ジャスティス・リーグ:偽りの帝国

ページ名:ジャスティス_リーグ_偽りの帝国

登録日:2020/08/16 Sun 18:19:04
更新日:2024/05/20 Mon 13:54:34NEW!
所要時間:約 14 分で読めます



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『Justice League: Hawkworld』は2018年にDCコミックスから出版されたアメコミ作品。


+ 作品情報-

『Justice League Vol.4』#13~#18
発売 2018年12月から
脚本 ジェームス・タイニンⅣ(#13~#16、#18)、スコット・スナイダー(#14~#17)
作画 ギレン・マーチ(#13、#17)、ジム・チャン(#14~#16)、スティーブン・セゴビア(#14~#16)、パスカル・フェリー(#18)


『Justice League Annual Vol.4』#1
発売 2019年1月
脚本 スコット・スナイダー、ジェームス・タイニンⅣ
作画 ダニエル・サンペレ


日本では2020年に小学館集英社プロダクションから邦訳本が発売されている。


スコット・スナイダーとジェームス・タイニンⅣによる『ジャスティス・リーグ』・サーガ第3巻。
これまでの数々の伏線が回収され、謎に包まれていたマルチバースの創造主パーペチュアの姿が描かれる作品。
今までのようなスピーディーな展開では無いが、伏線回収やこれまでの復習が盛り込まれた1つの区切りとなる作品。


#13はブラックマンタが抜けた『リージョン・オブ・ドゥーム』の姿を描いた作品で、
それまで鳴りを潜めていたジョーカーの狂気が全面に押し出されている。


#14~#16は惑星サナガー・プライムに向かったヒーローの活躍を描いた作品で、
マーシャン・マンハンターと火星の謎が明かされる他、『Death of Hawkman』で崩壊した惑星サナガーのその後が描かれる。
またこれまで同様に未知への挑戦をテーマにしているが、謎を解明する危険性について説いた内容になっている。


『Annual』#1は崩壊した『ソースウォール』修復を描いた作品で、謎の存在だったスターマンが活躍する他、
ノー・ジャスティス』の強敵オメガ・タイタンズが再登場し意外な事実が明らかになる。


#17はマーシャン・マンハンターとレックス・ルーサーの、#18はレックス・ルーサーとブレイニアックの対話を描いた作品で、
前者は2人の過去が、後者はルーサーの父ライオネルの真実が明かされる。




『Justice League Vol.4』#13
『Justice League Vol.4』#14~#16
『Justice League Annual Vol.4』#1
『Justice League Vol.4』#17
『Justice League Vol.4』#18




『Justice League Vol.4』#13



【物語】

『総和体』を手に入れた『リージョン・オブ・ドゥーム』は、ブラックマンタの穴を埋めるため新メンバー選定を進めていた。
しかしレックス・ルーサーとバットマン・フー・ラフズの関係を知ったジョーカーは、突如『ホール・オブ・ドゥーム』を舞台に暴走を開始する。



【登場人物】

  • レックス・ルーサー

『リージョン・オブ・ドゥーム』のリーダー。大企業レックス・コープの社長でスーパーマンのライバル。
『総和体』とバットマン・フー・ラフズから得た情報の解析を進めていたが、ジョーカーの暴走に巻き込まれる。
アーマーを破壊されながらも持ち前の知恵で切り抜けようとしたが、大事なドアノブを奪われた動揺で隙を突かれ捕まってしまう。
そしてジョーカーからチームに参加した本当の理由を聞かされる。


『リージョン・オブ・ドゥーム』のメンバー。犯罪の道化王子とも呼ばれるバットマンのライバル。
ルーサーに何を言われても文句を言わなかったが、彼がバットマン・フー・ラフズと組んでいるのは納得できず牙を剥いた。
他のメンバーや候補メンバーを毒で操り撹乱し、密かに仕掛けていたトラップで追い詰め、最後はドアノブでルーサーを倒した。
そして捕らえたルーサーにチーム入りした理由、彼の野望を目の前で阻止することを語りだす。


  • チーター(バーバラ・ミネルバ)、サール・シネストロ、ゴリラ・グロッド

『リージョン・オブ・ドゥーム』のメンバー。新メンバー候補を基地に招いたが、候補共々ジョーカーの毒に侵されてしまう。




『Justice League Vol.4』#14~#16



【物語】

自分たちが抱える謎の解決のため惑星サナガー・プライムに向かったグリーンランタン、マーシャン・マンハンター、ホークガール。
統治者シェイエラ・ホルに出迎えられた3人だったが、答えにつながる情報は得られず、
同一の存在のはずのホークガールとシェイエラが同時に存在するという新たな謎に直面してしまう。
その夜ダンスパーティに出席した際にシェイエラと接触したホークガールは、彼女が何かを隠していると感じ、
他の2人と共に秘密を暴こうとしたが、シェイエラそして命を落としたはずのホークマン(ケイター・ホル)の襲撃を受ける。
一方地球ではスターマンのパワーが暴走し地球を破壊しようとしていた。



