登録日:2022/05/22 Sun 15:52:00
更新日:2024/06/18 Tue 13:52:24NEW!
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絶望への反抗 続編 金色のガッシュ!! 鬱展開 戦わなければ生き残れない 電子書籍 最初からクライマックス 漫画 金色のガッシュ!!2 雷句誠 コメント欄ログ化項目 名作 大作 傑作or問題作 2022年 魔物と魔物の戦い ←「勝手に戦え!」とならない前作の絆
『金色のガッシュ!!2』は、かつて週刊少年サンデーにて連載されていた漫画『金色のガッシュ!!』の続編漫画。
作者は同じく雷句誠。
2022年2月26日に作者自身のTwitterで突如発表され、3月14日より第1話が電子書籍で無料公開。以降は有料で毎月1話ずつ配信される形を取っている。
2022年9月16日に単行本第1巻が発売。
名作漫画の続編ということもあり、AmazonKindleのマンガランキングでは見事1位に輝いた。
【概要】
さて、その続編の内容であるが…なんと「絶滅寸前の魔界の子供が、一縷の望みをかけて人間界に助けを求める」という退廃的な展開から始まる。
魔界は既に滅んでいて、敵味方からも「王様が死んだ」と公言されるなど、前作に思い入れがある人ほど初っ端からショッキングな内容が目白押しとなっている。
また、前作では魔物も人も死ぬことはなかったが、今作では魔物も普通に「死」が描かれる等、作者が以前に描いていた「どうぶつの国」に近いシビアな死生観が特徴。
今作では魔本に代わり、術の力をためられる「瓶」が新たに登場。
回数制限はあるが、魔本と同じで呪文を唱えるだけで別の魔物でも術が使えるようになっている。
人間にも使えるかは不明だが、魔物側や敵側双方が使う描写が存在するので、戦闘になればこの「瓶」が戦いのキーアイテムになる可能性が高い。
また、この「瓶」の存在が魔物の術そのものを取り込み封じ込める機能も果たしている模様。
ちなみに、ガッシュカフェのダウワンと魔本との会話にて
- 外界勢力との戦争で魔物側は力を奪われ、そのせいで魔界は滅びかけた。
- 絶体絶命の時に魔本の力でかつてのパートナー(人間たち)が助けに来てくれた。
…という話が語られていたため、今回はそれに関連している可能性がある。
【あらすじ】
100名の魔物の子が戦い合う魔界の王を決める戦いが終わったその後…。
魔界の王が決まり、魔界では平和な日々が訪れていた…ハズだった!!
現在の魔界について、衝撃の事実が明かされる。その絶望の淵で、3名の魔物の子供は「最後の賭け」に出る。
【登場キャラクター】
◆魔物
- ゼリィ
魔界の数少ない生き残りの少女。見た目は幼稚園児ぐらいで、前作のガッシュぐらいの背丈。
元はテッドやチェリッシュの営む「キッドハウス」で暮らしていた。
ジギーより「絶望から希望を生む男」こと清麿に助けを求めて最後の望みを託される。
そして弟のオルモ、犬型のミッピと共に人間界のエジプトへ逃れてきた。
「王が死んだ」と聞かされ、実際その力を垣間見せるワイグ達に怯え切っているものの、家族を守るためなら立ち向かう心の強さも持ち合わせている。
「ベリル」という掌から放つ術を使えるはずだが、現在その力は「瓶」に奪い取られて使用できない模様。
魔物とはいえ、腕を折られたりその手でジギーを埋葬したり、人間界に来てもギャングに売られたりと不憫な目にしか遭っていない子。
尚、レインとも面識がある。
- オルモ
ゼリィの弟。まだ言葉もしゃべれない幼子であり、第1話ではゼリィに抱きかかえられていた。
顔の半分が腐っているようで、人間界に来た時はこれが原因で周りから疎まれていた。
しかし体力が回復して以降は、普通に立ったり名前を呼べるくらいには喋れるようにはなった。
- ミッピ
ウマゴンのように4足歩行で熊耳をした魔物。こちらも人間の言葉は喋れない。ワイグから「犬」と呼ばれている。
清麿が窮地に陥った際は、その身を引きずって彼を助け出した。
過去回想でガッシュと共に行動する描写があったり、ガッシュと目配せで何かしらのやり取りをしていた事から、元々はガッシュの側近であった模様。
- ジギー
顔の右側に仮面がついた中性的な容姿をした魔物。見た感じは小学校高学年ぐらいの背丈で右だけ白目。
ゼリィ達と共にワイグから逃げまどっていた。チェリッシュの「ガンズ・コファル」を持っている。
追い詰められワイグから攻撃を受け身体をバラバラにされるも、最後の力を振り絞り自身諸共ゼリィ達を人間界へ転送。
その際に手紙で清麿を探すよう言い残し、そのまま力尽きた。遺体はゼリィの手によって辿り着いたエジプトの地に埋葬されている。
ガッシュの生前に、自身の死の後の事を託されていた事から、元々はミッピ同様ガッシュの側近であった模様。
前作の主人公の一人。「王を決める戦い」の勝者であり、現魔界の王様。
ゼリィからもワイグからも「死んだ」と言われており、実際彼の住む居城は巨大な孔が開いて惨憺たる様相を呈している。
ワイグからは「民を捨てて死に去った」と語られているが……。
ゼリィ。オルモ。お主達の命は私が助ける
実は侵略者達の手により殺害されたゼリィとオルモの遺体を見つけたガッシュは、自らの命を彼女達へ分け与えて蘇生させる、という術を発動していた。
使えば命を失う術だったが、ガッシュはこの術に未来を託して躊躇いなく発動し、救える限りの魔物を救った上で同行していたジギーに後を託し、その生涯を終える事になる。
なお、この術は目の前のゼリィとオルモだけでなく最初の侵攻で死亡した一千万人全ての魔物の命を蘇生させる魔法だったが、肉体ごと蘇生出来たのは命の欠片を直接渡せたゼリィとオルモだけであり、他の魔物は魂だけの状態で保護されているとの事。
全ての魔物を救った後、ガッシュはジギーにゼリィとオルモに分け与えた"希望"を守る事を含めて後を託し、この世を去った。
そして、この術はそれで終わらなかった。
ゼリィ達が来る以前に清麿がエジプトで発見した古代遺跡に、3015年後の未来を「魔界文字」で予言した碑文が見つかっていた。
原理や経緯は不明だが、何らかの技術で代替用の肉体の依代として使用できるミイラがその遺跡に安置されていたのである。
最初は魔本を模った石のモニュメントでゼリィの術を試すが、術は発動しなかった。
だがゼリィに託された清麿の似顔絵のメモに、清麿にしか見えない文字があった事で「最後の賭け」の謎が解ける。
石の魔本にメモが融合した事で本来の魔本が復活、更にガッシュから命の欠片を受け取っていたゼリィとオルモから飛び出た光がミイラに融合。
そして棺を破壊して飛び出してきた見覚えのある顔が赤い魔本と共に清麿の前に揃った。
「魔本」という命の欠片 Page1!!!
第一の術…ザケル!!!
