登録日:2024/10/26 Sat 10:47:35
更新日:2024/12/01 Sun 17:01:59NEW!
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映画 洋画 ホラー映画 スマイル smile トラウマ マジキチスマイル このスマイルは0円でもいらない 笑うという行為は本来攻撃的なものであり獣が牙をむく行為が原点である パーカー・フィン ローラは眠れない 日本未公開
『スマイル(原題:SMILE)』は、2022年11月に公開された米国のサスペンス・ホラー映画。
パラマウント映画製作。
監督・脚本のパーカー・フィンが2020年に発表して話題となった自身の短編映画『ローラは眠れない』を原案として長編化した作品であり、これが初の長編デビュー作ともなった。
タイトルは、原題では“SMILE”のみだが、日本語表記だとシンプルすぎて紛らわしくなるのに配慮したのか、
“SMILE スマイル”や“SMILE/スマイル”━━と、表記されている。
全米での劇場公開の際、MLBの生中継やテレビの生放送にこの不気味な『スマイル』を送り込むというプロモーションを展開。これがSNSを中心に大きな話題を呼んだ。このプロモーションは続編の全米公開の際も展開されている。
北米地域・及び全世界興行では大ヒット作となったが、日本ではビデオスルーすらされずに2023年4月よりのiTunesでの配信を皮切りとして、有料動画配信サイトでの配信形式となっている。
【物語】
ある朝、救急病院でセラピストとして勤務する精神科医のローズは、 帰宅させられようとしていた矢先に街で暴れたとして警察に身柄を確保された後に強制搬送措置となったローラ・ウィーバーという大学院生のカウンセリングに臨む。
……事前に得た情報によれば、ローラは先週には大学教授が“自らをハンマーで殴り殺した”事件の唯一の目撃者だったという。
ローズが部屋に入ると、ローラは部屋の隅で激しく怯えていた。
ローラを何とかなだめすかして椅子に座らせることが出来たローズだったが、ローラは自分にしか見えない“何者か”が死者の姿をも借りて近づいてくるのだという。
ローラの様子から、ローズが強烈なストレスを感じた末に妄想・幻覚の類を見ているのだと思って緊張を和らげようとするが、その間に発作を起こしたかのようにローラは倒れる。
ローラの様子から、慌てて緊急コールを発したローズだったが、唐突に静かになったローラの方を見ると、彼女は何も言わずに満面の笑みを浮かべてローズを見つめながら━━自らの顔を手にしたガラス片で剥がすように切り裂きながら死んだのだった。
━━そして、これをきっかけに、今度はその邪悪な笑みを浮かべる“何者か”はローズの周囲に現れるようになる━━!
【主要登場人物】
- ローズ・コッター
演:ソシー・ベーコン/吹替:渋谷はるか
ERでセラピストとして働く精神科医。
因みに、演じるソシー・ベーコンはケビン・ベーコンの実の娘さんである。
10歳の時に目の前で精神を病んだ母親を結果的に見殺しにするという経験をしており、そのトラウマをマデリーンの下で治療する過程の中で精神医療に興味を持ち自らも精神科医になった。
医師になった理由が理由だからか、病院の採算や自身の労働の超過と報酬の対価……といったものを度外視して患者に寄り添う姿勢から看護師達からは信頼されているが、彼女のそんな姿勢を煙たがる人間も少なくない。
ローラの異常な最期に居合わせたことを原因として今度は自らが“何者か”の標的となり、姉のホリーや婚約者のトレヴァーからも理解されないままに、仕向けられたように孤立していく。
自身が狂気に陥ったことを疑いつつも、最後は住む者も居なくなって久しい実家で母親の姿をした“何者か”と対決する道を選ぶが━━。
- ジョエル
演:カイル・ガルナー/吹替:河本邦弘
刑事でローズの元カレ。
かつて、一方的にローズから別れ話を切り出されたらしく未練を残しており、ローラの一件にて再会したローズを後から個人的に訪ねたりしていた。
その時の様子から視聴者からも「うぜぇなコイツ」と思われていただろうが、実際には本作屈指の有能枠であり、追い詰められたローズに身勝手にも先の“何者か”によるものと思われる被害者を辿るのに強引に協力させられるも大人の態度で応じてみせた。
━━どころか、詳しい事情を聞かされていなかったのにも関わらずローズが帰宅した後も独自に調査を進め、一連の事件がローズの妄想などでは片づけられないと確信して調査に協力する。
……付き合っていた頃から引っ越しはしていない様だが、身勝手な別れ話の理由の一つとされと思しき“糞ダサい黄色いソファー”は失恋した後に捨てたらしい。
- ホリー
演:ジリアン・レイサー/吹替:木村涼香
ローズの実姉。
他人にマウントを取れる形での空虚なステータスに拘るタイプで、その中身の無さと自分の都合を第一とする性格にはローズやトレヴァーも内心は呆れつつも付き合ってやっているという乾いた関係。
夫のグレッグ(演:ニック・アラボグルー)を完全に尻に敷き、息子のジャクソンを溺愛している。
……壊れてしまった母親にローズと共に引き取られたが、幼いローズと違い外に出ていける年齢だったのでローズのみを残す形で母親を捨てた過去を持ち、現在のような価値観を持つに至ったのはそうした理由からだと思われる。
なので、内心では“怪物”となってしまった母親を押し付けることになったローズに詫びる気持ちもあったらしく、本心では明らかに母親に起因する理由から精神医療の道に進んだであろうローズを非難したい気持ちもあったのだろうが、ホリーはホリーでそれを隠してローズと家族として付き合ってきた。
- トレヴァー
演:ジェシー・T・アッシャー/吹替:田村真
ローズの婚約者。
