怪異(NG)

ページ名:怪異_NG_

登録日:2020/11/29 (日曜日) 21:02:04
更新日:2024/05/23 Thu 12:55:06NEW!
所要時間:約 10 分で読めます



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ng 怪異 ホラー グロ 都市伝説 お伽噺 ゆりちゃん ネタバレ項目 大半が被害者 死印 かくや うらしま女 金時の首太郎 おたけび作家 殺人桃 ツクヨミ鬼 dマン




この項目では、『死印』の続編である心霊ホラーADVシリーズ第二弾『NG』に登場する怪異について解説する。



概要

基本的な設定については前作と同じで、大半が凄惨かつ悲劇的な死を迎えた元人間であり、突破方法を間違えるともれなく同行者が死亡する。
ロゼからはその性質を「寂しがり屋で、自分のことを知ってもらいたくて堪らないのさ」と評されている。
なお前作とはやや異なり、それぞれの怪異はかくやにその存在を示唆される形で登場するが、彼女の力によって生み出されたのかは定かではない。


本作の怪異の特徴として、なんらかのお伽噺をモチーフとしている者が多い。
また、その半数以上が何らかの形で主人公の自室まで訪れて危害を加えようとしてくるのも特徴。おかげで帰還しても全く気が休まらない。
前作以上にボイス付きでよく喋るが、例によって約二名を除きクレジットされなかった。
ついでに、chapter5以外のボスは全員女性の怪異である*1そのためか、前作のずう先生のような無駄な色気に走っているデザインの者が多い。


以下、ネタバレと胸糞注意。






■ゆりちゃん

生前の名前:高村ゆり
モチーフ:無し


  • 概要

チュートリアルに登場する怪異。高架下の道に出現。
自身の事故現場に花を供えた主人公と愛海に、徐々に正気を失っていくような言動とともに「逃げなければ殺す」と告げ、無人の大型自動車をけしかけた。


  • 容姿

黒の制服を着た女子高生。目元は髪に隠れている。
パッと見普通の人間と変わりないが、よく見ると右腕が異様に長い。


  • 背景

フルネームは高村ゆり。かつて愛海と同じマンションに住んでいた彼女の友人。
同時に葉月の友人でもあり、彼女が来瀬ももだと愛海にバラした張本人である。
本編のおよそ一ヶ月前、高架下の道で自動車にはねられて死亡した……というのが表向きの話だが、実際はかくやの遊び相手にされてしまい敗北。死亡後に怪異化した。
設定資料によると、元々霊的な素質があり、それでかくやに目をつけられた模様。


…ちなみに彼女、愛海のかくや遊びの妨害役として出てきた関係上、かくや遊びが失敗(チュートリアル完了)してからは名前のみの登場となり、キュアもデストロイもできない。
無事に成仏できたと思いたいが…。




■うらしま女

生前の名前:清水姫子
モチーフ:浦島太郎(浦島太郎と乙姫)


  • 概要

chapter1に登場する怪異。八真都神宮にある浦島池に出没する。
夜の浦島池に石を投げ込むと姿を現すとされるが、現れない場合もあるらしい。
その後、石を投げ込んだ人物を殺害する。その遺体は大量の亀が群がる溺死体として発見されるという。
どうやら水のある場所ならどこでも瞬時に移動可能なようで、場所を問わず相手を強制的に溺死させる能力も持つ。
作中では浴槽を泥水で満たす、扉と部屋を泥水で汚す、窓から手を伸ばして直接掴みかかる…といったアプローチの数々で主人公の精神を大いに削った。


  • 容姿

全身ずぶ濡れの黒髪ロングの女性。腹部が臨月のように膨らんでおり、右手は指が四本、左手に至っては指が三本しか無い。
髪に隠された素顔は目と鼻が無く、顔面全体が巻き貝の口のようになっている他、首の回りにフジツボのような突起がある。
服装はかつて白だったと思われるワンピース。スカート部分の損傷が激しく、ちょっとでも激しく動いたら股間が丸見えになりそうになっている。