身長はもちろん伸びたが、清麿曰く14歳ぐらいかと思うぐらいで少年っぽさが残っている。
ミイラの身体は借り物であり自分の身体ではないという事は分かるが、それ以外に違和感はないとのこと。
最強のコンビは幾分の衰えも見せず、使える術も限られた中で活路を見出し、刺客を打ち負かす。
成長したおかげで術により気絶する事もなくなり、更に従来の術も細かな制御ができるようになっている*1。
王としての品格と人望も備えており、以前のようなワガママで駄々をこねる態度を取る事は無くなっており、魔界の民達からも王として深く尊敬されている。
魔界の危機に備える際にも魔物達へ指示を下すような描写もあり、指導者としても優秀な素質を育てているようだ。
服はミイラの棺に一緒に入っていたらしいブローチにより作られている。
前作で「王を決める戦い」に参加した魔物の子たち。魔界で孤児院を運営していた。
ゼリィの回想で、術の力を奪われてワイグに倒される姿が描かれた。とある人物によれば動けない状態だが命は繋いだらしい。
詳細は各項目を参照。
前作で「王を決める戦い」に参加し、最後までガッシュの仲間の1人として活躍した魔物の子。
家族に侵略者から奪った自分の術がこめられた瓶と弟のコンソメを託され、真っ先に戦いから離脱して人間界へと落ち延びていた。
逃げた先でレビー達に追われたため、コンソメがフォルゴレと合流するように仕向けて追手を一身に引き受ける。
そのまま遠くへ逃げる事で、2人が今後侵略者から追われないように立ち回るが……?
前作より背が伸びているが顔はほぼ幼少期のまま。ちなみに持っている術は追手が持っている物と違い、精製される前の物。
ティオさん。事情があったとはいえ、王を殴れる男よりも先に王を殴った女。
尋常ではなく鍛え上げられた肉体により、術が使えないにもかかわらず巨大で重厚な大楯を素手で振り回してカードの追手と戦った。
この大楯は武器としても使え、仲間を助ける為に攻撃を中止しなければそのまま勝っていた可能性すらある。
ガッシュやキャンチョメ同様、術の応用力がアップしており、マ・セシルドを前方に出現させるだけではなく、敵の攻撃に合わせて自在に操れる。
伝説の朱色(ヒヒイロ)の鱗を持って生まれた竜族の神童の一人で、「王を決める戦い」ではラスボスのクリアと渡り合い、ガッシュに魔界の魔物たちの未来を託して脱落した。
侵略者達との戦いで生き残っており、前作の時点でとてつもなく巨大だったが、今作では怪獣と見間違えるほど更に巨大化している。
最後の砦である竜族の聖地『龍の要塞』にて、自らの心臓を暴走させることで山全体にウロコを生やさせて魔物たちを保護している。
そのため山と一体化しており動くことはできず、今の状態のままでは1年生きていられるかもわからない状態になっている。
前作の「王を決める戦い」でクリアに加担していた黒い穴を開けて空間を操る力を持つ魔物。
空間を操る力は術ではなく彼自身の能力である為、侵略者達に奪われずに済んだ。
今作ではあるところに隠れながら空間移動する力を魔物の民を救助するために利用しており、彼自身の意匠が施された乗り物が登場した。
ただし魔物が元々持っていた力もいずれ消えてしまうかもしれないとティオが示唆している。
言葉を話せるようになったのか不明。
魔界の王を決める戦いに参加した100人の魔物の子の1人にして1度ガッシュたちを追い詰めた猛者。前作と姿は変わっておらず傷跡や折れた角も健在。
回想の中での登場だが侵略者との戦いで生きており、術抜きで侵略者のコンビを返り討ちにし、ベリエルやカードの情報を聞き出した。
前作の魔界の王を決める戦いに参加した100人の魔物の子の1人にして、最後まで生き残った優勝格の一人。
時にはガッシュに立ち塞がるライバルとして、時には協力な助っ人として共闘し、最後にガッシュとの一騎打ちで敗れた。
その強さは健在のようで、なんとカード達に目をつけられ、徒党を組まれて戦いを挑まれ、殺されてしまった。
しかし、ガッシュペアやアポロ、シェリーの尽力で黒いミイラの棺から復活。3メートルは越える筋骨隆々な逞しい身体つきに。
シェリーを庇いながらリオウの禁呪で強化されたカードの右腕を、シェリーが術を唱える前に片手で粉砕。唖然とするシェリーに「……シェリー、どうした?」と呪文を使って欲しいあまり天然ぎみにツッコミながら
グラビレイで身動きを封じた後、ワンパンでカードの首を文字通りぶっ飛ばした。相変わらずブラゴ節は健在。清磨「呪文いらね―――」
前作でのラスボスだったクリア・ノートが王の権限で生まれ変わった姿。消息自体は不明。
クリアの生まれ変わりである事はガッシュだけの秘密と前作ラストの手紙にあったように、その存在はカード達にも気づかれていない。
ベリエルはバオウの次に強い力を持つ魔物として2番目に狙っていたらしいが、「クリアは死んだ」と解釈している。
◆その他の魔物
- コンソメ
キャンチョメの弟。ベビー服を着たキャンチョメそっくりの男の子。
両親や魔界の現状を把握していないのか、特に焦る様子もなくマイペースにフォルゴレのショーを楽しんでいた。
- ハンソデ
キャンチョメの兄で、若い頃の父・タイガーにそっくりな男性。
無我夢中でもぎ取り瓶に詰めた「ポルク」をキャンチョメに託した。ちなみに母親も本作で初公開されている。
- リリー
ティオと一緒にいた生き残りの魔物の女性。参謀としてティオをサポートしている。
- エルちゃん
ティオと一緒にいた生き残りの魔物の女の子。ティオと共に戦っていた熊のような獣型の魔物の娘。
- 長老ミラージュ
竜族で一番知に長けた長老。
◆人間
前作の主人公の一人で、現魔界の王ガッシュ・ベルのかつてのパートナー。
ガッシュとの別れから十数年後、若手ながら名うての考古学者になった。
現在はエジプトにて貧しい村々の人を養いながら、遺跡発掘に尽力している。
地頭の良さも当然ながら、「困っている人間や魔物を放っておけない」熱い性格も健在。戦闘能力も普通に高い。
助手のザハラからは「教授」と呼ばれ、現地の生徒たちからも学校の先生として親しまれている。
…とはいえ、ザハラの反応を見るに相変わらず無茶ばかりしている模様。
前作であれだけの死闘を経験していたためか修羅場慣れしており、ワイグの攻撃を紙一重で避けながら的確な動きで時間稼ぎをしていた。
「ガッシュが死んだ」と聞かされ、そして敵が放つ「ガッシュのザケルガ」を見て一時動揺した。
だが、今まで培ってきた彼との友情を信じ、ゼリィ達と共に新たな脅威に立ち向かっていく。
- ザハラ
金髪褐色にホットパンツというラフな格好をしたお姉ちゃん。今作初登場で、かなりサバけた性格。
清麿の助手として、同じく遺跡発掘と村人たちの世話をしている。ゼリィが最初に会った人間の一人。
ただ、この時は子供をこれ以上預かれないという理由で彼女たちを邪険に扱っている。
しかし最終的にはワイグに追い詰められたゼリィに、清麿を連れて一緒に救助に駆け付けてきた。
当然だが魔物という存在には初めて触れるため、ゼリィ達の回復能力には驚いていた。魔物については半信半疑。
ワイグ達を撃退して清麿が旅に出る事になり、遺跡の責任者を任された事で、名誉職の高給取りになれると喜んだ。
しかし「化け物との戦いはゴメン」という彼女の部屋にいつの間にか見覚えのある本が…?
