トレーズ・クシュリナーダ

ページ名:トレーズ_クシュリナーダ

登録日:2010/05/10(月) 14:58:52
更新日:2023/08/17 Thu 14:23:57NEW!
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私は……敗者になりたい。




新機動戦記ガンダムW』のエレガントな登場人物。



【プロフィール】

年齢:24歳
身長:181cm
体重:68kg
人種:欧州系
乗機:
リーオー
トールギスⅡ
声優:置鮎龍太郎



【人物】

地球圏統一連合・スペシャルズの最高指揮官。同時にスペシャルズを隠れ蓑とする秘密結社OZの総帥でもある若きエリート。
初登場時の階級は上級特佐。
名前の由来はフランス語の13(トレーズ)。


一言で言えばエレガント。


独自の美学に則って生きるエレガントな男であり、生来の異常なまでのカリスマ性から彼を尊敬・崇拝する人間は後を断たない。
彼が一声上げれば多くの兵士が命を省みずに付き従う程の魅力を備えている。
OZのコロニー(宇宙)への影響力が拡大している原動力にもなっており、ガンダムパイロット達の当初の最重要ターゲットにもなっている。


OZの母体であるロームフェラ財団の幹部でもあり、彼の祖父サンカント・クシュリナーダは先代の代表だった。
しかし祖父の影響力を差し引いても、彼が財団に与えている影響は大きい。


父の名はアイン・ユイ。
コロニーの伝説的指導者ヒイロ・ユイの甥である。
母アンジェリーナとアインが半ば駆け落ちの末に生まれた。
既に故人だが、ヴァンという異父弟がいる。




元々はMSの教官をしており、当時から白と青で塗られた機体を好んで使用していた。
単なる参謀・総帥というだけではなく、戦士としても非常に優秀で、その技量はガンダムパイロットやゼクス・マーキスと同等以上。
生身でも龍一族最強と言われた五飛をあっさりと下し、モビルドールのテストの際リーオーを駆りモビルドールを単騎で圧倒し、ゼクスが(最初は)あれほど苦しんだトールギスを簡単に乗りこなしてみせた。
また、後半では型遅れとなっているトールギスでアルトロンと互角の戦いを繰り広げている。
余談だが、ガンダムW放送中にコミックボンボンのQ&Aコーナーに寄せられた質問に対する回答で「MSに乗ればゼクスより強いらしい」とあった。


OZ総帥という地位も、自身が挙げた戦果によって手に入れたもの。
前総帥はドロシー・カタロニアの父カタロニア将軍。ドロシー自身は姪の関係にある。
サンクキングダムとも親交があり、ゼクス(ミリアルド)やリリーナの事は以前から知っていた。


好戦的で悪役なイメージが強く、ガンダムパイロットからはもちろん、トレーズとも敵対しているイメージが強いロームフェラ財団だが、
この団体は元々自然や古き伝統の保護が目的の団体だったらしく、
トレーズは実質財団の武装組織であるOZの総帥でありながら、財団が本来の趣旨から逸脱していることを憂いていた模様。
そのため自分の信念を通す時以外は驚くほど温厚な方でもある。



軍の中にあってフェミニストであり、レディ・アンルクレツィア・ノインなど、能力のある者は性別や経歴に関わらず登用する。
特にレディは腹心の部下として信用を置いており、バスルームにまで立ち入れるのは彼女だけである。
しかし、レディが「エレガントではない」行動をした時などは嗜めるなど決して過信はおいておらず、
部下に対する指導力も並外れている。
少なくとも部下の暴走を止められなかったティターンズの人などとは比べ物にならない。


独自に解析したガンダムのデータを参考にガンダムエピオンを開発し、どこからか情報を手に入れたのかゼロシステムと同等のシステムまで搭載させている。
どこまで実作業に関わったかは不明だが工学にも強い事が伺える。
というか彼一人で作ったものではないにしたって、劇中最強クラスの科学者6人の内、5人が集まってようやくできた最強の戦闘兵器と同等のものを幽閉されている中で作るにしては開発ペースが異常過ぎる。


ここまで完璧超人だと一周回ってもう腹も立たない……。彼を信奉する兵士が多い事も納得である。







しかし彼を信奉する者はいても理解する者は少ない。
彼の真意を理解しやすい視聴者ならばともかく、作中の登場人物達にとっては覇道を突き進んでいるようにしか見えないため、分かりづらい。
トレーズからの信頼が厚いレディも長い間彼のことを理解出来ていなかった。