  • 背景

前作のくちゃら花嫁とは別の方向性で「女性として最悪の結末」を迎えてしまった人。
生前は清水姫子という妊婦だったのだが、出産の際に我が子を助産婦に奪われてしまう。
その後、薬で昏倒させられ、朦朧とする意識の中で大量の石とともにトランクに詰められて浦島池に沈められるという地獄を経た彼女は、怪異『うらしま女』となった。
池に石を投げ込んだ者を襲う理由としては、「我が子も助産婦によって池に沈められたと考え、石を投げ込んだ者=我が子に危害を加えた者への復讐だったのでは」と天生目は考察している。


なお助産婦がこのような凶行に及んだ理由は、「自分が子供を産めない身体だったから」というもの。
ただし奪取された赤ん坊は助産婦の逮捕後に無事に保護されており、「T君」という名義で報道された。



■人面甲羅亀

生前の名前:不明
モチーフ:浦島太郎(浦島太郎に助けられた亀)


  • 概要

chapter1に登場する怪異。浦島池周辺に生息する特殊な亀で、彼ら(?)がいる場所には無人だろうとどこからか赤ん坊の泣き声が聞こえてくる。


  • 容姿

甲羅に赤ん坊の泣き顔のような模様がある亀。葉月が簡単に胸に抱くことができたので、おそらくペットサイズ。


  • 背景

上記の助産婦が「子供を産めない寂しさ」を紛らわせるために収集した、死産した胎児たちの成れの果て。
姫子の赤ん坊を奪取したことで、代用品である彼らは無用となり、全員浦島池に投棄された。
本編では母性を刺激された葉月にあやされたことで三体の人面甲羅亀が成仏したが、残りがどうなったかは不明。




■金時の首太郎

生前の名前:大石金子
モチーフ:金太郎(金太郎)


  • 概要

chapter2に登場する怪異。金時町にある金時塔と、その側にある祠の周辺に出没する。饅頭が好物らしい。
基本的に、もしくはそれをかばった飼い主の首をで切断してしまう。その正体はかつて金時町に存在したとされる首狩りの殺人鬼の亡霊だと噂されるが…。
怪異の中でも一際知能が低く、なんと動物の頭部を象ったポーチやリュックを生首だと認識する。また、を極端に嫌う。
うろついている時はかつて金時町に存在した御神木・金時杉にまつわるわらべ歌を歌っているが、その歌声は悲しみを帯びているという。
作中では二度に渡って主人公宅のベランダに現れて窓を外から強打し、主人公を深夜に部屋で大絶叫するという奇行に走らせた。


  • 容姿

がっしりとした肥満の巨漢。前作の森のシミ男と比較すると、腕も脚も太く、そのシルエットはまさにお伽噺に出てくる金太郎そのもの。斧は右手に持っている。
皮膚は樹皮のようになっており、ところどころ枝葉がある。顔は目だと思われる黒い点が二つあり、口からは涎をだらだらと垂らしている。髪の毛は灰色。
服装はまさかの小学生が着る体操服と赤白帽子。しかし体操服はサイズが合わないらしく、際限無く引っ張られて真ん中から破けそうになっている。


  • 背景

本名は大石金子。つまり女子。
およそ50年前の戦後間もない頃、当時の地主である大石家に生まれるが、先天性の視覚過敏と症候性肥満を患っていたため厄介者扱いされ、ろくに教育を受けずに育ってしまう。
同世代の子供たちと比べても知能が低く、クマのぬいぐるみを「自分の弟の太郎だ」と思い込んでいた。
ある時、太郎の首が取れてしまい、金子はそれを「太郎が死んだ」と判断した。悲しんだ金子は金時杉のわらべ歌にならって、金時杉に太郎を生き返らせてほしいと願う。
しかし、わらべ歌の歌詞の一部「頭をさげて」の部分を「頭を捧げて」だと勘違いしてしまった金子は、
野良犬や家畜の首を斧で切断するという凶行を繰り返すようになる。ただし、人間を殺すことだけは決して無かったという。
やがて、どれだけ首を捧げても太郎を生き返らせない金時杉に怒った金子は、金時杉の一本である金時太郎を斬り倒してしまう。
それを見かねた地主は金子をもう一本の金時杉である金時次郎に縛り付け、金子が衰弱死し、遺体が腐り朽ち果てるまで放置した。こうして怪異『金時の首太郎』は誕生したのである。
この一連の出来事が歪んだ形で本編の時代に伝わったのは、地主が箝口令を敷いたため。また、金子の死後に金時次郎は枯れてしまったという。