ご存知イタリアの大英雄。かつてのキャンチョメのパートナー。
前作から約12年が経過したと推定される現在においても人気は衰えず、大スターとしてステージに立ち続けているようだ。
相変わらずのハッタリと強がりで無敵っぷりを見せつけるが、ゴーザの攻撃を片手で凌いだり、バックドロップでぶん投げたりとカバさんぶりも健在。
ご存知日本が誇るスーパーアイドル。
現在でもドームライブを敢行し、その空席をファンで埋められる程の人気を未だに保っている。
ティオの元パートナーである為、その存在を驚異に感じたカード達から命を狙われる。
こちらも歴戦の経験に加えテレビ業界の洗礼を受けており、炎の渦に飛び込む程度は平気でやってのける。
清磨が遺跡の後始末に悩んで電話を掛けた相手で、かつてのロップスのパートナー。
名前そのものはワイグたちとの戦い後に出て来たものの、フランスでシェリーに遺跡から運び出した巨大な棺をヘリで輸送する際に登場。
年齢はおそらく前作から約12年経過しているので40歳前後のはず。
かつてのブラゴのパートナー。何と結婚しており3人の子供をもうけている。
縦ロールはそのままで髪をセミロングにしており、王を決める戦いで得た経験を子供たちに説いている良き母だが、肝心の夫が浮気をしており苦い顔を浮かべる場面も。
カード達との襲撃では、『王を決める戦い』時代を思わせるフィジカルな部分や威圧さが戻り、子供たちを逃がすために複数のカード達と単身渡り合う。
だが、彼らが奪った術の中にブラゴのものが入っており…。
かつてのキッドのパートナー。既に80歳という高齢ではあるものの健在で、現在も清麿と交流を持っている。
本名が「ハワード・フリーマン」である事が判明、そちらの名義でネバダ州で一番大きな医療法人の代表を務める有名な名士。
前作のラストで引き取ったヴィノーとは現在も同居しており、敵勢力によりヴィノーのついでで見つかった事で刺客を送り込まれる事となった。
容姿は当時と比べて頭髪が後退しており、足もあまり自由には見えないが敵の襲撃を受けてなお不敵な様子を見せている。
なお先んじて清麿に窮地を知らせており、カードたちの襲撃を察知していた事が分かる。
ナゾナゾ博士が清麿たちに送った動画に登場。何故かジェスチャーで博士のピンチを伝えた。
案の定容姿もノリも全く変わっていないが、ジェスチャーの慌てっぷりはこれまで見た事がないほど動揺していた。
◆その他の人間
- ラーニヤ
清磨が運営していた学校兼孤児院で暮らしている少女。清磨に作ってもらったバルカンでママゴトをしているらしい。
ちなみに一巻のおまけコーナーでは清磨にどっかで見たラバの変な絵本を読んでもらっている。
清磨が公開して観光名所にした遺跡で、何故か建設作業員として登場したかつてのゾボロンのパートナー。
ヒゲは清磨を憶えていたようだが清磨は誰だか分からなかった。
- クロード
シェリーの夫で貿易商を営む富豪の男性。
- 二コラ、ジャン、フローラ
シェリーの子供達。ジャンはスポーツ少年でテニスの地区大会チャンピオン。
二コラは父親の浮気の場面に遭遇しており、徳より金だという思想を持っている。
ちなみに相変わらず名前は不明だが爺やも健在。
◆カード
清麿曰く「魔界の魔物とはまた違った雰囲気」を纏った者たちで、今作に登場する謎の刺客。
魔物たちから術の力を奪って瓶に封じ込めた後、敵勢力に対抗する術を失った魔界を蹂躙した。
魔物とは根本的に全く違う生物と感じるらしい。人間っぽいタイプと化け物の姿を持つタイプがいる。
化物型も人型の姿を持ち、意匠には共通して身体のどこかに軸のある球状の物体が浮かぶカプセル状の部位が存在している。
魔本についても知っているようだが、魔界の王を決める戦いに関しては一部の者のみが知っている様子。
最低二人一組で行動し、直接戦闘要員の他に魔導師という役割の者が必ずいる。
どんな目的でもって魔界を侵略したかは現在も不明だが、ワイグ曰く「魔物殲滅が俺達の仕事」とのこと。
当初は魔物の術が目当てかに思われたが、だとしたら術を奪った後も虐殺を続けることに説明が付かず、だからと言って魔界を領土にするような気配もないとのこと。
また、念入りに殺して回っていたはずの魔物を何故か奴隷としても捕らえ始めている模様。
魔本の干渉を受けて「前回」は失敗した、と語る事から本作のような魔界への侵略行為は初ではないらしく、魔界についても詳しい者もいる。
ギル曰く、“以前”は魔本に辛酸を舐めさせられたとの事で、魔界にあった魔本を全て「復活のできない業火」で二度と蘇らないよう焼き尽くした。
一方、人間界に渡る手段を持ちながら何故かそちらには侵略の手を伸ばしていない。
むしろパートナーや一部の反抗する人間以外は無闇に傷付けないように配慮している節すらあるが、理由は不明。
読者からその正体についてはガッシュカフェでダウワンの口から語られた「魔界の外の侵略者」であると推察されている。
実際にダウワンが彼らの正体を理解した上でガッシュに忠告を渡したことから、事実上この推測は正しいものであることが確定的となっている。
テレパシーのような交信手段を持っており、ベリエルからの命令を受けている。また、あまり自分達の命に頓着がない。
刺客達は本人の意志とは無関係に、テレパシーの主から強制的にテレポートさせられる他、ベリエルたちを裏切るような言動を取れば即座に抹殺されてしまう。
一方で初の襲撃者であるワイグとギルを初めとしてマイペースで個性的な人物が非常に多く、ただの冷酷な侵略者ではない複雑なキャラクター性を持つ。
ガッシュカフェではそこの部分を大きく掘り下げられている。そして大体みんな人間界をエンジョイしている。
かつて死んだ様々な種族や生物たちの魂が、ベリエルとの契約を結ぶことで肉体を持って蘇り、使役される存在。
ダウワン曰く「本来成仏せねばならない魂たちが閉じ込められ戦わされている」とのこと。
人間・非人間問わず魂らしき十字が刻まれた球の核を体内に持っており、ほぼ生前の姿で行動している。
レビーの描写やアギレラ国の戦士貴族の言葉から、人間界だけでなく魔界以外の他の世界の住人もカードにしている可能性がある。
- べリエル
顔の上半分を7本の金属片が伸びたようなマスクで隠し、頭からローブを被った屈強な怪しい謎の人物。
ギルと比較しても非常に大きく、ゆうに3mはあろうかという巨躯を誇り、カード達の生殺与奪の権を握っている。
そのためカード達からも人望は無く、中には反逆を試みる者も存在する。
魔界の北の大地にあるジエラドに建物を建造し、魔物から奪った術やカードを管理している。
バオウ・ザケルガを閉じ込めており、今回の侵略の首謀者と思われる言動を取る。
また、ワイグ達を「元々死んでいたもの」とも称している。「本」に対して敵対心を見せているが…?
