登録日:2020/08/08 (土) 18:28:53
更新日:2024/05/20 Mon 13:51:34NEW!
所要時間:約 20 分で読めます
堂島だ
秋田書店のヤングチャンピオンで連載されている漫画『凍牌』シリーズの登場人物。
および、竹書房の近代麻雀オリジナルで連載されたスピンオフ漫画『ライオン』シリーズの主人公。
凍牌においてももう一人の主人公とも言える存在。
凍牌の主人公ケイのライバルであり、友人。
本名は別であり、「堂島」という名前はかつて自分を完膚なきまでに叩き潰した男の名前。
(なので保険証などはちゃんと本名を使っている。長年読者には不明だったが、ミナゴロシ編最終話にて「安田 薫」という本名が判明。)
再度勝負してリベンジする為、その名前を名乗りながら情報を求めていた。
堂島が主人公の「ライオン」シリーズは、その本物の堂島と戦い名前を奪い取るまでの話であり、「凍牌」開始以降には本来の堂島は堂島の名を捨て別の名前を名乗っている。
口癖は「堂島だ」「実にけっこう」
【容姿】
白いスーツに臙脂色のシャツ、見事な金髪がトレードマークのガタイのいい大柄な青年。
その見た目からホストと勘違いされる事も多い。
【性格】
凍牌の主人公であるケイが落ち着いてあまり感情を表に出さないクールな人間なのに対し、対極的に感情豊かで勝負ごとに対しては非常に攻撃的な性格。
鋭い目つきに不敵な笑みを浮かべた姿が印象的で、容赦のないむしり取りっぷりから「ライオン」と評されている。
勝負の絡まない日常では気のいい兄ちゃんと言ってもよく、気分屋ではあるが割と常識的。
大勝ちして金に余裕がある時は道端の募金に大金を寄付したりする事もある。
一転して勝負事に対しては非常にサディスティック。
勝負相手からは全てを奪いつくし、特に「相手が奪われたくないもの」を容赦なく奪い取る。
中には相手がTVにも出るプロだったのもあってか、負けた相手に対して、リーチをする際は「スーパーおちんちんリーチラリホー」と叫ぶ事を強要した事もある。
(ミナゴロシ編で再登場した際にはこの約束のせいでプロをやめざるを得なくなっていた。)
主人公ケイとの初勝負では、ケイの庇護下にある外国人の少女アミナを賭けの対象にした。
ただし女好きな一面はあるようだがロリコンではないようで、後に実際に少女二人が堂島を頼って後ろを付いてきた時には困っていた。
その為、アミナの件はケイと本気の勝負をする為だったと思われる。本当の所はキャラが固まっていなかっただけかもしれない。女好きな描写は最初期だけだし。
ガタイの良さは見せかけだけではなく喧嘩も強い為、約束事に対して守ろうとしない場合には力づくででも言うことを聞かせる。
【打ち筋】
所謂「卓の流れ」を重視したアナログ打ち。
加えて上がりやすさよりも点の伸びを重視する為、わざとロン牌の見逃しをする事も多く、傍目には無茶な攻めをしているようにしか見えない。
これは「自分を曲げたら過去の振り込みが全て無駄になる」という考えから。
実際、その爆発力は凄まじく勝ち始めると高得点で上がり続け、相手がすべて失うまでその勝ちは止まらない。
そういう点ではどこぞのむこうぶちに近い物がある。
それを知っている人間はとにかく堂島に上がらせず、調子に乗せない事で対処する事が多い。
そしてこの勝ちの流れを象徴するのが堂島の言う「波」である。
自身の調子の上がる等の「卓の流れ」が大荒れになる時には波の音が聞こえると言う*1。
また、勝負の勝ち負けに気持ちが影響する事が多く、何かしらが原因で弱気になっていたり、勝負に集中できない時には運も向いて来ない。
その為、負ける時は思いっきり負ける。
何度も死闘を繰り広げたケイからも「勝つべき時に勝つが、10回やって10回勝つ人間ではない」と評されている。
ただし「勝つべき時に勝つ」とあるように、「絶対に10回やって10回勝つ必要がある」場面ではしっかりと勝つのが堂島である。
【作中の活躍】
凍牌(無印)
初登場は第2話のラスト。
そこまでの2話で主人公であるケイが数字重視のクールな打ち筋で強さを見せつけていたのに対し、2話でその甘さを指摘したのが堂島である。