…正直、金子にしっかりとした教育を施さなかった大人たちの責任だと言わざるを得ない。
もしくは、誰かが太郎の首を修繕してやれば、それだけで防げた悲劇である。




■おたけび作家

生前の名前:蒼井翼
モチーフ:鶴の恩返し(鶴)


  • 概要

chapter3に登場する怪異。ホラー童話作家として有名な弥勒夜雲の屋敷「弥勒邸」に出没する。
屋敷は現在無人のはずなのだが、屋敷に接触してくる者に対してめちゃくちゃかわいい声で「中を覗かないでください」「見ないで」と告げてくる。
それを無視し続けるとやがて鶴の鳴き声のような甲高いおたけびを放ち始め、これを聞き続けていると死んでしまう。
本編で語られる噂の中では被害者はおたけびが頭から離れずノイローゼで自殺しているが、描写を見る限りおたけびそのものにも十分な殺傷力がある。
この他にもワイヤーを自在に操る能力を持ち、こちらを一瞬で拘束したり、身体をあらぬ方向に捻じ曲げようとしてくる。
作中では騒音、落書き、不法侵入、悪戯電話…といった迷惑行為ラッシュを主人公にお見舞いして最終的に自室の電話を破壊させた。


  • 容姿

少女の姿をした半壊した人形。それはもう酷い有り様で、両腕の代わりに肩から大量のワイヤーが飛び出しており、天井からぶら下がっている状態。
頭部は髪の毛が落武者、顔はグレイタイプの宇宙人のような異形となっている。両足は鳥類のような細い金属質の義足となっており、当人はこれを酷く嫌がっている。
服装はバレリーナの衣装で、やっぱりスカート部分の損傷が激しい……というか、うらしま女よりも際どい。おまけに絶対領域付き。誰得なんだ…。


  • 背景

生前の名前は蒼井翼。13歳。バレエ教室に通い、演目「アヒルの湖」の主役に抜選される程の実力と才能と美貌を兼ね備えた才女。
しかし本編の半年前、「アヒルの湖」が公演される前日に夜雲によって拉致され、四肢を切断されて鶴を模した人形に改造されてしまう。
夜雲は生前の彼女の写真を隠し持っており、今の変わり果てた姿とは異なる自分の姿を見られたくなかった彼女は、怪異『おたけび作家』として鳴くしかなかった。



■動物のお面をつけた少女の人形

生前の名前:霧島幸、美島愛、真鍋花
モチーフ:不明*2


  • 概要

chapter3に登場する怪異。いつの間にか屋敷内に出現し、それぞれ「ひもじい」「寒い、お母さん」「学校に行きたい」と訴えかけてくる。
願い事を叶えるとお面が取れる。このお面は屋敷の仕掛けを解くために必要となる。


  • 容姿

その名称の通り、動物のお面をつけた少女の姿をした人形。それぞれ犬、猿、キジのお面をつけている。
なぜか、猿のお面をつけた人形のみ裸だった。


  • 背景

蒼井翼と同じく、夜雲によって四肢を切断され人形に改造されてしまった少女たち。全員小学生で、10年ごとに一人ずつ拉致された。
霧島幸、美島愛、真鍋花の三名がいるが、入手したカセットテープのラベルの文字と人形が出現した順番からキジ=H=真鍋花、犬=A=美島愛、猿=S=霧島幸だと思われる。