- ワイグ
好戦的でギルからも「筋肉バカ」と詰られる刺客の一人。魔界の情報が書かれた黒い手帳を持っている。
人間体は黒スーツもどきの格好をしてるが、正体は巨大な一つ目と5本の腕に凶悪そうな武器や刃物をとりつけた異形な怪物。
すぐに頭に血が上るようで、あの手この手で清麿から妨害を受けた際は、完全に標的のゼリィ達を無視して清磨を殺しにかかった。
実際当人も考えることは苦手らしく、「魔界は俺たち以外皆狩れば良いから楽だった」と呟くほど。
邪魔する者、抵抗する者には容赦しないが、「仕事」とは無関係に人に襲い掛かるほど野蛮というわけではない模様。
また強者や勇者には相応の敬意を見せるなど、単に邪悪なだけの存在では無いことを伺わせる。
ただし「ガキをかばう奴を一方的に打ちのめすのは楽しかった」とも言っており、その真意は不明。歯向かってくる骨のある奴は大好きとのこと。
鉄パイプで殴られる、拳銃やマシンガンで撃たれる程度では意にも介さないほど頑強。
ただし、仮面で隠された人間でいう口のある部分に「核」のようなものが存在しており、そこが弱点らしい。
主な攻撃方法は5本の腕に取り付けた武器で、その中でも金属製の棘棍棒のような武器『ワイグメイス』が切り札。
他にも黒いアタッシュケースから「奪い取った術が入った瓶」を使って術を行使する。
その中には、ガッシュの象徴である「雷の力」も含まれている。他の瓶のアイコンは「植物」「炎」「氷」。
劇中で使った術は主にガッシュの呪文。
●ラシルド:相手の攻撃を電撃を纏わせてはね返すガッシュの術。
●ザケルガ:貫通力のある電撃ビームを放つガッシュの術。
- ギル
眼鏡に短パン、シャツという、人間の少年にかなり近い体躯をした刺客の一人。ワイグのパートナー的存在。
頭脳担当らしく、ジギーが使った転送装置にも直ぐさま「何の道具かを聞き出して」人間界に侵入してきた。
冷静沈着な皮肉屋で、魔界の王を決める戦いについても詳しい。
清麿がワイグの怒りを的確に煽っていることにも気付いていたが、当人の実力はまだ未知数。
戦闘経験もないザハラでさえ「近づいたら死ぬ」と本能で感じとり動けなかった。
その正体は元人間との事で、昔は魔導師とも呼ばれていたと明かす。
「リーファ」と唱える事で灯りをつけたり、印を結んだりするだけで不思議な能力を発揮したりできる。
追跡中なのに人間のバス観光を楽しんでいたり、お土産を買い漁って明らかにエジプトをエンジョイしていたりと、結構マイペースな一面も見せる。
人間と魔物の臭いの違いを頼りに、ゼリィ達を追跡している。少なくともバイクで崖から落ちても平気らしい。
◆ギルの呪文
- リーファ
周囲を明るくする呪文。
- 合力
「我が声と指の印にて力へと命ずる。その力に依り代を与え抑圧された力を解き放たん。その代償として己が意思を我に預けよ!!合力!!!」
特殊な印を結び、瓶から取り出した炎の術の力とワイグを合体させた呪文。
ただし約45秒で自壊してしまう。
- ガン・ロゥ
「その力を多数の弾と化し撃ち出さん」
ワイグがかざした手の前に直径1.5mほどの大型の火球を生み出し、それを一斉発射する。
- ウォーロゥ
広範囲に炎の壁を放つ。ワイグは炎の術の力で内側から壁越しに相手の姿を捉えることが可能。詠唱はしているが内容は不明。
- ルカ・ヴォール
ワイグの全身から全方位に炎を放出する。死角にも攻撃できるが効果は至近距離のみ。
同調が強まったギルが詠唱を省略して発動したので、詠唱部分は不明。
- ガズリング・ジョルト
ワイグ「おおおぅ!! 強え奴たのむぜぇ!!!」
ワイグの右腕が炎に包まれ、パンチの乱打を浴びせる。残像なのか腕が複数になっているかは不明。
ガッシュの機転によりマントで防がれている。
- ガウ・ギ・オーヴァ
炎を纏った右腕が更に強化され、肘の辺りから炎を噴出し一撃の威力を挙げた拳の一撃を放つ。
ラシルドの電撃を受けはしたものの、成長したガッシュのラシルド自体を破壊して尚突き進んでいた。
- ボ・ルダー・オルグ・ワイグ
「依り代の命と共に全ての力を解き放たん。」
活動限界時間が残り15秒を切ったワイグが最後に放った一撃。
ワイグの右肩に複数の火球弾、左腕が炎の槍、腹部に棘の付いた鎧を纏った姿となる。
それぞれの部位から強力な攻撃が可能となるかわりに、攻撃後の部位は崩壊し消滅してしまう。
鎧の中央部からはラシルドを粉砕するほどの棘付き大火球を発射する。
- レビー・ジンク
髪を全て編み込んだ少女の姿をした侵略者。
自身の髪に住まわせた獣型の怪物「コーザ」や「ハイロス」を使役したり、一体化して攻撃する能力を持つ。
自称「獣王」で口癖は「チーチーチー」。持っている術についてはあまり熟知していない。
フォルゴレのパフォーマンスを面白がっているうちにキャンチョメ達を取り逃すなど、パートナーの鼻毛ブー共々割と天然。
獣の王であって人の王ではないと語り、人間が傷付くことにはまるで関心が無い素振りを見せるが……?
彼女の回想では大量の異形の獣の骸に彼らと共に暮らしていたであろう成人女性、そしてそんな獣と女性に槍を向ける謎の男達が描かれている。
獣の群れで暮らす人間、という作者の過去作「どうぶつの国」とも通じるこの回想が意味するものとは果たして……
- ゴーザ
レビーの髪に住まう獣。マッシブなクロヒョウのような姿をしている。
基本的にはレビーと一体化して戦うが、彼女から離れて行動することも可能。
ただ、離れた状態だとドルクを使ってなおフォルゴレに押し返される程度には弱体化する。フォルゴレが強すぎるだけというのは禁句
一般人を平気で襲うなど、主と同様に冷酷な性格。
- ハイロス
レビーの髪に住まう獣。羽根が4枚ある始祖鳥のような姿をしている。
レビーと一体化している状態であれば、クチバシでコンクリートの壁をも貫く。
尾翼の羽根をドルセンで岩石弾にして放つこともできる。
- 你好剛毛・鼻毛ブー
レビーと行動を共にする魔導師で、ハットを被った成人男性の姿の侵略者。名前が酷い(まあウンコティンティンという前例もあるんだけど)。
フォルゴレからも爆笑されて「鼻毛ブーがフォルゴレにかなうわけが」とバカにされてしまった。
しかし実際には非常に強く、やはり「元人間」と言っていたギルと同様に人間とは違うらしい。
160tもの路面電車(鉄塊)に時速40kmで轢かれても死なないどころか、瞬時に自分のダメージを冷静に分析。
サイフォジオの回復があるまで立ち上がれなかったものの、その状態で複数の術を唱えるサポートを行っている。
魔物の術が入った瓶は彼が持ち運んでおり、少なくとも下記の術が現状使用可能。他にも爆発のようなマークの瓶も確認されている。
●ビライツ:光線を発射するロブノスの術。威力は低め。
●サイフォジオ:傷を治すティオの術。こちらの回復力も弱め。レビーも鼻毛ブーの回復の為に使った。*2
●ドルク:身体を岩のように硬化させるゴフレの術。主にレビーのゴーザを強化するのに使う。
