ネコっかわいがり!~クレインイヌネコ病院診療中~

ページ名:ネコっかわいがり__クレインイヌネコ病院診療中_

登録日:2009/06/11(木) 18:45:57
更新日:2023/08/17 Thu 20:07:17NEW!
所要時間:約 5 分で読めます



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13cmより発売されたエロゲー。
ジャンルは「発情ネコミミADV」


■概要

メーカーのキャッチコピーは、
「もう! ことあるごとに発情しちゃうHなネコミミ患者を飛び切り大きくてかた~い肉の注射で治療しちゃおう」
な上に、可愛い絵柄である為、萌える抜きゲーかと思われていた。
実際、前半(個別ルート)はその予想通りの展開。



しかし、後半のトゥルーストーリーは180゜違う鬱度全開な話で、またエロい展開が来ると思ってプレイして、


「(゜Д゜)……は?」


となった人が少なくないはず。



ちなみに、Trueエンドの「その後」が描かれた、
本作の真の完結編「What a Wonderful World」は同人誌というかなり特殊な形で発売された。
そのため入手が非常に困難で、後にシナリオライターであるうつろあくた氏のHP上で無料公開、
HPの閉鎖された現在は小説家になろうおよびpixivで公開されている。


■ストーリー

イヌミミとネコミミがある事が当たり前の世界で、
主人公は診療所で「発情」した患者を性行為によって満足させなければならない日々を過ごしていた。
そんな日常が続いていく診療所だったが、物語は意外な顛末を見せる……。


■登場人物

  • ジャック

主人公。
190cmを超える巨大犬だが、性格は温和。


  • フェイ

CV:杏露花梨
シャム猫でツンデレ
よく「おばさん声」と言われているが、その声に惹かれるファンも多い。


  • ノーマ

CV:涼森ちさと
ペルシャ猫。
ウミ・ナミを寵愛している。


  • ウミ・ナミ

CV:あさり☆
双子の三毛猫。
しっぽの色以外は全てが似ている。


  • クレイン先生

CV:森川陽子
診療所の所長。



ある日から、ペットであるイヌやネコが不審な死を遂げるようになる。
これは新種の感染症とされ、人類は犬猫達を救おうと奮闘するが惨敗、地球上から犬猫は完全消滅した――。



やがてウイルスは突然変異を起こし、ヒトへの感染をはじめた。
感染者は獣化(女性はネコミミ、男性はイヌミミ)が始まり、理性が消失、死を迎える。


人間はそれを【人種的独自性及び才知覚消失症候群】『DOTES(Deaden of Originalty and Talent for Earthling Syndrome)』と呼んだ。



このDOTESのワクチン研究をしていたウイルス研究者ノーマ・クレイン、アリス・クレイン、浅生博士(ウミ&ナミの父)、
伊勢谷優作(ジャック)らは被験者の脳を移植し培養すればワクチンを精製できるという事実を突き止めた。


しかし、こうしている間にも、彼女らには死の足音が迫っていた……。



あらすじで『イヌミミとネコミミが当たり前に存在する世界』と書いていながら、トゥルーではその矛盾にメスを入れるという異端な行為に出る。


このルートでは、平和だった世界観が崩れ去り、救いようのない現実がプレイヤーに突き付けられるのだ。 



  • ウミ→DOTES最終段階の暴走症状に陥り、フェイを殺そうとするが、駆け付けたノーマの葛藤の末にハンティングライフルで射殺。母の幻覚を見ながら逝った。

  • ナミ→比較的症状が軽かったため、アリスにより隔離施設に搬送。後に、このゲーム唯一の生存者となった。

  • フェイ→DOTES用抗体適応者だったため、抗体摘出(=死)に志願。ジャックに「ありがとう」という言葉を残し、手術後に死亡した。

  • ノーマ→ジャック達にDOTESと世界の真実を語った後、この時のために製作していた"クスリ"を託し、逝去。

  • 優作(ジャック)→ノーマの"クスリ"を服用したことで、自身が「伊勢谷優作」本人である記憶を完全に思い出す。
    そして、フェイ同様に適応者だったため、被験者に志願。アリスに希望を託し死亡。

  • アリス→エンディングで全員の希望と死を胸に、必ずDOTESを殲滅させると誓う。


しかし、アフターストーリーである「WHAT A WONDERFUL WORLD」にて、
アリス達の研究成果と、適応者である優作の子を孕んだことで症状の改善が見られたナミを奪い治療法を独占しようとする国際保健機関から追われる身となる。
逃避行の中で襲撃からナミをかばい、崖から転落。
半死半生の状態のまま機関員を返り討ちにするが、ついに力尽きる。


そして、ナミが連れて行かれそうになった時、奇跡は起きた。



機関員達を無数のDOTESによって獣化した感染者達が襲ったのだ。
そして、患者達はナミとアリスにも近づいた。
アリスはナミを守れなかった事に絶望しかけた。



しかし、彼らはまるで子を護るメスの群れの様にナミを守っていた。
アリスはナミを救ってくれた神に感謝しながらそっと息を引き取る。



最後はナミのことを見守りつつ、天国から来たノーマ、フェイ、優作に手を取られ逝った。




「キミは最後に涙を流したね?」


「うん……」


「キミはこの世界を美しいと思ってくれた。いとおしいと思ってくれた――」


「ならば……迷うことはないんだ」


「それは……優作が守りたいと言った世界だから」


『ありがとう』


優作はそう言ってわたしを大きく抱きしめた。


「ううん……」


それだけで光が満ちた。
ここはなんてすばらしい世界だろう。



このゲームは、「不特定多数の人を救うため、限り無くごく少数の人の理不尽で尊い犠牲が存在する」という、
生命のサイクルを表したかったのではないか………………と筆者は思う。






もう涙で追記できないよウミ……。















sayonala


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  • ブワッ…………(号泣) -- 名無しさん (2014-09-21 03:57:57)
  • 今だったら詐欺ゲー言われるかもしれないなあ -- 名無しさん (2018-08-10 09:42:34)
  • こういう不意打ち行為は現在は好まれない -- 名無しさん (2020-05-17 03:59:53)
  • 現在はというより、当時も拒否反応起こす人の方が多かったから淘汰されたんだと思う -- 名無しさん (2020-09-21 18:58:34)
  • まあ実際発売当時は2000本しか売れなかったらしいからな。折角絵柄は可愛いんだし、抜きゲーの方が良かったような -- 名無しさん (2020-09-21 19:23:09)
  • 「絵柄とタイトルで誘い出しておいて制作側のエゴを叩きつけた」と評価されたら反論のしようがないからな -- 名無しさん (2020-09-21 20:46:52)
  • しかもその囮がなまじ優秀というね…沙耶の唄みたいに囮の段階で「あれ、これやばいぞ」とほのめかしてたらまだましだった。でも、抜きゲーとしては優秀で悔しい…!(ビクンビクン) -- 名無しさん (2020-09-22 04:33:34)

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