登録日:2022/07/23 Sat 12:30:22
更新日:2024/06/24 Mon 13:29:04NEW!
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月刊少年ジャンプ お色気漫画 ※中学生です 縮小化 シュリンカー どっきりマイクローン ミクロ化 今西まさお
あっちゃの星に美人がおるときけばあっちゃに
こっちゃの星にはだかがあるときけばこっちゃに
はだかをたずねて三千里、わてらはのぞきのプロフェッショナルだす!
『どっきりマイクローン』は、1985年から1986年にかけて『月刊少年ジャンプ』で連載されていたお色気漫画。作者は今西まさお。
<概要>
家庭の事情で女子寮に入居したスケベな中学生・野々村健司が雑用中に遭遇したマイクローン星人から食べると1時間だけ体が小さくなる「マイクローンビスケット」を授けられ、校長の娘で学園のアイドル的存在の美少女・一之瀬桃子を巡って対立と共闘を繰り返しながら学園中で騒動を巻き起こすお色気SFギャグコメディ。お色気シーンの度に描かれる「ぷるるるる~んっ」という擬音が特徴。
集英社『月刊少年ジャンプ』で1985年8月号に読み切り掲載された後、10月号掲載の続編を経て1986年1月号から12月号まで連載。また、1986年2月発売の増刊『ホビーズジャンプ』Vol.8に番外編が掲載された。
単行本は全2巻だが、ページ数の都合で第7話(連載版第5話)「お坊っちゃまはお病気!?の巻」とホビーズジャンプ掲載の番外編は未収録となっている。
<発表に至る背景>
当時の『月刊少年ジャンプ』は競合誌の『月刊少年マガジン』と激しい部数争いを繰り広げており、特にこの時期の月マガは『ハートキャッチいずみちゃん』や『いけない!ルナ先生』、そして『Oh!透明人間』とお色気漫画でヒットを連発していた。
対して月ジャンは学園モノで『やるっきゃ騎士』、ラブコメ要素強めのタイトルで『ボクの婚約者』、ラブ要素あり奇人集合ファンタジーコメディ『優&魅衣』などを擁していたが、月マガの中西やすひろ『Oh!透明人間』に対抗し得るスケベな特殊能力モノが空白状態だった。
そこへ、1984年に月マガが荒川貴史『マイクロボーイ』を3ヶ月連続読み切り掲載後に連載へ昇格させるも伸びずに打ち切りとなり、月ジャン編集部が「これだ!」と閃いた……のかはいざ知らず、初連載が8号で打ち切られてからは断続的に読み切りでギャグを書いていた1人の漫画家に「お色気漫画への転向」を命じる。
つまり、月ジャン編集部では月マガが『Oh!透明人間』に次ぐ特殊能力モノの弾として期待していた『マイクロボーイ』が短命に終わったのは「『小人化した主人公が美少女の体でやりたい放題する』と言う題材を描き切るのに作者の画力が付いていかなかったからではないか?」と分析し「もっと画力の高い漫画家に同じシチュエーションを描かせれば当たるかも知れない」と結論付けたのではないかと考えられる。
<作者・今西まさお>
作者の今西まさおは高校在学中の1978年に月ジャンの新人賞へ投稿した『SF明治維新』が準入選となり、1978年12月号掲載の同作品でデビュー(当時は「今西正男」名義だが、同姓同名の俳優がいたからか後にペンネームを平仮名に改めている)。なんとその翌月、1979年1月号からはギャグ漫画『はずれの四五郎』を連載しているが、高校在学中でアシスタント経験も皆無の若者には荷が重かったのかヒットにはほど遠く8号で打ち切られ、単行本も発売されなかった(連載打ち切り後は『とつげきリトルズ』の原田たつろうを手伝ったりしていたらしく、単行本でも交友関係をうかがわせている)。
その後は月ジャン本誌や増刊『ジャンプオリジナル』および『ホビーズジャンプ』で『ザ・もちこみマン』『熱血!!一年おとこ組』『おじゃま刑事メロメロ7』『フラッシュダンス病院ウォーズ』『プラモ放浪記』(全2話、第1話のみ『どっきりマイクローン』単行本2巻に収録)などのギャグ漫画を読み切りで発表していた。