●ドルセン:鋭い岩石を複数発射するゴフレの術。レビーと合体したハイロスが使ったが、ベンチで凌げる程度の威力。
サイフォジオが唱えた者には効かない事を忘れていたレビーから回復して貰えないまま死にかけるなど中々に酷い扱いを受ける。
また、フォルゴレのパフォーマンスを面白がって彼らを取り逃す等レビー共々天然気味。攻撃に耐えるフォルゴレに感心していた。
一般人を攻撃するレビー(ゴーザ)を諌めるなど、彼女たちに比べれば幾分かは理性的な人物。
だが、レビーの過去を知っているのかそれ以上は彼女を咎めず、むしろ攻撃に協力する姿勢を見せた。
你好剛毛流という魔導と体術を駆使する流派を習得しており、カバさん状態のフォルゴレを圧倒するほど単独の戦闘力も高い。
ただし頑丈さはともかく成人男性複数人のタックルで押し倒されるなど、身体能力自体は見た目相応らしい。
◆鼻毛ブーの呪文
- 合力
「髪なる分身を呪符と化し 我が言霊と字印にて力へと命ずる。
依り代たる御体へと抑圧された力を解き放たん その代償として己が意思を我に預けよ 合力!!!」
瓶から取り出したドルクの術の力に、更にブー自身の髪の毛から創り出した呪符、特殊な印を用いレビーと合体させた呪文。
炎の力と融合したワイグと異なり、レビーは巨大な獣人の怪物のような姿と化した。*3
頭部からは山羊のような角、上半身は毛皮の鎧状に、腕は肉食獣の爪と肉球、下半身は偶蹄目の脚、更にトカゲのような爬虫類系の尻尾を持つ。
活動限界時間は約50秒。
- スートュ・オィ
「その力を足へと集め爆速の足を生み出さん!!!」
レビーの脚力を強化する呪文。爆発的な脚力で跳躍し頭部の角で突撃する。
- ジーリー・オゥ
「獣の力を腕に集め岩をも切り裂く爪となれ」
レビーの腕をドルクのような岩石状の武装強化する呪文。フォルゴレに加勢した救急車を一撃で破壊した。
効果は一時的らしく、キャンチョメの操るハイロスに持ち上げられた際には装甲ごと剥がれている。
- ファイ・スー・サンガ
「尾たる命に三ツ香蛇牙口狙う獲物を追いつめん!!!」
レビーの尻尾が三匹の巨大な目のない蛇のように変化する呪文。
ハイロスを引き剥がすも術者である鼻毛ブーが攻撃されたことで効果が消え崩壊した。*4
- バォトゥ・スーダイ
レビー「鼻毛ブー!!小手先の技は抜きだ!!私の全ての指に牙を与えろ!!」
レビーの手が肥大化、指が肉食獣の口や獣の爪、棘付きの球状や鋭利な槍状に変化し、伸縮自在に襲い掛かる。
この術を使っている状態でもレビーは別途に動く事が可能で、同時攻撃も可能。
ブーの印や詠唱が必要だが作中の台詞では判別できない。術を行使中はブーの手の五指にオーラのような物が現れる。
- ベスミラテオ
レビーと鼻毛ブーの会話で名前のみ登場。術を奪った者らしいが詳しい事は不明。
- ブレルダ
頭部が培養液に浸かった脳みそのような形をしている人型の怪物。脳には目が三つついている。
常に両腕を組んでおり、また肩からは機械のような腕が生えてこちらが本来の腕の仕事をしている。
此度の侵略を「面白いゲーム」と評価し、術を奪われた力ない魔物たちが嬲られる様を楽しんでいる残忍な性格。
また、ワイグ達を指して「あなた(ベリエル)自慢のカード」と呼んでおり、彼らとは一線を画す存在である可能性が示唆されている。
- ポーラ
金髪の美少年。ファンタジーに登場するエルフや魔族のように尖った耳が特徴。
「王子」を自称しており、パートナーの魔女からもそう呼ばれている。その自称の通り、プライドも高い。
恵を消す為に魔女と共に人間界へ訪れ、恵のライブコンサート会場でガッシュと交戦した。
ガッシュと互角に立ち回る体術に加え、恵と魔本が合流しないように策を巡らせる頭の回転の速さを併せ持つ。
ガッシュを「手遅れの王」と煽り、動揺させる等悪辣な人物である一方、清麿に対して自ら達を
「(野蛮で危険だった)ワイグと同類」
「話の通じない、魔物を狩ることだけを考えている狂人」
…と評した上で手加減しないよう忠告するなど、腹の読めない人物。
戦闘時には禍々しい鎧を纏い、巨大なチャクラムと剣を振るう等、近接戦を得意としている模様。
実力はかなり高く、構えただけでガッシュと清麿に強いプレッシャーを与えた。
- 魔女
ポーラの魔導師で、外見からして"いかにも"な魔女。ポーラ同様、耳が尖っており、更に鼻も尖っている。
水星の魔女じゃないからババアと自己紹介した。
ポーラと共に恵を消すために人間界へ現れ、ガッシュと交戦した。
ライブの警備スタッフに(魔女っぽく)恵の所在を訪ねてぐぅのねも出ない正論で淡々と追い返されて凹む。
宿泊したホテルでポーラが寝ている横でテレビにかじりつく(恐らくこの時水星の魔女を一気見したと思われる)。
ライブ会場に向かうもチケットが完売していた為入場できず追い返され、謎のポエムを書き記す。
記念すべき(?)本作初のツッコミ用ザケルの被害者となる、といった奇行で読者の腹筋を破壊したコメディリリーフ。
しかし大ボスを自称しているのは伊達ではなくその実力は本物であり、奪った術の力を「合力」を経由する事なくポーラ自身の力として運用させる技術を持つ。
ポーラ共々、彼らが初登場した時点までで登場していたカード達とは明らかに一線を画しており、今後もガッシュ達の前に強敵として立ち塞がることが推察される。
術の瓶とアタッシュケースを持っているのは彼女であり、劇中は下記の術を使用している。
●ガデュウガ:魔女が描いた魔法陣に沿って薄く弱い炎の膜を張る。
. 何気に本作初登場の術だが、名前からしてファンゴが使用したガデュウ系の術の一つであると思われる。
●ウルソルト:アースが使用していた術。ポーラの速度を上げてガッシュに斬りかかった。
●リゴウ・ソルド:ポーラの巨大チャクラムと剣による波状攻撃。元はアースの術の可能性が高いが詳細は不明。
●ジャン・ジ・ソルド:ウルソルト同様アースが使用していた術。魔女が何かしらの補助を加えたことで術が変質し、ガッシュのラシルドを砕くほどに強化された。
- ガンサー
生き残りの魔物討伐を命じられたカード。
ポーラはこの人物が魔物狩りを命じられ、自身がパートナー狩りを命じられた事に対して不満をもらしていた。
ティオ達が隠れている修道院を襲撃したカードの内の誰かがそうであると思われるが、劇中で明言されていない現時点では一応不明。
下半身が球状になって浮遊している人物が鎖や鞭を用いて、鎧の兵隊や頭部のない異形の怪物の小隊を指揮している。
他にもチラリとだが人型のドラゴンのような巨躯の兵士も1人おり、逃走経路を塞いでいた。
頭部のない異形の怪物は術の瓶を体内に内蔵しており、これによって自身の武装を強化する事ができる。
もちろん瓶をそのまま手にする事で術も使え、指揮官らしき者自身が術を放ったりもしている。
確認できている瓶は爆発のラドム系、歯車のゼガル系、卵型の何か*5と不明が一つ。
唱える術はかなり特殊な形態をしている。最終的に生死不明だが描写からして敗北し消滅したと思われる。