対局が終わり相手の金が尽きた事で立ち去ろうとしたケイに対し「まさかもう帰る?そりゃぬるいだろ」と、対戦相手からまだむしり取れると指摘。
(実際、ロレックスの腕時計をまだ持っており、目も完全には死んでいなかった。)
更にケイの最後のあがり方についても、まだ点を伸ばせる中途半端な打ち方だと指摘。
安目でロンなど論外、今の圧勝の波なら高目の牌を一発ツモでハネマン以上に伸ばせると言い切る。
それに対しケイはそんな都合よく牌を引けるわけがないと、次のツモ牌がその牌かどうか200万で賭けるか?と問うが、堂島は喜んでそれを受ける。
(ケイは該当の高目牌は残り0~1(1枚見えており別の人間が2~3枚は持っている)との読みもあった。)
結果、出てきたのは別の牌。予想は外れ「そんなわけのわからん妄想が当たってたまるか」とケイは考えるが、堂島は「お前の波は俺の想像より上だった」と言って立ち去る。
直後に卓を囲んでいた人間が気づくが、その牌ではケイが暗槓可能で、カンドラが2枚乗り、カンして引いてきた牌が賭けの該当の牌。
リンシャンツモで数え役満まで伸び、堂島の指摘以上の大物手だった事が発覚する。
それが分かった後に慌てて店を飛び出すが、堂島は既に去った後だった。
そして1巻ラストでついに対決、青天井ルールでのガチンコ勝負。
堂島の素人のような捨て方に対して早めの上がりで好調なケイに対し、「四暗刻と平和、上がる確率はどっちが高い?」と問う。
当然平和と答えるケイだが、それに対して「確率は同じ、和了れるか、和了れないかの2分の1だ」と豪語。どう見ても完全なギャンブル脳です。
直後、リーチ一発ツモ、メンホン、南、三暗刻、対々、ドラ19に役満で15翻追加、符が96という青天井ルールを活かしたとんでもない和了りで大逆転。
その後もさらにケイを追い詰める堂島だが、ケイがアミナの「お金より命が大事」という言葉を思い出した事で無理な勝ちに行かずにちょうど残金0になる形で負け逃げする事で二人の初戦は終了した。
2回目の邂逅はケイが所属ヤクザの一軍に入れるかどうかの試験でたまたま遭遇。
足の指を切り落とした状態で勝って帰って来れば繋げるという約束の元、最初はケイも弱気で打っていたが、堂島の波の乗り方に気づきそれに相乗りする形で調子を上げ、最終的には指を捨てて堂島を圧倒した。
帰りが遅いケイが気を失っていないかと様子を見に来たヤクザに、こんな状態のやつ(怪我した心配ではなく、覚悟が決まったやっかいな奴)連れてくるな、と堂島が愚痴るほどだった。
そして次が凍牌最初の大勝負。
ケイと堂島のコンビ打ちなのだが、ケイはアミナを人質に取られており、試合中の裏切りを約束させられている。
しかも相手の一人は少し前にケイとの勝負に負け、更にヤク漬けになって別人と化して帰ってきた畠山。
堂島はマイペースに打ち続け、ケイの裏切りで場が荒れた*2際にも結局自分が勝てばいいと気にしなかった。
大詰めの場面ではどうにも波に乗り切れない原因が「今日の場は全てケイの為の波」だったと気づき、テンパイを崩すカンでケイのサポートをして二人の大勝利となった。
その後はしばらく出番がなかったが*3、凍牌無印の最終決戦、表の大規模麻雀大会「竜凰位戦」に参戦。
九州地区で圧勝して決勝ラウンドに進む。
第1戦で表のプロの顔役前川プロ、かつて高津組長を麻雀不能にさせた老獪な大辻と卓を囲む。
大辻は差し込み等もしながらのらりくらりと立ち回りつつ堂島を煽り、怒り心頭になるが波を捉え大物手をツモる直前まで来る。
が、そこでまた大辻の差し込みで棒に振らされる。
そのストレスが原因で右目が見えなくなった堂島は眼帯を付けて決勝ラウンド2回戦に参加。
大辻への怒りで15位から7位まで一気に順位を上げる。
さらには3回戦で3位まで順位を上げた後、決勝進出者を決める第4戦で因縁のケイと卓を囲むことになる。
アミナの事で追い詰められ、卓を囲む相手との裏取引を始めるケイに怒りをぶつけ麻雀大会で相手を蹴り飛ばす暴挙に出てしまう。