月ジャン編集部が「お色気漫画への転向」を指示したのは「ギャグは受けないが女の子は可愛く描ける」と評価されていたからと考えられるが、同時期に月ジャンで連載していた漫画家の間で本作は「競合誌の看板作『Oh!透明人間』の二番煎じを狙った産物」と言うのが「公然の秘密」とされていたそうで、実際それまでの絵柄を大改造した結果なのか登場人物のタッチが当時の中西やすひろ風に変わったのは読者から見れば一目瞭然であった。
連載は読み切り2本を経て1年間続き、単行本も2冊発売されたがその後は増刊『ジャンプオリジナル』1987年秋号に4コマ漫画『脳天気チルドレン』を発表したのを最後に商業活動が確認されていない。
<登場人物>
ヒロインの名前は当時のアイドルから取ったとおぼしきネーミングが多い。
野々村 健司
主人公。聖しらゆり学園中等部2年生の男子生徒で、家庭の事情により雑用係を条件に女子寮へ入寮した。ハーレムエンド目指してウハウハ、と言う訳にも行かず黙々と雑用をこなしていたが、片想いしている一之瀬桃子の入浴を覗いていた不審な小型UFOを捕獲したところ、マイクローン星人から食べると体が小さくなる「マイクローンビスケット」を差し出される。それ以来、表向きは「スケベなマイクローン星人の魔手から女の子たちを守る」ことを大義名分にビスケットを食べて縮小化しているが、健司自身も下心丸出しでマイクローン星人と意気投合して行動することも少なくない。
ビスケットの縮小効果は最大で1時間しか持続せず、また時間内でもお湯をかぶると元に戻ってしまう。そのせいでムフフ状態を満喫していたら思わず全裸で元の大きさに戻ってしまうのを何度も繰り返しているため、寮の女子からは神出鬼没の変態扱いされている。
かつてはスポーツ少年であり、運動能力も高い。またマイクローンになって動き回ると普段の3倍近い体力を使う為、食欲旺盛で、太らない事を女子に羨ましがられた事がある。
マイクローン星人
本名はポル造=マイクロ。「宇宙一のスケベ」を自称するマイクローン星人の貴族で、小型UFOで地球に降り立って早々から桃子の入浴を覗いていたところを健司に捕獲されてビスケットを差し出した。
その後も健司の部屋を拠点に学園内で桃子を始めとする美少女たちに単独もしくはビスケットで小さくなった健司とグルになってやりたい放題だったが、最終話で母星の大王から呼び戻されビスケットの星外持ち出し禁止を命じられてしまう。
一之瀬 桃子
本作のヒロイン。健司の同級生で、学園内でファンクラブが組織されるほどの美少女。父親は聖しらゆり学園の校長で、共学校だが職権乱用で女子は私服登校OKにしている。
「※中学生です」と注釈が必要なレベルの爆乳が原因で常にマイクローン星人から狙われている。寮の自室で体操をしていた所にマイクローン星人が侵入してキャミソールを半脱ぎにされ、そこへビスケットを食べて小さくなった健司が乳首に輪ゴムを引っかけ消しゴムを飛ばしてぶつけるなど2人からやりたい放題に遊ばれている。
だが、桃子は桃子で他の寮生からは変態呼ばわりされている健司に片思いしており、外的な理由でピンチに陥った所を救われたりもしているので心底からは軽蔑し切れず良い雰囲気になることもあった。
ちなみに学園の保健室には、「市之瀬ももこ」という老婆がおり、フルネームの読みが桃子と同じであるがゆえにアクシデントが起きた事がある。
- 真じろう『タブー・タトゥー』のヒロインと同姓同名だが、名前の読みがこちらは「ももこ」で同姓同名の方は「とうこ」。名前だけでなく爆乳中学生と言う所まで共通している。
浜田 知世
桃子の同級生。事あるごとに(ビスケットの効果が切れて)全裸で出没する健司の行動に不審を抱き、どうにかして尻尾を掴もうと自分から率先して色仕掛けで迫る行動派。
彼女も中学生とは思えぬ爆乳である。
力も強く、健司をボコるのは主に彼女の役目である。