●ドリアム・ゼガロン:腕から首回り、背中に掛けてレールが出現し、棘鉄塊を腕から射出して強力な打撃を打ち込む術。
●ギガノ・ラ・バ・デラドム:腕に巨大な三連砲台を出現させ、そこから大爆発を起こす砲弾を発射する強力な術。
●ロンド・ラドム:触れると爆発する鞭状のエネルギーで攻撃するゾフィスの術。指揮官が直接瓶を持って放った。
●ギラドム・バスカード:右腕に巨大な棘鉄塊を出現、更に高速回転とジェット噴射させて敵を粉砕する。
●オルラガス・バスカード:両腕を金属のような刺々しい六つの触手状に変え、多方向から連続攻撃を行う。
- アギレラ国の戦士貴族
バリーに戦いを挑んで返り討ちに遭ったカード。
ベリエルの事を快く思っておらず自らの出身やカードの詳細を明かしたため粛清された。
アギレラとはスペイン語圏の姓で「鷲の巣」を意味する。
- ゼブリット・ブラザーズ
ベルモンド家を襲撃した4人組のカード。
巨大な顔面の異形は「ジモダ」、リーダー格である長髪の男性は「ジリオン」、山羊のような角が生えた大男は「ガム」、紅一点の仮面女「リーザ」。
ジリオンがアタッシュケースを持ち、ブラゴのグラビレイとギガノ・レイスを放っている。魔導師のような役割はリーザが務める。
それぞれ異常なまでに生命力が高く、ジリオンはバラバラになって首だけでも身体を操っており、「合力」で再結合した。
ガムもザケルガで腹に大穴を開けられながらもガッシュを力尽くで抑え込んでおり、リーザも顔面にギガノ・レイスが直撃したのに軽傷だった。
ジモダ曰く「国中に恐れられた黒炎の心臓の兄弟」らしく、リーザの呪文から7人兄弟で、他に「エガラヴィッツ」「オーム」「アモン」がいると思われる。
確認できている瓶はブラゴの重力系、白球に十字架柄のボギル系、黒球に無数の棘が生えたドルク系*6、獅子の鬣のような毛玉に牙が付いたリオウの術。
●グラビレイ:重圧を与え動きを止めるブラゴの術。威力は低めで範囲も狭い。
●ギガノ・レイス:ブラゴの術で重力弾を放つ。威力は控えめとはいえギガノ級なので、屋敷の壁ぐらいは軽く吹き飛ばす威力。
●ボギル、ボギルガ、ボギジルド:千年前の魔物の子のモブ、バビルの術…なのだが、ジモダはこの術の瓶を捕食し、肉体を爆ぜさせ真っ黒な体液を流しながら溶解。
. 物体を飲み込む「黒い沼」と化し清磨達の助太刀を妨害した。能力を解除すると元の姿に戻り、沼に飲み込んだ物を吐き出す*7。
●ガドルク:恐らくバランシャの装甲型肉体強化術。ガムの手を強化し、ザケルガを防いだ。
●ギルファドム・バルスルク:リオウの禁呪。肉体を超強化&巨大化するが理性もぶっ飛んでしまい見境なく暴れ回る。
兄弟というだけあって互いの絆は強いらしく、ジモダはジリオンを「兄貴」と慕い、清磨がブラゴとの戦いを邪魔しないようガムと一緒に抑え込んだ。
一方で戦いで死ぬ事については本望であり、仲間の死を前にしても誰も後悔をしていない様子であった。
◆リーザの呪文
- 合力
「闇の血脈を 旅するものよ
7つに分かれた 器の者共
ゼブリットの 血肉を分けた
強き絆の その名を唱える
“ギリオン” “リーザ” “ガム” “ジモダ” “エガラヴィッツ” “オーム” “アモン”
抑圧された 異端の力よ
依り代となる 器の形に力を変えよ
アーゼム・リー ゾン・アーリアス ドムルズギャロ
ディーパード・ル・ リンゼルド・ぺリン ドルーハ・ジン・ガー
ガーザード ゴーロード ダムスゼム・アリア
ゲン・ダス・ロル パイズド・ジーラ ザムスデラ・ウロウス
(鎖から延びた四つの口が梵字のような謎の文字で口々に唱える)
抑圧されし力よ 転生し次なる
形となりて 解き放たん
契約により 己が意志を我に渡さん!!
合力
ブラゴの攻撃によりバラバラになった肉体を、リオウの術の瓶とリーザの呪文により分解・再構築させた「合力」。
これまでの他のカードの合力の呪文よりも明らかに長く、「術との融合」というより「術と肉体を基にした新生物」のようなものと化す。
体格は細身で身長もブラゴと同じぐらいにサイズダウンし、ジリオンの面影はあるものの不気味な人型の怪物。
禁呪の力を集束したような意匠、胸に禍々しい“眼”と漆黒の翼の紋様、右手が特殊な形状の武器になった。
そのあまりの異質さ・異端さから清磨は瞬時に危険性を見抜き、加勢に向かおうとしたがジモダに阻まれてしまう。
禁呪を使った超強化状態ですらものともしなかったブラゴの鉄拳を、事も無げに片手で受け止めるほどの力を持つ。
合力後の能力を引き出す呪文はリーザではなく、鎖に繋がれた四つの口が梵字のような言語で呪文を唱える。
右腕の武器は追加呪文で蛇腹剣のように変化させる事ができ、受け止めたブラゴの腕の骨が簡単に折れてしまうほどの威力。
更に鳩尾辺りに目玉と鋭利な爪がついた隠し腕があり、不意打ちも可能という搦め手も持つ。
ただし活動限界時間が異常なほど短く、ブラゴの拳を受け止めた時点で残り時間がたった12秒しかなかった。
- ボビー
半裸でヒゲを生やし棍棒を担いだ大男。頭に溶接面のような物を被っている。
棍棒には瓶をセットしており、戦闘時は剥き出しにした瓶から放つ呪文を、呪文に合わせて変形する棍棒に纏わせて使用する。
あからさまに怪しい風貌でナゾナゾ博士が運営する病院に現れ、警備員に止められていた。
粗野な外見に反して温厚な男であり、タッグを組むブルーを気遣う優しい人物。
ブルーがナゾナゾ博士に死の呪いを与えるブラック・バタフライを埋め込んだ事を知り、自分とブルーのどちらもペナルティを受けずに済むと安堵する姿を見せた。
使用呪文は「ガロン系」及び「ロボル系」。他合わせて合計4本の瓶を持つが残りの瓶は不明。
●エイジャス・リ・ガロン:2本の地面に潜る鎖付き鉄球で地中から攻撃する、エイジャス・ガロンの強化呪文。
●ロボルガ:ビームを発射するロボル系基本呪文。
●ギガノ・ガロム:回転する棘付きの鉄塊で攻撃する呪文。何気にガロン系2つ目のギガノ級呪文。ガッシュと清麿には容易く攻撃のシルエットを読み切られ、術無しで避け切られた。
●ガランズ・シルド:棘付きの鉄盾を呼び出す防御呪文。ザケルガを防ぎ切るほどの防御力はない模様。
●ヘビィ・ガランズ:ギガノ・ガランズを上回るほどの重厚な刺々しい鉄の塊で攻撃する呪文。ラシルドと完全に相殺する程の高い威力をを持つ。
- ブルー
ナゾナゾ博士の元へ歌いながら直接現れた、オレンジ・緑・赤・黒の四色の腸を従えた少女。
これはトリアージの色別でもあり、ナゾナゾ博士に止まった蝶の黒は「生存の見込みが非常に低いまたはない患者」。
「リーパー(=死神) ブラックバタフライ」とも歌っている事から殺意を込めたメッセージである事が分かる。
不思議な蝶に魅入られその特殊能力を行使する。しかし、前世ではその蝶の影響で12歳までしか生きられなかった。
蝶の能力で病院に混乱を齎しつつ、ナゾナゾ博士に死の呪いを与える「ブラック・バタフライ」を埋め込み彼の命を奪おうとした。
