簡単にスカートをふくらませられる骨組み「クリノリン」が発明され、女性たちは調子に乗ってどんどんスカートを巨大化させていきました(それまではペチコートを何枚も履いてふくらませていた)。
当時は「労働とは無縁の、深窓の令嬢」が理想の女性像だったので、動きにくいドレスでも構いませんでした。
大きすぎるスカートは馬車に乗れなかったり、椅子に座れなかったり、暖炉の火が引火したり、男性に「隣に立てない、腕が組めない」と文句を言われたりと問題も多かったようです。
この時代はドレスデザインの多様化が進み、下半身は「スカートの大きさ」が特徴ですが、上半身はこれと決まったデザインが特にありません。強いて言うなら、夜会服以外では胸元をきっちり隠すハイネックが主流というくらい。
ジョン・エヴァレット・ミレー「ブラック・ブランズウィッカー」1860年
折りジワが気になる。
ヴィンターハルター「ウェールズ王女アレクサンドラ」1860年頃
ヴィンターハルター「オーストリア皇妃エリザベート」1865年
アルフレッド・スティーブンス「鳥に餌をやる窓の女性」1859年
フレデリック・レイトン 「ジェイムズ・ガスリー婦人」1864年頃
アルフレッド・スティーブンス「アファールからの知らせ」1865年
J・C・ライエンデッカー 「庭園の散歩」1904年
アルフレッド・スティーブンス「ピンクの女」1866年
クロード・モネ「庭の女たち」1866年頃
女性のドレスがみんな白なのは、モネが「光の当たり方によって色が違って見える白」を描きたかったかららしいです。
ジェームズ・ティソ「ボートに乗った若い女性」1870年
アルフレッド・スティーブンス「庭で」
アルフレッド・スティーブンス「ためらい」
ヴィンターハルター「エリザベス・エスペロヴナ妃」
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