【登場人物】

≪ジャスティス・リーグ≫

  • グリーンランタン(ジョン・スチュワート)、マーシャン・マンハンター(ジョン・ジョンズ)、ホークガール(ケンドラ・ソーンダース)

惑星サナガー・プライムに向かったヒーローたち。
グリーンランタンはウルトラバイオレットランタンから戻った際に『パワーリング』と『パワーバッテリー』がその身に宿った理由を、
マーシャン・マンハンターは火星人全滅の真相を、ホークガールは『総和体』との接触で翼に現れた地図の謎を解決しようと宇宙に向かった。
惑星サナガー・プライムに降り立つも何の答えも得られなかったが、グリーンランタンは『Nthメタル』を使った建造物を楽しみ、
ホークガールとマーシャン・マンハンターは招かれたダンスパーティで良い雰囲気になるなどリラックスした時間を過ごしていく。
そしてホークガールがシェイエラと接触した際、死んだはずの火星人の守り人が生きたまま隠されているのを知り、
惑星の核にある中央保管庫へ捜索に向かおうとしたが、シェイエラとホークマンの襲撃を受ける。
マーシャン・マンハンターの力で逃れると、以前惑星サナガー・プライムに滞在していた彼の経験を元に、
ドミネーターの持ち込んだ『クリプトナイト』に扮することで中央保管庫への侵入を果たした。
シェイエラとホークマンたちさらに『グリーンランタン・コァ』まで現れるが、
グリーンランタンとホークガールが彼らを引き受け、マーシャン・マンハンターは守り人から真実を聞かされる。


地球に残っていたヒーローたち。
バットマンは『総和体』を奪われた責任感から強引な方法でスターマンの記憶再生を試み、2人に止められた。
その直後スターマンのパワーが暴走し、そのエネルギーで地球が壊滅する危機に陥ってしまう。
何とかスターマンを取り押さえると、彼から宇宙を滅ぼす物語、パーペチュアの物語が紐解かれようとしているのを知った。



≪サナガー・プライム≫

神話に語られてきた伝説の惑星。星を守護する金色に輝く猛禽類を模した建造物で囲まれている。
宇宙の秘密を隠す保管庫としての役割を持ち、その存在を守るため『グリーンランタン・コァ』とも特別な協定を結んでいる。
サナガー人の避難先でもあり、惑星サナガーがデスペロとの戦いで崩壊したため新たに帝国が築かれた。


  • シェイエラ・ホル

惑星サナガー・プライムの統治者。ホークマン(ケイター・ホル)の妻でもあり、ホークガールの転生先の1つのはずだった。
現れたホークガールたちを出迎え、何の協力もできないことを謝りながらダンスパーティに招いた。
友好的な態度をとっていたが、実は守り人の死を偽るなど多くの秘密を抱えており、
その秘密を守るため死んだはずのホークマンと共にホークガールたちに襲いかかる。


  • ホークマン(ケイター・ホル)

地球でも活躍した惑星サナガーの警察官でシェイエラの夫。デスペロとの戦いで命を落とし転生したはずが、
守り人の奪還を狙うホークガールたちに襲いかかる。何故かマーシャン・マンハンターでも意識を読めなかった。


  • 守り人キープ

全ての意識が結びついている火星人に代わり、火星人の全ての歴史を宿した存在。
惑星サナガー・プライム支配を目論む悪魔オマニー・シンとの戦いでサナガー人に協力するも命を落とした。
実際は生き延びており、シェイエラによって中央保管庫に隠されていた。
救いに現れたマーシャン・マンハンターを拒絶していたが、最期を前に自分の知る全てを話し始めた。


実は惑星サナガー・プライムに築かれた都市やホークマンは、彼女が『アブソーバスコン[記憶吸収装置]』につながれて生み出した幻だった。
惑星サナガーの遺物『記憶吸収装置』は知識や記憶を収集する装置だったが、『ソースウォール』の崩壊で強化され、
守り人並みの記憶力があれば知識や記憶を再現できるようになり、シェイエラはその力を利用したのだった。
シェイエラの狙いはサナガー人の権威を保つことで、惑星サナガー・プライムに隠された秘密を守ることにあった。
その秘密とはマルチバースの創造主パーペチュアにまつわるものだった。