内面は幼く純朴な少女であり、ナゾナゾ博士の嘘に容易く騙される程ピュア。ベリエルに命を握られてる立場故にやむを得ず従っている模様。
魔物狩りやそのパートナーの暗殺を本心から望んでいるわけではなく、むしろ殺人に対して「心が暗くなる」「好きでこんなことしてると思う?」と語るなど忌避感すら見せている。
ナゾナゾ博士とは暗殺者とターゲットいう関係で、かつ短い時間での交流であるにも関わらず孫と祖父のような温かい絆を結んだ。
博士は自身の命が危ないにも関わらずガッシュと清麿に彼女の命は助けるよう懇願し、彼女も彼女でユーモアで優しい博士に懐く素振りを見せ、ガッシュとの戦いでは「ガッシュを倒してノルマを達成する事でナゾナゾ博士を死なせない」事をモチベーションとするようになっていった。
使用する術は「ロズル系」及び「ウイガル系」。ロズル系の術は前作で千年前の魔物の1人、カルーラが使用していたものだと思われるが、ブルーが使用するのは本作初登場の術のみとなっている。
●ウルク:瞬間移動と見紛う程の超高速移動をする術。が、今作ではガッシュと清麿に普通に目で追われた。
●ガベルジュア:バラの茎で出来た無数の触手で対象を襲う術。しかし対象が視認出来ない程の茎で覆われる為、逆にブルーの視界を塞ぎピンチを招く羽目となった。
●ロザリア・ギドルク:肉食の口がついたバラを背中から生やす呪文。術名に肉体強化呪文を意味する「ルク」が使われてる事から恐らく肉体とバラは一体化してるものと思われる。バラの再生力は高く、また自在に操ることが可能。
●ブルーム・ロザリア:敵の四方八方を囲むようにバラの壁を呼び出す。相手の目くらましに使える呪文。
●トルネルド・ウイガル:激しくうねる竜巻で攻撃する呪文。清麿が心の力を振り絞らなければザケルガで打ち破れないほどの威力を持つ。
●ピンプルキヨマホアバべべブー:ブルーがナゾナゾ博士から教えられて覚えた呪文。この術で清麿は口から暴れウンピョウを吐き出して死ぬ。もちろんナゾナゾ博士の嘘。てめーらそんなに娯楽がないのかバカヤロー!!!
また、術とは別で下記蝶の能力を行使できる。
●ブラック・バタフライ:対象の肉体に入り込み、2時間でその対象を呪い殺す死神の蝶。
●グリーン・バタフライ:混乱を与えて思考能力を奪う蝶。
●オレンジ・バタフライ:詳細不明。ボビーを自身の元へ案内する為に使われた。
●レッド・バタフライ:赤い蝶の羽を持つ肉体に自身を強化する。ブルーに死のリスクがある程の危険な力の模様。劇中の描写から、恐らく彼女の合力がこの名前で呼ばれてるものと思われる。
- ローリング・ウイッチ
1~7の数字もしくはsmallなどで指定してください。
ズッタンズッタン♬ズンタカタンタンタンッ♪
夢見てローリン・サンダー♬マキマキローリン・サンダー♬
あなたのお顔がグルグルーーー♬パワフルローリン・サンダーーーーッ♪
1~7の数字もしくはsmallなどで指定してください。
上記歌を歌いながら登場したブルーの魔導師。ボビー曰くハイクラスの魔導師との事。マッスルかつグラマラスな体を競技用体操着で覆い、目にはグラサンを掛けている。
空中で固定された棒を使って常に背面車輪をしながら過ごしており、そのままハイテンションで喋り倒すエキセントリックなキャラクター性から、登場と同時に読者とナゾナゾ博士の腹筋を破壊した。
なお、「魔力ワンパツ」のリズムとイントネーションは「ファイト一発!オロナミンCリポビタンD*8」のCMと同じとの事。
ふざけた外見と言動を見せるが、ザケルガを一身に浴びても悲鳴をあげるだけで大したダメージを見せない等、かなり強力なカードである事を伺わせる。
- ヘム
悪魔を想起させるヤギのような角、剥き出しの歯茎、常に見開かれた眼、無数の触手を生やす肉塊のような肩を持ち、骨のような鎧を纏う禍々しい外見のカード。
ブルー、ボビーとの戦いに現れ、彼らの言動からかなり高位のカードである事を伺わせる。
ブルーにわざわざレッド・バタフライを使うよう強要し、ブルーが死んだ時に自分に出番があると言い放ち、したくもない戦いと殺人を強要され苦しむブルーの表情に愉悦を見せる外道。
その言動にはガッシュと清麿も静かに怒りを滾らせた。
術の瓶
透明なカプセルのようなビンの中央に、術を表したアイコンのようなものが浮かんでいる。
刺客は魔物達から奪った術を瓶の形に精製して、アタッシュケースなどに入れて持ち歩いている。
この瓶さえ持っていれば、術の持ち主でなくても術を発動させられる。人間が使えるかどうかは不明。
劇中では山よりも遥かに巨大な異形の龍のような化け物が、大口を開いて魔物達から術の力を奪ったらしい描写がある。
瓶に入った術は何度も使えるようだが、回数制限があるのかはまだ不明。
ギルの台詞から心の力を使わないらしく、本来の心の力を使った術よりも効果が低い描写が多い。
ただし奪ったばかりで精製前の物は数回使うと消えてしまい、使う際には瓶の蓋を開ける必要もある。
この回数制限により消えてしまった術がどうなるのかは、今のところ不明。
更に精製前の物だからか術者本人だからかは不明だが、キャンチョメのポルクは非常に精度の高い能力を発揮していた。
また「奪われた術」は瓶からアイコンを取り出して、術の持ち主の魔本に触れさせる事で取り返す事ができる。
瓶に入っている術はその魔物の全ての術ではなく、ザケルガ、ラシルドなど術単位で封入されている。
一つの瓶につき複数の術が封印されているものもあるが、バオウ・ザケルガのような強力な術は瓶詰めできないらしい。
一方でリオウの禁呪などは瓶に入るらしく、条件などは未だ不明な点が多い。*9
ただし瓶を複数用いて術の合成をして発動したり、詠唱者によっては術の力を対象者本来の力に変える事もできる。
魔物がすでに全ての術が奪われていたとしても、魔本を通じて新たな術を獲得した場合はその術を使う事が可能。
尚、ゴームの空間ワープなどの魔物自身が元々持っている術以外の固有能力は奪われていない。*10
また刺客達は「合力」という方法で術の力と合体・一体化する事で大幅にパワーアップできる。
合力を使用する際は魔導師と呼ばれる役割の者が該当の術の瓶を割って、中の術をかなり長い特殊な呪文詠唱で仲間と融合させる。
融合してしまった術は失われるが、こちらがどうなるのかもまだ今のところ不明のまま。
更に本来の術とは別種の能力が得られるが、そちらは魔物達の術とは全く違うやや長めの呪文詠唱で発動する。
尚、合力に使われる呪文は魔導師によって全く異なる。地球の言語っぽいものもあるが、詳細は不明。
力との同調が強まっていくと詠唱せずとも同行者が印を結ぶだけで術を発動させられるようにもなる。
ただし、合力を使ってしまうとほんのわずかな時間(約1分)で死んでしまうという甚大なリスクがある。
タイムリミットが近づくにつれて徐々に身体が崩壊しはじめ、最終的には肉体が暴走し術に喰われるという。