しかしそれで目が覚めたケイの説得で堂島が罰符を受けるだけで大会は続行。
ケイの調子が戻り追い詰められるも、それでこそ「氷のK」だと喜ぶ堂島。
最後は堂島の勝利で決勝ラウンドは終了。
堂島の決勝進出、ケイの5位敗退が決定する。
が、そこで堂島は関西弁を話す奴らに襲われ両手と両目を使えなくさせられ、入院してしまう。
決勝戦は横の看護婦に説明を受けながら病院のTV中継で見ることになったが、TV中継からもケイが波を掴むのをしっかり感じ取っていた。
凍牌(人柱編)
竜凰位戦決勝前に自分を襲った人間に復讐する為、関西のヤクザがケツ持ちしてる雀荘へ殴り込み。
掛け金を吊り上げながら大金を勝ち取り、ヤクザを引っ張り出す。
さらにはその状況を利用する為に高津の指示でケイも参戦。
二人で関西ヤクザを叩き潰す。
途中でイカサマを駆使する南部に苦戦するも、堂島の波をきっかけにケイがイカサマを見破って勝利。
関西の大物ヤクザ、山扇会の頭まで勝負の場に引っ張り出すことに成功する。
しかし、そこでのやり取りで山扇会は邪魔者を問答無用で殺すような組、つまり堂島を生き残らせるような組織ではないと気付く。
真犯人はむしろ高津の方であると気付き、高津への絶縁状代わりに役満のオープンリーチにあえて振り込む。
そこでケイとは袂を分かつことになった。
ついでに南部の連れていた奴隷幼女のリーニャとスーリャが堂島についてきた。
そして長らく出番のない状態が続いた後、高津組主催の麻雀大会が開催される。
参加費は1億円、優勝賞金は100億円。
半荘1回ごとに4着はロシアンルーレットを行い、死んだら失格というもの。
参加者の中に高津組長の名前があった為、ロシアンルーレットで殺すチャンスと西のヤクザが大量に乗り込んでくる実質抗争の場となった。
堂島は海外にいたために参加が遅れるが、ロシアンルーレットで脱落者が続き、参加者が止まり大会も終了になるかという場面に到着。
ロシアンルーレットの弾が最大二発(ハコ割れ時)しかない事に苦言を呈し、負け点数ごとに弾丸を増やすルールを提案。
参加者全員が承諾した事でそのルールでの続行となった。
絶好調の堂島は強気の攻めを魅せるも高津もそれを乗り越え強くなっていく。
さらにはケイも身近な人間の死やアミナの参戦等いろいろな事から迷いを振り切り覚醒。
堂島はケイの役満に振り込んでしまう。
そこから連続で4着を取るも、ロシアンルーレットはあっさりと突破。
その後、Kのチョンボの罰則(罰符8000点+ロシアンルーレット3回)を恐れないわざとのチョンボからチョンボの罰則がロシアンルーレット5発に変わってしまう。
その状況で七対子テンパイから引いてきた牌を見ないで入れ替えてリーチを慣行。
引いてきた牌が被っていればチョンボという運を天に任せたケイとのめくり合い勝負に持ち込む。
結局引いてきた牌は被っておりチョンボだったのだが、最終的にケイが上がった事で「まだ続けろと天が言っている」と判断。
そこから全員が調子を上げたたき合いになる中、再度4着によりロシアンルーレットを引くも当然弾は出ず。
それを高津が疑問に思うと、「出るわけがない。出るのは負けを認めた時だ。」と豪語。
更に勝負は過熱し、最後はケイとアミナの策略に嵌って高津がわざとチョンボ*4した事で高津死亡により決着。
長く続いたヤクザのつぶし合い大会の優勝は堂島が勝ち取っていった。
凍牌(ミナゴロシ編)
しばらく堂島の出番はなかったが、今年も開かれる「竜凰位戦」で土曜会の名簿*5が優勝者にわたると聞いて、因縁の相手の参加を感じ取って大会に参加。
が、たまたま堂島が参加した枠は100人中86人がプロでグルという、買収で枠を勝ち取るつもりの大会だった。
その状況を理解するも、むしろそれを叩き潰す事にやる気を出し決勝進出。
決勝は他3人がプロかつ、堂島には恨み(ラリホーの人の部下)もあり、負け役が堂島のリーチを見たらわざとチョンボする事で、絶対に堂島には上がらせない方法を取ってくる。
それでも堂島は怯まずに速攻の大物手からリーチを続行、相手はチョンボをし続ける地獄絵図となった。