≪その他≫

  • グリーンランタン・コァ

宇宙の治安維持組織。キロウォグ率いる一団が惑星サナガー・プライムの異変を知って駆けつけ、地球のヒーローを逮捕しようとする。




『Justice League Annual Vol.4』#1



【物語】

『ジャスティス・リーグ』は記憶を取り戻したスターマンの指示で『ソースウォール』の修復に向かった。
その方法とは以前地球を狙ったオメガ・タイタンズそしてホークガールを犠牲にすることだった。



【登場人物】

  • ホークガール(ケンドラ・ソーンダース)

『ジャスティス・リーグ』のメンバー。猛禽類のマスクをつけた悠久の時を戦い続ける戦士。
スターマンによるとオメガ・タイタンズは吸収したエネルギーと共に『ソースウォール』を修復する存在で、
ホークガールの変異した翼は別次元への地図でありオメガ・タイタンズとコミュニケーションを取るために必要なものだった。
さらにその翼にエネルギーを注ぐことでホークガールはオメガ・タイタンズの代わりになることができるのだった。
そして宇宙を救うため、消滅した壊理の巨神に代わって『ソースウォール』と一体化しようと壁に向かい、
マーシャン・マンハンターの生み出した幻の中で彼と別れの口づけを交わしたのだが、そこへブレイニアックが現れた。


  • スターマン(ウィル・ペイトン)

『総和体』のパワーをその身に宿すヒーロー。記憶を取り戻し使命に目覚め、『ソースウォール』修復を指揮する。
本来の自分を取り戻した影響で老人のような外見から元の年齢まで若返り、言動も常識を超えたものになった。
『ソースウォール』を修復することでマルチバースの創造主パーペチュアの復活を阻止しようとしている。
宇宙の協力者とホークガールの説得やオメガ・タイタンズのワープなどで活躍するも、ブレイニアックの出現で歯車が狂っていく。


  • ジャスティス・リーグ

世界を守るヒーローチーム。
登場するメンバーは
メトロポリスを守る鋼鉄の男スーパーマン(クラーク・ケント/カル=エル)
ゴッサムを守る闇の騎士バットマン(ブルース・ウェイン)
超人的力を持つアマゾン族の王女ワンダーウーマン(ダイアナ)
宇宙の治安維持組織『グリーンランタン・コァ』の一員グリーンランタン(ジョン・スチュワート、カイル・レイナー)
超スピードを操る鑑識官フラッシュ(バリー・アレン)
姿を消したアクアマンの婚約者で海底王国アトランティスの女王メラ
様々な超能力や変身能力を持つ火星人マーシャン・マンハンター(ジョン・ジョンズ)
マーシャン・マンハンターの姪で『タイタンズ』の一員ミス・マーシャン(メガン・モーズ)


輸送船『ジャベリン』で宇宙の果てに向かい、『ソースウォール』修復のサポートをする。


  • ニュージェネシス、グリーンランタン・コァ、サナガー・プライム

スターマンから協力を求められた宇宙の戦士たち。それぞれ驚嘆、知慧、神秘の巨神を回収し『ソースウォール』へ運んだ。




『Justice League Vol.4』#17



【物語】

『ソースウォール』修復に失敗したマーシャン・マンハンターは、新たな戦いを前に自身の過去に決着をつけようとしていた。
火星の記憶にまつわる神聖な地『シャン渓谷』で彼は、ある理由からレックス・ルーサーと共に過去と向き合おうとする。



【登場人物】

  • マーシャン・マンハンター(ジョン・ジョンズ)

『ジャスティス・リーグ』のメンバー。様々な超能力や変身能力を持つ火星人。
ルーサーを火星に呼び出し、彼と共に幼少期に地球へさらわれた時に出会った少年アルビーの謎を追う。
怪物クオナーに襲われながらも、最大限の誠意と信頼でルーサーに接するがそれにはある理由があった。


  • レックス・ルーサー

『リージョン・オブ・ドゥーム』のメンバー。大企業レックス・コープの社長でスーパーマンのライバル。
マーシャン・マンハンターの誘いで火星に赴き、彼から謎の少年アルビーの話を聞かされる。
警戒心から様々な対策を用意してまで火星に現れた理由はマーシャン・マンハンターを仲間に誘うため。
対策が原因でクオナーに襲われピンチに陥りさらに謎の少年アルビーや抽象的な話を聞かされ苛立ちを強めていく。