作中で彼が理解者としたのはゼクスと五飛、そして後のレディ、この三人だけである。
ゼクスとは互いに立場も含めて認め合っており、時に冷酷な決断を下すのも、ゼクスならばそれを突破したり自分の思惑を知った上で行動すると信じているからである。


五飛を「最大の理解者」と評したのは、彼が他の者とは違ってトレーズを直観的に「」と断定した事が理由。
人々の戦う姿勢」を美しいものとして愛しているが、命を奪うものとして戦いを「悪」と認識しているなどの真っ当な倫理観も持ち合わせておりながら、
戦争を引き起こそうとする自分自身も決して肯定せず「悪」だと認識しているためである。
それでいて止まらないため、正義に対する正義などでもなく、まさに悪人としか言いようがない


ボイスカセットにおいても、ゼクスに「面白半分に物事をややこしくするのが悪い癖」と言われている。
自分でもそれが「趣味だ」と認めているあたりかなり厄介。
全編ギャグテイストで進められ、この時はOZのデータバンクに保存されているカトルのデータの性別を女性に書き換えたうえであえてヒイロにハッキングさせるという悪戯を行うしょうもないシーンだが、
上記のやりとりはトレーズの本質を如実に表していると言えよう。
(ちなみにこの悪戯は思春期を殺し切れていない少年達にクリティカルヒットして、カトルをキレさせる大惨事を引き起こす離間の計として作用した)


そのため視聴者からもエレガントさは認めつつも、行動は……となる人も案外多い。
そもそもガンダムWの物語自体が混迷していて分かりづらいので視聴者からも意外と理解されていない気もするが、
ここらは幅広くアンケートでも取らないと分からないだろう。



作中だけでも

  • ノベンタ元帥を始めとする平和論者をガンダムパイロットが殺すように謀略を企てて、実行
  • 人々に戦争の愚かしさを見せしめるため、OZのトレーズ派とホワイトファングとで殺し合わせる

の様な行動を取っており、
後者はホワイトファングが危険すぎる団体だったのでともかく(それでもホワイトファングは最新鋭機や無人機が多く、更にトレーズ派は数こそ多いが旧型機が主なため、死亡者が目立つように描かれている)、
前者についてはまだまだ問題はあれど、戦乱は起こさず平和に物語を解決させる可能性もあった。
そもそもガンダムが表れてなお、軍縮の話が出ていた世界である。


他にもエピオンに搭載したゼロシステム同様のシステムもパイロットの生存を無視したかなり非人道的な代物である。
自分の美学に基づいたものならば非人道的な行動も堂々と行っているため、
モビルドールを否定したのは道徳的に悪いという以上に、自分の美学に反するものであることが最も大きいと思われる。
(殺戮しか生まないことは危惧しているため、そういった意味でも悪いと思っていると思われるが。)



「戦う姿勢」というのは単純に戦いも含まれていると思われるが、「自らの手で未来を掴み取る行動」もトレーズは美しいと感じていた。
後にリリーナが人々に告げた、「平和とは誰かから与えられるものではなく、自分自身で掴み取るもの」という言葉は、そういったトレーズの考えの良い面を表しているとも言える。


そして、「未来を掴み取ろうとする行動」は勝者ではなく敗者こそが行うものであり、その考えが現れているのが、「敗者になりたい」というセリフである。
なお、この場合の「勝者」とは「合理性や効率性を第一とし、ただ勝利のみを求める者」、対して「敗者」とは「非合理な人間性を捨てることなく己の意志を貫き戦う者」といったような意味合いである。
トレーズの場合は「時代を切り開く者」と言う方が通じやすいかもしれない。
強敵に会いたいだとか単純に戦いで敗北したいという意味合いではないと思われる。
彼がOZに求めていたのも「優れた能力を持った兵士を作る」というより「自身の意思を以て戦う心を持った兵士を育てる」といった役割*1であり、
エピオンにゼロシステムと同様のシステムを搭載したのも、「敗者」の姿勢を追求するのに最適な装置であったが故である。


そして、これらの自身の思想に関して「個人の妄想でしかない」と評し決して絶対的肯定はせず、自身が未来を築く存在とは考えていなかった。


自身の行いを悪と評しているだけあって戦争による犠牲者には常に罪の意識と哀悼の念を抱いており、せめてもの行為として全ての戦死者の人数と名前を覚えている。*2
五飛の問いに対する「知りたいかね?昨日までの時点で99822人」というセリフは彼の人柄を表す名言であろう。
今日の戦死者は帰還後にレディに聞こうとしていた。
なお小説版では99812人と10人減らされている。そして…