このリスクはとある工程を挟むことで、融合した者ではなく術を唱えた者(魔導師)が請け負う事も可能。
どちらにせよ融合した本人か詠唱した魔導師のどちらかが犠牲にならなければならない。
力の代償に捧げられた肉体は空間ごと集束するように消滅する*11。
尚、ギルが残りの瓶で合力を行おうとしていたので、魔導師自身が自らを合力の対象にもできる模様。
魔本
前作でも登場した、魔物の術を操る為に必要な本。
エジプトのとある遺跡内に隠された石のモニュメントだったが、「命を封じた一枚」に共鳴する事で従来の魔本と同じものに変化した。
その後は清麿の手によって最初に復活した魔本のページを一枚破り、それを一体化させて次の魔本を復活。
全て赤い本でやってしまうとページが無くなってしまうので、同じことを復活した本で順番に繰り返して27冊もの本を復活させる事に成功した。
復活した魔本は本の色もページも真っ白で、復活させた後は人間界に来ている魔物=持ち主を探してか飛び去っていった。
上述の瓶の説明にもある通り、奪われた術は瓶の中身を対応した魔本に近付ければ自動的に取り返せる。
また、まだ色のついていない白い魔本に瓶の中身を近づけることで、その術の持ち主の魔本に変化したりもする。
尚、本自体にある程度意思疎通ができる何かがあるのか、持ち主やそのパートナーの危険を知らせ助けを呼ぶような動きも見せる。
10名の生き残り
前作の『魔界の王を決める戦い』にて生き残った10体の魔物とパートナーの事。
カード達が返り討ちにあったことから、ベリエルは彼らを抹殺するために刺客をそれぞれの世界に送った。
なお前作において残り10人になった時の内訳は以下の通り。(★印は生存が確認されている者、または復活した者)
ここにリストアップされてないせいで前作の強者であるバリーに敵が返り討ちに遭ったり、
また人間の中でも特に侵略者たちにとって厄介な能力や立場を持つデュフォーやアポロなどが現状狙われておらず、割とガバい基準なのでは?と読者に突っ込まれている。
一方でヴィノーのついでに発見したナゾナゾ博士に陽動つきで刺客を送り込むなど見つかりさえすれば警戒はしているようだ。
命の欠片
今作における重要な要素の一つ。言葉通りのもの。ドッジボールのような溝の入った球状の見た目をしている。
ガッシュが王家に伝わる秘術で自らの命を使うことで侵略の際に死んだ一千万近い魔物の民を復活させた。その際に肉体から抜け出し、現在安全な場所へ秘匿している。
またガッシュ自身の命の欠片も適性のあったゼリィとオルモに自らの力を託し、魔本の1ページと供に多くのミイラが埋葬された遺跡を見つけた清麿に渡ることで復活を果たした。
命の欠片があるだけでは肉体を持って復活できず、少なくとも
- 本
- その魔物に対応するパートナー
- その魔物が使っていた術(瓶や呪文の書かれたページ)
- エジプトの遺跡で清麿が見つけたミイラ
この4つも揃っていなければ復活できないようだ。また肉体も仮のものであるとガッシュが言及している。
似たような例としてカードも球状の魂らしきものからベリエルの手で肉体が錬成されている。
作品の評価
本作の発表当時、当然期待の声が非常に大きかった一方で、名作の続編という扱いひとつ間違えれば蛇足感を生み地雷となりやすい難しいジャンルであった事、作者の前作『VECTOR BALL』が極めて賛否の分かれるものであった事*12から、不安を覚えるファンも少なからず存在した。
しかしながらいざ蓋を開けると
- 前作の次世代の王を決める戦いからスケールアップし、外界から現れた侵略者と命がけの戦いに臨むという極めて緊張感のある切り込み
- それ故に前作では各キャラが意図したか否かを問わず最終的に完全不殺で終わったのに対し、今作では敵も味方も容赦なく命を落とすシビアな世界観
- 前作で登場した協力な術の数々を敵に奪われているという形で不必要なインフレを抑制し、大味なバトルではなくアクション一つ一つに駆け引きと緊張感のあるバトルが展開される
- 細かな描写一つ一つに前作キャラの成長を感じさせる所作が組み込まれ、術を失ったにもかかわらずキャラ達の格を落とすどころかむしろ大きく上げる
- 本作のメインヴィランとなる侵略者"カード"達に編み込まれた魅力的なバックボーン
- ストーリーのシリアスさや緊張感を前作より高めつつも抜くところはしっかり抜く前作からいい意味で変わらないノリや、衰え知らずの勢い重視な雷句イズム溢れるギャグ描写
と非常に丁寧に作り込まれており、前作を読み切って本作へ臨んだファンを大いに満足させ高い評価を獲得する事となった。
特に前作では少年少女だった魔物達やそのパートナーの心身共に成長しスケールアップした姿に、感動を覚える読者も多く「続編モノのお手本」「唯一の欠点は月刊なので続きを待つ時間が長く感じる事」という声も大きい。
いずれにせよ往年のガッシュファンの心はガッチリと掴む事に成功したのは間違いなく、大人になったかつての彼らの中で二次的なガッシュブームを作り出してみせるのであった。この勢いでアニメもファウード編辺りから完結までリメイクできませんかね
追記・修正は絶望に抗いながらお願いします。
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*2 ちなみにこの術の瓶から復活したティオの術の中にセウシルとマ・セシルドが出ていることから、この二つの術も使用できた可能性がある。
*3 詠唱の内容からすると恐らくこちらの姿が抑圧された力を解き放った本来の姿と思われる。
*4 ちなみにレビーの尾は崩壊時に根本で千切れて無くなっている。
*5 使った術がバスカード系なので恐らくは鎧の魔物ギャロンのもの
*6 ゴフレのドルクとは別物。金属属性の「ガ(ロン)」+「ドルク」の『ガドルク系』の可能性が考えられる。
*7 尚、ボギル系は描写が少なすぎて術の性質や傾向が不明だが、少なくともジモダのような異質な術ではなく単純なエネルギー弾系の術である。また、飲み込んだ術の瓶は戻ってこない模様。
*8 登場回の掲載初期はファイト一発オロナミンCと記載されており、読者からはそういうギャグかと受け入れられていたが、どうやら作者がガチで勘違いしていたらしく後に修正された
*9 もっともリオウの禁呪は厳密には「強い術」ではなく「大きなリスクを負う代わりに発動できる強化術」なので、術の強弱とはまた違うとは思われる。
*10 ただしそれもいずれ使えなくなるだろうと魔界の学者からは予見されている。
*11 消滅する際に肉体の一部が残っているように見える描写もある
*12 人の容姿を馬鹿にするような品の良くないギャグが多用された事や、何より打ち切りの危機に対して挙げられたテコ入れ案を作者が受け入れず半ば投げ捨てる形で物語を強制終了させた事が問題点として挙げられる
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