビンマスクを救出している。
宇宙超人タッグ・トーナメントに優勝してトロフィーを抜く直前、未来から時間超人ライトニングとサンダーが出現する。キン肉マンたちはそれを迎え撃つが、時間超人の未来のテクニックの前に苦戦し、ロビンマスクが餌食となる。それを追って万太郎たち新世代超人も出現するが、キン肉マンは未来の息子を名乗る万太郎を疑問視する。そして新世代超人によりロビンマスクは助け出されたものの、ロビンの妻・アリサが重傷を負ってしまう。また、未来からの超人の出現によりトロフィーがマシンガンズを最強と認めなくなり、もう一度最強のタッグを決めるために究極の超人タッグが開催されることになった。キン肉マンは、21世紀ミートの記憶と同期して新世代超人と共同戦線を張ろうと提案するミートを無視し、彼らを極度に敵対視して、勝手に悪行超人と決め付け、テリーマンと再びコンビを組み究極の超人タッグに出場する。
チーム過多によって突如行われた間引きバトルロイヤルでは、セレブリティーズ(ネオ・ショパン、ローズマン)を撃破。試合中、火の玉・火爺隊(イリューヒン、バリアフリーマン)から救ってもらうものの、頑なに周囲の人物の呼びかけを無視し、新世代超人を罵倒し続け、母アリサの影響で消滅しかけるケビンを「手品だ」と決め付け信じなかったり[15]、ジェイドを蹴るなどした[16]。
1回戦にてシード権を得て、2回戦第1試合にてカーペット・ポミングス(オルテガ、モアイドン)と対戦が決まるが、試合の前夜、バッファローマンに左腕に埋め込まれたロングホーンを返却したため、左腕の骨がないままの戦いに苦戦を強いられる。闘いの中、モアイドンの真実を口にすると口が閉まる「虚言の口」による尋問にて新世代超人及び万太郎を心底憎んでいると答えるものの虚言の口が開き脱出、その後傷口を塞いだテリーマンのバンダナとモアイドンを持ち上げたことによる加圧トレーニングの応用で左腕の骨を再生。マッスル・ドッキングにより逆転勝利する。試合後、駆け寄ってきた万太郎たちを拒絶しつつも、彼にタッグの極意を告げて去ってゆく。この時から、以前ほど苛烈に万太郎を敵視することはなくなり、同時にワープしてきた21世紀ウォーズマンのことは受け入れるようにもなる。
2回戦終了後、突如現れたサタンとそれに協力した新星・ヘル・イクスパンションズ(ネプチューンマン、マンモスマン)、および時間超人により黒後家蜘蛛の呪いにかけられてしまう。その呪いを解くにはキン肉マンを愛するキーパーソンが抱擁することであり、かつての恋人である二階堂マリがそのキーパーソンであった。ビビンバやマリの未来の娘・凛子らの手によりマリはキン肉マンとの抱擁を決意するが、キン肉マンは今の恋人であるビビンバとかつての恋人であるマリの2人の気持ちを傷つけないためにこれを拒否。自らの力で呪いを封じ、リングに赴く。
準決勝では万太郎とカオス・アヴェニールのタッグ、マッスル・ブラザーズ・ヌーボーと対戦。キン肉マンはマスカラ・コントラ・マスカラ(覆面剥ぎデスマッチ)を提案し、戦いを挑む。しかしその戦いの中で黒後家蜘蛛の呪いが発症し苦しめられるが、テリーマンの機転により呪いは解ける。その後は正義超人のイメージを覆す裏技の存在を露わにし、万太郎のマスクを剥ごうとしたり「マグネットパワー」を使用したり、そのことに見損なうカオスも悪辣な手段で痛めつけるなど、悪行超人のような行為をテリーマンと共に行っていた。しかしその一方で、正義超人の矜持としてリングから落ちる万太郎を助けている。万太郎とカオスを「マッスル・ドッキング」で追い詰めるものの二人の力に破られ、さらに単独で万太郎をキン肉バスターにかけようとするがこれも返される。最後はテリーマンと共に「マッスル・エボルシオン」を受け、立ち上がろうとしたが敗北。万太郎たちの勝利を受け入れ、万太郎を自分の息子とようやく認める(キン肉マン自身は万太郎が自分の息子であることに予感はしていたようである)。試合後、マスカラ・コントラ・マスカラのルールによりマスクを脱ぐことになるが、万太郎と自身のフェイス・フラッシュにより誰一人にも素顔を見られず終わった。それでも「これが私の戦いのケジメ」と言いなおもマスクを脱ごうとするが、ハラボテの「自己満足に過ぎない」との発言や観客たちの「やめろ」のコールにより制止され、それに号泣する。
準決勝終了後、時間超人の引き起こした火山の噴火に巻き込まれたカオスをテリーマン、ロビンマスクと樹海を捜索する中、時間超人の元から逃げ出したケビンマスクを発見。彼を保護し、キン肉マングレートとしてリングに立たせるため、「がきんちょハウス」より修復されたグレートマスクを手に入れ、彼にかぶせる。万太郎らが時間超人に勝利した後は、トロフィーを譲り受ける。