しかし9回も連続でチョンボし続けた女プロがついに精神的に追い詰められ、堂島のリーチに立ち向かってしまう。
結果、堂島はそれをカンして勝利。
決勝トーナメントへの参加を決めた。
決勝トーナメントを前に元堂島、現「白翁」と再開。
Kや高津組の生き残り、関西ヤクザも含め、負けた奴は勝った奴の奴隷になる事を約束する。
決勝トーナメント第1戦は調子が上がらず、関西新人王の数馬に勝てずに2位通過。
数馬に煽られながらの準決勝となるが、序盤はまた不調。
しかし周りの点数差で状況が変わった事で動きやすくなり、後半からいつもの調子を取り戻し最後は裏ドラが大量に乗らなければ負けの上がりで決勝に勝ち上がる。
馬鹿にする数馬に対し「命を賭けたリーチ。裏ドラが5枚くらい乗って当然」と、堂島を、麻雀を馬鹿にしていると数馬に言い捨てて行った。
そして決勝大会が始まる。
白翁の策略で石原*6が命を賭ける事になった。
決勝卓を囲むのはケイ、堂島、白翁、真木の4人。
真木はKの仲間だったのだが、実は白翁の仲間であり、決勝でついにKを裏切って白翁と共に二人を嵌めてくる。
二人の策略にKがどうにか上手く立ち回るも堂島は大物手の不発が続き、何もできない状況が続いていた。
不甲斐なさに涙を流し、怒りで手を進める中、二人への対抗で堂島の大三元への手を進ませようとKは中をあえて出し、堂島もそれに乗りかけるが既に足が低温で死んでいる石原から「怒りこそが堂島のマージャンだろ」と堂島の本質を指摘され、中を蹴る。
そして強引に流れをつかんで三倍満をツモり堂島が波に乗り始める。
白翁もそれに対し、目を失ったことで得た強力な嗅覚による普通なら感じられない情報を利用し、また流れをつかみ始めるも堂島が地和を炸裂。
Kから「理不尽の象徴」と称される。
白翁もこの状況に黙っていられず、注射器を取り出し薬を打って嗅覚を強化。
更に鋭くなった嗅覚で全てを読み切り二人を追い詰め始める。
それに対しKが生き残る為に白翁の味方をするふりをして罠にはめようとするがそれも白翁には見破られた…が、二段階の罠によりもう一つの罠に嵌り白翁はKに振り込んでしまう。
真木も真木で白翁の味方ではあったものの、わざと白翁に振り込む事で負けが最下位になる事に対し心の底で反発があり「麻雀を楽しもう」とラス親での連荘に賭け勝ちを狙い始める。
白翁も怒りついには四暗刻をオープンリーチするもその中身は全然揃っていないノーテンリーチ。白翁は既に薬によって壊れていた。
壊れた白翁は真木により優しく声を掛けられ、ツモ切りだけをどうにか続ける事になった。
これによりそのまま流局すればチョンボ50000点で白翁は敗北確定、真木も国士イーシャンテンまで来ていたのが白翁の手牌により不可能な事が判明。
結果、Kと堂島のどちらが先に上がるかという勝負になる。
堂島はリーチ不要の手にあえてリーチをかけ、Kも今までを振り返り堂島を超える為に追っかけリーチ。
二人どちらが先に上がるかの勝負の中、白翁のツモ切りの一索によりKの頭ハネが確定。
裏ドラが乗るかどうかの賭けにも勝ち、ついに堂島は本気の勝負でKに負ける事となった。
勝負の後、賭けの対象になっていた「名簿」の扱い等の後処理も全て終わった後、とある雀荘で二人はその後の事を語る。
話終わった頃、Kと結婚した優、義理の妹となったアミナが到着。
堂島は当然の事ながら、Kも席順だけが理由で優勝した事に納得がいっておらず、この4人でプライドだけを賭けた最後の勝負が始まった。
ちなみにコミックスのおまけコーナーで堂島に関するいくつかの疑問にも作者による回答が乗った。
人柱編の最終決戦に到着が遅れたのはリーニャとスーリャを母国に返そうと東南アジアに行っていたが、準備不足で何も得る物もない無駄な旅をしていただけだったという。
そのリーニャとスーリャは最後には堂島が折れてKに頭を下げ、世話をお願いする事になった。
初登場時に連れていた彼女っぽい女性は堂島の方が彼女と思っていなかった為に自然消滅していた。どう見ても後付け設定です。本当にありがとうございました。
牌王伝説ライオン