如何にもエリートな黒人青年だが、ホリー達との会話の中でローズが報酬などなくても患者に接するだろう、とローズの本質を理解して擁護している。
……が、おかしくなっていくローズについては“何者か”が存在する可能性を僅かにも肯定してやることが出来ず、しかも自身の将来の経歴の為にもローズが自らは明かしていなかった“壊れてしまった”母親の存在や、マデリーンからカウンセリングを受けていた過去を調べられていたことが明るみになる中でローズから拒絶されてしまう。
中の人はA-トレインで今回も色々と振り回される役。
- Dr.マデリーン・ノースコット
演:ロビン・ワイガート/吹替:幸田直子
少女時代のローズのカウンセリングを担当していた主治医であり、精神科医としての師とも呼べる存在。
“何者か”に付きまとわれるようになり疲弊したローズに頼られるも、ローラに接した時のローズのように常識の範疇での診断となり、希望していた薬も処方してくれなかったこと、ローズがおかしくなったと主張するトレヴァーの側に付いたことでローズから拒絶されてしまう。
……そのことを謝罪すべく、今度は一人でローズの下を訪れるが、それは“何者か”だった。
- Dr.モーガン・デサイ
演:カル・ペン/吹替:越後屋コースケ
ローズの上役でERの精神科長。
一見すると実利的で理事会の言い分を聞いて患者に寄り添い過ぎるローズに注意するなど、酷薄な人物なのかと思いきや、ちゃんと上司としてローズの身を案じている常識人。
- カール・レンケン
演:ジャック・ソシェ
ローズの担当する男性患者。
まともな会話が出来なくなったことから冒頭で措置入院させられる。
“何者か”が乗り移ったような発言でローズを追い詰めたのは妄想なのか現実なのか……。
- ロバート・タリー
演:ロブ・モーガン
囚人。
ローズやローラの以前に、今回の一連の騒動のローテーションの中に組み込まれながらも以前にはブラジルで起きた同じ事例を知らべ上げ、その末に自分ではなく他人を殺すことでループから抜け出したが、その代わりに殺人犯として収監された。
当初は自分の患者の話として情報を聞き出しにきたローズに協力していたが、ローズ自身が現在の“何者か”のターゲットだと知ると激しく怯えて出ていくように言った。
- ヴィクトリア・ムニョス
演:ジュディ・レイエス/吹替:田村聖子
ローラが自殺を目撃した大学教授ガブリエルの妻。
記者を装って接触してきたローズを迎え入れるも、ローズが嘘をついていることに気付いて追い出した。
ガブリエルは“何者か”の姿を描き残していた。
- ローラ・ウィーバー
演:ケイトリン・ステイシー/吹替:高橋雛子
“街で騒ぎを起こした”として、救急病院に搬送されてきた女子大学院生。
メインビジュアルの不気味な笑顔は彼女のものである。
冒頭にしか登場しないが本作屈指のトラウマ要員。
【怪物】
ある条件下で、ターゲットとした人間の心の闇や痛みを糧にして近づき成長し、また次なるターゲットへと寄生先を変えてゆく正体不明の“何者か”であるが、その姿はターゲットにしか見えず、しかもその時のターゲットに関連する人物の姿をとるために本当の姿も不明。
新たなる宿主に移っても早くて4日、遅くとも1週間以内には自殺や殺人を犯させるという、このテの怪物としても途轍もなく迷惑な存在である。
……本作の時点での対処法は不明。
【続編】
- 北米地域では、2024年より続編の『SMILE 2』が公開され、初週1位スタートを切るなど好調な観客動員を記録していることが報じられている。ちなみにキャストの中には名優ジャック・ニコルソンの息子、レイ・ニコルソンが起用されており劇中で父が『シャイニング』でも見せた笑顔を連想させる笑顔を浮かべている。
追記修正は笑顔を浮かべて迫ってくる知り合いから逃げてからお願い致します。(それで関係がこわれても責任は持たない。)
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▷ コメント欄
- ??????「フッフッフッ!時代は"スマイル"さ!」 -- 名無しさん (2024-10-26 10:57:49)
- 主人公のお姉さんは確かに嫌な役どころだったし嫌われるタイプではあるだろうけど、ああなってしまっても仕方ない過去があるから哀れで悲惨な境遇から良く幸せ掴めたねって同情してしまう。 -- 名無しさん (2024-10-26 11:28:50)
- ↑2 「ゴムゴムの~!キングコングガン!!!」\ドゴォ/ -- 名無しさん (2024-10-26 12:13:20)
- 「スマイリー」って映画とごっちゃになってた。あっちもホラー映画だが、笑顔のマスクの殺人鬼が大暴れってB級テイストな話。 -- 名無しさん (2024-10-26 13:32:16)
- 今後のマクドナルドのスマイル -- 名無しさん (2024-10-26 15:01:06)
- お〜はようハロー朝日に向か〜って〜ご〜挨拶〜♪(違 -- 名無しさん (2024-10-26 16:19:49)
- びっくり要素多かったけど、中々いい作品だった。怪異が幻覚使ってくるのがヤバい -- 名無しさん (2024-10-28 15:15:28)
- 笑顔の怪物(呪い?)の真の姿(?)がなんかバタリアンのタールマンみたいで好き。 -- 名無しさん (2024-11-16 09:34:50)
- 個人的には『エクソシスト』と『悪魔を憐れむ歌』のエクストリーム版みたいな映画。↑確かにクリーチャー(?)は格好いい。最近になって見た中だと『ザ・リチュアル』の“神様”位によかった。 -- 名無しさん (2024-11-16 09:49:02)
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