対マッスルブラザーズ・ヌーボー戦で、キン肉マンは指折り・目潰しなどの裏技に長け、アメリカ遠征時「マッスル・デビル」の名で恐れられたとの設定が加えられた[17]。旧作ではマッスル・デビルの名は第20回超人オリンピックでのカレクックと、ジェシー・メイビア戦の観客により呼ばれた。また、時間超人が狙っていたトロフィーの底に根付くトロフィー球根(バルブ)は本来の歴史ではキン肉マンが付着していた土を落とすため、トロフィーを洗った際、一緒に排水溝に流したことになっている[18]。
悪行超人軍団が復活し、危機に瀕した地球に万太郎を向かわせる。回想などの登場にとまっていたが、第21話『泣く子も黙る!”超人一等祭”開幕!!』より本格的に登場する。
超人一等祭では万太郎のセコンドとして登場。女性超人フィオナの応援に行ったり、万太郎と度々食べ物の話で盛り上がるなどの奇行が目立ったが、決勝戦の万太郎VSザ・ドゥームマンでは苦戦する万太郎に「幼い頃のように負けを恐れずに戦え」とアドバイスし、彼を勝利に導く。
『キン肉フラッシュの巻(後にキン肉マン幼年編と改題)』では本編と異なる時間軸でお目付け役のミートとの出会いが描かれている。
『ロビン・メモの巻』ではハイドラ・ブートンに攫われたロビンマスクとロビン・メモ奪回の為に、他の正義超人達とウィーク・ポイント星に行く。ロビン・メモにより弱点のわき腹を砲台で狙われるが、最後はロビンマスクの伝えた弱点の金棒を合体技・超人サザンクロスでブートンを撃破する。事件は解決するもののロビンの意識は戻らず、さらにはじゃんけんに負けたため、十字架に貼り付けられたロビンを背負わされ、「助けるんじゃなかった」と愚痴を言っていた。
秋本治との合作である『超こち亀』「正義超人亀有大集結!!の巻」においては、葛飾区に悪行超人襲来の情報をキャッチし、仲間の正義超人を招集し、現地で落ち合おうとするが、待ち合わせの場所を決めなかったために駅前で泣いていたところを、秋本麗子の手によって保護され派出所につれてこられる。その後、葛飾区内を徘徊していたテリーマン達が偶然とはいえ各地で犯罪を起こしたため連行、最後は迷惑防止条例違反として逮捕され、両津勘吉に卍固めをかけられた。なお夢の超人タッグ編のコスチュームで登場している。
『II世』連載前に描かれた『マッスル・リターンズ』では王位争奪戦より5年後(29歳)の姿が描かれている。ゆでたまごによるとキン肉マンはプロレスラーとしての風格が充実する20歳代後半~30歳代前半に闘いを止めたため、ファンからもこれから一番強くなるキン肉マンの姿が見てみたいという要望に応えたと話している[19]。
フェニックスとの闘いの後、二度とリングに上がらないことを決めたキン肉マンはきこり超人・マッスルに名を変え、頭髪のあるマスクと肉襦袢を身にまとい、静かな生活を送るため、孤児超人・クアンを引き取り長野の南アルプスにて隠遁生活を送っていた。クァンが友達を連れて来て帰ってきたある日ロビンマスクの息子ケビンマスクが究極超人チャンピオンシップに突如現れた残虐超人BUKIボーイと負傷したロビンマスクに代わり闘うことを懇願。キン肉マンは知らぬ存ぜぬを通し、物置に逃げ込むが、すべてを分かっていたクァンに肉襦袢を剥がされ、彼の説得によりロビンを救うために戦闘用マスクを着用し再びリングに上がる。
日本武道館に現れたキン肉マンはロビンと交代し、BUKIボーイと闘う。BUKIボーイの相手の攻撃を利用する返し技を火事場のクソ力による予測不可能な技により圧倒。テリーマンをKOした武器・雷槌落としも筋肉のパワーで関節を戻し、キン肉バスターで逆転勝利する。闘いが終わった後、リングから立ち去ったように思われたが、疲労からリング下に転んでしまっていた。
『キン肉マンvsテリーマン』では、キン肉星へ帰る間際、テリーマンが彼に闘いを申し込む。大王としての勤めを後回しにし、これを承諾したキン肉マンはお互いに悔いのない戦いをするため、トレーニングに励む。しかしテリーマンは恋人である翔野ナツコが事故に遭い、彼女に付き添うために参加が危ぶまれる。しかしキン肉マンはタッグ編でのコスチュームを身に包み彼が来ると信じて雨の中待ち続ける。海を泳ぎきり、消耗した状態でリングに上がるテリーマンを見て、キン肉マンは闘いを止めることを促すが、テリーマンはそれを拒否。彼の熱意に応えるため、闘いを続行。キン肉マンはマッスル・スパークを仕掛けるが、時間切れにより試合は引き分けとなる。彼との試合は非公式で行われ、超人界の歴史に残らない試合だったが、キン肉マンは闘った記録としてタンクトップをミートに預ける。