なおガンダムパイロット達は敵同士であるものの、彼にとっての「敗者」に当てはまる存在でもあったため、レディと違って当初から好意的に思っていた。
そのためか敵を見失っていたヒイロと出会った時にエピオンを与え、「その機体に乗って勝者となってはならない」と忠告している。
これは戦闘の勝敗ではなく、システムに意思を飲み込まれるなという意味である。
ゼロシステム同様のシステムが組み込まれていることを言わなかったのは密に 密に。
しかし他の面子ならば恐らく当初から彼の信念と合致していたのだが、初期ヒイロと出会っていたらどう感じていたのかは少し気になるところである。


ちなみにヒイロとそれらしい受け答えをしているが、ヒイロはトレーズの考えていることは理解できなかったらしい。
あれだけの会話量とエピオンを渡す行為など、ヒイロ視点では彼の行動は不可解なので当然だが。



髪をオールバックに纏めた美青年で、OZの制服が彼以上に似合う者は存在しない。ゼクスと並ぶと異常に絵になる。
ちなみに、本作品全体に言える事だが、顔立ちの割に年齢が若い。
これはデザイナーの村瀬修功氏曰く、「全体的に十歳上を意識してデザインした」からである。
登場人物に十歳プラスすると見事に違和感がなくなるのはその為。それはそれであんな30代いねぇよとも思うが



これでも一応、モデルはシャア・アズナブル
しかし様々な歴史上の人物のエッセンスなども取り入れており、結果的にガンダムシリーズでも異色の人物となっている。
ガンダムの話で「閣下」と言えば大抵この方かエギーユ・デラーズを指す。




【劇中の活躍】

■TV版

連合のスペシャルズとしてガンダムに対抗しつつ、OZによる地球圏掌握計画「オペレーション・デイブレイク」を進める。
自らが流した情報によってガンダム達に平和論者を一掃させ、軍縮会議を中断させた。
その復路で五飛によって襲撃されるが、そこで生身()の勝負を申し出る。鮮やかに五飛を圧倒したが、「次はMSで勝負がしたい」として見逃した。
その後はガンダムを幾度となく追い詰め、レディの働きでコロニー側にも賛同者を増やし、一時は歴史の主導権を握った。


しかし財団が無人MSであるMDを開発して主力にしようとした際、戦いから人間性を排除しようとする財団の方針を「恥ずべきこと」として反発。
彼なりにMDの導入を拒否していたが、結局財団の方針は変えるまでには至らず、OZ内部でもMD使用に傾倒する動きが加速していったことで、トレーズはある種の挫折を味わうこととなった。
それでも個人としてMDの運用には反発し続けた結果OZの指揮権を剥奪され、デルマイユをはじめとする財団上層部にその影響力を恐れられ幽閉された。
トレーズ自身もこの決定に従いしばらくは歴史の表舞台から退くこととなる。
しかしこの影響でトレーズを信奉する兵士達が「トレーズ派」となり、OZ内部での内乱が勃発することとなった。


その裏で密かにエピオンを開発し、戦いの道標としてヒイロに託した。



その後はサンクキングダム崩壊や財団内での政変などを見守っていたが、ゼクス率いるホワイトファングが決起したことを受け再び行動を開始。
既に財団の実質的なトップとなっていたリリーナを解任させ、リリーナのカリスマで平和路線へと進んでいた世界国家の軍事力を統一し、世界国家元首として「人類最後の戦争」に臨んだ。
これはゼクスの思惑を理解し半ば協力しつつ地球の人々と自然を守る形で戦乱を集結させ、全てが終わった後リリーナに平和な世界を築いてもらおうという考えからだった。


決戦でも自ら宇宙へ上がってトールギスⅡを駆り、多数のMDを撃墜。
しかしその最中、再戦の約束を果たしにきた五飛のMSでの決闘を行い、一進一退の攻防の末アルトロンの矛で機体を貫かれ、10万と10人目の戦死者となった。
この決着は五飛にとって「勝ち逃げ」となり、彼に消えない敗北感を刻み付けた。
戦死後、指揮を引き継いだレディはトレーズの事前命令に従い降伏すると共にMSをはじめとする戦闘兵器の破棄を実行。
同時にコロニーが地球との融和方針を明確にしたことでトレーズの理想とした「人々が望み勝ち取る平和」への道が開かれることとなる。