ちなみに、行方不明となっていた夜雲は、防腐処理を施された少女たちのものと思われる四肢を全身に縫い付けた変死体として屋敷内で発見された。
当初は、夜雲が自身の小説の題材にするために少女たちをこのような目に遭わせたと推測されたが…。




■殺人桃

生前の名前:岡山智子
モチーフ:桃太郎(桃太郎と犬、猿、キジ)


  • 概要

chapter4とchapter5に登場する怪異。住井グループが活動する高層ビル「ムーンタワー」に出没する。
深夜にビルのオフィス内を徘徊しており、既に四人の社員を殺害している。犠牲者は全員男性で、いずれも日本刀で一刀のもとに切り捨てられた。口調も武士のように古めかしい。
下記の容姿のためか視力が悪く、嗅覚を頼りに標的を判別している。
ついでに、警察が大嫌い。


  • 容姿

正面が猿、両側が犬とキジという頭部を持つ女性。胸元には人の頭部がぶら下がっており、猿の口がその髪の毛を咥えている。
体は自動車にでもはねられたのかと思うほどにボロボロで、あちこち千切れそうになっている他、骨が飛び出している箇所がある。
日本刀は帯刀しておらず、左手に持っている。
服装はスーツだが例によってあちこち破けており、よく見ると左側はブラジャーとふとももが露出している。また赤か。
ついでに言うと、イベントスチルでの容姿は探索中に遭遇する上記のそれとは違い、全裸にしか見えない。


  • 背景

生前は議員の岡山智子。とても正義感の強い人物で、息子からは「桃太郎みたいにかっこいい」と言われていた。
しかし本編の10年前、桃井デパートで起きた火災によって夫と息子を失った岡山は、事故として処理された火災の真相を究明するべく行動を開始。
やがて当時の住井グループの会長である石丸昇が一件に関わっていると突き止め、彼を問い詰める。
だが石丸は事実を公表する気など毛頭無く、口封じのために自分のシンパに岡山の殺害を命じる。岡山は日本刀*3で抵抗するも力及ばず倒れ、首を切断されて死亡。
遺体は何処かに遺棄され、岡山は怪異『殺人桃』として歪んだ正義を執行することになってしまった。


最終的には、ムーンタワー内には存在しないはずの荒廃したデパート売り場の様なフロアで倒される。
しかしそれは下記のツクヨミ鬼によって作られた異常空間内での出来事だったため、その後再び主人公たちの前に立ち塞がるが…。



■ツクヨミ鬼さん

生前の名前:不明(無し?)
モチーフ:不明


  • 概要

chapter5にて大江の口から語られる都市伝説
合わせ鏡と鎖で作った囲いの中で何かを燃やすと姿を現し、燃やしたものに応じて願いを叶えるとされる。


  • 容姿

不明。
chapter5において主人公たちと対峙した怪異は下記のツクヨミ鬼で、ツクヨミ鬼さんは未登場となっている。


  • 背景

不明。
名前の由来に関しても「日本神話の月読尊になぞらえた」「月の出る夜に姿を現すから」と安定していない。



■ツクヨミ鬼

生前の名前:岡山賢治、岡山桃太郎、大江三郎、大江ひろ子、大江祐希、マサル、石丸将、他18名
モチーフ:不明*4


  • 概要

chapter5に登場する怪異。岡山が追っていた火災事件がツクヨミ鬼さんと関わりがあると知った主人公たちが、ツクヨミ鬼さんを呼び出そうと儀式を行ったところ、このツクヨミ鬼が出現した。
願い事を叶えるとされるツクヨミ鬼さんに対して、ツクヨミ鬼は願いを叶えてほしいと主人公たちに懇願してくる。しかもその願い事はひとつふたつではなく…。