各地の雀荘を荒らして当初の目標金額2億を集めた後は、狼と呼ばれる「黒田」との大金勝負に臨む。
ギリギリの勝負となるが最終的には自分を曲げずに振り込んでしまい、5000万もの借金を背負ってしまう。
一文無しになった事で適当な雀荘で学生との勝負から出直すが、その際、「麻雀を楽しむ事を忘れ、麻雀を下に見ていた」事に気が付く。
そこから少しずつ勝負金額を上げていきそこそこの金額を稼ぐも借金金額には全く手が届かず。
そこで参加したのが牌王伝説における最終決戦「人間島」での麻雀大会である。
1戦目は「100時間耐久麻雀」
文字通り100時間ぶっ続けの勝負であり、自分の手番になった後、10秒牌を切らない(眠ってしまう)と敗北。
対戦相手は以前の「人間島」大会敗北者(通称、躯(むくろ))であり、精神を壊して眠れなくなった人間。
流石に堂島も眠気に負け意識を失ってしまうが、対戦相手が「おお神よ(略) これでこいつも躯だ」と言った事で「狼、黒田」の単語(聞き間違い)に「あいつのせいでこんな目に遭ってんだ」と怒りで意識を覚醒。
そこからは相手の挑発にも動じず残った時間で点数を巻き返して勝利した。
2戦目は勝者の中でランダムに組み合わせたコンビ打ち勝負。
ルール自体は普通だが、試合前に人間島の様子(人間が常識を失って裸で餌を求めてうろうろしている)を説明された為、「負けたらどうなるか」を知った上での勝負となった。
3戦目はまたトンデモ麻雀再開。
椅子に体が固定されており、負けるとサメが何匹もいる水槽に降ろされる。
下に降ろされる時間は負けた点数次第となっており、大きな手に振り込んでしまうと長時間降ろされてしまう。
一人でも試合続行が不可能になった時点で試合終了。
その時点での点数トップが勝ち抜けとなる。
この試合のタイミングで堂島の運がとんでも不調になってしまい、全然勝てず、何度も下に降ろされてしまう。
そして長時間降ろされた際についに左腕をサメに噛みつかれるが、鼻先を殴ったり目を潰す事でどうにか腕は残ったままで帰還。
その後、途中から左腕の血を水槽に垂らし続け、サメを興奮させる。
結果として、次に大負けした時にはサメが共食いしており、堂島には目もくれなかった。
この試合、兄夫婦を事故で殺してしまった川本という男が、その夫婦の子供(甥)を人間島から救い出す為に一人勝ち状態だったのだが、調子あげて来た堂島によりついに直撃されて水槽に降ろされる。
ボロボロの姿で帰還するが、そこで試合終了となると何の覚悟もない人間が勝ち上がってしまう(堂島がまだ二位だった)為、堂島に甥を託すために必死で牌を引く。
どうにか牌を引ききった所で動けなくなるが、堂島の天和で試合終了。
堂島は川本の思いを引き継いで決勝へと進んだ。
決勝は純粋な4人麻雀。
序盤は堂島と同じタイプと評された非常に攻撃的な飯田と堂島の殴り合い。
飯田は場数を踏んできただけにギャンブルの腕前は堂島と同程度だったが、最終的に麻雀の経験の差で堂島の勝ちとなった。
……が、その二人のぶつかり合い自体が対戦相手の一人である二木の掌の上だったことが発覚。
二人をぶつけ合いながら自分はしっかり2位を取りつつ総合トップをキープしていた。
しかしそんな事でへこたれる堂島ではなく、読みが非常に鋭い二木に対し、想像を超えるどでかい役で撃破。
優勝を決めるもそこで打ち切らず再度負ける可能性もあるのに連荘狙いで続行。
最終的に17連荘まで続いたところで、人間島にアメリカ軍のヘリが現れる事態になりそこで勝負は終了となった。
アメリカ軍の乱入も堂島と戸村(2回戦の相手かつ、大金で人間島行きを逃れて観客となった男)の狙いであり、PCでのハッキング技術もある戸村が人間島の勝負の配信を外部に流した為だった。
17連荘はその時間稼ぎも兼ねていた。(それが無くても堂島は勝ち続けただろうが。)
この事態を受けて所長が登場。
隠し口座の資金と、堂島がスケープゴートになる事をかけての最終決戦。
負けたら戸村も同様に処理される事を堂島が強引に納得させ、所長が満貫縛り、堂嶋は役満縛りの条件の下で勝負となったが、これも堂島の圧勝。
