登録日:2011/09/10 (土) 18:36:34
更新日:2023/08/17 Thu 18:35:52NEW!
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装甲騎兵ボトムズ 街 都市 メルキア マッドマックス 世紀末 キリコが飲むウドのコーヒーは苦い 地獄 危険地帯 バトリング 犯罪都市 ウド ウド編 百年戦争が生み出したソドムの街 惑星メルキアのゴモラ 欲望と秘密と暴力の街 ブレードランアー 階層都市 シンジュクゲットー シンジュクウッドー 鈴木? 独活の大木 修羅の町 不毛の地 逞しすぎる街 悪の温床
ウドとは、『装甲騎兵ボトムズ』シリーズに登場する街。
本編の第1クール、通称『ウド編』の舞台でもある。
◆街の概要
アストラギウス銀河を二分する二大勢力の一つ、ギルガメスの主星である惑星メルキアに存在する。
バララントの爆撃で生じたクレーターを利用して造られ、メインタワーを中心に地表から地下二層までの合計三階層で構成される階層都市と呼ばれる形をとる。更に戦時中に墜落した宇宙戦艦が地表から各階層を貫通する形で突き刺さっている。
またバトリング発祥の地とされ、その名に違わずバトリングが非常に盛んな街でもある。
◆ウドの成立
元々、この一帯は精密機械に必要なヂヂリウムの大鉱床が存在し、採掘されたこれを利用したコンピューター回路などの製造も盛んな工業地帯であった。
しかしそれ故にバララントの爆撃対象とされ、度重なる猛烈な衛星軌道上からの爆撃により工業地帯は壊滅。
しかも、この爆撃の影響である土壌・大気の汚染は深刻で、ウド周辺区域は人体に有害な赤い酸の雨が降り注ぐ不毛の地となり、雨の日には傘どころかガスマスクなどの防護装備が無ければ出歩けない状態になる。
さらに百年戦争終結後、難民や犯罪者、更には終戦により失業した元軍人などが一気に街へと流れ込んだために治安が急激に悪化。
かくしてーウドは盗み・脅し・殺しは日常茶飯事というあらゆる悪徳が武装する、牙を持たぬ者は生きて行かれぬ無法と暴力の街と化してしまった……。
◆治安警察とブーンファミリー
ウドに限らず、戦後は多くの街で治安が悪化し、そうした街では治安警察と呼ばれる組織が元軍人を中心に結成されることが多かった。
だが警察とは言うものの、その実態はメルキア政府とは無関係な自警団に過ぎず、警察としての機能も暴徒鎮圧くらいのものだった。
また、所属する警官も非常にガラが悪く、犯罪者からの収賄や市民への暴行で済むならまだいい方で、犯罪者と手を組んで市民を恐喝なんて事も珍しくなかった。
そんな治安警察と手を組んで勢力を拡大したのが暴走族のブーンファミリーである。治安警察との裏取引で工場の爆撃跡から採掘したヂヂリウムを売り付け儲ける一方で盛んに人攫いを行い、男は労働力として無理矢理ヂヂリウム採掘に従事させ女は慰み物とした。
ウドの街はこの二大勢力がその暴力をもって牛耳り、無法の限りを尽くしていた……そう、あの男が来るまでは……。
◆転機〜ブーンファミリーの壊滅〜
ある日、ブーンファミリーが捕え採掘作業に従事させていた男達が集団で脱走するという事態が発生。脱走者の抹殺に奔走するも、アクシデントにより一人だけ取り逃がしてしまう。その男の名はキリコ・キュービィーといった。
キリコはたまたま出会ったブールーズ・ゴウトらの手を借り、スクラップからATを組み上げブーンファミリーに独り戦いを挑む。これに対し主に対人兵器しか装備していないブーンファミリーは彼一人に苦戦を強いられる。
更に、実は治安警察との関係も悪化しつつあったところ、ヂヂリウム取引の際のトラブルで署長を殺害した事が引き金となり、キリコとの抗争に乗じて治安警察からも攻撃を受けてしまう。
結果としてリーダーのラルク・レガス・ブーンを始めとする多数のメンバーが死亡、残党も後の治安警察との抗争により死亡しブーンファミリーは壊滅、ウドの街の治安維持は治安警察が一手に担う事になった。
◆キリコ、治安警察、そして「素体」〜秘密結社の影〜
新たに治安警察署長に就任したギムアール・イスクイは、元ギルガメス軍少佐であると同時に、終戦直前にキリコが従事した小惑星リドの襲撃作戦の首謀者……「秘密結社」の幹部でもあった。
イスクイらは、キリコの事を秘密結社が奪取した「素体」を探すメルキア軍のスパイと睨んで、バトリングを利用し配下のクダル・コニンやオリヤに始末させようとするも悉く失敗に終わった。
そこで、奪取した「素体」ことパーフェクトソルジャー(PS)の「プロト・ワン」の実戦テストを兼ねてキリコへの刺客として差し向ける事にし、見事に彼のATを撃破した。