  • 容姿

完全に人のかたちをしておらず、大小さまざまな目・鼻・口が点在する巨大な肉塊。
焼け死ぬという最期を遂げたためか、ところどころ赤熱した黒灰色という溶岩ような体色をしており、触れればゴムが焼け焦げるくらいに熱い。
自分たちを縛っていた鎖が体内に埋もれたり体表に巻き付いたりしており、これを放って貫いたり発火させたりして攻撃してくる。
ちなみに、浮遊しているためか見た目に反して軽いようで、一度主人公によって蹴り飛ばされた。


  • 背景

石丸昇の次男、石丸将。推理ドラマ等によく出てくる「精神的に未熟な権力者の息子」というテンプレ像そのまんまな彼は、
溺愛していた死んだ母親を生き返らせるため、ツクヨミ鬼さんを呼ぶ儀式を執り行おうと画策する。
しかし、死者蘇生ともなるとよほどのものを燃やさなければならないと考えた将は、桃井デパートで偽の火事を引き起こし、誘導した客を鎖で繋ぎそのまま生け贄にしてしまう。
これが岡山の追っていた火災事件の真相であり岡山や大江の家族らが犠牲となった。石丸昇によって揉み消されたのは言うまでもない。
しかし何が起こったのかは不明だが、将の願いは叶うことはなく、彼と24名の犠牲者はひとつにまとまり怪異『ツクヨミ鬼』が誕生した。


ツクヨミ鬼のみ撃退後の展開が特殊で、デストロイした場合バッドエンドフラグが立つのではなく、直後にゲームオーバーとなってしまう
元凶たる石丸将も救わなければならないのか…と思ってしまうが、この怪異は全員を救う必要は無い。悪党は正義の味方に成敗してもらおう。


なお、将の「死んだ家族を生き返らせる」という願いは一応金子と同じだが、金子は「人間やペットは殺さなかった=他人の家族を奪わなかった」という点で異なる。
また、主人公がブラッドメトリーで見た光景では将もかくやの呪いを受けており、かくやにツクヨミ鬼さんの儀式を行うよう誘導された可能性は否定できない。




■Dマン

生前の名前:荒玉ヒロ
モチーフ:無し


  • 概要

chapter2から登場する怪異。作中に登場するオカルト雑誌、月刊オーパーツに、特定の都市伝説について記した「Dカード」なる付録を勝手につけている。
更に主人公の行く先々にDカードを仕込んでおり、それを探すようメールで指示するが…。


  • 容姿

顔面蒼白の中年男性。外見に大きな損傷や変形はないがなぜか大きく仰け反っており、幽霊ともゾンビともつかない雰囲気を見せる。
服装サラリーマンのようなスーツ姿だが、右腕が上着の袖に通っておらず半分脱げかかっている。


  • 背景

本名は荒玉ヒロ。月刊オーパーツのやり手の編集長だった人物で、Dはデスクの略。
本作で月刊オーパーツの記者となったことが判明した前作の登場人物・渡辺萌の上司でもあり、彼女を通して前作主人公・八敷一男の協力者となったのだが、
怪異を追っているうちに死亡してしまい、その後何の因果か自分自身が怪異になってしまった。
本編では唯一と言っていい友好的な怪異だが、選択肢を誤るとやっぱりゲームオーバーになる。