ジャンプ40周年記念特別読切『キン肉マンの結婚式!!の巻』では、ビビンバとの結婚式にキン肉マンは王位争奪戦終了時に駆け付けた全正義超人達に招待状を送るが、何人かは来ないことを見越し、キン肉ハウス取り壊しの偽の情報を流し、彼らを招集。結婚記念のプレゼントとして、7人連続(ウルフマン、ブロッケンJr.、ラーメンマン、ウォーズマン、バッファローマン、ロビンマスク、テリーマン)でのスパーリングを求める。6人とのスパーリングを終え、最後の相手であるテリーマンとの対決は、前の試合での決着をつけるためテキサス・フィストデスマッチを行う。お互いの気持ちをぶつけ合う凄まじい攻防の末クロスカウンターで引き分けたキン肉マンは、彼らに礼を言う。その後、ボロボロの状態でビビンバの元に戻り、無事に結婚式をあげる[20]。
『キン肉マン』の最初のゲーム化作品である『キン肉マン マッスルタッグマッチ』では、8体のプレイヤーキャラクターの内の1人としてキン肉マンが登場している。攻撃力はあるが、足が遅いキャラとしてデザインされている。必殺技は後方から相手を持ち上げ、落下する「キン肉ドライバー」。
『マッスルタッグマッチ』のリメイク作品に当たる『キン肉マンII世 ドリームタッグマッチ』ではその基本性能が向上し、「キン肉ドライバー」は前方から仕掛ける技に変更され、レベル1技に「キン肉バスター」、レベル3技に「マッスル・スパーク」が追加されている。
『キン肉マンII世 新世代超人VS伝説超人』など『キン肉マンII世』以後のゲームでは、タッグチームを組むキャラクターによっては特定のチーム名が付けられる。以下にそれを示す。
骨肉の争いコンビ以下はゲーム独自の名称である。
『キン肉マンII世 超人聖戦史』では正悪を示す属性ゲージが最高なら仲間にできる、一定の条件を満たせば弟子入りし「キン肉バスター」を習得できる。また主人公が選んだルートにより扱いが分かれる。以下にそれを示す。
『キン肉マン マッスルグランプリ』シリーズでは、キン肉マンの2Pカラー(同じキャラクター同士で対戦するための「色違い」キャラクター)としてキン肉族の戦闘コスチューム姿が登場。『2』では王位争奪編の新コスチュームが追加されている。
連載前の読み切り版でのキン肉マンは、ウルトラの父の愛人の子で、ウルトラ兄弟の末弟であると設定されている。後の『キン肉マン 特盛』に読み切り版が収録された際は、ウルトラシリーズの公式設定とは異なることと、円谷プロダクションの許可を得て収録した旨が明記された[49]。
連載初期の週刊少年ジャンプの表紙に描かれるキン肉マンは、ゆでたまごの手によらず表紙専任のイラストレーターによって描かれていた[50]。当時ゆでたまごがデビュー間もなく、カラーが描けないであろうことに編集部が配慮したもの[51]。このうち最初の3回(1979年22号、29号、39号)は顔が緑色に塗られており、現在の肌色になったのは1980年9号から。
第20回超人オリンピックでラーメンマンに激励され真剣になったキン肉マンが披露したキン肉族戦闘スタイルはいつもの特徴である鼻や唇を顎にあるマスクで隠し、実況や観客は「いつものキン肉マンとは一味違う」といわしめたり悪魔超人も驚くほど。しかし次の回などシーンが変わると元の顔を出す。二世では年老ていたがマスクの形状は変わらなかった。究極のタッグ編では火事場のクソ力を増幅するために万太郎と共にマスク状態になった。
口癖「へのつっぱりはいらんですよ」とはキン肉マンが自信があるときに言う台詞であり、作中意味は不明だがすごい自信の表れと評される。本来、「へのつっぱり」とは関西地方の方言で頼りない人や役に立たないものを貶すときに使われる言葉である[52]。
キン肉マンをマスク超人としたのは、新日本プロレスの道場に取材に行った際、山本小鉄に「キン肉マンって、マスクでしょ?」と聞かれたのがきっかけ。当時はマスクとの設定は無かったが、もしそうだったら面白いと逆に感心し、実際にマスク超人だった事にした。後にゆでたまごは「なぜ小鉄さんがマスクだと思ったのか、一切わからない」と話している[2]。
主人公だが人気投票では1位になることはなく、結果発表のたびに各人物のコメント欄に「この漫画の主人公は誰だ」[53]「投票をやり直せ」[54]などと書かれるのが通例になっている。
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