  • アルビー

マーシャン・マンハンターの記憶に現れた謎の少年。『総和体』やパーペチュアについて研究していたグループのリーダーの甥。
高い知性を持ち研究内容を理解していた他、火星人の能力を見抜き幼少期のジョンと赤外線でコミュニケーションを取った。
それをきっかけにジョンと仲良くなり、リンクした意識の中でヒーローごっこを楽しむようになった。
しかし『ブラックホークス』の介入でグループは解散することになり、ジョンも殺処分されることになったため、
地球人にも善人はいると伝え涙ながらにジョンを火星に送り返した。その際に本当の名前を教えた。


  • クオナー

ドラゴンのような怪物。火星の他に月にも存在し、思い出や憧れそして後悔に反応し獲物に襲いかかる。
マーシャン・マンハンターはジャーロの力で撹乱しようとしたが、ルーサーの対策が原因で彼らに狙いを定めた。




『Justice League Vol.4』#18



【物語】

マルチバースの創造主パーペチュアを確保した『リージョン・オブ・ドゥーム』だったが、彼女は眠りについたままだった。
レックス・ルーサーとブレイニアックは2人の知識を組み合わせ、覚醒につながる力を見つけ出そうとする。
しかしブレイニアックはルーサーを裏切り、全ての知識を自分だけのものにしようとしていた。
追い詰められたルーサーは最期を前にヴァンダル・サベッジの発見した『総和体』の破片と父ライオネルについて語り始めた。



【登場人物】

  • レックス・ルーサー、ブレイニアック(ブリル・ドックス)

『リージョン・オブ・ドゥーム』のメンバー。大企業レックス・コープの社長と、機械と一体化し最高の知性を得た惑星コレクター。
パーペチュア覚醒のためにルーサーの持つパーペチュアの知識とブレイニアックの持つ全宇宙の知識を組み合わせようとしていた。
しかし意識を直接つなげた直後、ブレイニアックは反乱を起こしルーサーから全てを奪おうとする。
ルーサーは全てを奪われるならとサベッジの発見した『総和体』の破片と父ライオネルについての記憶を見せ始め、
それを見たブレイニアックは何の関心も持たなかったが、ルーサーはある事実を伝えようとしていた。


  • ヴァンダル・サベッジ(ヴァンダル・アドギュ)

太古の時代から生き続ける不死者。『総和体』を巡る戦いを前にルーサーの手で殺された。
かつて『総和体』の破片の到来で永遠の命を得た彼は、研究を重ねた末に別の時代にも墜落した『総和体』の破片を発見した。
破片から何かを感じた彼は様々な時代の様々な人物の力を借りて謎を解明し、パーペチュアの出現と恐怖の時代の到来を知った。
それを阻止しようとした彼は、更に研究を進めるために最高峰の頭脳を持つライオネル・ルーサーを仲間に加えた。
しかしライオネルが自分に黙ってパーペチュア復活に向け動いていたのを知り、彼の記憶を奪い地球の軌道をズラす作戦の準備を始めた。


  • ライオネル・ルーサー

レックス・ルーサーの父。子供に暴力を振るう飲んだくれと思われてきたが、実は情熱を持つ天才的な研究者だった。
サベッジからその才能を認められた彼は、『総和体』の破片の研究を開始し7つのエネルギーなど様々な謎を解明した。
その一方でパーペチュアの出現による人類の発展を知った彼は、サベッジに黙って火星人と地球人の関係性について調べていた。
しかし息子レックスが研究対象の火星人を逃したことで全てが発覚し、罰と予防策として研究に関する記憶を消されてしまった。
それからは記憶を失いながらも研究所だった在郷軍人クラブで酒を飲み、自分の優位を証明するため子供に手を上げるようになった。
記憶を消される直前、最後の抵抗に『総和体』の破片をドアノブに加工し隠していた。


  • エイリオン、アレス、ウルトラ・ヒューマナイト、タートル、モーガン・ル・フェイ、ジェイソン・ブラッド、マーリン、ラーズ・アル・グール

サベッジの『総和体』の破片の研究に協力した異能者たち。その多くが現在でも『イモータルズ』としてサベッジに協力していた。
しかしタートルだけはライオネルに手を貸すようになった。


  • チーター(バーバラ・ミネルバ)、サール・シネストロ、ゴリラ・グロッド

『リージョン・オブ・ドゥーム』のメンバー。ルーサーとブレイニアックの意識をつなげるのに協力する。




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