■かくや

生前の名前:生まれながらの怪異であるため無し
モチーフ:竹取物語(かぐや姫と、彼女に求愛した殿方たち)
CV:石飛恵里花


  • 概要

本作のラスボス。ゆりを殺し、愛海を拐い、主人公を怪異と対峙するよう仕向けた張本人。普段は鏡の中にある幽世かくりよに潜んでいる。舌足らずなのか、「ぐ」がうまく言えない。
10年周期で活動しており、常に遊び相手を求めている。相手を見初めるとなぞなぞを記した黒い葉書を送り付け、相手がそれを拾うと笛を吹きながら姿を現す。
その姿は遊び相手となった人物にしか認識することはできず、声や笛の音も遊び相手にしか聞こえない。
遊びの内容はこれまでは「鬼ごっこ」「かくれんぼ」「おはじき」「にらめっこ」と簡単なものばかりで、「怪異と対峙させる」という例は今回が初らしい。なんで?
この「かくや遊び」はかくやが勝つまで永遠に続き、さらに相手には「死の呪い」がかけられ、遊びに敗れた場合は良くて発狂や植物状態、最悪死に至る。
呪いは身体中の肌に無数の口が浮かび上がり「死ね」と連呼し続けるという形で描写されるほか、本編では怪異と対峙する際のタイムリミットを告げる役割*5も持つ。
そして呪い以外にも様々な力を持っており、本編では瞬間移動や金縛り、記憶改竄や憑依*6、果ては天候操作までやってのけた。
総じて、子供特有の純粋さからくる狂気と残酷さを肥大化させたような性格の持ち主である。
一方で、「NG」という単語を口に出すと途端に不機嫌になる。曰く、「かくやとととさまの秘密」とのことだが…。
また、下記の通り人形の怪異であるため、八敷とその協力者であるロゼからは目をつけられていた。


  • 容姿

ケモ耳美少女を象った、球体関節の日本人形。前作ラスボスのメリイが「美しさ」や「不気味さ」といった要素を兼ね備えていたのに対し、
こちらは「かわいい」「きらびやか」「華やか」「妖しい」といったような印象を受ける。
平安時代を思わせる着物姿で、愛海と接触する際に、両袖の中にそれぞれ一本ずつ別の腕を隠していることが判明している。
最終決戦では自称「大人の姿」に変化。顔が半分化け物になり、皮膚が緑がかった灰色に変色、更に腰か背中のあたりから三本目の腕と脚が生えた。
この状態はなんとすっぽんぽん。まあ人形だから見せちゃいけないモノは無いし…。なんだったら前作のメリイも裸を披露してるしね!
ただし体中に蝶のようなものがへばりついているので全体像はやや掴みづらい。どことなくアレクシア第一形態を彷彿とさせる姿でもある*7


  • 背景

正式名称は「かぐや人形」。遥か昔から存在している人形怪異で、代々弥勒家の人間が執り行う「夏越えの儀」によって幽世に封じられていた。
儀式の内容は、弥勒家の人間が霊的な力を注いだ人形をかくやに「遊び相手」として渡すことでその力を抑え込むというもの。
そのためかくやは弥勒家の人間を嫌っておらず、むしろ「ととさま」と呼んで慕っていた*8


しかしある時、当代当主である夜雲が事故で霊的な力を失ってしまう。
ならば子を成し自分の跡を継がせようと考えたが、精巣の異常で子供ができにくいと医師から告げられ絶望する。
それでもなんとかかくやを封じようとした夜雲が行った仮初めの「夏越しの儀」こそが、上述した「少女を人形に改造する」という外法であった*9
夜雲は自身の欲や狂気ではなく、あくまでかくやを野放しにするわけにはいかないという使命感の下、悍ましい凶行を繰り返していたのである。


だが、後におたけび作家となる蒼井翼を人形にしてかくやに渡した際、予想外の事態が起きる。
それまでの3人とは違い中学生だった翼は思春期を迎えており、かくやは彼女と遊んだことで「大人には大人の遊びがある」ことを知ってしまう。
どうしても「大人の遊び」をしてみたくなったかくやは、夜雲を遊び相手にして殺害*10。自由の身となってしまったのだった。


これまでの遊び相手の中でも何故か主人公にとりわけ執着している節があり、名前ではなく「おにいちゃん」と呼んで度々その前に直接姿を現す。
更に主人公と信頼し合う天生目と葉月に嫉妬心を向けて強制的に排除しようとしたり、物語後半では自身の勝利よりも主人公を永遠に遊び相手にすることを望み始める。
果たしてこれは何度も怪異を突破して生還してくる主人公のことを単に気に入ったからなのか、それとも…?