戦後はノインとドロシーが墓標を訪れており、墓碑銘は「平和のための礎となり、信念のままに死す」と刻まれている。



なお、五飛は勝ち逃げだと思ってはいるものの、小説では本気で彼を殺すつもりであったという描写があり、この一騎打ちの勝者が自分だった際は「君の死も無駄ではないはずだ」と言い換えるつもりだった模様。
また小説版では犠牲者が10人減り、トレーズはジャスト10万人目の戦死者となっている。




Endless Waltz

戦死から一年後であるため直接登場することは無い。
だが、マリーメイア軍を率いるマリーメイア・クシュリナーダはトレーズの娘を名乗っている。
またマリーメイア軍の兵士の多くはかつてトレーズを信奉しながらも平和の中で生きる道を見つけられず戦いを求めた兵士たちであり、
同軍に属した五飛もトレーズとの決着に納得出来ず苦悩しているなど、未だトレーズは多くの者に影響を及ぼしていた。


しかし前述した通りリリーナの言葉で地球の人々が平和のために行動し始めたことで、
マリーメイア軍の兵士や五飛も戦いを捨て、地球圏の人々は自ら平和への歩みを進めることとなる。




【主な台詞】

本作品における名言王。
というかセリフひとつひとつが名言。
当然だが、迷言などない。



「事は全てエレガントに運べ」

  • トレーズからノインを通じてレディ・アンに伝えられたセリフで、作中でこの台詞は言われていない。

「この世から戦いはなくならん。ならば常に強者が世界を治めれば良い。人々は強い者に支配される事に喜びさえ感じる」


「私の理想など、ひとりの人間の妄想でしかない。歴史は日々の積み重ねで作られる」


「こちらトレーズ・クシュリナーダ。ツバロフを殺せ」

  • MDの起動実験の際、MDに反発したトレーズが実弾を用い、リーオー単騎で戦いを挑む。この時ツバロフ技師長はトレーズのリーオーを攻撃目標に設定(=殺害)するよう指示するがオペレーターは困惑。
    しかしトレーズが上記の命令を同じオペレーターに通信で伝えた際、全員が即座に実行しようとした。カリスマの差である。

「モビルドールも兵士も扱うのは人間です。もう少し人間を評価し、人間を愛してもらいたいものです」

  • 上記の件が終わったのち、ツバロフやデルマイユに向けて言った台詞。

「私は、人間に必要なのは絶対的な勝利ではなく、戦う姿、その姿勢と考えます」
「美しく思われた人々の感情は常に悲しく、重んじた伝統は弱者の叫びにかき消される。戦いにおける勝者は歴史の中で衰退という終止符を打たねばならず、若き息吹は敗者の中から培われる……」
「私は……敗者になりたい」

  • トレーズ閣下最高の見せ場。彼の思想そのものだが、当時の小中学生は理解できるはずもなかった。
    このあたりから謎めいていたトレーズの思想が露わになっていくがやはり理解できた視聴者は少ない。

「戦う事を忘れ着飾った銃では、例え敵の胸板を貫いたとしても、私に何の感動も与えない……」

  • だってさ。聞いてっか大使

「無垢とは、無軌道なのではない。自由なのだ……心が」


「よく覚えておきたまえ。礼節を忘れた戦争は殺戮しか産まないのだ」


「ミリアルド、我々は退かない。私は地球が好きなのだ」


「人形と戦うのは味気ないものだ」


「聞きたいかね?昨日までの時点で99822人」


「ミリアルド、先に逝っているぞ……」


「私は何でも知っているんだよ。例えば…そうだな…ノイン特尉のスリーサイズを教えてあげようか?
ゼクス「ノインのスリーサイズなら知っている!」
トレーズ「っ…そうか…」



アニヲタ諸君、ここはWiki籠もりだけの空間だ。
それ故にこの追記・修正は美しい……


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*1 尤も本編のアレックス&ミュラー、そしてMDの積極運用に走ったデルマイユ派などのようにOZの中でも彼の理想に反する行動に出る者も多くいたのが現実であった
*2 敵味方、実際に殺した者の所属問わず自分の責任で死んだと認識している。実際にトレーズと直接関係なく五飛自身が殺した連合の将軍が含まれていたことに五飛は驚愕していた。また小説版EWでは「理解者」五飛との間にただ一つの誤解「トレーズは責任を取るためにわざと負けた」という誤解がここで生まれたと解説されている

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