姿は不明だが京大工学部に通う兄がおり、興奮度に応じて電流が増える電気椅子を作成してもらい、それに健司を拘束して他の女子生徒と共に色仕掛けを行う事でスケベを矯正しようとした事がある。
内藤 由貴
桃子の同級生。ポニーテールが特徴。
油小路 公彦
アメリカ留学から帰って来た大金持ちの跡取り息子。
キザで美形であり、女子からの人気は高いが、それ故に男子からは嫉妬の対象となっており、特に健司とは犬猿の仲である。
帰国早々から桃子を自宅に誘うが、水玉模様を見ると正気を失う持病を抱えている。その日たまたま桃子がはいていた水玉パンツを見たのが原因で発症して襲いかかるが、心配になって縮小状態で屋敷に侵入していた健司たちに撃退された。
前述の通り第7話(連載5話)がページ数の都合で単行本に収録されていないが、2巻収録の第10話にも端役で登場している。
吉条寺 さゆり
水産加工会社の社長令嬢で、健司たちが夏休みに訪れた南波海岸一帯を仕切るレディースの族長。審査員を脅してミスコンテストで優勝したが、たまたまその場に居合わせた桃子の方が観衆の注目を集めたことに逆恨みし、あの手この手で恥をかかせようと妨害工作を仕掛けて来る。
ミンミン
マイクローン星の王女で、ポル造の婚約者。ポル造を追って地球へ降り立ったが、彼が健司と共にデバガメ行為を楽しんでいる姿に激怒し、校長を催眠術で操って転校生を装い「眠野眠子」と名乗って健司たちのクラスへ編入してプール授業で暴れ回る。
マイクローン星人が触角から放つマイクローンビームは、単体だと魚を少し痺れさせる程度の威力しかないが、ポル造の+ビームとミンミンの-ビームを合わせると10万倍に増幅し、プールの水を蒸発させるほどの威力になる。
最終話ではポル造と結婚することになり、2人でマイクローン星へ帰って行った。
<余談>
- 縮小能力を手に入れた主人公がやりたい放題する系統の漫画作品は前述の『マイクロボーイ』の他、本作の連載中に(月刊ではなく)『週刊少年マガジン』1986年41号・42号で前後編読み切りとして掲載されたますむら浩一『ドキドキ一寸ボーイ』がある。
また『週刊少年チャンピオン』2017年32号では、後に『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』のコミカライズで人気となった潮里潤の読み切り『逆神サマが憑いている!』が掲載された。『逆神サマ』では、最初からヒロインに縮小化した主人公の存在が認識されている点に『どっきりマイクローン』との違いがある。 - 2016年にはMBS Truthが本作をリスペクトしたようなエロゲ『OH!!マイクロマン ~小さくなって女の子の色んな所に入っちゃお~』をリリースしている。
- 1980年代に月ジャンで連載されていたお色気漫画は『やるっきゃ騎士』や『瞳ダイアリー』を始め復刻版の刊行や電子化が盛んに行われているが、本作は作者が消息不明なこともあるのかそうした動きが見られず、ネットオークションでは単行本全2巻が1万円以上のプレミア価格で取り引きされている。
追記・更新はマイクローンビスケットを食べてからお願いします。
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▷ コメント欄
- この建主さん、テンプレが不完全なまま修正を他の人頼みなのこれで3回目なの流石にどうかと思います -- 名無しさん (2022-07-23 17:54:55)
- ↑建主です。記事作成に不慣れでテンプレの設置方法を理解するのに時間がかかったのでご迷惑をおかけしました。ご指摘に感謝します。 -- 名無しさん (2022-07-23 19:44:28)
- 俺がおっぱいに性欲を感じたきっかけが、昔通ってたそろばん塾に置いてあった、月刊ジャンプに載っていたこの漫画だった… -- 名無しさん (2023-08-31 15:25:47)
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