人間島を開放し、所長から本当の堂島の情報を入手して牌王伝説ライオンの物語は閉じた。
牌王血戦ライオン
本物の堂島の情報を得た結果、本物の堂島はかつてサイバーロック社を立ち上げた元社長という事、サイバーロック社の特別枠の社員募集として麻雀勝負が近々行われる事を知る。
さらに人間島に連れて行かれた人間は全員「芽殖孤虫」という寄生虫に寄生されていることが判明。
そのせいで川本から託されて救い出した男も死んでしまった。
牌王伝説での関係から堂島の金の処理を受け持っていた戸村も同じく寄生されていた。
堂島も他人事ではない事と、人間島の生き残りを助けるために、芽殖孤虫へのいざという時の対抗策もサイバーロック社にあるはずだと判断して入社試験に挑む。
入社試験に見事勝ちあがった堂島は、入社後の現社長の野村との勝負の際に芽殖孤虫の治療方がサイバーロック社にある事を知る。
一社員として色々な勝負に連れ出されるが、後に連れ出された場で因縁の黒田と再戦の機会を得る。
そこでついに黒田に勝つものの、納得のいかない堂島は黒田と最後の決着をつけるべく牌のめくりあいの勝負を持ち掛ける。
黒田も同意し勝負を始めた所で、黒田が突如乱入してきたヤクザに勝手な勝負をするなと殺されてしまう。
そのヤクザを組み伏せ目を潰す堂島だが、腹に何発もの銃弾を受ける。
気を失う直前に現れたのは本物の堂島だった。
腹の傷も癒えないままに、芽殖孤虫と治療薬をかけた企業同士の麻雀勝負に割り込む。
(参加者の一人を到着前に縛ってトイレに放り込んだ)
この時点でサイバーロック社をやめ、社での治療も受けられなくなるが、堂島はそれに喜んで同意。
対戦相手の一人は入社後に負けた野村。
立ち回りの上手い野村に翻弄されるが、最後は一流と超一流の差を見せつけ堂島の勝利。
そして本物の堂島との勝負の場に招待される。
ついに始まる堂島同士の対決。
内容はパートナーをランニングマシーンで走らせての勝負。
堂島のパートナーは弟分のクニヒロ。
走れなくなった時点で負け……なのだが、勝負開始時点にランニングマシーンの周りの床が開き硫酸のプールが現れる。
つまり走れなくなったらというのは、死んだらという事である。
負ける毎にランニングマシーンは加速していき、2人死んだ時点で勝負終了。
堂島は出だしは良いものの、本物の堂島が「自分の国を作る」という夢を語りつつ大物手で堂島を圧倒。
ぶつける大物手を待ちながら様子見を続けるが、ついにきた大物手で勝負を狙うも、本物の堂島の「波の音が聞こえる」という言葉から止められなくなり、ドンドン追い詰められていく。
最終的にランニングマシーンは12.8kmまで加速。
どんどん弱気になっていく堂島だが、それを見たクニヒロの「もっと大きく打ってください」という言葉で自分を取り戻す。
気分を切り替えての勝負再開という所で背後から水音が響く。
口を塞ぎ堂島の邪魔をしないように死んだクニヒロの想いを胸に第2戦に臨む際に堂島のパートナーとして相手が連れてきたのが瀕死の戸村とそこら辺にいた通行人の女性。
それでもどうせ長くは持たない体だから走るという戸村を前にどうするか悩んでいると、相手側が時間切れだと一般人女性を選択する。
「嫌がる命を賭けるから面白い」と。
本物の堂島に押されながらもクニヒロの言葉で自分を取り戻した堂島が少しずつ調子あげていく。
それでも勢いを上げる何かはないかと悩んでいたところ、走っている一般人が1万M走の選手だったというのが分かる。
それらの後押しを受けついには堂島も「波の音」が聞こえるようになり本物の堂島に並ぶ勝ちを続け、ついには相手のパートナー一人目を落とすまでに加速させる。
そこで一旦仕切り直しとなり、一般人女性は解放。
堂島の「この世に堂島は2人もいらん」というお互いの命を賭けた勝負を持ちかける。
ただし本物の堂島は「負けたらお前の虫は治療してやるが、後ろの戸村に硫酸に飛び込んでもらう。自殺なんか許さん。」と、堂島の一番嫌がる事を提案。
始まる最後の勝負だが本物の堂島の圧倒的な強さは変わらずまたもや追い詰められ、さらには痛み止めが切れ体をまともに動かすのも難しくなってくる。