だが、「プロト・ワン」は教育される以前の空白の状態でキリコと出会ってしまったためにその存在が刷り込まれ、彼を慕う様になっていた事から抹殺は不調に終わる。
加えてちゃちな信義とちっぽけな良心でキリコを手助けするブールーズ・ゴウト、バニラ・バードラー、ココナらの働きもあり、とうとうキリコがATで治安警察本部を襲撃する事態にまで発展。挙句、頼みの「プロト・ワン」がキリコに寝返るという最悪の状況に陥った。
最終手段としてバトリング選手をキリコ抹殺に差し向けるも返り討ちに遭い、「プロト・ワン」こそ何とか奪取できたもののキリコを取り逃がしてしまう。
◆ウドの崩壊
メルキア軍情報部のジャン・ポール・ロッチナ大尉は、キリコが「素体」を奪取した秘密結社と接触すると予測、キリコの体内にビーコンを仕込んでいた。
そして遂に治安警察と秘密結社の関係を突き止め、メルキア軍降下部隊に援軍を要請し治安警察本部を包囲、イスクイに対し降伏を勧告した。
これに対し秘密結社はイスクイを捨て駒として徹底交戦を命令、遂に戦端が開かれた。
治安警察は当初は善戦するものの、舞い降りる鉄騎兵のひたすら圧倒的なパワーの前に防衛線を蹂躙しつくされ、イスクイも戦闘の爆発に巻き込まれ戦死する。
そのままメルキア軍はPSを奪回せんとするも失敗し、そこへ秘密結社の増援としてAT部隊が到着、そのまま乱戦へと突入し戦闘は収拾不可能なまでに激化していった。
最終的に火薬庫に引火・大爆発した事もあり各地で火災や階層の崩落が発生。とうとうウドは街としての機能を完全に喪失、ささやかな望み、芽生えた愛、絆、健気な野心、老いも若きも、男も女も、昨日も明日も呑み込んで、音を立ててウドは沈んだ。
炎に包まれ崩落していく街の中には、愛する者と出会えた仲間達の姿を捜し求めて独り彷徨うキリコの姿があった……。
(ウドの街が消えてゆく。 バニラ、ゴウト、ココナ、フィアナ……一人に、一人にしないでくれ。 どこだ、みんなどこにいるんだ……)
◆その後のウド
本編から30年以上経った『幻影篇』の頃にはすっかり復興を遂げ、更に開発が進み大分華やかな街となっている。但し一部には当時のまま残っている箇所も存在する。
またバトリングの方も相変わらず盛んな様である。
◆余談
『ボトムズ』は全体的に映画や小説へのオマージュ要素が多く、『ウド編』の世界設定は特に『ブレードランナー』の影響が強いとされている。
ゲーム作品『ライトニングスラッシュ』序盤の舞台でもあり、ゲーム上キリコと直接関わる事は無いが彼に関連するミッションも用意されている。
数多くのロボットアニメ作品の競演するゲーム『第2次スーパーロボット大戦Z』では、地球圏が主な舞台になる世界観の都合上、ウド自体は登場しないが、『コードギアス 反逆のルルーシュ』に登場する「エリア11」のシンジュクゲットーが完全にウドの街と化しており、多くのプレイヤーをむせさせた。
推奨BGM『炎のさだめ』
冥殿の手を逃れたアニヲタが見たのはまた地獄だった
破壊の跡に棲みついた欲望と暴力
ラグナロクが生み出したソドムの街
追記と修正、荒らしと運営とをコンクリートミキサーにかけてぶちまけた
ここはアニヲタの集いのゴモラ
次回『編集』
来週もアニヲタと(冥殿の)アナルを突き合ってもらう
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▷ コメント欄
- このようなむせる項目を立てるとは……けなげな! -- 名無しさん (2014-01-10 23:32:59)
- シンジュクウッドーw -- 名無しさん (2014-05-07 19:22:45)
- コトブキヤが出したウドの缶コーヒーはそれほど苦くない -- 名無しさん (2014-08-31 20:34:27)
- ここの珈琲は苦い。 -- 名無しさん (2014-08-31 21:11:48)
- まさか三十年後にあの地獄のような街が歓楽街になっていようとは -- 名無しさん (2015-11-06 22:44:03)
- フルメタのナムサクはウドのオマージュでいいんだろうか? -- 名無しさん (2018-01-26 14:07:20)
- 第二次Zはそっちのルートは通らなかったんだけど……ゲットーがウドの役割ってことは、ゲットーも沈んじゃうん?汗 -- 名無しさん (2020-11-08 11:10:48)
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