■ムーラン・ロゼ

生前の名前:不明
モチーフ:不明
CV:富沢恵莉


  • 概要

chapter3から同行者として登場する、八敷一男の協力者である自称マジシャン。職業故に手先が器用でピッキングもお手の物。
学校とは無縁な生活を送ってきたらしいが、生まれは良かったので芸術的な分野は一通りこなせるという。
八敷の協力者になる以前から怪異を追っており、いわく付きの霊宝を収集していた。また、主人公をとても気に入っており、勝手に師弟関係を結ぶ。
厳密には正体不明だが、おたけび作家が「私と同じ子」と発言するなど明らかに人間ではないためここに記載する。


  • 容姿

黒のドレスと薔薇の香水に身を包み、ウェーブのかかった金髪を持つ長身の美女。本人は20代を自称している。
スタイルも抜群で作中で一、二を争う巨乳の持ち主。とある死亡スチルでは全裸を披露してくれる。
しかし、ある条件を満たすと目が真っ黒に染まり…。


  • とあるバッドエンドの内容

かくやに勝利し、日常を取り戻した主人公。だが脳裏には怪異に殺された友人たちの姿が今なおこびりついており、眠ることさえできず精神的に消耗しきっていた。
そんな折、夜の自室で苦しむ彼の前にロゼが現れる。(本編中に死亡していた場合は、何と無しに「復活した」と語る。)
曰く「主人公のブラッドメトリーが自身の血液から記憶を読み取る暴走状態になってしまっており、このままでは狂うか死んでしまう」とのこと。
続けて、彼女は気に入っている主人公のことを助けたいと申し出る。彼がそれに応じるとロゼはその右手を握り……なんと彼を怪異に変えてしまった。
しかしそれでもブラッドメトリーの暴走は収まらず、怪異と化した主人公はやっとの思いで助けた愛海と那津美を殺害。
そこへ一足遅れてロゼの知り合いらしき男性*11が現れ、二人が対峙したところで物語は幕を閉じる。


ちなみに、この時の主人公によると、自分に触れたロゼの肌は「陶器のように固く、冷たかった」らしい。
これを受けて、プレイヤーからは「ロゼは、メリイやかくやと同じ人形の怪異で、百鬼夜行とも関係があるのではないか」と考察されている。





追記・修正はかくやの遊び相手にお願いします。


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  • webで見れるうらしま女の前日譚小説はマジで胸糞だったなぁ。くちゃら花嫁と同じで怪異になっても生前の優しさが残ってるのが救いだわ。 -- 名無しさん (2023-01-05 09:56:32)
  • かくやのお兄ちゃん呼びが伏線だったとは -- 名無しさん (2023-01-11 23:44:35)
  • 申し訳ないが怪異はNG -- 名無しさん (2023-01-20 13:19:29)

#comment(striction)

*1 厳密にはchapter5のボスにも女性が混じっている。
*2 お面を立て掛ける額の横にあるお札に書いてあった文字からしておそらく、『桜』→犬のお面→花咲か爺さん、『因果応報』→猿のお面→さるかに合戦、『最後の』→キジのお面→桃太郎の三つだと思われる。
*3 岡山が残したボイスレコーダーの内容から察するに、おそらく石丸が室内に飾っていたもの。
*4 鬼という単語と顛末からしておそらく桃太郎。退治される鬼と、それに苦しめられる人々だと思われる。
*5 「はじまりはじまり」→「いよいよ大詰め」→「めでたしめでたし」の3段階で推移する。
*6 とあるエンドでは、乗っ取る形での憑依ではなく合意の上で対象の人物と融合を果たす描写もある。
*7 かくやの性格はアレクシアというよりエヴリンの方が近いか。
*8 それどころか、自分が嫌われているとは微塵も思っていない節すらある。
*9 なお、生け贄となる少女の調達には石丸家の人間が関わっていた。
*10 主人公は「好きな相手を無惨に殺すのことがかくやの愛情表現」と推測している。
*11 おそらく八敷一男。彼曰く「彼女に悪意は無く、本当に主人公を救うつもりだった」らしい。

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