さらに残り700点とリーチも出来なくなるほどになった所で目も霞んでくる始末。
そこで野村にいつも持ち歩いているカミソリを借り左手親指を大きく抉り目を覚ます。
ギリギリの勝負を続ける中、ついには後ろで見ていた戸村が沈黙。
一人になってしまった堂島だが波を掴み、中学生時代の意趣返しに四槓子で勝利。
決着後、本物の堂島の命を取ることはやめ、俺の顔を見ろと言う。
そこで自分を見た所でカミソリで目を潰す。
「敗北者として暗闇の中で生きろ、今日から俺が堂島だ」と宣言して意識を失う。
その後、サイバーロックとも取引のあった高津組*7の組長とギリギリ生きていた戸村のやり取りにより、芽殖孤虫の治療はきちんと行われた事が分かる。
そして物語は凍牌のケイと堂島の出会いで終わる。
【体中の怪我について】
上記の通り、ヤクザ等を相手に無茶な勝負をしかけたり、襲われたり、トンデモ勝負に参加したり、といった事で体中に大けがをしている。
右目:一時、ストレスで見えなくなった。その後左目を失い、しばらくは両眼が見えなかったが、後に右目は快復。
左目:上記の通り右目が見えずに眼帯をしていた際に暴漢に襲われ、左目を潰される。以降は左目に眼帯をしている。
左腕:サメに噛まれた。
右手:重症で意識が朦朧とする中、カミソリで親指の指先(第一関節までの上半分程)を切り落として意識をはっきりさせた。
腹:銃弾を何発も食らった。
右足の指:中学生の頃に本物の堂島と勝負をして負けた際に、一生マージャンをやめるか、右足の指を全部切るか選べと言われ、その場で全て切った。
左足の指:指を爆破するリングをはめた勝負で薬指を失う。
その他:一時、体に芽殖孤虫を入れられて内臓なども損傷。後にワクチンで完治。
「追記・修正しないと死ぬ?」
「実にけっこう」
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▷ コメント欄
- 書こうと思ってたけど、自分が書いてたのより詳細だし、これでいっかなと満足 -- 名無しさん (2020-08-08 19:14:03)
- 最後のケガ履歴でよく生きてるなあと感嘆してしまった -- 名無しさん (2020-08-08 20:59:08)
- 麻雀って怖いゲームだなあ…… -- 名無しさん (2020-08-08 23:23:18)
- まあ、893のシノギとか暴力以外での解決方法としてギャンブルが使われて、いわゆるトランプよりも普及してた麻雀がアングラ勝負の手段として最適だった時代もあるが、ぶっちゃけ麻雀漫画で過激な描写は「カードゲームでよくあること」レベルの話を盛り上げるためのフィクションだからね。 -- 名無しさん (2020-08-09 10:04:48)
- 凍牌は現存してる麻雀漫画の中じゃ群を抜いて過激描写多いしね 志名坂先生の作風なんだろうけど。 -- 名無しさん (2020-08-09 21:42:49)
- いま連載中の凍牌にしろモンキーピークにしろ、肉体的にも精神的にも大怪我ばっかだからな、この人の漫画は -- 名無しさん (2020-08-29 15:25:50)
- 前川大辻みたいに天敵はいるにはいるのよね。堂島の手を完璧に読みきった上で差し込む準備差し込まれる準備までするのは次元違い過ぎる -- 名無し (2022-03-14 20:52:40)
- まさかのアニメ化 -- 名無しさん (2024-01-11 19:12:40)
#comment
*2 最終的にケイが自分で腹を切ってケジメをつけた状態で試合続行になった。
*3 ケイの対戦相手が勝負前に追い詰められたシーンとかでフルボッコしたのが堂島だったりする出番はあった。
*4 振り込んで6発よりはチョンボ5発の方がマシという判断
*5 本物の堂島が握っていた物
*6 かつて一緒に暮らしていた友人でかつ、堂島を追って大会に参加してきた人物
*7 後にケイが所属する組
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